第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 連結会計年度における世界経済は、総じて緩やかに回復しているものの、欧州政情不安や中国その他新興国経済の減速懸念等もあり、先行きに不透明さが増しております。日本経済についても、緩やかな回復基調にあるものの、海外経済の減速等の懸念もあり、先行き不透明な状況で推移いたしました。このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画に従い、各種施策の実施に努めた結果、タックス・リース・アレンジメント事業が好調に推移する等、前年同期に比べ増収増益となりました。

売上高

 売上高は、18,894百万円(前年度比23.4%増)となりました。

(タックス・リース・アレンジメント事業)

 タックス・リース・アレンジメント事業の売上高は、17,055百万円(前年度比20.7%増)となりました。リース事業組成金額及び出資金販売額の状況は以下のとおりであります。

 ・リース事業組成金額は、378,808百万円(前年度比27.4%増)となりました。これは主に、組成担当部署の人員を増強するとともに、案件組成のサポートを行う関係会社(FPG AIM グループ(FPG ASSET & INVESTMENT MANAGEMENT B.V.及びその子会社)及びFPG AMENTUM LIMITED)との連携を推進し、好調な出資金販売環境、資金調達力の向上を背景に、積極的な案件組成を行ったことによるものであります。

 ・出資金販売額は、109,417百万円(前年度比30.0%増)となりました。これは主に、業績好調な投資家からの出資金に対する需要が強く推移する中、支店の開設を含む販売ネットワークの拡大等を背景に、出資金の販売額が増加したことによるものであります。

(その他事業)

 タックス・リース・アレンジメント事業以外のその他事業の売上高は、1,839百万円(前年度比55.2%増)となりました。このうち、前連結会計年度の第3四半期連結会計期間末から連結子会社としたFPG AMENTUM LIMITEDが行う航空機投資管理サービス事業の売上高は、522百万円(前年度比112.5%増)、保険仲立人事業の売上高は、499百万円(前年度比77.3%増)、証券事業の売上高は、341百万円(前年度比23.4%増)、信託機能を活用した不動産小口運用商品の販売を開始した不動産関連事業の売上高は、274百万円(前年度比64.1%増)、M&Aアドバイザリー事業の売上高は121百万円(前年度比133.5%増)となりました。

売上原価

 売上原価は、2,536百万円(前年度比30.8%増)となりました。

 これは、主に、売上高拡大に伴い、顧客紹介に係る手数料が増加したことによるものであります。

販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は、4,504百万円(前年度比36.8%増)となりました。

 これは主に、さらなる業容拡大を図るため、タックス・リース・アレンジメント事業のオペレーティング・リース事業案件の組成体制及び販売体制の強化、信託機能を活用した不動産小口運用商品の販売体制の強化を含む積極的な人員増強を行ったこと、FPG AMENTUM LIMITEDを新たに連結子会社としたこと、その他業容拡大等により、人件費が2,390百万円(前年度比52.2%増)、その他の費用が2,114百万円(前年度比22.8%増)となったことによるものであります。

(注)人件費には、給料手当、賞与(引当金繰入額含む)、法定福利費、福利厚生費、退職給付費用、人材採用費等を含めております。営業利益

 上記の結果、営業利益は、11,853百万円(前年度比17.6%増)となりました。

営業外収益/営業外費用

 営業外収益は、1,021百万円(前年度比33.2%増)となりました。これは主に、投資家から収受している商品出資金の立替利息が増加した結果、受取利息が、694百万円(前年度比87.9%増)となったこと、関連会社に関する持分法による投資利益が、218百万円(前年度比16.1%減)となったことによるものであります。

 営業外費用は、969百万円(前年度比21.6%増)となりました。これは主に、支払利息が318百万円(前年度比43.0%増)、支払手数料が、494百万円(前年度比7.4%減)、為替差損が、108百万円(前年度は2百万円の為替差損)となったことによるものであります。

経常利益/特別損益親会社株主に帰属する当期純利益

 上記の結果、経常利益は、11,906百万円(前年度比18.4%増)となりました。

 なお、特別損益に、株式会社FPG投資顧問に係るのれんの減損損失144百万円、同社株式の売却損16百万円を計上いたしました。これは、当連結会計年度において、当社グループにおける資産運用サービスの拡充について、運用型信託会社の免許を有する株式会社FPG信託の活用に重点を置く方針とし、経営資源の重複をさけ、効率的な配分を行うために、株式会社FPG投資顧問の全株式を譲渡したことに関連するものです。

 上記の結果、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、7,644百万円(前年度比20.5%増)となりました。

セグメント別業績

 セグメント別業績の概況は以下のとおりであります。

                                     (単位:百万円)

 

セグメント

平成27年9月期

平成28年9月期

売上高

セグメント利益またはセグメント損失(△)

売上高

セグメント利益またはセグメント損失(△)

FPG

14,643

10,287

17,687

12,137

FPG証券

281

8

350

37

その他

398

△243

976

△214

調整額

△10

△120

△53

合計

15,313

10,051

18,894

11,906

(注)1.売上高は、セグメント間の内部売上高または振替高を消去しております。

   2.セグメント利益または損失は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。

    3.調整額はセグメント間取引消去額であります。

(FPGセグメント)

 当社におけるタックス・リース・アレンジメント事業が好調に推移したことにより、売上高は、17,687百万円(前年度比20.8%増)、セグメント利益は、12,137百万円(前年度比18.0%増)となりました。

(FPG証券セグメント)

 株式会社FPG証券における通貨関連店頭デリバティブ商品の売上高が拡大したことにより、売上高は、350百万円(前年度比24.8%増)、セグメント利益は、37百万円(前年度比348.3%増)となりました。

(その他)

 前連結会計年度の第3四半期連結会計期間末からFPG AMENTUM LIMITEDを連結子会社としたこと等から、売上高は、976百万円(前年度比145.0%増)となりました。セグメント損益については、株式会社FPG信託において、売上高の拡大を可能とするための体制整備に努めた結果、費用の発生が先行していることもあり、セグメント損失は、214百万円(前年度比11.9%減)となりました。

(注)本項目において、各セグメントの売上高の説明は、従来、セグメント間取引消去後の金額に基づき記載しておりましたが、当連結会計年度よりセグメント間取引消去前の金額を用いて記載することに変更しております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて1,287百万円増加し、8,671百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益が増加した一方で、積極的な組成により、商品出資金が増加したこと等から、営業活動で使用した資金は1,692百万円(前年度は、商品出資金の増加等により、3,250百万円の資金支出)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動において使用した資金は414百万円(前年度は、FPG AMENTUM LIMITED及び株式会社FPG信託の株式取得による支出があったこと等により、1,443百万円の資金支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払、自己株式の取得等があった一方で、借入金が増加したこと等から、財務活動から得られた資金は、3,578百万円(前年度は、借入金の増加等により、7,888百万円の資金収入)となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 

(1) 生産実績

 当社グループでは生産活動は行っておりませんが、代替的指標として、売上高の大半を占めるタックス・リース・アレンジメント事業におけるオペレーティング・リース事業組成金額は、以下のとおりであります。

 

当連結会計年度

(自 平成27年10月1日

至 平成28年9月30日)

前年同期比(%)

オペレーティング・リース事業組成金額 (千円)

378,808,986

127.4

オペレーティング・リース事業組成案件数 (件)

80

97.6

(注)1.「オペレーティング・リース事業組成金額」とは、組成したオペレーティング・リース事業案件のリース物件の取得価額の合計額であります。

2.当社では、オペレーティング・リース事業案件の組成にあたり、投資家の需要に見合った金額を1つの案件として組成し、その案件単位で投資家を募集しております。「オペレーティング・リース事業組成案件数」とは、その募集した案件数を合計したものであります。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.オペレーティング・リース事業の組成は主に外貨建てで行われており、本邦通貨への換算レートは組成時の為替レートを採用しております。

 

(2)受注状況

 当社グループは受注生産形態をとっていないため、該当事項はありません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、以下のとおりであります。

 

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年10月1日

至 平成28年9月30日)

前年同期比(%)

 

 FPG

17,664,387

120.7

 

 (タックス・リース・アレンジメント事業)

16,753,871

118.7

 

 (その他)

910,515

173.2

 

 FPG証券

341,184

123.4

 

 報告セグメント計(千円)

18,005,572

120.7

 

 その他

889,397

223.1

 

合計(千円)

18,894,969

123.4

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

3.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない「FPG投資顧問」、「FPG信託」及び「FPG AMENTUM」セグメントであります。

4.タックス・リース・アレンジメント事業において、当社が販売した出資金の最近2連結会計年度の販売額、期末残高、累積残高は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

当連結会計年度

(自 平成27年10月1日

至 平成28年9月30日)

金額(千円)

社数

金額(千円)

社数

出資金販売額

84,178,551

1,653

109,417,587

2,089

商品出資金期末残高

46,522,828

57,121,772

出資金販売額累積残高

187,100,457

3,994

287,400,975

5,886

 

上記の用語の意味は以下のとおりです。

・出資金

オペレーティング・リース事業の匿名組合出資持分

・出資金販売額

出資金について、リース開始日までに投資家へ私募により販売した額及びリース開始日時点で当社が一旦立替取得し、(連結)貸借対照表の「商品出資金」に計上したものについて、投資家へ譲渡により販売した額の合計額

・商品出資金期末残高

当社が投資家に譲渡により販売するために、一時的に当社子会社(SPC)から立替取得した出資金の当連結会計年度末の帳簿価額であります。

・出資金販売額累積残高

当社が、当連結会計年度末までに販売した出資金のうち、当連結会計年度末時点で、オペレーティング・リース事業が継続しているものの合計額であります。

出資は外貨てで受け入れることもありますが、その場合の換算レートは組成時の為替レートを使用して円貨に換算しています。また、社数は延べベースでの社数になります。

 

3【対処すべき課題】

(1)経営の基本方針

 当社グループは、金融分野での「真のプロフェッショナル」(We're true professionals)を目指す企業理念のもと、顧客にとって最適な金融商品・サービスを提供することを通じて、企業価値の最大化を図っております。

 「真のプロフェッショナル」の条件として、以下の条件を満たす必要があると考えております。

・高度な専門技術を有していなければならない。

・専門技術を活用するには、厳格な倫理観を有していなければならない。

・全ての技術は、顧客の利益のために捧げなければならない。

 これらの考えは、医療分野での医師の倫理性を説いたヒポクラテスの誓詞(The Oath of Hippocrates)と共通するものです。

 当社グループは、上記の企業理念に従い、高収益な中小企業及び富裕層に対して、各種金融商品・サービスを提供するワンストップ型ファイナンシャル・サービス業の実現を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。

(2)中長期的な経営戦略及び対処すべき課題

 当社グループは、平成26年9月期から平成28年9月期までの中期経営計画に基づく各種施策を実施した結果、平成28年9月期は、平成25年9月期比で、売上高は4.7倍の18,894百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6.4倍の7,644百万円となる急速な成長を果たしました。

(単位:百万円)

 

 

平成25年9月期

連結会計年度

平成28年9月期

連結会計年度

売上高

4,012

18,894

親会社株主に帰属する

当期純利益

1,185

7,644

リース事業組成金額

98,395

378,808

出資金販売額

25,617

109,417

コミットメントライン契約等

の資金調達枠の総額

21,950

89,400

 今後、現在の業績水準から、新たな成長を実現するためには、中長期的な観点からの収益拡大策を進めるとともに、さらなる成長を可能とする強固な経営体制を構築する必要があります。当社はこれらの課題に対応するため、既に積極的な人材採用、情報システム基盤の強化を含む構造改革を進めておりますが、今後3年間を、新たな成長ステージの「仕組みづくり・人づくり」に充当するものとして、新たに策定した平成29年9月期から平成31年9月期までの中期経営計画に基づく、各種施策を推進してまいります。当該中期経営計画の概要は以下のとおりであります。

<事業体制の強化>

 ・既存事業の強化

 ・新規事業の立ち上げ

 ・戦略的M&Aの活用

<組織基盤の強化>

 ・新たな経営戦略の策定・実行

 ・ビジネスのリスク・プロファイルに合致するリスク管理体制の整備

 ・情報インフラの改善・強化

<人材の育成の強化>

 ・人材の高度化を図る体系的な教育制度

 ・意欲と挑戦、中長期的なコミットを引き出す人事制度

 ・採用を促進する人事処遇制度

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)オペレーティング・リース事業のリスクについて

 当社グループの売上高の大半は、タックス・リース・アレンジメント事業によるものであることから、以下のリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 なお、当社のタックス・リース・アレンジメント事業は、当社子会社(SPC)を用いたオペレーティング・リース事業により行っており、当該オペレーティング・リース事業に係るリスクには、以下のものがあります。

① 賃借人の倒産等の影響を受けるリスク

 賃借人についての破産手続、民事再生手続又は会社更生手続等の法的倒産手続の開始など、何らかの理由で賃借人から当社子会社(SPC)に対してリース料が支払われない事態が生じた場合には、オペレーティング・リース事業の収支が悪化して、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。

 この場合、当社が組成するオペレーティング・リース事業に対する投資家の投資意欲が減退するなどして当社が組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となるなどの可能性があり、その結果、出資金販売額が減少する等して、当社が受け取る業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 当社は、賃借人の倒産等のリスクを減少させるため、世界的にも大手の海運会社、航空会社及び航空機リース会社を中心にオペレーティング・リース事業の組成を行っております。また、万が一、賃借人について法的倒産手続が開始された場合にも、リース物件の売却や新たな賃借人を見つけることなどにより、リース料が支払われないことによって、オペレーティング・リース事業の収支が悪化することを回避する方針であります。もっとも、かかる対処にもかかわらず、不測の事態が生じた場合には、当該事業の収支が悪化する可能性は否定できず、この場合、投資家の投資意欲が減退し、出資金販売額が減少する等して、当社の業務受託手数料等が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

② 将来のリース物件売却価額の変動リスク(残存価格リスク)

 リース期間終了後、賃借人がリース物件を購入しない場合には、当社子会社(SPC)は市場を通じて第三者に売却することになりますが、当初想定したリース物件の売却価額より低い価額でしか売却できない事態が生じた場合には、オペレーティング・リース事業の収支が悪化して、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。

 この場合、当社が組成するオペレーティング・リース事業に対する投資家の投資意欲が減退するなどして当社が組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となるなどの可能性があり、その結果、出資金販売額が減少する等して、当社の業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 当社は、リース物件の売却価額について、事案によっては残価保証会社による残価保証を利用することにより一定額以上でのリース物件の換価を確保するなどして価格変動のリスクに対処しております。もっともかかる対処にもかかわらず、不測の事態が発生した場合における当該事業の収支が悪化する可能性は否定できず、この場合、投資家の投資意欲が減退し、出資金販売額が減少する等して、当社の業務受託手数料等が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ 商品出資金に計上している匿名組合出資持分について

 当社は、当社子会社(SPC)に係る匿名組合出資持分について投資家にこれを譲渡することを前提に一時的に取得する場合があり、当該匿名組合出資持分を貸借対照表の「流動資産の部」に通常の「出資金」とは区別して「商品出資金」として計上しております。

 従って、当該商品出資金を投資家へ譲渡するまでに、リース物件の価値の下落、賃借人の信用の悪化、為替相場が円高になる等の事由により当該商品出資金の価値が低下し、実質的に損失が発生する場合には、当社は当該商品出資金の価額を切り下げたうえ、損失を計上する場合があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社が保有する商品出資金を譲渡する投資家を最終的に見つけることができなかった場合には、当社が当該商品出資金の譲渡に伴い受け取ることを見込んでいた業務受託手数料を受け取ることができず、また、かかる場合には、当該商品出資金に係る持分について、当社が投資家として、オペレーティング・リース事業案件に関与することになるため、リース物件の価額の下落等の事情が生じることにより、当該持分への出資金の全部または一部を回収できなくなる可能性があり、これらの場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④ 為替リスク

(ⅰ) 当社の業務受託料の換算額に対する影響

 当社が、当社子会社(SPC)から受け取る業務受託手数料は、主に外貨建てとなっております。このため、為替相場が円高になった場合には、当該業務受託手数料を円に換算した時に為替相場の変動の影響を受ける結果、当該業務受託手数料が当初の想定額よりも少なくなることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(ⅱ) 新規オペレーティング・リース事業に対する影響

 当社が組成するオペレーティング・リース事業では、リース物件の売却が外貨で行われる場合で、当該オペレーティング・リース事業の組成時点の為替レートよりも円高となった場合には、投資家にとって、オペレーティング・リース事業の円換算後の損益が悪化し、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。

 また、リース期間満了時に、投資家が受け取る出資金は外貨建てが多く、出資時よりも円高となった場合、受取額が当初出資額よりも減少し、投資家にとって、オペレーティング・リース事業の円換算後の収支が悪化し、当該事業に投資している投資家が損失を被る可能性があります。

 このように、投資家が、将来、円高となってオペレーティング・リース事業の損益または収支が悪化し、損失を被ると予測する場合には、投資家の投資意欲が減退するなどして、当社が組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となるなどの可能性があり、その結果、出資金販売額が減少する等して、当社の業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(ⅲ) 商品出資金の譲渡に対する影響

 当社が、外貨建てで取得した商品出資金を投資家に円建てで譲渡するにあたり、当該商品出資金の譲渡価格をオペレーティング・リース事業組成時点の為替レートの水準を基礎として決定しております。

 このため、当該商品出資金の取得後に急激に為替相場が円高傾向になった場合には、当該オペレーティング・リース事業の組成時点の為替レート水準を基礎として決定された円建ての地位譲渡価格が、譲渡時点における円建てでの為替レート水準で算定される商品出資金の価格に比して割高になり、投資家の投資意欲が減退し、当該商品出資金を購入する投資家が減少するなどの事由により、当初の販売計画に遅れが生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)オペレーティング・リース事業以外の事業のリスクについて

 当社グループでは、オペレーティング・リース事業の案件組成を行うため、また不動産関連事業において、不動産小口運用商品を投資家に提供するため、組成用の航空機または不動産を取得し、(連結)貸借対照表上に計上する場合があります。これらの資産は、取得後、短期間に、投資家へ譲渡することを想定しておりますが、経済環境の急激な変化が生じた場合や、当初想定どおりに譲渡できない場合等、資産の価値が変動し、場合によっては、評価損を計上すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループでは、証券事業において、通貨オプション等といった店頭デリバティブ取引を利用した通貨関連店頭デリバティブ商品を提供しております。本商品で、利用する店頭デリバティブ取引には、市場リスク、取引相手先の信用リスクなど、各種リスクが存在します。

 当社グループでは、市場リスクにつきましては、顧客とデリバティブ取引契約を締結するとともに、同様のデリバティブ取引契約を、カバー取引先と締結することで、そのリスクの負担を回避しております。また、取引相手先の信用リスクにつきましては、与信管理に努めるとともに、必要に応じて、担保金を収受することなどで、そのリスクの負担の回避に努めております。かかる対処にもかかわらず、不測の事態が発生した場合など、当社グループが、デリバティブのリスクを負担することになった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)法的規制について

 ① タックス・リース・アレンジメント事業

(ⅰ) 金融商品取引法

 オペレーティング・リース事業において締結される匿名組合契約、または任意組合契約に基づく投資家の権利は、金融商品取引法第2条第2項第5号の有価証券に該当するため、当社は金融商品取引法及び金融商品販売法をそれぞれ遵守する必要があります。

 この点、当社はオペレーティング・リース事業において、匿名組合契約等に基づく権利を含む匿名組合出資持分等の私募の取扱い等の業務を行っているため、金融商品取引法第29条に基づく第二種金融商品取引業の登録を受けております。金融商品取引法では、第52条にて、登録の取消、業務の停止等となる要件を定めており、これに該当した場合、当社に対して登録の取消、業務の停止が命じられることがあります。

 当社は、かかる業務を行うにあたり法令規則等の遵守を徹底しており、本書提出日現在において、かかる登録の取消事由に該当する事実はないと認識しておりますが、今後、何らかの事由により当社が登録の取消や業務の停止命令の行政処分等を受けた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(ⅱ) 税務その他関連する法制

 当社子会社(SPC)を用いたオペレーティング・リース事業は、現行の税務、会計その他当該事業に関連する法令等に基づきその組成を行っております。

 当社は、オペレーティング・リース事業を組成する際に、個別に税理士、弁護士等から意見書を取得することなどにより、関連する法令等の内容及びその法解釈について必要な検証を行っております。しかしながら、将来、当該法令等が改正され若しくは新たに制定されることにより課税の取扱いに変更が生じた場合には、当社が組成するオペレーティング・リース事業に対する投資家の投資意欲が減退して当社の組成する新規のオペレーティング・リース事業への投資を募ることが困難となるなどの可能性があり、その結果、出資金販売額が減少する等して、当社の業務受託手数料が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 過去においては、平成17年度税制改正における「租税特別措置法第67条の12(組合事業に係わる損失がある場合の課税の特例)」により、営業者が投資家へ分配される損失及び利益のうち、投資家が損金として計上できる額は出資額を上限とするなど、税当局による規制強化が図られております。

 また、将来、会計基準が改正され、オペレーティング・リース取引における賃借人にとってのオフバランス効果が減少した場合には、オペレーティング・リース事業の組成案件数が減少するなどして、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 ② タックス・リース・アレンジメント事業以外のその他事業

 当社グループは、タックス・リース・アレンジメント事業以外に、保険仲立人事業、不動産関連事業、証券事業、信託事業等のその他事業を展開しており、保険業法に基づく保険仲立人の登録、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者の免許取得、不動産特定共同事業法に基づく許可取得、金融商品取引法に基づく第一種金融商品取引業の登録、信託業法に基づく信託業の免許取得等を行っております。これらの業務を行うためには、保険業法、宅地建物取引業法、不動産特定共同事業法、金融商品取引法、個人情報保護法、信託業法、その他関連する法令等を遵守する必要があります。

 当社グループは、かかる業務を行うにあたり法令規則等の遵守を徹底しており、本書提出日現在において、かかる登録・許可・免許の取消事由に該当する事実はないと認識しておりますが、今後、何らかの事由により当社グループが業務停止命令や登録・許可・免許の取消等の行政処分等を受けた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 なお、連結子会社である株式会社FPG証券は、第一種金融商品取引業者として、金融商品取引法に基づき、同法に定める自己資本規制比率を120%以上に維持する必要があります。本書提出日現在において、自己資本規制比率を120%以上に維持していると認識しておりますが、今後、何らかの事由により、維持できない場合には、業務停止命令や登録の取消等の行政処分等を受けること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4)特定業種への依存について

 オペレーティング・リース事業の対象物件は、海上輸送用コンテナ、航空機及び船舶が中心のため、海運業界や航空業界の設備投資動向にオペレーティング・リース事業の組成動向が影響を受ける可能性があり、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また海運業界や航空業界の業績次第では、投資家の賃借人への信頼度が低下したり、リース期間終了時の物件売却価額が低下する可能性があるため、投資家の投資意欲が減退し、出資金販売額が減少する等して、当社の業務受託手数料等が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(5)個人情報・機密情報の取扱いについて

 当社グループは、タックス・リース・アレンジメント事業及びその他事業において、顧客・紹介者の個人情報・機密情報を取得・保有しております。

 当社グループは、外部からの不正アクセスおよびウイルス感染の防御、内部管理体制の強化等の対策を行っておりますが、万一、当社グループが扱う個人情報・機密情報が外部に漏洩した場合は、行政処分、損害賠償、当社グループの信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(6)金融資本市場及び経済状況の混乱による影響について

 過去、リーマンショックが発生した際には、世界的な金融システムの混乱が生じ、金融業界の事業環境に、深刻な信用収縮、金融システムへの信頼性の低下、またそれを原因とした世界経済の悪化等、様々な影響が生じました。今後、世界経済の悪化や金融システムが不安定となる状況が発生した場合、オペレーティング・リース事業の組成・出資金販売が困難になる可能性がある等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(7)資金調達に関するリスク

 当社グループは、タックス・リース・アレンジメント事業における商品出資金の取得資金、案件組成用の航空機取得資金(子会社宛転貸資金を含む。)、不動産関連事業における組成用不動産の取得資金等、事業遂行に際しての資金需要について、自己資金による他、金融機関からの個別の借入金、コミットメントライン契約及び当座貸越契約等に基づく借入金によっております。

 本書提出日現在、コミットメントライン契約及び当座貸越契約等の資金調達枠の総額は、905億円で設定しており、これらの契約の大部分は、その契約期間が概ね1年です。

 世界経済の悪化等何らかの理由により、金融機関からの個別の借入れが実行できなくなる場合、また、コミットメントライン契約及び当座貸越契約等を更新できない場合には、当社グループにとって必要となる資金を、適時に調達できなくなる可能性があることから、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(8)連結の範囲決定に関する事項

  特別目的会社(SPC)の連結会計上の取扱について

 当社は、タックス・リース・アレンジメント事業におけるオペレーティング・リース事業の営業者として利用する子会社については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第5条第1項第2号に基づき、連結の範囲に含めることで利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれがある子会社と判断し、連結の範囲から除いております。

 また、不動産関連事業で利用する任意組合は、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号)第7-2項に基づき、連結の範囲から除いております。

 当社は、上記会計基準に照らし、営業者として利用する子会社及び任意組合の運営についての当社グループの関与状況を検討したうえで、連結の範囲から除外しておりますが、今後、新たな基準の設定や、実務指針等の公表により、特別目的会社(SPC)に関する連結範囲の決定について、当社が採用している方針と大きく異なる会計方針が確立された場合や、当社グループの関与状況に変更が生じた場合には、当社グループの連結範囲決定方針においても大きな変更が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(9)財務制限条項について

 当社グループのコミットメントライン契約及び当座貸越契約には、財務制限条項が付されているものがあり、当社グループの業績が悪化した場合には、財務制限条項に抵触し、借入について期限の利益を喪失する可能性があります。期限の利益を喪失し、一括返済が求められた場合、当社グループの事業運営に重大な影響を生じる可能性があります。

   本書提出日現在、財務制限条項が付されている借入は以下のとおりであります。

① 当座貸越契約(貸越極度額15億円)に付されている財務制限条項(平成28年2月契約)

(ⅰ) 各第2四半期及び事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、直前の事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 各第2四半期及び事業年度末日における連結の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

コミットメントライン契約(借入極度額30億円)に付されている財務制限条項(平成28年2月契約)

(ⅰ) 平成28年9月期以降の各事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額が、平成27年9月期末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%相当を下回らないこと。

(ⅱ) 平成28年9月期以降の各事業年度末日における連結の損益計算書に記載される経常損益を、一度でも損失としないこと。

コミットメントライン契約(借入極度額93億円)に付されている財務制限条項(平成28年3月契約)

(ⅰ) 平成28年9月期以降の各事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、直前の事業年度末日又は平成27年9月に終了する事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額のいずれか大きい方の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 平成28年9月期以降の各事業年度末日における連結の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

コミットメントライン契約(借入極度額30億円)に付されている財務制限条項(平成24年9月及び平成28年3月契約)

(ⅰ) 本契約締結日以降の決算期(第2四半期を含まない。)の末日における単体の貸借対照表における純資産の部(資本の部)の金額を、前年同期比75%以上に維持すること。

(ⅱ) 本契約締結日以降の決算期(第2四半期を含まない。)の末日における連結の貸借対照表における純資産の部(資本の部)の金額を、前年同期比75%以上に維持すること。

(ⅲ) 本契約締結日以降の決算期(第2四半期を含まない。)における単体の損益計算書に示される経常損益を損失とならないようにすること。

(ⅳ) 本契約締結日以降の決算期(第2四半期を含む。)における連結の損益計算書に示される経常損益を損失とならないようにすること。

コミットメントライン契約(借入極度額110億円)に付されている財務制限条項(平成28年3月契約)

(ⅰ) 平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、平成27年9月期末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%に相当する金額以上に維持すること。

(ⅱ) 平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における単体の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、平成27年9月期末日における単体の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%に相当する金額以上に維持すること。

(ⅲ) 平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における連結の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

(ⅳ) 平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における単体の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

コミットメントライン契約(借入極度額15億円)に付されている財務制限条項(平成28年4月契約)

(ⅰ) 平成28年9月期及びそれ以降の各事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額が、直前の事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の金額の75%以上であること。

(ⅱ) 平成28年9月期及びそれ以降の各事業年度における連結の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

当座貸越契約(貸越極度額20億円)に付されている財務制限条項(平成28年9月契約)

(ⅰ) 各事業年度の第1四半期、中間決算期、第3四半期及び本決算期の各末日における連結の貸借対照表の純資産の部の合計金額を、当該各事業年度の前年度本決算期の末日における連結の貸借対照表の純資産の部の合計金額の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 各事業年度の中間決算期及び本決算期の連結の損益計算書における経常損益について損失を計上しないこと。

コミットメントライン契約(借入極度額14億円)に付されている財務制限条項(平成28年9月契約)

(ⅰ) 各決算期末日および中間期末日において、連結貸借対照表における純資産の部の金額を、平成27年9月期末の金額の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 各決算期末日および中間期末日において、連結損益計算書上の経常損益につき損失を計上しないこと。

⑨ コミットメントライン契約(借入極度額20億円)に付されている財務制限条項(平成28年9月契約)

(ⅰ) 各年度の本決算期の末日における連結の貸借対照表の純資産の部の金額を平成27年9月の末日における連結の貸借対照表の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 各年度の本決算期の連結の損益計算書における経常損益について損失を計上しないこと。

コミットメントライン契約(借入極度額199億円)に付されている財務制限条項(平成28年9月契約)

(ⅰ)平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、平成27年9月期末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%に相当する金額以上に維持すること。

(ⅱ) 平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における連結の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

⑪ コミットメントライン契約(借入極度額130億円)に付されている財務制限条項(平成28年9月契約)

(ⅰ) 平成28年9月期決算以降、各年度の決算期の末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額を平成27年9月決算期末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 平成28年9月期決算以降、各年度の決算期における連結の損益計算書に示される経常損益が損失とならないようにすること。

⑫ コミットメントライン契約(借入極度額28億円)に付されている財務制限条項(平成28年9月契約)

(ⅰ) 平成28年9月決算期以降、各年度の決算期の末日における連結の貸借対照表の純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日または平成27年9月決算期の末日における連結の貸借対照表の純資産の部の金額のいずれか大きい方の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 平成28年9月決算期以降、各年度の決算期の末日における連結の損益計算書に示される経常損益を損失としないこと。

⑬ コミットメントライン契約(借入極度額75億円)に付されている財務制限条項(平成28年9月契約)

(ⅰ) 平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を、平成27年9月期末日における連結の貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%に相当する金額以上に維持すること。

(ⅱ) 平成28年9月期末日以降の各事業年度末日における連結の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

⑭ コミットメントライン契約(借入極度額10億円)に付されている財務制限条項(平成28年10月契約)

(ⅰ) 平成27年9月期以降の各事業年度末日又は各第2四半期会計期間末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額が、平成26年9月期末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額の75%相当を下回らないこと。

(ⅱ) 平成27年9月期以降の各事業年度末日又は各第2四半期会計期間末日における連結損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

⑮ コミットメントライン契約(借入極度額20億円)に付されている財務制限条項(平成27年11月及び平成28年11月契約)

(ⅰ) 各事業年度末における有価証券報告書の連結の貸借対照表に記載される純資産の合計金額を、平成28年9月末における連結の貸借対照表の純資産の合計金額の75%以上に維持すること。

(ⅱ) 各事業年度末における有価証券報告書の連結の損益計算書に記載される経常損益を損失としないこと。

(10)重要な訴訟事件等に関わるリスク

 当社グループは、オペレーティング・リースを利用したタックス・リース・アレンジメント事業及びその他事業を展開していますが、これらに関連して、投資家・紹介先を含めた取引先等より法的手続等を受ける可能性があります。当社グループが今後当事者となる可能性のある訴訟、および法的手続きの発生や結果を予測することは困難ではありますが、当社グループに不利な結果が生じた場合は、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

(11)代表取締役社長への依存及び当社の事業推進体制について

 当社の代表取締役社長である谷村尚永は、当社グループの創業者であるとともに、設立時より最高経営責任者であり、また、本書提出日現在、当社の発行済株式総数の2.33%(HTホールディングス株式会社(同氏が代表取締役を務める資産管理会社)の保有割合25.72と合計した保有割合は28.05%)を保有する大株主であります。同氏は、オペレーティング・リース事業の組成・販売に関する豊富な経験と知識や、取引先、投資家等各分野にわたる人脈を有しており、また、経営方針や事業戦略等の立案及び決定を始め、当社グループの事業推進の中心的役割を担っていることから、当社グループにおける同氏への依存度は高いものとなっております。

 このため当社グループでは、取締役会や社内会議において、役職員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかし、現時点においては、何らかの理由により同氏が当社グループの経営者として業務執行が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 コミットメントライン契約等の締結

当社グループは、主にタックス・リース・アレンジメント事業における匿名組合出資持分の立替取得資金、案件組成用の航空機取得資金(子会社宛転貸資金を含む。)及び不動産関連事業における組成用不動産の取得資金を効率的に調達するため、一部の取引銀行と、コミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結しております。これらの契約に基づく当連結会計年度末の資金調達枠の総額は、89,400,000千円であります。

これらの契約のうち、主なものは、以下のとおりであります。

 

相手方の名称

契約内容及び

資金調達枠の総額

契約締結日

株式会社三井住友銀行

及びその他8行 (注)1

コミットメントライン契約

総額19,900,000千円

平成28年9月30日

株式会社みずほ銀行

及びその他9行 (注)2

コミットメントライン契約

総額13,000,000千円

平成28年9月30日

株式会社三井住友銀行

及びその他4行

コミットメントライン契約

総額11,000,000千円

(8,000,000千円は米ドル建または円建、

 3,000,000千円は円建)

平成28年3月31日

株式会社三菱東京UFJ銀行

及びその他10行 (注)3

コミットメントライン契約

総額9,300,000千円

平成28年3月28日

株式会社三井住友銀行

及びその他1行 (注)4

コミットメントライン契約

総額7,500,000千円

平成28年9月30日

(注)1.当社において、平成27年9月に締結した株式会社三井住友銀行及びその他9行との資金調達枠204億円のコミットメントライン契約が終了することに伴い、同契約を締結いたしました。

2.当社において、平成27年9月に締結した株式会社みずほ銀行及びその他10行との資金調達枠122.5億円のコミットメントライン契約が終了することに伴い、同契約を締結いたしました。

3.当社において、平成27年3月に締結した株式会社三菱東京UFJ銀行及びその他11行との資金調達枠88億円のコミットメントライン契約が終了することに伴い、同契約を締結いたしました。

4.当社において、平成25年7月、平成26年8月及び平成27年8月に締結した株式会社三井住友銀行との総額60億円の融資契約を終了し、同契約を締結いたしました。

 

 株主間契約

当社は、MARCUS JUNG氏及びMICHIEL MULLER氏との間で、FPG ASSET & INVESTMENT MANAGEMENT B.V.の運営に関する株主間契約を締結しております。当社は、FPG ASSET & INVESTMENT MANAGEMENT B.V.及びその子会社から、オペレーティング・リース事業案件の組成サポートを受けております。

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択及び適用に加え、会計上の見積りが必要となります。会計上の見積りは、商品出資金及び組成用不動産の評価額の妥当性、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等が該当しますが、過去の実績や合理的な方法により見積りを行っております。ただし、見積りには不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載しているとおりであります。

 

(2) 財政状態の分析

資産の状況

資産合計は、81,222百万円(前年度末比12,135百万円の増加)となりました。その概要は以下のとおりであります。

(流動資産)

 流動資産は、78,338百万円(前年度末比12,305百万円の増加)となりました。

 ・現金及び預金は、8,671百万円(前年度末比1,287百万円の増加)となりました。

 ・商品出資金は、57,121百万円(前年度末比10,598百万円の増加)となりました。これは主に出資金の販売を進めた一方で、オペレーティング・リース事業の案件組成を積極的に行ったことによるものであります。

 ・組成用不動産は、2,461百万円(前年度末比887百万円の増加)となりました。これは前年度末に計上していた不動産に係る不動産小口運用商品を完売した一方で、新規商品用の不動産を取得したことによるものであります。

 ・上記以外の流動資産につきまして、10,082百万円(前年度末比467百万円の減少)となりました。これは主に、証券事業において提供する通貨関連店頭デリバティブ商品に関連して、カバー取引先である金融機関に対する差入保証金が3,323百万円(前年度末比1,648百万円の減少)、その他の流動資産に含まれるデリバティブ債権が2,812百万円(前年度末比597百万円の増加)となったこと、また繰延税金資産が1,752百万円(前年度末比310百万円の増加)となったことによるものであります。

 (注)通貨関連店頭デリバティブ商品の提供に際しては、当社グループが、デリバティブ取引の市場リスクを負担することを回避するために、顧客とのデリバティブ取引契約を締結する際に、カバー取引として、金融機関とデリバティブ取引契約を締結しております。その結果、資産側にデリバティブ債権とカバー取引先への差入保証金を計上するとともに、負債側に、デリバティブ債務と顧客からの受入保証金を計上しております。

(固定資産)

 固定資産は、2,863百万円(前年度末比129百万円の減少)となりました。

 ・有形固定資産は、443百万円(前年度末比101百万円の増加)となりました。

 ・無形固定資産は、1,259百万円(前年度末比367百万円の減少)となりました。

 ・投資その他の資産は、1,160百万円(前年度末比136百万円の増加)となりました。

負債の状況

 負債合計は、63,412百万円(前年度末比10,502百万円の増加)となりました。その概要は以下のとおりであります。

(流動負債)

 流動負債は、59,242百万円(前年度末比9,211百万円の増加)となりました。

 ・借入金・社債(コマーシャル・ペーパーを含む。)は、38,091百万円(前年度末比8,666百万円の増加)となりました。これは主に商品出資金の取得のための資金調達が増加したためであります。

 ・翌連結会計年度以降に販売予定の商品出資金に係る手数料を含む前受金は、10,575百万円(前年度末比3,192百万円の増加)となりました。

 ・上記以外の流動負債につきまして、10,575百万円(前年度末比2,647百万円の減少)となりました。これは主に、証券事業において提供する通貨関連店頭デリバティブ商品に関連して、顧客から収受する受入保証金が3,666百万円(前年度末比1,786百万円の減少)、その他の流動負債に含まれるデリバティブ債務が2,814百万円(前年度末比596百万円の増加)となったこと、また未払法人税等が2,354百万円(前年度末比1,052百万円の減少)となったことによるものであります。

 ・機動的な資金調達が可能となるコミットメントライン契約及び当座貸越契約等の総額は、当連結会計年度末で、89,400百万円(前年度末比14,950百万円の増加)となりました。

(固定負債)

 固定負債は、4,170百万円(前年度末比1,290百万円の増加)となりました。これは主に、借入金・社債が3,937百万円(前年度末比1,272百万円の増加)となったことによるものであります。

純資産の状況

 純資産合計は、17,809百万円(前年度末比1,633百万円の増加)となりました。これは主に、前年度の期末配当2,310百万円を実施したことや、自己株式3,523百万円を取得した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益7,644百万円を計上したことによるものであります。

 自己資本比率は、当連結会計年度末時点で21.8%(前連結会計年度末は23.3%)となりました。

 

(3)経営成績の分析

 当社グループの売上高の大半は、タックス・リース・アレンジメント事業における当社子会社(SPC)からの業務受託手数料であり、当該業務受託手数料を売上高に計上するためには、オペレーティング・リース事業の投資家に対して、出資金(匿名組合出資持分)を販売することが必要となります。またその前提として、オペレーティング・リース事業を案件組成する必要があります。当連結会計年度におけるオペレーティング・リース事業組成金額は、378,808百万円(前年度比27.4%増)、出資金販売額は、109,417百万円(前年度比30.0%増)となった結果、当連結会計年度におけるタックス・リース・アレンジメント事業の売上高は、17,055百万円(前年度比20.7%増)となりました。

 また、タックス・リース・アレンジメント事業以外の各事業の売上高は、1,839百万円(前年度比55.2%増)となりました。その結果、売上高は、18,894百万円(前年度比23.4%増)となりました。

 費用面では、売上原価2,536百万円(前年度比30.8%増)、業容拡大による人員の増加等により、販売費及び一般管理費が、4,504百万円(前年度比36.8%増)となった結果、営業利益は、11,853百万円(前年度比17.6%増)となりました。また営業外損益等を計上した結果、経常利益は、11,906百万円(前年度比18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、7,644百万円(前年度比20.5%増)となりました。

 なお、詳細は「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1)業績」に記載したとおりであります。

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

 「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因

 「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載したとおりであります。

 

(6)経営戦略の現状と今後の方針

 「第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載したとおりであります。