第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績に関する定性的情報

当第3四半期累計期間における当社事業の進捗状況は以下のとおりです。

① 国内

[抗がん剤 SyB L-0501(一般名:ベンダムスチン塩酸塩、商品名:トレアキシン®)]

トレアキシン® については、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を適応症として、業務提携先のエーザイ株式会社(以下「エーザイ」という)を通じ国内販売を行っており、当社からエーザイへの製品売上は、概ね計画通りに推移しました。

本剤については、新しい治療方法を必要としている患者様やトレアキシンの事業価値の最大化のために4つの適応症の追加に取り組んでおり、既に2つの適応症について承認を取得しています。

慢性リンパ性白血病については、平成27年12月に国内製造販売承認申請を行い平成28年8月に効能追加の承認を取得しました。本適応症は、「医療上の必要性が高い未承認薬・適応外医薬品」としての開発要請を厚生労働省から受け実施したものです。既に平成22年10月に製造販売承認取得済みの再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫に続く2つ目の承認取得となります。

初回治療の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫については、平成27年12月に医薬品医療機器総合機構(PMDA)に対し国内における製造販売承認申請を行っています。欧州において、アステラス・ファーマ社(本社:ドイツ)より、平成28年1月に承認申請を取り下げた旨の通知を受領しましたが、当社は引き続き、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と相談のうえ、国内における承認取得に向けて手続きを進めております。

再発・難治性の中高悪性度非ホジキンリンパ腫については、引き続き適応症追加へ向けた検討を進めています。

 

[抗がん剤 SyB L-1101(注射剤)/ SyB C-1101(経口剤)(一般名:Rigosertib Sodium<リゴセルチブナトリウム>)]

平成23年7月に導入した本剤に関し、平成28年10月に医薬品一般的名称(JAN、Japanese Accepted Names for Pharmaceuticals)の決定通知がありましたので、日本語名を「リゴサチブ」より「リゴセルチブナトリウム」、また英語名を「Rigosertib」より「Rigosertib Sodium」に改めました。リゴセルチブナトリウム(注射剤)については、本剤の導入元であるオンコノバ・セラピューティクス社(本社:米国ペンシルベニア州)が実施している国際共同第Ⅲ相試験の日本における臨床開発を当社が担当しており、国内では平成27年12月に試験が開始されています。本国際共同第Ⅲ相試験は、現在の標準治療である低メチル化剤による治療において効果が得られない(HMA不応)または治療後に再発した高リスク骨髄異形成症候群(MDS)患者を対象とし、全世界から10ヶ国以上が参加して実施中です。当社は、症例登録に向けての手続きを進め、平成28年7月に最初の患者登録が完了し現在、症例集積が進行中です。

リゴセルチブナトリウム(経口剤)については、高リスクMDSを目標効能とした国内第Ⅰ相臨床試験(アザシチジン(注)との併用試験)を平成27年12月に開始しておりますが、オンコノバ社からの本試験の治験薬の供給に遅延が生じており、現時点では症例登録が開始されていません。当社は、この治験薬の供給問題が解消され次第、症例登録を再開し、計画通り本試験を終了し、オンコノバ社が実施を計画している国際共同試験への参加を検討してまいります。

 

(注)アザシチジン(ビダーザ®:販売元 日本新薬株式会社):高リスクMDSに対する海外第Ⅲ相臨床試験にて初めて生存期間の延長が認められた薬剤で、本邦においては平成23年に承認されており、現在、造血幹細胞移植が難しいMDS患者に対する第1選択薬として使用されている。

 

[自己疼痛管理用医薬品 SyB P-1501]

当社が、平成27年10月にザ・メディシンズ・カンパニー社(本社:米国ニュージャージー州、契約の相手先は同社完全子会社であるインクライン・セラピューティクス社)から導入したSyB P-1501については、入院期間中の短期術後急性疼痛管理を適応とした国内第Ⅲ相臨床試験を平成28年6月に開始しました。当社は、本第Ⅲ相臨床試験を早期に終了させ、平成31年の承認取得を目指してまいります。

 

[新規開発候補品]

当社は常に中長期的な視点に立ち、収益性と成長性を兼ね備えたバイオ製薬企業へと成長を図るため、新薬開発候補品のグローバルのライセンス権利取得に向け探索評価を継続して実施しました。現在、複数のライセンス案件の交渉が進行中です。

また、当社は平成28年5月に、海外事業展開の戦略的拠点として100%出資の米国子会社 SymBio Pharma USA, Inc(本社:米国カリフォルニア州 メンローパーク、以下「シンバイオファーマUSA」という)を設立しました。当社は、シンバイオファーマUSAをグローバル事業の拠点として新薬候補品の全世界における権利を積極的に取得することにより、米国、日本、欧州をはじめとする主要市場において開発・商業化をめざして、グローバル・スペシャリティファーマへの転換を加速させてまいります。

 

 

② 海外

SyB L-0501については、韓国、台湾、シンガポールにおいても販売されており、当社の製品売上は、概ね計画通りに推移しました。

 

③ 経営成績

以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は、トレアキシン®の国内向けの製品販売等により、1,407,613千円となりました。製品売上が前年同期比3.3%増加し、さらに台湾におけるSyB L-0501の販売マイルストーン達成による権利収入の計上により、売上高全体で前年同期比5.6%の増加となりました。

一方、販売費及び一般管理費は、トレアキシン®の効能追加承認取得による費用、リゴセルチブナトリウム注射剤及び経口剤の臨床試験費用、SyB P-1501の臨床試験準備費用が発生したこと等により、研究開発費として981,168千円(前年同期比64.1%増)を、新規開発候補品の導入または新規開発候補品保有企業の買収に関する費用が発生したこと等により、その他の販売費及び一般管理費として1,029,560千円(前年同期比31.2%増)を計上したことから、合計で2,010,728千円(前年同期比45.4%増)となりました。

これらの結果、当第3四半期累計期間の営業損失は1,532,310千円(前年同期は営業損失987,692千円)となりました。また、為替差損を主とする営業外費用390,891千円を計上したこと等により、経常損失は1,916,710千円(前年同期は経常損失1,056,043千円)、四半期純損失は1,915,796千円(前年同期は四半期純損失1,059,425千円)となりました。

なお、当社の事業は医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。

 

④ 財政状態

当第3四半期会計期間末における総資産は、売掛金が88,102千円、ソフトウエアが11,685千円減少した一方、現金及び預金が1,816,629千円、商品及び製品が193,352千円、前払費用が23,807千円、敷金及び保証金が15,330千円、工具、器具及び備品が14,023千円それぞれ増加したこと等により、前事業年度末に比べ2,002,961千円増加し、6,987,250千円となりました。

負債の部については、買掛金が4,581千円減少した一方、社債が675,000千円、未払金が129,307千円増加したこと等により、前事業年度末に比べ805,606千円増加し、1,358,083千円となりました。

純資産の部については、四半期純損失の計上により、利益剰余金が1,915,796千円減少した一方、新株発行や新株予約権の発行により、前事業年度末に比べ1,197,354千円増加し、5,629,166千円となりました。

この結果、自己資本比率は74.8%と前事業年度末に比べ8.1ポイント減少しました。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、981,168千円であります。

なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。