当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業等のリスクは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19、以下「COVID-19」)に係わるリスク
COVID-19の世界的拡大を受け、医薬品業界においては患者の受診抑制、顧客への訪問自粛等で販売営業活動に支障が出ております。
当社グループの事業活動への影響は、国内出張の自粛、海外渡航の実質的禁止などにより事業開発活動に大きな支障が出たほか、2020年4月の緊急事態宣言により創薬研究を実施する名古屋大学への入構制限など研究活動の継続が困難な情況も発生いたしました。
今後もCOVID-19の推移によっては、国内外の移動制限継続に伴う製薬会社等との開発品の導出交渉や共同研究交渉へ影響が及ぶ可能性があります。また、提携先企業においても、臨床試験の延長や計画変更並びに医薬品の販促活動の停滞等が発生する可能性があります。それらの結果、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症の流行拡大とそれに伴う政府の「緊急事態宣言」発令等が影響し、景気は依然として厳しい状況にあります。欧州を中心にCOVID-19の感染が再拡大、世界景気の回復が遅れるとの懸念も高まっております。
このような環境下において、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は以下の通りとなりました。
ペット用医薬品につきましては、犬の骨関節炎治療薬GALLIPRANT®(一般名:grapiprant)が、当第3四半期連結会計期間において、米国で売上が順調に回復しつつあるほか、欧州で堅調に推移いたしました。一方、犬の食欲不振症治療薬ENTYCE®(一般名:capromorelin)は、引き続き堅調に推移いたしております。
医薬品候補化合物の導出や共同研究に向けた取り組みにつきましては、COVID-19の影響で、対面での面談の機会が減少し、若干の悪影響を受けましたが、web会議等を利用しつつ事業開発活動を着実に進めてまいりました。胃食道逆流症治療薬tegoprazan(一般名:tegoprazan、以下「tegoprazan」)の開発につきましては、米国において、導出先のHK inno.N Corporation(韓国、以下「HKイノエン社(韓国)」)が第Ⅰ相臨床試験の開始に向け準備を進めているほか、中国においては、Shandong Luoxin Pharmaceutical Group Co.,Ltd.(中国)が新薬承認申請の準備中です。また、日本においては、当社とHKイノエン社(韓国)との間の開発に向けた協議を行っております。
産学連携につきましては、2020年9月に国立大学法人長崎大学との間で、COVID-19に対する新規治療薬の共同開発を開始いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、事業収益573百万円(前年同四半期比19.0%減)、営業損失600百万円(前年同四半期は、営業損失534百万円)、経常損失615百万円(前年同四半期は、経常損失527百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失698百万円(前年同四半期は、親会社株主に帰属する四半期純損失531百万円)となりました。
なお、事業費用の総額は1,174百万円(前年同四半期比5.5%減)、その主な内訳は事業原価97百万円(前年同四半期比41.2%減)、研究開発費675百万円(前年同四半期比5.7%増)及びその他の販売費及び一般管理費402百万円(前年同四半期比8.2%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資 産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ706百万円減少(14.6%減)し、4,130百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少498百万円、売掛金の減少615百万円、有価証券の増加708百万円及び投資有価証券の減少438百万円によるものであります。
(負 債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ3百万円減少(1.5%減)し、212百万円となりました。これは主に、買掛金の増加5百万円、前受金の減少6百万円及び繰延税金負債の減少4百万円によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ703百万円減少(15.2%減)し、3,917百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失698百万円の計上によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は94.6%(前連結会計年度末比0.7ポイント減)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ109百万円増加(5.0%増)し、2,310百万円(前年同四半期は1,859百万円)となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、前年同四半期に比べ449百万円減少し95百万円(前年同四半期比82.5%減)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失612百万円及び減価償却費86百万円を計上したことのほか、売上債権の減少615百万円による資金の獲得によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により獲得した資金は、前年同四半期に比べ20百万円増加し246百万円(前年同四半期比9.1%増)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入387百万円のほか、有形固定資産の取得による支出84百万円及び投資有価証券の取得による支出106百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、0百万円(前年同四半期は375百万円の獲得)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出0百万円によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」について、以下の追加すべき事項が発生しております。
(追加事項)
新型コロナウイルス感染症への対応
当社グループへのCOVID-19の感染拡大による影響を最小限にするためには、従業員の感染防止に努めるとともに、提携先企業との連携を含めた事業活動の継続が可能となる体制を構築する必要があります。当社グループは、COVID-19の影響が長期化した場合を想定し、あらゆる感染防止策を講じて従業員の健康と安全を守ることを最優先に、創薬研究を中心とした事業活動を継続するとともに、提携先パートナーとの協業を図ってまいります。
また、このようなリスクを踏まえ、当社グループでは十分な手元資金を確保するようにしております。
(5)研究開発活動
当社グループの研究開発活動における当第3四半期連結累計期間の研究開発費は、675百万円となりました。また、当第3四半期連結累計期間における主な研究開発の概況は、以下のとおりであります。
① 自社の研究開発及び共同研究
(探索段階)
国立大学法人長崎大学 感染症共同研究拠点/熱帯医学研究所の安田二朗教授・櫻井康晃助教と、COVID-19に対する新規治療薬の創出を目指して共同研究を開始しました。
当第3四半期連結累計期間においては、上記以外について重要な変更はありません。
② 導出先の開発状況
tegoprazan(韓国登録商標K-CAB®、開発コード:RQ-00000004/IN-12420)
韓国で既に胃食道逆流症等の治療薬として承認・販売されている本化合物について、HKイノエン社(韓国)は、米国食品医薬品局(FDA)に新薬臨床試験開始届(IND)を提出し、2020年6月に試験実施の承諾を得ました。同社は臨床試験の実施に向けた準備を進めております。
当第3四半期連結累計期間においては、上記以外について重要な変更はありません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、事業活動のための適切な水準の流動性の維持及び市場から理解を得られる株主価値向上に根ざした明確なEquity storyを持った資金調達戦略の提示と実行を基本方針としております。
資本の財源につきましては、医薬品の上市品目が増えたことにより、長期的かつ安定的なロイヤルティ収入が主要な財源となってきております。
当第3四半期連結会計期間末における自己資本比率は94.6%と健全な財政状態であると認識しております。また、流動比率は1,498.6%と十分な資金の流動性を維持できているものと認識しております。
当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。