当第3四半期連結累計期間において、以下の事象を除き、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループでは、マンション事業、戸建事業においての開発・分譲・管理に加え、一昨年よりホテル事業に本格的に参画し、現在ではマンション事業と並び、当社グループの主力事業として開発・運営を行っております。各事業の開発においては、プロジェクトの仕入れ時より竣工又は売却までの開発期間を金融機関からの融資により取組み、竣工又は物件の引渡し時に融資返済するスキームにて展開しております。
ホテル運営事業については、京都ホテルプロジェクトにおいて、ラグジュアリーなシティホテルと安価なビジネスホテルの両極端のニッチを埋めるブティックホテルとして2018年10月に開業した第1フェーズ5棟の物件が、オペレーション会社との間でコンセプトを理解した運営がされず、苦戦を強いられました。その結果、当初計画していた客室単価及び稼働率を達成できず、赤字状態を継続することとなり、第2フェーズ以降の物件販売にも影響を及ぼしました。その状況の立て直しを図るべく、今後開発・開業する京都ホテルプロジェクト(それぞれの棟にレストランや大浴場、ギャラリー、町家サロン等を利用していただけるホテル)の共用施設の企画・決定について、当社のコンセプトを理解共感くださる新たなオペレーションパートナーを迎え、改善に尽力しておりますが、昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う旅行客の大幅な減少等により、営業活動の抑制、休止を余儀なくされ、非常に厳しい状況となっております。
販売面につきましても、物件の引き渡しスケジュールが下期に集中する中、マンション事業においては順調に進捗いたしましたが、ホテル事業においては新型コロナウイルス感染症の世界的拡大による経済活動の抑制・休業要請への対応に伴う、経済市況の悪化、投資家の様子見等もあり、進めておりました売却の商談も一時休止を余儀なくされ、計画通りの販売が困難な状況となりました。ホテル開発についても、安全性を鑑み一部工期の見直しを実施したため、各種進捗に遅れが生じております。
以上のような状況から、当期は当初予算予想数値を大きく下回り、営業損失を計上する見込みとなりました。
現在、返済期限が迫っている借入については、ある程度の販売期間を考慮した上で融資返済の期日延長と追加融資交渉を行っており、施工費用についても支払条件の見直し協議を行っております。また、現状では当該感染症の収束、ホテル市場の回復時期が不透明なため、物件の販売、ホテルの稼働回復等、業績に影響を及ぼす期間を予測することが困難であり、これに伴い事業継続資金が必要になることも想定されますが、現時点では金融機関等からの新たな資金調達について確実な見通しが得られている状況にはありません。
以上により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
「2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおり、当該状況を解消するため、対応策を実施してまいりますが、計画通りに進まない場合もあり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、企業収益の向上や雇用・所得環境の改善、政府の各種政策に支えられ緩やかな回復基調で推移しておりましたが、2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、国内外の経済活動が停滞し、景気は後退傾向に推移しており、今後も感染症の収束時期が見えないことによる経済への影響が強く懸念されます。
当社グループが手掛けるホテル業界におきましては、韓国情勢を要因に訪日外国人旅行客数の伸び率は鈍化したものの、政府の施策等の効果により2019年は、訪日外国人旅行者数3,188.2万人、訪日外国人旅行消費額は4兆8,135億円と、共に過去最多となり、国内旅行者も増加傾向で堅調に推移しておりました(出典:数字は国土交通省資料参照)。しかし2020年2月以降、世界的な広がりをみせる新型コロナウイルス感染症の急激な感染拡大に伴い、その防止対策として、外出自粛や訪日客の入国・行動制限などにより旅行客が大幅減少し、過去最低の水準に落ち込み、ホテル市場も厳しい状況にあります。
このような状況下当社グループでは、京都において2棟のホテルの引渡しを行いました。また、ホテル事業におけるオペレーションパートナー株式会社Plan・Do・Seeと京都ホテルプロジェクトにおけるブランド戦略構築活動に努めると同時に、既竣工及び竣工予定物件の販売活動に努めました。しかしながら新型コロナウイルス感染症の影響は顕著にあらわれ、当社でも開発スケジュールの見直し、運営業務においては、営業活動の自粛、休止を実施いたしました。
不動産業界におきましては、2019年首都圏分譲マンションの契約率は僅かに回復したものの、価格(単価)は7年連続で上昇し、供給戸数は31,238戸と15.9%の減少となりました。2020年1月-3月期は、供給戸数4,875戸と前年同期間比35.4%減少、契約率も前年同期間比約4.0%の減少となり、新型コロナウイルス感染症の影響が否めない状況となっております(出典:数値は不動産経済研究所資料参照)。当社においても順調な販売活動を行っておりましたが、2月中旬ごろから感染症拡大を考慮し、抑制した販売活動といたしました。収益物件につきましては、投資家の不動産投資意欲は旺盛で、都心部では流動性の高い状況が継続しております。当社におきましては、ワンルーム賃貸マンション2棟の引渡しを行いました。今後も首都圏実需マンション及び収益・投資用マンションの用地仕入れに積極的に取り組んでまいります。
新築分譲戸建におきましては、価格、契約率ともに下降傾向にあり、都心回帰、団塊世代のマンション住まいへの移行や、購買意欲の高い若年層が、利便性を重視したライフスタイルを求める傾向にあることを背景に、当社戸建て事業は物件を厳選し、開発を抑制する方針で進めております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高15,115百万円(前年同期比9.4%増)、営業損失1,418百万円(前年同期は701百万円の損失)、経常損失2,826百万円(前年同期は1,460百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失3,041百万円(前年同期は1,252百万円の損失)となりました。
当第3四半期連結累計期間におけるセグメントの業績は以下のとおりであります。
[マンション事業]
マンション事業におきましては、「ウィルレーナ浦和常盤」、「ウィルローズ小岩」、「ウィルレーナ東十条」などの引渡等により合計65戸、及び収益物件4物件の引渡を行いました。
以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高3,175百万円(前年同期比56.2%減)、営業利益49百万円(前年同期比95.9%減)となりました。
[ホテル事業]
ホテル事業におきましては、「京都堺町通ホテルプロジェクト」、「京都新町通ホテルプロジェクト」2物件の引渡を行いました。
以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高4,472百万円(前年同期は306百万円)、営業損失784百万円(前年同期は1,305百万円の損失)となりました。
[戸建事業]
戸建事業におきましては、「港区新橋2期プロジェクト」、「練馬区小竹町プロジェクト」、「目黒区柿の木坂プロジェクト」等、分譲116戸、請負工事31戸、計147戸及び収益物件10物件の引渡しを行いました。
以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高6,647百万円(前年同期比17.2%増)、営業利益は115百万円(前年同期は5百万円の利益)となりました。
[販売代理事業]
販売代理事業におきましては、自社開発及び他社開発物件の販売代理、仲介を行い、地域別の引渡実績は、東京都区部49物件103戸、東京都下2物件2戸、埼玉県12物件131戸、千葉県1物件1戸、山梨県3物件14戸、茨城県2物件53戸、合計69物件304戸となりました。
以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高436百万円(前年同期比230.3%増)、営業利益76百万円(前年同期は193百万円の損失)となりました。
[建物管理事業]
建物管理事業におきましては、2020年3月31日現在のマンション管理戸数が3,534戸となりました。
以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高328百万円(前年同期比2.5%減)、営業利益27百万円(前年同期比37.4%減)となりました。
[その他]
その他としましては、不動産賃貸事業等による収入であります。
以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高174百万円(前年同期比30.8%増)、営業損失40百万円(前年同期は63百万円の利益)となりました。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ4,309百万円減少し49,036百万円となりました。負債は、前連結会計年度末から897百万円減少し42,886百万円となりました。また、純資産は前連結会計年度末から3,411百万円減少し6,150百万円となりました。前連結会計年度末からの主な変動要因は以下のとおりであります。
資産の主な変動要因については、現金及び預金が5,850百万円減少、販売用不動産が1,924百万円減少、仕掛販売用不動産が4,761百万円増加したことによるものであります。
負債の主な変動要因については、買掛金が612百万円減少、未払法人税等が490百万円減少、また有利子負債が266百万円増加したことによるものであります。
また、純資産の主な変動要因としては、利益剰余金が3,379百万円減少したことによるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループでは、ホテル事業、マンション事業、戸建事業及び販売代理事業におきましては、物件の引渡時を売上計上時期としております。大規模プロジェクトや利益水準の高いプロジェクト等により、ある特定の時期に収益が偏重する可能性があります。また、法規制の強化等による建築確認申請の許認可下付までの期間の長期化、建築工事工程の長期化、建築コストの増加や、天災等不測の事態による工事遅延等が発生し、物件の引渡時期が期末を越えて遅延した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
海外での事業展開につきましては、投資損失や為替差損のリスクがあり、それらが実現した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、これらのリスクを十分に認識した上で、可能な限りの対策を実施してまいります。
(6)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策
当社グループは、現在、返済期限が迫っている借入については、ある程度の販売期間を考慮した上で融資返済の期日延長と追加融資交渉を行っており、施工費用についても支払条件の見直し協議を行っております。また、現状では当該感染症の収束、ホテル市場の回復時期が不透明なため、物件の販売、ホテルの稼働回復等、業績に影響を及ぼす期間を予測することが困難であり、これに伴い事業継続資金が必要になることも想定されますが、現時点では金融機関等からの新たな資金調達について確実な見通しが得られている状況にはありません。
これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当該状況を解消すべく、以下に記載の対応策を実施してまいります。
① 資金政策の改善
返済期限が到来するプロジェクト資金等について、工期及び販売活動見直しに合わせて返済条件の見直しを行い、金融機関及び建設会社に対してご協力をいただくことにより、見直し後の返済条件に従い返済及び支払いを行ってまいります。なお、一部の金融機関等への返済及び建設会社への支払いについては、合意の上、期日を延長しております。
また、継続企業の前提に関する重要な疑義の存在を早期に解消できるよう、今後に向けて、資本政策も検討してまいります。
② ホテル物件販売活動の推進
③に記載の運営向上施策を実行に移しながら、開発地の立地を生かしたコンセプトとデザイン等の差別化を図ることで物件の付加価値をさらに高めるとともに、さまざまなチャネルを活用して投資家向けの販路を拡大していくことで、ホテル物件の早期資金化に努めてまいります。
③ ホテル運営の向上
新型コロナウイルス感染症拡大により、現在、営業自粛を余儀なくされておりますが、従業員の適正配置などのコスト削減施策を進めてまいります。当該感染症収束後の通常運営再開に向けては、宿泊プランやイベント企画などお客様の非日常をよりご満足いただけるサービスの提供に努め、円滑かつ効率的な稼働体制を整え、収益向上を図ってまいります。京都ホテルプロジェクトは、京都の中心地に分散するホテル群として1棟1棟にテーマと価値を持ち、1棟オープンする毎にホテルの価値が膨らむコンセプトとなっており、既に開業中のホテルを含め全棟の稼働に向けて、新たなオペレーションパートナーとより充実したブランド戦略を練り直し、サービスの拡充と客室単価及び稼働率の向上に努めてまいります。
④ 収益力の底上げと収益基盤の強化
上記(1)~(3)に加えて、今後の成長に向けて選択と集中を推し進め、収益基盤を強化してまいります。具体的には、当社グループが得意とするもうひとつの主力事業であります、マンション事業の分譲マンション及び収益物件の仕入・販売を強化し、資金効率の改善に努めてまいります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。