第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績の概要

当事業年度における我が国経済は、海外では欧州の財政問題や中国の景気減速、国内では大手企業の業績不振のほか不祥事などもあって、先行きの不透明感が強まり、企業の投資や賃上げ、個人の消費、いずれも大きく活発化することなく推移しました。

食品市場全般におきましては、輸入原材料価格や人件費の高騰、天候不順などにより前年度に引き続き多くの企業が値上げに踏み切る一方、先行きへの不安から再び低価格品を求める声が強まっております。

外食業界におきましては、人手不足から人件費の高騰が続いているほか、一部業態では海外人気ブランドの日本進出が少なからず見られました。

冷凍食品業界におきましては、消費者の健康や簡便性志向はますます強まり、それぞれの志向に合わせた流通各社のプライベートブランド商品の躍進が続いております。一方、メーカー商品におきましては、マーケティングの重視や製造技術の向上により、消費者ニーズの高まりが顕著であります。

このような状況下、当社におきましては、店頭での販促やイベントの強化により、外食事業では既存店の底上げを、食料品販売事業では既存得意先への営業強化と新規得意先の開拓を推進しました。これに加え、外食事業では、これまで以上に新業態開発に注力しました。

以上の結果、当事業年度の業績は、売上高は230億4百万円(前事業年度比10.6%増)と増収であった一方、家賃や水道光熱費などの直営店運営経費の増加、内製冷凍食品の拡販を期した量販店店頭での販促強化に伴う広告費や販促費などの投入により、販売費及び一般管理費77億40百万円(前事業年度比10.9%増)を計上し、営業利益は5億28百万円(前事業年度比86.4%増)、経常利益は5億25百万円(前事業年度比67.6%増)、当期純利益は2億1百万円(前事業年度比164.1%増)となりました。

 

 セグメントの業績は以下のとおりです。

 

①外食事業

外食事業におきましては、主要ブランドである大阪王将で、調理・接客技術の向上や、「頬張る!絶品肉中華」をコンセプトに据えた高付加価値メニューの販売などにより、店頭販売力の強化に努めました。また、油そば業態や肉バル業態のほか、ローソンとの大阪王将宅配専門複合店舗など、今まで当社に無かった業態の直営店出店を進めました。

なお、当事業年度末におきましては、加盟店27店舗(うち海外12店舗)、直営店16店舗の計43店舗を新規に出店した一方、加盟店30店舗(うち海外7店舗)、直営店5店舗の計35店舗を閉店した結果、当事業年度末店舗数は、加盟店399店舗(うち海外29店舗)、直営店48店舗の計447店舗(うち海外29店舗)となっております。

また、運営形態変更に伴い2店舗を直営店から加盟店、1店舗を加盟店から直営店へと変更しております。

 以上の結果、外食事業における売上高は、119億12百万円(前事業年度比8.8%増)となりました。

 

業態名

前事業年度末

(平成27年3月31日)

当事業年度末

(平成28年3月31日)

直営店

加盟店

直営店

加盟店

 大阪王将

23

341

364

21

336

357

 ラーメン

12

31

43

15

28

43

  よってこや

3

17

20

3

16

19

  太陽のトマト麺

7

14

21

9

12

21

  その他ラーメン

2

0

2

3

0

3

 その他業態

3

5

8

12

6

18

  コートロザリアン

1

3

4

1

4

5

  シノワーズ厨花

1

1

2

1

1

2

  その他自社業態

1

1

2

10

1

11

 海外

0

24

24

0

29

29

合  計

38

401

439

48

399

447

 

②食料品販売事業

食料品販売事業におきましては、主力商品であり当社の内製品でもある「冷凍羽根つき餃子」の拡販を企図し、テレビコマーシャルや量販店での販促イベントを強化し、店頭での陳列スペース拡張と販売量増加に努めました。また、流通・量販各社のPB商品の製造受託も並行して推進し、自社工場の稼働率向上を図りました。

以上の結果、食料品販売事業における売上高は、110億92百万円(前事業年度比12.6%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に対して4億87百万円増加し、11億74百万円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

   営業活動の結果得られた資金は16億57百万円(前事業年度末は5億31百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益3億18百万円の計上、減価償却費5億90百万円の計上、未払金の増加3億84百万円などが増加の要因であります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

   投資活動の結果使用した資金は8億31百万円(前事業年度末は8億95百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得に伴う支出6億92百万円、保証金の差入による支出98百万円、無形固定資産の取得に伴う支出75百万円によるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

   財務活動の結果使用した資金は3億38百万円(前事業年度末は2億83百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の減少額2億40百万円、長期借入金の返済による支出86百万円によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当社の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であるため、セグメント別に生産規模を金額あるいは数量で示すことは困難であるため記載しておりません。

 

(2)仕入実績

 当事業年度の仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金   額

前年同期比(%)

外食事業(千円)

4,806,291

109.1

食料品販売事業(千円)

5,037,666

105.4

合計(千円)

9,843,957

107.2

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注実績

 当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4)販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金   額

前年同期比(%)

外食事業(千円)

11,912,570

108.8

食料品販売事業(千円)

11,092,118

112.6

合計(千円)

23,004,689

110.6

 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりで

      あります。

相手先

前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

三菱食品株式会社

4,971,269

23.9

5,134,270

22.3

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社が対処すべき主要な課題は、以下の項目と認識しております。

我が国経済は、諸外国の景気が落ち着きを取り戻すにつれ、徐々に回復基調へと回帰すると考えられます。また、労働市場におきましては、人手不足感が強い以上、賃上げを含め条件改善が進むことが期待されます。

食品業界におきましては、健康増進、簡便性といった付加価値を求める声がさらに高まる一方、若年男性を中心に低価格品を求める声は引き続き強いと考えられます。また、年間二千万人に迫る勢いの訪日観光客や、増加が予想される外国人労働者が我が国経済に及ぼす影響はますます大きくなるほか、海外の外食や食品製造企業の日本進出により、食のみならず生活全般でサービスがますます多様化して行くと考えられます。

これらの状況を受け当社は、製品開発・製造・販売各機能の連携を軸に、外食事業での新業態開発と既存業態のサービス品質向上、食料品販売事業の新商品開発と既存商品のブラッシュアップを通して、食の多様化に応えてまいります。

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断あるいは当社の事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載をしております。

 なお、本文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)食品業界の動向および当社の事業展開について

 当社の属する外食市場および冷凍食品市場は成熟した市場となっており、激しい競合状態にあります。加えて、個人消費支出における選別強化が進むなか、外食利用は相対的に縮小傾向にあり、価格競争の激化も相まって厳しい経営環境を強いられております。

 このような環境下において、当社は外食事業と食料品販売事業を中心に事業展開を行っております。

 外食事業では、大衆中華料理業態の「大阪王将」を中心に、ラーメン業態の「よってこや」、「太陽のトマト麺」、カフェ業態の「コートロザリアン」、その他「シノワーズ厨花」、「コシニール」などを展開しております。出店形態には直営店とFC加盟店があり、直営店については、一般顧客への料理の提供による売上を計上しております。一方、加盟店に対する売上については、食材の販売を主軸に、厨房機器や家具類の売上、ロイヤリティや加盟金収入などを計上しております。

 食料品販売事業では、卸売業者を通じて全国の生活協同組合や一般量販店に「大阪王将」ブランドの餃子を主軸とする冷凍中華惣菜や常温調味料の販売を行っております。

 当社はお客様に満足していただけるように、商品の味・価格・サービス等について細心の注意を払っておりますが、それにもかかわらずブランド価値が毀損される可能性や、それに伴うブランドの撤退がないとも限りません。特に外食事業および食料品販売事業において「大阪王将」のブランド価値は大きく、同ブランド価値が毀損した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)過年度の経営成績の推移について

 当社の最近5期間の経営成績の概況および外食事業の期末店舗数は以下のとおりであります。前事業年度までの4期間における業績は堅調に推移してまいりましたが、景気の推移や社会的事件の影響を強く受けるほか、当社が属する業界での競合状況は刻一刻と変化していることから、過去の経営成績の推移だけでは、当社の将来の業績を予測する判断材料としては不十分な面があります。

回次

第35期

第36期

第37期

第38期

第39期

決算年月

平成24年3月

平成25年3月

平成26年3月

平成27年3月

平成28年3月

売上高(全社)       (千円)

18,790,180

19,808,675

20,062,315

20,800,571

23,004,689

 外食事業売上高

9,681,829

10,510,789

10,903,553

10,948,788

11,912,570

 食料品販売事業売上高

9,108,350

9,297,885

9,158,762

9,851,782

11,092,118

売上原価(全社)      (千円)

12,242,759

12,897,257

12,954,008

13,538,712

14,735,725

 外食事業売上原価

5,024,855

5,408,786

5,613,202

5,639,329

6,011,641

 食料品販売事業売上原価

7,217,903

7,488,471

7,340,806

7,899,383

8,724,084

売上総利益         (千円)

6,547,421

6,911,417

7,108,306

7,261,858

8,268,963

営業利益          (千円)

1,044,809

902,281

950,147

283,434

528,191

経常利益          (千円)

1,063,416

901,058

948,316

313,577

525,511

期末店舗数          (店)

373

410

427

439

447

 直営店

35

37

38

38

48

 FC加盟店

338

373

389

401

399

 

(3) 食材および商品の安定確保について

 ① 食材の安定確保について

当社におきましては、安全な食材の安定確保に向け、取引先との連携等をこれまで以上に慎重に取り組んでいく方針ではありますが、食材の安全性が疑われる問題が生じた場合や、食材の安定的な確保に支障が生じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 商品の安定確保について

食料品販売事業における当社製品の製造に関しては、自社工場での製造のみならず他社工場への製造委託も行っております。委託先の工場は特定の地域に偏ることなく複数の工場を確保しており、仮に一つの工場で事故等により当該工場からの供給が一時的に停止した場合でも、他の工場との連携により必要数量を確保する体制を整えております。しかし、供給量の低下が長期化した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③ 原材料の価格高騰について

近年の円安進行をはじめ、天候不順による野菜作柄の急落および政府によるセーフガード(緊急輸入制限措置)発動など、需給関係の急激な変動による食材価格の高騰等により、当社が購入している原材料の価格が高騰する可能性があります。当社では複数の仕入先の確保や契約農場の確保により原材料価格の安定化および数量の安定確保に努めておりますが、原材料価格が著しく高騰した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 外食事業について

① 店舗展開について

当社は、外食事業において「大阪王将」、ラーメンの各種店舗ブランドのフランチャイズ・チェーン展開を積極的に行う方針であります。出店にあたりましては、1店舗の収益性を重要視し、賃借料等の出店条件および周辺環境等を勘案し優良物件を選定しております。

しかしながら、当社の希望する出店予定地の確保ができない場合、またFC加盟店開拓が計画どおりに進まない場合には出店数が予定を下回り、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また直営店の出店においては、既存ブランドによる出店や新規業態構築のための出店を予定しておりますが、新規業態等が必ずしもお客様に支持いただけるとは限らず、店舗の閉店や業態の撤退により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② フランチャイズ・チェーン展開について

当社は、契約に基づき当社のスーパーバイザー(SV)がFC加盟店を巡回し、店舗の運営指導を行っております。しかしながら、当社の指導等の及ばない範囲でFC加盟店が受ける苦情および芳しくない評判等は、当社および当社ブランドのイメージに影響を与え、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

その他、当社のFC本部としての機能に対するFC加盟者からの評価が不十分な場合や、当社に起因しないFC加盟者の諸事情を理由として、FC加盟者が当社のFC事業の出店凍結もしくはFC加盟契約関係を解消した場合には、FC加盟店の出店数が計画どおり確保できず当社の今後の出店政策および事業展開に支障をきたすことにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③ 賃借物件への差入保証金等について

当社の事務所および直営店舗はそのほとんどが建物を賃借しており、賃貸借契約に基づき賃貸人に対して保証金等を差し入れています。当社は新規に出店する際に賃貸人の信用状況についての調査・確認を徹底させるとともに、特定の賃貸人からの賃借が集中しないように取り組んでおりますが、万一、賃貸人の倒産等により、差し入れていた保証金等の一部または全部が回収不能となった場合には、当社の財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、賃貸人側の諸事情により賃貸借契約期間中に解約された場合や、契約の更新を拒絶された場合、退去・閉店を余儀なくされる可能性があります。そのような場合には当社の財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 食料品販売事業について

① 冷凍食品関連の市場動向について

食料品販売事業を取り巻く外部環境は、特に冷凍食品において過去に発生した食の安心・安全を脅かす事件から得た教訓に基づき、各社とも検査体制やトレーサビリティの確立に努めております。また、価値観の多様化により健康や簡便性、低価格など様々な要望に応えるべく商品群の充実が求められ、少量多品種生産への対応を進める中で生産性の維持・向上に苦慮するなど、厳しい状況が続いております。

このような状況下、当社は主力ブランドである「大阪王将」の冷凍中華惣菜の製造の大部分を自社工場を含む国内工場に切り替えたほか、検査体制およびトレーサビリティの向上を図り、また商品情報の速やかな開示にも努めたことで早期に信頼回復を図り、市場内でのシェア拡大に努めてまいりました。今後も冷凍食品の開発と内製化を進め、さらに安心・安全を確保するとともに、様々な価値を訴求・提案する商品の提供に努めてまいります。

しかしながら、今後冷凍食品において再度食の安心・安全を脅かす事件が発生した場合には、冷凍食品に対するイメージの低下等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 取引先について

食料品販売事業における商品は、主として各地の生活協同組合および小売量販店へ卸売業者を通じて販売され、消費者へと渡ります。当社と卸売業者等の取引先との関係は良好ではありますが、予期せぬ理由により一部の取引先との取引が継続できなくなった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 競合について

当社は、大衆中華料理店である「大阪王将」を中心とした飲食店の経営および冷凍中華惣菜を販売しております。当社は、大衆中華料理店や冷凍食品取扱業者等の同業との競合のみならず、和・洋レストランおよびファーストフードチェーン等との競合のほか、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、持ち帰り弁当事業およびデリバリー事業等の食品小売業者との間においても、商品・価格・利便性・サービス内容等をめぐり、激しい競合状態にあります。

特に最近では、高付加価値と低価格をめぐって競争が激化しております。当社は、こうした競合に対処すべく安心・安全で鮮度の高い商品を提供することや顧客のニーズに応え続けること等により顧客満足度を高めるとともに、新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率の向上に努めております。しかしながら、これらの競合激化に伴う品質の向上のためのコストの増加、販売価格の引き下げ圧力による利幅の低下等が起きた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 法的規制について

① 食品衛生法について

当社が事業展開を行っている外食事業および食料品販売事業は、いずれも食品衛生法による規制を受けております。食品衛生法は、食品の安全性確保のため公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する危害の発生を防止し、国民の健康を図ることを目的としております。当社におきましては、都道府県知事等により飲食店等の営業許可を取得するとともに、食品衛生責任者を置き、定期的な衛生点検を実施するなど、安全な商品をお客様に提供するための衛生管理を徹底しておりますが、万一、食中毒等の事故が起きた場合は、食品衛生法の規定に基づき、食品等の廃棄処分、一定期間の営業停止、営業の禁止、営業許可の取り消し等の処分を受けるおそれがあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について

「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)により年間 100トン以上の食品廃棄物を排出する外食業者(食品関連事業業者)は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量および再生利用を通じて、食品残渣物の削減を義務付けられております。当社は食品残渣物を低減するための取り組みを鋭意実施しておりますが、今後法的規制が強化された場合には、その対応のために、設備投資等の新たな費用が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 中小小売商業振興法、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)について

当社は、フランチャイズ加盟者の募集および加盟者との取引に関して、それぞれ「中小小売商業振興法」・「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)による規制を受けております。具体的には、加盟募集に当たり加盟希望者が適切な判断をするのに十分な情報開示を行い、当社のフランチャイズ事業内容や加盟契約内容などを書面により事前説明することが義務付けられています。また、法律上、加盟者は当社から独立した事業者でありますので、当社がフランチャイズシステムによる営業を的確に実施する範囲を超えて、加盟者に対して正常な商習慣に照らし不当に不利益を与えることは独占禁止法違反に該当します。

当社は、これらの法令を遵守しており、加盟希望者とは十分な面談の上、加盟契約を締結しており、本書提出日(平成28年6月29日)において、加盟希望者および加盟者との間で訴訟や係争はありませんが、法令に関する解釈等に相違が生じた場合には、加盟者から訴訟が提起される可能性があります。万が一、そのような事態に陥った場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④ 店舗での酒類の提供について

当社の店舗では、アルコール類の提供を行っております。その為、未成年のお客様や自動車等で来店されるお客様に対しアルコール類を提供しないよう、注意喚起を図っております。

しかしながら、当社の努力にもかかわらず、当社の店舗が飲酒運転者に酒類を提供した飲食店として飲酒運転の教唆・幇助により摘発を受ける、または店舗の営業が制限される可能性があり、これらの場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ その他の法令について

当社は、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)・「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」(JAS法)・「製造物責任法」(PL法)等に基づく規制を受けており、これらの法令の遵守についても対策を講じておりますが、万が一これらの法令に違反した場合、商品の廃棄処分、回収処理などが必要となるおそれがあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の店舗では、消防法、建築基準法および都市計画法による規制を受けており、不慮の火災等によりお客様に被害が及ばぬように、様々な施策を講じ法令遵守に努めております。しかしながら、不測の事態によって、当社店舗において火災による事故が発生した場合には、当社の信用低下や損害賠償請求等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 食品の安全性について

食品業界においては、食品の安全性や品質管理が強く求められています。

当社は品質に関して、当社の国内4工場において世界標準の品質管理手法であるISO9001:2000を、また関西・関東の両工場においてISO22000:2005を取り入れ、安全で魅力的な商品とサービスの提供に努めています。

しかしながら、品質問題等想定を超えた事象が発生した場合、異物混入等当社商品において市場からの回収の必要性が生じた場合、もしくは当社商品に直接問題がない場合であっても食品業界に対する風評等により当社商品のイメージが低下した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 人材の確保と育成について

当社は、今後も事業展開を積極的に行う方針であり、事業展開に必要な人材を確保していく必要があります。そのため当社は中期経営計画に基づいた人員計画を策定し、より効果的に人材を確保するための採用活動を行っております。

また、当社は更なる成長を達成するため、さまざまな雇用形態の社員を採用し、採用した社員の早期戦力化を実現するための人事制度を導入していく方針であります。

しかしながら、人材の確保および育成が当社の計画どおりに進まない場合、内部管理体制の充実を含め当社の事業展開が制約される可能性があり、これらの場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)当社の商標権について

当社は、自社開発業態のブランドを当社事業にとって重要なものと位置づけ、「大阪王将」、「よってこや」、「太陽のトマト麺」、「シノワーズ厨花」などの主要ブランドの商標の登録を行っております。

本書提出日現在において、商標の登録、使用に関する訴訟や紛争はなく、また当社の事業展開を制約する取り決め等もありませんが、これらの商標は、その用語の一部が一般的に使用される普通名詞であることから、今後類似商標の出現および無断使用等により、商標権を侵害された場合には、当社のブランド価値や顧客からの信用が毀損する可能性があるとともに、何らかの理由により当社が使用している商標が第三者の登録済みの商標権を侵害していることが判明した場合に、商標の使用差止、損害賠償等の支払いを請求される可能性があり、これらの場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について

当社は、取締役、監査役、執行役員および従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。

そのため、現在、取締役、監査役、執行役員および従業員に付与されている新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式43,000株であり、発行済株式総数4,433,345株の1.0%に相当します。

 

(12)自然災害等による影響について

地震や津波、台風等の自然災害により人的・物的な被害が生じた場合、あるいはそれらの自然災害等に起因する電力・ガス・水道・交通網の遮断・制限等により、当社や取引先の正常な事業活動が阻害された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の事業活動におきまして、コンピュータシステムおよびそのネットワークを活用しており、そのためセキュリティの強化やデータのバックアップ体制の構築、ハードウェアの増強等、システムトラブル対策を講じていますが、これらの対策にもかかわらず、自然災害等によりシステムトラブルが発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)減損会計の適用について

当社は、店舗環境の変化や経済的要因により店舗ごとの収益性が損なわれた場合、固定資産およびリース資産について減損損失を認識する必要があり、当該減損損失の計上により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1) フランチャイズ加盟契約

 当社は加盟者との間で、以下のような加盟契約を締結しております。なお、契約内容の要旨は次のとおりです。

 

① 「大阪王将」フランチャイズチェーン契約

 契約内容

 加盟者は、「大阪王将」フランチャイズチェーンに加入し、商標使用許諾およびノ

 ウハウの提供を受ける。

 契約期間

 契約締結日から5年間。以後、契約満了6ヶ月前までに当社・加盟者のいずれから

 も解約の申し入れがない場合は、2年ごとに自動更新される。

 加盟金

 500万円(同一加盟者の2店舗目以降の加盟出店は250万円)

 保証金

 店舗坪数×5万円

 契約更新料

 初回更新時 20万円

 2回目以降 10万円

 ロイヤリティ等

 商標使用料   店舗売上高の1%(開店から2年目以降は、売上高 前年同月対比率に応じて、店舗売上高の0.5%から1%の範囲内で変動)

 店舗運営指導費 店舗売上高の2%(開店から2年目以降は、当社の店舗運営基準に応じて、店舗売上高の0%から2%の範囲内で変動)

 

② 「よってこや」フランチャイズチェーン契約

 契約内容

 加盟者は、「よってこや」フランチャイズチェーンに加入し、商標使用許諾および

 ノウハウの提供を受ける。

 契約期間

 契約締結日から3年間。以後、契約満了6ヶ月前までに当社・加盟者のいずれから

 も解約の申し入れがない場合は、2年ごとに自動更新される。

 加盟金

 200万円(同一加盟者の2店舗目以降の加盟出店は100万円)

 保証金

 店舗坪数×6万円

 契約更新料

 初回更新時 20万円

 2回目以降 10万円

 ロイヤリティ等

 店舗売上高の3%

 

③ 「太陽のトマト麺」フランチャイズチェーン契約

 契約内容

 加盟者は「太陽のトマト麺」フランチャイズチェーンに加入し、商標使用許諾およ

 びノウハウの提供を受ける。

 契約期間

 契約締結日から3年間。以後、契約満了3ヶ月前までに当社・加盟者のいずれから

 も解約の申し入れがない場合は、3年間更新され、その後は2年ごとに自動更新される。

 加盟金

 200万円(同一加盟者の2店舗目以降の加盟出店は100万円)

 保証金

 店舗坪数×6万円

 契約更新料

 初回更新時 20万円

 2回目以降 10万円

 ロイヤリティ等

 商標使用料   店舗売上高の1%

 店舗運営指導費 店舗売上高の2%(開店から2年目以降は、売上高 前年同月対比率に応じて、店舗売上高の1%から2%の範囲内で変動)

 

(2) エリアフランチャイズ契約

 当社は加盟者との間で、以下のような契約を締結しております。なお、契約内容の要旨は次のとおりです。

 

「大阪王将」エリアフランチャイザー契約

 契約内容

 加盟者は、合意した一定の指定地区内における「大阪王将」フランチャイズチェー

 ン加盟店募集活動および指導、直営店の運営を独占的に行う権利を得る。

 契約期間

 定めなし

 加盟金

 加盟締結時に一定額

 予定出店数を超える出店に対して一定額

 保証金

 1店舗出店ごとに一定額

 ロイヤリティ等

 売上高の2%

 

6【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針および見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当って、当事業年度末における資産・負債および当事業年度の収益・費用の報告数値ならびに開示に影響を与える見積りを行っております。当該見積りに際しては、過去の実績や状況に応じて、合理的と思われる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性により、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。なお、当社の財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載しております。

 

(2)経営成績の分析

① 売上高

 売上高は、前事業年度より22億4百万円増加し、230億4百万円となりました。

 外食事業におきましては、主要ブランドである大阪王将で、調理・接客技術の向上や、「頬張る!絶品肉中華」をコンセプトに据えた高付加価値メニューの販売などにより、店頭販売力の強化に努めました。また、油そば業態や肉バル業態のほか、ローソンとの大阪王将宅配専門複合店舗など、今まで当社に無かった業態の直営店出店を進めました。

 食料品販売事業におきましては、主力商品であり当社の内製品でもある「冷凍羽根つき餃子」の拡販を企図し、テレビコマーシャルや量販店での販促イベントを強化し、店頭での陳列スペース拡張と販売量増加に努めました。また、流通・量販各社のPB商品の製造受託も並行して推進し、自社工場の稼働率向上を図りました。

 

② 売上総利益

 売上総利益は、前事業年度より10億7百万円増加し、82億68百万円となりました。売上総利益率は前事業年度の
34.9%より1.0ポイント上昇し、35.9%となりました。

 

③ 営業利益

 営業利益は前事業年度より2億44百万円増加し、5億28百万円となりました。営業利益率は前事業年度の1.4%より0.9ポイント上昇し、2.3%となりました。

 

④ 経常利益

 経常利益は、営業利益の増加に伴い前事業年度より2億11百万円増加し、5億25百万円となりました。経常利益率は前事業年度の1.5%より0.8ポイント上昇し、2.3%となりました。

 

⑤ 当期純利益

 当事業年度における法人税等合計は、1億17百万円となりました。この結果、当期純利益は2億1百万円となりました。当期純利益率は前事業年度の0.4%より0.5ポイント上昇し、0.9%となりました。

 

(3)経営戦略の現状と見通し

 当社は、「おなかいっぱいの幸せを」をスローガンに、食生活の幅広いシーンで人々の暮らしに貢献する「総合フードサービス企業」、そして従業員を含むより多くの人々に食を通じた生活提案を行う「ライフプランニング企業」となるべく、各事業部内および各事業部間での相乗効果の最大化を図ることで成長を遂げる経営戦略を掲げております。

 当社の主要ブランドである「大阪王将」は、外食事業および食料品販売事業の両事業において全国的に展開を行っており、一般消費者、加盟企業、各量販店のバイヤーなど多岐にわたって利用されております。当社は主要商品である餃子を自社工場で製造しており、外食と食料品という2つの販売チャネルをうまく活用し、販売機会の拡大を図るとともに、さらなる売上の増加を目指しております。製造から販売まで一環して手がけることでお客様に安心・満足していただく商品を提供し、生活文化全般の向上に貢献できる企業として、企業価値を高めてまいります。

 

(4)資本の財源および資金の流動性についての分析

① 資産、負債および純資産の状況

  (資産の部)

当事業年度末の総資産の残高は、前事業年度末より12億72百万円(前事業年度比12.0%)増加し、118億42百万円となりました。

流動資産は、前事業年度末より6億99百万円(前事業年度比13.4%)増加し、59億7百万円となりました。主な要因は、現金及び預金、売掛金の増加によるものであります。

固定資産は、前事業年度末より5億73百万円(前事業年度比10.7%)増加し、59億34百万円となりました。主な要因は、直営店新規出店および関東工場排水処理施設増設、ならびに冷凍食品製造設備増強に伴う有形固定資産の増加によるものであります。

 

  (負債の部)

当事業年度末の負債の残高は、前事業年度末より10億4百万円(前事業年度比16.3%)増加し、71億77百万円となりました。

流動負債は、前事業年度末より9億74百万円(前事業年度比19.2%)増加し、60億41百万円となりました。主な要因は、買掛金、未払金の増加によるものであります。

固定負債は、前事業年度末より29百万円(前事業年度比2.7%)増加し、11億36百万円となりました。主な要因は、役員退職慰労引当金の増加によるものであります。

なお、借入金の残高は、前事業年度末より3億26百万円減少し、6億50百万円となりました。

 

  (純資産の部)

当事業年度末の純資産の残高は、前事業年度末より2億68百万円(前事業年度比6.1%)増加し、46億64百万円となりました。主な要因は、第三者割当増資に伴う資本金、資本準備金の増加、当期純利益の計上によるものであります。

この結果、自己資本比率は39.4%(前事業年度末41.5%)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③ 資金の流動性に関する情報

 当社は、事業活動に必要な資金の流動性の維持と十分な確保を基本とし、運転資金の効率的な管理により、事業活動における資本効率の最適化を目指しております。

 資金は、資本市場からの資金調達および金融機関からの借入等を必要に応じて行うことで、流動性の確保および財務体質の向上を図っております。

 

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社の収益基盤である「大阪王将」ブランドの外食事業および食料品販売事業につきまして、消費者ニーズの動向によっては、今後も高い成長を続けられる保証はないと認識しております。このような状況下、当社は選択と集中を進め、消費者の選別に耐えうる商品・サービスを開発・提供し続けなければならないと考えております。

 今後につきましても、各事業部内および各事業部間での相乗効果の最大化と全従業員の経営参画意識向上により業務効率化や付加価値向上に努め、継続的に発展することで生み出される余力を株主・従業員・会社組織に適正に配分しつつ、収益構造およびその基盤となる商品およびサービスを創造・改善することで、広く消費者の食生活を支える企業を目指してまいります。