第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当社は、平成28年11月8日開催の当社取締役会において、当社の完全子会社であるJXエネルギー株式会社(以下「JXエネルギー」という。)から、同社が平成29年4月1日(予定)に東燃ゼネラル石油株式会社(以下「東燃ゼネラル」という。)との吸収合併により承継を受ける権利義務の一部(上場株式、貸付金、社債、借入金等)などを承継するため、当社を吸収分割承継会社、JXエネルギーを吸収分割会社とする吸収分割(以下「本吸収分割」という。)を行うことを決議のうえ、同日、JXエネルギーとの間で本吸収分割に係る吸収分割契約を締結しました。

本吸収分割の概要は次のとおりです。

 

1.本吸収分割の目的

当社と東燃ゼネラルとは、平成29年4月1日付で両社グループのエネルギー事業を全面的に統合すること(以下「本経営統合」という。)につき合意に達しています。本吸収分割は、本経営統合にあたり、JXエネルギーが東燃ゼネラルとの吸収合併により承継を受ける権利義務の一部(上場株式、貸付金、社債、借入金等)など、当社が持株会社として行うべき経営管理事業に関する権利義務を承継するために行うものです。

 

2.本吸収分割の条件

本吸収分割は、次の組織再編行為の効力が全て生ずることを停止条件として、その効力を生ずるものとします。

(1)平成28年8月31日に当社と東燃ゼネラルとの間で締結された株式交換契約に基づく株式交換

(2)平成28年8月31日にJXエネルギーが東燃ゼネラルとの間で締結した吸収合併契約に基づく吸収合併

 

3.本吸収分割の方法

当社を吸収分割承継会社とし、JXエネルギーを吸収分割会社とする吸収分割です。

 

4.本吸収分割の期日

平成29年4月1日

 

5.本吸収分割に係る割当ての内容

当社は、JXエネルギーの発行済株式の全てを所有しているため、JXエネルギーに対する株式その他の金銭等の割当ておよび交付は行いません。

 

6.本吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠

該当事項はありません。

 

7.本吸収分割により承継する資産、負債の状況(平成29年3月31日見込み)

項目

帳簿価格

資産

194,000百万円

負債

194,000百万円

 

8.本吸収分割の後の吸収分割承継会社となる会社の商号、本店の所在地、代表者の氏名、資本金の額、純資産の額、総資産の額および事業の内容

 

吸収分割承継会社

商号

JXTGホールディングス株式会社(注)

本店の所在地

東京都千代田区大手町一丁目番2号

代表者の氏名

代表取締役会長     木村  康

代表取締役社長     内田 幸雄

代表取締役       武藤  潤

資本金の額(百万円)

100,000

純資産の額(百万円)

現時点では確定しておりません。

総資産の額(百万円)

現時点では確定しておりません。

事業の内容

エネルギー事業、石油・天然ガス開発事業、金属事業を行う子会社およびグループ会社の経営管理ならびにこれに付帯する事業

(注)現在の商号はJXホールディングス株式会社ですが、本経営統合の実行に伴い、商号を変更する予定です。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績

全般

当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日~平成28年12月31日)においては、中国をはじめとするアジア経済が減速しましたが、米国及び欧州においては個人消費が底堅く推移し、世界経済は全体として緩やかな回復となりました。

わが国経済については、企業収益の改善を背景として、緩やかな回復基調が継続しました。

同期間における原油価格(ドバイ原油)は、期初のバーレル当たり36ドルから、産油国における増産凍結への期待感等から上昇し、さらに11月末には減産の具体案が合意されたことにより50ドルを超えるレベルとなり、期末には54ドル、期平均では前年同期比6ドル安の45ドルとなりました。

銅の国際価格(LME〔ロンドン金属取引所〕価格)は、期初のポンド当たり221セントから、中国の経済成長の減速や英国の欧州連合(EU)からの離脱による世界経済の先行き懸念を背景に、10月までは概ね低位で推移しましたが、11月の米国の大統領選挙結果を受けた財政支出拡大期待から上昇に転じ、期末は250セント、期平均では前年同期比21セント安の224セントとなりました。

円の対米ドル相場は、期初の112円から、英国の欧州連合(EU)からの離脱による世界経済の減速懸念等から円高が進行しましたが、11月の米国の大統領選挙を契機とした米国金利上昇期待から円安に転じ、期末は116円、期平均では前年同期比15円円高の107円となりました。

こうした状況のもと、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は前年同期比13.6%減の5兆7,774億円、経常損益は1,914億円の利益(前年同期は529億円の損失)となりました。

なお、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによるたな卸資産の評価が売上原価に与える影響)を除いた経常利益相当額は、前年同期比13.7%減の1,370億円となりました。

 

セグメント別の概況は、次のとおりです。

 

エネルギー

石油製品事業については、販売数量は、11月、12月の平均気温が前年を下回ったことから、灯油は前年同期に比べ増加しましたが、電力向け重油・原油は、原発再稼働や一部石油火力発電所の長期計画停止などの影響により前年同期に比べ減少しました。また、マージンは、前年同期に比べて原油価格が下落したことによる自家使用燃料コストの低下等により、前年同期を上回りました。

石油化学製品事業については、販売数量は前期並みでしたが、マージンは、円高による損益悪化要因があったものの、海外での装置トラブルなどの影響による市況良化もあり、前年同期を上回りました。

また、原油価格の上昇に伴い在庫影響による利益が562億円発生しました。(前年同期比2,643億円の損益良化要因)

こうした状況のもと、エネルギー事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比14.6%減の4兆7,012億円、経常損益は1,398億円の利益(前年同期は1,155億円の損失)となりました。在庫影響を除いた経常利益相当額は前年同期比9.7%減の836億円となりました。

 

石油・天然ガス開発

原油及び天然ガスの生産については、カナダ・アルバータ州フォートマクマレー地区において発生した山火事による生産減少はあったものの、その他の油田・ガス田の生産が好調に推移したことから前年同期に比べ増加しました。原油及び天然ガスの販売価格は、原油市況を反映し、前年同期に比べ下落しました。

新規の開発・生産事業については、平成28年7月、当社グループを含むタングーLNG事業に携わる企業連合は、インドネシアのタングーLNG拡張プロジェクトに対する最終投資決定を行いました。生産開始は平成32年中を目指しています。加えて、当社グループは米国の大手電力会社との合弁事業会社を通じて、老朽化油田からの増産と大気中へのCO2の放出削減を同時に実現するプロジェクトを進めており、同年12月には、CO2回収プラントが完成し、運転を開始しました。

また、現在当社グループでは収益改善を図るため事業の選択と集中によるポートフォリオの見直しと、投資規模の最適化に鋭意取り組んでおり、その一環として平成28年5月、英国北海22/25a鉱区に保有するカリーン(Culzean)ガス田の一部権益(16%)をBritoil Limited(英国BP社の子会社)に売却しました。また、6月には、ウトガルド(Utgard、旧名称:Alfa Sentral)ガス・コンデンセート田を構成する英国側P.312 16/18a鉱区に保有する全権益(45%)をStatoil (U.K.) Limitedに売却することを合意しました。加えて、8月には、英国北海9/11a鉱区に保有するマリナー(Mariner)油田の一部権益(8.9%)をSiccar Point Energy U.K. Limitedに売却しました。

こうした状況のもと、石油・天然ガス開発事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比6.7%減の1,258億円、経常利益は前年同期比60.8%減の85億円となりました。

 

金属

資源開発事業については、銅価が11月以降上昇したものの、当期平均では前年同期に比べ下落したことなどから、前年同期を下回る損益水準となりました。

なお、チリのカセロネス銅鉱山においては、コンサルティングファームも活用し、オペレーターの技能向上や設備保全体制の強化により、足元の粗鉱処理量でフル操業レベルの90%程度まで到達しています。今後は、その安定化を図るとともに、一層のコスト削減や生産性の向上などに取り組み、競争力の強化に努めます。

銅製錬事業については、電気銅価格(銅建値)は、円高及び銅のLME価格下落により前年同期を下回る水準となりました。電気銅の販売量は輸出の増加を主因に前年同期に比べ増加しました。また、銅鉱石の買鉱条件は前年同期に比べ下回り、硫酸の販売価格は市況悪化に伴い下落しました。

電材加工事業については、円高の影響による販売価格の下落はあったものの、スマートフォン及びサーバー向け等のIT分野での需要拡大を背景に、主要製品の販売量は前年同期に比べ増加しました。

環境リサイクル事業については、貴金属の各製品価格は、円高による金属価格の下落を主因に概ね前年同期を下回りました。リサイクル原料の集荷量は、集荷競争激化による影響を主因に前年同期に比べ、減少しました。

チタン事業については、製品販売量は、一部のユーザーによる在庫圧縮の影響により、前年同期を下回りました。

こうした状況のもと、金属事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比9.8%減の7,154億円、経常利益は前年同期比27.2%増の112億円となりました。在庫影響を除いた経常利益相当額は前年同期比5.7%増の130億円となりました。

 

その他

その他の事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比9.9%減の2,781億円、経常利益は前年同期比0.9%減の297億円となりました。

建設事業については、公共投資は底堅い動きをしていたものの、設備投資は持ち直しの動きに足踏みが見られ、また、労務需給や原材料価格等の動向にも注意を要するなど、引き続き厳しい経営環境が続いています。こうした状況下、技術の優位性を活かした受注活動やアスファルト合材などの製品販売の強化に努めるとともに、コスト削減・業務効率化に努めています。

 

上記セグメント別の売上高には、セグメント間の内部売上高431億円(前年同期は511億円)が含まれています。

 

特別損益及び親会社株主に帰属する四半期純利益

特別利益は、投資有価証券売却益63億円、固定資産売却益59億円等により、合計で127億円となりました。

また、特別損失は、投資有価証券評価損109億円、事業構造改革費用103億円等により、合計で371億円となりました。

以上の結果、税金等調整前四半期純利益は1,670億円となり、法人税等645億円、非支配株主に帰属する四半期純利益79億円を差し引き、親会社株主に帰属する四半期純利益は945億円(前年同期は1,134億円の純損失)となりました。

 

(2)財政状態

①資産  当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末比403億円増加の6兆7,649億円となりました。

②負債  当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末比63億円増加の4兆8,025億円となりました。有利子負債残高は、前期末比410億円減少の2兆5,404億円となりました。

③純資産 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末比340億円増加の1兆9,625億円となりました。

なお、自己資本比率は前連結会計年度末比0.4ポイント上昇し22.7%、1株当たり純資産額は前連結会計年度末比16.12円増加の618.98円、ネットD/Eレシオ(ネット・デット・エクイティ・レシオ)は前連結会計年度末比0.09ポイント悪化し1.48倍となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首に比べ2,297億円減少し、2,616億円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、資金は1,007億円増加しました。これは、減価償却費(1,732億円)、税金等調整前四半期純利益(1,670億円)、仕入債務の増加額(509億円)等の資金増加要因が、たな卸資産の増加額(1,825億円)、売上債権の増加額(1,673億円)等の資金減少要因を上回ったためです。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、資金は2,093億円減少しました。これは、主として石油・天然ガス開発事業への投資及び製油所における石油精製設備の維持・更新のための投資によるものです。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、資金は867億円減少しました。これは、配当金の支払額(558億円)及び有利子負債の減少による支出(259億円)等によるものです。

 

(4)事業上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、15,989百万円です。