当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間(2022年4月~6月)の日本経済は、ロシアによるウクライナ侵攻で原材料価格やエネルギー価格が高騰し、企業活動に大きな影響を受けました。新型コロナウイルスのワクチン接種は進んでいるものの新たな変異ウイルスが次々に出現し、先行きの不透明感が払しょくされない状況が続いています。さらに円安の進行が物価上昇を加速させ、消費行動への影響も懸念されています。
こうした状況のなかで、当社グループは、放送を軸に配信とアニメの3事業の相乗効果を発揮させてコンテンツの価値を最大化する「トライブリッド」を戦略の中心に据え、「全コンテンツ・全配信」を実施しています。当第1四半期においては、放送から得られる収益は前年同期の水準を維持しつつ、コンテンツの2次利用から得られる収益を伸ばすことが出来ました。売上高は前年同期比5.8%増の36,598百万円、営業費用は、コンテンツ制作費や配信コストの増加等により5.0%増の33,620百万円となりました。売上高の伸びがより大きかったことが寄与し、営業利益は16.2%増の2,977百万円、経常利益も11.2%増の3,033百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は17.1%増の2,029百万円となりました。売上高及び営業利益以下のすべての利益が過去最高を更新しました。
今後につきましては、国内外の不確実な状態が続く中、独自のコンテンツ作りを通じて放送事業の収益をできる限り確保しつつ、アニメの海外輸出を一段と進めるとともに、ドラマやバラエティ、ニュース番組などのコンテンツ配信、オンラインを活用したイベントなど放送事業以外のライツ事業を一段と強化していく所存です。テレビ東京グループの総力を結集し、業績向上を目指してまいります。
セグメントごとの業績は以下のとおりです。
[地上波放送事業]
地上波放送事業は㈱テレビ東京単体の事業となっております。
①放送事業(地上波放送、番組販売)
放送事業収入(売上高)の合計は0.7%増の19,570百万円となりました。
このうち、番組提供のスポンサーから得られるタイム収入は、系列局を通じた全国放送(ネット部門)、特別番組(特番)部門ともに前年割れとなりました。ネット部門はウクライナ情勢等の影響で単発型の広告出稿が大きく減少したことによるものであり、特番部門は全米プロゴルフ選手権の放送がなくなったことによるものです。㈱テレビ東京単独の首都圏放送(ローカル部門)は営業企画番組が成立するなど、好調となりました。この結果、タイム収入全体では0.5%増の10,809百万円となりました。
スポット収入はウクライナ情勢や原材料不足の影響で、『自動車・関連品』『食品』『家電・AV機器・精密機器』などの広告主からの出稿が不調となりました。また株安や円安などの影響もあり『金融・保険』も振るわず、東京地区の広告市場は前年同期比マイナス5.6%と全体的に厳しい状況でした。しかしながらヒューマンリソース系やスタートアップなど好調広告主への営業強化が実り、1局使用や高シェアの広告主を獲得した結果、スポット収入は前年同期にわずかに及ばなかったものの、0.2%減の7,091百万円となりました。一方で東京地区における㈱テレビ東京のシェアは第1四半期としては歴代最高の6.96%を記録しました。
地方放送局などへの番組販売では、コロナの沈静化に伴いスポーツイベントが復活するなど、他系列の地方放送局において特番編成が多くなり、全体として地方局の番組購入需要の減少傾向が続くことが懸念されたものの、単発番組や新番組の販売が順調に推移し、当第1四半期の番組販売収入は1.8%増の1,100百万円となりました。番組別では「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」や「YOUは何しに日本へ?」などが引き続き好調で、新番組「タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!」も広がりを見せています。
コストの面ではコロナの先行きが不透明ななか、安全面に配慮しつつ番組制作活動の正常化を図ったことにより、放送事業の費用は0.9%増の15,353百万円となりました。
前年同期比では売上、経費の双方とも増加しましたが、費用増加の影響の方がより大きかったことから、放送事業の利益は0.3%減の4,217百万円となりました。
②ライツ事業(アニメ、配信ビジネス、イベントなど)
㈱テレビ東京が持つコンテンツを活用し、放送による広告以外に収入を上げている事業を「ライツ事業」と呼んでいます。海外向けの番組販売、ゲーム化による権利、㈱日本経済新聞社や㈱TBSホールディングスなどと合弁で設立した㈱プレミアム・プラットフォーム・ジャパン(PPJ)が運営する「Paravi」などインターネットを通じた課金型配信プラットフォーム、広告付き動画配信プラットフォーム向けのコンテンツ供給、イベントなどから得られる収入を指しています。
当第1四半期のライツ事業収入(売上高)の合計は32.0%増の8,025百万円となりました。
この主軸であるアニメ部門は、中国企業に対する配信や北米におけるNARUTOの商品化権許諾などの海外展開が売上を伸ばしたほか、遊戯王シリーズのSNSゲームが国内、海外とも好調となりました。この結果、アニメ部門全体の収入は27.8%増の5,455百万円になりました。
ドラマやドキュメンタリーなどの放送番組や放送以外の独自コンテンツを課金プラットフォームなどに販売する配信ビジネス部門は、国内配信権販売においては、Paraviでの見逃し配信の増加やテレ東BIZのYoutube配信、動画配信プラットフォーム「テレ東BIZ」で有料配信している「モーサテプレミアム」が好調となったことにより売上を伸ばしました。また海外も堅調に推移しました。映画は「劇場版 きのう何食べた?」の収益化により増収となりました。この結果、配信ビジネス収入は41.6%増の2,287百万円となりました。
イベント部門については、「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」を3年ぶりに有観客で開催したほか、コロナへの対応も重視して、ビジネス系トークライブのオンラインイベント「クライマーズ2022春」や配信イベント「テレ東卓球塾」、さらに「映画演劇 サクセス荘」を開催しました。この結果、イベント収入は44.9%増の282百万円となりました。
ライツ事業の全体の費用は増加しております。これは売上増に伴う代理店手数料の増加や、配信コストの増加などによるものです。この結果、ライツ事業の利益は63.2%増の3,424百万円となりました。
③その他費用(共通・間接費)
放送事業、ライツ事業に共通する人件費や販管費などの共通・間接費は、全社を挙げて「全コンテンツ・全配信」を推し進めたことや、新型コロナ対策を進めたこともあり、14.0%増の5,171百万円となりました。
以上を総合すると、放送事業とライツ事業を併せた地上波放送事業(㈱テレビ東京単体)の決算は、売上高で8.1%増の27,596百万円となりました。また、両事業の利益合計から共通・間接費を差し引いた営業利益は38.0%増の2,470百万円、経常利益は62.3%増の5,346百万円、税引前四半期純利益は64.2%増の5,358百万円となっております。

※前期まで「共通・間接費」に含まれていた費用の一部を、当四半期より実態に合わせて事業別の費用に振り分けて計上しており、前年同期についても組み替えております。
[放送周辺事業]
放送周辺事業は㈱テレビ東京ホールディングス及び㈱テレビ東京の子会社のうち、テレビ通販やEC事業、音楽出版、CS有料放送チャンネル、番組制作・販売や放送運営などを手掛ける会社で構成されております。
通信販売関連は、「テレビ東京ショッピング」、「虎ノ門市場」において中国のロックダウンやロシアのウクライナ侵攻の長期化の影響により商材確保に支障をきたす状況が続いてはおりますが、通販販売関連全体では増収となりました。これにより㈱テレビ東京ダイレクトの売上高は前年同期比1.4%増の2,792百万円となりました。
音楽出版関連は、「新世紀エヴァンゲリオン」「牙狼〈GARO〉」「妖怪ウォッチ」のテーマ曲などの国内印税収入が売上に貢献するとともに、ヨーロッパ地域、北米地域でのアニメ関連のBGM等の海外印税収入が好調に推移しました。これにより㈱テレビ東京ミュージックの売上は前年同期比18.0%増の861百万円となりました。
CS放送アニメ専門チャンネル「AT-X」を手掛ける㈱エー・ティー・エックスでは、昨年好調だったライツ売上は、引き続き「東京リベンジャーズ」などが好調に推移したものの、前年同期の水準までは届かず、また、「AT-X」の加入者数減少に伴い、放送売上も減少しました。これにより同社の売上高は前年同期比5.4%減の884百万円となりました。
番組制作関連は、新規のドラマ制作や番組制作、イベント受注等が増加したことにより増収となりました。
以上の結果、放送周辺事業全体の売上高は8.4%増の9,390百万円、営業利益は2.0%減の809百万円となりました。
[BS放送事業]
BS放送事業は㈱BSテレビ東京が手掛ける事業を指しております。
①放送事業(BS放送)
放送収入のうちタイム収入では、単発通販のセールスが好調だったものの、4月からレギュラーミニ番組の脱落や、前年同期に実施した一社提供特番が当第1四半期では実施できなかったことが大きく響き、前年同期を下回る結果となりました。一方、スポット収入に関しては、単価の高い一般スポンサーの出稿が大幅に減った影響を通販スポンサーなどでカバーすることが出来ず、前年を下回ることになりました。この結果、放送収入全体では前年同期を下回る結果となりました。
②ライツ事業(配信ビジネス、イベント他)
ライツ事業では、ドラマ等オリジナル番組の配信プラットフォームなどへの番組販売や映画事業が堅調でした。
③営業費用
営業費用は、ライツ事業の好調に伴う費用の増加や、前年同期にはなかったオリジナルドラマの放送などで制作費が増えたことなどから、前年同期比6.4%増の3,678百万円となりました。
以上の結果、BS放送事業(㈱BSテレビ東京)の売上高は4.3%減の4,157百万円、営業利益は46.1%減の 478百万円となりました。
[コミュニケーション事業]
コミュニケーション事業とは、㈱テレビ東京コミュニケーションズが手掛ける事業を指しております。
動画広告が好調に推移したことに加えて、動画配信運用におけるリアルタイム配信対応等により受託売上が増加し、前年同期を上回りました。また、キャラクターの海外ライセンス、LINE等のデジタルコンテンツも売上を伸ばしました。
以上の結果、コミュニケーション事業の売上高は14.1%増の1,164百万円、営業利益は28.6%増の97百万円となりました。
(資産)
流動資産は79,818百万円、前連結会計年度末に比べて406百万円減少しております。主に、受取手形及び売掛金が3,635百万円減少した一方で、現金及び預金、未収還付法人税等がそれぞれ、636百万円、2,204百万円増加したことによるものです。
固定資産は52,679百万円、前連結会計年度末に比べて1,172百万円減少しております。有形固定資産、投資その他の資産の投資有価証券がそれぞれ、151百万円、892百万円減少した一方で、無形固定資産が146百万円増加したことが主な要因です。
(負債)
流動負債は38,065百万円、前連結会計年度末に比べて1,771百万円減少しております。主に、支払手形及び買掛金、未払法人税等、賞与引当金がそれぞれ、726百万円、1,061百万円、1,494百万円減少した一方で、その他が1,980百万円増加したことによるものです。
固定負債は4,935百万円、前連結会計年度末に比べて532百万円増加しております。その他が588百万円増加したことが主な要因です。
(純資産)
純資産は89,497百万円、前連結会計年度末に比べて339百万円減少しております。その他有価証券評価差額金、非支配株主持分がそれぞれ、494百万円、221百万円減少した一方で、利益剰余金が780百万円増加したことによるものです。また、自己株式が386百万円増加したことも純資産の減少要因となりました。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は46百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。