文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当第3四半期累計期間における当社事業の進捗状況は以下のとおりです。
① 国内
[抗がん剤 SyB L-0501(一般名:ベンダムスチン塩酸塩、商品名:トレアキシン®)]
抗がん剤 トレアキシン® については、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を適応症として、業務提携先のエーザイ株式会社(以下「エーザイ」という)を通じ、国内販売を行っており、当社からエーザイへの製品売上は、概ね計画通りに推移しました。
本剤については、製品価値の最大化を図るために3つの適応症の追加に取り組んでいます。
初回治療の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫については、平成26年2月に国内での第Ⅱ相臨床試験を終了しており、欧州におけるアステラス・ファーマ・ヨーロッパの承認申請に対する承認審査手続きと並行して、医薬品医療機器総合機構(PMDA)との申請前相談を実施する等、国内における製造販売承認申請の準備を進めています。
慢性リンパ性白血病については、平成26年10月に症例登録が完了しており、国内第Ⅱ相臨床試験終了に向けた手続きを継続して進め、当第3四半期累計期間後の平成27年10月に試験を終了しました。本剤は平成24年6月に、慢性リンパ性白血病を対象とするオーファンドラッグ(希少疾病医薬品)の指定を受け、さらに「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請も受けています。今後は、既に終了している海外第Ⅲ相臨床試験データを利用し、平成28年12月期第1四半期に製造販売承認申請を行う予定です。
再発・難治性の中高悪性度非ホジキンリンパ腫については、引き続き適応症追加へ向けた検討を進めています。
[抗がん剤 SyB L-1101(注射剤)/ SyB C-1101(経口剤)(一般名:rigosertib<リゴサチブ>)]
抗がん剤 SyB L-1101(注射剤)については、血液腫瘍の一種である再発・難治性の高リスク骨髄異形成症候群(MDS)を目標効能として実施した国内第Ⅰ相臨床試験の症例登録が平成27年1月に完了しており、試験終了に向けた手続きを継続して進め、当第3四半期累計期間後の平成27年10月に試験を終了しました。
現在、導入元であるオンコノバ・セラピューティクス社(米国、以下「オンコノバ社」という)は、現在の標準治療である低メチル化剤による治療において効果が得られない(HMA不応)または治療後に再発した高リスクMDS患者を対象とし、全世界から10ヶ国以上が参加する第Ⅲ相国際共同試験を実施しています。
当社は、本国際共同試験への参加について医薬品医療機器総合機構(PMDA)の合意が得られたことから、当第3四半期累計期間後の平成27年10月に試験への参加を決定しました。今後は、平成27年12月期第4四半期中の試験開始に向けて準備を進めてまいります。
抗がん剤 SyB C-1101(経口剤)については、高リスクMDSを目標効能として実施した国内第Ⅰ相臨床試験が、平成27年6月に終了しています。引き続き、高リスクMDS(アザシチジンとの併用)及び輸血依存性の低リスクMDSを目標効能とした開発を進め、今後は、オンコノバ社が実施を計画している国際共同試験への参加を検討してまいります。
[新規開発候補品]
当社は、トレアキシン®、リゴサチブに続く新規開発候補品の探索及び評価を継続して進めてまいりました。当第3四半期累計期間後の平成27年10月に、The Medicines Company(米国。なお、契約の相手先は同社完全子会社であるIncline Therapeutics, Inc.)との間で、手術後の自己疼痛管理用医薬品 IONSYS®(イオンシス)の開発・商業化に関するライセンス契約を締結し、当社は日本における独占的開発権・販売権を取得しました。今後は、平成28年より国内で第Ⅲ相臨床試験を開始するべく準備を進めてまいります。
② 海外
SyB L-0501については、韓国、台湾、シンガポールにおいても販売されており、当社の製品売上は、概ね計画通りに推移しました。
③ 経営成績
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は、SyB L-0501の国内及び海外向けの製品販売により、1,332,388千円となりました。トレアキシン®の国内の売上高が前年同期比6.1%増加したものの、海外売上の一部が前年度に前倒しで出荷された影響を受けたこと等により、売上高全体で前年同期比1.2%の減少となりました。
一方、販売費及び一般管理費は、SyB L-0501の各適応症の臨床試験及び申請準備に関する費用、SyB L-1101及びSyB C-1101の臨床試験及び次相臨床試験の準備に関する費用が発生したこと等により研究開発費597,989千円(前年同期比9.7%増)を計上したことに加え、その他の販売費及び一般管理費784,791千円(前年同期比1.3%増)を計上したことから、合計で1,382,780千円(前年同期比4.7%増)となりました。
これらの結果、当期の営業損失は987,692千円(前年同期は営業損失966,650千円)となりました。また、為替差損を主とする営業外費用81,697千円を計上したこと等により、経常損失は1,056,043千円(前年同期は経常損失940,772千円)、四半期純損失は1,059,425千円(前年同期は四半期純損失943,652千円)となりました。
なお、当社の事業は医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。
④ 財政状態
当第3四半期会計期間末における総資産は、立替金が12,018千円増加した一方、現金及び預金が526,891千円、有価証券が399,426千円、売掛金が272,656千円、商品及び製品が24,755千円、その他の流動資産が69,164千円、それぞれ減少したこと等により、前事業年度末に比べ1,289,386千円減少し、6,164,412千円となりました。
負債の部については、買掛金が282,484千円、未払法人税等が16,753千円減少したことを主な要因として、前事業年度末に比べ307,643千円減少し、182,580千円となりました。
純資産の部については、四半期純損失1,059,425千円の計上を主な要因として、前事業年度末に比べ981,743千円減少し5,981,832千円となりました。
この結果、自己資本比率は92.5%と前事業年度末に比べ1.8ポイント増加しました。
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、597,989千円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。