第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1)経営理念、方針及び基本戦略

当社グループは、「常に、チャレンジ精神と誇りをもってビジネスに取り組み、技術を磨き、生産の効率化を進め、世界中のお客様が心から満足し信頼できるパートナーとして、新たな価値創造に貢献する」ことを経営理念として掲げております。

この経営理念のもと、当社グループは、ルーツである日本の大手半導体メーカーが築いた技術を基に、2005年の創業以来培ってきた半導体テスト技術・ノウハウや関連するハードウェア・ソフトウェアの開発力をさらに進化・発展させ、今後も世界中のビジネス獲得に努めてまいります。

また、顧客の半導体製品のテストを行うだけでなく、その上流工程であるテスト設計の開発など、顧客の製品企画・開発段階からソリューションを提供していくことで、単なるテスト受託会社にとどまらないパートナーとして顧客の半導体製品の製造に不可欠な存在になることを目指しています。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、高い収益性の確保と企業価値の向上を目指しており、その指標として売上高営業利益率と自己資本利益率(ROE)が重要であると認識しておりますが、過去数年の当社事業における変化を踏まえ、まずは、継続的に安定した収益を確保しうる事業基盤の構築が先決であると考えております。経営指標の具体的な数値目標については、そのような事業基盤等の条件が整った段階で、お示ししたいと考えております。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題等

半導体製品は、IoT(Internet of things)製品、AI(人工知能)や自動運転、次世代通信規格である5Gなどの分野を支えるキーデバイスとして、今後も市場の成長が期待されております。一方で、この成長市場における競争は激しく、市場の変化も速いことから、それらに応じたスピード感のある事業運営が求められています。半導体テストにおいては、半導体製品の種類によって最適な検査装置が異なり、かつ、半導体製品の進歩に合わせた、能力の高度化が求められます。当社グループのテスト受託事業は、当社グループが設備投資を行って各種検査装置を揃え、これを数年に渡って様々な顧客からの受託量に応じて課金し、回収していくビジネスモデルが中心となっております。この事業形態においては、複数の顧客から様々な製品のテストを受託し、設備を最大限活用することで平均稼働率を高く維持することが重要となります。また、長期に渡って安定した稼動を維持するため、高度な工場管理能力も必要となります。 

当社グループは顧客の様々なニーズに迅速且つ柔軟に対応することにより、顧客満足を高め、より強力な取引関係を構築することで安定的・継続的に事業を運営し、企業価値の向上を実現するため、以下の取り組みを進めております。

 

① 顧客との長期的な関係の強化

テスト開発から量産まで高い品質のサービスの提供に加えて、関係会社等との連携による後工程受託まで含めたターンキーサービスによるソリューションを提供することで顧客製品の価値向上に貢献し、顧客にとって信頼できるパートナーとして長期的な関係を強化してまいります。

 

② 成長分野への注力

当社グループでは、メモリに大きく依存していた創業時の事業ポートフォリオからの移行を進めてまいりましたが、今後も引き続き、ADAS(Advanced Driver Assistance System)やEV(Electric Vehicle)化など、数量の増加が見込まれ、かつ高品質・高信頼性が要求される車載分野のテスト受託の拡大に注力するとともに、AI、5G及びセンサなど、当社のロジック、特にイメージセンサ等における実績・経験を活かしうる成長分野を開拓してまいります。

 

③ テスト技術の開発と人材育成

半導体製品の小型化・高密度化・高機能化による設計や製造の高度化・短期化に伴い、テストの重要性は高まり、より高度な技術が求められています。最先端のテスト技術の開発を進めるとともに、技術優位性を確保するためにテストエンジニアの育成に努めてまいります。

 

④ 生産性の向上

変化の激しい半導体市場において安定した収益を確保するため、当社グループ全体の人員配置を随時最適化するとともに、AIなど最新の技術を活用することで、オペレーションの効率化を図り、生産性の向上を進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

当社グループは、これらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。なお、以下に記載された事項は、当社グループのすべてのリスクを網羅するものではありません。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 主に外部環境に由来するリスク

① 経済状況について

当社グループが業務を受託する半導体製品は、スマートフォンなどのモバイル機器を中心に、PC、デジタル家電、車載用途など幅広い分野で使用されております。これらの最終製品の市場動向、顧客の生産動向、同業他社との競争、貿易摩擦、為替相場の変動等といった当社グループを取り巻く経済状況の変化は、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 資金について

当社グループの事業は設備投資に多額の資金が必要であり、現状の事業見通しにおいても新たなビジネスの獲得に伴う設備投資が予定されています。また、設備投資以外に負債の返済やM&Aに関わる資金需要が発生する可能性もあります。これらの資金需要に関して、必要な金額の確保は可能であると判断しておりますが、経済環境の急激な変動等により予定していた資金の確保ができない場合や資金調達コストが増加する場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 技術革新の影響について

当社グループの属する半導体業界は、技術革新の速度が非常に速く、製品の高機能化、低価格化が急激に進行するという特徴があります。このため、新たな技術開発がなされた場合、当社グループの保有する設備、技術が陳腐化する可能性があり、その場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 自然災害等について

当社グループの事業拠点は、主に神奈川県横浜市港北区、熊本県葦北郡芦北町、福島県会津若松市及び台湾新竹縣湖口郷に立地しており、当地及びその周辺で地震、台風等の自然災害、事故、感染症の流行、又はその他当社グループがコントロールできない事象が発生した場合、操業の停止等様々な損害を受ける可能性があります。当社はBCM(事業継続マネジメント)活動に取り組んで上記損害の影響軽減に努めており、さらに損害保険にも加入しておりますが、考えうる全ての損失について保険に加入しているわけではなく、当社グループの受ける損失の全てが保険により補填される保証はありません。そのため、上記のような事象が発生した場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 (2) 主に事業運営に由来するリスク

① 特定顧客への依存について

当社グループが業務を受託している大手顧客のいずれかが、当社グループへのテスト業務の委託等を大きく減少させた場合、又は何らかの理由により顧客の事業環境に大きな変化が生じた場合等には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 減価償却費及び固定資産の減損について

当社グループは、半導体のテスト受託を主な事業としており、この事業は受託量の増加や受託対象製品の増加に際して、使用する半導体検査装置等の投資が先行し、数年にわたって回収していく構造となっております。このため当社グループは、当該装置を中心に多くの固定資産を保有しており、固定的な費用である減価償却費が費用に占める割合が高くなっております。顧客からの需要が低迷した場合は、売上高に連動して費用を下げることが困難であることから、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、固定資産の連結貸借対照表計上額は、会計基準に則り、必要に応じて、対象資産の将来キャッシュ・フローを見積もり、回収可能性を評価しております。稼働率の低下などの何らかの要因で、将来キャッシュ・フローの見込みや割引率に用いる加重平均資本コストが変動し、十分なキャッシュ・フロー又はその現在価値が確保できない見込みとなった場合には、減損損失の認識が必要となり、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 人材の確保について

当社グループの円滑な事業運営には、各分野の優秀な人材確保が必要不可欠となっております。しかしながら、人材確保の難易度は年々増していることから、新たな人材の獲得ができない又は優秀な人材が流出してしまう場合、当社グループの事業展開及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 特定サプライヤーへの依存について

当社グループは、事業に使用する設備、治工具等について、多数の取引先から調達しております。しかしながら、設備、治工具等の中には特定の供給元からしか入手できないものも含まれているため、需給が逼迫した場合の供給能力不足や供給元の事故等により、これらを適切なタイミングで調達できない可能性があります。また、調達できる場合でも調達価格が大幅に上昇するなど、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 顧客資産管理について

当社グループは顧客の製品である半導体ウエハを預かって業務を行っており、また顧客の資産であるプローブカードや検査装置等を借用する場合があります。これらの製品並びにプローブカード及び検査装置等は高価であり、その扱いには細心の注意を払っておりますが、事故等でこれらを破損した場合、その損害を負担する可能性があります。当社グループは、保険契約によりこのような事態に対して備えておりますが、全ての補償を可能にするものではなく、事故等の発生により当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、顧客の資産を破損した場合、顧客の信用を失い、業務の受託が極端に減少する可能性があり、その場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 情報管理について

当社グループは顧客からの業務受託にあたり、テストプログラムなど顧客の重要情報を取り扱っております。当社は、安定したサービスを提供し続けられる情報システムの構築と運用に努め、情報管理を徹底しておりますが、不正アクセスによる情報漏洩やシステム障害等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 品質について

当社グループは顧客からの業務受託にあたり、要求された品質を満たすべく注力しております。しかしながら、顧客の要求する品質を満たせない状況が発生した場合、顧客の信用を失い、業務の受託が極端に減少する可能性があり、その場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 

 (3) その他

① 親会社グループとの関係について

当社の親会社はPowertech Technology Inc.(以下「PTI」といいます。)であり、PTIはグループ全体で当社株式の60.65%の議決権を所有しております。また、2019年12月31日時点において、同社グループの役職員4名が、当社の取締役を兼任しております。現状において、当社グループはPTIグループ内において競合となりうる状況は発生しておりません。しかしながら、PTIグループによる当社株式の株主権行使が、当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。

 

② 知的財産について

当社グループが特許等の知的財産権を取得しようとする場合に、適時に特許等の登録を受けられるとは限りませんし、あるいは第三者が保有する知的財産権について、実施許諾を適時に受けられ、かつ継続できるとは限りません。また、当社グループが第三者から知的財産権の侵害や、実施許諾等に関する違反を主張される可能性があり、その場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

① 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を検討し、評価性引当額を設定することにより減額しております。評価性引当額の必要性を検討するに当たり、将来の課税所得を考慮しております。繰延税金資産の回収可能性の検討は毎期行っており、計上されている繰延税金資産の金額と回収見込み金額との差額は、法人税等調整額に計上され、親会社株主に帰属する当期純利益を増減させることになります。

 

② 固定資産の減損

当社グループでは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、前連結会計年度において帳簿価額の回収が困難と見込まれる固定資産につき減損処理を行なっております。なお、前述以外の固定資産については、将来の収益計画に基づき減損処理の必要性を判断していますが、将来の収益獲得が見込めなくなった場合には、減損損失が発生する可能性があります。

 

③ 退職給付債務

当社の従業員退職給付債務及び費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と相違した場合又は前提条件を変更した場合、その影響額は数理計算上の差異として認識し、退職給付に係る制度を変更した場合、その影響額は過去勤務費用として認識します。これら数理計算上の差異及び過去勤務費用のうち、当期に費用処理されない部分については、税効果を考慮の上その他の包括利益として認識し、退職給付に係る負債に含めて計上しております。よって、前提条件と実際の差異が生じたり、制度変更を行った場合、その他の包括利益、繰延税金資産及び退職給付に係る負債に影響を及ぼします。

 

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度において、当社グループの売上高は16,908百万円(前年同期比22.2%減)となり、前年同期と比較して減少いたしました。これは、2018年5月1日付でマイクロンメモリ ジャパン株式会社向け半導体テストサービス事業を譲渡したことや、その他メモリ顧客のDRAM製品の需要が低迷したこと、主要顧客の車載向けLogic製品の前期からの生産調整が終了したものの、受託量が以前の水準までの回復には至っていないことなどによるものです。

損益につきましては、営業損失110百万円(前年同期は営業利益1,670百万円)、経常損失393百万円(前年同期は経常利益1,539百万円)となり、前年同期と比較して減少いたしました。これは、広島事業所におけるオペレーションの九州事業所への統合や、業務の効率化などにより各種費用が減少したものの、売上高の減少を補うには至らなかったことなどによるものです。

また、当連結会計年度において、固定資産売却などによる特別利益804百万円、子会社の株式会社テラプローブ会津において2ヶ所に分かれていたクリーンルームを1ヶ所に統合したことなどによる設備移転費用や、固定資産除却などによる特別損失344百万円、法人税等合計267百万円、非支配株主に帰属する当期純利益43百万円を計上いたしました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は243百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1,038百万円)となりました。

 

当社グループの当連結会計年度の売上高の製品別内訳は、以下のとおりです。

 (単位:百万円) 

 

 DRAM

 Flash

Logic

合計

当連結会計年度

3,594

303

13,010

16,908

(参考)前連結会計年度

7,007

297

14,434

21,739

 

 

 

(3)生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

当社グループの生産品はその大部分が入庫後すぐに顧客のもとへ出荷されているため、生産実績は販売実績とほぼ同額となります。従いまして、生産実績の記載はしておりません。下記③販売実績をご参照ください。

 

② 受注実績

当社グループの取引形態においては、当月の受注のほとんどが、同月中に出荷完了しているため、受注実績は販売実績とほぼ同額となります。従いまして、受注状況の記載はしておりません。下記③販売実績をご参照ください。

 

③ 販売実績

当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。

なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントの名称を半導体テスト事業として記載しております。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

半導体テスト事業

16,908,448

△22.2

 

(注) 1.当連結会計年度において、半導体テスト事業の販売実績が著しく減少しております。これは、2018年5月1日付でマイクロンメモリ ジャパン株式会社向け半導体テストサービス事業を譲渡したことや、その他メモリ顧客のDRAM製品の需要低迷、車載向けLogic製品の生産調整が続いたことなどによるものです。

2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

  なお、当該割合が100分の10未満の場合は記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ルネサス エレクトロニクス株式会社

4,535,487

20.9

3,051,475

18.0

Cypress Semiconductor Corporation

2,567,843

11.8

2,170,780

12.8

Novatek Microelectronics Corporation

1,788,667

8.2

1,778,022

10.5

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 財政状態に関する分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産は56,927百万円となり、前連結会計年度末比5,871百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が3,450百万円、有形固定資産が2,828百万円、それぞれ減少したことによるものです。なお、当連結会計年度における設備投資は5,330百万円となりました。

(負債)

負債は26,677百万円となり、前連結会計年度末比5,207百万円の減少となりました。これは主に、前受収益が1,233百万円、長期借入金が2,004百万円、未払金が637百万円、未払法人税等が653百万円、それぞれ減少したことによるものです。

(純資産)

純資産は30,250百万円となり、前連結会計年度末比664百万円の減少となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失を243百万円計上し、それに伴い、非支配株主持分が356百万円減少したことによるものです。

 

 

(5) キャッシュ・フローの状況に関する分析

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は8,628百万円となり、前連結会計年度末比2,094百万円の減少となりました。

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ2,657百万円減少し、5,872百万円の純収入となりました。これは主に、減価償却費の計上7,808百万円により資金が増加した一方、法人税等の支払901百万円により資金が減少したことによるものです

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ8,950百万円増加し、4,797百万円の純支出となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入7,986百万円により資金が増加した一方、定期預金の預入による支出が6,630百万円となったこと及び有形固定資産の取得による支出6,613百万円により資金が減少したことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ10,305百万円減少し、3,166百万円の純支出となりました。これは主に、既存借入金の借り換え及び返済として、借入金による収入が長短合わせて13,114百万円あったことにより資金が増加した一方、借入金の返済による支出が長短合わせて15,238百万円あったことにより資金が減少したことによるものです。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2016年
3月期

2017年
3月期

2017年
12月期

2018年

12月期

2019年

12月期

自己資本比率(%)

57.0

47.4

41.5

37.0

40.2

時価ベースの自己資本比率(%)

20.5

31.3

21.1

9.9

14.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.02

2.15

2.66

2.86

3.77

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

69.8

60.5

54.9

38.5

23.3

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

(注5)2017年6月29日開催の第12期定時株主総会決議により、決算期を3月31日から12月31日に変更しました。従って、2017年12月期は2017年4月1日から2017年12月31日の9ヶ月間となっております。

(注6)2017年12月期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2017年3月期の連結財務諸表について、暫定的な会計処理の確定の内容を反映しております。

 

(6) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上高営業利益率と自己資本利益率(ROE)が重要であると認識しておりますが、過去数年の当社事業における変化を踏まえ、まずは、継続的に安定した収益を確保しうる事業基盤の構築が先決であると考えております。

当連結会計年度においては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営成績の分析」に記載のとおり、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。

なお、当連結会計年度における売上高営業利益率は△0.7%、ROEは△1.1%となりました。
 

(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、半導体のテスト受託を主な事業としており、この事業は受託量の増加や受託対象製品の増加に際して、使用する測定装置等の投資が先行し、数年にわたって回収していく構造となっております。従って、所要資金の調達については、長期借入金やファイナンス・ リース等の長期安定的な調達方法を取ることに留意しております。この結果、キャッシュ・フローに関し、営業活動によるキャッシュ・フローにおいては減価償却費が、投資活動によるキャッシュ・フローについては新規設備投資による支出が、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては長期借入金等の長期有利子負債の増減が、それぞれ主な構成要素及び変動要因となっております。

手許流動性、すなわち、現金及び現金同等物の水準については、業績の変動に対応するため、連結売上高の3ヶ月分以上の確保が望ましいと考えております。当連結会計年度末においては、現金及び現金同等物の残高は8,628百万円であり、当連結会計年度売上高の約6.1ヶ月分を確保しております。

 

(8) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの売上高は、半導体のテスト受託を中心としており、顧客の生産動向により経営成績が影響を受ける可能性があります。詳しくは「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

4【経営上の重要な契約等】

 

契約会社名

契約締結先

内容

契約締結日

㈱テラプローブ

Micron Technology, Inc.

マイクロン ジャパン㈱

ASSET PURCHASE AGREEMENT

2017年4月14日

 

(注) 当契約の内容は、2018年5月1日をもって、マイクロン ジャパン㈱に対して、マイクロンメモリ ジャパン㈱を顧客とする一部事業を譲渡することについて定めたものであります。また、当契約において譲渡した設備につき、一定の条件の場合において当社が優先的に買い戻すことができる権利を定めております。

 

5【研究開発活動】

当社グループの当連結会計年度における研究開発費の金額は、8百万円となりました。

当社グループは、システムソリューションセンター(熊本県熊本市)において、AI技術である機械学習、深層学習を活用した年齢/性別推定技術、次世代顔認証技術など、画像処理技術を応用したソフトウエア開発の研究を行っておりましたが、2019年7月1日付でシステムソリューションセンターを廃止し、それらの研究開発活動を終了いたしました。

なお、当社グループのテスト事業における研究開発活動は、受託業務に関連した開発内容が中心であり、これらの研究開発は事業活動に密接に関わる内容であるため、売上原価として処理しております。