第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間(2020年4月~12月)における日本経済は、GoToキャンペーンなどの消費喚起策で一時的に持ち直したものの、新型コロナウイルス感染拡大による海外のロックダウンや国内での外出自粛要請、娯楽施設などを対象とした休業要請などで、消費、輸出が大幅減となるなど大きく落ち込みました。

こうした状況のなか、当社グループの2020年4~12月期の連結営業利益は前年同期比2.0%増の4,599百万円、連結経常利益は7.1%増の4,747百万円、親会社株主に帰属する純利益は17.3%増の2,751百万円となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けているテレビ広告市況は、前年の水準には及ばない状態が続いていますが、昨年秋以降、徐々に持ち直し始めました。この結果、連結売上高は8.0%減の101,116百万円となりました。

一方、コロナのもとで、従来のように人員をかけないような制作や営業活動を続けている結果、営業費用も8.4%減の95,516百万円にとどめることができました。売上は落ちたものの、費用も抑制されたほか、放送周辺事業の通販部門が巣籠もり需要を捉えて増益になったことなどから、グループ全体の連結営業利益は前年を上回ることができました。

年明け以降、コロナ感染拡大の可能性など不確実な要素はあるものの、現状では制作活動も徐々に元に戻りつつある状況です。今後につきましては、独自のコンテンツ作りを通じて放送事業の収益をできる限り確保しつつ、アニメの海外輸出、ドラマやバラエティー、オンラインを活用したイベント事業、ニュース番組などのコンテンツ配信などライツ事業を強化していくなど、テレビ東京グループ各事業の総力を結集し、業績向上に励んでいく所存です。

 

[地上波放送事業]

地上波放送事業はテレビ東京単体の事業となっております。

①放送事業(地上波放送、番組販売)

放送事業収入(売上高)の合計は13.0%減の53,051百万円となりました。

番組提供のスポンサーから得られるタイム収入うち、通常放送(レギュラー部門)が、系列局を通じた全国放送(ネット部門)、及びテレビ東京単独の首都圏放送(ローカル部門)の両方において、番組編成を一部改めた4月クールならびに10月クール改編での値下げ圧力の影響を受けました。これに加え、特別番組(特番)部門では昨年実施した「卓球ワールドカップ団体戦」が隔年開催のため今年は無く、「柔道グランドスラム」が「五輪選考試合」となり売上規模が縮小したこと等により、前年に比べて減収となりました。この結果、タイム収入全体では9.8%減の32,575百万円となりました。

スポット収入は、10月以降少しずつ回復し、12月には市況が好転しましたが、上期のコロナの影響による落ち込みは大きく、19.9%減の15,853百万円となりました。

一方、地方放送局などへの番組販売収入は、年末セールスは好調だったものの、コロナによる番組供給の停滞や、購入サイドの事情による番組購入の削減などが響き、0.1%減の3,422百万円となりました。番組別では、「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」が好調となった一方、「YOUは何しに日本へ?」「昼めし旅」が売上を落としました。

コストの面でもコロナの影響が出ています。番組制作活動の停滞による番組制作費の減少、売上減に伴う代理店手数料の減少等により、放送事業原価は16.3%減の37,434百万円にとどまりました。

売上、経費の双方とも前年同期比で減少しましたが、放送事業の粗利益では4.1%減の15,616百万円となりました。

②ライツ事業(アニメ、コンテンツ、イベントなど)

テレビ東京が持つコンテンツを活用し、放送による広告以外に収入を上げている事業を「ライツ事業」と呼んでおり、ゲーム化権や配信、イベントなどから得られる収入を指しています。

当第3四半期のライツ事業収入(売上高)の合計は10.2%減の20,946百万円となりました。

アニメ部門は、配信が堅調に推移するとともに、中国をはじめとした海外で「BORUTO」のSNSゲームが大きく売上を伸ばしましたが、その他のゲームが振るいませんでした。また、劇場版アニメ映画のタイトル数も前年同期比で減少となりました。この結果、アニメ部門全体の収入は6.6%減の15,979百万円になりました。

放送番組をインターネット配信の課金プラットフォームなどに販売することが柱であるコンテンツ部門では、新型コロナ拡大に伴い、ドラマの制作中断や延期が相次いだほか、アーカイブ作品の国内プラットフォーム向けの販売が低迷しました。また、ビデオグラム販売は「孤独のグルメ Season 8」「ミリオンジョー」等が健闘しましたが、前年の「きのう何食べた?」のヒットには及びませんでした。映画は「パラサイト 半地下の家族」のヒットにより、前年比で増収となりました。この結果、コンテンツ収入は18.9%減の3,712百万円となりました。

イベント部門も計画を相次いで縮小・中止せざるを得なくなりました。入場者数を制限して開催したフィギュアスケート「ジャパンオープン2020」「カーニバル・オン・アイス2020」のチケット券売が苦戦、更には「トミカ博」「THEカラオケバトルコンサート」「MelodiX! Fes 2020」などが中止となる中、池袋のミクサライブ東京を拠点に新規でオンラインイベント「試すテレ東祭」「さまぁ~ず東京」などを実施しましたが、61.9%減の362百万円となりました。

ライツ事業の全体の原価では、放送事業と同様に作品制作の停滞に伴ってコストが減少しております。

この結果、ライツ事業の粗利益は12.9%減の7,322百万円となっています。

③その他費用(共通・間接費)

放送事業、ライツ事業に共通する人件費や販管費などの共通・間接費は、新型コロナ拡大に伴って業務全般が停滞したことに加え、在宅勤務など「新たな働き方」へのシフトを進めたこともあって、4.5%減の19,751百万円に抑制することができました。

 

以上を総合すると、放送事業とライツ事業を併せた地上波放送事業(テレビ東京単体)の決算は、売上高で12.3%減の73,997百万円となりました。両事業の粗利益合計から共通・間接費を差し引いた営業利益は20.6%減の3,186百万円、経常利益は16.1%減の4,473百万円、税引前当期純利益は18.5%減の4,433百万円となっております。

 


 

[放送周辺事業]

放送周辺事業はテレビ東京ホールディングス及びテレビ東京の子会社のうち、テレビ通販やEC事業、CS有料放送チャンネル、音楽出版、番組制作・販売や放送運営などを手掛ける会社で構成されております。

テレビ通販事業を手掛けるテレビ東京ダイレクトは、生活関連商品やオリジナルゴルフクラブ「DANGAN 7シリーズ」の売上が堅調に推移しました。巣籠もり需要の勢いは下期に入ってやや鈍化したものの、お取り寄せグルメ「虎ノ門市場」のおせち料理や海鮮セットが、年末にかけて大きく受注を伸ばしたことから、同社の売上高は15.0%増の13,293百万円となりました。

音楽出版を手掛けるテレビ東京ミュージックは、アニメ主題歌の二次使用のほか、バラエティ番組やドラマのテーマ曲など、幅広いジャンルの楽曲が印税収入に貢献しました。加えて、海外からの印税収入も順調だったことから、同社の売上高は7.5%増の2,516百万円となりました。

アニメ専門チャンネル「AT-X」を手掛けるエー・ティー・エックスでは、秋以降の加入促進キャンペーンが奏功し、加入者数の減少幅は縮小しました。しかし、新型コロナウイルス拡大に伴う製作スケジュールの遅れなどで広告関連売上が大きく減少し、同社の売上高は22.0%減の3,433百万円となりました。

以上の結果、上記の3社を含む放送周辺事業全体の売上高は1.1%減の31,789百万円、営業利益は25.5%増の2,728百万円となりました。

 

[BS放送事業]

BS放送事業はBSテレビ東京が手掛ける事業を指しております。

①放送事業(BS放送)

放送収入(売上高)のうちタイム収入は、例年放送していたイベント連動系の特番がコロナ禍の影響で成立せず、通販番組が好調だったことや年末特番のセールスで昨年並みの売上があったものの、前年同期を大きく下回る結果となりました。一方、スポット収入に関しては、通販スポンサーの出稿が引き続き好調だったことに加え、一般スポンサーも徐々に出稿が戻ってきたこともあり、前年同期を大きく上回りました。放送収入全体では、スポット収入でタイム収入のマイナス分は補えず、前年同期を下回る結果となりました。

②ライツ事業(コンテンツ、イベント他)

コロナ禍の影響により、大型イベントの延期などで当初予測の収益は大きく下振れる結果となりました。また、通販部門においては、食品需要は堅調である一方、レジャー関連は軟調の動きとなりました。

③営業費用

営業費用は番組制作費及び経費を効率的に使用したことにより7.4%減の10,403百万円となりました。

以上の結果、BS放送事業(BSテレビ東京)の売上高は4.6%減の11,711百万円、営業利益は25.5%増の1,307百万円となりました。

 

[コミュニケーション事業]

コミュニケーション事業とは、テレビ東京コミュニケーションズが手掛ける事業を指しております。

コミュニケーション事業では、キャラクターEC事業が好調に推移し、特にスヌーピー「PEANUTS生誕70周年記念」関連商品の売上が堅調となりました。また、動画広告売上とクロスメディア広告売上も前年同期を上回りました。第3四半期においては、新たな取り組みとしてオンラインイベント「IR 0→1(アイアール・ゼロワン)」等を実施しました。

以上の結果、コミュニケーション事業の売上高は23.6%増の4,115百万円、営業利益は21.5%増の247百万円となりました。

 

 

 

(2) 財政状態の分析

 

(資産)

流動資産は69,125百万円、前連結会計年度末に比べて3,511百万円減少しております。制作勘定が487百万円増加した一方で、現金及び預金が4,503百万円減少したことによるものです。

固定資産は55,427百万円、前連結会計年度末に比べて3,232百万円増加しております。投資その他の資産の投資有価証券が3,794百万円増加したことが主な要因です。

 

(負債)

流動負債は30,197百万円、前連結会計年度末に比べて4,180百万円減少しております。賞与引当金、その他がそれぞれ、1,342百万円、2,561百万円減少したことによるものです。

固定負債は6,120百万円、前連結会計年度末に比べて865百万円増加しております。その他が816百万円増加したことが主な要因です。

 

(純資産)

純資産は88,234百万円、前連結会計年度末に比べて3,036百万円増加しております。利益剰余金、その他有価証券評価差額金がそれぞれ、1,640百万円、1,290百万円増加したことが主な要因です。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は41百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。