文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針について
当社は、Global(世界に向かう)、Great(壮大な)、Group(集団)という3つの“G”を掲げ、“世界に誇れる日本企業”を志向し、全てのステークホルダーへの還元を最重要課題として位置付け、魅力ある企業づくりを目指すとともに成長し続ける企業として事業活動を行っております。また、これからの環境問題を見据えた事業展開など、絶えずより良い未来を創造することを志向してビジネスを展開していくことこそが私たちの企業使命であるという認識のもと、当社のグループテーマである「脱炭素社会における環境負荷にならないクリーンなエネルギー提供」に加え、新たなグループテーマである「新しい生活様式におけるヒトと社会が輝けるサステナブルなソリューションの提供」を実現すべく、当連結会計年度の経営に取り組んでまいりました。目下のところ、新型コロナウイルス感染症の拡大による社会構造の変革により、変化の著しい経済情勢にあって、当社は中長期的な視点で環境変化に対応できる事業ポートフォリオの構築を目指し、再生可能エネルギー事業を中心に据え、今後も企業の存在意義とは何かを常に念頭に置き、社会課題解決への貢献を目指した新たな事業領域に挑戦し続けてまいります。
(2) 経営環境について
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が段階的に緩和されたことで、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。一方で、世界的な半導体不足やロシアによるウクライナ侵攻に伴う資源価格の高騰に急激な円安の進行が重なるなど、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。今後、日本経済が持続的な成長力を回復するまでには、なお一定の時間を要するものと考えられます。
(3) 今後の事業環境見通しと経営戦略について
当社グループが主要事業とする再生可能エネルギー業界におきましては、政府が主導する2050年カーボンニュートラルの達成に向けて、その導入の動きが活発化しております。すなわち、政府は将来に向けた成長戦略として、2021年6月に経済産業省を通じて「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表し、2050年までに再生可能エネルギー由来の電源比率を全体の50%~60%まで高めることを参考値として示しました。また、同年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画における2030年度時点の電源構成においても、第5次エネルギー基本計画との比較で、再生可能エネルギー由来の電源比率が大幅に引き上げられました。これら一連の動きを受けて、国内では地方自治体や大手民間企業を始めとした幅広いセクターにおいて、脱炭素化へ向けた動きが加速しております。このように、再生可能エネルギーの導入促進に対する政府の支援方針は依然として強固なものであり、官民を挙げた脱炭素化への動きも進んでいることなどから、今後も国内の再生可能エネルギー市場は順調に拡大していくものと期待されています。
このような事業環境のもと、当社グループは、事業を通じて社会課題を解決し、一企業として堅実な利益を生み出しながら、「ヒトと社会にゆたかさ・彩りを」という企業理念を実現すべく事業展開を行っております。当社は再生可能エネルギー事業を事業領域の中心に据えつつも、当該事業への特化は、今後想定される競争の激化等から、これがチャンスであると同時にリスクにもなり得ると捉えています。将来に向けた持続的な成長を継続するためには、事業ポートフォリオのしなやかな強靭化が不可欠です。そこで、当社グループでは事業領域の選択と集中への取り組みを進め、当連結会計年度においては、再生可能エネルギー事業のほか、新規エネルギー事業及びサステナブル事業の3領域において事業を展開してまいりました。
新規エネルギー事業では、近年の天候不順及び相次ぐ台風等による自然災害が頻発することに鑑み、被災地域におけるエネルギー供給は社会的意義が大きいとの観点から、「非常時における電力供給」に着目したLPガス及び都市ガスエンジン搭載非常用発電及び非常時における容易な電源確保に着目したマグネシウム電池を取り扱う事業の基盤強化を目指しました。
サステナブル事業では「新しい生活様式におけるヒトと社会が輝けるサステナブルなソリューション提供」を実現することを目的とした当社グループの長期的な戦略領域です。当連結会計年度におきましては、ヒトが持つ枯渇することのない潜在エネルギーを引き出して健康をサステナブルに増進させるべく、健康食品や基礎化粧品の供給事業及び感染予防のための消毒OEM事業を展開いたしました。当社グループでは、今後も「サステナブル」をテーマに、「ヒトと社会」が抱える生活・環境・資源等の様々な課題を解決するビジネスを積極的に推進したいと考えております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について
当社グループでは、他社との差別化を図り、持続的な成長の実現と収益基盤強化のため、以下の課題について積極的に取り組んでまいります。
①事業ポートフォリオの拡大について
当社グループ事業の中核である再生可能エネルギー事業分野において、固定価格買取制度(FIT)の段階的な見直しに伴う未稼働太陽光発電所案件の減少により、物件価格の高騰が進んでおり、物件の確保や利幅の維持が難しくなる懸念があります。FIT案件の減少に伴い、FITを利用しない(Non-FIT)事業モデルの開発が盛んに行われており、その中で、第三者が太陽光発電所を所有することにより初期投資を抑えるPPA(Power Purchase Agreement)モデル等が注目されております。当社グループにおきましても、これまで蓄積した再生可能エネルギー事業のノウハウやネットワークを活用し、新たな発電商材や発電設備導入モデルのビジネス化の検討及び新たなモデルに対応するメンテナンス等のサービス展開について検討を進めております。当社グループを取り巻く事業環境を注視しつつ、収益基盤の強化に向け、エネルギー事業領域における新展開の検討やシーズの探索、さらに、新たな事業領域へ進出するための投資を行い事業ポートフォリオの拡大に努めてまいります。
②業務提携や資金調達力、資金調達等の経営戦略について
当社グループの売上・利益の一層の拡大及び経営基盤の安定を図る上で、ビジネスネットワークの構築と拡大及び資金調達力の向上は必要不可欠です。その為にも、当社グループ事業とのシナジーが期待できる優良事業を持つ企業との連携を積極的に推進してまいります。また、当社グループが安定的に成長していく過程において、太陽光発電所等の購入及び新規エネルギー事業及びサステナブル事業における研究開発のために相応の資金が必要であり、今後も資金調達力の強化と調達方法の多様化に取り組んでまいります。
③人的資産の強化
当社グループは、営業担当、企画担当を中心とする人的資産の強化が必要であると考えております。その為には社内外の人材の活用を行い、かつ、従業員が働きやすい魅力ある職場、環境づくりが重要であると考えております。
④内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの充実
当社は、2017年8月期に当社が販売した未稼働太陽光発電所の権利の売上について、その売上金額280百万円の計上の時期は、本来であれば2019年8月期に計上すべきものではないかとの外部からの指摘を受け、利害関係を有しない外部専門家3名から構成される特別調査委員会を設置し調査を進めた結果、売上計上時期について不適切な会計処理の事実が判明しました。このほか、類似する問題の存否の調査を進めた結果、同様に売上計上時期の適正性が認められない会計処理が2018年8月期や2019年8月期にも存在することや、連結の範囲並びに売上の計上(売上計上要件を満たさない売上)に関する不適切な会計処理等の事実が判明しました。こうした事態を受けて、今後当社は2022年3月16日付けで公表した再発防止策並びに2022年5月20日付けで公表した改善計画・状況報告書の内容に従って、適切な内部管理体制の構築と運営を進めていく必要があります。さらに、当社のコンプライアンス及びガバナンス体制を強化するため新たに設置されたコンプライアンス委員会による監視のもと、再発防止策を継続して実施する体制を維持することが必要不可欠であると認識しております。今後、これらの施策を着実に実行すると共に、適正な内部統制の整備及び運用の一層の強化に向けて真摯に取り組み、内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの一層の充実を図ることが極めて重要であると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、提出日時点では当社グループの事業上、財務上、経済活動に直接的かつ重大な影響は生じておらず、優先的に対処すべき課題への特段の影響はありません。ただし、今後の感染拡大状況や終息時期によっては、国内外の経済活動に様々な影響が出てくる可能性があります。当社グループでは、今後も慎重に状況を見極めながら、事業活動を継続するための対応を柔軟に行ってまいります。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等
当社グループは、ステークホルダーとともに持続的な成長を目指し、親会社株主に帰属する当期純利益の向上を実現することが重要と考えており、常にコスト意識を持って収益改善に取り組み、安定的かつ強固な経営基盤の確立と資本効率性の向上を目指していますが、具体的な比率目標等の客観的指標は設けておりません。
2023年8月期の連結会計年度の目標は、売上高2,500百万円、営業利益60百万円、経常利益30百万円、親会社株主に帰属する当期純利益20百万円としています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 国のエネルギー政策について
当社及び株式会社エコ・テクノサービスが展開する再生可能エネルギー事業に関して、国のエネルギー政策が変更され、電力の固定価格買取制度における買取価格の引き下げや、買取年数の短縮等が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社グループでは、政策や制度の変更に関する動向等の情報収集に努め、太陽光発電所のセカンダリーマーケットへの進出やエネルギー関連の新規事業への進出等、事業ポートフォリオの充実・拡大を推進しております。
(2) 開発リスクについて
当社及び株式会社エコ・テクノサービスが展開する再生可能エネルギー事業に関して、太陽光発電所の開発において、その規模によっては、森林法、環境法等の法令や条例の規制を受け、かかる申請手続も複雑かつ多岐にわたるとともに、許認可がおりるまでの期間が長引く場合があります。また、発電所建設地の近隣住民の反対や行政の不同意等によって開発を中断せざるを得ない事態が生じることもあります。このような事象により、用地確保から発電所建設に至るまでの期間が予想以上に長引く場合や、当該案件の開発を断念せざるを得ない状況が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、太陽光発電所の開発候補地の取得に際しては、綿密な案件の事前調査・デューデリジェンスを行い、開発リスクを把握したうえで、重大なリスクが見込まれない案件の開発を行う方針としております。
(3) 気候変動リスク
当社及び株式会社エコ・テクノサービスが展開する再生可能エネルギー事業に関して、太陽光発電所の発電量は、気象条件により左右されます。米国国家航空宇宙局ゴダード宇宙研究所元所長のジェームス・ハンセン博士によると、地球温暖化が進むことで海水温が上昇すると、海から蒸発する水蒸気量が増加して雲の形成が進み、その結果、曇日や雨天日が増え、日照時間の減少につながるとの研究発表がなされております。日照時間の減少は太陽光発電所においては売電収入の減少に直結するため、気候変動は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社グループにおいて、エコロジーを意識し、社会集団の一員であるのにふさわしくあるよう、小さなことからでも一人一人が地球環境を意識することに努めております。
(4) 災害リスクについて
当社及び株式会社エコ・テクノサービスが展開する再生可能エネルギー事業に関して、太陽光発電所の発電量は、太陽光パネル等の設備の劣化や天災・火災等の事故により、想定した発電量と実際の発電量との間に予期せぬ乖離が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社では、災害等による損失リスクを保険によりヘッジするほか、専門技術者を擁するメンテナンス事業会社である株式会社エコ・テクノサービスによる発電データのモニタリング、定期的なメンテナンス、ドローン等の最新技術を用いた点検などを組み合わせ、発電能力の維持に努めております。
(5) 商品の安全性に関するリスク
当社及び株式会社ジー・スリーファクトリーが展開する新規エネルギー事業及びサステナブル事業に関して、LPガス及び都市ガス用非常用発電機、マグネシウム電池、消毒機器、基礎化粧品・健康食品のOEMを含む供給者として商品の安全性を最重要課題として認識し、適用される規制を遵守し商品に要求される全ての品質基準を満たすよう努めます。しかしながら、当社グループの努力にもかかわらず、商品がこれらの基準を満たさず、又は、その品質が低下し、安全性に問題が生じる可能性があります。このような問題は、当社グループにおいて生じ得るのみならず、当社の管理が及ばない販売先や仕入先・製造委託先において生じる可能性があります。これにより、費用を伴う製造中止、リコール又は損害賠償請求が発生し、また、当社グループの信用に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社では、規制に関する情報収集と仕入先及び製造委託先との綿密な情報交換と意思疎通に努め、良質な品質管理を行う方針としております。
(6) 商品開発及び商品供給に関するリスク
株式会社ジー・スリーファクトリーが展開するサステナブル事業において、基礎化粧品・健康食品市場は、消費者嗜好の変化による影響を非常に受けやすい市場です。当社グループが収益及び利益を確保するためには、消費者の嗜好にあった魅力的な商品を提供することが必要となります。当社グループは、市場の変化を的確に把握するよう努めてまいりますが、当社グループが消費者の嗜好にあった魅力的な新商品を開発できる保証はありません。また、当社グループは、健康志向を有する消費者にとって魅力的な商品を開発することを重要な商品戦略の一つとしていますが、他社商品により競争が激化する可能性があります。消費者の嗜好に何らかの重大な変化が生じた場合や、当社グループがこのような変化を的確に把握し、又はこれに対応することができない場合、当社グループの商品の需要が減少し、また当社グループの競争力が低下し、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、商品の供給に関して、消費者の嗜好等を踏まえて需要を予測し、需給計画を立案していますが、当社グループの予測を超える需要が発生した場合等、需要に適切に応じられない可能性があります。この場合、当社グループは販売機会を喪失し、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループではこれらが重大リスクとならないよう、消費者の嗜好変化のモニタリングと在庫管理と受発注状況、販売先とのコミュニケーションを毎日行っております。
(7) 知的財産権、 特許権等について
当社グループは、第三者が保有する知的財産権等を侵害することのないよう、外部への委託等により調査を行っておりますが、万一、当社グループが第三者の知的財産権等を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があります。これにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
そのため、当社では、事業運営に係る重要な知的財産・ノウハウ等については、当社が必要と認める調査を実施したうえで、重要性に応じて権利の取得を進めるなどの対応を行ってまいります。
(8) 小規模組織及び少数の事業推進者への依存について
当社グループは従業員20名の小規模組織であり、取締役、従業員はそれぞれ、経営戦略、製品開発戦略、販売戦略、管理運営等の当社の業務に関して専門的な知識・技術を有し重要な役割を果たしています。これらの者が当社グループを退職するなど人材の流出が生じ、後任の確保が円滑に行えない場合、当社グループの事業展開及び経営成績に重要な影響が生じる可能性があります。
当社では役員及び従業員への情報共有を徹底し権限移譲を進めるなど、組織体制としても柔軟性を高める強化を図りながら、優秀な従業員の確保による人的資産の強化や、社内外の技術・ノウハウを機動的に活用し得るネットワークの構築に努めております。
(9) 情報管理について
当社グループは、情報管理に関する内部管理体制を整備しております。しかしながら、不正アクセスや業務上の過失、記憶媒体の紛失等、何らかの原因により情報の漏洩事故が発生した場合、損害賠償費用の発生や信用失墜により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、情報の保管場所を社内から外部クラウドサービスへ移行させ、高水準のセキュリティで安全を担保しつつ業務の効率化を図る施策を行っております。
(10)今後の事業展開、新たな事業領域への展開について
当社グループは、再生可能エネルギー事業を主要事業に据えつつも、周辺領域を中心に新規事業の創出を行い、事業の拡大を図っていく方針です。事業拡大の際には多額の開発資金の拠出、人材の確保や設備の増強等追加費用が発生する可能性がありますが、必ずしも想定通りに事業開発が進捗しない場合もあります。また、事業拡大の手段として企業買収や提携等を行う可能性がありますが、必ずしも投資に見合った想定どおりの効果が得られない可能性もあります。
しかし、リスクは適切なコントロールが必要ですが、事業上の全てのリスクを回避していては、有望な投資機会を逃し、株主をはじめとするステークホルダー全体の利益を失う結果にもなりかねません。
当社では、事業拡大に向けた投資判断に際しては、社内外の有識者・専門家からの情報収集やマーケット動向調査・分析を行い、取締役会や経営会議で十分な議論を行うほか、重要性に応じて、独立役員である社外取締役監査等委員3名を中心とした委員会形式により実行可否の検討を行うなど、慎重かつ健全なリスクテイクを行い得る体制構築に努めております。
(11) 感染症等の影響について
新型コロナウイルス感染症の長期化、あるいは変異株の出現等によって世界的な感染症の再拡大が及んだ場合には、経済活動の制限によりマーケットが悪化し、また対面での営業活動が制限され仕入及び販売活動が滞り、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、病原ウイルス及び細菌に対する感染予防は社会的意義が大変に高いと考え、自ら感染予防のための消毒OEM事業を開始し、かつ事業継続のため、従業員に感染症対策について教育を行うほか、感染予防を目的としたアクリルパーテーションの設置、従業員個別の事情に応じて感染リスクを抑えた勤務を認めるなど、感染状況に応じて柔軟な対応を行っております。
(12) 関連当事者との取引について
当社は、原則として関連当事者取引は行わない方針としております。そのうえで、関連当事者取引を行う場合には、取引の合理性や妥当性の検証を含めて、当社の定めたルールに基づいて実施するものとしております。しかしながら、これらの手続きが想定通りに機能せず、何らかの事情により、関連当事者との関係が悪化する、ないしはその取引が不適切なものとなった場合、当社グループの運営体制や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13) 当社株式の上場廃止に関するリスクについて
当社株式は、2022年3月31日付けで、株式会社東京証券取引所から、以下のとおり特設注意市場銘柄に指定されており上場廃止リスクがあります。これにより、今後の当社グループの対応などによっては、今後の当社グループの事業活動や業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
①特設注意市場銘柄指定の理由
株式会社東京証券取引所から以下の指摘を受けております。
株式会社ジー・スリーホールディングス(以下「同社」という。)は、2021年11月10日に特別調査委員会の設置を、2022年2月2日に同社における不適切な会計処理に関する特別調査委員会の調査報告書を、また同年2月18日に過年度の決算内容の訂正をそれぞれ開示しました。これらにより、同社では、前代表取締役社長が、自身が主体的に関与する太陽光発電所案件に関して、会計処理の適切性確保を軽視し背景事情や資金の流れを取締役会で適切に報告しないまま、収益実現の要件を満たさない状況で売上を計上するなどの不適切な会計処理を行っていたことが明らかになりました。その結果、同社は、2017年8月期第3四半期から2021年8月期第3四半期までの決算短信等において、上場規則に違反して虚偽と認められる開示を行い、それに伴う決算内容の訂正により、2017年8月期及び2018年8月期の親会社株主に帰属する当期純利益の赤字を黒字と偽っていたことなどが判明しました。
こうした開示が行われた背景として、本件では主に以下の点が認められました。
・2015年にも太陽光発電所案件の取引に関して不適切な売上計上が発覚し、第三者委員会の調査報告書の提言に基づき2015年11月2日及び2016年1月29日に再発防止策を開示したものの、再発防止策が適切に実施されていなかったこと
・前代表取締役社長のみが太陽光発電事業の全体像を把握し、取締役会に適切な報告を行わなかったこと
・上記の再発防止策に基づき取締役会で深度のある審議を行うべきところ、論点整理された資料が事前に配布されず、不十分な審議で議案が承認されていたこと
・取締役監査等委員の全員が非常勤で、常勤の補助者もなく、社内情報を十分に入手していなかったにもかかわらず、取締役会の議案に係るエビデンスの確認や監査等委員会での検討が不十分であったこと
・太陽光発電事業に係る職務分掌が未整備で業務プロセスが不明確であった結果、前代表取締役社長の業務執行範囲が拡大したこと
・関連当事者情報の適切な把握や利益相反取引を防止するための体制が構築されていなかったこと
本件は、投資者の投資判断に深刻な影響を与える虚偽と認められる開示が行われたものであり、同社の内部管理体制等については改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特設注意市場銘柄に指定することとします。
②特設注意市場銘柄指定日
2022年4月1日(金)
③特設注意市場銘柄指定期間
2022年4月1日から原則1年間とし、1年後に当社から内部管理体制確認書を提出、株式会社東京証券取引所が内部管理体制等の審査を行い、内部管理体制等に問題があると認められない場合には指定解除になります。一方で、内部管理体制等に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。ただし、その後の改善が見込まれる場合には、特設注意市場銘柄の指定を継続し、6ヶ月間改善期間が延長されます。なお、特設注意市場銘柄指定中であっても内部管理体制等の改善見込みがなくなったと認められる場合には、上場廃止となります。
④今後の対応
株主及び投資家の皆様をはじめ、関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。当社は2022年5月20日付け「改善計画・改善状況報告書の公表に関するお知らせ」にて公表のとおり、内部管理体制の問題点を抜本的に改善しコーポレート・ガバナンスを強化するための改善計画を取りまとめました。また、同改善計画に基づき、当社は2022年6月15日付け「コンプライアンス委員会の設置に関するお知らせ」にて公表のとおり、取締役会で決議された重要な意思決定等を第三者的な視点から監視するとともに再発防止策の進捗及び実効性を監視する機関として「コンプライアンス委員会」を新設いたしました。また、改善計画に則って各種社内規程・規則の改定を行ったほか、そうした規程を順守した業務フローの見直しを進め、既に新制度下での運用段階に入っております。さらに、役職員全員のコンプライアンス意識の向上に向けたコンプライアンス研修を月に一度の頻度で実施しているなど、内部管理体制の強化を着実に進めております。現時点において、改善計画において当初設定した個別対応事案の完了予定日から対応が遅れている項目はありません。今後も、再発防止に向けた改善計画を着実に実行し、内部管理体制の強化に向けた施策を継続的に実施していくことで、特設市場銘柄指定の解除が受けられるよう役職員が一丸となり信頼回復に向けて尽力してまいります。
(1) 経営成績等の状況
当連結会計年度における経営者による財政状況、経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①経営成績等の状況
当連結会計年度において当社グループが推進したエネルギー関連事業及びサステナブル事業の具体的な取り組みは以下のとおりです。
(ⅰ)稼働中の太陽光発電所の仕入販売
(ⅱ)太陽光発電所の運営による売電
(ⅲ)太陽電池モジュール等の発電関連商材の仕入販売
(ⅳ)太陽光発電所及び小水力発電所の運営管理業務の受託
(ⅴ)非常用ガスエンジン発電機及びマグネシウム電池の開発
(ⅵ)健康食品及び基礎化粧品の仕入販売
(ⅶ)感染予防のための消毒用噴霧器のOEM供給
当社グループは、事業を通じてヒトと社会の持続的な豊かさと幸福に貢献するため、今後もこれらの事業を継続的に推進し発展させると同時に、新たな事業領域の開拓にも果敢にチャレンジし、収益基盤の一層の強化に向けて注力してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、提出日時点では当社グループの事業、財務及び経済活動に直接的かつ重大な支障は生じておりません。
以上の結果、当連結会計年度における連結売上高は1,926百万円(前期比41.8%減)となりました。その主な内容は次のとおりです。まず、再生可能エネルギー事業部門において、販売用太陽光発電所の売却及び太陽電池モジュールを始めとする発電関連商材の販売を行ったこと、また、保有する太陽光発電所において売電収入を計上したこと、さらに、太陽光発電所及び小水力発電所向け運営管理業務に関わる受託収入を計上したことなどです。これらに加えて、サステナブル事業分野においては、2021年3月に開始した健康食品及び基礎化粧品等の仕入販売事業が当連結会計年度は通期で貢献し、業績も順調に推移したことから各種商品販売に関わる売上を計上いたしました。
損益の状況については、販売用の太陽光発電所を十分な利幅を確保して売却したことや、前連結会計年度中に開始した健康食品及び基礎化粧品等の販売事業が高い収益性を維持しながら順調に推移し、当連結会計年度においてはこれが通期で貢献した一方で、当初計画していた太陽電池モジュールの販売が翌期に繰越しとなったことや、太陽光発電所の仕入れ活動が停滞したことにより当初計画していた売上高が達成できなかったこと、さらに、過去の不適切な会計処理に係る調査・訂正費用等として特別損失を計上したことなどから、連結営業利益は37百万円(前期比82.2%減)、連結経常利益は38百万円(前期比77.3%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は452百万円(前期は35百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)と大幅な減収減益となりました。
当連結会計年度におけるセグメント毎の経営成績は以下のとおりです。
(再生可能エネルギー事業)
再生可能エネルギー事業は、主に当社及び株式会社エコ・テクノサービスにおいて展開しております。当連結会計年度におきましては、当社グループが保有する太陽光発電所の売電事業に加え、当社独自のネットワークと機動力を活かし、青森県、岩手県、福岡県に所在する販売用太陽光発電所の売却を行ったほか、宮城県で展開する大規模メガソーラー発電所開発事業者向けに太陽電池モジュールの仕入販売取引を行いました。また、株式会社エコ・テクノサービスにおいては、太陽光発電所及び小水力発電所の運営管理事業を展開し、年度契約の運営管理業務に加え、スポットベースでの修理点検業務や除草業務等の受注活動を行いました。
これらの活動の結果、売上高は1,361百万円(前期比54.5%減)、セグメント利益(営業利益)は89百万円(前期比72.0%減)となりました。
(新規エネルギー事業)
新規エネルギー事業は、当社にて展開しております。当連結会計年度におきましては、主に非常用ガス発電機及び非常用マグネシウム電池の商品化に向けた開発活動を継続いたしました。当事業は当連結会計年度においても依然として起ち上げ段階にあり、費用が先行したことから、売上高は0百万円(前期比60.4%減)、セグメント損失(営業損失)は31百万円(前期は39百万円のセグメント損失)となりました。
(サステナブル事業)
サステナブル事業は、当社及び株式会社ジー・スリーファクトリーにて展開しております。株式会社ジー・スリーファクトリーにおいては、健康食品及び基礎化粧品等の仕入販売事業を展開しております。また、当社においては感染予防のための消毒用噴霧器のOEM供給事業を展開しております。
当連結会計年度におきましては、2021年8月期第3四半期連結会計期間より開始した健康食品及び基礎化粧品等の仕入販売事業の成果が通期でセグメント業績に寄与しており、これらの結果、売上高は564百万円(前期比79.9%増)、セグメント利益(営業利益)は239百万円(前期比55.1%増)と大幅な増収増益になりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,300百万円(前期比21.0%減)となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は64百万円(前期比97.5%減)となりました。その主な要因は、訂正関連費用467百万円による税金等調整前当期純損失446百万円の計上や売上債権の増加額185百万円等の減少要因があったものの、棚卸資産の減少額300百万円、前渡金の減少額132百万円、のれん償却額105百万円等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は18百万円(前期比98.3%減)となりました。その主な要因は、事業譲受の条件付き取得対価の支払額25百万円、連結範囲の変更を伴う関係会社出資金の売却による支出31百万円の減少要因と、当該資金を回収したことによる貸付金の回収による収入40百万円の増加要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は391百万円(前期比28.3%減)となりました。その主な要因は、割賦債務の返済による支出314百万円、長期借入金の返済による支出76百万円の減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度において、新たな事業の立ち上げに伴い、報告セグメントに「新規エネルギー事業」及び「サステナブル事業」を追加しております。また、従来の報告セグメントを明確にするため、「環境関連事業」を「再生可能エネルギー事業」に名称変更しております。この名称変更による報告セグメント情報に与える影響はありません。
a.生産実績
該当事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年9月1日 至 2022年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
再生可能エネルギー事業(千円) |
848,740 |
△32.4 |
|
新規エネルギー事業(千円) |
610 |
△48.6 |
|
サステナブル事業(千円) |
160,150 |
△5.4 |
|
合計(千円) |
1,009,501 |
△29.2 |
c.受注実績
重要性がないため記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年9月1日 至 2022年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
再生可能エネルギー事業(千円) |
1,361,384 |
△54.5 |
|
新規エネルギー事業(千円) |
675 |
△60.4 |
|
サステナブル事業(千円) |
564,557 |
80.0 |
|
合計(千円) |
1,926,617 |
△41.8 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年9月1日 至 2022年8月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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株式会社ユニ・ロット |
767,086 |
23.2 |
- |
- |
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A社 |
1,200,000 |
36.3 |
- |
- |
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B社 |
420,000 |
12.7 |
- |
- |
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C社 |
393,740 |
11.9 |
- |
- |
|
D社 |
312,440 |
9.4 |
555,374 |
28.8 |
|
E社 |
- |
- |
434,800 |
22.6 |
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F社 |
- |
- |
305,000 |
15.8 |
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G社 |
- |
- |
241,216 |
12.5 |
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美樹工業株式会社 |
- |
- |
204,607 |
10.6 |
3.A社、B社、C社、D社、E社、F社及びG社は顧客からの要望に応じ「秘密保持に関する契約書」を提出しているため、社名の公表は控えさせていただいております。
4.当連結会計年度の株式会社ユニ・ロットに対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
文中における将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に当たって、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお、会計上の見積りを行ううえでの新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」をご参照ください。
②当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が段階的に緩和されたことで景気は緩やかに持ち直しの動きが見られた一方で、世界的な半導体不足やロシアによるウクライナ侵攻に伴う資源価格の高騰に急激な円安の進行が重なるなど、経済環境は依然として不透明な状況で推移いたしました。
こうしたなか、当社グループは当連結会計年度において、主に当社及び株式会社エコ・テクノサービスにて展開する再生可能エネルギー事業と、主に当社と株式会社ジー・スリーファクトリーにて展開するサステナブル事業を収益基盤の重点事業とし事業の拡大を図ってまいりました。経営成績については、連結売上高は1,926百万円(前期比41.8%減)となりました。その主な内容は次のとおりです。まず、再生可能エネルギー事業部門において、販売用太陽光発電所の売却及び太陽電池モジュールを始めとする発電関連商材の販売を行ったこと、また、保有する太陽光発電所において売電収入を計上したこと、さらに、太陽光発電所及び小水力発電所向け運営管理業務に関わる受託収入を計上したことなどです。これらに加えて、サステナブル事業分野においては、2021年3月に開始した健康食品及び基礎化粧品等の仕入販売事業が当連結会計年度は通期で貢献し、業績も順調に推移したことから各種商品販売に関わる売上を計上いたしました。
連結損益の状況については、販売用の太陽光発電所を十分な利幅を確保して売却したことや、前連結会計年度中に開始した健康食品及び基礎化粧品等の販売事業が高い収益性を維持しながら順調に推移し、当連結会計年度においてはこれが通期で貢献した一方で、当初計画していた太陽電池モジュールの販売が翌期に繰越しとなったことや、太陽光発電所の仕入れ活動が停滞したことにより当初計画していた売上高が達成できなかったこと、さらに、過去の不適切な会計処理に係る調査・訂正費用等として特別損失を計上したこと等から、連結営業利益は37百万円(前期比82.2%減)、連結経常利益は38百万円(前期比77.3%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は452百万円(前期は35百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)と大幅な減収減益となりました。
③財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末と比較して830百万円減少し2,932百万円となり、総負債は前連結会計年度末と比較して376百万円減少し912百万円となりました。
その内訳は以下のとおりです。
(流動資産)
前連結会計年度末と比較して655百万円減少し、1,812百万円となりました。
その主な要因は、売掛金が172百万円増加した一方で、現金及び預金が344百万円、販売用不動産が299百万円、前渡金が132百万円減少したことによるものです。
(固定資産)
前連結会計年度末と比較して174百万円減少し、1,120百万円となりました。
その主な要因は、機械装置及び運搬具が43百万円、のれんが103百万円、敷金及び保証金が22百万円減少したことによるものです。
(流動負債)
前連結会計年度末と比較して4百万円減少し、301百万円となりました。
その主な要因は、前受金が78百万円増加した一方で、設備関係未払金が21百万円、未払金が19百万円、その他が19百万円減少したことによるものです。
(固定負債)
前連結会計年度末と比較して372百万円減少し、611百万円となりました。
その主な要因は、長期設備関係未払金が292百万円、長期借入金が69百万円減少したことによるものです。
(純資産)
前連結会計年度末と比較して453百万円減少し、2,020百万円となりました。
その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失452百万円の計上により、利益剰余金が452百万円減少したことによるものです。
④経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、当連結会計年度においても、グループの主要事業テーマである「新しい生活様式においてヒトと社会が輝けるサステナブルなソリューションの提供」を実現するため、再生可能エネルギー事業、新規エネルギー事業及びサステナブル事業の3領域において積極的に事業を展開してまいりました。これまで以上の収益基盤の強化と企業としての持続的な成長を目指すなか、ヒトが持つ潜在的なエネルギーを可能な限り引き出し健康を増進させるサステナブル事業を推進するとともに、近年の天候不順及び相次ぐ台風等による自然災害が頻発することに鑑み、被災地域におけるエネルギー供給は社会的意義が高いと考え、「非常時における電力供給」に着目したLPガス及び都市ガスエンジン搭載非常用発電及び非常時における容易な電源確保に着目したマグネシウム電池を取り扱う新規エネルギー事業の基盤強化を目指しました。
こうしたなか、当社グループの再生可能エネルギー事業は個別の案件が業績に寄与する影響度が大きく、案件の成否により業績が大きく変動するものでありますが、現時点では再生可能エネルギー導入に対する需要も堅調であるほか、2050年カーボンニュートラル達成に向けた官民挙げての取り組みも進んでいることなどから、今後も再生可能エネルギー事業は順調に進展していくものと考えております。一方で、将来的には開発可能な案件自体が減少しFIT案件数が徐々に先細りする可能性も否定できないなか、旺盛なグリーンエネルギー需要に対応するため、FIT制度を利用しない(Non-FIT)事業モデルの開発も盛んに行われております。そのなかで、第三者が太陽光発電所を所有することにより初期投資負担を抑えるPPA(Power Purchase Agreement)モデル等も注目されており、新たなビジネスモデルに適した新商材やサービスの開発に各社が注力しております。当社グループにおきましても、これまで蓄積した再生可能エネルギー事業のノウハウやネットワークを活用し、新たな発電商材や発電設備導入モデルのビジネス化の検討及び新たなモデルに対応するメンテナンス等のサービス事業の展開について積極的に検討を進めております。
また、再生可能エネルギー事業のうち、太陽光発電所のO&Mを主な事業としている株式会社エコ・テクノサービスについては、その売上の多くが当社保有太陽光発電所のO&M受託業務によるものであったため、当社が保有する太陽光発電所案件が減少すると売上が減少するといった特性がありました。こうした事態を解消すべく、同社においては三重県亀山市に三重事業所を開設し、外部からのO&M業務やドローンを用いた点検業務の実施など、新たな業務受託活動に注力するための人材確保等を行い、豊富な業務経験に基づく高度な知識・ノウハウを有する、第1種電気主任技術者をはじめ、第2種及び第3種電気主任技術者、第1種電気工事士、宅地建物取引士等の専門人材を複数人確保し、同社の強みを一層強化しているほか、新たな事業領域として電気保安法人の届出を行い、自家用電気工作物の電気保安に関する業務の受託獲得などの業務拡大に向けて体制を整えております。当連結会計年度においては、こうした体制のもとで積極的に外部発電所のO&M受託契約活動を行うとともに、サーモカメラ搭載ドローンを用いた空撮による太陽光パネルの点検や、専用機器を用いた太陽光パネル性能検査、小水力発電所の電気事業法施行規則第76条に規定する使用前自己確認など、O&M事業により培われた専門的技術を活用したサービス業務を継続し、単体においても収益性は改善し、業容拡大の着実な手ごたえを得ることができました。
さらに、サステナブル事業においては、当社おいて感染予防のための消毒用噴霧器のOEM事業を展開しており、当連結会計年度においては大手警備会社へのOEM供給が継続的に実現したほか、全国農業協同組合連合会(JA全農)のグループ会社である全農畜産サービス株式会社向けのOEM供給が新たに開始されております。また、株式会社ジー・スリーファクトリーの健康食品及び基礎化粧品等の仕入販売事業も引き続き堅調に推移し、着実に成果を挙げることができました。
当社グループは、事業環境の変化は当社グループの業績に影響を与えるものと認識しております。かかる業績変動を緩和し、将来リスクを乗り越えるため、新たな事業領域への進出を行うことは当社グループの将来に向けた経営課題であると認識しており、固定費の削減を含む経営の効率化を推進する一方で、世界を取り巻く社会課題の解決を行うソリューションを提供し、事業を通じてヒトと社会の持続的な豊かさと幸福に貢献するため、これらの事業を継続的に推進、発展させつつ、収益基盤のレジリエンス強化に向けた活動に一定の経営リソースを配分してまいります。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち、主なものは、太陽光発電所案件の仕入や太陽光発電所建設に係る敷地及び設備取得資金等があります。太陽光発電所の建設は案件規模が大きいほど長期にわたり、また、建設期間が当初の想定より延びることも多々あります。そのため、太陽光発電所案件へ投資する資金は、長期安定的な資金源による必要があり、自己資金及び金融機関からの長期借入、リース・割賦等の物件に紐づいたファイナンス手法や、エクイティ等により調達しております。
一方、提出日現在における、今後の重要な支出の計画につきましては、再生可能エネルギー事業における新規案件の取得に加え、新たな事業領域への進出に係る研究や開発、人材の確保に係る費用、投資が想定されており、これらの必要資金についても、自己資金で賄いきれない部分については、長期安定的な方法により調達を行い、事業化を推進することが望ましいものと考えております。
以上のとおり、当社グループは今後も積極的に資金調達を行い事業推進してまいりますが、経済環境の先行きが不透明な状況のなか、今後、事業環境はもちろん、資金の調達環境も大きく変わるリスクが想定されます。そのため、より安定的な資金が確保できる資本性資金による調達は当社グループにとって引き続き重要な資金調達手段であるものと位置付けております。こうしたことから、今後も新株の発行を含め自己資本の充実に努めつつ事業展開を推し進めることが資本政策の要諦と考えております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。