文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) グループの基本理念「TOKAI-WAY」
当社は、平成23年4月、「企業理念」、「ミッション」、「ビジョン」、「バリュー」の4層から成る「TOKAI-WAY」を理念体系として策定し、当社グループ全体で共有することで、新たなスタートを踏み出しました。
社会環境や顧客ニーズが急速に変化する中で、当社グループが一体となって運営し、「顧客力」、「総合力」、「機動力」を十分に活かし、グループ全体で持続的成長を図ってまいります。
① 企業理念(当社グループの信条)
「お客様の暮らしのために。地域とともに、地球とともに、成長・発展し続けます。」
私たちは暮らしを総合的に支える企業体として、創業以来培ってきた自らの力と可能性を原動力に、地域そして地球とのつながりを深めながら、お客様の幸せへの貢献を続けていきます。
② ミッション(当社グループが社会・顧客・株主に対して果たすべき使命)
「変革し、挑戦し、実現する。」
私たちは、お客様のお役に立つ強い信念のもと、自己変革に絶えず挑戦して暮らしのニーズを先取りし、「安心・安全」「便利・快適」「喜び・生きがい」のご提供を実現します。
③ ビジョン(当社グループが目指すべき長期事業目標)
「全国展開から世界への持続的な歩みを通してお客様の求める商品サービスをワンストップで提供するTLC(トータルライフコンシェルジュ)へ。」
グローバル化する社会環境の中でグループの総合力をさらに強化し、生活密着・地域密着の多彩なサービスを次々とお届けして、21世紀の日本を代表するトータルライフコンシェルジュを目指します。
④ バリュー(当社グループの社員が行動する上で大切にするべき共通価値観)
「ずっと、あなたとともに笑顔と感動を。」
・みんなをつなぐコミュニケーションで。
身近なパートナーとして、大切にするのはコミュニケーション。チームの力を活かして、皆様に新たな感動を生みだします。
・安心・安全・充実をあなたのそばに。
安心・安全を第一に、常に感謝の心と、最善のサービスをお届けします。
・心にいつもプロの熱意と誇りを持って。
いつまでも選ばれ続けるプロフェッショナルであるために、日々自己を磨き、自由な発想で仕事を面白くしていきます。
・地域と共に未来につなぐ成長を。
子供からお年寄りまで安心して暮らせる地域環境、自然環境づくりや地域活性化に貢献します。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
平成29~32年度の中期経営計画「Innovation Plan 2020“JUMP”」においては、「守りから攻めの経営に」「M&Aの推進」「利益成長、ROE重視」「株主重視の姿勢は変わらない」からなる4つのキーメッセージを掲げて、平成33年3月期(2020年度)には売上高3,393億円、営業利益225億円、ROE13%の目標達成を目指していきます。
①4つのキーメッセージ
a.守りから攻めの経営に
平成30年3月期(2017年度)からの4年間は、トップラインの成長を第一に目指し、守りから攻めの経営に転じます。
4年間で1,000億円のキャッシュを活用し、戦略的なM&A・アライアンス投資を積極的に展開していきます。
平成29年3月期までの6年間の財務体質の改善ステージから、次の4年間は、レバレッジを効かせて成長を加速する戦略を遂行していきます。
b.M&Aの推進
M&Aを積極的に推進することにより、ガス、CATV、情報通信といった中核事業の収益基盤・顧客件数の拡大を第一に取り組んでいきます。
また、M&Aにより、クロスセルを強化するため、グループのビジネスモデルの強みが活かせる月次課金型の生活関連サービス等を獲得していきます。
c.利益成長、ROE重視
4年間で売上高を倍増させ、営業利益・当期純利益も、ともに計画最終年度平成33年3月期には、平成29年3月期比でほぼ倍増の水準とします。
ROEについても、平成33年3月期に13%と、高水準の維持を目指します。
d.株主重視の姿勢は変わらない
今後も継続的かつ安定的な還元で事業の成果を株主様と共有し、報いていく当社の株主還元方針に従っていきます。
平成30年3月期の1株当たり配当金は、平成29年3月期の記念配当を含む水準の年間28円を維持しました。平成31年3月期も同様に1株当たり28円を計画します。
②主要経営指標
トップラインの成長は、平成29年3月期の1,786億円に対し3,393億円と約2倍に、また利益面は、営業利益225億円と、同じく1.8倍に、当期純利益115億円も平成29年3月期に対し1.6倍を計画します。
財務面では、レバレッジを効かせて成長のための資産を獲得して総資産を2,834億円(平成29年3月末比1.8倍)に拡大しますが、有利子負債/EBITDA倍率は2.6倍、自己資本比率31.6%、ROE13%と、資本効率も重視していきます。
グループの収益基盤である顧客件数は、平成29年3月末の256万件を432万件以上と、平成29年3月末比1.7倍以上に拡大させる計画です。
(単位:億円)
|
|
平成29年3月期実績 |
平成33年3月期計画 |
|
売上高 |
1,786 |
3,393 |
|
営業利益 |
128 |
225 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
73 |
115 |
|
総資産 |
1,611 |
2,834 |
|
有利子負債/EBITDA倍率(倍) |
1.9 |
2.6 |
|
自己資本比率(%) |
34.5 |
31.6 |
|
ROE(%) |
15.2 |
13.0 |
|
顧客件数(万件) |
256 |
432以上 |
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、平成23年4月にホールディングス体制に移行し、主に財務体質改善を最優先課題として経営を進めてまいりました。当連結会計年度は中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」の初年度として、さらなる収益拡大に向けた顧客基盤の拡充期と位置づけ、顧客獲得、またM&Aの推進に取り組んでまいりました。主要事業であるLPガス、アクア、格安モバイル「LIBMO」における顧客獲得に注力したこと等により、平成30年3月期の営業利益は10,971百万円と減益となりましたが、顧客件数は当連結会計年度末で2,876千件と、前連結会計年度末より312千件の大幅な増加となりました。各事業での顧客獲得による39千件の純増に加え、CATV事業におけるM&Aによって273千件の新たな顧客基盤を獲得することが出来ました。
当社グループは今後も一層の顧客基盤の維持・拡大を図るとともに、顧客の生活を支えるインフラサービスをワンストップ・ワンコントラクトで提供するTLC構想に基づき、新事業・サービスの創出やサービスの複合的な提供による収益拡大に取り組んでまいります。
当社グループのガス事業を取り巻く環境は、人口の減少や消費者のライフスタイルの変化、さらにはエネルギー事業者間での競合、原油価格の変動等により、販売競争・価格競争が継続することが想定されております。
液化石油ガス事業につきましては、地域社会の生活を支えるとともに、緊急時にも貢献できる分散型エネルギーとして、社会的に重要性が再認識されております。当社グループは配送業務や検針等の客先業務の効率化を進め、効率化・コスト低減による価格競争力の強化を図るとともに、エリアの拡大及びM&Aによる新規顧客の獲得を進めることで、顧客基盤の維持・拡大を図ってまいります。
また、都市ガス事業につきましては、平成29年4月より小売が全面自由化されました。これに対し、当社グループは地域密着の都市ガス事業者として、一層の保安体制の充実や、地域・顧客に根差した付加サービス・商品の提供に取り組むとともに、新たな事業拡大を目指し、事業基盤の確立とM&A等による顧客基盤の強化に取り組んでおります。
CATV事業につきましては大手通信事業者が提供する放送・通信・電話サービスと依然競合しており、厳しい状況にあります。これに対し、当連結会計年度はM&Aによる273千件の顧客基盤強化に加え、本業である放送サービス顧客の獲得推進、通信サービスとのセット商品の提供を推進することで継続的な成長を実現しております。また、今後放送サービスにおいては、4K・8K放送への需要が高まると考えられます。当社グループはこの動きをとらえ、自社光ファイバーを利用し、4K・8K放送にも対応する「ひかり de テレビ」サービスを平成29年7月より提供開始し、4K試験放送の再放送を開始しております。
独自のサービスであるコミュニティチャンネルについては、視聴者参加型番組、また地域イベント、スポーツの生中継など、より地域に密着した活動と情報発信に努めることで、本コンテンツを活用した営業活動を推進してまいります。今後も地域に根差したサービスを開発・展開していくことで、CATVの価値を訴求するとともに、顧客基盤の強化による収益拡大を図ってまいります。
情報通信事業につきましては、技術革新のスピードが速く、同時にお客様ニーズへの迅速な対応が要求されており、激しい競争下に置かれています。情報通信システム分野では、クラウドコンピューティングの進展に合わせ、グループの光ファイバーネットワーク網とデータセンター、システム開発を三位一体で提供するソリューションサービスを展開するなど、ストックビジネスの拡充により一層の成長を図るとともに、発展著しいAI・IoT・ビッグデータを活用した分野のサービス・ソリューションの創出と展開に取り組んでまいります。
ブロードバンド分野につきましては、国内ブロードバンド市場におけるFTTHの伸びが鈍化することが予測されております。当社グループは光コラボサービス「@T COM(アットティーコム)ヒカリ」「TNCヒカリ」の新規獲得と既存ISP顧客のサービス変更(転用)によるARPUの上昇に努めた結果、当連結会計年度末における光コラボの顧客件数は323千件となり、収益基盤としての確立を進めました。
さらに格安SIMサービス「LIBMO」の拡販に努めたことで、当連結会計年度末におけるLIBMO顧客数は29千件まで進捗しております。今後も光コラボ及びLIBMOの拡販による収益拡大を進めるとともに、両サービスのセット販売に取り組むことで、他社との差別化や顧客の解約防止を図ってまいります。
アクア事業につきましては東日本大震災以降、安心・安全でおいしい水を求める消費者のニーズが高まる一方で、宅配水における事業者間の顧客獲得競争は激化しております。当社グループは自然豊かな富士山麓で汲み上げたミネラル豊富な天然水を、リターナブル方式によるブランド「おいしい水の宅配便」にて静岡県で展開し、ワンウェイ方式によるブランド「うるのん」を全国展開しております。また、「アクア富士山プラント」等自社工場では、製造設備改修による品質向上と管理体制の強化を図り、引き続き安心・安全で高品質な飲料水を提供してまいります。
平成23年4月に施設運営を開始した介護事業は順調に推移しておりますが、今後日本の社会の高齢化がますます進んでいく中で、デイサービスを中心に、介護付有料老人ホーム等、各施設の着実な運営を継続してまいります。
また本事業分野においては、近年事業を担う人材の不足が深刻な課題となっております。これに対し当社グループは、グループの総合力を生かした人材採用・育成に努めるとともに、情報通信事業で培った技術を活用し高度化・省力化・効率化を進めることで、事業の確立、また利用者の利便性にも配慮した介護サービスの展開を進めてまいります。
各種の生活インフラサービスを提供する当社グループにとって、顧客との継続取引を維持するとともに、複数取引を推進し、取引を拡大することが今後の成長に不可欠であると考え、平成24年12月より、グループ横断の会員サービス「TLC会員サービス」を提供しております。本制度は当社グループのサービスの利用数・利用額等に応じて、当社の独自のポイントである「TLCポイント」を付与し、複数取引等多くご利用いただくお客様に、より多く還元する制度です。
本制度の会員数は順調に増加し、平成30年3月末時点で699千件になりました。当社グループのお客様への還元制度として、またグループ横断でのお客様との接点として定着しつつあります。今後もポイント還元メニューの拡大・強化、会員組織を活かしたイベントやサービス提供・優遇等によるメリット提供を推進し、各事業において本制度を活用した新規顧客の獲得と解約防止を図り、収益基盤を強化してまいります。
また、当社グループとお客様との接点をより総合的に活用していくために、各事業・サービスにおける取り組みに加え、グループ全体で対面・コールセンター・Webといったあらゆるチャネルの強化を図ってまいります。
日々収集される顧客情報を集積して分析し、お客様のニーズ・ライフスタイルに最適なサービスの提案・提供が可能な体制を構築してまいります。ホールディングス体制のもと、以上のような取り組みにより、グループの大切な顧客基盤である2,876千件のお客様に、グループが有する多彩な商品・サービス、さらには新たな商品・サービスを提供し続けることで「TLC構想」の実現を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 資金調達構造ならびに金利動向の影響について
当社グループは、ガス及び石油事業、建築及び不動産事業、CATV事業、情報及び通信サービス事業、アクア事業等において経営基盤の強化・拡充を図っております。一方で、中期経営計画に基づくキャッシュ・フロー経営によって有利子負債の削減、自己資本比率の向上に努めてまいりましたが、今後、M&A等による投資拡大を進める中で、有利子負債が増加する可能性があり、加えて、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業提携やM&Aについて
当社グループは、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討を進めていく方針です。しかしながら、提携先の事業や譲受事業等が計画どおりに進展せず、期待した成果が上がらない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 投資資金の回収について
当社グループの事業の中核を形成するガス及び石油事業、CATV事業、情報及び通信サービス事業は、事業拡大のために多額の設備投資を行っております。また、新たな技術の開発・導入やこれに伴う新しいサービスを提供し、事業を拡大していくためには、既存の投資計画の変更・見直しを余儀なくされることがあります。投資効果を検証し、投資計画の見直しを適宜行っておりますが、景気動向・市場動向等、情勢に大きな変化が生じた等の理由により、当初想定していた投資収益が期待できなくなる可能性があります。その場合には、投下した投資資金の回収が遅れる可能性があります。個別の投資案件に係る収支状況については担当事業部等が常に把握し、必要に応じて事業計画の見直しを行うなど、投資資金の回収可能性について厳格に管理を行っておりますが、経済情勢の急激な変化、突然の需要減退等の環境変化に対応できず、所期の投資成果が期待できない可能性が高くなった場合には、固定資産の減損処理が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 与信管理について
当社グループは、債権管理規程等の社内ルールを策定し、取引先の与信管理・債権管理に係る体制整備・強化に努めておりますが、取引先の経営状況が悪化し、売掛金・貸付金等の回収が遅延したり、貸し倒れ等が発生すること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 個人情報の管理について
当社グループは、個人情報取扱事業者として、「個人情報保護ポリシー」を定め、ウェブサイト等で開示しております。当社グループでは、個人情報保護法等の法令及び社内規程に基づき顧客情報の取り扱いに細心の注意を払っておりますが、万一、大規模な顧客情報の流出等が生じた場合には、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金の支払等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 情報システムの障害発生について
当社グループでは、情報及び通信サービス事業を中心に、自社の情報処理システムやデータセンター・自社回線等によるサービスを提供しております。システム障害の防止には細心の注意を払っておりますが、機器不良及び人為的なミス、大規模な自然災害等により情報システムの停止、誤作動等の障害が発生する可能性があり、これらの事故によって、当社グループにおけるサービス提供の継続が困難となった場合には、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金の支払等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 法的規制について
当社グループの事業は多岐に亘っており、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律、ガス事業法、宅地建物取引業法、建設業法、放送法、電気通信事業法、青少年ネット規制法等、関係する法令や監督官庁も様々です。また、訪問販売等の事業に適用される特定商取引法や景品表示法、下請会社を使う事業に共通な下請法の規制を受けております。さらに一般消費者に直結した事業が多いため、昨今の消費者保護行政の強化を受け、適用される法令や行政指導も増加する傾向にあります。また、将来において、現在予測し得ない法的規制等が設けられる可能性があり、これらに適切に対応できなかった場合には、行政当局等からの指導・摘発等を受けることとなり、風評による社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) トラブル・クレームの発生並びに訴訟について
当社グループが事業活動を行う過程において、相手方が法人・個人を問わず、トラブル・クレームが発生する可能性があります。かかるトラブル・クレームの発生を未然に防止すべく、従業員教育を徹底し、当社顧客(潜在的顧客も含む)に対しましては丁寧な対応かつ正確な説明を心掛けております。加えて、必要に応じ法務室やコンプライアンス・リスク管理統括室等の専門管轄部署が中心となり、契約書面の事前チェックや契約先の与信管理等、法務面、信用面からの検討を行っております。また、トラブル・クレーム発生の際は、早期解決に努めるとともに、発生原因を追求し類似事案の再発防止に努めており、これらの活動状況につきましては、経営への重要度に応じ取締役会や監査役会に報告等を行っております。しかし、トラブル・クレーム等が長期化、社会問題化した場合や訴訟が提起された場合は、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金等解決にかかるコストの負担等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 大規模災害の発生について
当社グループの事業展開エリアは、静岡県及び関東地区が大きな割合を占めておりますが、静岡県は東海地震・南海トラフ地震、関東は首都直下型地震など大規模地震の発生が想定されています。地震等の大規模災害の発生により、当社グループの人員・施設等に大きな被害が発生するだけでなく、事業継続に不可欠な電力の供給不能や、通信回線等の障害が長期化する場合や、道路等の交通インフラの遮断が長期化する場合には、事業の維持・継続に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) カントリーリスクについて
当社グループは、ガス及び石油事業、アクア事業、情報及び通信サービス事業等において、海外への事業展開及び海外企業との取引を行っております。現地の商習慣や法律・規制等の制約、人件費の高騰、為替レートの変動、テロ等による社会的混乱等により、事業展開及び取引に重大な支障が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 他社との競合について
ガス及び石油事業や情報及び通信サービス事業等における競合事業者には、当社グループより大きな資本力、技術力、販売力等を有している企業が数多く存在しており、近年、益々競合関係が激化する傾向にあります。
また、液化石油ガス、都市ガス、電力等、エネルギー間競争が激化しており、液化石油ガス仕入価格の上昇を販売価格に転嫁することが困難となる可能性があります。
CATV事業においては、大手通信事業者によるIP放送の提供等、従来の事業の枠を越えて競争が激化しております。
これらの同業者、異業種業者との競争が当社グループの想定を上回って激化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) ガス仕入価格及び為替の変動について
ガス及び石油事業における主力商品である液化石油ガスの仕入価格は、その大半を輸入に依存している関係上、地政学的要因や需給バランス等に起因する市況や為替変動の影響を受けます。この市況や為替変動による影響を最小限に食い止めるべく、一部固定化のためのヘッジ取引を実施する場合があります。これは、原料価格の急激な上昇による販売価格への影響を抑えるために行うものですが、実際の仕入時点における商品価格が、予想に反して大幅に下落した場合には、価格の固定化により損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 不動産市況悪化のリスクについて
当社グループは不動産事業を行っておりますが、不動産価格が大幅に下落した場合には、販売用不動産の評価額の引下げ、自社不動産の減損処理が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 気候変動の影響について
ガス及び石油事業、アクア事業においては、天候、特に気温・水温の影響を大きく受けます。冷夏・暖冬等の異常気象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15) CATV事業、情報及び通信サービス事業等における技術陳腐化について
当社グループが行っているCATV事業、情報及び通信サービス事業では、技術革新が目覚ましいスピードで進んでおります。技術革新により当社製品及びサービスの陳腐化や市場の喪失が発生した場合、技術革新に対応できない場合及び新たなサービス提供のための設備投資が十分でない場合には、競争力の低下につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16) 仕入先、業務委託先、下請先との関係について
当社グループは、ガス及び石油事業、建築及び不動産事業、CATV事業、情報及び通信サービス事業、アクア事業等、多くの事業において商品の仕入を行い、また、業務の一部を他社に委託するもしくは下請に出す等を行っております。これらの仕入・業務委託・下請先において、何らかのトラブル等が発生し、お客様へ安定的な商品・サービスの提供が困難になる事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 特定の取引先・受注先への依存について
当社グループのソフトウェア開発事業は、特定のシステムインテグレータに対する依存度が比較的高い水準にありますが、高度な要請に的確に応えることにより、システム構築・運用ノウハウ等を培い、より強固な関係を築いてまいりました。しかしながら、取引先システムインテグレータの経営状況や事業戦略の変更等があった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのブロードバンドサービスは、キャリア事業者から回線の提供を受けたうえで、直販もしくは家電量販店等を通じた個人向け販売及び提携関係にあるISP事業者を通した卸売販売がありますが、キャリア事業者、家電量販店等及びISP事業者の事業戦略等に変更があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、モバイル事業として、当社グループはソフトバンク㈱の代理店事業及び㈱NTTドコモより回線を借り受けた格安SIMの販売事業を行っております。同社の事業戦略、代理店施策及び回線の借り受け価格等に重要な変更があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 受注業務における不採算取引の発生について
当社グループの建築及び不動産事業等における、大手メーカー・ゼネコン等からの受注・下請業務においては、何らかのトラブル等が発生し、納期が遅れる、受注先の検収条件を満たせない等の事態により、採算が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのソフトウェア開発事業等においては、引き合い・見積もり・受注段階から、プロジェクト管理の徹底を図り、効率的なシステム構築・開発を目指しております。しかしながら、納入後の不具合の発生、お客様からの開発方式の変更要求、仕様追加の発生等、工数の追加、開発途上の不測事故等により採算が悪化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 食品提供における衛生管理・品質管理について
当社グループは、アクア事業において宅配水ボトルの製造販売を、婚礼催事事業部門等において飲食物等の提供を行っておりますが、提供する飲食物等の品質や衛生管理上の問題が生じた場合には、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金の支払等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(20) 規制緩和の影響について
電力及び都市ガスのシステム改革による家庭向け小売市場の自由化、また通信業界において、NTT東日本・NTT西日本による光回線卸サービスの提供によって、異業種からの新規参入や大規模事業者の提供エリア・サービス拡大等が進みつつあります。販売競争や価格競争等が当社グループの想定を上回って激化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、個人消費は持ち直し、雇用情勢も改善するなど緩やかな回復基調で推移しましたが、欧米の政策動向による海外経済の不確実性により、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループは、平成29年5月に平成33年3月期(2020年度)を最終年度とする新たな中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」とその達成に向けた成長戦略を公表いたしました。継続取引顧客の増加とTLC(Total Life Concierge[トータルライフコンシェルジュ]の略、以下同じ)構想に基づく取引の複数化、エリア展開による販路の拡大、M&Aや新たな事業分野への進出等、成長戦略を推進し、当社グループのさらなる飛躍を目指しております。M&Aについては、平成29年7月に都内2区でCATV事業を営む東京ベイネットワーク㈱を、平成30年2月には㈱テレビ津山を新たな連結子会社といたしました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度末における継続取引顧客件数は、2,876千件(前連結会計年度末比312千件増)、TLC会員サービスの会員数は699千件(同113千件増)となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は166,391百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,279百万円の増加となりました。
負債合計は104,940百万円となり、前連結会計年度末と比較して274百万円の増加となりました。
純資産合計は61,450百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,004百万円の増加となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は186,069百万円(前連結会計年度比4.2%増)、営業利益は10,971百万円(同14.0%減)、経常利益は11,191百万円(同12.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,620百万円(同9.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
ガス及び石油事業は、売上高は76,073百万円(前連結会計年度比3.7%増)、営業利益は4,967百万円(同28.5%減)となりました。
建築及び不動産事業は、売上高は19,807百万円(同1.5%増)、営業利益は655百万円(同42.0%増)となりました。
CATV事業は、売上高は28,386百万円(同11.8%増)、営業利益は3,035百万円(同30.2%増)となりました。
情報及び通信サービス事業は、売上高は50,894百万円(同2.8%増)、営業利益は1,866百万円(同39.1%減)となりました。
アクア事業は、売上高6,200百万円(同7.6%増)、営業利益は26百万円(同74.4%減)となりました。
その他事業については、売上高は4,706百万円(同7.9%減)、営業利益は301百万円(同167.4%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末から106百万円減少し3,004百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、20,909百万円の資金の増加(前期比△5,782百万円)となりました。これは税金等調整前当期純利益及び非資金項目である減価償却費等の要因により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、11,488百万円の資金の減少(前期比△502百万円)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得並びに連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、9,527百万円の資金の減少(前期比+7,115百万円)となりました。これは配当金の支払及びリース債務の返済等によるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
ガス及び石油 |
32,758 |
111.5 |
|
建築及び不動産 |
7,131 |
100.6 |
|
CATV |
39 |
- |
|
情報及び通信サービス |
3,039 |
94.1 |
|
アクア |
388 |
102.6 |
|
その他 |
822 |
91.8 |
|
合計 |
44,181 |
107.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前連結会計 |
受注残高 (百万円) |
前連結会計 |
|
ガス及び石油 |
147 |
- |
135 |
- |
|
建築及び不動産 |
7,047 |
90.4 |
2,338 |
86.4 |
|
CATV |
- |
- |
- |
- |
|
情報及び通信サービス |
11,954 |
110.2 |
1,058 |
83.9 |
|
アクア |
- |
- |
- |
- |
|
その他 |
1,118 |
120.1 |
127 |
705.6 |
|
合計 |
20,267 |
103.5 |
3,659 |
91.8 |
(注)当社グループは一部を除き受注生産を行っておりません。「建築及び不動産」は住宅等の請負工事、「情報及び通信サービス」はソフトウェア開発、「その他」は船舶修繕の受注高を記載しております。
c.販売実績
当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
ガス及び石油 |
76,073 |
103.7 |
|
建築及び不動産 |
19,807 |
101.5 |
|
CATV |
28,386 |
111.8 |
|
情報及び通信サービス |
50,894 |
102.8 |
|
アクア |
6,200 |
107.6 |
|
その他 |
4,706 |
92.1 |
|
合計 |
186,069 |
104.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、主力のガスは計量販売についてはガスメーターの検針時に計上(ただし、最終検針時より期末までの分については推計計上)しており、器具等の商品は引渡時点、住宅等の建築工事は工事進行基準を適用しているものを除き検収引渡時点、役務サービスについては役務の提供が完了した時点で計上しております。なお、ガスについては商品の性格上季節的影響を受け易く、特に、推定気温より高めに推移した場合には実質消費量が推計消費量に比べ減少する可能性があります。
b.たな卸資産の評価
当社グループは、主として先入先出法により評価し、営業循環過程から外れた場合や正味売却価額が著しく下落した場合には、収益性の低下に伴う簿価切下げを行っております。将来の市況悪化または滞留在庫が増加した場合等には更なる評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、主力のガスは実勢価格により評価し、最終検針時より期末までの使用量を推計し、期末時点の在庫を計上しております。
c.貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるために貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
d.投資有価証券の減損
当社グループは、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30~50%程度下落した場合及び時価のない株式については、銘柄別に回復可能性を考慮して、必要と認められた額について減損処理を行っておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振により更なる減損損失の計上が必要となる可能性があります。
e.固定資産の減損
減損の兆候がある資産グループの内、回収可能価額が帳簿価額を著しく下回った場合に、その差額を減損損失に計上しますが、回収可能価額は、資産グループの正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、今後、業績の顕著な低下、不動産取引相場や賃料相場等が変動した場合等には減損損失の計上が必要となる可能性があります。
f.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を検討しております。回収可能性は、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高いタックスプランニングをもとに検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、繰延税金資産を計上しない、または取り崩すことが必要となる可能性があります。
g.退職給付に係る資産及び負債
当社グループは、退職給付会計に基づいた退職給付費用及び退職給付に係る資産・退職給付に係る負債を計上しております。前提条件として年金資産に係る長期期待運用収益率、割引率等を計算に用いており、これらが著しく変動した場合は大きく影響を受けることが考えられます。当社グループは日本の優良債券の期末時点の固定利回りを参考に割引率を決定しております。長期期待運用収益率は年金資産が投資されているファンドの予想収益率と過去の実績収益率をもとに決定されます。
当社グループは毎期退職給付債務の計算の基礎となる前提条件を見直しており、割引率の低下等、将来市場環境が悪化した場合、退職給付に係る負債の追加計上が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
ⅰ.財政状態
(資産の状況)
当連結会計年度末における資産合計は166,391百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,279百万円の増加となりました。これは主として、東京ベイネットワーク㈱及び㈱テレビ津山の連結子会社化等により有形固定資産が3,162百万円、大型受注案件の増加等により受取手形及び売掛金が967百万円、源泉所得税の還付請求額の増加等により流動資産「その他」が945百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
(負債の状況)
負債合計は104,940百万円となり、前連結会計年度末と比較して274百万円の増加となりました。これは主として、転換社債型新株予約権付社債の転換や借入金の返済等により有利子負債が3,157百万円減少した一方で、設備投資に関する支払の増加等により流動負債「その他」が1,596百万円、大型受注案件の増加等により支払手形及び買掛金が891百万円、リース契約の増加等によりリース債務が823百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
(純資産の状況)
純資産合計は61,450百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,004百万円の増加となりました。これは主として、剰余金の配当により4,001百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益6,620百万円を計上したこと及び転換社債型新株予約権付社債の転換により2,400百万円増加したこと等によるものであります。
ⅱ.経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。
(売上高)
売上高は、186,069百万円(前連結会計年度比4.2%増)となりました。売上高の主な内訳をセグメント別でみると、下記のとおりであります。
ガス及び石油事業におきましては、顧客増加による販売数量の増加や仕入価格の上昇に対応した販売単価の上昇により、76,073百万円(同3.7%増)となりました。
建築及び不動産事業におきましては、設備機器販売や設備工事、建物管理サポート等の案件増加により、19,807百万円(同1.5%増)となりました。
CATV事業におきましては、M&A等により顧客件数が増加したことで、28,386百万円(同11.8%増)となりました。
情報及び通信サービス事業におきましては、法人向けのストックビジネス積み上げやシステム受託開発案件増加により、50,894百万円(同2.8%増)となりました。
アクア事業におきましては、顧客件数の増加によりボトルの販売本数が増加したことで、6,200百万円(同7.6%増)となりました。
その他の事業におきましては、介護事業の施設利用者が順調に増加しましたが、婚礼催事事業の施設閉館等により4,706百万円(同7.9%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、ガスの仕入価格の増加等により5,142百万円増加し、110,733百万円(同4.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は、顧客獲得・解約防止にかかるコストが増加したこと等により4,074百万円増加し64,365百万円(同6.8%増)となりました。以上により、営業利益は1,779百万円減少し、10,971百万円(同14.0%減)となりました。
(営業外損益)
営業外損益は219百万円の利益(同764.0%増)となりました。なお、支払利息は前連結会計年度から95百万円減少し、436百万円となりました。これらにより、経常利益は11,191百万円(同12.4%減)となりました。
(特別損益)
特別損益は、主として投資有価証券売却益を528百万円、固定資産除却損を925百万円計上したこと等により、283百万円の損失(前連結会計年度は667百万円の損失)となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は10,907百万円(前連結会計年度比9.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等の負担(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、6,620百万円(同9.8%減)となりました。1株当たり当期純利益は51円19銭(前連結会計年度は64円46銭)となりました。
ⅲ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、ガス及び石油事業、建築及び不動産事業、CATV事業、情報及び通信サービス事業、アクア事業など、個人の生活や法人の事業運営に不可欠なサービスを提供しております。
各事業分野では既にサービスのコモディティ化が進み、他事業者との激しい顧客獲得競争が続いております。顧客の獲得やサービス解約の状況によって、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは継続的に収益の成長を図るために、各サービス内容の充実や価格優位性の確保など、他社との差別化を図るとともに、M&Aを活用した顧客基盤の強化・サービスエリアの拡張を進めてまいります。
また、顧客基盤によるスケールメリットをさらに高めるために、サービスのクロスセルを積極的に推進し、顧客あたりのARPUを高めるとともに、複数取引によって顧客と当社グループとの接点強化を図り、解約の防止に努めてまいります。
一方で、当社グループは各事業分野における営業力を武器に、激化する顧客獲得競争の中で成長を継続してまいりましたが、情報通信技術が劇的に進展する現在、インターネット・スマートフォンを窓口とする顧客接点のさらなる充実が必須となっております。
当社グループは、情報及び通信サービス事業で培った技術力とネットワーク・データセンターといったインフラを活用し、情報通信技術を活用した取り組みをグループ共通で推進してまいります。特にAI・ビッグデータ・クラウド・IoT・ロボティクスといった先端技術を意欲的に取り入れ、インターネット・スマートフォンという窓口によって顧客・見込客にアプローチすることで、顧客との接点強化だけでなく、新サービスの創出による収益獲得を図るとともに、自動化技術などを活用した業務の効率化・コスト削減による競争力の向上を推進してまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性
ⅰ.キャッシュ・フロー
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローの指標の推移は下記のとおりであります。
|
|
第3期 (平成26年3月期) |
第4期 (平成27年3月期) |
第5期 (平成28年3月期) |
第6期 (平成29年3月期) |
第7期 (平成30年3月期) |
|
フリー・キャッシュ・フロー (百万円) |
13,141 |
18,414 |
10,379 |
15,706 |
9,421 |
|
自己資本比率(%) |
21.6 |
25.7 |
25.6 |
34.5 |
36.3 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
23.2 |
36.3 |
41.4 |
67.4 |
84.8 |
|
債務償還年数(年) |
3.7 |
2.7 |
3.3 |
2.0 |
2.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) |
19.1 |
28.0 |
29.3 |
48.9 |
46.6 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー : 営業活動キャッシュ・フロー+投資活動キャッシュ・フロー
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
債務償還年数 : 有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業活動キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、社債及び借入金を対象としております。
また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
ⅱ.財務政策
当社グループは、各連結子会社の必要資金を当社が一括して調達した上で各社に貸し付ける体制をとり、加えてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金の一元管理を行うことで、調達コストの削減と効率的な資金管理を行っております。
調達の方法は、設備投資資金や長期運転資金は銀行からの長期借入、社債であり、短期的な運転資金は銀行からの短期借入、短期社債(CP)、売掛債権流動化であります。また、安定した資金調達を行うため、取引銀行3行と貸出コミットメント契約を締結しております。
当連結会計年度においては、平成29年5月に発表した中期経営計画「Innovation Plan 2020 “JUMP”」で掲げたM&Aへの積極的投資を進め中核事業の収益基盤拡大を図っていくという方針の下、資金調達手法を検討しつつ、引き続き財務体質の改善にも取り組んでまいりました。
その結果、顧客獲得等に係る先行コストなどにより営業活動によるキャッシュ・フローが減少したものの、平成27年度に発行した転換社債型新株予約権付社債の転換が進み、繰上償還となったこと等により、有利子負債残高は前連結会計年度末と比べ31億円減少し510億円となりました。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等
当期については、将来の成長を見据えて新規顧客獲得や解約防止等の先行コストを投じて顧客基盤を拡充し、来期以降の最高益更新基調に乗せていく年度と位置付け、積極的な営業活動を展開、これが奏功して当期末における継続取引顧客件数は2,876千件と、前期末から312千件増加(12.2%増)し、収益基盤が拡大しました。
業績面では、上記の先行コスト負担により、営業利益が110億円と前期比18億円(14.0%減)の減益となりましたが、顧客件数の増加に、M&A効果等も加わり、売上高が1,861億円と前期比74億円(4.2%増)の増収となりました。
当初の業績予想との比較は以下のとおりであります。引き続き先行コストを投じて顧客基盤の拡充を進め、中期計画の最終年度に向けた増益基調への転換を確かなものにしていきます。
|
項目 |
当期実績 |
当初予想 |
当初予想比 |
前期実績 |
前期比 |
|
売上高(百万円) |
186,069 |
189,400 |
△3,331 |
178,631 |
7,438 |
|
営業利益(百万円) |
10,971 |
11,410 |
△439 |
12,750 |
△1,779 |
|
経常利益(百万円) |
11,191 |
11,360 |
△169 |
12,775 |
△1,584 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) |
6,620 |
6,450 |
170 |
7,337 |
△716 |
|
顧客件数(万件) |
288 |
288 |
0 |
256 |
31 |
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ガス及び石油)
液化石油ガス事業につきましては、同業者との競合が激しさを増すなか、既存エリアでの獲得強化・中止防止に加え新規エリアに進出を図るなど、顧客増加に注力したため、需要家件数は前連結会計年度末から19千件増加し606千件となりました。顧客増加によるガス販売数量の増加や仕入価格の上昇に対応した販売単価の上昇により、売上高は64,512百万円(前連結会計年度比3.3%増)となりました。
都市ガス事業につきましては、需要家件数は前連結会計年度末並みの55千件となりましたが、原料費調整制度による販売単価の上昇等により、売上高は11,561百万円(同6.1%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は76,073百万円(同3.7%増)となりましたが、顧客獲得・中止防止コストが増加したことで、営業利益は4,967百万円(同28.5%減)となりました。
(建築及び不動産)
建築及び不動産事業につきましては、リフォーム事業や住宅販売等の案件が前連結会計年度を下回ったものの、設備機器販売や設備工事、建物管理サポート等の案件増加により、当セグメントの売上高は19,807百万円(同1.5%増)、営業利益は655百万円(同42.0%増)となりました。
(CATV)
CATV事業につきましては、放送・通信セット加入による割引サービス、大手携帯キャリアとの連携によるスマホセット割引など価格競争力を高め顧客増加を図るとともに、解約防止に取り組んでまいりました。加えて、放送サービスについては地域情報を充実させた番組放送や、4K放送に対応した光化推進に努め、通信サービスについては最大10Gbpsの超高速光回線サービスを開始するなど、サービスの拡充により顧客満足度向上にも取り組んでまいりました。
以上の取り組みに加えて、M&Aにより顧客273千件(放送254千件、通信18千件)が加わったことにより、放送サービスの顧客件数は前連結会計年度末から267千件と大幅に増加し775千件、通信サービスの顧客件数は前連結会計年度末から32千件増加し257千件となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は28,386百万円(同11.8%増)、営業利益は3,035百万円(同30.2%増)となりました。
(情報及び通信サービス)
コンシューマー向け事業につきましては、ブロードバンドサービスのうち光コラボの新規顧客の獲得及び既存顧客の転用を積極的に推進したことで、光コラボの顧客件数は前連結会計年度末から24千件増加し323千件となりましたが、大手携帯キャリアとの競合激化によりFTTH全体では29千件減少し691千件となりました。加えてADSL顧客等の解約により、ブロードバンド全体の顧客件数は39千件減少し755千件となりました。一方、平成29年2月より本格参入したMVNO事業、当社ブランド「LIBMO」につきましては当連結会計年度末で29千件となりました。以上により、売上高は31,703百万円(同0.7%減)となりました。
法人向け事業につきましては、ストックビジネスの積み上げやシステムの受託開発案件の増加等により、売上高は19,191百万円(同9.2%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は50,894百万円(同2.8%増)となりましたが、MVNO事業等の販売促進費用が増加したことで、営業利益は1,866百万円(同39.1%減)となりました。
(アクア)
アクア事業につきましては、当社ブランド「おいしい水の贈りもの うるのん」を中心に大型商業施設等で顧客獲得に積極的に取り組み、顧客件数は前連結会計年度末から11千件増加し146千件となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は6,200百万円(同7.6%増)となりましたが、顧客獲得コストが増加したことで、営業利益は26百万円(同74.4%減)となりました。
(その他)
その他の事業のうち、介護事業につきましては、利用者数の増加により、売上高は1,036百万円(同18.0%増)となりました。造船事業につきましては、船舶修繕の工事量が減少したことにより、売上高は1,437百万円(同5.9%減)となりました。婚礼催事事業につきましては、「ヴレクローシュ ブケ東海三島」を平成29年3月末で閉館したことにより、売上高は1,534百万円(同23.2%減)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は4,706百万円(同7.9%減)となりましたが、収益改善が進み営業利益は301百万円(同167.4%増)となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。