当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当企業グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における世界経済は、一部の地域において足踏みがみられるものの、持ち直しております。しかしながら、中国経済の減速、ウクライナや中東などにおける地政学リスク、欧米における高い金利水準の継続など、不透明な状況であります。
このような状況のもと、当企業グループの業績は、自動車関連において、電気自動車(EV)向けの販売が減少した一方、ハイブリッド車(HEV)向けの販売が増加いたしました。OA機器及び家電関連は、顧客の在庫調整が一部解消され販売が増加し、医療関連も堅調に推移いたしました。これらにより、売上高及び利益は、前年同期を上回ることができました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は12,787百万円(前年同期比13.1%増)、営業利益は2,135百万円(前年同期比20.6%増)、経常利益は2,116百万円(前年同期比1.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,608百万円(前年同期比54.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①日本
自動車関連の売上高は、国内メーカー向けの回復により、前年同期に比べ増加いたしました。また、家電関連及びOA関連についても、顧客の在庫調整が一部解消され、前年同期に比べ増加いたしました。しかしながら産業機器関連は、依然として顧客の在庫調整が継続し、前年同期に比べ減少いたしました。セグメント利益は、海外子会社からの仕入金額が為替の影響を受けたことにより収益性が低下し、販売管理費において人件費及び諸経費が増加したことにより損失となりました。これらの結果、売上高2,733百万円(前年同期比10.3%増)、セグメント損失111百万円(前年同期はセグメント損失160百万円)となりました。
②中華圏
自動車関連の売上高は、一部日系メーカー向けが、日本から中国へ商流移管されたことに伴い、前年同期に比べ増加いたしました。また、OA機器関連の売上高も復調し、その他関連の売上高(電子タバコ用バッテリー)も増加となりました。セグメント利益は、生産工場における内部販売の価格の見直しに伴い、収益率が低下しました。これらの結果、売上高4,659百万円(前年同期比14.0%増)、セグメント利益764百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
③その他アジア
自動車関連の売上高は順調に増加し、家電関連の売上高も、顧客の在庫調整が一部解消したことにより、前年同期に比べ増加いたしました。セグメント利益は、比較的収益性の高い自動車関連の売上高の増加、生産性の向上により、前年同期を大きく上回りました。これらの結果、売上高3,386百万円(前年同期比20.3%増)、セグメント利益980百万円(前年同期比47.2%増)となりました。
④北米
医療関連の売上高は、血糖値測定器向けが順調に推移いたしましたが、自動車関連の売上高は、電気自動車(EV)の減速を受け、前年同期に比べ減少いたしました。セグメント利益は、自動車関連の売上高が減少したことや医療関連における販売価格の値下げを受け入れたことにより、前年同期を下回りました。これらの結果、売上高2,007百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益492百万円(前年同期比3.7%減)となりました。
当中間連結会計期間末における財政状態は、総資産が前連結会計年度末と比べ、679百万円増加
し、28,931百万円となりました。各資産・負債の主な増減要因は、次のとおりであります。
①流動資産
流動資産は、前連結会計年度末と比べ119百万円増加し、21,695百万円となりました。
これは、主に現金及び預金の増加と棚卸資産及び電子記録債権の減少によるものであります。
②固定資産
固定資産は、前連結会計年度末と比べ560百万円増加し、7,236百万円となりました。
これは、主に有形固定資産の増加によるものであります。
③流動負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べ331百万円増加し、4,058百万円となりました。
これは、主に支払手形及び買掛金の増加と電子記録債務の増加によるものであります。
④固定負債
固定負債は、前連結会計年度末と比べ173百万円増加し、3,301百万円となりました。
これは、主にリース債務の増加と長期借入金の減少によるものであります。
⑤純資産
純資産は、前連結会計年度末と比べ175百万円増加し、21,571百万円となりました。
これは、主に利益剰余金の増加と為替換算調整勘定の減少、自己株式取得に伴う減少によるものであります。なお、自己資本比率は74.5%となり、1株当たり純資産額は、2,027円06銭となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末
に比べ698百万円増加し、10,998百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2,732百万円となりました(前年同期は、1,265百万円の収入)。これは
主に税金等調整前中間純利益2,086百万円、棚卸資産の減少額164百万円及び仕入債務の増加額442百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、423百万円となりました(前年同期は、96百万円の支出)。これは主に
固定資産の取得による支出576百万円と定期預金の払戻による収入257百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,454百万円となりました(前年同期は、805百万円の支出)。これは主に
自己株式の取得による支出499百万円、長期借入金の返済による支出319百万円と短期借入金の返済による支出
200百万円及び配当金の支払額283百万円によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況
の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更
はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題につい
て重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、498百万円であります。
また、当中間連結会計期間における主な研究成果には、下記のものがあります。
|
外部接触型微細配管流速センサ |
対象の流体に触れずに、極めて小さな流量を計測出来るセンサを開発しました。 当該センサは、流体の流れる配管外部に設置することにより、計測対象に直接触れることが無いため、流路への影響がなく、センサを侵食するような有害な溶媒も測ることができます。さらに、1μL/minからの流量計測が可能であるため、繊細な技術が求められる医療や製薬、化学工業、食品産業等様々な分野での活用が期待されます。 |
(7)従業員数
当中間連結会計期間において、前連結会計年度末に比べ111人増加し、当中間連結会計期間末日現在の従業員
数は3,766人であります。
セグメントごとに示しますと、日本215人、中華圏1,109人、その他アジア2,435人、北米7人であります。
また、従業員数は当企業グループから当企業グループ外への出向者を除き、当企業グループ外から当企業グ
ループへの出向者を含む就業人員数であります。また、臨時従業員(契約社員・パート・アルバイト)及び派
遣社員を除いております。
(8)主要な設備
当中間連結会計期間において、重要な設備の新設は、次のとおりであります。
なお、重要な設備の除却等は、経常的な設備の更新のための除却等を除き、計画はありません。
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会社名 事業所名 |
所在地 |
セグメント の名称 |
設備の内容 |
投資予定金額 |
資金調達方法 |
着手及び 完了予定年月 |
完成後の 増加能力 |
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|
総額 (百万円) |
既支払額 (百万円) |
着手 |
完了 |
||||||
|
SEMITEC株式会社 |
千葉市 |
日本 |
チップソーター |
29 |
- |
自己資金 |
2024.10 |
2025.10 |
生産能力向上 |
|
SEMITEC株式会社 |
千葉市 |
日本 |
スパッタ装置 |
15 |
- |
自己資金 |
2024.7 |
2025.1 |
老朽化設備の更新 |
|
SEMITEC株式会社 |
千葉市 |
日本 |
冷間等方圧プレス |
35 |
- |
自己資金 |
2024.7 |
2025.9 |
生産能力向上 |
|
SEMITEC KOREA CO.,LTD |
韓国ソウル市 |
その他アジア |
配線検査機 |
13 |
- |
自己資金 |
2024.5 |
2024.11 |
検査能力の向上 |
|
SEMITEC ELECTRONICS PHILIPPINES INC. |
フィリピン ロザリオ市 |
その他アジア |
太陽光パネル |
116 |
58 |
自己資金 |
2024.7 |
2025.1 |
電気料金の削減 21百万円/年 |
|
SEMITEC ELECTRONICS PHILIPPINES INC. |
フィリピン ロザリオ市 |
その他アジア |
X線検査装置 |
36 |
- |
自己資金 |
2024.7 |
2025.5 |
検査能力の向上 |
|
中国テクノロジーセンター深圳技術部 |
中国広東省深圳市 |
中国 |
電子顕微鏡 |
22 |
- |
自己資金 |
2024.7 |
2025.1 |
開発設計能力の向上 |
|
石塚感応電子(深圳)有限公司 |
中国広東省深圳市 |
中国 |
分類機 |
12 |
- |
自己資金 |
2024.8 |
2025.1 |
分類能力の向上 |
|
石塚感応電子(深圳)有限公司 |
中国広東省深圳市 |
中国 |
組み立て機 |
18 |
- |
自己資金 |
2024.9 |
2025.1 |
生産能力の向上 100万個 |
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。