第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用環境の改善が見られ、全体として緩やかな回復基調となりました。一方、世界経済においては、中国経済の下振れリスク、英国のEU離脱問題や米国新政権の政策運営動向、地政学リスクなどの景気下押し要因を背景に、先行き不透明な状況で推移しました。

このような環境下、主力事業であります防護服・環境資機材事業においては、当社の強みであるタイベック®防護服を新たな成長軌道に乗せるべく、防護服が使われる様々な分野におきまして販売に注力し、当初予定の売上を確保しましたが、減収となりました。また、たたみ資材事業、アパレル資材事業及び中国子会社においては、引き続き厳しい環境下にあり、減収となりました。利益面においては、各事業とも減収ではあるものの売上総利益率の確保に注力したことと、業務の効率化、販売体制の見直しに取り組んだ結果、増益となりました。当連結会計年度の売上高は9,174,256千円(前年同期比9.5%減)、営業利益は168,001千円(前年同期比112.1%増)、経常利益は179,173千円(前年同期比95.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は129,075千円(前年同期比20.5%増)となりました。

セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。

防護服・環境資機材事業におきましては、化学工場やヘルスケア分野における防護服の新規需要の開拓を行い、震災復興関連では、引き続き東京電力福島第一原子力発電所事故作業に伴う需要への対応を進めてまいりました。また、各地で発生いたしました鳥インフルエンザ等に対し、自治体等への緊急物資供給等を行いました。しかし、前連結会計年度にありました大型の官公庁案件が無かったことから、売上高は4,361,844千円(前年同期比7.1%減)と減収となり、セグメント利益(営業利益)も375,936千円(前年同期比0.2%減)と、わずかながら減益となりました。

たたみ資材事業におきましては、引き続き厳しい環境下にあり、主力商品の畳表については需要の減少及び先行きについての不透明感から顧客の購入意欲が減退し、年度を通じて苦戦することになりました。また、フォーム、ボード等の畳床資材につきましても、若干の回復傾向が見られたものの、畳表の減少を補うには至らず、減収となりました。一方、営業体制の見直しを行った結果、たたみ資材事業の売上高は1,274,175千円(前年同期比8.7%減)、セグメント利益(営業利益)は39,695千円(前年同期比9.0%増)となり減収増益となりました。

アパレル資材事業におきましては、カジュアルウエア市場を中心に生産減と廉価志向が続いており、一部大口ワーキングウエア案件の生産時期の後ろ倒し要因も加わり、学生服分野以外の各分野において販売減となりました。一方、当連結会計年度初めより営業体制の見直しや、調達方法の見直しによる利益率の改善等を実施し、利益確保に注力しました。その結果、アパレル資材事業の売上高は2,720,662千円(前年同期比10.3%減)、セグメント利益(営業利益)は123,409千円(前年同期比13.1%増)と減収増益となりました。

なお、報告ゼグメントに配分していない一般管理費等の全社費用は338,699千円であります。

(注) 「タイベック®」は、米国デュポン社の登録商標です。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて32,456千円減少し、当連結会計年度末には1,392,192千円となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果獲得した資金は、228,357千円(前連結会計年度は、126,827千円の支出)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益205,470千円、たな卸資産の減少110,866千円、未払消費税等の増加88,710千円であります。支出の主な内訳は、売上債権の増加142,596千円であります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果獲得した資金は、41,512千円(前連結会計年度は、188,811千円の支出)となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入38,744千円、アゼアスデザインセンター秋田建設に係る補助金の受取による収入19,629千円であります。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出9,819千円であります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果支出した資金は、282,346千円(前連結会計年度は、17,050千円の支出)となりました。支出の主な内訳は、社債の償還による支出80,000千円、長期借入金の返済による支出75,000千円、「株式給付信託(BBT)」による自己株式の取得等に伴う支出69,924千円、配当金の支払額57,421千円であります。

 

2 【生産、仕入、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年5月1日

至 平成29年4月30日)

前年同期比(%)

防護服・環境資機材

557,445

116.6

アパレル資材

211,242

92.7

合計

768,688

108.9

 

(注)1  金額は、製造原価によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年5月1日

至 平成29年4月30日)

前年同期比(%)

防護服・環境資機材

3,045,245

81.6

たたみ資材

1,135,107

93.7

アパレル資材

2,147,993

90.3

その他

778,457

75.4

合計

7,106,803

85.0

 

(注)1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  金額は、仕入価格によっております。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3) 受注実績

受注から売上計上までの期間が短いため、記載は省略しております。

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年5月1日

至 平成29年4月30日)

前年同期比(%)

防護服・環境資機材

4,361,844

92.9

たたみ資材

1,274,175

91.3

アパレル資材

2,720,662

89.7

その他

817,573

81.0

合計

9,174,256

90.5

 

(注) 1  セグメント間取引については相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、防護服・環境資機材事業、たたみ資材事業、アパレル資材事業の3本の柱をもって事業展開しております。特に事業の中心となる防護服・環境資機材事業においては、個人防護と環境保全のトータルソリューションサプライヤーとしての取組みを行い、社会貢献してまいります。

また、常に顧客、株主、社員の満足度の向上の実現を目指し、一層の企業体質の強化を図り、10年後の企業の姿を想定した経営目標を立案しその実現に取組んでまいります。

そのために、グループ間でリソースを共有し、効率のよい事業運営を行うとともに、変化する市場環境にスピード感を持って挑戦し、新しいビジネスチャンスを引き寄せてまいります。また、次代につなげる新規事業に投資してまいります。

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、資産効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「総資産経常利益率(ROA)」及び「株主資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。

(3) 中長期的な会社の経営戦略

戦略分野である防護服・環境資機材事業は当社グループの成長ドライバーとして位置づけております。同事業においては、化学防護服市場の深耕、隣接分野市場の開拓準備及び開発力強化に取組み、商品開発に強いトータルソリューションサプライヤーとして防護服業界に確固たる地位を築いてまいります。

そのためには、従来の製品・商品群に加え、難燃・耐熱・高視認性防護服等の機能を備えた製品・商品群を揃え、防護服が利用される産業分野の裾野を拡大していく必要があります。これに対応するため、本社には防護服の試験・試作設備を備えております。また、平成28年4月からアゼアスデザインセンター秋田(秋田県大仙市)が稼働し、マザー工場としての国内縫製拠点の確保と防護服関連製品の研究開発、企画、試作品製造等の機能強化を進めております。今後はこれらの機能を活用し、効果的な営業活動を推進してまいります。加えて、株式会社ノルメカエイシアへの一部出資を足掛かりに災害医療分野への進出を進めるとともに、得意とする化学防護服市場の更なる深耕と顕在市場でのシェア拡大及び潜在市場の開拓を進めてまいります。

なお、当社グループは、アスベスト、新型インフルエンザといった環境、衛生問題等の発生により業績が影響を受けますが、防護服の使用が望まれる分野へ働きかけを行い、市場を創造し、環境、衛生問題の発生に左右されない事業基盤を築いていくとともに、社会的責任を果たしていくことを目指していきたいと考えております。

また、成熟分野であるたたみ資材事業及びアパレル資材事業は、それぞれの強みを生かし、必要な機能を強化し、厳しい環境下でも安定的に利益確保ができる体制により、売上、利益の維持向上を目指します。

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループでは以下の事項を対処すべき課題として取組みを進めております。

① 防護服市場の拡大

日本における防護服の普及率は欧米に比べ低いため、今後更なる事業拡大の余地があります。防護服の着用が更に普及するよう様々な分野において防護服のメリットを訴え、啓発活動を行うことにより市場を拡大させていく必要があります。

このため、研究開発機能を強化し、医療機関向け防護服、難燃・アークフラッシュ防護服、高視認性防護服、使い切り空調服等の当社独自の企画による製品を開発し新たな市場の拡大に取り組んでおります。その一環として、秋田県大仙市のアゼアスデザインセンター秋田を技術開発の拠点として位置付け、縫製技術等の蓄積を行い、今後とも商品の企画開発力の一層強化に努めてまいります。

② グローバル化への対応

現状海外向けの売上高は、アパレル資材事業を中心に連結売上高の10%未満の水準にあります。防護服・環境資機材事業、たたみ資材事業とも、主に国内向けに販売しており、今後一層の売上高の増加のためには、海外向け売上高を増加させていく必要があります。特に防護服・環境資機材事業において、そのための商売の仕組み作り、社員教育等に取組中であります。

③ 新たな事業の柱

今後企業として尚一層の発展を遂げていくには、防護服・環境資機材事業に次ぐ新たな成長事業が必要と判断されます。その一環として、防護服・環境資機材事業とのシナジー効果を最大限に活かせる事業を検討しております。昨年3月に株式会社ノルメカエイシアに一部出資をし、同社が強みを発揮する災害・救急医療分野におけるコラボレーションの強化に取組中です。また、ドラッグストア向けの商材の輸入販売等の分野にも取り組み、ビジネスチャンスの拡大に努めております。今後、更に隣接分野に拘わらず広く新しい事業の柱を検討していく方針です。

④ 人材の育成と確保

当社グループが今後も継続的発展を遂げていくためには、人材の確保と育成は重要課題として位置付けております。継続的な採用活動による人材の確保とフォローアップ体制の整備に注力し、若手社員の戦力化を図ってまいります。また中堅社員の多能化・活性化とともに、高齢者雇用においても、多様化する雇用形態に対応してまいります。

⑤ 内部統制の強化と業務の効率化

中国の子会社を含め、連結ベースでの内部統制強化に引続き取り組んでおります。業務の効率化については、防護服・環境資機材事業において、受注システム(WEB-EDIシステム)の効率的な運用に取組中です。さらに、ICT(情報通信技術)活用を進め、顧客サービスの向上と業務効率化を当社グループ全体で進めております。

 

4 【事業等のリスク】

当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 防護服・環境資機材事業について

当社の主力製品及び商品であるタイベック®製防護服は現状国内において当社がほぼ独占的に取扱いしていますが、納入数量、価格等に関する長期納入契約は締結されておりません。主要仕入先である旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社(米国デュポン社の日本法人であるデュポン株式会社及び旭化成株式会社の合弁会社)との取引関係は極めて良好でありますが、何らかの事情により製品及び商品の継続供給に支障をきたした場合や同社より取引条件の変更を求められた場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(注) 「タイベック®」は、米国デュポン社の登録商標です。

(2) 特需による業績変動リスク

防護服・環境資機材事業につきましては、環境安全に係る問題の発生や環境安全に関する関心の高まりが、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。新型インフルエンザ、鳥インフルエンザのような何らかの衛生問題やアスベスト問題等の環境、安全に関する問題などが発生した場合は、特定の事業年度だけ売上及び利益が増加し翌年度は反動が生じる可能性があります。

過去の実例では、東日本大震災直後の復興需要により第71期(平成24年4月期)に当社が扱う防護服、資機材等の需要が増加し業績が好調に推移しましたが、翌期は問題の沈静化により需要が急減することとなりました。

(3) 製品及び商品に対する賠償責任について

 当社製品及び商品の欠陥により製造物責任訴訟を提訴された場合を想定して製造物責任保険に加入していますが、この保険は無制限に当社の賠償負担を担保するものではありません。製造物責任に係る多額の負担金の支払等により、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

(4) 品質管理について

当社はISO9001に準拠した厳格な品質マネジメントシステムに基づく品質管理体制を構築しております。ただし、取扱い製品及び商品について予期せぬ要因により日本工業規格、厚生労働省国家検定規格に不適合となった場合、法規制の改正により当社製品及び商品が規制に適合しなくなった場合、並びに当社製品及び商品の欠陥及び故障が発生した場合は、回収費用、クレーム対応費用、補修費用等の追加コストを負担すること等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。またこれに係る業績悪化によるレピュテーションリスクの可能性もあります。

(5) たたみ資材事業の需要動向について

洋風化による消費者の畳離れの影響等により、たたみ資材事業の業界における需要が縮小傾向にあります。当社は、都市部に重点を置き、縮小するマーケットにおいてシェア拡大に向けた取組みを行っておりますが、当該取り組みが不十分でマーケットにおけるシェアが拡大しない場合は、たたみ資材事業の業績が減収により悪化する可能性があります。

(6) アパレル資材事業の需要動向について

 アパレル業界においては、中国・ASEAN地域を中心としたアジア地区へ取引先の拠点が移転しており国内マーケットは縮小傾向にあります。当社ではベトナム駐在員事務所の活用や、中国子会社との連携により中国・ASEAN地域等へ拠点を移転した日系企業に対する売上増加に取り組んでおりますが、ファッション性、価格、品質等において取引先ニーズへの対応が不十分で売上が増加しない場合には、アパレル資材事業の業績が悪化する可能性があります。

(7) 中国のカントリーリスクについて

各事業とも中国に仕入先を擁しており、防護服・環境資機材事業においては防護服の外注加工委託先を擁し、たたみ資材事業においても中国産畳表の仕入先は重要な位置付けにあります。中国国内の情勢に変化があった場合、各事業の仕入価格や仕入体制に影響を及ぼす可能性があります。またアパレル資材事業においては、中国の子会社と連携して営業活動を行っており、政情不安、反日感情の高まり、経済環境の悪化、当局の都市開発政策による立退き命令及び人件費の高騰等の不測の事態の発生により子会社の運営に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 固定資産の評価について

当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当該会計基準では、それぞれの固定資産について回収可能性を測定し、回収可能額が帳簿価額を下回る場合はその差額を減損損失として認識することとされております。現時点で遊休資産以外の資産において具体的に減損損失を認識する事実はありませんが、今後特定の事業の業績が悪化し回収可能額が帳簿価額を下回った場合は、減損会計の適用により、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 災害等について

当社の製造、販売拠点が、地震、火災、テロ攻撃等の災害により物的、人的被害を受けた場合、当社の営業活動に影響を与え、当社財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(10) 法令違反等について

当社は、平成28年10月12日に東京都への個人防護具等の納入に関し、公正取引委員会による立ち入り検査を受けました。現在同委員会の調査に協力中でありますが、調査結果によっては、社会的信用の低下をもたらし、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

売買取引契約

契約会社名

相手方の名称

契約品目

契約内容

契約期間

アゼアス㈱

旭・デュポン
フラッシュスパン
プロダクツ㈱

タイベック®防護服

売買取引基本契約

平成20年1月1日
平成20年12月31日
(以降自動更新)

 

(注) 「タイベック®」は、米国デュポン社の登録商標です。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益、費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りは、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。

個々の項目については、「第5 経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

(2) 経営成績の分析

(売上高)

主力事業であります防護服・環境資機材事業においては、当社の強みであるタイベック®防護服を新たな成長軌道に乗せるべく、防護服が使われる様々な分野におきまして販売に注力し、当初予定の売上を確保しましたが減収となりました。たたみ資材事業、アパレル資材事業及び中国子会社においても、引き続き厳しい環境下にあり減収となったため、当連結会計年度の売上高は9,174,256千円(前年同期比90.5%)となりました。

(売上総利益)

売上総利益率が前年同期と比較して1.2ポイント上昇し18.7%となりましたが、減収の影響で売上総利益は1,719,188千円(前年同期比96.8%)となりました。

(営業利益)

販売費及び一般管理費は、前年同期と比較して146,229千円減少し1,551,186千円となりました。減少の主な要因は、人員減による給料手当の減少、年金資産の増加等で退職給付に係る負債が減少したことによる退職給付費用の減少、前年同期に発生した基幹システムの移行費用の影響であります。この結果、営業利益は168,001千円(前年同期比212.1%)となりました。

(経常利益)

営業外収益は、前年同期と比較してアゼアスデザインセンター秋田の稼働に伴う地域雇用開発奨励金の受取等で助成金収入が発生したものの、受取保険金の減少や保険解約返戻金の減少等で2,214千円減少しました。営業外費用は、前年同期と比較して支払利息の減少等で901千円減少しました。この結果、経常利益は179,173千円(前年同期比195.4%)となりました。

(税金等調整前当期純利益)

特別利益は、政策保有株式の売却で計上した投資有価証券売却益と、アゼアスデザインセンター秋田建設に伴う秋田県からの補助金の受取で計上した補助金収入等で47,122千円となりました。特別損失は、秋田県から交付された補助金の圧縮記帳で計上した固定資産圧縮損等で20,825千円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は205,470千円(前年同期比120.3%)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

税効果会計適用後の法人税等の負担率は前年同期とほぼ同じであったため、当期純利益は129,075千円(前年同期比120.5%)となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は該当がないため、親会社株主に帰属する当期純利益は当期純利益と同額で129,075千円(前年同期比120.5%)となりました。

(3) 財政状態の分析

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて1.3%減少し、5,665,135千円となりました。これは、主として商品及び製品等の棚卸資産が118,736千円減少、現金及び預金が32,454千円減少し、受取手形及び売掛金等の売上債権が116,617千円増加したためであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて5.7%減少し、1,860,047千円となりました。これは、主として減価償却やアゼアスデザインセンター秋田における固定資産圧縮損等で有形固定資産が78,387千円減少、投資有価証券の売却等で投資その他の資産が22,991千円減少したためであります。

この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて2.4%減少し、7,525,183千円となりました。

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて2.2%増加し、1,947,244千円となりました。これは、主として未払消費税が増加したためであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて30.4%減少し、437,274千円となりました。これは、主として社債が80,000千円減少、長期借入金が75,000千円減少したためであります。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて0.7%減少し、5,140,664千円となりました。これは主として、為替換算調整勘定が34,934千円減少し、利益剰余金の増加と「株式給付信託(BBT)」による自己株式の増加で株主資本が1,727千円増加したためであります。

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて32,456千円減少し、当連結会計年度末には1,392,192千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、228,357千円(前連結会計年度は、126,827千円の支出)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益205,470千円、たな卸資産の減少110,866千円、未払消費税等の増加88,710千円であります。支出の主な内訳は、売上債権の増加142,596千円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果獲得した資金は、41,512千円(前連結会計年度は、188,811千円の支出)となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入38,744千円、アゼアスデザインセンター秋田建設に係る補助金の受取による収入19,629千円であります。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出9,819千円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、282,346千円(前連結会計年度は、17,050千円の支出)となりました。支出の主な内訳は、社債の償還による支出80,000千円、長期借入金の返済による支出75,000千円、「株式給付信託(BBT)」による自己株式の取得等に伴う支出69,924千円、配当金の支払額57,421千円であります。

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に対して最も重要な影響を与える要因は、当社グループの主力事業である防護服・環境資機材事業の一層の成長であります。そのためには、各種危険因子に対応できる防護服の製品・商品群を増やすことと、防護服の使用が適当である分野への働きかけにより市場を創造していくことが重要であると考えられます。

(6) 経営上の目標の達成状況について

当社グループは、資産効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「総資産経常利益率(ROA)」及び「株主資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「総資産経常利益率(ROA)」は2.4%(前年同期比1.2ポイント改善)であり、「株主資本利益率(ROE)」は2.5%(前年同期比0.5ポイント改善)でした。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。