当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて以下を除き重要な変更はありませんが、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大による影響は、当社グループの経営成績及び財政状態にも少なからず影響を及ぼす可能性があるものと認識しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(上場廃止に関するリスクについて)
当社株式は、2021年3月30日付にて上場廃止基準に係る猶予期間入り銘柄となりましたが、2021年4月30日付で上場廃止に係る猶予期間入りの指定から解除されましたので、前連結会計年度の有価証券報告書「第2 事業の状況 2 事業等のリスク (8)その他②」に記載した当該リスクは解消いたしました。
詳しくは、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況」をご参照ください。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書の提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、金融緩和に伴い金融市況は活況となっておりますが、変異化した新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染が拡大しており、景気の先行きは極めて厳しいものとなっております。製薬業界におきましても、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により業績が厳しい企業が多いものの、新たな新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のmRNAワクチンの開発や治療薬の開発が活発化しております。
このような環境下において、当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は以下の通りとなりました。
導出済みの医薬品については、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)により開発が遅れたものの開発自体は概ね順調に進んでいたため、当第1四半期に旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、以下「旭化成ファーマ社」)とマルホ株式会社(本社:大阪市北区、以下、「マルホ社」)からマイルストン収入を受領いたしました。
旭化成ファーマ社に導出したP2X7受容体拮抗薬(AK1780/RQ-00466479)につきましては、旭化成ファーマ社とイーライリリー・アンド・カンパニー(本社:米国インディアナ州インディアナポリス、以下「リリー社(米国)」)との間でP2X7受容体拮抗薬に関するライセンス契約が締結され、当社はリリー社(米国)に対して旭化成ファーマ社を通してライセンスすることとなりました。P2X7受容体は、慢性疼痛症状の原因となる神経炎症に関係している分子で、リリー社(米国)はP2X7受容体拮抗薬に関するグローバル開発を進めることとなりました。なお、旭化成ファーマ社は、本薬剤が商業化に成功した場合には、販売一時金として最大で180百万米ドル、販売ロイヤルティとして、一桁台半ばから二桁台前半の料率のロイヤルティを段階的に受領する旨を発表しております。
マルホ社に導出した選択的ナトリウムチャネル遮断薬につきましては、あらかじめ定めていた成果を達成し、マイルストン収入を受領いたしました。マルホ社が開発を進めている本化合物は、特定のナトリウムチャネルの機能を選択的に遮断することにより、痛みや痒みなどの症状を緩和する治療薬となることが期待されております。
その他、当社の導出先であるHK inno.N Corporation(本社:韓国ソウル市、以下「HKイノエン社(韓国)」)より、当社からHKイノエン社(韓国)へ導出した胃食道逆流症治療薬tegoprazan(韓国販売名(韓国登録商標):K-CAB®、以下「tegoprazan」)につきましては、中国のサブライセンス先であるShandong Luoxin Pharmaceutical Group Stock Co.,Ltd.(中国)が中国当局に新薬承認申請(NDA:New Drug Application)を行い、申請受理通知を取得いたしました。HKイノエン社(韓国)は、tegoprazanの中国販売開始時期を2022年第1四半期と見込んでおります。
販売済みの医薬品については、以下の通りとなりました。
ヒト用医薬品につきましては、HKイノエン社(韓国)に導出したtegoprazanが、前年に引き続き販売は好調に推移しており、院外処方データでは前年同期対比で54.1%増となっております。
ペット用医薬品につきましては、Elanco Animal Health Inc.(本社:米国インディアナ州、以下 「エランコ社(米国)」)に導出した犬の骨関節炎治療薬として販売されているEP4拮抗薬(grapiprant/販売名:GALLIPRANT®、以下「GALLIPRANT®」)及び犬の食欲不振症の適応を持つグレリン受容体作動薬(capromorelin/販売名:ENTYCE®)とも売上は堅調に推移し、前年同期比で56.2%増となっております。またエランコ社(米国)は、グレリン受容体作動薬ELURATM(capromorelin/ RQ-00000005/AT-002)について、慢性腎疾患(CKD:chronic kidney disease)の猫の体重減少を管理する薬として米国で販売を開始したことを発表いたしました。
子会社の事業活動につきましては、テムリック株式会社におきまして、Syros Pharmaceuticals Inc.(本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、以下「シロス社(米国)」)に導出したレチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン/TM-411/SY-1425)に関する併用第Ⅱ相臨床試験は順調に進んでおり、シロス社(米国)は、2021年2月に米国における第Ⅲ相臨床試験の開始を発表いたしました。
また、2021年3月25日開催の第13期定時株主総会において、株主提案議案が承認可決されたことにより代表取締役の異動を含む新経営体制となりました。現在は、新経営体制により、当社の企業価値の向上を加速するための取り組みが開始されております。
なお、当社株式は、2021年3月30日に提出した2020年12月期の有価証券報告書において、業績基準及び利益計上基準の2つの基準に該当したことから、同日付にて上場廃止基準に係る猶予期間入り銘柄となりましたが、新市場区分における上場維持基準には含まれない指定替え基準及び上場廃止基準が、2021年6月30日付で削除されることから、2021年4月30日付で上場廃止に係る猶予期間入りの指定から解除されました。
これは、株式会社東京証券取引所が、2021年4月30日付にて2022年4月4日に予定している市場区分の見直しに向けた「市場区分の見直しに向けた上場制度の整備に伴う有価証券上場規程等の一部改正について(第二次制度改正事項)」を公表したことに伴うものであります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、事業収益655百万円(前年同期比430.7%増)、営業利益149百万円(前年同四半期は、営業損失273百万円)、経常利益268百万円(前年同四半期は、経常損失267百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益188百万円(前年同四半期は、親会社株主に帰属する四半期純損失328百万円)となりました。
事業収益の主な内訳は、マイルストン収入が516百万円(前年同四半期は、-百万円)、販売ロイヤルティ収入135百万円(前年同期比56.2%増)となりました。一方、事業費用については、総額が506百万円(前年同四半期比27.6%増)となり、その主な内訳は事業原価41百万円(前年同四半期比61.2%増)、研究開発費255百万円(前年同四半期比14.4%増)及びその他の販売費及び一般管理費209百万円(前年同四半期比41.8%増)となりました。なお、その他の販売費及び一般管理費の増加要因については、株主提案に伴う株主総会関連費用が、60百万円と例年の2倍以上に膨れたことによるものであります。
(2)財政状態の分析
(資 産)
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ377百万円増加(8.9%増)し、4,628百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加640百万円及び有価証券の減少379百万円によるものであります。
(負 債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ170百万円増加(70.8%増)し、410百万円となりました。これは主に、未払金の増加99百万円、未払法人税等の増加29百万円によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ206百万円増加(5.2%増)し、4,218百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益188百万円の計上及びその他有価証券評価差額金の増加18百万円によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は90.9%(前連結会計年度末比3.2ポイント減)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ19百万円減少(1.0%減)し、2,041百万円(前年同四半期は2,430百万円)となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、52百万円(前年同四半期比60.9%減)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益271百万円を計上したことのほか、売上債権の増加99百万円による資金の使用、前払費用の増加199百万円による資金の使用及び法人税等の支払額48百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、154百万円(前年同四半期は、資金の獲得105百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出207百万円、有形固定資産の取得による支出53百万円及び投資有価証券の売却による収入110百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、6百万円(前年同四半期は、資金の使用0百万円)となりました。これは主に、短期借入れによる収入10百万円及びリース債務の返済による支出3百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、255百万円であります。また、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、事業活動のための適切な流動性の確保及び投資家から賛同を得られる株主価値向上のための資金調達戦略の提示と実行を基本方針としております。
資本の財源につきましては、医薬品の上市品目が増えたことにより、長期的かつ安定的なロイヤルティ収入が主要な財源となっております。一定規模以上の臨床開発を除き、ロイヤルティ収入を基本とした医薬品の研究開発を進めてまいります。
資金の流動性につきましては、当第1四半期連結会計期間末における流動比率は930.6%となっており、十分な流動性を確保できているものと認識しております。
当第1四半期連結累計期間の四半期連結キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。