当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、以下の重要な契約につき変更(下線部)がありました。
合弁会社設立に関する契約
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契約書名 |
JOINT COOPERATION AGREEMENT |
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契約先 |
ZTE Coming Biotech Co., Ltd.(中国) |
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契約締結日 |
平成30年1月29日 |
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契約期間 |
契約締結日から6ヶ月(注)1 |
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主な契約内容 |
①当社は、ZTE Coming Biotech Co., Ltd.と5-HT4部分作動薬(化合物コード:RQ-00000010)および5-HT2B拮抗薬(化合物コード:RQ-00310941)の臨床開発実施を目的とする合弁会社を中国に設立する。 ②当社は、合弁会社設立に際し、当社が保有する上記化合物に関する知的財産権を現物出資によって35%を出資する。 ③当社は、上記の対価として、契約一時金を受領する。 |
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出資割合 |
ZTE Coming Biotech Co., Ltd. 65%、当社 35% |
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設立年月日 |
平成30年5月(予定)(注)2 |
(注) 1.合弁会社設立手続きの遅延に伴い、平成30年12月31日まで延長しております。
2.設立年月は、平成30年12月(予定)に延長しております。
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、堅調な輸出や個人消費、企業の省力化の設備投資などにより緩やかな景気拡大を続けてまいりましたが、米中の経済摩擦の激化や欧州における景気減速懸念、中東などの地政学リスクが高まり、およそ3年半ぶりに原油価格が上昇したことに伴う企業や個人のコスト負担の増加等、日本経済を取り巻く環境に不透明感が増してきております。
製薬業界におきましては、国内製薬会社においても長期収載品を中心に製品や事業レベルでの売却・買収が活発化しており、特許切れ製品を軸とした事業再編が進んでおります。特に特定疾患領域に特化したスペシャリティ・ファーマ化及びカーブアウトベンチャー設立の動きは、当社グループのような創薬ベンチャー企業のライセンス活動におきましても少なからず影響が生じております。
このような環境下において、当社グループは医薬品開発化合物の継続的な創出、研究開発ポートフォリオの拡充及びそれら開発化合物の導出を目指し、研究開発活動及び営業活動に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間において、本年5月に予定をしていたZTE Coming Biotech Co., Ltd.(中国、以下「ZTE Biotech社(中国)」)との5-HT4部分作動薬(化合物コード:RQ-00000010)および5-HT2B拮抗薬(化合物コード:RQ-00310941、以下「RQ-941」)に関する中国での臨床開発を目的とする合弁会社設立につきましては、ZTE Biotech社(中国)のグループ主要会社であるZTE Corporation(以下、「ZTE社」)の、北朝鮮やイランに違法に通信機器を輸出していた問題に関する虚偽報告に対して制裁措置が科されたことに対応するため、同グループ内の体制を見直すことになったことから遅延することとなりました。当社グループは、引き続き本年中の設立を目指してZTE Biotech社(中国)と協力しながら手続きを進めてまいります。
また本年6月に米国ワシントンD.C.で開催された「2018年米国消化器病週間(Digestive Disease Week:DDW)」において、RQ-941の英国における第Ⅰ相臨床試験結果に関するデータのポスター発表を致しました。本試験は、少数患者に対する2週間の短期間投与試験ではありますが、RQ-941はIBDのIBS様症状の改善およびIBSの治療薬として期待出来ることが示唆されました。当社グループは今後も新規作用機序をもつRQ-941の価値向上に努め、積極的にライセンス活動を展開するとともに、当社グループ発の新薬の一刻も早い上市により医療への貢献を目指してまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、事業収益445百万円(前年同四半期比3.8%減)、営業損失558百万円(前年同四半期は、営業損失352百万円)、経常損失569百万円(前年同四半期は、経常損失300百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失596百万円(前年同四半期は、親会社株主に帰属する四半期純損失287百万円)となりました。なお、事業費用の総額は1,004百万円(前年同四半期比23.1%増)となりました。その主な内訳は研究開発費603百万円(前年同四半期比53.3%増)及びその他の販売費及び一般管理費367百万円(前年同四半期比22.4%増)であり、英国での第Ⅰ相臨床試験費用を研究開発費に計上したほか、特許の使用許諾料をその他の販売費及び一般管理費に計上したことによるものであります。また、当第2四半期連結累計期間におきましては、有価証券利息13百万円及び為替差損30百万円のほか、投資有価証券償還損14百万円を計上しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期首に比べ314百万円減少し、2,159百万円(前年同四半期は2,002百万円)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、20百万円(前年同四半期は260百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失583百万円を計上したことのほか、前払費用の増加103百万円、前渡金の減少175百万円及び売上債権の減少447百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、352百万円(前年同四半期は1,023百万円の獲得)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入113百万円、投資有価証券の償還による収入210百万円のほか、投資有価証券の取得による支出516百万円及び有形固定資産の取得による支出153百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、85百万円(前年同四半期は0百万円の獲得)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入であります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループの研究開発活動における当第2四半期連結累計期間の研究開発費は、603百万円となりました。また、当第2四半期連結累計期間における主な研究開発の概況は、以下のとおりであります。
① 自社の研究開発及び共同研究
(探索段階)
炎症性疼痛を主たる適応症としたナトリウムチャネル遮断薬のプロジェクトは、リード化合物を見出し、特性評価を継続して実施しております。
製薬企業等との共同研究については、本年3月に旭化成ファーマ株式会社(以下「旭化成ファーマ社」)との共同研究においてマイルストン達成に伴う一時金を受領し、ライセンス契約を締結することとなりました。今後は、旭化成ファーマ社が本化合物を有効成分とする治療薬の開発を進めてまいります。
製薬企業等との共同研究については、以下のとおり実施しております。
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会社名 |
開始月 |
内容 |
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インタープロテイン株式会社 |
平成25年2月 |
疼痛領域における特定の蛋白質間相互作用を標的とした共同研究 |
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XuanZhu Pharma Co., Ltd. |
平成27年12月 |
疼痛領域における特定のイオンチャネルを標的とした共同研究 |
(前臨床開発段階)
(a) グレリン受容体作動薬(RQ-00433412)
がんに伴う食欲不振/悪液質症候群を目標適応症として開発中の本化合物は、特性評価を完了し、次段階である前臨床開発試験に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。
(b) TRPM8遮断薬(RQ-00434739)
神経障害性疼痛(化学療法起因性冷アロディニア)を目標適応症として開発中の本化合物は、特性評価を完了し、次段階である前臨床開発試験に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。
(c) モチリン受容体作動薬(RQ-00201894)
胃不全麻痺、 機能性胃腸症、術後イレウスを目標適応症として開発中の本化合物は、第Ⅰ相臨床試験実施に必要な前臨床試験(in vivo薬効薬理試験、薬物動態試験、毒性試験(GLP基準)、安全性薬理試験(GLP基準))が終了致しました。現時点で次の臨床開発段階に進むにあたって問題となる所見は認められておりません。
(臨床開発段階)
(a) 5-HT4部分作動薬(RQ-00000010)
胃不全麻痺、 機能性胃腸症、慢性便秘を目標適応症として開発中の本化合物は、共同研究先であるヴァージニア・コモンウェルス大学 パーキンソン病・運動障害疾患センター(米国、Virginia Commonwealth University, Parkinson's and Movement Disorders Center、以下「VCU」)による医師主導治験が平成28年8月から開始されました。本試験につきましては、VCUがマイケル・J・フォックス財団パーキンソン病研究機関から研究助成金を受けて、パーキンソン病患者における合併症である胃不全麻痺に対する安全性と有効性の検討を目的とする臨床研究として進められています。今後、ZTE Biotech社(中国)との合弁会社で中国を中心に開発が進められる予定です。
(b) カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(RE/NERD)を目標適応症として開発中の本化合物は、米国に引き続き、日本での第Ⅰ相臨床試験を終了しています。開発が進んでいる韓国の臨床試験データも活用して、導出に向けて引き続き協議を進めてまいります。
(c) 5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)
下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)を目標適応症として開発中の本化合物は、英国における第Ⅰ相臨床試験(健康成人及び患者を対象)が終了し、治験総括報告書の作成が完了致しました。今後、ZTE Biotech社(中国)との合弁会社で中国を中心に開発が進められる予定です。
② 導出先の開発状況
(a) カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(RQ-00000004、tegoprazan)
胃食道逆流症(RE/NERD)を主目標適応症としてCJ HealthCare Corporation(韓国、以下、CJ社(韓国)」)で開発中の本化合物は、昨年8月に韓国食品医薬品安全処(MFDS:Ministry of Food and Drug Safety)への承認申請がCJ社(韓国)によって行われました。今後、新薬許可の手続きを経て、薬価収載後の本年12月に発売予定となっております。また、中国での開発も順調に進められております。
(b) セロトニン5-HT2A及びドパミンD2受容体遮断薬(ziprasidone)
統合失調症治療薬としてMeiji Seikaファルマ株式会社で開発中の本化合物は、日本において第Ⅲ相臨床試験を実施中であります。本剤は、ファイザー社(米国)によって75ヶ国で販売されており、米国精神医学会の治療ガイドラインには統合失調症治療の第一選択薬のひとつとして収載されております。
(c) EP4拮抗薬(Galliprant®、 RQ-00000007、 AT-001、grapiprant、動物薬)
ペットの疼痛治療薬として導出先である Aratana Therapeutics Inc.(米国、以下「アラタナ社(米国)」)にて開発を行った本化合物は、アラタナ社(米国)及び Elanco Animal Health(米国、以下「エランコ社(米国)」)により昨年1月に米国で販売を開始致しました。また、本年1月には欧州医薬品庁(EMA:European Medicines Agency)の販売承認を取得し、販売開始に向けて準備が進められております。
(d) グレリン受容体作動薬(Entyce®、 RQ-00000005、AT-002、capromorelin、動物薬)
ペットの食欲不振治療薬としてアラタナ社(米国)にて開発を行った本化合物は、アラタナ社(米国)により昨年10月に販売を開始致しました。またアラタナ社(米国)では、本剤についてネコを対象とした食欲不振治療薬としても開発を進めており、ー昨年12月よりネコにおける長期毒性試験を開始しております。
(e) EP4拮抗薬(RQ-00000007、 AAT-007、grapiprant)
株式会社AskAt(以下「AskAt社」)のライセンス先で臨床試験実施のための準備が進められております。
(f) EP4拮抗薬(RQ-00000008、 AAT-008)
AskAt社のライセンス先で臨床試験実施のための準備が進められております。
(g) シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(RQ-00317076、AAT-076)
AskAt社のライセンス先で臨床試験実施のための準備が進められております。
(h) 選択的ナトリウムチャネル遮断薬(化合物コード非開示)
本化合物は、昨年12月にマルホ株式会社(以下「マルホ社」)に導出致しました。今後は、マルホ社が本化合物を有効成分とする治療薬の開発を進めてまいります。
(i) P2X7受容体拮抗薬(RQ-00466479、AKP-23494954)
本化合物は、旭化成ファーマ社との共同研究により創出され、本年3月に前臨床段階への移行に伴い導出致しました。今後は、旭化成ファーマ社が本化合物を有効成分とする神経障害性疼痛治療薬として開発を進めてまいります。