第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績

全般

当第3四半期連結累計期間(平成29年4月1日~平成29年12月31日)においては、米国及び欧州における雇用情勢の改善から個人消費が底堅く推移し、また、景気が減速していた中国に持ち直しの動きがみられ、世界経済は全体として緩やかな回復が続いています。

わが国経済については、企業収益の改善を背景として、緩やかな回復基調が継続しました。

同期間における原油価格(ドバイ原油)は、期初の1バーレル当たり52ドルから、一部産油国における増産の動き等から44ドルまで下落しましたが、その後上昇に転じ、期末には64ドルとなりました。期平均では前年同期比8ドル高の53ドルとなりました。

銅の国際価格(LME〔ロンドン金属取引所〕価格)は、期初の1ポンド当たり264セントから、一時、248セントまで下落しましたが、中国経済が堅調さを維持していることから需要増が期待され、期末は325セント、期平均では前年同期比61セント高の285セントとなりました。

円の対米ドル相場は、期初の111円を挟んで小幅な値動きを繰り返し、期末は113円、期平均では前年同期比5円円安の112円となりました。

こうした状況のもと、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、昨年4月1日の経営統合による事業規模拡大のほか、前年同期に比べ、原油価格の上昇に伴う石油製品販売価格及び金属価格の上昇等により、売上高は前年同期比49.6%増の7兆3,944億円となり、営業利益は4,115億円(前年同期は2,111億円)となりました。また、在庫影響(総平均法及び簿価切下げによる棚卸資産の評価が売上原価に与える影響)を除いた営業利益相当額は、3,655億円(前年同期は1,608億円)となりました。

金融収益と金融費用の純額180億円を差し引いた結果、税引前四半期利益は3,935億円(前年同期は1,917億円)となり、法人所得税費用1,040億円を差し引き、四半期利益は2,895億円(前年同期は1,244億円)となりました。

なお、四半期利益の内訳は、親会社の所有者に帰属する四半期利益が2,694億円、非支配持分に帰属する四半期利益が201億円となりました。

 

[参考]

東燃ゼネラル石油株式会社の前年同期の連結業績を合算した数値との比較については、以下のとおりです。

売上高は前年同期比12.8%増の7兆3,944億円、営業利益は4,115億円(前年同期は3,074億円)、在庫影響を除いた営業利益相当額は3,655億円(前年同期は2,205億円)となりました。

 

セグメント別の概況は、次のとおりです。

 

エネルギー

石油製品事業については、国内石油製品需要は自動車の低燃費化や電力の燃料転換などの構造的な変化に加え、原発再稼働の影響もあって減少しました。また、石油製品市況は国内、海外ともに堅調に推移しました。

石油化学製品事業については、前年同期に比べパラキシレン市況は悪化したものの、ベンゼン市況は堅調に推移しました。

現在、東燃ゼネラル石油株式会社との経営統合によるシナジーの最大化と早期実現に取り組んでおり、統合後3年目となる平成31年度に年額1,000億円以上の達成を目指しています。製造・供給・購買などの各部門で合理化・効率化を進めた結果、当第3四半期連結累計期間では、338億円の収益改善効果を達成しています。

また、原油価格の上昇を主因として、在庫影響による会計上の利益が444億円発生しました。

こうした状況のもと、エネルギー事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比59.3%増の6兆2,436億円、営業利益は3,055億円(前年同期は1,428億円)となり、在庫影響を除いた営業利益相当額は2,611億円(前年同期は908億円)となりました。

 

[参考]

東燃ゼネラル石油株式会社の前年同期の連結業績を合算した数値との比較については、以下のとおりです。

売上高は前年同期比12.8%増の6兆2,436億円、営業利益は3,055億円(前年同期は2,392億円)、在庫影響を除いた営業利益相当額は2,611億円(前年同期は1,506億円)となりました。

 

石油・天然ガス開発

原油及び天然ガスの生産については、新規に生産を開始したプロジェクトの貢献があったものの、その他の油田・ガス田の自然減退などの影響により前年同期に比べ減少しました。原油及び天然ガスの販売価格は、原油市況を反映し前年同期に比べ上昇しました。

開発・生産事業については、平成29年4月に、米国テキサス州において推進する原油増産プロジェクトにおいて、CO2を用いたEOR(Enhanced Oil Recovery:石油増進回収)による原油の増産を開始し、また、同年5月には、オペレーターとして権益を保有するマレーシア・サラワク州沖SK10鉱区のラヤン油ガス田において、ガスの商業生産を開始しました。同年12月にはマレーシア国営石油会社ペトロナスより、既発見未開発ガス田であるベリルガス田の権益を付与されるとともに、同ガス田の開発計画を承認されました。なお、生産開始は平成30年11月を予定しています。

現在当事業では、低油価に耐えられる強靭な体質を構築し持続的な成長を実現するため、中期経営計画に基づき、選択と集中の徹底と投資規模の最適化に鋭意取り組んでおり、その一環として平成29年7月、北海の30/3aUPPER鉱区に位置するブレイン(Blane)油田に保有する全権益(17.07%)を、フェローペトロリアム(Faroe Petroleum(U.K.) Limited)に売却することにつき合意しました。

こうした状況のもと、石油・天然ガス開発事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比12.8%増の1,162億円、営業利益は231億円(前年同期は130億円)となりました。

 

金属

資源開発事業については、銅価が前年同期に比べ上昇したことなどから、前年同期に比べ損益が改善しました。なお、チリのカセロネス銅鉱山においては、冬季である平成29年5月に、豪雪及び強風により約20日間操業を停止しました。前年に引き続きコンサルティングファームの支援も得て、生産成績の改善やコスト削減に努めています。

銅製錬事業については、電気銅価格(銅建値)は、円安の影響及び銅のLME価格上昇により前年同期を上回る水準となりました。電気銅の販売量は輸出の減少を主因に前年同期に比べ減少しました。また、銅鉱石の買鉱条件は前年同期に比べて悪化したものの、硫酸の販売価格は輸出市況改善に伴い上昇しました。また、昨年9月から12月にかけて、主要製錬所である佐賀関製錬所において、将来の生産性の向上を目的として自溶炉に係る大規模な補修工事を実施しました。

電材加工事業については、各製品の販売量は、スマートフォン・サーバー向け等のIT分野での需要拡大を主因に、概ね前年同期を上回りました。

環境リサイクル事業については、リサイクル原料の集荷量は、金属価格の上昇によるスクラップ市況の回復を背景に、前年同期に比べ増加しました。

チタン事業については、各製品の販売量は総じて前年同期に比べ増加しました。

こうした状況のもと、金属事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比12.3%増の7,032億円、営業利益は461億円(前年同期は170億円)となりました。

 

その他

その他の事業の当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比12.9%増の3,778億円、営業利益は308億円(前年同期は314億円)となりました。

建設事業については、公共投資は底堅く推移し、設備投資は緩やかに増加しているものの、労務需給や原材料価格等の動向に注意を要するなど、引き続き厳しい経営環境が続いています。こうした状況下、技術の優位性を活かした受注活動やアスファルト合材などの製品販売の強化に努めるとともに、コスト削減・業務効率化に努めています。

 

上記セグメント別の売上高には、セグメント間の内部売上高464億円(前年同期は409億円)が含まれています。

 

(2)財政状態

①資産  当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末比1兆8,246億円増加の8兆6,175億円となりました。

②負債  当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末比1兆422億円増加の5兆6,948億円となりました。有利子負債残高は、前連結会計年度末比1,641億円増加の2兆5,968億円となりました。

③資本  当第3四半期連結会計期間末における資本合計は、前連結会計年度末比7,824億円増加の2兆9,227億円となりました。

なお、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末比3.7ポイント上昇し28.8%、1株当たり親会社の所有者帰属持分は前連結会計年度末比38.91円増加の725.55円、ネットD/Eレシオ(ネット・デット・エクイティ・レシオ)は前連結会計年度末比0.19ポイント改善し0.78倍(資本合計ベース)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は3,224億円となり、期首に比べ206億円減少しました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、資金は3,405億円増加しました(前年同期は1,010億円の増加)。これは、税引前四半期利益(3,935億円)、減価償却費及び償却費(2,065億円)、営業債務及びその他の債務の増加額(1,574億円)等の資金増加要因が、棚卸資産の増加額(1,815億円)、営業債権及びその他の債権の増加額(1,495億円)、法人所得税の支払額(779億円)等の資金減少要因を上回ったことによるものです。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、資金は1,710億円減少しました(前年同期は2,105億円の減少)。これは、主として製油所における石油精製設備の維持・更新のための投資及び石油・天然ガス開発事業への投資によるものです。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、資金は1,917億円減少しました(前年同期は797億円の減少)。これは、有利子負債の返済等による支出(1,211億円)、配当金の支払(649億円)等によるものです。

 

(4)事業上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、15,413百万円です。

 

(6)生産及び販売の実績

東燃ゼネラル石油株式会社との経営統合等を主な要因として、エネルギーセグメントにおける当第3四半期連結累計期間の生産実績は前年同期に比べ90.7%増加の3,905,537百万円、販売実績は59.3%増加の6,243,600百万円となりました。

 

(7)主要な設備の状況

東燃ゼネラル石油株式会社との経営統合により、JXTGエネルギー株式会社川崎製油所等の石油精製設備及び石油化学製品製造設備が増加しました。