第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の追加金融政策等を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、海外経済の減速や原油価格の下落などの影響で、年度後半には円高・株安が進むなど、依然として景気の先行きは不透明な状況にあります。

情報サービス産業におきましては、ソフトウェア投資は緩やかな増加傾向にあるものの、企業の慎重な姿勢は継続しており、受注環境は依然として厳しい状況が続いています。

このような状況の中、当社は下記の重点施策・事業の推進を行いました。

 

① 公共分野では、総合行政情報システム(Reams.NET)の全国シェア拡大、生活圏・広域圏でのシステム共同利用の提案推進、新財務会計システムの販売及びシステム更改、番号制度等の各種法制度改正対応に伴うシステム開発、個人番号カード交付管理システムの開発、次期総合行政情報システム(次期Reams)の開発推進。

② 産業分野では、リース業向けリーストータルシステムの全国への営業展開、電子カルテシステム等の医療機関向けシステムの積極的な販売・導入及び番号Postや番号管理Box等の自社製品の販売拡大。

③ データセンターサービスでは、他社とのアライアンスの推進による新たなクラウドサービスメニューの拡大

④ 海外製品も含めた新商品・新サービスの開拓・販売、積極的な人材育成を通じた技術力の向上及び情報セキュリティやIoT(Internet of Things)※等の新技術の調査研究、AR(Augmented Reality) ※を利用したスマートフォン向けアプリケーション開発。

 

■公共分野の状況

公共分野におきましては、番号制度において、平成28年1月に個人番号利用が開始され、平成29年7月の地方公共団体情報連携開始に向けて、情報提供ネットワークシステムとの総合運用テスト準備が本格化しております。当事業年度はこの番号制度を始めとする法制度改正によるシステム改修及び番号制度に関連するセキュリティ対策の強化等の環境整備や、次期総合行政情報システムの開発、個人番号カード交付管理システムの開発等を実施しました。また、受注活動におきましては、新規顧客の獲得及び既存顧客のシステム更改案件の獲得の他、生活圏・広域圏でのシステム共同利用の提案及び販売パートナー企業との提携強化を重点に推し進めました。

その結果、総合行政情報システムにおきまして6団体、情報系システムで10団体、戸籍総合システムで7団体のシステム更改を行った他、介護保険事務処理システムを新規顧客1団体に販売しました。前述のシステム共同利用では、戸籍総合システムを8団体、新財務会計システムを1団体へ販売した他、証明書コンビニ交付システムで10団体の案件を獲得しました。また、パートナー企業を通じたシステム販売では、新たなパートナー1社と提携した他、既存パートナーにより、介護保険事務処理システムを新規に1団体、水道料金システムを新規に3団体へ販売しております。

システム提供サービスでは、前年度から継続の法制度改正において、番号制度対応で296団体、介護保険制度の第6期計画事業対応で173団体、今年度の法制度改正の対応において、平成27年度簡素な給付措置(臨時福祉給付金)で146団体、国民年金保険料免除制度及び若年者納付猶予制度で133団体、公職選挙法等改正(選挙権年齢の引下げ)で139団体、地方公務員共済の標準報酬制改正で88団体へシステム提供を行いました。また、翌年度の法制度改正に向けて、平成28年度臨時福祉給付金対応及び選挙人名簿の表示登録制度の見直し対応のシステム開発を進めました。

データセンターサービスでは、総合行政情報システムを軸としたクラウドサービスを新規に3団体へ提供しました。

新商品・サービスの取組みとしましては、全国の地方公共団体向けに各種行政事務サービスのクラウド提供サービス(LGWAN-ASP※サービス)を開始し、3団体に販売した他、個人番号カード交付管理システムを35団体に、スマートフォンを利用した子育て支援アプリを3団体に販売しました。

これらの結果、公共分野の売上高は10,140百万円、営業利益は429百万円となりました。

 

■産業分野の状況

産業分野におきましては、医療機関向けシステムの受注やリースパッケージライセンスの販売が順調に進み、売上、利益とも前事業年度を上回りました。しかしながら、システム開発・導入案件の受注不足及び取引先のコスト削減に伴う低価格化の要求等により、特に流通業・製造業のソフトウェア開発・システム提供サービスにおきましては、依然として厳しい状況が続いております。

このような状況の中、主力商品であるリース業向けリーストータルシステムにおいては、前事業年度に採用が決まった2社への提供に向けた開発・導入を予定通り進めました。また、営業面では新規顧客開拓及び既存顧客のシステム更改案件の獲得に向け積極的に営業活動を行っております。

医療機関向けには、電子カルテシステムを3病院に、医事会計システム・医薬品在庫管理システムを4病院に導入し、介護支援システムの更改を14団体に行いました。

報道機関向けには、1社から広告管理システム等2システムの更改を受注し開発を進めております。

新商品・サービスの取組みとしましては、平成28年1月に利用が開始された個人番号の収集・管理システム「番号Post」・「番号管理Box」及びクラウド型医療機器管理システム「MAViNCloud」の開発を行い、販売を開始しました。「番号Post」は24社、「番号管理Box」は76社、「MAViNCloud」は2病院へシステム提供を行いました。今後、自社による販売はもとよりパートナー企業との連携により、全国に販売を拡大してまいります。

データセンターサービスでは、前事業年度に販売を開始したクラウドサービス「AirCloudシリーズ」で11社、仮想サーバサービスで10社へ提供を行いました。

インターネット事業では、コンテンツ管理システムについて前事業年度に採用が決まった2社に提供し稼働しております。

これらの結果、産業分野の売上高は4,086百万円、営業利益は171百万円となりました。

 

■新技術・新サービスへの取り組み

新技術への取り組みとして、観光ガイドや通信販売等での利用が注目されているAR※を利用した開発を行いました。AR※とは、位置やマーカー(目印)を認識すると現実空間の上に仮想空間を重ね合わせることができる技術のことで、例えば街並みの風景にスマートフォンをかざすと、そこにはない観光スポットへの案内や、昔の街並みを表示したりすることができます。当社では、AR※を利用し商品の装着イメージを購入前に確認できるスマートフォン向けアプリケーションの開発を受注、リリースしました。

また、障害等によるネットワーク切断はますます許されなくなる一方、標的型攻撃やマルウェア※感染により長期的な停止を余儀なくされる事態も増えています。日々の適正管理支援と有事の迅速な復旧を目的とした、組織内ネットワーク通信を可視化するツールを開発し、社内ネットワークでの実証を経てエンドユーザへの提案を行いました。

 

■当事業年度の業績

当事業年度は、公共分野において、番号制度対応の売上が順調に伸展し、関連した追加作業も発生したことに加え、臨時福祉給付金等新たな法制度改正対応も行い、また、産業分野においては、病院情報システムの提供及びリーストータルシステムの導入が順調に進みました。更に、全社において、生産性向上による原価低減に努めたこと等により、前事業年度に対して増収増益となりました。

以上の結果、当事業年度の売上高は14,226百万円(前年同期比9.9%増)、営業利益は600百万円(前年同期比27.5%増)、経常利益は616百万円(前年同期比26.3%増)及び当期純利益は969百万円(前年同期比464.0%増)となりました。

 

また、業務の種類別による売上高の状況は下記のとおりです。

(情報処理・通信サービス)

クラウドサービスの拡販等によるデータセンター事業は増加しているものの、自庁内処理が進んだことに伴う受託計算業務やデータエントリ業務の減少により、売上高は前年同期比3.2%減の2,755百万円となりました。

 

(ソフトウェア開発・システム提供サービス)

公共分野において、番号制度対応等の法制度改正対応の受注・売上が順調に伸展したことにより、売上高は前年同期比12.2%増の6,830百万円となりました。

 

(システム機器販売等)

地方公共団体向けの基幹系及び情報系のシステム更改、また医療機関向けの電子カルテ及び医事会計システム等のシステム提供によるシステム・機器販売等により、売上高は前年同期比25.6%増の2,715百万円となりました。

 

(その他関連サービス)

医療機関向けのシステムの導入に伴う環境構築サービス及びシステム機器保守サービス等により、売上高は前年同期比4.2%増の1,925百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて1,570百万円資金獲得したものの、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて268百万円、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて1,347百万円資金使用したことにより、前事業年度末に比べ47百万円減少し、1,089百万円(前年同期比4.2%減)となりました。

また、当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において、営業活動の結果得られた資金は1,570百万円(前年同期比1083.7%増)となりました。これは、主に投資有価証券売却益により676百万円を計上したものの、税引前当期純利益1,293百万円及び減価償却費により605百万円資金獲得したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において、投資活動の結果使用した資金は268百万円(前年同期比29.3%減)となりました。これは、主に投資有価証券の売却による収入925百万円及び定期預金の払戻による収入180百万円により資金獲得したものの、データセンター設備増強等を主とする有形固定資産の取得による支出517百万円、無形固定資産の取得による支出527百万円及び定期預金の預入による支出242百万円により資金使用したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において、財務活動の結果使用した資金は1,347百万円(前年同期比835.9%増)となりました。これは、主に短期借入金の純減額820百万円、長期借入金の返済による支出385百万円及び配当金の支払185百万円により資金使用したことによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当社の生産は、サービスメニュー毎の規模等により作業手順、作業時間、工程管理等が異なります。さらに、受注形態も個別かつ、多岐にわたっている上に完成後直ちに顧客へ引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため記載をしておりません。

 

(2)受注状況

当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

公共分野

9,346,127

102.9

6,329,454

88.8

産業分野

4,082,452

109.0

2,426,999

99.9

合計

13,428,579

104.7

8,756,453

91.6

 

なお、当事業年度の受注状況を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。

業務の種類別

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

情報処理・通信サービス

2,744,829

98.6

2,583,788

99.6

ソフトウェア開発・

システム提供サービス

5,839,197

94.0

3,970,392

80.0

システム機器販売等

2,762,528

128.9

496,834

110.5

その他関連サービス

2,082,024

123.6

1,705,438

110.1

合計

13,428,579

104.7

8,756,453

91.6

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高

(千円)

前年同期比

(%)

公共分野

10,140,515

109.1

産業分野

4,086,087

112.0

合計

14,226,602

109.9

 

なお、当事業年度の販売実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。

業務の種類別

販売高

(千円)

前年同期比

(%)

情報処理・通信サービス

2,755,676

96.8

ソフトウェア開発・

システム提供サービス

6,830,250

112.2

システム機器販売等

2,715,190

125.6

その他関連サービス

1,925,484

104.2

合計

14,226,602

109.9

 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

    2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社はこれまで、情報サービス企業として、地域や企業の情報化推進のために寄与してまいりました。これからの高度情報化社会のなかで、当社の果たすべき使命はますます大きくなると考えております。

今後急激に進化するITへの対応、情報システムのアウトソーシング化、情報化のセキュリティ対策等、顧客ニーズは大きく拡大していくことが予想されます。

当社は、このような状況に対応できるよう、全力をあげて下記課題に対応し、経営体質の強化及び業績の拡大を図ってまいります。

 

(1) 成長企業の基盤構築

当社は今後の成長戦略として、新商品の開発への積極的な投資、首都圏を含む全国エリアへの営業強化、データセンター事業の拡大等を図り、さらに短期及び長期の業績向上に資する新たな商品・サービスを提供します。

当社の長野県・新潟県内(民間企業については本社所在地基準)での売上高は10,304百万円(平成28年3月期)と、売上高全体の72.4%を占めており、長野県・新潟県以外への展開が課題です。全国展開を推進するために、当社商品群の競争力を向上させることは無論のこと、自社の営業員の増員、提携パートナーとの協働の強化を図ります。

また、先端技術の研究・評価を通じて、他社に先んじた新たなビジネスモデルの構築を図ります。

上記により継続的かつ飛躍的に業績を拡大することができる体質を持った成長企業としての基盤を構築します。

 

(2) 顧客ニーズの把握による競争力の向上

顧客ニーズは日々変化しており、顧客ニーズを的確に把握することが、商品・品質の優位性を保ち、当社商品群の競争力を向上する上で大きな課題です。

当社は、顧客ニーズを的確かつ継続的に把握するため、「Reams.NET」等当社商品を日々利用されている顧客との勉強会を行っております。「自治体電算システム研究会」と呼ばれるこの勉強会は、顧客と当社サービス・開発担当者が定期的に打ち合わせをするもので、ユーザビリティの改善、顧客満足度の向上に役立っています。また、新商品の開発に際しては、パイロットユーザーを決め、パイロットユーザーの要望、指摘事項といった顧客ニーズを汲み取りつつ開発を進めています。

今後も、顧客満足度を向上し、付加価値の高い商品とするために、「Reams.NET」等の顧客に加え、その他商品の顧客との接点を増やすことで、その他の商品の競争力向上を目指します。

 

(3) 人材の確保及び積極的な人材育成による技術力の向上

積極的な事業展開及び企業成長のために、一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠であり、人材の確保は最重要の課題です。優秀な人材の採用とあわせ、社員の人材育成さらには社員一人当たりの生産性向上を目指します。当社は常に顧客のニーズに応えることのできる技術力を保持するため、積極的な人材育成を実施し、高度情報セキュリティ技術者、システム開発技術者の技術力向上と、営業・管理部門の専門知識の向上を図り、サービス力・顧客対応力・提案力等の総合力を顧客及び業界から評価される企業を目指します。また起業家精神を創発する制度を設けることで、新たなビジネスに挑戦する企業風土の醸成を図ります。

 

(4) システム開発の品質・生産性向上

近年、大規模なシステム開発において、当初の予定開発工数を大幅に超過する開発案件が発生しており、利益を圧迫する要因となっております。

ISO9001規格に基づく品質方針及び品質マニュアルに従った開発による、品質・生産性の向上を図ります。

 

(5) 新技術の調査研究とサービス提供

 情報サービス関連分野は、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、変化が激しい業界となっております。当社では、ビッグデータ、オープンデータ※、IoT(Internet of Things)※、AI(Artificial Intelligence)※、AR(Augmented Reality)※及び高度情報セキュリティ技術等の新技術の調査・研究を進め、ICT技術の進化に遅れることなく、顧客ニーズに適時に応えることができる技術力の保持と迅速なサービス提供を目指します

 

(6) データセンターでの提供サービスの充実

当社データセンターで提供しているデータセンターサービスの売上のうち69.4%(平成28年3月期)がハウジングサービスとなっています。より顧客の利便性を高め、コスト削減、安全性の確保等のニーズに応えるため、データセンターを活用したクラウドサービス、BPO※サービス、BCP※ソリューションサービス、ホスティングサービス等のサービスの充実が課題です。顧客の求める最適なサービスを提供することでより広範囲な顧客の獲得を目指します。

 

(7) 管理統制システムの強化

 内部統制の強化への要請は年々高まっており、当社は、コンプライアンスポリシーの見直しやリスク管理の観点から大規模開発の異常を早期に発見・対応できる仕組みを構築するなどリスク管理体制の見直し・改善を行い、管理統制システムの強化を図ります

 

(8) 個人情報保護への対応

 当社は、情報処理やシステム開発において、お客様から個人情報を含んだ情報資産を預っております。これら情報資産を適切に管理するために、ISMSやプライバシーマーク等の認定を取得するとともに、社内にPMS(個人情報保護マネジメントシステム)推進委員会を設置しており、情報資産の適切な管理及び情報漏洩防止に努めております

 

(9) システム開発における予定開発工数を超過した場合の対応

システム開発において、予定開発工数を超過することが見込まれる場合には、原因究明を行い、稟議書や取締役会による承認を取るようにしております。また、今後各種の対策を実施することにより生産性の向上を図り、開発工数の削減に努めてまいります。

 

(10) 株式会社の支配に関する基本方針について

平成26年10月30日開催の取締役会の決議により当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

I 基本方針の内容の概要

 

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ安定的に確保し、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。

当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主の皆様全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社株式について大量買付けが行われる場合、当該行為が当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値及び株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付けの内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社株式の大量買付けを行う者が、当社の事業及び財務の内容ならびに当社の企業価値を理解し、当社の企業価値の源泉を中長期的に確保・向上させることができなければ、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益が毀損されることになります。また、当社株式の大量買付けを行う提案を受けた際、株主の皆様が最善の選択を行うためには、大量買付行為が当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があり、そのために必要な情報や時間が確保されないまま大量買付行為が強行される場合には、当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益が毀損されることになります。

当社は、そのような当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益に資さない大量買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

Ⅱ 会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

 

当社においては、「Reams(リームス)」に代表される当社の技術・知識・ノウハウが最大限活かされて開発された各種ソフトウェア資産、技術・知識・ノウハウが蓄積された人材、お客様密着型の企業文化、提携ビジネスパートナーとの協働関係の確立、及び独立系情報サービス企業であることなどが、当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益の源泉であると考えております。当社は、これらの企業価値の源泉を踏まえ、成長企業としての基盤構築、積極的な人材育成による技術力の向上、次期システムの研究開発及び設備投資、システム開発の品質・生産性向上といった諸施策を実行していくことにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上を図ってまいります。

また、当社は、コーポレート・ガバナンスの強化として、取締役の任期を1年とし、また社外取締役及び社外監査役のうち4名を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定しております。このような役員体制のもと、毎月定例的に開催する取締役会では、各社外取締役及び社外監査役は、取締役会の重要な意思決定及び業務執行の妥当性・適正性を確保する機能・役割を担うなど、経営の透明性と健全性の確保及び環境の変化に迅速・適切に対応できる経営機能の強化を図っております。なお、監査役は取締役会のほか重要な会議に出席し、取締役の職務遂行状況を監査するとともに、内部監査担当者及び会計監査人と緊密な連携を保ち、情報交換を行い、相互の連携を深め、監査の有効性を高めております。

 

Ⅲ 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

 

当社は、平成27年5月27日開催の取締役会の決議及び平成27年6月25日開催の定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)の決議に基づき、「当社株式の大量買付行為への対応策」(買収防衛策)を継続いたしました(以下、「本プラン」といいます。)。

本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、当社の株券等の大量買付行為が行われる場合に、大量買付行為を行おうとする者(以下「大量買付者」といいます。)に対し、(i)事前に当該大量買付行為に関する必要かつ十分な情報の提供を求め、(ii)当社が当該大量買付行為についての情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、(iii)株主の皆様に対し当社経営陣の計画や代替案等を提示すること、あるいは大量買付者との交渉を行っていくための手続を定めています。

当社取締役会は、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守したか否か、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守した場合であってもその大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうものとして対抗措置を発動するか否か、及び、対抗措置を発動するか否かについて株主総会に諮るか否かの判断については、その客観性、公正性及び合理性を担保するため、当社は、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、独立委員会に必ず諮問することとします。

本プランは、以下の①ないし③のいずれかに該当しまたはその可能性がある行為がなされ、またはなされようとする場合(ただし、当社取締役会があらかじめ承認したものを除きます。以下「大量買付行為」といいます。)を適用対象とします。

 

① 当社が発行者である株券等に関する大量買付者の株券等保有割合が20%以上となる当該株券等の買付その他の取得

② 当社が発行者である株券等に関する大量買付者の株券等所有割合とその特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買付その他の取得

③ 当社が発行者である株券等に関する大量買付者が、当社の他の株主との間で当該他の株主が当該大量買付者の共同保有者に該当することとなる行為を行うことにより、当該大量買付者の株券等保有割合が20%以上となるような行為

 

大量買付行為を行う大量買付者には、大量買付行為の実行に先立ち、本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言を含む書面(以下「意向表明書」といいます。)を当社に対して提出していただきます。当社は、意向表明書を受領した日から10営業日以内に、買付説明書(以下に定義されます。)の様式を大量買付者に対して交付いたします。大量買付者は、当社が交付した書式に従い、当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)等を記載した書面(以下「買付説明書」といいます。)を、当社に提出していただきます。

大量買付者より本必要情報の提供が十分になされたと認めた場合、当社取締役会は、大量買付行為の内容の評価、検討、協議、交渉、代替案作成のための期間として、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付けの場合)または90日間(その他の大量買付行為の場合)の取締役会評価期間を設定します(なお、止むを得ない事情がある場合、当社取締役会は、独立委員会の勧告に基づき、最大30日間延長することができます。)。

独立委員会は、大量買付者及び当社取締役会から提供された情報に基づき、必要に応じて外部専門家等の助言を得て大量買付行為の内容の評価・検討等を行い、取締役会評価期間内に対抗措置の発動もしくは不発動または対抗措置発動の可否等につき株主総会に諮るべきである旨を当社取締役会に勧告を行います。

当社取締役会は、独立委員会の前述の勧告を最大限尊重し、取締役会評価期間内に対抗措置の発動もしくは不発動に関する会社法上の機関としての決議または株主総会招集の決議その他必要な決議を遅滞なく行います。対抗措置発動の可否等につき株主総会において株主の皆様にお諮りする場合には、株主総会招集の決議の日より最長60日以内に株主総会を開催することとします。当社が本プランに基づき発動する大量買付行為に対する対抗措置は、新株予約権無償割当て等、会社法その他の法令及び当社の定款上認められている措置とします。対抗措置として新株予約権無償割当てを実施する場合には、新株予約権者は、当社取締役会が定めた1円以上の額を払い込むことにより新株予約権を行使し、当社普通株式を取得することができるものとし、当該新株予約権には、大量買付者等による権利行使が認められないという行使条件や当社が大量買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項等を付すことがあるものとします。

本プランの有効期間は、本定時株主総会終結の時から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとします。

なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.ndensan.co.jp/ir/press.htm)に掲載の平成27年5月27日付プレスリリースをご覧下さい。

 

Ⅳ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 

Ⅱに記載した当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みは、Ⅱに記載した通り、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための具体的方策であり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではなく、上記Ⅰに記載した当社の基本方針に沿うものです。

また、本プランは、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、対抗措置の発動もしくは不発動または株主総会招集の判断の際には取締役会はこれに必ず諮問することとなっていること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者である外部専門家等を利用することができるとされていること、本プランの有効期間は3年であり、その継続については株主の皆様のご承認をいただくこととなっていること等、その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされている点において、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、上記Ⅰに記載した当社の基本方針に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社の事業展開その他リスクに関する要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社の事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

当社は、これらリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

なお、以下の記載は本株式の投資判断に関連するリスクをすべて網羅するものではありません。

また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 公共分野への依存度が高いことについて

当社は、長野・新潟地域を中心に「情報処理・通信サービス」、「ソフトウェア開発・システム提供サービス」、「システム機器販売等」及び「その他関連サービス」を展開し、特に地方公共団体向け等の公共分野のシステムは同地域で高いマーケットシェアを持ち、当社の売上に占める公共分野の売上の割合は、平成28年3月期において71.3%とウエイトが高い収益構造となっております。

このため、政府の推進する「IT戦略」や電子政府・電子自治体の推進、総務省による地方公共団体のシステム共同化利用の推進等の動向によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 信越放送株式会社との関係について

信越放送株式会社は、当社株式の発行済株式総数の40.8%(間接保有分を含む)を保有しており、当社は信越放送株式会社のその他関係会社となっております。

当社は経営に関する総合的な意見を得るため、信越放送株式会社の代表取締役会長の小根山克雄氏を社外取締役として招聘しております。

また、当社は信越放送株式会社に対して、ソフトウェア開発・システム提供サービス及びシステム機器販売等を行なっており、平成28年3月期における当該取引の状況は下記のとおりです。

 

1 主要株主(自平成27年4月1日 至平成28年3月31日)

種類

会社等の

名称又は

氏名

所在地

資本金又は

出資金

(千円)

事業の内容

又は職業

議決権等の

所有(被所有)

割合(%)

関連当事者

との関係

取引の

内容

取引金額

(千円)

科目

期末残高

(千円)

主要

株主

信越放送

(株)

長野県

長野市

450,000

放送事業

(被所有)

直接  38.4

間接   2.4

当社システム等

の販売先

賃借取引

役員の兼任

システム

運用支援他

152,536

売掛金

35,078

賃借取引

8,711

未払金

881

(注)1.取引金額には消費税等を含んでおりません。

   2.当社製品の販売については、市場価格を参考に決定しております。

 

上記のとおり、当社と信越放送株式会社との間に役員派遣関係及び取引関係がありますが、当社の事業戦略、人事政策及び資本政策等について、何らかの制約等は受けておりません。

信越放送株式会社は、今後も当面の間、大株主であり続けるものと思われ、当社の方針決定に何らかの影響を与える可能性があります。

 

(3) システム開発での不採算案件について

 大規模な受託ソフトウェア開発及びプロダクトソフト開発等において、近年、当初の予定開発工数を大幅に超過する開発案件が発生しておりますが、現在は、プロジェクト管理・品質管理の専門部署である品質監理部を中心に生産性及び品質の向上に取組んでおります。しかしながら、今後、開発工数の増加や開発業務の遅延等により大幅に当初の見込みを超えて開発費用が増加した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) システムの不具合等について

 受託ソフトウェア開発及びプロダクトソフト開発等、当社の提供しているサービスにおいては、顧客の検収後にシステムの不具合(バグ)等が発見される場合があります。当社は、品質監理部の設置等により品質管理の徹底を図り、不具合等の発生防止に努めております。しかしながら、今後、当社の過失によって生じたシステムの不具合等により顧客に損害を与えた場合には、損害賠償や信頼喪失等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

(5) システム障害について

 システム運用・管理サービス等においては、免震構造を備えた当社データセンターにシステム機器を設置する等、当社システムについて一定の安全性を確保しております。しかしながら、地震、火災及びその他の自然災害、システム・ハード及び通信の不具合、コンピュータウィルス等による予測不可能な事態によりシステム障害が発生した場合には、サービスの提供に重大な支障が生じることになり、損害賠償や信頼喪失等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

(6) 情報漏洩について

当社は、情報処理あるいはシステム開発のためにお客様から個人情報及び顧客情報を含んだ情報資産を預かっております。当社は、ISMSやプライバシーマークの認定を取得するとともに、PMS(個人情報保護マネジメントシステム)推進委員会を設置して責任体制を明らかにし、情報漏洩防止に努めております。しかしながら、個人情報等の情報が漏洩した場合、損害賠償請求による費用の発生や情報サービス企業として信用を失墜することが考えられ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 人材の確保及び人材育成について

 積極的な事業展開及び企業成長のために、一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠であり、人材の確保は最重要の課題です。優秀な人材の採用とあわせ、社員の人材育成さらには社員一人当たりの生産性向上を目指します。しかしながら、情報サービス業界での人材獲得競争は激しく、業務上必要とされる知識及び経験を備えた人材を確保できないリスクがあります。優秀な人材を十分かつ適時に確保できなかった場合及び社内の人材が流出してしまった場合には、今後の事業展開に制約を受けることとなり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 労務管理について

社員の勤怠管理や時間外勤務管理につきましては、労働基準法の規制が適用されます。当社では、個人別の就業時間管理及び部署別の時間外勤務申請管理等により労働時間を管理しております。また、毎月、部長職が部署別に時間外勤務時間に関する報告や時間外削減状況に関する報告を行い、長時間労働の削減を図っております。

 しかしながら、システム開発における当初見積り以上の工数の発生や予期せぬトラブルの発生等により法定内での長時間労働が連続することがあります。これにより、社員に健康被害等が発生した場合は、開発人員の欠員につながり、更なる時間外勤務時間の増加や納期遅延等が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

(9) 価格競争激化による利益率の低下について

 当社の属する情報サービス産業においては、顧客の情報化投資に対する費用対効果要求の高まりや中国・インド等の海外情報サービス産業企業の参入等により価格競争が激化しております。このような状況に対し、当社では業種業態を絞り込み、顧客業務のノウハウを蓄積することで付加価値の高いサービスを提供し、生産性向上施策の推進やオフショア開発※によるコスト削減等に取組んでおります。しかしながら、予想を超える発注単価の低減の動きにより利益率が低下した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

(10) 全国展開について

当社は、今後の成長戦略として、長野県・新潟県中心の企業から、首都圏を中心とした全国で事業を展開する企業を志向しております。全国展開を推進するために、営業員の増員や提携パートナーの積極的な活用・拡大を図ってまいりますが、事業計画で予定している全国展開による受注の確保が計画通り進捗しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 知的財産権について

 当社は、現時点において、当社の事業活動に影響を及ぼすような特許権、商標権その他知的財産権が第三者によって取得されているという事実は確認しておりません。また、第三者から知的財産権に関する警告を受けたり、侵害訴訟等を提起されたことはありません。しかしながら、将来の当社の事業活動に関連して、第三者が知的財産権の侵害を主張し、当社の事業が差し止められたり、損害賠償等、金銭的な負担を余儀なくされた場合、または第三者の知的財産権につき実施許諾が必要となりロイヤリティの支払が発生したり、あるいは実施許諾が得られない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 外注管理について

当社は、受託ソフトウェア開発及びプロダクトソフト開発等において、ノウハウの蓄積を目的として自社による開発を基本としておりますが、開発業務を効率的に遂行するために、開発工程における一部のプログラミング業務等については、外注先企業を活用しております。当社が安定的に事業を拡大していくため、今後も、有能な外注先企業の確保及び品質保持のための管理体制の強化を図ってまいりますが、有能な外注先企業が確保できない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 情報技術革新への対応について

 情報サービス関連分野は、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、変化が激しい業界となっております。当社では、顧客ニーズに適時に応えることができる技術力の保持と迅速なサービス提供を目指し、ビッグデータ、オープンデータ※、IoT(Internet of Things)※、AI(Artificial Intelligence)※、AR(Augmented Reality)※及び高度情報セキュリティ技術等の新技術の調査・研究を進めておりますが、今後、情報技術革新への対応が遅れた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

[用語解説]

ここに示す用語解説は、文中で※印で示す用語の本書内での意味を説明するものであり、必ずしも一般的な用法用例を包含するとは限りません。(アルファベット、50音順)

用語

解説・定義

AI(Artificial Intelligence)

人工知能と訳される。人間の使う自然言語を理解し、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするソフトウェアやシステム等のこと。

AR(Augmented Reality)

拡張現実と訳される。現実の環境から視覚や聴覚、触覚などの知覚に与えられる情報を、コンピュータにより拡張する技術。ディスプレイに映し出した画像に、バーチャル情報を重ねて表示することで、より便利な情報を提供する事が可能となる。

BCP

Business Continuity Planningの略。緊急時の事業継続計画のこと。

BPO

Business Process Outsourcingの略。ユーザーが自社の業務処理(ビジネスプロセス)の一部を、当社にアウトソーシングできるサービス。

IoT(Internet of Things)

従来、インターネットに接続されていたパソコンやサーバー、プリンター等の情報通信関連機器に加えて、それ以外のさまざまな機器や装置をつなげる技術。膨大な量の情報を共有するクラウド技術やビッグデータ技術、人工知能等の登場により、あらゆる“モノ(Things)”に高度な通信機能が組み込まれ、インターネットで相互に情報伝達できるようになる。

オープンデータ

特定のデータを一切の著作権、特許などの制限なしに、誰でも自由に使え再利用もでき、かつ再配布できるようなデータのこと。

オフショア開発

システム開発・運用管理等を海外の事業者や海外子会社に委託すること。

マルウェア

コンピュータの正常な利用を妨げたり、利用者やコンピュータに害を及ぼす不正な動作を行うソフトウェアの総称。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社は、日々刻々と変化するITの進化や情報サービスに対するニーズに迅速に対応するために、プロダクトソフト開発及びソフトウェア開発において、最適なシステムを提供するための研究開発を進めております。

当事業年度の研究開発費は公共分野において2,024百万円、産業分野において4百万円、総額は2,028百万円であり、前事業年度より608百万円増加(前年同期比42.8%増)しました。主な研究開発は次のとおりであります。

 

研究開発

セグメント

の種類

研究開発の内容

研究開発費

(百万円)

次期Reams開発

公共分野

当社の主力パッケージ商品である、Reams.NETの後継パッケージとなる新システムの開発。2016年12月末まで、継続して行います。

1,936

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しておりますが、実施の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

① 流動資産

当事業年度末における流動資産の残高は、7,461百万円(前事業年度末は7,880百万円)となり、418百万円の減少となりました。これは、仕掛品が193百万円、受取手形及び売掛金が128百万円及びリース投資資産が124百万円減少したこと等が主な要因です。

 

② 固定資産

当事業年度末における固定資産の残高は、8,687百万円(前事業年度末は9,365百万円)となり、677百万円の減少となりました。これは、ソフトウエア仮勘定が435百万円増加したものの、投資有価証券が836百万円及び建物(純額)が336百万円減少したこと等が主な要因です。

 

③ 流動負債

当事業年度末における流動負債の残高は、5,848百万円(前事業年度末は6,810百万円)となり、961百万円の減少となりました。これは、未払法人税等が237百万円増加したものの、短期借入金が820百万円、買掛金が196百万円及び未払消費税が120百万円減少したこと等が主な要因です。

 

④ 固定負債

当事業年度末における固定負債の残高は、2,344百万円(前事業年度末は2,810百万円)となり、466百万円の減少となりました。これは、借入金の返済に伴い長期借入金が385百万円及び長期リース債務が80百万円減少したこと等が主な要因です。

 

⑤ 純資産

当事業年度末における純資産の残高は、7,956百万円(前事業年度末は7,625百万円)となり、331百万円の増加となりました。これは、株式売却によるその他有価証券評価差額金が527百万円減少したものの、当期純利益969百万円を計上したことが主な要因です。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の当事業年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前事業年度と比べて5.6%減少し、21.6%となっております。今後は、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めてまいります。

 

(4)当事業年度の経営成績の分析

① 経営環境

当社が属する情報サービス産業におきましては、金融関連の大型システムの開発案件や番号制度の対応など情報化投資は緩やかな増加傾向にあるものの、企業の慎重な姿勢は継続しており、受注環境は依然として厳しい状況が続いています。

 

② 売上高

このような市場環境の下で当社は、公共分野においては、総合行政情報システム(Reams.NET)の全国シェア拡大、生活圏・広域圏でのシステム共同利用の提案推進、新財務会計システムの販売及びシステム更改、番号制度等の各種法制度改正対応に伴うシステム開発、個人番号カード交付管理システムの開発、次期総合行政情報システム(次期Reams)の開発を推進してまいりました。産業分野においては、リース業向けリーストータルシステムの全国への営業展開、電子カルテシステム等の医療機関向けシステムの積極的な販売・導入及び番号Postや番号管理Box等の自社製品の販売拡大を行ってまいりました。また、データセンターサービスでは、他社とのアライアンスの推進による新たなクラウドサービスメニューの拡大を行ってまいりました。

この結果、売上高は、前年同期比9.9%増の14,226百万円となりました。

 

③ 売上原価

売上原価は、前事業年度に比べ8.7%増の8,644百万円となりました。また、原価率は60.8%となり、前事業年度よりも0.7%減少いたしました。これは、生産性向上に伴う原価低減によるものです。

 

④ 販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ10.3%増の4,981百万円となりました。また、売上高販管費率は35.0%(前事業年度比0.1%増加)となりました。これは、主に前事業年度と同様、次期総合行政情報システムの研究開発投資や積極的な人材育成への投資の増加によるものです。

 

⑤ 営業利益

以上の結果、営業利益は、前事業年度に比べ27.5%増の600百万円となりました。

 

⑥ 経常利益

営業外収益は助成金収入22百万円、受取利息及び配当金8百万円等で合計38百万円を計上し、営業外費用は支払利息20百万円等で合計23百万円を計上しました。この結果、経常利益は前事業年度に比べ26.3%増の616百万円となりました。

 

⑦ 税引前当期純利益

特別利益は投資有価証券売却益等677百万円を計上しました。この結果、税引前当期純利益は前事業年度に比べ239.6%増の1,293百万円となりました。

 

⑧ 当期純利益

法人税等の負担額は324百万円を計上しました。この結果、当期純利益は前事業年度に比べ464.0%増の969百万円となりました。

 

(5)キャッシュ・フローの状況の分析

当社の資金の状況につきましては、「1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

当社は、主に長野県・新潟県を中心とした地方公共団体向けの情報システムの開発・提供を行い、着実に成長してまいりました。しかしながら、情報システムの共同利用やクラウドサービスの普及により、今後ますます顧客獲得競争が激化するものと考えております。このような状況の中で当社は、首都圏及び全国の地方公共団体に対しての営業を強化し、新たな顧客の獲得を図るとともに、商品構成及びサービスの多様化と、データセンターサービスを中心としたストックビジネスの拡販により、継続的かつ飛躍的に業績を拡大することができる体質を持った成長企業としての基盤を構築します。

また、当社の事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決してまいりたいと考えております。

当社の今後の成長のためには、一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠であると認識しており、事業規模拡大に合わせた人材の採用及び技術力向上を目的とした人材育成については最重要の課題として取組んでまいります。また、新たな技術取得や企業規模の拡大を目的とするM&Aの実施や新規事業を開拓し、長期的な視点から業績向上や財務体質の改善につなげていきたいと考えております。