第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況に関する重要な影響を与える可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業等に関するリスクを全て網羅するものではありません。

 

(過年度決算訂正の影響)

当社グループは、過去の売上処理等の不適切な会計処理・開示について、特別調査委員会による調査、外部監査人による訂正監査を受け、2022年2月18日付で過年度における有価証券報告書等の訂正報告書を提出致しました。これにより、当社は、2022年3月31日付けで、株式会社東京証券取引所より上場違約金として2,880万円の請求を受け、既に支払いを済ませております。また、金融庁からは、2022年6月17日付けで、開示規則違反に係る課徴金として4,605万円の納付命令の決定を受けております。

さらに、上記過年度決算訂正により、当社グループは、利害関係者や関係当局から法令・規則等に則った対応を迫られるなど、今後の事業運営に悪影響を与える事態が発生する可能性があります。

 

(当社株式の上場廃止リスク等について)

当社株式は、2022年3月31日付で、株式会社東京証券取引所から、以下のとおり特設注意市場銘柄に指定されており上場廃止リスクがあります。これにより、今後の当社グループの対応などによっては、今後の当社グループの事業活動や業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

1.特設注意市場銘柄指定の理由

株式会社東京証券取引所から以下の指摘を受けております。

株式会社ジー・スリーホールディングス(以下「同社」という。)は、2021年11月10日に特別調査委員会の設置を、2022年2月2日に同社における不適切な会計処理に関する特別調査委員会の調査報告書を、また同年2月18日に過年度の決算内容の訂正をそれぞれ開示しました。これらにより、同社では、前代表取締役社長が、自身が主体的に関与する太陽光発電所案件に関して、会計処理の適切性確保を軽視し背景事情や資金の流れを取締役会で適切に報告しないまま、収益実現の要件を満たさない状況で売上を計上するなどの不適切な会計処理を行っていたことが明らかになりました。その結果、同社は、2017年8月期第3四半期から2021年8月期第3四半期までの決算短信等において、上場規則に違反して虚偽と認められる開示を行い、それに伴う決算内容の訂正により、2017年8月期及び2018年8月期の親会社株主に帰属する当期純利益の赤字を黒字と偽っていたことなどが判明しました。

こうした開示が行われた背景として、本件では主に以下の点が認められました。

・2015年にも太陽光発電所案件の取引に関して不適切な売上計上が発覚し、第三者委員会の調査報告書の提言に基づき2015年11月2日及び2016年1月29日に再発防止策を開示したものの、再発防止策が適切に実施されていなかったこと

・前代表取締役社長のみが太陽光発電事業の全体像を把握し、取締役会に適切な報告を行わなかったこと

・上記の再発防止策に基づき取締役会で深度のある審議を行うべきところ、論点整理された資料が事前に配布されず、不十分な審議で議案が承認されていたこと

・取締役監査等委員の全員が非常勤で、常勤の補助者もなく、社内情報を十分に入手していなかったにもかかわらず、取締役会の議案に係るエビデンスの確認や監査等委員会での検討が不十分であったこと

・太陽光発電事業に係る職務分掌が未整備で業務プロセスが不明確であった結果、前代表取締役社長の業務執行範囲が拡大したこと

・関連当事者情報の適切な把握や利益相反取引を防止するための体制が構築されていなかったこと

 

本件は、投資者の投資判断に深刻な影響を与える虚偽と認められる開示が行われたものであり、同社の内部管理体制等については改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特設注意市場銘柄に指定することとします。

 

2.特設注意市場銘柄指定日

2022年4月1日(金)

 

3.特設注意市場銘柄指定期間

2022年4月1日から原則1年間とし、1年後に当社から内部管理体制確認書を提出、株式会社東京証券取引所が内部管理体制等の審査を行い、内部管理体制等に問題があると認められない場合には指定解除になります。一方で、内部管理体制等に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。ただし、その後の改善が見込まれる場合には、特設注意市場銘柄の指定を継続し、6ヶ月間改善期間が延長されます。なお、特設注意市場銘柄指定中であっても内部管理体制等の改善見込みがなくなったと認められる場合には、上場廃止となります。

 

4.今後の対応

株主及び投資家の皆様をはじめ、関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。当社は2022年5月20日付け「改善計画・改善状況報告書の公表に関するお知らせ」にて公表のとおり、内部管理体制の問題点を抜本的に改善しコーポレート・ガバナンスを強化するための改善計画を取り纏めました。また、同改善計画に基づき、当社は2022年6月15日付け「コンプライアンス委員会の設置に関するお知らせ」にて公表のとおり、取締役会で決議された重要な意思決定等を第三者的な視点から監視するとともに再発防止策の進捗及び実効性を監視する機関として「コンプライアンス委員会」を新設いたしました。今後も、刷新された現経営体制のもと、再発防止に向けた改善計画を着実に実行し、内部管理体制の強化に向けた施策を継続的に実施していくことで、特設市場銘柄指定の解除が受けられるよう役職員が一丸となり、信頼回復に向けて尽力してまいります。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものです。

なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の考え方については、「第4 経理の状況 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりです。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当第3四半期連結累計期間(2021年9月1日~2022年5月31日)におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の影響下、ワクチン接種の進展やまん延防止等重点措置の全面除に伴う行動制限の緩和により、経済活動が段階的に再開したことで景況感が改善する兆しがみられました。一方で、新たな変異株の出現による感染の再拡大も懸念されるなか、新たな不安材料としてのロシア・ウクライナ情勢による原材料、エネルギー及び物流コストの上昇並びに急速な円安の進行による調達リスクの増大により、本格的な景気回復の見通しは依然として不透明な状況にあります。

こうしたなか、当社グループの中核事業である再生可能エネルギー事業分野につきましては、経済産業省が2021年6月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表し、そのなかで、2050年までに再生可能エネルギー由来の電源比率を全体の50%~60%まで高めることが参考値として確認されました。また、同年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画における2030年度時点の電源構成においても、第5次エネルギー基本計画との比較で、再生可能エネルギー由来の電源比率が大幅に引き上げられるなど、再生可能エネルギーの導入促進に対する政府の支援方針は依然として強固であり、今後も国内の再生可能エネルギー市場は順調に拡大していくものと期待されています。

このような事業環境のもと、当社グループは事業を通じて社会の様々な課題を解決し、企業として堅実な利益を生み出しながら、「ヒトと社会に豊かさと彩りを」という企業理念を実現すべく、再生可能エネルギー事業を始めとする各種事業を展開しております。当第3四半期連結累計期間において当社グループが推進したエネルギー関連事業及びサステナブル事業の具体的な取組みをまとめると以下のとおりです。

(ⅰ)未稼働及び稼働中の太陽光発電所の仕入販売

(ⅱ)太陽光発電所の運営による売電

(ⅲ)太陽光発電事業者向け発電関連商材の仕入販売

(ⅳ)太陽光発電所のオペレーション&メンテナンスと新規案件の受託

(ⅴ)LPガス及び都市ガスエンジン搭載非常用発電機の開発

(ⅵ)災害時非常用マグネシウム電池の開発

(ⅶ)基礎化粧品及び健康食品の仕入販売

(ⅷ)感染予防のための消毒機器OEM供給

当社グループにおきましては、事業を通じて人と社会の持続的なウェルビーイングに貢献するため、これらの事業を継続的に推進、発展させつつ、新たな事業領域の開拓に果敢にチャレンジし、引き続き収益基盤の強化に向けて注力してまいります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、提出日時点では当社グループの事業、財務及び経済活動に重大な支障は生じておりません。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における連結売上高は1,106百万円(前年同期比51.4%減)と減収となりました。その主な要因は、サステナブル事業は堅調に推移したものの、再生可能エネルギー事業において、当初当第3四半期連結会計期間に見込んでいた稼働済み太陽光発電所の販売が第4四半期連結会計期間以降へずれ込んだこと、及び新規エネルギー事業において、非常用発電設備などの事業化が遅れていることであります。

損益の状況については、前連結会計年度に引き続き、グループ全体で固定費の圧縮に努めたものの、サステナブル事業におけるのれんの償却費が、前第3四半期連結累計期間では期の途中の事業開始時からの計上だったものが、当第3四半期連結累計期間においては期首からの計上となったことで、販売費及び一般管理費が増加に転じたことから営業利益は2百万円(前年同期比98.3%減)、経常利益は6百万円(前年同期比92.5%減)と営業利益、経常利益ともわずかながらの利益計上となりました。一方、特別損益において、第1四半期連結会計期間に過年度の決算訂正に関する費用の引当額468百万円を特別損失に計上したことが大きく影響し、親会社株主に帰属する四半期純損失は494百万円(前年同期は66百万円の利益)と大幅な減益となりました。

 

当第3四半期連結累計期間におけるセグメント毎の経営成績は以下のとおりです。

(再生可能エネルギー事業)

再生可能エネルギー事業は、販売用未稼働太陽光発電所の販売、販売用及び固定資産にて保有する太陽光発電所による売電収入、及び太陽光パネルなどの発電商材の販売、並びに発電所のオペレーション&メンテナンス事業などにより、売上高は670百万円(前年同期比68.4%減)、セグメント利益(営業利益)は26百万円(前年同期比88.8%減)となりました。

 

(新規エネルギー事業)

新規エネルギー事業は、非常用発電機やマグネシウム電池等の商品化に向けての活動、及び新規の事業化に、向けたシーズの探索を主に行いました。当該活動は当第3四半期連結累計期間において、引き続き費用が先行し、セグメント損失(営業損失)は23百万円(前年同期は27百万円の損失)となりました。

 

(サステナブル事業)

サステナブル事業は、感染予防のための消毒機器を全国農業協同連合会(JA全農)のグループ会社である全農畜産サービス株式会社や大手警備会社へのOEM供給事業、基礎化粧品及び健康食品の仕入・販売などにより、売上高は435百万円、セグメント利益(営業利益)は188百万円となりました。

 

(2) 財政状態に関する説明

当第3四半期連結会計期間末における総資産は3,019百万円と、前連結会計年度末に比べ743百万円減少し、総負債は1,041百万円と、前連結会計年度末に比べ247百万円減少いたしました。

内訳は以下のとおりです。

 

(流動資産)

前連結会計年度末と比較して604百万円減少し、1,863百万円となりました。

その主な要因は、販売用不動産が90百万円増加し、現金及び預金が583百万円、前渡金が167百万円減少したことによるものであります。

 

(固定資産)

前連結会計年度末と比較して138百万円減少し、1,156百万円となりました。

その主な要因は、機械装置及び運搬具が31百万円、のれんが78百万円減少したことによるものであります。

 

(流動負債)

前連結会計年度末と比較して100百万円増加し、405百万円となりました。

その主な要因は、前受金が102百万円、訂正関連費用引当金が48百万円増加し、流動負債のその他が28百万円減少したことによるものであります。

 

(固定負債)

前連結会計年度末と比較して347百万円減少し、635百万円となりました。

その主な要因は、長期借入金が54百万円、長期設備関係未払金が284百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

前連結会計年度末と比較して495百万円減少し、1,978百万円となりました。

その主な要因は、利益剰余金が494百万円減少したことによるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当第3四半期連結累計期間において当社グループが定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更および新たに定めたものはありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。