第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) グループの基本理念「TOKAI-WAY」

当社は、2011年4月、「企業理念」、「ミッション」、「ビジョン」、「バリュー」の4層から成る「TOKAI-WAY」を理念体系として策定し、当社グループ全体で共有することで、新たなスタートを踏み出しました。

社会環境や顧客ニーズが急速に変化する中で、当社グループが一体となって運営し、「顧客力」、「総合力」、「機動力」を十分に活かし、グループ全体で持続的成長を図ってまいります。

 

① 企業理念(当社グループの信条)

「お客様の暮らしのために。地域とともに、地球とともに、成長・発展し続けます。」

私たちは暮らしを総合的に支える企業体として、創業以来培ってきた自らの力と可能性を原動力に、地域そして地球とのつながりを深めながら、お客様の幸せへの貢献を続けていきます。

 

② ミッション(当社グループが社会・顧客・株主に対して果たすべき使命)

「変革し、挑戦し、実現する。」

私たちは、お客様のお役に立つ強い信念のもと、自己変革に絶えず挑戦して暮らしのニーズを先取りし、「安心・安全」「便利・快適」「喜び・生きがい」のご提供を実現します。

 

③ ビジョン(当社グループが目指すべき長期事業目標)

「全国展開から世界への持続的な歩みを通してお客様の求める商品サービスをワンストップで提供するTLC(トータルライフコンシェルジュ)へ。」

グローバル化する社会環境の中でグループの総合力をさらに強化し、生活密着・地域密着の多彩なサービスを次々とお届けして、21世紀の日本を代表するトータルライフコンシェルジュを目指します。

 

④ バリュー(当社グループの社員が行動する上で大切にするべき共通価値観)

「ずっと、あなたとともに笑顔と感動を。」

・みんなをつなぐコミュニケーションで。

身近なパートナーとして、大切にするのはコミュニケーション。チームの力を活かして、皆様に新たな感動を生みだします。

・安心・安全・充実をあなたのそばに。

安心・安全を第一に、常に感謝の心と、最善のサービスをお届けします。

・心にいつもプロの熱意と誇りを持って。

いつまでも選ばれ続けるプロフェッショナルであるために、日々自己を磨き、自由な発想で仕事を面白くしていきます。

・地域と共に未来につなぐ成長を。

子供からお年寄りまで安心して暮らせる地域環境、自然環境づくりや地域活性化に貢献します。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは2021年度(2022年3月期)から2024年度(2025年3月期)までの4ヵ年を対象とする「TOKAIグループ中期経営計画「IP24」(Innovation Plan 2024 “Design the Future Life”)」を策定しました。

「IP24」のキーメッセージは5つです。①LNG戦略(事業エリアの拡大)の推進、②TLCの進化、③DX戦略の本格化により、さらに顧客基盤の強化・拡大を推し進めるとともに、④経営資源の最適配分や⑤SDGsに向けた取り組み強化にも努めてまいります。

「IP24」で掲げた指標の実績と2023年3月期の予想については、以下の通りとなります。

 

 

 

①2021年5月「IP24」公表時点計画

(単位:億円)

 

2021年3月期

実績

2022年3月期

計画

2023年3月期

計画

2024年3月期

計画

2025年3月期

計画

売上高

1,967

2,070

2,210

2,320

2,450

営業利益

152

152

156

165

186

親会社株主に帰属する当期純利益

88

88

90

95

110

営業CF*

224

218

230

240

260

 

配当性向

44.6%

40%~50%

ROE

12.7%

13%以上

ROIC

9.2%

9.9%以上

 

自己資本比率

41.6%

40%程度

 

顧客件数

310万件

320万件

332万件

344万件

356万件

* 営業CF=営業利益+減価償却費-リース料支払-税金支払

 

②2022年3月期実績、2023年3月期予想について

(単位:億円)

 

2021年3月期

実績

2022年3月期

実績

2023年3月期

予想

売上高

1,967

2,107

2,230

営業利益

152

158

145

親会社株主に帰属する当期純利益

88

90

83

営業CF*

224

218

 

 

 

 

配当性向

44.6%

46.7%

50.5%

ROE

12.7%

11.8%

ROIC

9.2%

9.2%

 

 

 

 

自己資本比率

41.6%

41.9%

 

 

 

 

顧客件数

310万件

319万件

330万件

* 営業CF=営業利益+減価償却費-リース料支払-税金支払

 

2022年3月期の連結業績は、「収益認識に関する会計基準」等を適用したことによる減収があったものの、エネルギー及びCATVの顧客件数増加、仕入価格に連動した販売価格の上昇及び情報通信法人向けストックビジネスの拡大等による増収により、売上高が2,107億円となり、前連結会計年度比140億円(7.1%)増と5期連続の増収となり、過去最高を更新しました。

利益面についても、LPガス、アクアで積極的な顧客獲得を推進した結果顧客獲得費用が増加しましたが、顧客件数増加に伴う月次課金件数の増加等による増益及び法人向け情報通信事業の増益等で補い、営業利益が158億円と同6億円(3.7%)増、親会社株主に帰属する当期純利益90億円と同2億円(1.7%)増と、4期連続の増益を果たし、各利益項目が過去最高を更新しました。

営業CFは、営業利益が増加したものの、税金支払額の増加等により、218億円と同6億円(2.7%)の減少となりました。

顧客件数については顧客獲得及び解約防止に努めた結果、同9万件増の319万件となりました。

 

2023年3月期の連結業績は、売上高については引続き顧客件数や受注案件の増加を図る一方、利益面については原油高と円安の進行によるガス仕入価格の高騰が懸念されますが、価格競争力を維持した料金施策等により引き続き顧客獲得を積極的に推進し、売上高2,230億円(前連結会計年度比123億円(5.8%)の増収)、営業利益145億円(同13億円(8.2%)の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益83億円(同7億円(7.5%)の減益)、期末顧客件数330万件(同10万件の純増)を計画しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題

当社グループにおいて認識している対処すべき課題及びそれらの課題に対する取り組みについては、以下に記載する通りであります。

 

(全社共通)

これまで社会は、脱炭素の実現など、SDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関し、世界規模での取り組みが進み始めたところでありました。ところが、未だ収束の見えないコロナ禍に加えて、ロシアによるウクライナへの侵攻、日米金利差による急激な円安、またそれらに起因した資源の高騰・調達不安など、今後の国内経済や国民生活へ与える影響は厳しいものになるといった懸念も出てまいりました。

このような状況下にありますが、当社は2021年12月にTOKAIグループ「サステナビリティ宣言」を公表しました。ここには、以下6つのマテリアリティ(重要課題)、それに紐づく19の取組課題と2030 年までに達成すべき目標を定めております。今後は、この宣言に従い、事業活動を通じて社会課題の解決に努めていく所存です。また、目標達成に向けた取り組み状況を評価・検証すべく、取締役会の諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を新たに設置しました。

 

~TOKAIグループ マテリアリティ~

① 脱炭素とクリーンエネルギー

② スマート社会の実現

③ 暮らしの基盤づくり

④ 地域共存と社会貢献

⑤ 働きがい、やりがいの高い職場環境

⑥ ガバナンス

 

また、当社グループが10年後の目指す姿として「Life Design Group(LDG)」構想を掲げました。

これは、お客様の過ごしたいライフスタイルをデザイン・提案することを通じ、社会課題の解決に貢献していくことを目指す新たなグループ構想となりますが、TLC会員を基盤として新たなステージに繋がるよう、取り組み・検討を開始したところであります。

 

各分野の対処すべき課題は以下のとおりであります。

 

① エネルギー事業

LPガス・都市ガスにつきましては、当社グループは、2021年5月「カーボンニュートラル ビジョン」を公表しました。当ビジョンは、ガスの小売販売事業者の立場から、脱炭素化に向けて積極的に取り組み、寄与していくことを掲げております。その方針に従い、都市ガス事業においては、2021年8月よりJクレジットを活用したカーボンニュートラル都市ガスを自治体・公共施設向けに販売開始し、LPガス事業においても、2022年1月よりカーボンニュートラルLPGの取り扱いを開始しました。今後もエネルギー事業者として培ったノウハウや技術力を活かしながら、再生可能エネルギー、高効率ガス機器の販売等と掛け合わせて、持続可能な低炭素社会の実現に向け努力してまいります。

また、気候温暖化以外にも、人口の減少やエネルギー事業者間での競合など事業環境は厳しく、これらへの対応が課題と認識しております。そのため、「ABCIR+S(アブサーズ)*」を活用し、業務の効率化やコスト低減、顧客の利便性向上による差別化などに取り組んでまいります。

 

* アブサーズ 当社グループの技術革新へ向けた戦略のこと。AI(A)、Big Data(B)、Cloud(C)、IoT(I)、Robotics(R)、Smart Phone(S)、それぞれの頭文字を繋げた造語。

 

 

② 建築設備不動産事業

建築設備不動産事業につきましては、災害時でも安心・快適・便利を提供する生活水と電気の完全自給自足をコンセプトに掲げた住宅「OTSハウス」や介護リフォームを展開するなど、お客様の暮らしの基盤づくりに取り組んでおります。また建築土木の分野は、災害復興には不可欠であり、地域の皆様が安心出来るよう今後も万全な体制を整備してまいります。

 

③ CATV事業

CATV事業につきましては、大手通信事業者との競合が年々激しさを増している状況にあります。

このような状況に対し、当社グループは、コミュニティチャンネルについて、お客様の暮らしに寄り添う番組作りを念頭に、行政と連携した地域の日々の出来事から災害情報の発信、地元を巡る視聴者参加型番組、イベント・スポーツの生中継など、地域と一体となって取り組んでおります。今後も地域の皆様の暮らしを支える、地元の活性化に繋がる番組作りに取り組んでまいります。

また当社グループは、放送・通信セット加入による割引サービス、大手携帯キャリアとの連携によるスマホセット割引、大手動画配信事業者との提携による番組コンテンツの充実などに取り組んでおりますが、今後も顧客ニーズに合わせたサービスを取り込み、CATV事業者としての価値を醸成し、顧客基盤の強化、拡充にも取り組んでまいります。

 

④ 情報通信事業

コンシューマー向け事業につきましては、ブロードバンド、スマホについては日常生活に不可欠であるがゆえ、市場は成熟期を迎えており、現在は切替などによる事業者間競争が激化しております。当社グループにおいては、お客様のニーズに合わせた最適プランの提案、獲得ルートの開拓や解約率の低減に努めるなど、顧客基盤の維持・拡大に取り組んでおります。

法人向け事業につきましては、技術革新の変化への対応とそれを実現する技術者の確保が課題と認識しております。当社グループにおいては、従来からの自社光ファイバーネットワークとデータセンター、システム開発を三位一体で提供するソリューションサービスに加え、クラウドサービスを取り込むなど、ストックサービスの拡充に取り組んでまいりました。また、発展著しいAI・IoT・ビッグデータを活用したサービスの商品化についても進めております。このような新しい技術に対応するため、技術者の確保・育成については、教育・研修プログラムを充実させるなど、より一層力を入れて取り組んでまいります。

 

⑤ アクア事業

アクア事業につきましては、顧客先より引き上げたウォーターサーバー、ボトルの取り扱いをマテリアリティに紐づく19の取組課題の1つにあげております。環境に配慮した材質の使用、自社再生工場による循環再利用の促進に努めております。

また、宅配事業者からの配送単価の値上げ要請や製造原価の上昇等、コスト管理についても事業課題と捉え、顧客獲得の強化と並行して同業他社とのアライアンス等、コストの抑制に努めてまいります。

 

⑥ 内部統制・コンプライアンスに関する取り組み

2021年7月に判明した当社子会社元従業員の不正行為につきましては、当社グループを挙げて再発防止に取り組み、改めてグループ全役職員に対しコンプライアンス意識の更なる徹底を図る等、今後とも信頼の回復に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)  気候変動、自然災害等リスク

① 気候変動、及び温暖化への対応について

エネルギー事業、アクア事業においては、当社サービスの需要が、天候、特に気温・水温の影響を受けます。冷夏・暖冬等の異常気象が発生した場合には、想定した需要と変化する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、2050年でのカーボンニュートラル達成に向けて、「カーボンニュートラル ビジョン」を策定しました。これは、2030年までに当社グループの事業活動におけるCO2排出量の70%、当社グループが販売する家庭向けガスのCO2排出量の50%相当を削減する、またこれら脱炭素への対応を当社グループの未来に向けた成長の機会とすることを掲げております。今後、随時、国の指針や各企業の取組みが具体化してくると考えますが、当社グループにおいても取るべき対応によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 大規模災害の発生について

当社グループの事業展開エリアは、静岡県及び関東地区が大きな割合を占めておりますが、静岡県は東海地震・南海トラフ地震、関東は首都直下型地震など大規模地震の発生が想定されています。BCP (事業継続計画)を策定し災害時の事業継続に備えておりますが、想定を超えた地震・風水害等の大規模災害の発生により、当社グループの人員・施設等に大きな被害が発生するだけでなく、事業継続に不可欠な電力の供給不能や、通信回線等の障害が長期化する場合や、道路等の交通インフラの遮断が長期化する場合には、事業の維持・継続に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 感染症の発生について

現在、国内外において新型コロナウイルス感染症の感染者数は増減を繰り返しており、その収束はいまだに不透明な状況にあります。このような感染症に対し、当社グループはLPガス・都市ガス・アクア・インターネット・放送・介護など多くのライフラインを担っていることから、お客様と従業員の健康と安全を最大限考慮し、事業ごとに対応ルールを設けて感染防止を徹底しております。また感染者が発生した場合の緊急時体制についても、事業ごとに事業継続に向けた仕組みを整備しております。しかし、今後さらに長期・大規模に感染症が拡大した場合、お客様への対応に遅延を生ずるなど、安定的なサービスの提供に支障を来し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)  事業リスク

① 他社との競合について

エネルギー事業や情報通信事業等における競合事業者には、当社グループより大きな資本力、技術力、販売力等を有している企業が数多く存在しております。近年では都市ガスや電力の小売市場の自由化、NTT東日本・西日本による光回線卸サービスの提供等もあって、益々競合関係が激化する傾向にあります。

また、LPガス、都市ガス、電力等、エネルギー間競争が激化して当社の収益基盤の拡大が計画通り進捗しなくなるリスクがあります。

対応策として、LPガス事業につきましては、アブサーズ活用による業務の自動化、配送業務・検針等の客先業務の効率化等のコストの低減や、新規エリア拡大及びM&Aによる新規顧客獲得に取り組んでおります。都市ガス事業につきましては、M&Aによる拡大施策や、TLC推進による複数サービスの利用や保安体制の充実により顧客との接点強化、事業基盤の拡充等に取り組んでおります。情報通信事業やCATV事業につきましては、獲得コストの効率的配分、放送・通信セット加入による割引サービス、大手携帯キャリアとの連携によるスマホセット割引など価格競争力を高めることで、新規獲得及び解約防止に取り組んでおります。

しかしながら、これらの同業者、異業種業者との競争が当社グループの想定を上回って激化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② CATV事業、情報通信事業等における技術陳腐化について

当社グループが行っているCATV事業、情報通信事業では、技術革新が目覚ましいスピードで進んでおります。このような新しい技術に対応するため、技術者の確保・育成については、教育・研修プログラムを充実させるなど、より一層力を入れて取り組んでおりますが、技術革新により当社製品及びサービスの陳腐化や市場の喪失が発生した場合、技術革新に対応できない場合及び新たなサービス提供のための設備投資が十分でない場合には、競争力の低下につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 仕入先、業務委託先、下請先との関係について

当社グループは、エネルギー事業、建築設備不動産事業、CATV事業、情報通信事業、アクア事業等、多くの事業において商品の仕入を行い、また、業務の一部を他社に委託するもしくは下請に出す等を行っております。これらの仕入・業務委託・下請先において、何らかのトラブル等が発生し、お客様へ安定的な商品・サービスの提供が困難になる事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 特定の取引先・受注先への依存について

当社グループのソフトウェア開発事業は、特定のシステムインテグレータに対する依存度が比較的高い水準にありますが、高度な要請に的確に応えることにより、システム構築・運用ノウハウ等を培い、より強固な関係を築いてまいりました。しかしながら、取引先システムインテグレータの経営状況や事業戦略の変更等があった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループのブロードバンドサービスは、キャリア事業者から回線の提供を受けたうえで、主に直販もしくは家電量販店等を通じて個人向けに販売しておりますが、キャリア事業者、家電量販店等の事業戦略等に変更があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、モバイル事業として、当社グループはソフトバンク株式会社の代理店事業及び株式会社NTTドコモより回線を借り受けたMVNO事業を行っております。当該各社の事業戦略、代理店施策及び回線の借り受け価格等に重要な変更があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 受注業務における不採算取引の発生について

当社グループの建築設備不動産事業等における、大手メーカー・ゼネコン等からの受注・下請業務においては、適正な施工管理を行っておりますが、何らかのトラブル等が発生し、納期が遅れる、受注先の検収条件を満たせない等の事態により、採算が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループのソフトウェア開発事業等においては、引き合い・見積もり・受注段階から、プロジェクト管理の徹底を図り、効率的なシステム構築・開発を目指しております。しかしながら、納入後の不具合の発生、お客様からの開発方式の変更要求、仕様追加の発生等、工数の追加、開発途上の不測事故等により採算が悪化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 事業提携やM&Aについて

当社グループは、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討を進めていく方針です。そして、個別の投資案件に係る収支状況については担当事業部等が常に把握し、必要に応じて事業計画の見直しを行うなど、投資資金の回収可能性について厳格に管理を行っておりますが、提携先の事業や譲受事業等が計画どおりに進展せず、期待した成果が上がらない場合は、取得株式等の減損損失を計上することも想定され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 投資資金の回収について

当社グループの事業の中核を形成するエネルギー事業、CATV事業、情報通信事業は、事業拡大のために多額の設備投資を行っております。また、新たな技術の開発・導入やこれに伴う新しいサービスを提供し、事業を拡大していくためには、既存の投資計画の変更・見直しを余儀なくされることがあります。投資効果を検証し、投資計画の見直しを適宜行っておりますが、景気動向・市場動向等、情勢に大きな変化が生じた等の理由により、当初想定していた投資収益が期待できなくなる可能性があります。その場合には、投下した投資資金の回収が遅れる可能性があります。個別の投資案件に係る収支状況については担当事業部等が常に把握し、必要に応じて事業計画の見直しを行うなど、投資資金の回収可能性について厳格に管理を行っておりますが、経済情勢の急激な変化、突然の需要減退等の環境変化に対応できず、所期の投資成果が期待できない可能性が高くなった場合には、固定資産の減損処理が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 海外事業展開に係るリスクについて

当社グループは、エネルギー事業、アクア事業、情報通信事業等において、海外への事業展開及び海外企業との取引を行っております。自社並びに外部委託先を利用して市場環境、政策動向等の情報収集を行っておりますが、現地の商習慣や法律・規制等の制約、人件費の高騰、為替レートの変動、テロやクーデター等による社会的混乱等により、事業展開及び取引に重大な支障が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)  債権管理・与信リスク

① 与信管理について

当社グループは、債権管理規程等の社内ルールを策定し、取引先の与信管理・債権管理に係る体制整備・強化に努めておりますが、取引先の経営状況が悪化し、売掛金・貸付金等の回収が遅延したり、貸し倒れ等が発生すること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)  マーケットリスク

① ガス仕入価格及び為替の変動について

エネルギー事業における主力商品であるLPガスの仕入価格は、その大半を輸入に依存している関係上、地政学的要因や需給バランス等に起因する市況や為替変動の影響を受けます。この市況や為替変動による影響を最小限に食い止めるべく、一部固定化のためのヘッジ取引を実施する場合があります。これは、原料価格の急激な上昇による販売価格への影響を抑えるために行うものですが、実際の仕入時点における商品価格が、予想に反して大幅に下落した場合には、価格の固定化により損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 不動産市況悪化のリスクについて

当社グループは不動産事業を行っておりますが、不動産価格が大幅に下落した場合には、販売用不動産の評価額の引下げ、自社不動産の減損処理が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 資金調達構造ならびに金利動向の影響について

当社グループは、エネルギー事業、建築設備不動産事業、CATV事業、情報通信事業、アクア事業等において経営基盤の強化・拡充を図っております。一方で、中期経営計画に基づくキャッシュ・フロー経営によって有利子負債の削減、自己資本比率の向上に努めてまいりましたが、今後、M&A等による投資拡大を進める中で、有利子負債が増加し金利上昇のリスクを受けやすくなる恐れがあります。資金調達にあたっては、長短のバランスの適正化及び長期借入の固定金利調達により金利上昇リスクを抑えて参りますが、急激な金利上昇があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)  システムリスク

① 個人情報の管理について

当社グループは、個人情報取扱事業者として、「プライバシーポリシー」を定め、ウェブサイト等で開示しております。当社グループでは、個人情報保護法等の法令及び社内規程に基づき顧客情報の取り扱いに細心の注意を払っておりますが、万一、不正ログイン、サイバー攻撃等により、大規模な顧客情報の流出等が生じた場合には、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金の支払等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 情報システムの障害発生について

当社グループでは、情報通信事業を中心に、自社の情報処理システムやデータセンター・自社回線等によるサービスを提供しております。システム障害の防止には細心の注意を払っておりますが、機器不良及び人為的なミス、大規模な自然災害等により情報システムの停止、誤作動等の障害が発生する可能性があり、これらの事故によって、当社グループにおけるサービス提供の継続が困難となった場合には、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金の支払等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 自社業務系システム構築に係るリスクについて

当社及びグループ会社が、自社の業務系システムの開発を効率的に進めることを目的に、グループ内企業に発注することがあります。一方で、開発要員が不足した場合等に、当該案件の納期が遅れることで業務に支障をきたす可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)  コンプライアンスリスク

① 法的規制について

当社グループの事業は多岐に亘っており、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律、ガス事業法、宅地建物取引業法、建設業法、放送法、電気通信事業法、青少年ネット規制法等、関係する法令や監督官庁も様々です。また、訪問販売等の事業に適用される特定商取引法や景品表示法、下請会社を使う事業に共通な下請法の規制を受けております。さらに一般消費者に直結した事業が多いため、昨今の消費者保護行政の強化を受け、適用される法令や行政指導も増加する傾向にあります。また、将来において、現在予測し得ない法的規制等が設けられる可能性があり、これらに適切に対応できなかった場合には、行政当局等からの指導・摘発等を受けることとなり、風評による社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② トラブル・クレームの発生並びに訴訟について

当社グループが事業活動を行う過程において、相手方が法人・個人を問わず、トラブル・クレームが発生する可能性があります。かかるトラブル・クレームの発生を未然に防止すべく、従業員教育を徹底し、当社顧客(潜在的顧客も含む)に対しましては丁寧な対応かつ正確な説明を心掛けております。加えて、必要に応じ法務室やコンプライアンス・リスク管理統括室等の専門管轄部署が中心となり、契約書面の事前チェックや契約先の与信管理等、法務面、信用面からの検討を行っております。また、トラブル・クレーム発生の際は、早期解決に努めるとともに、発生原因を追求し類似事案の再発防止に努めており、これらの活動状況につきましては、経営への重要度に応じ取締役会や監査役会に報告等を行っております。しかし、トラブル・クレーム等が長期化、社会問題化した場合や訴訟が提起された場合は、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金等解決にかかるコストの負担等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)  人的資源に係るリスク

① 採用、退職、労務管理等に係るリスク

働き方改革の機運が高まっており、当社グループは、従業員のワークライフバランスの実現、女性活躍推進、育児・介護と仕事の両立支援を行っています。女性活躍推進については、女性管理職の登用を積極的に推し進め、2030年には現在の10倍、介護支援についても離職率0%を実現することを目標としております。

さらに、経営トップを最高健康責任者(CHO)として健康経営大綱を制定し、「安全衛生」、「健康増進」、「ワークスタイル改革」の3つの柱を中心に様々な健康経営施策の取り組みを実施し、社員一人ひとりが働きやすく活き活きと輝いて働ける環境づくりに積極的に取り組んでおります。

こうしたなか、毎年、新卒社員及びキャリア社員を積極的に採用しておりますが、採用が想定通り進捗しなかった場合や、離職者が継続して発生した場合は、長時間労働が余儀なくされるなど労務環境の悪化により、労働生産性の低下や人材流出に繋がる可能性があります。また、顧客へのサービスの提供や内部統制に支障をきたす恐れがあります。

 

② ワークスタイル改革について

当社グループは、2021年4月より、出社率50%、オフィス床面積40%削減を目指し、テレワークを導入しました。2024年度には全社員(エッセンシャルワーカー除く)がリモートワークの対象となるよう進めております。

それにより、新たな雇用機会の創出やワークタイムの効率化、分散型ワークスタイルによるBCP対策などの効果が期待出来る一方で、社員間のコミュニケーション不足や個々のモチベーションや生産性の低下などに陥らないようマネジメントする必要があり、その結果、管理職への負担が増加する恐れがあります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

以下に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態等については遡及処理を行っていない前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

(1) 経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における国内経済は、前連結会計年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況が続いております。さらには、ウクライナ情勢に起因した原油価格の高騰、日米金利差拡大を背景とした急激な円安の進行など、先行きは依然として不透明な状況にあります。

そのような状況の中、当社グループは、2021年5月に2024年度を最終年度とする新たな中期経営計画「Innovation Plan 2024 “Design the Future Life”」(IP24)を公表いたしました。IP24では①LNG戦略(事業エリアの拡大)の推進、②TLCの進化、③DX戦略の本格化、④経営資源の最適配分、⑤SDGsに向けた取り組み強化と、5つのキーメッセージを掲げております。

IP24の初年度は、それらキーメッセージを実現していくための基盤作りの年度であり、既存事業の成長やM&Aの推進はもとより、新たにカーボンニュートラルを目指すグリーン成長戦略やワークスタイル改革などにも取り組みました。

営業活動については、感染防止対策を徹底しながら積極的な顧客獲得を推進した結果、当連結会計年度末における継続取引顧客件数は、前連結会計年度末から95千件増加し3,194千件、TLC会員サービスの会員数は同107千件増加し1,086千件となりました。

これらにより当社グループの当連結会計年度における業績については、売上高は210,691百万円(前連結会計年度比7.1%増)、営業利益は15,794百万円(同3.7%増)、経常利益は15,907百万円(同3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,969百万円(同1.7%増)となりました。なお、売上高については5期連続の増収、各利益項目については4期連続で増益となり、いずれも過去最高を更新いたしました。

当連結会計年度におけるトピックスとしては、2021年4月に株式会社TOKAIベンチャーキャピタル&インキュベーション(東京都港区)を設立いたしました。同社は既存事業とのシナジーや新たな生活関連サービスの創出など、TLCの進化を実現してまいります。

また、同月に建築設備不動産事業においてマンションなどの大規模修繕工事を営む株式会社マルコオ・ポーロ化工(愛知県豊田市)、情報通信事業においてシステム開発事業を営む株式会社クエリ(東京都豊島区)、それぞれの株式を取得し、連結子会社化いたしました。

また、2021年10月には熊本県熊本市へ、2022年1月には広島県福山市へ新たなLPガス販売の営業拠点を開設しました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

(エネルギー)

LPガス事業につきましては、引き続き顧客獲得を推進した結果、需要家件数は前連結会計年度末から34千件増加し715千件となりました。また、仕入価格に連動した販売価格の上昇等により、売上高は73,769百万円(前連結会計年度比12.4%増)となりました。

都市ガス事業につきましては、需要家件数は前連結会計年度末から7千件増加し70千件となりました。また、産業用ガス販売量の増加や原料費調整制度の影響等により、売上高は13,000百万円(同10.7%増)となりました。

これらにより、当セグメントの売上高は86,770百万円(同12.1%増)となりましたが、顧客獲得費用の増加等により営業利益は6,059百万円(同0.9%減)となりました。

 

(建築設備不動産)

建築設備不動産事業につきましては、当連結会計年度から連結子会社化した株式会社マルコオ・ポーロ化工(愛知県豊田市)が寄与した他、既存の建築設備工事や土木工事の受注も順調に推移したことで、当セグメントの売上高は27,780百万円(同19.9%増)、営業利益も1,706百万円(同35.7%増)と増収増益となりました。

 

 

(CATV)

CATV事業につきましては、地域密着の事業者として地元の情報発信や番組制作に注力するとともに、大手動画配信事業者と提携する等、コロナ禍でも快適に過ごせるようコンテンツの充実に努めてまいりました。また、各エリアの実情に応じて慎重かつ着実に営業活動を持続させたことで、放送サービスの顧客件数は前連結会計年度末から12千件増加し887千件、通信サービスの顧客件数は前連結会計年度末から22千件増加し344千件となりました。

一方、「収益認識に関する会計基準」を当連結会計年度の期首から適用したことで、当セグメントの売上高は32,572百万円(同3.5%減)となりましたが、営業利益は顧客件数の増加により5,189百万円(同10.0%増)となりました。

 

(情報通信)

コンシューマー向け事業につきましては、顧客純増への転換に努め、ISP事業については大手携帯キャリアとの提携によるメニューの拡充、モバイル事業についてはサービスメニューの適宜見直しや、固定回線とのセットプラン等により、顧客獲得を推進しました。これら施策の結果、ブロードバンド顧客は前連結会計年度末から2千件の減少に抑え654千件、LIBMOについては同2千件増加し55千件となり、売上高は24,400百万円(同7.2%減)となりました。

法人向け事業につきましては、クラウドサービスが順調に進捗、活況である受託開発案件の増加等により、売上高は26,997百万円(同10.5%増)となりました。

これらにより、当セグメントの売上高は51,398百万円(同1.3%増)、営業利益は3,355百万円(同8.7%増)となりました。

 

(アクア)

アクア事業につきましては、大型商業施設等での催事営業が順調に推移したほか、テレマーケティング等の非対面営業も実施し、顧客件数は前連結会計年度末から3千件増加し165千件となりました。

これらにより、当セグメントの売上高は7,629百万円(同0.1%増)となりましたが、顧客獲得費用の増加により営業利益は46百万円(同82.1%減)となりました。

 

(その他)

その他の事業のうち、介護事業につきましては、利用者数が増加したことにより売上高は1,353百万円(同2.9%増)となりました。造船事業につきましては、船舶修繕の隻数が増加したことにより、売上高は1,673百万円(同11.1%増)となりました。婚礼催事事業につきましては若干の回復がみられ、売上高は646百万円(同54.9%増)となりました。

これらにより、当セグメントの売上高は4,540百万円(同11.7%増)、営業損失は103百万円(前連結会計年度は244百万円の営業損失)となりました。

 

財政状態につきましては、当連結会計年度末における資産合計は184,473百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,499百万円の増加となりました。これは主として、デリバティブ評価差額資産の減少等により流動資産「その他」が1,787百万円減少した一方で、有形固定資産が4,216百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が2,243百万円、投資その他の資産が811百万円、無形固定資産が306百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。

負債合計は105,527百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,609百万円の増加となりました。これは主として、ヘッジ取引にかかる預り保証金の減少等により流動負債「その他」が3,027百万円減少した一方で、短期借入金が2,350百万円、固定負債「リース債務」が1,540百万円、支払手形及び買掛金が1,441百万円増加したこと等によるものであります。

純資産合計は78,946百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,890百万円の増加となりました。これは主として、剰余金の配当を4,072百万円実施したことに加え、繰延ヘッジ損益が1,918百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益8,969百万円を計上したこと等によるものであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末から688百万円減少し4,447百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、20,808百万円の資金の増加(前連結会計年度比△11,414百万円)となりました。これは法人税等の支払、売上債権の増加及び預り金の減少等により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益、仕入債務の増加及び非資金項目である減価償却費等の要因により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、14,592百万円の資金の減少(同+2,476百万円)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得に加え、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、6,905百万円の資金の減少(同+7,159百万円)となりました。これは借入金による資金調達等の一方で、借入金及びリース債務の返済、配当金の支払等を行ったことによるものであります。

また、前連結会計年度に比べて財務活動によるキャッシュ・フローが大幅に増加しておりますが、これは短期借入金の増加等によるものであります。

 

③ 仕入、受注及び販売の実績

a.仕入実績

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

エネルギー

40,338

130.4

建築設備不動産

9,099

128.0

CATV

16

68.1

情報通信

2,712

122.1

アクア

860

113.9

その他

480

116.2

合計

53,507

129.0

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

b.受注実績

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前連結会計
年度比(%)

受注残高

(百万円)

前連結会計
年度比(%)

エネルギー

3

10.8

83

106.6

建築設備不動産

13,222

97.1

4,046

69.4

CATV

情報通信

17,338

116.6

1,326

154.1

アクア

その他

787

74.0

67

50.9

合計

31,352

106.0

5,525

80.1

(注)1.当社グループは一部を除き受注生産を行っておりません。「エネルギー」はガス関連機器等の請負工事、「建築設備不動産」は住宅及び土木建築等の請負工事、「情報通信」はソフトウェア開発、「その他」は船舶修繕の受注高を記載しております。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

エネルギー

86,770

112.1

建築設備不動産

27,780

119.9

CATV

32,572

96.5

情報通信

51,398

101.3

アクア

7,629

100.1

その他

4,540

111.7

合計

210,691

107.1

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

ⅰ.財政状態

当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

ⅱ.経営成績

当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。

 

(売上高)

売上高は、210,691百万円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。売上高の主な内訳をセグメント別でみると、下記のとおりであります。

エネルギー事業におきましては、顧客増加や仕入価格に連動した販売価格の上昇等により、86,770百万円(同12.1%増)となりました。

建築設備不動産事業におきましては、当連結会計年度から連結子会社化した株式会社マルコオ・ポーロ化工(愛知県豊田市)が寄与した他、既存の建築設備工事や土木工事の受注も順調に推移したことで、27,780百万円(同19.9%増)となりました。

CATV事業におきましては、顧客件数が順調に増加したものの、「収益認識に関する会計基準」を当連結会計年度の期首から適用したことで、32,572百万円(同3.5%減)となりました。

情報通信事業におきましては、法人向け事業でストックビジネス及び受注開発案件が好調に推移し、51,398百万円(同1.3%増)となりました。

アクア事業におきましては、大型商業施設等での催事営業が順調に推移したほか、テレマーケティング等の非対面営業も実施し、7,629百万円(同0.1%増)となりました。

その他の事業におきましては、介護事業での利用者数の増加、造船事業での船舶修繕工事量の増加及び婚礼催事事業で若干の回復がみられた等により、4,540百万円(同11.7%増)となりました。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価は、エネルギー事業のガス仕入価格の上昇等により11,622百万円増加し、125,479百万円(同10.2%増)となりました。販売費及び一般管理費は、LPガス事業及びアクア事業の顧客獲得費用が増加したこと等により1,774百万円増加し69,418百万円(同2.6%増)となりました。以上により、営業利益は567百万円増加し、15,794百万円(同3.7%増)となりました。

 

(営業外損益)

営業外損益は113百万円の利益(同31.5%増)となりました。なお、支払利息は前連結会計年度から21百万円減少し、268百万円となりました。これらにより、経常利益は15,907百万円(同3.9%増)となりました。

 

(特別損益)

特別損益は、固定資産除却損、周年事業費用を計上したこと等により、916百万円の損失(前連結会計年度は741百万円の損失)となりました。

 

以上により、税金等調整前当期純利益は14,990百万円(前連結会計年度比2.9%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等の負担(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、8,969百万円(同1.7%増)となりました。1株当たり当期純利益は68円49銭(前連結会計年度は67円32銭)となりました。

 

ⅲ.キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

b.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等

当社グループは2021年5月に、2021年度(2022年3月期)から2024年度(2025年3月期)までの4ヵ年を対象とする「TOKAIグループ中期経営計画「IP24」(Innovation Plan 2024 “Design the Future Life”)」を策定しました。

「IP24」で掲げた4年間の目標及び2022年3月期実績、2023年3月期予想については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

 

c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フロー

詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローの指標の推移は下記のとおりであります。

 

第7期

(2018年3月期)

第8期

(2019年3月期)

第9期

(2020年3月期)

第10期

(2021年3月期)

第11期

(2022年3月期)

フリー・キャッシュ・フロー

(百万円)

9,421

9,161

10,403

15,155

6,216

自己資本比率(%)

36.3

37.4

38.0

41.6

41.9

時価ベースの自己資本比率(%)

85.0

71.8

72.2

70.0

61.1

債務償還年数(年)

2.4

2.3

2.1

1.3

2.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

46.6

58.2

72.3

108.2

75.4

(注)フリー・キャッシュ・フロー      : 営業活動キャッシュ・フロー+投資活動キャッシュ・フロー

自己資本比率             : 自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率       : 株式時価総額/総資産

債務償還年数             : 有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業活動キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。なお、当社は、「株式給付信託(BBT)」を導入しており、株式時価総額の算定上使用する発行済株式数から控除する自己株式については、株式給付信託(BBT)によって株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が所有する当社株式を含めております。

※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、社債及び借入金を対象としております。

また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

※ 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第8期の期首から適用しており、第7期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。

 

b.財務政策

ⅰ.財務戦略の基本的な考え方

当社グループは、2021年度から2024年度までの4ヵ年を対象とする「TOKAIグループ中期経営計画「IP24」(Innovation Plan 2024 “Design the Future Life”)において、キーメッセージの1つとして「経営資源の最適配分」を掲げており、事業から生み出したキャッシュ・フローを中心とした経営資源を、事業の将来成長や株主価値の向上に向けて最適配分を図る方針であります。

こうした方針を実現するため、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり経営指標の目標数値を定めて、今後創出するキャッシュ・フローを事業基盤拡大に向けた成長投資や株主還元に活用する考えです。なお、手許資金につきましては足許の資金需要に耐えられる必要最小限に留めております。

 

ⅱ.資金需要の主な内容

当社グループにおける主な資金需要は仕入代金や人件費といった営業上の支出のほか、事業基盤拡大に向けた成長投資(M&A及びアライアンス投資等)に係る資金や、顧客へのサービス提供のために継続的な設備投資を実施することに伴う支出であります。設備投資の例としては、エネルギー事業における供給権や供給設備等、情報通信事業におけるネットワーク設備等、CATV事業における放送設備や伝送設備等が挙げられます。

 

ⅲ.資金調達

当社グループにおける資金調達の方法は、内部資金に加え、設備投資資金や長期運転資金は銀行からの長期借入や社債、短期的な運転資金は銀行からの短期借入や短期社債(CP)及び売掛債権流動化によって調達しております。

各連結子会社の必要資金を当社が一括して調達した上で各社に貸し付ける体制をとり、加えてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金の一元管理を行うことで、調達コストの削減と効率的な資金管理を行っております。また、取引銀行とは良好な関係を維持しており、加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。また、取引銀行3行と貸出コミットメント契約60億円を設定しており、緊急時の流動性を確保しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症が当社グループに与える影響につきましては、事業全体への大きな影響はなく、感染症の拡大が当社グループに与える影響は軽微であるとの仮定をもとに、会計上の見積りを行っております。

 

a.収益の認識

当社グループの売上高は、主力のガスは計量販売についてはガスメーターの検針時に計上(ただし、最終検針時より期末までの分については推計計上)しており、器具等の商品は引渡時点、住宅等の建築工事は工事進行基準を適用しているものを除き検収引渡時点、役務サービスについては役務の提供が完了した時点で計上しております。なお、ガスについては商品の性格上季節的要因を受け易く、最終検針後の推計計上分については最終検針までの一定期間のガス使用量・平均気温の推移等を基に期末までの使用量を推定しておりますが、特に、推定気温より高めに推移した場合には実質消費量が推計消費量に比べ減少する可能性があります。

 

b.棚卸資産の評価

当社グループは、主として先入先出法により評価し、営業循環過程から外れた場合や正味売却価額が著しく下落した場合には、収益性の低下に伴う簿価切下げを行っております。将来の市況悪化または滞留在庫が増加した場合等には更なる評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、主力のガスは実勢価格により評価し、最終検針時より期末までの使用量を推計し、期末時点の在庫を計上しております。

 

c.貸倒引当金

当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるために貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。

 

d.投資有価証券の減損

当社グループは、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30~50%程度下落した場合及び時価のない株式については、銘柄別に回復可能性を考慮して、必要と認められた額について減損処理を行っておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振により更なる減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

e.固定資産の減損

減損の兆候がある資産グループの内、回収可能価額が帳簿価額を著しく下回った場合に、その差額を減損損失に計上しますが、回収可能価額は、資産グループの正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、今後、業績の顕著な低下、不動産取引相場や賃料相場等が変動した場合等には減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

f.繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を検討しております。回収可能性は、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高いタックスプランニングをもとに検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、繰延税金資産を計上しない、または取り崩すことが必要となる可能性があります。

 

g.退職給付に係る資産及び負債

当社グループは、退職給付会計に基づいた退職給付費用及び退職給付に係る資産・退職給付に係る負債を計上しております。前提条件として年金資産に係る長期期待運用収益率、割引率等を計算に用いており、これらが著しく変動した場合は大きく影響を受けることが考えられます。当社グループは日本の優良債券の期末時点の固定利回りを参考に割引率を決定しております。長期期待運用収益率は年金資産が投資されているファンドの予想収益率と過去の実績収益率をもとに決定されます。

当社グループは毎期退職給付債務の計算の基礎となる前提条件を見直しており、割引率の低下等、将来市場環境が悪化した場合、退職給付に係る負債の追加計上が必要となる可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。