第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当社は、平成27年12月3日、東燃ゼネラル石油株式会社との間で、「経営統合に関する基本合意書」を締結しました。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績

全般

当第3四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年12月31日)においては、中国をはじめとするアジア経済が減速したものの、米国経済が雇用情勢の改善から個人消費の堅調さを取り戻し、欧州経済も個人消費が景気回復を牽引するなど、世界経済は全体として緩やかな回復となりました。

わが国経済については、企業収益の改善を背景とした雇用情勢の改善による個人消費の増加により、緩やかな回復基調が継続しました。

同期間における原油価格(ドバイ原油)は、期初のバーレル当たり53ドルから、中東情勢への懸念により5月初旬には66ドルまで上昇しましたが、その後、中国の経済成長の減速やOPEC総会での減産見送り等により原油市場において供給過剰感が出てきたことから値を下げ、期末は32ドル、期平均では前年同期比43ドル安の51ドルとなりました。

銅の国際価格(LME〔ロンドン金属取引所〕価格)は、期初のポンド当たり273セントから、中国の経済成長の減速を背景に下落しました。期末は213セント、期平均では前年同期比63セント安の245セントとなりました。

円の対米ドル相場は、期初の120円から期中は小幅な動きで推移し、期末は121円、期平均では前年同期比15円円安の122円となりました。

こうした状況のもと、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は前年同期比19.8%減の6兆6,890億円、経常損益は529億円の損失(前年同期は1,715億円の損失)となりました。

なお、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによるたな卸資産の評価が売上原価に与える影響)を除いた経常利益相当額は、前年同期比31.6%増の1,587億円となりました。

 

セグメント別の概況は、次のとおりです。

 

エネルギー

石油製品事業については、販売数量は、前年同期に比べて冷夏及び暖冬の影響による電力需要の減少や原発再稼働の影響等により電力向け重油・原油が減少したものの、ガソリン等において前年度は消費税増税前の駆け込み需要の反動の影響による落ち込みがあったことから、前年同期に比べ増加しました。マージンについては、前年同期に比べて原油価格が下落したことによる自家使用燃料コストの低下があり、前年同期を上回りました。

石油化学製品事業については、海外での装置トラブル等の影響により、主力製品であるパラキシレンを中心として前年同期に比べ、市況が改善しました。

また、6月以降の原油価格の下落に伴い、在庫影響による損失が2,081億円発生しました。(前年同期比857億円の損益好転要因)

こうした状況のもと、エネルギー事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は、前年同期に比べ原油価格が下落した影響を受け、前年同期比22.2%減の5兆5,039億円、経常損益は1,155億円の損失(前年同期は2,949億円の損失)となりました。在庫影響を除いた経常損益相当額は926億円の利益(前年同期は11億円の損失)となりました。

 

石油・天然ガス開発

原油及び天然ガスの生産量については、油田・ガス田の自然減退が見られる中、新規に生産を開始したプロジェクトの貢献から前年同期に比べ増加しました。原油及び天然ガスの販売価格は、原油市況を反映し、前年同期に比べ下落しました。

探鉱事業については、平成27年4月に、オペレーターとして権益を保有するマレーシア・サバ州沖深海R鉱区において原油を発見しました。同年8月には、コロンビア国営石油会社エコペトロール社を通じてブラジル連邦共和国アマパー州沖合、フォスドアマゾナス堆積盆の浅海探鉱鉱区「FZA-M-320鉱区」の一部権益を取得することを合意しました。

開発・生産事業については、同年8月に、権益を保有する英国北海の22/25a鉱区に位置するカリーンガス田の開発移行を決定しました。

こうした状況のもと、石油・天然ガス開発事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比16.5%減の1,348億円、経常利益は前年同期比60.6%減の216億円となりました。

 

金属

資源開発事業については、銅価が前年同期に比べ下落したことなどから、前年同期を下回る損益水準となりました。チリのカセロネス銅鉱山においては、平成26年5月に銅精鉱の生産を開始した後、その工程で生じる「廃さい(鉱石くず)」の堆積場の整備などに時間を要していたためフル生産への到達が遅れていましたが、今般、その体制が整いフル操業の安定化に注力しています。

銅製錬事業については、電気銅価格(銅建値)は、円安の影響はあったものの、銅のLME価格の下落により前年同期を下回る水準となりました。電気銅の販売量は国内向け・輸出とも前年同期を下回りました。一方、銅鉱石の購入条件、硫酸の販売価格は前年同期に比べて改善しました。

電材加工事業については、一部製品の販売量はパソコン需要低迷等により前年を下回ったものの、スマートフォン分野での需要が好調に推移したことから、主力製品である半導体用スパッタリングターゲット、圧延銅箔の販売量は前年を上回りました。

環境リサイクル事業については、貴金属の各製品価格は、金属価格の下落を主因に、概ね前年同期を下回りました。集荷量は、佐賀関製錬所の定修影響などにより前年同期に比べ減少しました。

チタン事業については、製品販売量は、需要の回復により、前年同期を上回りました。

こうした状況のもと、金属事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比5.8%減の7,928億円、経常利益は韓国の持分法適用会社LS-Nikko Copper Inc.にて資源開発投資の減損損失等を計上した影響もあり、前年同期比77.2%減の88億円となりました。

 

その他

その他の事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比4.7%減の3,087億円、経常利益は前年同期比14.3%増の300億円となりました。

建設事業については、設備投資はおおむね横ばいとなっているものの、公共投資は緩やかに減少しており、労務需給や原材料価格等の動向に注意を要するなど、引き続き厳しい経営環境が続いています。こうした状況下、技術の優位性を活かした受注活動やアスファルト合材などの製品販売の強化に努めるとともに、コスト削減・業務効率化による収益力の向上に努めています。

 

上記セグメント別の売上高には、セグメント間の内部売上高511億円(前年同期は589億円)が含まれています。

 

特別損益及び親会社株主に帰属する四半期純利益

特別利益は、投資有価証券売却益241億円、固定資産売却益46億円等により、合計で294億円となりました。

また、特別損失は、カセロネス銅鉱山及び石油・天然ガス開発事業等に係る減損損失1,001億円、固定資産除却損58億円、家庭用燃料電池事業に係る構造改革費用57億円等により、合計で1,170億円となりました。

以上の結果、税金等調整前四半期純損失は1,405億円となり、法人税等100億円、非支配株主に帰属する四半期純損失371億円を差し引き、親会社株主に帰属する四半期純損失は1,134億円(前年同期は1,340億円の純損失)となりました。

なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「少数株主利益」を「非支配株主に帰属する四半期純利益」とし、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としています。

 

(2)財政状態

①資産  当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末比3,605億円減少の7兆629億円となりました。

②負債  当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末比1,150億円減少の4兆8,785億円となりました。有利子負債残高は、前期末比828億円増加の2兆7,031億円となりました。

③純資産 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末比2,455億円減少の2兆1,844億円となりました。

なお、自己資本比率は前連結会計年度末比1.5ポイント減少し24.6%、1株当たり純資産額は前連結会計年度末比80.05円減少の698.88円、ネットD/Eレシオ(ネット・デット・エクイティ・レシオ)は前連結会計年度末比0.23ポイント悪化し1.41倍となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首に比べ750億円減少し、2,530億円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、資金は1,308億円増加しました。これは、減価償却費(1,691億円)、たな卸資産の減少額(1,376億円)、減損損失(1,001億円)等の資金増加要因が、税金等調整前四半期純損失(1,405億円)、仕入債務の減少額(947億円)、法人税等の支払額(404億円)等の資金減少要因を上回ったためです。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、資金は2,295億円減少しました。これは、主として石油・天然ガス開発事業への投資、カセロネス銅鉱山事業への投資及び製油所における石油精製設備の維持・更新のための投資によるものです。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、資金は286億円増加しました。これは、有利子負債の増加による収入(845億円)等の資金増加要因が、配当金の支払額(518億円)等による資金減少要因を上回ったためです。

 

(4)事業上の対処すべき課題

わが国の石油需要が減少する中にあって企業価値を最大化させるべく、当社は平成2712月、東燃ゼネラル石油株式会社と経営統合を行うことについて基本合意に達しました。現在、統合本契約締結に向け鋭意協議中です。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、14,945百万円です。