第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、前半に消費税増税の影響を受けたものの、政府、日銀による金融緩和により、金利が低下、株価が上昇する等、全般的に好調に推移しました。特に、円安を背景として、海外依存度の高い大企業の業績が好調に推移し、雇用改善がみられましたが、国内消費や国内所得の伸びは限定的となりました。

当社グループが属する不動産業界におきまして、新築マンション市場は、業者間競争により都心部事業用地の取得価格が高騰し、建築費も高値で推移しました。住宅ローン金利の低下、郊外から都市部への人口流入、海外からのインバウンド不動産投資等によって、需要が旺盛だったため、平成27年6月の首都圏のマンションの一戸あたり販売価格及び平米単価がともに前年比2割超上昇したにもかかわらず、契約率は78.7%(出所:株式会社不動産経済研究所の「首都圏のマンション市場動向」)と、引き続き好調に推移しました。

新築戸建市場は、郊外の一部地域において市況悪化がみられました。

このような状況下、当社グループは、マンション事業において、利便性の高い都心部に特化して、立地の良い物件を厳選し、多様化するお客様のニーズに対応したデザイン性の高い高品質な家づくりに取り組みました。

また、戸建事業におきましては、建売住宅を郊外で販売してまいりましたが、一部地域における供給過剰の影響を受けて、期中に利益率低下と完成済販売在庫の増加がみられました。

以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高27,478百万円(前期比26.7%減)、営業利益1,081百万円(同54.8%減)、経常利益845百万円(同53.3%減)、当期純利益309百万円(同70.3%減)となりました。

 

当連結会計年度におけるセグメントの業績は以下のとおりであります。なお、売上高の金額につきましては、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。

 

[マンション事業]

マンション事業におきましては、「ウィルローズ上北沢」、「ウィルローズ東京八丁堀」、「ウィルローズ市谷柳町」、「ウィルローズセンター北」、「ラ・青葉台 -コルティーレ-」等、合計274戸の引渡しを行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高13,823百万円(前期比36.5%減)、営業利益1,537百万円(同35.1%減)となりました。

 

[戸建事業]

戸建事業におきましては、「世田谷・喜多見プロジェクト」、「文京・千石プロジェクト」、「三鷹・井口プロジェクト」、「さいたま浦和・駒場プロジェクト」、「所沢・久米5期プロジェクト」、「川崎麻生・岡上プロジェクト」、「横浜青葉・荏田プロジェクト」、「相模原・西橋本プロジェクト」、「船橋・七林町プロジェクト」等、合計355戸の引渡しを行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高12,745百万円(前期比13.5%減)、営業損失63百万円(前連結会計年度は営業利益508百万円)となりました。

 

[販売代理事業]

販売代理事業におきましては、自社開発及び他社開発物件の販売代理を行い、地域別の引渡実績は、東京都区部80物件297戸、東京都下13物件66戸、埼玉県7物件38戸、神奈川県物件18物件159戸、千葉県1物件1戸、合計119物件561戸となりました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高985百万円(前期比30.0%減)、営業利益85百万円(同81.5%減)となりました。

 

[建物管理事業]

建物管理事業におきましては、平成27年6月30日現在のマンション管理戸数が前期比251戸増の2,942戸となり、順調に推移しました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高358百万円(前期比22.9%増)、営業利益53百万円(同25.6%増)となりました。

 

 

[その他]

その他としましては、収益用不動産から賃料収入を確保しております。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高104百万円(前期比20.6%減)、営業利益68百万円(同4.1%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて16百万円増加し、4,367百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益872百万円、たな卸資産の減少額3,665百万円、前払費用の減少額264百万円、仕入債務の減少額822百万円を主要因として、3,072百万円の収入(前期比371.5%増加)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券取得による支出300百万円、投資有価証券売却による収入224百万円、有形固定資産の取得による支出112百万円を主要因として、156百万円の支出(前期比63.8%増)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入9,060百万円、長期借入金の返済による支出11,296百万円、短期借入金の純支出405百万円を主要因として、2,897百万円の支出(前連結会計年度は713百万円の収入)となりました。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)売上高

セグメントの名称

項目

前連結会計年度

(自 平成25年7月1日

至 平成26年6月30日)

当連結会計年度

(自 平成26年7月1日

至 平成27年6月30日)

前期比

(%)

数量

(戸数)

売上高

(千円)

構成比

(%)

数量

(戸数)

売上高

(千円)

構成比

(%)

マンション事業

596

21,782,985

58.1

274

13,823,046

50.3

63.5

 戸建事業

410

14,727,614

39.3

355

12,745,798

46.4

86.5

販売代理事業

自社開発物件(新築分譲)

554

54,260

0.1

274

35,680

0.1

65.8

他社開発物件(新築分譲)

155

458,607

1.2

178

302,110

1.1

65.9

仲介その他

24

65,483

0.2

109

110,850

0.4

169.2

小計

733

578,350

1.5

561

448,640

1.6

87.6

建物管理事業

290,060

0.8

356,983

1.3

123.0

その他

130,984

0.3

104,046

0.4

79.4

合計

1,739

37,509,995

100.0

1,190

27,478,515

100.0

73.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)期中契約実績の状況

セグメントの名称

項目

前連結会計年度

(自 平成25年7月1日

至 平成26年6月30日)

当連結会計年度

(自 平成26年7月1日

至 平成27年6月30日)

前期比

(%)

数量

(戸数)

金額

(千円)

構成比

(%)

数量

(戸数)

金額

(千円)

構成比

(%)

マンション事業

460

15,605,238

100.0

209

10,964,115

100.0

70.3

 戸建事業

415

14,251,731

100.0

358

13,825,758

100.0

97.0

販売代理事業

自社開発物件(新築分譲)

418

17,360,378

78.4

209

10,964,115

50.6

63.2

他社開発物件(新築分譲)

103

4,784,860

21.6

212

10,720,045

49.4

224.0

小計

521

22,145,239

100.0

421

21,684,161

100.0

97.9

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 2.販売代理事業における期中契約実績の金額は、売主の顧客に対する販売価格によります。

 

(3)期末契約残高の状況

セグメントの名称

項目

前連結会計年度

 (自 平成25年7月1日

至 平成26年6月30日)

当連結会計年度

 (自 平成26年7月1日

至 平成27年6月30日)

前期比

(%)

数量

(戸数)

金額

(千円)

構成比

(%)

数量

(戸数)

金額

(千円)

構成比

(%)

マンション事業

123

5,914,817

100.0

58

3,864,525

100.0

65.3

 戸建事業

45

929,322

100.0

48

2,009,282

100.0

216.2

販売代理事業

自社開発物件(新築分譲)

123

5,914,817

60.8

58

3,864,525

35.3

65.3

他社開発物件(新築分譲)

85

3,805,775

39.2

119

7,083,137

64.7

186.1

小計

208

9,720,592

100.0

177

10,947,662

100.0

112.6

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.販売代理事業における期末契約残高の金額は、売主の顧客に対する販売価格によります。

 

3【対処すべき課題】

今後、首都圏集中がさらに進むと考えられることから、引き続き首都圏地盤としての強みを活かしてまいりたいと考えております。また、企業価値及びステークホルダーの利益最大化と満足度向上、事業リスクの分散の観点から、新たな事業、商品、サービスの開発にも取り組んでチャレンジしてまいります。

当社グループの属する不動産業界におきましては、金融緩和、円安、資産高が継続し、中長期的に不動産価格が上昇していくことが見込まれております。

その一方で、消費者所得の伸びと比較しますと、不動産価格が高水準に推移しており、このまま所得が伸びない場合には、不動産価格の下落リスクが高まります。

このような不透明な将来リスクに柔軟に対応し、中長期的な安定成長を確保するために、以下の施策を考えております。

 

  既存事業の拡充と市場変化への対応

「マンション事業」

用地仕入価格及び建築費の高騰に加え、お客様のニーズは多様化しております。これらへの対応として、これまで販売実績のある需要の高い都心部を中心とした仕入れに注力し、施工会社の選定方法、建物の形状や構造、住宅設備の仕入れ方法等を勘案の上、建築コストを抑制し、明確な商品企画と更なるデザインの向上をすることで、お客様のニーズを的確にとらえた商品提供を目指してまいります。特に、シングル及びDINKS向けに通勤利便性の高いコンパクトマンションを開発してまいります。

「戸建事業」

価格重視の仕入れから立地条件を重視した仕入れへと転換してまいります。これまでの建売住宅を加え、多棟現場においてモデル棟を先行して建設し、定額制規格住宅「HOUSTYLE (ハウスタイル)」の販売を推進する等、よりニーズの高い上質な住宅の受注に力を入れてまいります。

「販売代理事業」

販売代理事業については、他社物件の販売代理受注案件、仲介機能の拡充等を進めてまいります。

「建物管理事業」

管理物件の増加に対応した体制づくり、入居者サービスの質的向上に引き続き取り組んでまいります。

 

② 事業ポートフォリオの拡充、新規事業開発

成長性・安定性・リスク等を勘案し、グループリソースの活用による事業シナジーが見込めるフィービジネス・海外事業等の新規事業の創出に取り組み、市場環境の変化に対応できる安定的な事業基盤を構築してまいります。

4【事業等のリスク】

当社グループの事業内容その他に関するリスクについて、投資家の皆様の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家の皆様に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)有利子負債への依存と金利変動の影響について

当社グループは、用地の取得資金及び建築資金を主に金融機関からの借入金により調達しており、有利子負債依存度が高い水準にあります。今後においても、事業拡大に伴い有利子負債は高い水準で推移するものと想定され、資金借入が十分に行えなくなった場合や金利が上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

項目

前連結会計年度末

(平成26年6月30日)

当連結会計年度末

(平成27年6月30日)

 

 

 

千円

千円

 

有利子負債残高

(A)

15,672,872

12,981,003

 

短期借入金

2,659,772

2,253,868

 

1年内返済予定の長期借入金

8,904,190

5,685,810

 

長期借入金

3,708,910

4,691,325

 

1年内償還予定の社債

400,000

80,000

 

社債

270,000

 

総資産額

(B)

26,131,744

22,170,444

 

有利子負債依存度

(A/B)

59.98%

58.55%

 

(2)金融機関からの資金調達にかかるリスクについて

当社グループの不動産開発において、多くは土地仕入時に金融機関から事業資金の借入を行っております。それゆえ、計画通りに物件の引渡ができない場合、借入先である金融機関との良好な関係が維持できなくなった場合には、返済期限の延長ができなかったり、資金回収前に金融機関から返済を求められ、代替の資金調達ができなかった場合には、資金繰りに窮する可能性があります。

 

(3)不動産市況の悪化によるリスクについて

当社グループの事業は、景気動向、金利動向、地価動向及び税制改正等の影響を受けやすいため、経済・雇用情勢等の悪化により、不動産に対する消費者の購入意欲や投資家による投資意欲が減退した場合、または仕入済の開発用不動産及び商品である販売用不動産の価値の下落が起こった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)用地取得にかかるリスクについて

当社グループでは、仕入物件の選定基準として、事業採算性の見地から所定の基準を設けておりますが、不動産市況の変化や用地取得競争の激化等により、当社グループの基準や事業戦略に合う優良な土地を仕入れることが困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)競合について

不動産業においては、事業を営むために宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者の免許を受ける必要がありますが、一般的に参入障壁が高いとは言えず、多くの不動産業者が激しく競争している状況にあります。

今後、競争による分譲価格の下落が生じた場合、または販売代理事業における販売委託元のデベロッパーが、他社に販売を委託するまたは自社で販売するようになり、当社グループの販売受託が減ることとなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)建築工事等について

当社グループは、マンション事業、戸建事業における建築工事は外注により行っております。外注先の選定にあたっては品質、建築工期及びコスト等を総合的に勘案して決定しており、特定の外注先に依存しないように努めております。

当社グループは、品質管理及び工期遅延防止のため、毎週工程進捗会議を行い、物件の進捗や問題点の報告検討及び方向性の確認を行うとともに、設計監理者及び外注先との定例会議を行うことにより、工期スケジュール等の確認を行っております。しかしながら、工事中の事故、外注先の倒産や請負契約の不履行、その他予期せぬ事象が発生した場合、工事の中止及び遅延、建築コストの上昇等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)瑕疵担保リスクについて

当社グループは、マンション事業、戸建事業における建築工事は外注により行っており、当社グループが販売する建物の瑕疵については、外注先の施工会社の工事保証にて担保しております。しかしながら、施工会社の財政状態が悪化または破綻する等により施工会社が負うべき瑕疵担保責任が履行されない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、財団法人住宅保証機構の登録業者となり、当社グループが分譲する住宅は、住宅性能保証制度に登録しておりますので、当該制度の保険に裏付けされた10年保証により、購入者の保護がなされております。

また、土地については土地の仕入時及び開発中において、後述の通り調査を行っておりますが、物件の引渡後瑕疵が発見され、当社グループが是正又は賠償する必要が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)土地仕入時において予測できないリスクについて

当社グループでは、土地の仕入に際して、さまざまな調査を行い、土地仕入の意思決定をしておりますが、土地仕入時には予想がつかない土壌汚染や地中埋設物等の瑕疵が発見された場合や近隣への建築工事中の騒音や竣工後の日影の影響等に対する近隣住民の反対運動が発生した場合には、プロジェクトの工程に遅れをきたすと同時に、追加費用が発生する場合があります。

当社グループの開発物件におきまして、予想を超えた地中障害や近隣反対運動等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)有害物質対策について

当社グループは、マンション事業並びに戸建事業におきまして土地建物の取得を行っており、当該土地上に解体を目的とした既存建物が存在している場合、アスベストやPCB等の有害物質の使用状況に関して確認を行っております。有害物質の使用が確認された場合、飛散または流出防止対策を実施するとともに解体により発生した廃棄物は法令に基づいた処理を行っております。

しかしながら、有害物質が経年劣化等により飛散又は流出する恐れが生じた場合や、当社グループが想定する範囲を越えて使用が判明した場合には、有害物質の除去又は封じ込め等の費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)事業に係る法的規制について

当社グループ各社は、事業に必要な宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者の免許やマンション管理適正化推進法に基づくマンション管理業者の登録を受けており、各法令上の規制と当局の監督を受けます。また、各事業の継続には、かかる許認可が必要なため、仮にこれらの取消事由等に該当する何らかの問題が発生し、業務停止命令や許認可の取消処分を受けた場合には、当社グループの事業遂行に支障をきたす場合があります。

その他当社グループの事業にかかる法的規制としては、都市計画法、建築基準法、宅地造成等規制法、消防法、各自治体等が定めた条例等があります。当社グループはこれらの法令を遵守しておりますが、今後法令等の改正又は新たな規制の制定によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)個人情報の保護について

当社グループでは、主にマンション事業、戸建事業、販売代理事業、建物管理事業を通じて多数のお客様の個人情報を取り扱っており、その取扱には十分な注意を払っております。当社グループのホームページにおきましても個人情報保護方針を掲載し、個人情報の取り扱いについて説明を行っております。個人情報の機密保持につきましては、施錠されたロッカーに保管し、電子ファイルはパスワードによる管理を行っております。また、当社グループでは各部署の責任者で組織したコンプライアンス委員会において、ビデオ等による説明会、研修等を定期的に開催し、情報管理の重要性の周知徹底、個人情報に対する意識の徹底を図っております。

当社グループでは、個人情報の保護に注力しておりますが、不正侵入や不正アクセス等の不測の事態によって、万が一、個人情報の漏洩が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)訴訟等について

当社グループは、現時点において業績に影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが開発、販売、管理する不動産物件において、瑕疵、土壌汚染、販売活動等を起因として、訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)自然災害等について

当社グループが取り扱う物件のエリアにおいて、地震、火災、津波、大型台風等の自然災害が発生し、当社グループが取り扱う物件が毀損、滅失等を被った場合は、追加費用やプロジェクトの進捗遅延等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)物件の引渡時期にかかるリスクについて

当社グループでは、マンション事業、戸建事業、販売代理事業におきましては、物件の引渡時を売上計上時期としております。大規模プロジェクトや利益水準の高いプロジェクト等の収益計上が、ある特定の時期に偏重する場合があります。将来、不測の事態による工事遅延等が発生し、物件の引渡時期が期末を越えた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)主要な事業の免許について

当社グループは、不動産業者として宅地建物取引業法第3条第1項及び第6条に基づき、宅地建物取引業者免許証の交付を受けており、同法第3条第2項の規定により、免許の有効期限は5年間と定められております。同法第5条が免許基準、同法第66条及び第67条が免許取消について定められており、これに該当した場合は免許の取消が命じられます。

現在、当該免許取消となる事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由により免許取消事由が発生した場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、主なグループ各社の免許及びその有効期限は以下のとおりとなっております。

 

会社名

法令等名

免許・許可の内容

有効期間

株式会社グローバル・エルシード

宅地建物取引業法

国土交通大臣(1)第8323号

平成24年8月25日から

平成29年8月24日まで

株式会社グローバル住販

宅地建物取引業法

東京都知事(4)第77167号

平成26年3月13日から

平成31年3月12日まで

株式会社グローバル・キャスト

宅地建物取引業法

国土交通大臣(1)第8128号

平成23年4月28日から

平成28年4月27日まで

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)経営成績に関する分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は売上高27,478百万円(前期比26.7%減)となりました。セグメント別の業績の状況につきましては「1.業績等の概要(1)業績」に記載しております。

 

(売上原価・売上総利益)

当連結会計年度における売上原価は22,655百万円(前期比25.1%減)となりました。

この結果、当連結会計年度における売上総利益は4,823百万円(前期比33.3%減)となりました。

 

(販売費及び一般管理費・営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、分譲マンション及び戸建のプロジェクト販売費を中心に3,741百万円(前期比22.8%減)となりました。その結果、営業利益は1,081百万円(前期比54.7%減)となりました。

営業損益の事業別内訳は、マンション事業の営業利益1,537百万円(前期比35.1%減)、戸建事業の営業損失63百万円(前期営業利益は508百万円)、販売代理事業の営業利益85百万円(前期比81.5%減)、建物管理事業の営業利益53百万円(前期比25.6%増)、その他事業の営業利益68百万円(前期比4.1%減)となりました。

 

(営業外損益・経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は、工事補填収入84百万円、受取手数料36百万円等を主要因として、172百万円(前期比155.8%増)となりました。また、営業外費用は、借入金及び社債に対する支払利息311百万円、支払手数料61百万円等を主要因として、408百万円(前期比36.9%減)となりました。

この結果、当連結会計年度における経常利益は845百万円(前期比53.3%減)となりました。

 

(特別損益・当期純利益)

当連結会計年度の特別利益として42百万円、特別損失として16百万円計上しました。

この結果、当連結会計年度における当期純利益は309百万円(前期比70.3%減)となりました。

 

(3)財政状態に関する分析

当連結会計年度末における総資産は22,170百万円(前期比3,961百万円減少)、負債は16,186百万円(前期比4,083百万円減少)、純資産5,983百万円(前期比122百万円増加)となりました。これにより、自己資本比率は26.7%(前期は22.1%)、1株当たり純資産額は447.87円(前期は440.85円)となりました。

内訳は以下のとおりです。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、物件引渡し及び新規物件の取得を主要因として、現金及び預金が4,458百万円、販売用不動産が1,952百万円、仕掛販売用不動産が13,753百万円となり、前連結会計年度末と比較して4,144百万円減少の21,048百万円となりました。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、有形固定資産が589百万円、無形固定資産が28百万円、投資その他の資産が503百万円となり、前連結会計年度末と比較して183百万円増加の1,121百万円となりました。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は、物件引渡による借入金の返済を主要因として、短期借入金が2,253百万円、1年内返済予定の長期借入金が5,685百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,297百万円減少の11,203百万円となりました。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は、事業用地取得に伴う借入を主要因として、長期借入金が4,691百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,214百万円増加の4,982百万円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、当期純利益の計上により、前連結会計年度末と比較して122百万円増加の5,983百万円となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.業績の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループでは、マンション事業、戸建事業及び販売代理事業におきましては、物件の引渡時を売上計上時期としております。大規模プロジェクトや利益水準の高いプロジェクト等により、ある特定の時期に収益が偏重する可能性があります。また、法規制の強化等による建築確認申請の許認可下付までの期間の長期化、建築工事工程の長期化、建築コストの増加や、天災等不測の事態による工事遅延等が発生し、物件の引渡時期が期末を越えて遅延した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、これらのリスクを十分に認識した上で、物件の引渡時期の遅延に対しては、可能な限りの対策を実施してまいります。

 

(6)経営戦略の現状と見直し

当社グループの属する不動産業界におきましては、景気回復基調により住宅購入の需要増加が見込まれるものの、用地仕入の競争激化や建築費の上昇によって不動産価格は上昇傾向にあります。

当社グループのコア事業であるマンション事業において、特に東京都心部における事業用地の仕入れに影響が生じるものと考えられ、コンパクトマンションの開発等、次期はより一層慎重に収益性を見極めた事業展開が必要であると考えております。

一方で、戸建事業については建築費高騰の影響が少ないことから、建売だけではなく建築請負を強化するなど積極的な事業展開を図っております。

これらの取組みによって、様々な事業環境にも対応できる、より強靭な社内体制が構築されるものと考えております。

 

(7)経営者の問題意識と今後の方針について

政府による財政政策や日銀による金融緩和策等により円安・株高基調が継続し、企業収益の改善や個人消費が増加するなどデフレ脱却の兆しが見られ、日本経済は緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、今後当社グループを取り巻く外部環境は、不動産価格の上昇、人口・世帯数の減少による住宅市場の縮小、高齢化等による世帯構成をはじめとする社会構造の変化、ライフスタイルの変化によるお客様ニーズの多様化、ボーダレス化等、長期に亘り当社グループの事業環境に影響を及ぼすことが見込まれます。

これらの環境変化を踏まえ、当社といたしましては、用地仕入の強化や建築コストの削減、顧客特性に合わせた市場競争力のある商品・サービスの提供等により、お客様の満足の追求を図り生活価値の向上に貢献してまいる所存です。当社グループでは、「事業の強化と拡充」を掲げ、既存事業におけるイノベーションと国内外における新たなビジネスの可能性を調査検討し、収益獲得機会の拡大を図り、持続的な成長を遂げてまいります。

マンション事業については、用地仕入価格及び建築費の高騰に加え、お客様のニーズは多様化しております。これらへの対応として、蓄積したノウハウを基に販売力の高い地域を中心とした仕入に注力し、施工会社の選定方法、建物の形状や構造、住宅設備の仕入方法等を吟味の上建築コストを抑制し、明確な商品企画と更なるデザインの向上をすることで、お客様のニーズを的確にとらえた商品提供を目指してまいります。

戸建事業については、現状の建売事業に加え請負事業を強化することにより戸建事業全体の事業強化を目指します。

また、新規事業として、成長性・安定性・リスク等を勘案し、グループリソースを活用し事業シナジーが見込める、フィービジネス・海外事業等の新規事業の創出に取り組み、市場環境の変化にも対応できる安定的な事業基盤の構築に取り組みます。