第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

 

2【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、以下の重要な契約につき変更(下線部)がありました。

 

共同研究に関する契約

契約者名

共同研究契約書

契約先

EAファーマ株式会社

契約締結日

平成24年10月31日

契約期間

契約締結日から30ヶ月

主な契約内容

① 当社は、EAファーマ株式会社と特定のイオンチャネルに対する活性を持つ化合物の探索に関する共同研究を実施する。

② 共同研究の結果創出された化合物は、EAファーマ株式会社が開発及び販売を行う。

③ 当社は、上記①の開始時の対価として本契約の締結に伴う契約一時金を、また①の遂行の対価として研究援助金を受領する。また、共同研究の結果創出された化合物の開発・承認・販売に応じたマイルストン収入を受領する。

④ 当社は、製品の上市後、医薬品販売高の一定料率をロイヤルティ収入として受領する。

(注) 1.平成28年4月1日付で味の素製薬株式会社はエーザイ株式会社の消化器疾患領域事業を統合し、味の素製薬株式会社を承継会社とする新統合会社EAファーマ株式会社となりました。これに伴い、本契約は平成28年4月1日に味の素製薬株式会社よりEAファーマ株式会社へ継承されております。

 2.本契約は平成29年4月30日で満了いたしました。なお、本共同研究の結果創出された化合物のEAファーマ株式会社における開発は継続しており、「主な契約内容」に記載の当社権利につきましては本契約終了後も引き続き存続いたします。

 

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、世界経済の回復を背景に、輸出企業を中心に景気は緩やかな回復基調で推移している一方、米国の金融政策や欧州の政治的混乱、中国をはじめとする新興国の減速懸念等もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

製薬業界におきましては、国内製薬会社においても長期収載品を中心に製品や事業レベルでの売却・買収が活発化しており、特許切れ製品を軸とした事業再編が進んでおります。特に特定疾患領域に特化したスペシャリティ・ファーマ化及びカーブアウトベンチャー設立の動きは、当社のような創薬ベンチャー企業のライセンス活動におきましても少なからず影響が生じております。

このような環境下において、当社は医薬品開発化合物の継続的な創出、研究開発ポートフォリオの拡充及びそれら開発化合物の導出を目指し、研究開発活動及び営業活動に取り組んでまいりました。

導出先の状況につきましては、Aratana Therapeutics Inc.(米国、以下「アラタナ社(米国)」)がイヌの変形性関節症に伴う痛みの治療薬Galliprant®Elanco Animal Health(米国、Eli Lilly and Company動物薬部門、以下「エランコ社(米国)」)とともに平成29年1月に販売を開始し、順調に成約件数を増やしております。また、アラタナ社(米国)に導出したグレリン受容体作動薬Entyce®につきましては、米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)の動物用医薬品センター(CVM:Center for Veterinary Medicine)との間で、製造移転に関する協議を行ったことを発表し、Entyce®の製造に関するCVMとの合意に基づき、必要申請書類の再提出を行い、申請書類が受理された場合、2017年の秋までにEntyce®の販売を開始する見込みであります。この他、CJ HealthCare Corporation(韓国、以下「CJ社(韓国)」)に導出中のカリウムイオン競合型アシッドブロッカーtegoprazanは、韓国において第Ⅲ相臨床試験が順調に進んでおります。Meiji Seika ファルマ株式会社に導出した第二世代(非定型)統合失調症治療薬ジプラシドンは、日本における第Ⅲ相臨床試験が順調に進んでおります。

産学官連携面では、経済産業省の「平成27年度商業・サービス競争力強化連携支援事業(新連携支援事業)」及び愛知県の平成28年度「新あいち創造研究開発補助金」に採択され、当第2四半期連結会計期間において、補助金収入として44百万円を計上いたしました。

 

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、事業収益463百万円、営業損失352百万円、経常損失300百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失287百万円及び四半期包括利益△319百万円となりました。なお、事業費用の総額は816百万円であり、その内訳は、支払ロイヤルティ122百万円を事業原価に計上したほか、研究開発費393百万円、その他の販売費及び一般管理費300百万円であります。また、当第2四半期連結累計期間におきましては、有価証券利息22百万円、補助金収入44百万円及び為替差損14百万円のほか、投資有価証券売却益7百万円及び負ののれん発生益3百万円を計上しております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期首に比べ757百万円増加し、2,002百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により使用した資金は、260百万円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失289百万円及び前払費用の増加104百万円のほか、減価償却費39百万円及び売上債権の減少67百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により獲得した資金は、1,023百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入340百万円及び投資有価証券の売却による収入886百万円のほか、投資有価証券の取得による支出170百万円、有形固定資産の取得による支出47百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により獲得した資金は、主に新株予約権の発行に伴う収入であります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当社の研究開発活動における当第2四半期連結累計期間の研究開発費は、393百万円となりました。また、当第2四半期連結累計期間における主な研究開発の概況は、以下のとおりであります。

 

① 自社の研究開発及び共同研究

(探索段階)

炎症性疼痛及び神経障害性疼痛を主たる適応症としたナトリウムチャネル遮断薬のプロジェクトでは、外用剤に適した有望な2つの候補化合物を見出し、それらの探索毒性試験を継続して実施しました。さらに経口剤を目指した新規リード化合物探索も実施し、複数の候補化合物を見出しました。

 

製薬企業等との共同研究については以下のとおり実施しております。

会社名

開始月

内容

インタープロテイン株式会社

平成25年2月

疼痛領域における特定の蛋白質間相互作用を標的とした共同研究

XuanZhu Pharma Co., Ltd.

平成27年12月

疼痛領域における特定のイオンチャネルを標的とした共同研究

旭化成ファーマ株式会社

平成28年1月

疼痛領域における特定のイオンチャネルを標的とした共同研究

(注)EAファーマ株式会社との共同研究契約は、平成29年4月30日で満了しました。詳細につきましては、「第2事業の状況 2 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。

 

 

(前臨床開発段階)

(a) グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)

がんに伴う食欲不振/悪液質症候群を目標適応症として開発中の本化合物は、特性評価を完了し、次段階である前臨床開発試験に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。

(b) TRPM8遮断薬(RQ-00434739)

神経障害性疼痛(化学療法起因性冷アロディニア)を目標適応症として開発中の本化合物は、特性評価を完了し、次段階である前臨床開発試験に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。

(c) モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)

胃不全麻痺、 機能性胃腸症、術後イレウスを目標適応症として開発中の本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験(in vivo薬効薬理試験、薬物動態試験、毒性試験(GLP基準)、安全性薬理試験(GLP基準))が終了いたしました。現時点で次の臨床開発段階に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。

 

(臨床開発段階)

(a) 5-HT4部分作動薬(RQ-00000010)

胃不全麻痺、 機能性胃腸症、慢性便秘を目標適応症として開発中の本化合物は、共同研究先であるヴァージニア・コモンウェルス大学 パーキンソン病・運動障害疾患センター(米国、Virginia Commonwealth University, Parkinson's and Movement Disorders Center、以下「VCU」)による医師主導治験が平成28年8月から開始されました。本試験につきましては、VCUがマイケル・J・フォックス財団パーキンソン病研究機関から研究助成金を受けて、パーキンソン病患者における合併症である胃不全麻痺に対する安全性と有効性の検討を目的とする臨床研究として進められています。

(b) カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegoprazan)

胃食道逆流症(RE/NERD)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国に引き続き、日本での第Ⅰ相臨床試験を終了しています。開発が進んでいる韓国の臨床試験データも活用して、導出に向けて引き続き協議を進めてまいります。

(c) 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)

下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)を目標適応症として開発中の本化合物は、本化合物を初めてヒトに投与する第Ⅰ相臨床試験(健康成人及び患者を対象)を平成27年7月に英国で開始し、現在継続実施中であります。

(d) 抗MRSA抗菌剤(dalbavancin)

本剤は、日本における導出活動を継続しています

 

② 導出先の開発状況

(a) カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegopurazan)

胃食道逆流症(RE/NERD)を主目標適応症としてCJ社(韓国)で開発中の本化合物は、韓国において第Ⅲ相臨床試験を実施中であり、中国での開発も準備が進められております。

(b) セロトニン5-HT2AおよびドパミンD2受容体遮断薬(ziprasidone)

統合失調症治療薬としてMeiji Seikaファルマ社で開発中の本化合物は、日本において第Ⅲ相臨床試験を実施中です。本剤は、米国ファイザー社によって83ヶ国で販売されており、米国の治療ガイドラインには第一選択薬として収載されています。

(c) EP4拮抗薬(Galliprant® RQ-00000007、 AT-001、grapiprant、動物薬)

ペットの疼痛治療薬として導出先であるアラタナ社(米国)にて開発を行った本化合物は、アラタナ社(米国)及びエランコ社(米国)により平成29年1月に米国にて販売を開始しました。欧州では欧州医薬品庁(EMA:European Medicines Agency)に販売承認申請中で、平成29年の承認取得を見込んでおります。

(d) グレリン受容体作動薬(Entyce®、 RQ-00000005、AT-002、capromorelin、動物薬)

ペットの食欲不振治療薬としてアラタナ社(米国)にて開発を行った本化合物は、FDAのCVMとの間で、製造移転に関する協議を行ったことを発表し、Entyce®の製造に関するCVMとの合意に基づき、必要申請書類の再提出を行い、申請書類が受理された場合、平成29年の秋までに販売を開始する見込みであります。またアラタナ社(米国)は、本剤について猫を対象とした食欲不振治療薬としても開発を進めており、平成28年12月に猫における長期毒性試験を開始しました。

(e) EP4拮抗薬(RQ-00000007、 AAT-007、grapiprant)

AskAt社(日本)のライセンス先で現在、臨床試験実施のための準備が進められております

(f) シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076、AAT-076)

AskAt社(日本)のライセンス先で現在、臨床試験実施のための準備が進められております