第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前年連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染状況に一定の落ち着きがみられ人流や社会経済活動が回復基調にあるなかで、業種や地域により景況感の改善・悪化が分かれる形で推移いたしました。

医薬品業界におきましては、国内売上高が伸び悩む一方で海外を中心に主力製品が好調で増収増益を果たした企業も数多く出ている状況にあります。4月の薬価改定と同時に行われた薬価制度改革ではイノベーション評価する方向の見直しが行われた一方、製造原価の開示度が低い新薬の加算係数をゼロにするなど厳しい内容も含まれました。また、国外で開発された新薬が日本になかなか届かないという状況、いわゆる「ドラッグラグ」が再燃しつつあり、国外の企業が行う新薬の臨床試験に日本が組み入れられないケースが増えていることがその要因であるという指摘もなされております。

このような環境下において、当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は以下の通りとなりました。

 

ヒト用医薬品につきましては、HK inno.N Corporation(本社:韓国ソウル市、以下「HKイノエン社」)が韓国で販売中の胃食道逆流症治療薬K-CAB®(一般名:tegoprazan、以下「tegoprazan」)の売上が前年に引き続いて好調に推移し、当第2四半期連結累計期間の売上は院外処方データでは606億ウォン(前年同期比21.1%増)となっております。さらに、HKイノエン社は、2022年5月、K-CAB®の新たな剤形である口腔内崩壊錠剤の販売を開始いたしました。

Tegoprazanのグローバル開発につきましては、中国におきまして、HKイノエン社のライセンス先であるShandong Luoxin Pharmaceutical Group Stock Co.,Ltd.(本社:中国山東省)が、2022年4月、中国当局からびらん性胃食道逆流症を適応疾患とした製造販売承認を取得し、販売を開始いたしました。さらに、HKイノエン社は、Dr. Reddy's Laboratories(本社:インドハイデラバード市)との間で、インドを含め、アジア、東欧およびアフリカに所在する7か国を対象としたライセンス契約を締結いたしました。これらの進捗により、当社はマイルストン達成に伴う一時金を受領いたしました。

フィリピンにおきましては、HKイノエン社のライセンス先であるMetro Pharma Phils. Inc.(本社:フィリピンマニラ市)が、2022年5月、びらん性胃食道逆流症をはじめとする4つの適応疾患に対する販売承認を取得し、現在、販売開始に向けた準備を進めております。

また、米国におきましては、HKイノエン社が同国で行った第Ⅰ相臨床試験を完了いたしました。今後は、HKイノエン社のライセンス先であるBraintree Laboratories, Inc.(本社:米国マサチューセッツ州)が臨床開発を進めることとなっており、年内に新たな臨床試験が開始される見通しです。

当社が権利を保有する日本におきましては、迅速かつ効率的な開発および承認取得のため、次段階の臨床試験に向けた準備を進めております。

ペット用医薬品につきましては、Elanco Animal Health Inc.(本社:米国インディアナ州)に導出した犬の骨関節炎治療薬GALLIPRANT®(一般名:grapiprant)、犬の食欲不振症の適応を持つENTYCE®(一般名:capromorelin)、および慢性腎疾患の猫の体重減少管理の適応を持つELURA®(一般名:capromorelin)の売上が堅調に推移しております。

導出済みプログラムにつきましては、2021年12月期にXgene Pharmaceutical Co. Ltd.(本社:香港)に導出したTRPM8遮断薬の前臨床試験が開始されました。また、連結子会社のテムリック株式会社(以下、「テムリック社」)が見出し、Syros Pharmaceuticals Inc.(本社:米国マサチューセッツ州)に導出したレチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン/TM-411/SY-1425)につきましては、テムリック社と国立研究開発法人産業技術総合研究所が共同で出願したがん幹細胞の増殖抑制剤に関する用途特許が欧州特許庁より特許査定の連絡を受けました。その他の導出済みプログラムにつきましても、導出先企業におきまして前臨床開発段階以降の取り組みが進められております。

 

導出準備プログラムにつきましては、オンライン会議等を利用しつつ対面での面談も交えて事業開発活動を着実に進めているほか、自社で開発を進めているグレリン受容体作動薬の前臨床試験が進行しております。

探索研究段階の取り組みにつきましては、自社のプロジェクトにおいて開発候補化合物創出に向けた取り組みを推進しております。当第2四半期連結累計期間におきましては、新たにソシウム株式会社(本社:東京都中央区、以下「ソシウム社」)との間で、当社が保有する特定の化合物に対して創薬研究におけるバリューチェーンの強化を目的として、ソシウム社独自の疾患データベースおよびAI創薬プラットフォームを用いて難病・希少疾患への適応可能性を探索することを目的とした共同研究を開始いたしました。加えて、新規モダリティのコンセプト検証を目的として、STAND Therapeutics株式会社(本社:東京都港区、以下「STAND社」)との間で、STAND社が発行する新株予約権の一部を引き受け、STAND社独自の細胞内抗体(stable cytoplasmic anti-body: STAND)の創薬研究への応用に向けた取り組みを進めました。

 

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、事業収益1,447百万円(前年同四半期比9.6%増)、営業利益551百万円(前年同四半期比75.1%増)、経常利益681百万円(前年同四半期比57.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益469百万円(前年同四半期比55.0%増)となりました。

事業収益の主な内訳は、マイルストン収入が434百万円(前年同四半期比42.0%減)、販売ロイヤルティ収入699百万円(前年同四半期比43.2%増)となりました。一方、事業費用については、総額が895百万円(前年同四半期比10.9%減)となり、その主な内訳は事業原価104百万円(前年同四半期比40.2%減)、研究開発費528百万円(前年同四半期比6.4%増)及びその他の販売費及び一般管理費262百万円(前年同四半期比21.4%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資 産)

当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ702百万円増加(13.4%増)し、5,936百万円となりました。これは主に、売掛金及び契約資産の減少380百万円、現金及び預金の増加820百万円及びリース資産の増加180百万円によるものであります。

(負 債)

当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ231百万円増加(52.0%増)し、678百万円となりました。これは主に、リース債務の増加200百万円、未払金の減少54百万円、未払法人税等の増加73百万円によるものであります。

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ470百万円増加(9.8%増)し、5,258百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益469百万円の計上及びその他有価証券評価差額金の減少11百万円によるものであります。

 

以上の結果、自己資本比率は88.4%(前連結会計年度末比2.9ポイント減)となりました。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前連結会計年度末に比べ604百万円増加(27.0%増)し、2,845百万円(前年同四半期は、2,133百万円)となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、609百万円(前年同四半期比65.6%増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益676百万円及び減価償却費69百万円を計上したことのほか、売上債権の減少380百万円による資金の獲得、前払費用の増加124百万円による資金の使用によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、92百万円(前年同四半期比75.3%減)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出200百万円、投資有価証券の取得による支出351百万円及び投資有価証券の売却による収入315百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、1百万円(前年同四半期比75.8%減)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出16百万円、長期借入れによる収入13百万円によるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第2四半期連結累計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、528百万円であります。また、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、事業活動のための適切な流動性の確保及び株主価値向上のための資金調達戦略の実行を基本方針としております。

資本の財源につきましては、医薬品の上市品目が増えたことにより、長期的かつ安定的なロイヤルティ収入が主要な財源となっております。一定規模以上の臨床開発を除き、ロイヤルティ収入を財源として医薬品の研究開発を進めてまいります。また、今後の臨床開発等の資金需要に対して、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するため、三菱UFJ銀行とコミットメントライン契約(契約金額:10億円)を締結したほか、ファイナンス・リースや銀行借入等のチャネルの活用により財務基盤の強化を図っております。

資金の流動性につきましては、当第2四半期連結会計期間末における流動比率は1,056.3%となっており、十分な流動性を確保できているものと認識しております。

当第2四半期連結累計期間の四半期連結キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。