文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) グループの基本理念「TOKAI-WAY」
当社は、2011年4月、「企業理念」、「ミッション」、「ビジョン」、「バリュー」の4層から成る「TOKAI-WAY」を理念体系として策定し、当社グループ全体で共有することで、新たなスタートを踏み出しました。
社会環境や顧客ニーズが急速に変化する中で、当社グループが一体となって運営し、「顧客力」、「総合力」、「機動力」を十分に活かし、グループ全体で持続的成長を図ってまいります。
① 企業理念(当社グループの信条)
「お客様の暮らしのために。地域とともに、地球とともに、成長・発展し続けます。」
私たちは暮らしを総合的に支える企業体として、創業以来培ってきた自らの力と可能性を原動力に、地域そして地球とのつながりを深めながら、お客様の幸せへの貢献を続けていきます。
② ミッション(当社グループが社会・顧客・株主に対して果たすべき使命)
「変革し、挑戦し、実現する。」
私たちは、お客様のお役に立つ強い信念のもと、自己変革に絶えず挑戦して暮らしのニーズを先取りし、「安心・安全」「便利・快適」「喜び・生きがい」のご提供を実現します。
③ ビジョン(当社グループが目指すべき長期事業目標)
「全国展開から世界への持続的な歩みを通してお客様の求める商品サービスをワンストップで提供する。」
グローバル化する社会環境の中でグループの総合力をさらに強化し、生活密着・地域密着の多彩なサービスを次々とお届けします。
④ バリュー(当社グループの社員が行動する上で大切にするべき共通価値観)
「ずっと、あなたとともに笑顔と感動を。」
・みんなをつなぐコミュニケーションで。
身近なパートナーとして、大切にするのはコミュニケーション。チームの力を活かして、皆様に新たな感動を生みだします。
・安心・安全・充実をあなたのそばに。
安心・安全を第一に、常に感謝の心と、最善のサービスをお届けします。
・心にいつもプロの熱意と誇りを持って。
いつまでも選ばれ続けるプロフェッショナルであるために、日々自己を磨き、自由な発想で仕事を面白くしていきます。
・地域と共に未来につなぐ成長を。
子供からお年寄りまで安心して暮らせる地域環境、自然環境づくりや地域活性化に貢献します。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、コロナ禍やウクライナ侵攻に端を発した世界的なエネルギーの高騰等の影響による急激な環境変化を受けて、新たに「中期経営計画2025」を2023年5月に公表しております。この新中計では①事業収益力の成長、②持続的成長基盤の強化、③人財・組織の活力最大化について、当社グループの持続的成長に向けて取り組むべきテーマとしております。そして、事業成長と収益基盤の拡充により、売上高・各利益項目は増収増益、顧客件数も安定的な増加を見込んでおります。また、営業キャッシュ・フローの配分については、事業の成長投資に積極的に振り向けるとともに、株主還元は配当性向40~50%の範囲で安定的に行い、自己株式取得についても機動的に実施していく方針です。資本効率(ROE:自己資本利益率、ROIC:投下資本利益率)についても市場の期待に応えるよう取り組んでまいります。
中期経営計画2025の経営指標は以下の通りとなります。
2023年5月公表中期経営計画
|
|
2023年3月期 実績 |
2024年3月期 予算 |
前期比 |
2025年3月期 計画 |
前期比 |
2026年3月期 計画 |
前期比 |
|
売上高 |
2,302億円 |
2,400億円 |
+98億円 |
2,500億円 |
+100億円 |
2,600億円 |
+100億円 |
|
営業利益 |
149億円 |
150億円 |
+1億円 |
160億円 |
+10億円 |
175億円 |
+15億円 |
|
経常利益 |
133億円 |
150億円 |
+17億円 |
160億円 |
+10億円 |
175億円 |
+15億円 |
|
当期純利益 |
65億円 |
85億円 |
+20億円 |
90億円 |
+5億円 |
100億円 |
+10億円 |
|
営業CF |
212億円 |
217億円 |
+5億円 |
230億円 |
+13億円 |
244億円 |
+14億円 |
|
顧客件数 |
330万件 |
338万件 |
+8万件 |
348万件 |
+10万件 |
357万件 |
+9万件 |
|
配当性向 |
64.8% |
49.2% |
△15.6% |
40~50% |
|||
|
ROE |
8.2% |
10.3% |
+2.1% |
10.4% |
+0.1% |
10.8% |
+0.4% |
|
ROIC |
8.3% |
8.0% |
△0.3% |
8.2% |
+0.2% |
8.7% |
+0.5% |
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題
当社グループにおいて認識している対処すべき課題及びそれらの課題に対する取り組みについては、以下に記載する通りであります。
(全社共通)
当社グループにおいて認識している対処すべき課題及びそれらの課題に対する取り組みについては、以下に記載する通りであります。
当社は2021年12月にTOKAIグループ「サステナビリティ宣言」を公表し、以下6つのマテリアリティ(重要課題)、それに紐づく19の取組課題と2030年までに達成すべき目標を定めた上で、事業活動を通じて社会課題の解決に努めております。また、取締役会の諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置し、目標達成に向けた取り組み状況を評価・検証しております。
~TOKAIグループ マテリアリティ~
(ⅰ) 脱炭素とクリーンエネルギー
(ⅱ) スマート社会の実現
(ⅲ) 暮らしの基盤づくり
(ⅳ) 地域共存と社会貢献
(ⅴ) 働きがい、やりがいの高い職場環境
(ⅵ) ガバナンス
上記に掲げた6つのマテリアリティについては、2023年度より、(ⅰ)にかかる環境(Environment)についてはGX推進室、(ⅱ)~(ⅴ)にかかる社会(Social)についてはサステナビリティ経営推進室、(ⅵ)にかかる企業統治(Governance)についてはガバナンス推進室と3つの専門部署を新たに設置し、目標の達成実現に向けて取り組みを開始したところであります。
また各事業の対処すべき課題は以下のとおりであります。
① エネルギー事業
LPガス・都市ガスにつきましては、2021年5月に公表しました「カーボンニュートラル ビジョン」の実現に向けて、GX推進室を牽引役として、新たに2023年4月にGX推進委員会を設置しました。当委員会は、当社グループ全体におけるグリーントランスフォーメーションの推進と環境負荷軽減への取り組み、情報共有を行うことを目的としております。
当社グループは、これまでも都市ガス事業においてはJクレジットを活用したカーボンニュートラル都市ガスを自治体・公共施設向けに販売を行い、LPガス事業においても、カーボンニュートラルLPGを取り扱うなど取り組んできましたが、今後もエネルギー事業者として培ったノウハウや技術力を活かしながら、再生可能エネルギー、高効率ガス機器の販売等と掛け合わせて、持続可能な低炭素社会の実現に向け努力してまいります。
また、気候温暖化以外にも、人口の減少やエネルギー事業者間での競合など事業環境は厳しく、これらへの対応が課題と認識しております。そのため、業務の効率化やコスト低減、顧客の利便性向上による差別化などに取り組んでまいります。
② 建築設備不動産事業
建築設備不動産事業につきましては、災害時でも安心・快適・便利を提供する生活水と電気の完全自給自足をコンセプトに掲げた住宅「GQハウス」や介護リフォームを展開するなど、お客様の暮らしの基盤づくりに取り組んでおります。また建築土木の分野は、災害復興には不可欠であり、地域の皆様が安心できるよう今後も万全な体制を整備してまいります。
③ CATV事業
CATV事業につきましては、大手通信事業者との競合が年々激しさを増している状況にあります。
このような状況に対し、当社グループは、コミュニティチャンネルについて、お客様の暮らしに寄り添う番組作りを念頭に、行政と連携した地域の日々の出来事から災害情報の発信、地元を巡る視聴者参加型番組、イベント・スポーツの生中継など、地域と一体となって取り組んでおります。今後も地域の皆様の暮らしを支える、地元の活性化に繋がる番組作りに取り組んでまいります。
また当社グループは、放送・通信セット加入による割引サービス、大手携帯キャリアとの連携によるスマホセット割引、大手動画配信事業との提携による番組コンテンツの充実などに取り組んでおりますが、今後もお客様のニーズに合わせたサービスを取り込み、CATV事業者としての価値を醸成し、顧客基盤の強化、拡充にも取り組んでまいります。
④ 情報通信事業
コンシューマー向け事業につきましては、ブロードバンド、スマートフォンについては日常生活に不可欠であるがゆえ、市場は成熟期を迎えており、現在は切替などによる事業者間競争が激化しております。当社グループにおいては、お客様のニーズに合わせた最適プランの提案、獲得ルートの開拓や解約率の低減に努めるなど、顧客基盤の維持・拡大に取り組んでおります。
法人向け事業につきましては、技術革新の変化への対応とそれを実現する技術者の確保、電力価格高騰による事業コスト増加への対応が課題と認識しております。当社グループにおいては、従来からの自社光ファイバーネットワークとデータセンター、システム開発を三位一体で提供するソリューションサービスに加え、クラウドサービスを取り込むなど、ストックサービスの拡充に取り組んでまいりました。また、発展著しいAI・IoT・ビッグデータを活用したサービスの商品化についても進めております。このような新しい技術に対応するため、技術者の確保・育成については、教育・研修プログラムを充実させるなど、より一層力を入れて取り組んでまいります。
⑤ アクア事業
アクア事業につきましては、顧客先より引き上げたウォーターサーバー、ボトルの取り扱いをマテリアリティに紐づく19の取組課題の1つにあげております。環境に配慮した材質の使用、自社再生工場による循環再利用の促進に努めております。
また、宅配事業者からの配送単価の値上げ要請や製造原価の上昇等、コスト管理についても事業課題と捉え、顧客獲得の強化と並行して同業他社とのアライアンス等、コストの抑制に努めてまいります。
⑥ 内部統制・コンプライアンスに関する取り組み
当社は、不適切な経費の使用等に関して2022年12月14日付で特別調査委員会より調査報告書を受領し、同委員会の提言を踏まえて2022年12月23日付「再発防止策及び関係者の処分に関するお知らせ」記載のとおり、以下の4項目からなる再発防止策を策定しました。
(1)コンプライアンス意識の徹底
(2)当社社長に関する経費処理のあり方の見直し
(3)役員に対する牽制を行う体制の強化
(4)その他(指名・報酬委員会における決定プロセスの透明化等)
これらの再発防止策を有効に機能させるのはもちろんのこと、今後とも全力で社内体制の再構築及び信頼の回復に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方や取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが合理的であると判断したものであり、実際の結果とは異なる可能性があります。
(1)サステナビリティ共通
当社グループは、「お客様の暮らしのために。地域とともに、地球とともに、成長・発展し続けます。」を企業理念に掲げ、お客様に「安心・安全」「便利・快適」「喜び・生きがい」を提供することを心掛けております。
社会は気候変動への対応、安全・安心な生活への関心の高まり、技術革新の一層の進展、少子高齢化等による社会構造の変化、コロナ禍による生活様式の変化など、様々な課題に直面しており、当社グループが取り組むべき社会課題、解決が期待されていること等を踏まえて2021年12月に「サステナビリティ宣言」を策定し、6つのマテリアリティ(重要課題)を特定いたしました。
特に、2050年のカーボンニュートラルの達成や気候変動対応、人的資本経営の取組は、当社グループの重要なテーマであると認識しており、マテリアリティの目標達成に向けて取締役会の諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置し、各課題への対応に取り組んでおります。
①ガバナンス
当社グループは、「サステナビリティ宣言」に定めた「サステナビリティ基本方針」に従い、特定した6つのマテリアリティ(重要課題)の目標達成に取り組んでおります。
また、目標達成に向けた取組状況を評価・検証すべく、取締役会の諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。
同委員会は代表取締役社長(CEO)を委員長として、経営、リスク管理をはじめとした部署の担当役員及びグループ各社社長などのメンバーで構成し、気候変動対応や人的資本経営などサステナビリティに関する施策や方針について年2回の頻度で検討いたします。また、若手社員も参加し次世代の意見も取り入れております。
サステナビリティ基本方針
〜 暮らしを支える「安心・安全」「便利・快適」「喜び・生きがい」を未来へ 〜
私たちは暮らしを総合的に支える企業体として、地球環境をはじめとする社会課題の解決に主体的に関わりながら、すべての人々が「安心・安全」「便利・快適」「喜び・生きがい」を実感でき、次世代が夢を持って成長できる社会の実現に貢献しつつ、自らの企業価値の向上を目指します。
マテリアリティ
(ⅰ)脱炭素とクリーンエネルギー
(ⅱ)スマート社会の実現
(ⅲ)暮らしの基盤づくり
(ⅳ)地域共存と社会貢献
(ⅴ)働きがい、やりがいの高い職場環境
(ⅵ)ガバナンス
②リスク管理
当社グループのマテリアリティ(重要課題)の特定・評価は、サステナビリティ基本方針に基づき、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ推進委員会が実施しております。
特定にあたっては、各ESG調査機関が公表するセクター別マテリアリティ・マップ等を基本に、地域特性や業界動向等を踏まえて候補を選定しております。その後「中長期的な当社グループの企業価値に与える影響」と「当社グループが社会に与える影響」の2つの視点から評価を行い、最重要視すべきESG課題を選定しております。
サステナビリティ推進委員会は、これら特定したマテリアリティに対して、業界動向の変化や新たなESG課題を勘案して定期的な見直しを行いながら対応策や戦略を検討いたします。取組は最終的に取締役会の決議及び承認を経て実行へと移されます。
(2)気候変動対応(TCFD提言への取組)
●気候変動対応の取組
当社グループは、TCFDフレームワークを活用した気候変動リスク及び機会の特定及び対応策の策定と経営戦略への統合が、当社グループの持続的成長と企業価値向上に資するものと考え、TCFDガイドラインに即した情報開示を進めております。今後もシナリオ分析を通じた当社グループの気候変動課題に対するレジリエンスの強化を図ると同時に、持続可能な社会の実現に向けて貢献してまいります。
①ガバナンス
当社グループの気候変動対応に係るガバナンスはサステナビリティ共通のガバナンスに組み込まれています。詳しくは「
②リスク管理
当社グループの気候変動対応に係るリスク管理はサステナビリティ共通のリスク管理に組み込まれています。詳しくは「
③戦略
Ⅰ)シナリオ分析の前提と対象事業
当社グループは気候変動課題が及ぼすリスクと機会の特定にあたり、シナリオ分析を通じて2030年時点における影響を特定・評価し、対応策の検討を行っております。とりわけ当社グループの主力事業であるガス事業は、脱炭素化への移行計画において大規模な事業環境変化が想定されるエネルギーセクター関連事業であり、その影響規模を事前に評価しておくことの必要性を認識しております。
当社グループが実施したシナリオ分析では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)や国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)が公表している複数のシナリオを参考に、主力事業であるエネルギー事業(株式会社ザ・トーカイ/東海ガス株式会社)及び情報通信事業(株式会社TOKAIコミュニケーションズ)、CATV事業(株式会社TOKAIケーブルネットワーク)を分析対象として考察いたしました。
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4℃シナリオ |
2℃未満シナリオ |
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世界観 |
産業革命期比で世界平均気温が2100年までに最大4℃上昇し、台風や洪水などの物理的被害が拡大・激甚化することを想定した世界観参考シナリオ:IPCC RCP4.5~8.5、IEA STEPS |
脱炭素化の推進により気温上昇を1.5℃程度に抑制するために、政策規制の強化、技術発展がなされる事を想定した世界観参考シナリオ:IPCC RCP1.9~2.6、IEA SDS / NZE2050 |
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エネルギー事業 |
台風や洪水の激甚化により当社グループ施設やガス供給網の被災による損害を招く可能性があります。 一方、石油由来のエネルギーへの依存が続く世界観であることから、LPガス含む従来型のエネルギー需要も引き続き拡大すると想定しています。 |
炭素税導入によるコスト上昇分を顧客に転嫁することに伴い、消費減退や他エネルギーへの切替増加が懸念されるほか、石油由来のエネルギーも忌避されることで将来的にはLPガスの需要が低迷すると想定しています。しかしながら、2030年時点においては脱炭素化への移行期間におけるLPガス需要が増加すると予測しているほか、太陽光発電やLPガス、天然ガスなどの環境優位性の高いエネルギーや燃料の需要拡大も見込まれます。 |
|
情報通信事業 /CATV事業 |
台風や洪水の激甚化による当社グループ設備及びサプライチェーンへの直接的な被害が拡大することを認識していますが、株式会社TOKAIコミュニケーションズが保有するデータセンターについては、自然災害リスクの小さい立地を予め選定していることなどからも、操業停止含む損害発生の可能性は軽微であることを確認しています。 |
情報通信事業及びCATV事業で使用するエネルギーは電力が大半を占めている為、再生可能エネルギーの開発普及に伴い電力コストが上昇した場合、両事業の事業運営コストが増加するリスクを確認しています。一方で、オフィスでのエネルギー使用量削減などの観点から、企業のスマートオフィス化やテレワークが普及することにより、クラウドサービスをはじめとした情報通信サービスの需要が高まる可能性があります。 |
Ⅱ)シナリオ分析による財務影響
※定量的な分析を行った項目は1~5段階評価、定性的な分析を行った項目は小~大の3段階評価で影響を評価しております。
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定量評価 |
定性評価 |
||
|
5 |
利益増減30%超 |
大 |
定量指標4以上の影響想定 |
|
4 |
利益増減10%超 |
||
|
3 |
利益増減1%超 |
中 |
定量指標3以上の影響想定 |
|
2 |
利益増減1%未満 |
小 |
定量指標2以下の影響想定 |
|
1 |
影響なし |
||
Ⅲ)リスク及び機会
※定量的な分析を行った項目は1~5段階評価、定性的な分析を行った項目は小~大の3段階評価で影響を評価しております。
|
定量評価 |
定性評価 |
||
|
5 |
利益増減30%超 |
大 |
定量指標4以上の影響想定 |
|
4 |
利益増減10%超 |
||
|
3 |
利益増減1%超 |
中 |
定量指標3以上の影響想定 |
|
2 |
利益増減1%未満 |
小 |
定量指標2以下の影響想定 |
|
1 |
影響なし |
||
Ⅳ)戦略まとめ
当社グループは2021年5月に「カーボンニュートラルビジョン」を表明し、温室効果ガス(GHG)排出量削減の推進をはじめ気候関連課題に対するレジリエンスの強化を図っております。各拠点のBCP対策の徹底や脱炭素に対応した新しいエネルギーの提案など、自社のレジリエンス強化及び地域貢献の可能性を模索しております。これらの取組は当社グループの事業戦略に組み込んでおり、今後はさらに環境に配慮した製品・サービスを提供し、お客様の生活・事業活動における温室効果ガス削減や、企業データのクラウド化及び共同型プラットフォーム等のサービスの拡充や機能向上から、お客様の環境負荷低減への取り組み支援を通じて、企業価値の向上に繋げてまいります。
④指標と目標
当社グループは、「中期経営計画2025」で掲げた戦略に基づき、地域・お客様・サプライヤーと一体となって低・脱炭素化を推進し、2050年にカーボンニュートラルを実現してまいります。
ⅰ)自らの事業活動におけるGX推進(Scope1※ +2※)
以下の取り組みを推進し、2030年に1.3万t-CO2以上のGHG排出量削減を図ってまいります。
・DX推進によるLPガス事業の配送効率化・自動検針化
・太陽光発電の自社設置
・事業所で使用する電気の再エネ化
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|
2021年度実績 |
2022年度実績 (2021年度対比) |
2030年度目標 (2021年度対比) |
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Scope1+2 合計 |
24,813t-CO2 |
23,989t-CO2 (▲824t-CO2、▲3.3%) |
11,813t-CO2 (▲13,000t-CO2、▲52%) |
ⅱ)お客様のエネルギー利用におけるGX推進
エネルギー事業を展開する株式会社ザ・トーカイ、東海ガス株式会社が中心となって以下の取り組みを推進し、サプライチェーン全体のGHG排出量削減に注力してまいります。
・省エネ機器の普及促進
・再生可能エネルギーの導入促進
・地域と一体となった低・脱炭素化推進
・原料の脱炭素化への対応
※Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
(3)人的資本経営
●人的資本経営の取組
『人財戦略(理想の個、理想の組織)を実施することで
従業員のウェルビーイング向上により、働きがいのある元気な企業集団へ』
※一人ひとりを、大切な財産であると考えており、人材の『材』を財産の『財』にて表現をしています。
当社グループでは「理想の個の姿」と「理想の組織の姿」の実現をめざし、人的資本への投資を進めております。理想の姿の実現に向けて、「自律的なキャリアアップ支援」「働き方改革」「多様性を重視した組織風土の醸成」「健康経営施策」に取り組んでおります。
<当社グループが目指す2つの理想の姿>
・『理想の個の姿』
従業員自身が環境変化に適応し、自己変革に絶えず挑戦し、人生の「喜び・生きがい」の目標達成に向けて自律的にキャリアアップが出来る姿を目指します。
・『理想の組織の姿』
目標達成のため、上下関係なく健全なコンフリクトがあり、互いに柔軟なアイデアを生み出し、協力し合って課題に取り組むことができ、エンゲージメント及びチーム生産性の高い組織風土を目指します。
☆当社グループが目指す人的資本経営のビジョン
(※)DE&I:Diversity,Equity&Inclusionの略称。
社会の多様性、公平性、包摂性を高めるための対策や概念を指します。
①ガバナンス
当社グループの人的資本経営に係るガバナンスはサステナビリティ共通のガバナンスに組み込まれています。詳しくは「
②リスク管理
当社グループの人的資本経営に係るリスク管理はサステナビリティ共通のリスク管理に組み込まれています。詳しくは「
なお、人的資本経営に係る特有のリスク管理は下記のとおりであります。
日本の社会情勢として生産年齢人口は年々減少しており、今後、人財の確保が難しくなることが予想されています。当社グループは、持続的な企業価値の向上を図ることや経営戦略に連動した人財戦略を実行するためには人財の確保が重要と考えております。
そこで、当社グループは戦略に掲げております人財育成方針と社内環境整備方針を軸に、当社グループを支えている従業員を大切な財産とし、個の強みを活かす企業を目指してまいります。そして、人財の獲得・人財の定着・人財の活躍を図り、リスク対応に取り組んでまいります。
③戦略
Ⅰ)人財育成方針
当社グループでは、『従業員自身が環境変化に適応し、自己変革に絶えず挑戦し、人生の「喜び・生きがい」の目標達成に向けて自律的にキャリアアップが出来る姿』を理想の個として掲げており、その理想の個の実現には従業員の自律性が重要だと考えております。そのため、従業員の個性や多様性を尊重し、自身でのキャリア構築、環境変化への対応したスキル支援など、自律性を重視した育成を進めてまいります。
従業員が『理想の個』の姿になるための成長を促すことで、従業員のウェルビーイングの向上を目指します。
<主な研修及び人財育成のための施策>
当社グループの企業理念実現のためには理想の個の姿を実現した従業員が必要不可欠です。
従業員のキャリア形成の促進・支援を目的としたセルフキャリアドックの実施、階層別研修として若手・中堅・管理職への研修等を行っております。セルフキャリアドックについては、国家資格であるキャリアコンサルタントを有する者が従業員のキャリア形成を支援してまいります。また、管理職への研修として心理的安全性についての研修や、従業員一人ひとりの強みを活かすこと(ⅰ.ストレングス指標)を目的としたコーチングの研修を取り入れております。これらの研修を通じて、自律性向上を図り、理想の個を実現できる人財(ⅱ.セルフキャリア指標)を育成してまいります。
<主な研修>
a.セルフキャリアドック
b.コーチング研修
c.新入社員研修
d.人財育成研修(階層別グループ人財育成研修)
e.重点テーマ研修
f.部門別スキル研修
<制度他>
g.評価制度と目標管理制度
h.資格取得報奨制度
i.英会話学習支援
j.EAP(Employee Assistance Program の略「従業員支援プログラム」)
Ⅱ)社内環境整備方針
当社グループでは『目標達成のため、上下関係なく健全なコンフリクトがあり、互いに柔軟なアイデアを生み出し、協力し合って課題に取り組むことができ、エンゲージメント及びチーム生産性の高い組織』を理想の組織としており、その理想の組織の実現には人財の多様性が重要だと考えております。そのため当社グループではダイバーシティマネジメントを標榜し年齢・性別・国籍・LGBTQ+など、多様な人財が活躍できるよう環境整備・制度設計を進めることで、働きやすく・働きがいのある職場づくりを推進いたします。
また、従業員一人ひとりが活躍するための基盤は、健康で活き活きと仕事ができることと認識しております。そのために、「健康で活き活きと輝いて仕事ができるよう健康増進を支援」「安心・安全で快適な職場づくりにむけて安全衛生管理の推進」「調和がとれたワークライフバランスの推進」を実践し、健康経営を促進すること(ⅴ.健康リテラシーの高い従業員割合)で、従業員のウェルビーイングの向上を目指します。
<主な研修及び社内環境整備のための制度>
当社グループが目指す理想の組織の実現に向けてダイバーシティの推進が重要であります。そのため女性活躍推進を目的とした女性社員研修を行うほか、心理的安全性の高い職場づくり(ⅲ.セーフ指標)に向けて管理職に対して心理的安全性研修やコーチング研修を実施しております。また一人ひとりの多様な働き方を支えるためテレワーク勤務制度やフレックスタイム制度などを取り入れております。当社グループでは多様な人財が活躍できるよう、引き続き働きやすい環境整備(ⅳ.WLB(Work Life Balance:社内環境整備)指標)を進めてまいります。
<主な研修>
a.女性社員研修
b.心理的安全性研修
c.コーチング研修
d.介護研修
e.パワーハラスメント研修
f.安全衛生関連の研修
g.メンタルヘルス研修(ラインケア)
h.メンタルヘルス研修(セルフケア)
<制度他>
i.育児休業制度
j.介護休業制度
k.育児時差時短・介護時差勤務
l.テレワーク勤務制度
m.フレックスタイム制度
n.保存休暇制度
o.エンゲージメントサーベイ
p.治療と介護の両立支援制度
q.健康に関する取り組みへのアンケート
④指標と目標
当社グループにとって従業員は財産であり、従業員が活き活きと輝いて働ける環境を目指しております。また、従業員の自律性を育み、働きやすい職場環境を構築することにより、従業員のウェルビーイング向上を図り『働きがいのある元気な企業集団の実現』にむけて人的資本の拡充を実施してまいります。そして、当社グループの目標である中期経営計画2025を達成してまいります。
<特に重要な指標について>
当社グループでは理想の個・理想の組織の実現に向けて下記5つの指標を掲げております。指標を用いて理想の姿に向けた進度を測定するとともに、人的資本経営に係るPDCAを円滑に回すことにより目標達成につなげてまいります。
ⅰ.ストレングス指標
一人ひとりの個性や強みを活かすことは、従業員の働きがい及び組織としてのパフォーマンスを高めると捉え、従業員が自分の強みをどれだけ仕事に生かすことができているかを測定します。
ⅱ.セルフキャリア指標
不確実な時代を乗り越えるためには、従業員自身が環境変化に適応することや、目標達成に向けて自律的にキャリア形成していくことが必要です。従業員のキャリア形成を促進・支援していくため、キャリア形成を意識し行動に移せているかを測定します。
ⅲ.セーフ(心理的安全性)指標
企業の成長のためには、多様な意見を認め合い、健全なコンフリクトが生じていることが重要です。その土台となる心理的安全性が組織内でどれだけ確保されているかを測定します。
ⅳ.WLB(Work Life Balance:社内環境整備)指標
従業員が活躍するためには、働きやすく・働きがいのある職場づくりが必要です。一人ひとりの多様な働き方を支えるための制度を整えるとともに、従業員目線で見たときに働きやすい職場になっているかを測定します。
ⅴ.健康リテラシーの高い従業員割合
健康経営への取り組みには、従業員が健康への知識や能力を活用していくかが重要です。
健康への知識や能力を活用できている従業員が多いかを測定します。
<人的資本に係る実績値と目標>
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 自然災害等リスク
① 大規模災害の発生について
当社グループの事業展開エリアは、静岡県及び関東地区が大きな割合を占めておりますが、静岡県は東海地震・南海トラフ地震、関東は首都直下型地震など大規模地震の発生が想定されています。BCP (事業継続計画)を策定し災害時の事業継続に備えておりますが、想定を超えた地震・風水害等の大規模災害の発生により、当社グループの人員・施設等に大きな被害が発生するだけでなく、事業継続に不可欠な電力の供給不能や、通信回線等の障害が長期化する場合や、道路等の交通インフラの遮断が長期化する場合には、事業の維持・継続に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 感染症の発生について
近年、国内外において新型コロナウイルス感染症が、経済活動やお客様の生活に大きな影響を与えてきました。このような感染症に対し、当社グループはLPガス・都市ガス・アクア・インターネット・放送・介護など多くのライフラインを担っていることから、お客様と従業員の健康と安全を最大限考慮し、事業ごとに対応ルールを設けて感染防止を徹底しております。また感染者が発生した場合の緊急時体制についても、事業ごとに事業継続に向けた仕組みを整備しております。しかし、今後、新たな感染症が拡大することによって、お客様への対応に遅延を生ずるなど、安定的なサービスの提供に支障を来し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業リスク
① 他社との競合について
エネルギー事業や情報通信事業等における競合事業者には、当社グループより大きな資本力、技術力、販売力等を有している企業が数多く存在しております。近年では都市ガスや電力の小売市場の自由化、NTT東日本・西日本による光回線卸サービスの提供等もあって、益々競合関係が激化する傾向にあります。
また、LPガス、都市ガス、電力等、エネルギー間競争が激化して当社の収益基盤の拡大が計画通り進捗しなくなるリスクがあります。
対応策として、LPガス事業につきましては、業務の自動化、配送業務・検針等の客先業務の効率化等のコストの低減や、新規エリア拡大及びM&Aによる新規顧客獲得に取り組んでおります。都市ガス事業につきましては、M&Aによる拡大施策や、複数サービスの利用や保安体制の充実により顧客との接点強化、事業基盤の拡充等に取り組んでおります。情報通信事業やCATV事業につきましては、獲得コストの効率的配分、放送・通信セット加入による割引サービス、大手携帯キャリアとの連携によるスマホセット割引など価格競争力を高めることで、新規獲得及び解約防止に取り組んでおります。
しかしながら、これらの同業者、異業種業者との競争が当社グループの想定を上回って激化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② CATV事業、情報通信事業等における技術陳腐化について
当社グループが行っているCATV事業、情報通信事業では、技術革新が目覚ましいスピードで進んでおります。このような新しい技術に対応するため、技術者の確保・育成については、教育・研修プログラムを充実させるなど、より一層力を入れて取り組んでおりますが、技術革新により当社製品及びサービスの陳腐化や市場の喪失が発生した場合、技術革新に対応できない場合及び新たなサービス提供のための設備投資が十分でない場合には、競争力の低下につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 仕入先、業務委託先、下請先との関係について
当社グループは、エネルギー事業、建築設備不動産事業、CATV事業、情報通信事業、アクア事業等、多くの事業において商品の仕入を行い、また、業務の一部を他社に委託するもしくは下請に出す等を行っております。これらの仕入・業務委託・下請先において、何らかのトラブル等が発生し、お客様へ安定的な商品・サービスの提供が困難になる事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 特定の取引先・受注先への依存について
当社グループのソフトウェア開発事業は、特定のシステムインテグレータに対する依存度が比較的高い水準にありますが、高度な要請に的確に応えることにより、システム構築・運用ノウハウ等を培い、より強固な関係を築いてまいりました。しかしながら、取引先システムインテグレータの経営状況や事業戦略の変更等があった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのブロードバンドサービスは、キャリア事業者から回線の提供を受けたうえで、主に直販もしくは家電量販店等を通じて個人向けに販売しておりますが、キャリア事業者、家電量販店等の事業戦略等に変更があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、モバイル事業として、当社グループはソフトバンク株式会社の代理店事業及び株式会社NTTドコモより回線を借り受けたMVNO事業を行っております。当該各社の事業戦略、代理店施策及び回線の借り受け価格等に重要な変更があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 受注業務における不採算取引の発生について
当社グループの建築設備不動産事業等における、大手メーカー・ゼネコン等からの受注・下請業務においては、適正な施工管理を行っておりますが、何らかのトラブル等が発生し、納期が遅れる、受注先の検収条件を満たせない等の事態により、採算が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのソフトウェア開発事業等においては、引き合い・見積もり・受注段階から、プロジェクト管理の徹底を図り、効率的なシステム構築・開発を目指しております。しかしながら、納入後の不具合の発生、お客様からの開発方式の変更要求、仕様追加の発生等、工数の追加、開発途上の不測事故等により採算が悪化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 事業提携やM&Aについて
当社グループは、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討を進めていく方針です。そして、個別の投資案件に係る収支状況については担当事業部等が常に把握し、必要に応じて事業計画の見直しを行うなど、投資資金の回収可能性について厳格に管理を行っておりますが、提携先の事業や譲受事業等が計画どおりに進展せず、期待した成果が上がらない場合は、取得株式等の減損損失を計上することも想定され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 投資資金の回収について
当社グループの事業の中核を形成するエネルギー事業、CATV事業、情報通信事業は、事業拡大のために多額の設備投資を行っております。また、新たな技術の開発・導入やこれに伴う新しいサービスを提供し、事業を拡大していくためには、既存の投資計画の変更・見直しを余儀なくされることがあります。投資効果を検証し、投資計画の見直しを適宜行っておりますが、景気動向・市場動向等、情勢に大きな変化が生じた等の理由により、当初想定していた投資収益が期待できなくなる可能性があります。その場合には、投下した投資資金の回収が遅れる可能性があります。個別の投資案件に係る収支状況については担当事業部等が常に把握し、必要に応じて事業計画の見直しを行うなど、投資資金の回収可能性について厳格に管理を行っておりますが、経済情勢の急激な変化、突然の需要減退等の環境変化に対応できず、所期の投資成果が期待できない可能性が高くなった場合には、固定資産の減損処理が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 海外事業展開に係るリスクについて
当社グループは、エネルギー事業、アクア事業、情報通信事業等において、海外への事業展開及び海外企業との取引を行っております。自社並びに外部委託先を利用して市場環境、政策動向等の情報収集を行っておりますが、現地の商習慣や法律・規制等の制約、人件費の高騰、為替レートの変動、テロやクーデター等による社会的混乱等により、事業展開及び取引に重大な支障が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 債権管理・与信リスク
与信管理について
当社グループは、債権管理規程等の社内ルールを策定し、取引先の与信管理・債権管理に係る体制整備・強化に努めておりますが、取引先の経営状況が悪化し、売掛金・貸付金等の回収が遅延したり、貸し倒れ等が発生すること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) マーケットリスク
① ガス仕入価格及び為替の変動について
エネルギー事業における主力商品であるLPガスの仕入価格は、その大半を輸入に依存している関係上、地政学的要因や需給バランス等に起因する市況や為替変動の影響を受けます。この市況や為替変動による影響を最小限に食い止めるべく、一部固定化のためのヘッジ取引を実施する場合があります。これは、原料価格の急激な上昇による販売価格への影響を抑えるために行うものですが、実際の仕入時点における商品価格が、予想に反して大幅に下落した場合には、価格の固定化により損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 不動産市況悪化のリスクについて
当社グループは不動産事業を行っておりますが、不動産価格が大幅に下落した場合には、販売用不動産の評価額の引下げ、自社不動産の減損処理が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 資金調達構造ならびに金利動向の影響について
当社グループは、エネルギー事業、建築設備不動産事業、CATV事業、情報通信事業、アクア事業等において経営基盤の強化・拡充を図っております。一方で、中期経営計画に基づくキャッシュ・フロー経営によって有利子負債の削減、自己資本比率の向上に努めてまいりましたが、今後、M&A等による投資拡大を進める中で、有利子負債が増加し金利上昇のリスクを受けやすくなる恐れがあります。資金調達にあたっては、長短のバランスの適正化及び長期借入の固定金利調達により金利上昇リスクを抑えて参りますが、急激な金利上昇があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) システムリスク
① 個人情報の管理について
当社グループは、個人情報取扱事業者として、「プライバシーポリシー」を定め、ウェブサイト等で開示しております。当社グループでは、個人情報保護法等の法令及び社内規程に基づき顧客情報の取り扱いに細心の注意を払っておりますが、万一、不正ログイン、サイバー攻撃等により、大規模な顧客情報の流出等が生じた場合には、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金の支払等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 情報システムの障害発生について
当社グループでは、情報通信事業を中心に、自社の情報処理システムやデータセンター・自社回線等によるサービスを提供しております。システム障害の防止には細心の注意を払っておりますが、機器不良及び人為的なミス、大規模な自然災害等により情報システムの停止、誤作動等の障害が発生する可能性があり、これらの事故によって、当社グループにおけるサービス提供の継続が困難となった場合には、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金の支払等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 自社業務系システム構築に係るリスクについて
当社及びグループ会社が、自社の業務系システムの開発を効率的に進めることを目的に、グループ内企業に発注することがあります。一方で、開発要員が不足した場合等に、当該案件の納期が遅れることで業務に支障をきたす可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) コンプライアンスリスク
① 法的規制について
当社グループの事業は多岐に亘っており、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律、ガス事業法、宅地建物取引業法、建設業法、放送法、電気通信事業法、青少年ネット規制法等、関係する法令や監督官庁も様々です。また、訪問販売等の事業に適用される特定商取引法や景品表示法、下請会社を使う事業に共通な下請法の規制を受けております。さらに一般消費者に直結した事業が多いため、昨今の消費者保護行政の強化を受け、適用される法令や行政指導も増加する傾向にあります。また、将来において、現在予測し得ない法的規制等が設けられる可能性があり、これらに適切に対応できなかった場合には、行政当局等からの指導・摘発等を受けることとなり、風評による社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② トラブル・クレームの発生並びに訴訟について
当社グループが事業活動を行う過程において、相手方が法人・個人を問わず、トラブル・クレームが発生する可能性があります。かかるトラブル・クレームの発生を未然に防止すべく、従業員教育を徹底し、当社顧客(潜在的顧客も含む)に対しましては丁寧な対応かつ正確な説明を心掛けております。加えて、必要に応じガバナンス推進室やコンプライアンス・リスク管理統括室等の専門管轄部署が中心となり、契約書面の事前チェックや契約先の与信管理等、法務面、信用面からの検討を行っております。また、トラブル・クレーム発生の際は、早期解決に努めるとともに、発生原因を追求し類似事案の再発防止に努めており、これらの活動状況につきましては、経営への重要度に応じ取締役会や監査役会に報告等を行っております。しかし、トラブル・クレーム等が長期化、社会問題化した場合や訴訟が提起された場合は、風評による社会的信用の失墜や損害賠償金等解決にかかるコストの負担等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
以下に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、円安進行やウクライナ情勢に起因した原材料やエネルギー価格の高騰による物価高が懸念される状況で推移しましたが、ウィズコロナの下で、政府による各種政策や企業による賃上げや働き方の多様化支援の動きも拡がっており、景気の持ち直しが期待されております。
当連結会計年度においては、事業エリアの拡大の推進、デジタルマーケティングの推進、オープンイノベーションの創出、DX戦略の本格化、経営資源の最適配分、SDGsに向けた取り組み強化に、引き続きグループ一丸となって取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度においては、グループの継続取引顧客件数が106千件増加(前連結会計年度は95千件増加)し3,299千件、TLC会員サービスの会員数が同71千件増加(前連結会計年度は107千件増加)し1,158千件となりました。
さらに2022年6月には産業廃棄物処理、木材チップ製造等を営む株式会社ウッドリサイクル(岐阜県下呂市)の株式を取得して連結子会社化し、10月には物流・倉庫業向けパッケージソフトの開発・販売・保守を営む株式会社ジェイ・サポート(福岡市中央区)と、CATV事業を営む沖縄ケーブルネットワーク株式会社(沖縄県那覇市)の株式を取得して連結子会社化しました。2023年3月には連結子会社の株式会社TOKAIキッズタッチ(静岡市葵区)が一時預かり託児所サービスを開始しました。
また、2023年3月には愛媛県松山市へ新たなLPガス販売の営業拠点を開設し四国エリアへの進出を果たす等、事業基盤の拡大について順調な成果が得られました。
このような状況のもと、当連結会計年度における業績については、売上高は230,190百万円(前連結会計年度比9.3%増)となりましたが、ガス仕入コストの高騰や顧客獲得費用の増加等により、営業利益は14,919百万円(同5.5%減)、ベトナムの関連会社に係るのれんの減損損失等を計上し、経常利益は13,289百万円(同16.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,465百万円(同27.9%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(エネルギー)
LPガス事業につきましては、引き続き顧客獲得を推進した結果、需要家件数は前連結会計年度末から31千件増加し746千件となりました。また、工業用ガス販売における仕入価格に連動した販売価格の上昇等により、売上高は82,921百万円(前連結会計年度比12.4%増)となりました。
都市ガス事業につきましては、需要家件数は前連結会計年度末から5千件増加し75千件となりました。また、原料費調整制度の影響により、売上高は19,607百万円(同50.8%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は102,528百万円(同18.2%増)となりましたが、ガス仕入コストの高騰等が影響し営業利益は4,285百万円(同29.3%減)となりました。
(建築設備不動産)
建築設備不動産事業につきましては、大型の設備工事や土木工事、店舗等の新築工事が減少したこと等により、当セグメントの売上高は26,809百万円(同3.5%減)、営業利益は1,312百万円(同23.1%減)となりました。
(CATV)
CATV事業につきましては、地域密着の事業者として地元の情報発信や番組制作に注力するとともに、大手動画配信事業者と提携する等コンテンツの充実に努めてまいりました。また、営業活動を積極的に実施したことで、放送サービスの顧客件数は前連結会計年度末から26千件増加し914千件、通信サービスの顧客件数は前連結会計年度末から29千件増加し373千件となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は34,500百万円(同5.9%増)、営業利益は5,523百万円(同6.4%増)となりました。
(情報通信)
コンシューマー向け事業につきましては顧客純増への転換に努め、ISP事業については大手携帯キャリアとの提携による獲得強化、モバイル事業についてはLIBMOのサービスメニューの拡充や固定回線とのセットプラン等により顧客獲得を推進しました。これらの施策の結果、ブロードバンド顧客は純増基調に転じ前連結会計年度末から11千件増加し665千件、LIBMOについては同16千件増加し71千件となりましたが、ARPUの減少等により、売上高は24,402百万円(同0.0%増)と前年並みとなりました。
法人向け事業につきましては、キャリアサービス及びクラウドサービスが順調に進捗、受託開発案件の増加等により、売上高は29,542百万円(同9.4%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は53,945百万円(同5.0%増)、営業利益は3,841百万円(同14.5%増)となりました。
(アクア)
アクア事業につきましては、大型商業施設等での催事営業に加えて、WEB獲得やテレマーケティング等の非対面営業も実施し、顧客件数は前連結会計年度末並みの165千件となりました。
一方、当セグメントの売上高は、世帯当たり消費量の減少等により7,529百万円(同1.3%減)となりましたが、営業費用を抑制し営業利益は262百万円(同462.6%増)となりました。
(その他)
その他の事業のうち、介護事業につきましては、利用者数が増加したことにより、売上高は1,362百万円(同0.7%増)となりました。造船事業につきましては、船舶の修繕工事量が増加したことにより、売上高は1,709百万円(同2.2%増)となりました。婚礼催事事業につきましては婚礼、宴会事業ともに回復がみられ、売上高は1,012百万円(同56.5%増)となりました。
これらにより、当セグメントの売上高は4,876百万円(同7.4%増)、営業利益は169百万円(前連結会計年度は103百万円の営業損失)となりました。
財政状態につきましては、当連結会計年度末における資産合計は193,339百万円となり、前連結会計年度末と比較して8,865百万円の増加となりました。これは主として、有形固定資産が4,367百万円、商品及び製品が1,418百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が1,333百万円、未収入金の増加等により流動資産「その他」が1,778百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
負債合計は111,034百万円となり、前連結会計年度末と比較して5,507百万円の増加となりました。これは主として、短期借入金が1,341百万円、支払手形及び買掛金が1,133百万円、長期借入金が1,118百万円、固定負債「リース債務」が933百万円、契約負債の増加等により流動負債「その他」が1,251百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
純資産合計は82,304百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,358百万円の増加となりました。これは主として、剰余金の配当4,334百万円を実施した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益6,465百万円を計上したことに加え、その他有価証券評価差額金が852百万円、為替換算調整勘定が371百万円、それぞれ増加したこと等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末から418百万円減少し4,028百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、21,193百万円の資金の増加(前連結会計年度比+384百万円)となりました。これは法人税等の支払、棚卸資産の増加等により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益、非資金項目である減価償却費等の要因により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、14,152百万円の資金の減少(同+440百万円)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得に加え、有価証券の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7,459百万円の資金の減少(同△554百万円)となりました。これは借入金による資金調達等の一方で、借入金及びリース債務の返済、配当金の支払等を行ったことによるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
エネルギー |
57,857 |
143.4 |
|
建築設備不動産 |
9,246 |
101.6 |
|
CATV |
13 |
80.2 |
|
情報通信 |
2,666 |
98.3 |
|
アクア |
813 |
94.6 |
|
その他 |
666 |
138.8 |
|
合計 |
71,263 |
133.2 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前連結会計 |
受注残高 (百万円) |
前連結会計 |
|
エネルギー |
17 |
474.4 |
98 |
117.3 |
|
建築設備不動産 |
12,958 |
98.0 |
2,107 |
52.1 |
|
CATV |
- |
- |
- |
- |
|
情報通信 |
18,319 |
105.7 |
1,385 |
104.4 |
|
アクア |
- |
- |
- |
- |
|
その他 |
1,293 |
164.1 |
137 |
202.8 |
|
合計 |
32,588 |
103.9 |
3,729 |
67.5 |
(注)1.当社グループは一部を除き受注生産を行っておりません。「エネルギー」はガス関連機器等の請負工事、「建築設備不動産」は住宅及び土木建築等の請負工事、「情報通信」はソフトウェア開発、「その他」は船舶修繕の受注高を記載しております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
エネルギー |
102,528 |
118.2 |
|
建築設備不動産 |
26,809 |
96.5 |
|
CATV |
34,500 |
105.9 |
|
情報通信 |
53,945 |
105.0 |
|
アクア |
7,529 |
98.7 |
|
その他 |
4,876 |
107.4 |
|
合計 |
230,190 |
109.3 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
ⅰ.財政状態
当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ⅱ.経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。
(売上高)
売上高は、230,190百万円(前連結会計年度比9.3%増)となりました。売上高の主な内訳をセグメント別でみると、下記のとおりであります。
エネルギー事業におきましては、顧客増加や仕入価格に連動した販売価格の上昇等により、102,528百万円(同18.2%増)となりました。
建築設備不動産事業におきましては、大型の設備工事や土木工事、店舗等の新築工事が減少したこと等により、26,809百万円(同3.5%減)となりました。
CATV事業におきましては、顧客件数が順調に増加し34,500百万円(同5.9%増)となりました。
情報通信事業におきましては、法人向け事業でストックビジネス及び受注開発案件が好調に推移し、53,945百万円(同5.0%増)となりました。
アクア事業におきましては、世帯当たり消費量の減少等により、7,529百万円(同1,3%減)となりました。
その他の事業におきましては、介護事業での利用者数の増加、造船事業での船舶修繕工事量の増加及び婚礼催事事業で婚礼、宴会事業ともに回復がみられた等により、4,876百万円(同7.4%増)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、エネルギー事業のガス仕入価格の上昇等により18,650百万円増加し、144,129百万円(同14.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は、LPガス事業及びブロードバンド事業の顧客獲得費用が増加したこと等により1,722百万円増加し71,141百万円(同2.5%増)となりました。以上により、営業利益は874百万円減少し、14,919百万円(同5.5%減)となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、ベトナムの関連会社に係るのれんの減損損失等を計上し、1,629百万円の損失(前期は113百万円の利益)となりました。なお、支払利息は前連結会計年度から2百万円増加し、271百万円となりました。これらにより、経常利益は13,289百万円(同16.5%減)となりました。
(特別損益)
特別損益は、固定資産除却損、減損損失、特別調査費用を計上したこと等により、1,407百万円の損失(前連結会計年度は916百万円の損失)となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は11,882百万円(前連結会計年度比20.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等の負担(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、6,465百万円(同27.9%減)となりました。1株当たり当期純利益は49円41銭(前連結会計年度は68円49銭)となりました。
ⅲ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等
2023年3月期は、事業エリアの拡大の推進、デジタルマーケティングの推進、オープンイノベーションの創出、DX戦略の本格化、経営資源の最適配分、SDGsに向けた取り組み強化に、引き続きグループ一丸となって取り組んでまいりました。
2023年3月期の実績については、以下の通りとなります。
2023年3月期実績
|
|
2020年3月期 実績 |
2021年3月期 実績 |
2022年3月期 実績 |
2023年3月期 実績 |
|
売上高 |
1,960億円 |
1,967億円 |
2,107億円 |
2,302億円 |
|
営業利益 |
142億円 |
152億円 |
158億円 |
149億円 |
|
経常利益 |
145億円 |
153億円 |
159億円 |
133億円 |
|
当期純利益 |
82億円 |
88億円 |
90億円 |
65億円 |
|
営業CF |
225億円 |
322億円 |
208億円 |
212億円 |
|
顧客件数 |
300万件 |
310万件 |
319万件 |
330万件 |
|
配当性向 |
44.5% |
44.6% |
46.7% |
64.8% |
|
ROE |
13.0% |
12.7% |
11.8% |
8.2% |
|
ROIC |
8.7% |
9.2% |
9.2% |
8.3% |
2023年3月期の連結業績は、エネルギー及びCATVの顧客件数増加、仕入価格に連動した販売価格の上昇及び情報通信法人向けストックビジネスの拡大等による増収により、売上高が2,302億円となり、前連結会計年度比195億円(9.3%)増と6期連続の増収となり、過去最高を更新しました。
一方、利益面については、ガス仕入コストの高騰や顧客獲得費用の増加等により、営業利益が149億円と同9億円(5.5%)減、ベトナムの関連会社に係るのれんの減損損失等を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益65億円と同25億円(27.9%)減となりました。
顧客件数については顧客獲得及び解約防止に努めた結果、同11万件増の330万件となりました。
なお、中期経営計画2025については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の分析・検討内容 b経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等」に記載しております。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローの指標の推移は下記のとおりであります。
|
|
第8期 (2019年3月期) |
第9期 (2020年3月期) |
第10期 (2021年3月期) |
第11期 (2022年3月期) |
第12期 (2023年3月期) |
|
フリー・キャッシュ・フロー (百万円) |
9,161 |
10,403 |
15,155 |
6,216 |
7,040 |
|
自己資本比率(%) |
37.4 |
38.0 |
41.6 |
41.9 |
41.5 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
71.8 |
72.2 |
70.0 |
61.1 |
59.0 |
|
債務償還年数(年) |
2.3 |
2.1 |
1.3 |
2.1 |
2.2 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) |
58.2 |
72.3 |
108.2 |
75.4 |
77.5 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー : 営業活動キャッシュ・フロー+投資活動キャッシュ・フロー
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
債務償還年数 : 有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業活動キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。なお、当社は、「株式給付信託(BBT)」を導入しており、株式時価総額の算定上使用する発行済株式数から控除する自己株式については、株式給付信託(BBT)によって株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が所有する当社株式を含めております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、社債及び借入金を対象としております。
また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.財務政策
ⅰ.財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、2023年5月に新たに「中期経営計画2025」を策定しました。その中で、経営資源配分方針については、既存事業で創出した営業キャッシュフローを更なる成長に向けた積極的な投資(収益基盤の拡大・強化に向けた投資や、新サ―ビス・再生可能エネルギー投資等)に優先的に振り向ける一方で、配当についても安定的に行う方針を定めております。
また、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り経営指標の目標数値を掲げ、市場の期待に応える資本効率(ROEやROIC)の水準の維持も意識しております。なお、手許資金につきましては足許の資金需要に耐えられる必要最小限に留めております。
ⅱ.資金需要の主な内容
当社グループにおける主な資金需要は仕入代金や人件費といった営業上の支出のほか、収益基盤拡大に向けた成長投資や新サービスの展開に向けた投資に係る資金や、顧客へのサービス提供のために継続的な設備投資を実施することに伴う支出であります。設備投資の例としては、エネルギー事業における供給権や供給設備等、情報通信事業におけるネットワーク設備等、CATV事業における放送設備や伝送設備等が挙げられます。
ⅲ.資金調達
当社グループにおける資金調達の方法は、内部資金に加え、設備投資資金や長期運転資金は銀行からの長期借入、短期的な運転資金は銀行からの短期借入や短期社債(CP)及び売掛債権流動化によって調達しております。
各連結子会社の必要資金を当社が一括して調達した上で各社に貸し付ける体制をとり、加えてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金の一元管理を行うことで、調達コストの削減と効率的な資金管理を行っております。また、取引銀行とは良好な関係を維持しており、加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。また、取引銀行3行と貸出コミットメント契約60億円を設定しており、緊急時の流動性を確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症が当社グループに与える影響につきましては、事業全体への大きな影響はなく、感染症の拡大が当社グループに与える影響は軽微であるとの仮定をもとに、会計上の見積りを行っております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、主力のガスは計量販売についてはガスメーターの検針時に計上(ただし、最終検針時より期末までの分については推計計上)しており、器具等の商品は引渡時点、住宅等の建築工事は工事進行基準を適用しているものを除き検収引渡時点、役務サービスについては役務の提供が完了した時点で計上しております。なお、ガスについては商品の性格上季節的要因を受け易く、最終検針後の推計計上分については最終検針までの一定期間のガス使用量・平均気温の推移等を基に期末までの使用量を推定しておりますが、特に、推定気温より高めに推移した場合には実質消費量が推計消費量に比べ減少する可能性があります。
b.棚卸資産の評価
当社グループは、主として先入先出法により評価し、営業循環過程から外れた場合や正味売却価額が著しく下落した場合には、収益性の低下に伴う簿価切下げを行っております。将来の市況悪化または滞留在庫が増加した場合等には更なる評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、主力のガスは実勢価格により評価し、最終検針時より期末までの使用量を推計し、期末時点の在庫を計上しております。
c.貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるために貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
d.投資有価証券の減損
当社グループは、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30~50%程度下落した場合及び市場価格のない株式については、銘柄別に回復可能性を考慮して、必要と認められた額について減損処理を行っておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振により更なる減損損失の計上が必要となる可能性があります。
e.固定資産の減損
減損の兆候がある資産グループの内、回収可能価額が帳簿価額を著しく下回った場合に、その差額を減損損失に計上しますが、回収可能価額は、資産グループの正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、今後、業績の顕著な低下、不動産取引相場や賃料相場等が変動した場合等には減損損失の計上が必要となる可能性があります。
f.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を検討しております。回収可能性は、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高いタックスプランニングをもとに検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、繰延税金資産を計上しない、または取り崩すことが必要となる可能性があります。
g.退職給付に係る資産及び負債
当社グループは、退職給付会計に基づいた退職給付費用及び退職給付に係る資産・退職給付に係る負債を計上しております。前提条件として年金資産に係る長期期待運用収益率、割引率等を計算に用いており、これらが著しく変動した場合は大きく影響を受けることが考えられます。当社グループは日本の優良債券の期末時点の固定利回りを参考に割引率を決定しております。長期期待運用収益率は年金資産が投資されているファンドの予想収益率と過去の実績収益率をもとに決定されます。
当社グループは毎期退職給付債務の計算の基礎となる前提条件を見直しており、割引率の低下等、将来市場環境が悪化した場合、退職給付に係る負債の追加計上が必要となる可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。