当社グループが対処すべき主要な課題は、以下の項目と認識しております。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、『時代の変化を的確にとらえ、夢と楽しさと命の輝きを大切にし、食文化の創造を通して、お客様と全てのステークホルダーの幸福を創造するために当社は存在します。』のOurMissionのもと、外食に留まらない幅広い食のシーンで人々の暮らしに貢献し、そして従業員を含むより多くの人々に食を通じた生活提案を行うために「フルライン型フードメーカー」機能の最大化を図り、日本一の「食のライフプランニングカンパニー」を目指しております。
今後も株主、一般消費者、地域社会、取引先、加盟店、従業員など、当社グループと係わりを持つ方々の生活を、食を通じて豊かにすべく、法令遵守と環境への配慮を前提に、新しい事業、新しいブランド、新しい商品、新しいサービスの創造により成長を続け、株主価値を高めるよう努めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループの主要ブランドである「大阪王将」は、食品事業および外食事業の両事業において全国的に展開を行っており、一般消費者、加盟企業、各量販店のバイヤーなど多岐にわたって利用されております。当社グループは主要商品である餃子を自社工場で製造しており、食品と外食という2つの販売チャネルをうまく活用し、相乗効果の最大化を図ることで成長を遂げる経営戦略を掲げております。製造から販売まで一環して手がけることでお客様に安心・満足していただく商品を提供し、生活文化全般の向上に貢献できる企業として、企業価値を高めてまいります。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、収益上の基本指標である売上高経常利益率を最重要経営指標としており、売上増加、生産性向上、適正な時期と規模の投資により、経常利益率を中長期的に5.0%に引き上げるべく努めてまいります。
同指標の向上を通して経営基盤を磐石にし、株主、一般消費者、地域社会、取引先、加盟店、従業員への還元を図ってまいります。
(4)会社の対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の収束見通しは依然として不透明であり、我が国経済に与える影響が一段と深刻化する可能性が高まっております。堅調に推移を続けてきた国内の雇用・所得環境も悪化し、国内の経済活動が短期間で元の水準に回復することは難しいとの指摘もあります。
このような状況下、当社グループにおきましては、「フルライン型フードメーカー」機能の最大化を図り、日本一の「食のライフプランニングカンパニー」を目指し、今こそ唯一無二のビジネスモデルである会社として『生産事業』、『食品事業』、『外食事業』のシナジーを発揮し、成長してまいります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当該将来に関する事項についてはその達成を保証するものではありません。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載をしております。
なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの属する外食市場および冷凍食品市場は成熟した市場となっており、激しい競合状態にあります。加えて、個人消費支出における選別強化が進むなか、外食利用は相対的に縮小傾向にあり、価格競争の激化も相まって厳しい経営環境を強いられております。
このような環境下において、当社グループは食品事業と外食事業を中心に事業展開を行っております。
食品事業では、卸売業者を通じて全国の生活協同組合や一般量販店に「大阪王将」ブランドの餃子を主軸とする冷凍中華惣菜や常温調味料の販売およびインターネット等の通信販売で一般消費者に直接販売を行っております。
外食事業では、大衆中華料理業態の「大阪王将」を中心に、ラーメン業態の「よってこや」、「太陽のトマト麺」、カフェ・ベーカリー業態の「R Baker Inspired by court rosarian」、「コシニール」などを展開しております。出店形態には直営店とFC加盟店があり、直営店については、一般顧客への料理の提供による売上を計上しております。一方、加盟店に対する売上については、食材の販売を主軸に、厨房機器や家具類の売上、ロイヤリティや加盟金収入などを計上しております。
当社グループはお客様に満足していただけるように、商品の味・価格・サービス等について細心の注意を払っておりますが、それにもかかわらずブランド価値が毀損される可能性や、それに伴うブランドの撤退がないとも限りません。特に食品事業および外食事業において「大阪王将」のブランド価値は大きく、同ブランド価値が毀損した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの最近5期間の経営成績の概況および外食事業の期末店舗数は以下のとおりであります。景気の推移や社会的事件の影響を強く受けるほか、当社グループが属する業界での競合状況は刻一刻と変化していることから、過去の経営成績の推移だけでは、当社グループの将来の業績を予測する判断材料としては不十分な面があります。
(注)第40期より連結財務諸表を作成しておりますので、第39期については、当社単体の数値を記載しております。
当社グループにおきましては、安全な食材の安定確保に向け、取引先との連携等をこれまで以上に慎重に取り組んでいく方針ではありますが、食材の安全性が疑われる問題が生じた場合や、食材の安定的な確保に支障が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
食品事業における当社グループ製品の製造に関しては、自社工場での製造のみならず他社工場への製造委託も行っております。委託先の工場は特定の地域に偏ることなく複数の工場を確保しており、仮に一つの工場で事故等により当該工場からの供給が一時的に停止した場合でも、他の工場との連携により必要数量を確保する体制を整えております。しかし、供給量の低下が長期化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
大幅な為替変動をはじめ、天候不順による野菜作柄の急落や、鳥インフルエンザ、豚コレラといった疫病の流行など、需給関係の急激な変動による食材価格の高騰等により、当社グループが購入している原材料の価格が高騰する可能性があります。当社グループでは複数の仕入先の確保や契約農場の確保により原材料価格の安定化および数量の安定確保に努めておりますが、原材料価格が著しく高騰した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、外食事業において「大阪王将」、ラーメンおよびカフェ・ベーカリー業態の各種店舗ブランドのフランチャイズ・チェーン展開を積極的に行う方針であります。出店にあたりましては、1店舗の収益性を重要視し、賃借料等の出店条件および周辺環境等を勘案し優良物件を選定しております。
しかしながら、当社グループの希望する出店予定地の確保ができない場合、またFC加盟店開拓が計画どおりに進まない場合には出店数が予定を下回り、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また直営店の出店においては、既存ブランドによる出店や新規業態構築のための出店を予定しておりますが、新規業態等が必ずしもお客様に支持いただけるとは限らず、店舗の閉店や業態の撤退により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、契約に基づき当社グループのスーパーバイザー(SV)がFC加盟店を巡回し、店舗の運営指導を行っております。しかしながら、当社グループの指導等の及ばない範囲でFC加盟店が受ける苦情および芳しくない評判等は、当社グループおよび当社グループブランドのイメージに影響を与え、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
その他、当社グループのFC本部としての機能に対するFC加盟者からの評価が不十分な場合や、当社グループに起因しないFC加盟者の諸事情を理由として、FC加盟者が当社グループのFC事業の出店凍結もしくはFC加盟契約関係を解消した場合には、FC加盟店の出店数が計画どおり確保できず当社グループの今後の出店政策および事業展開に支障をきたすことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事務所および直営店舗はそのほとんどが建物を賃借しており、賃貸借契約に基づき賃貸人に対して保証金等を差し入れております。当社グループは新規に出店する際に賃貸人の信用状況についての調査・確認を徹底させるとともに、特定の賃貸人からの賃借が集中しないように取り組んでおりますが、万一、賃貸人の倒産等により、差し入れていた保証金等の一部または全部が回収不能となった場合には、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、賃貸人側の諸事情により賃貸借契約期間中に解約された場合や、契約の更新を拒絶された場合、退去・閉店を余儀なくされる可能性があります。そのような場合には当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。
厚生労働省は、2016年10月より「将来にわたる年金財政の安定化等」を目的に、短時間労働者(正社員以外の労働者で、1週間の所定労働時間が正社員より短い労働者)に対する社会保険への加入基準を拡大しました。
当社グループは、工場、直営店舗において多くの短時間労働者が就業しており、今後、当該年金制度が変更され、更なる社会保険適用基準の拡大が実施された場合には、当社グループが負担する保険料の増加等により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外関連会社またはフランチャイズ加盟企業(現地企業)において海外店舗展開を行っております。それぞれの進出国における政情、経済、法規制、ビジネス慣習等の特有なカントリーリスクにより、計画した事業展開を行うことができない場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、フランチャイズ加盟企業の減少や業績の悪化により、フランチャイズ・チェーン展開が計画通りに実現できない場合、ロイヤリティ収入が減少することなどにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
食品事業を取り巻く外部環境は、特に冷凍食品において過去に発生した食の安心・安全を脅かす事件から得た教訓に基づき、各社とも検査体制やトレーサビリティの確立に努めております。また、価値観の多様化により健康や簡便性、低価格など様々な要望に応えるべく商品群の充実が求められ、少量多品種生産への対応を進める中で生産性の維持・向上に苦慮するなど、厳しい状況が続いております。
このような状況下、当社グループは主力ブランドである「大阪王将」の冷凍中華惣菜の製造の大部分を自社工場を含む国内工場に切り替えたほか、検査体制およびトレーサビリティの向上を図り、また商品情報の速やかな開示にも努めたことで早期に信頼回復を図り、市場内でのシェア拡大に努めてまいりました。今後も冷凍食品の開発と内製化を進め、さらに安心・安全を確保するとともに、様々な価値を訴求・提案する商品の提供に努めてまいります。
しかしながら、今後冷凍食品において再度食の安心・安全を脅かす事件が発生した場合には、冷凍食品に対するイメージの低下等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
食品事業における商品は、主として各地の生活協同組合および小売量販店へ卸売業者を通じて販売され、消費者へと渡ります。当社グループと卸売業者等の取引先との関係は良好ではありますが、予期せぬ理由により一部の取引先との取引が継続できなくなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、大衆中華料理店である「大阪王将」を中心とした飲食店の経営および冷凍中華惣菜を販売しております。当社グループは、大衆中華料理店や冷凍食品取扱業者等の同業との競合のみならず、和・洋レストランおよびファーストフードチェーン等との競合のほか、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、持ち帰り弁当事業およびデリバリー事業等の食品小売業者との間においても、商品・価格・利便性・サービス内容等をめぐり、激しい競合状態にあります。
特に最近では、高付加価値と低価格をめぐって競争が激化しております。当社グループは、こうした競合に対処すべく安心・安全で鮮度の高い商品を提供することや顧客のニーズに応え続けること等により顧客満足度を高めるとともに、新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率の向上に努めております。しかしながら、これらの競合激化に伴う品質の向上のためのコストの増加、販売価格の引き下げ圧力による利幅の低下等が起きた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが事業展開を行っている食品事業および外食事業は、いずれも食品衛生法をはじめとした各種法令の規制を受けております。食品衛生法は、食品の安全性確保のため公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する危害の発生を防止し、国民の健康を図ることを目的としております。当社グループにおきましては、所轄保健所等より飲食店等の営業許可を取得するとともに、食品衛生責任者を置き、定期的な衛生点検を実施しております。また、厚生労働省の業種別手引きに基づき、HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れるなど、安全な商品をお客様に提供するための衛生管理を徹底しております。
しかしながら、万一、食中毒等の事故が起きた場合は、食品衛生法の規定に基づき、食品等の廃棄処分、一定期間の営業停止、営業の禁止、営業許可の取り消し等の処分を受けるおそれがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)により年間 100トン以上の食品廃棄物を排出する外食業者(食品関連事業業者)は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量および再生利用を通じて、食品残渣物の削減を義務付けられております。当社グループは食品残渣物を低減するための取り組みを鋭意実施しておりますが、今後法的規制が強化された場合には、その対応のために、設備投資等の新たな費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、フランチャイズ加盟者の募集および加盟者との取引に関して、それぞれ「中小小売商業振興法」・「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)による規制を受けております。具体的には、加盟募集に当たり加盟希望者が適切な判断をするのに十分な情報開示を行い、当社グループのフランチャイズ事業内容や加盟契約内容などを書面により事前説明することが義務付けられております。また、法律上、加盟者は当社グループから独立した事業者でありますので、当社グループがフランチャイズシステムによる営業を的確に実施する範囲を超えて、加盟者に対して正常な商習慣に照らし不当に不利益を与えることは独占禁止法違反に該当します。
当社グループは、これらの法令を遵守しており、加盟希望者とは十分な面談の上、加盟契約を締結しており、本書提出日現在において、加盟希望者および加盟者との間で訴訟や係争はありませんが、法令に関する解釈等に相違が生じた場合には、加盟者から訴訟が提起される可能性があります。万が一、そのような事態に陥った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの店舗では、アルコール類の提供を行っております。その為、未成年のお客様や自動車等で来店されるお客様に対しアルコール類を提供しないよう、注意喚起を図っております。
しかしながら、当社グループの努力にもかかわらず、当社グループの店舗が飲酒運転者に酒類を提供した飲食店として飲酒運転の教唆・幇助により摘発を受ける、または店舗の営業が制限される可能性があり、これらの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)・「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」(JAS法)・「製造物責任法」(PL法)等に基づく規制を受けており、これらの法令の遵守についても対策を講じておりますが、万が一これらの法令に違反した場合、商品の廃棄処分、回収処理などが必要となるおそれがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの店舗では、消防法、建築基準法および都市計画法による規制を受けており、不慮の火災等によりお客様に被害が及ばぬように、様々な施策を講じ法令遵守に努めております。しかしながら、不測の事態によって、当社グループ店舗において火災による事故が発生した場合には、当社グループの信用低下や損害賠償請求等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
食品業界においては、食品の安全性や品質管理が強く求められております。
当社グループは品質に関して、当社グループの国内3工場において品質管理手法の国際規格であるISO9001:2000を、また関西・関東第一工場において食品安全を確保するための国際規格であるISO22000:2005を認証取得しており、HACCPに基づく安全で衛生的な商品の提供に商品の努めております。
しかしながら、品質問題等想定を超えた事象が発生した場合、異物混入等当社グループ商品において市場からの回収の必要性が生じた場合、もしくは当社グループ商品に直接問題がない場合であっても食品業界に対する風評等により当社グループ商品のイメージが低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、今後も事業展開を積極的に行う方針であり、事業展開に必要な人材を確保していく必要があります。そのため当社グループは中期経営計画に基づいた人員計画を策定し、より効果的に人材を確保するための採用活動を行っております。
また、当社グループは更なる成長を達成するため、さまざまな雇用形態の社員を採用し、採用した社員の早期戦力化を実現するための人事制度を導入していく方針であります。
しかしながら、人材の確保および育成が当社グループの計画どおりに進まない場合、内部管理体制の充実を含め当社グループの事業展開が制約される可能性があり、これらの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、自社開発業態のブランドを当社グループ事業にとって重要なものと位置づけ、「大阪王将」、「よってこや」、「太陽のトマト麺」などの主要ブランドの商標の登録を行っております。
本書提出日現在において、商標の登録、使用に関する訴訟や紛争はなく、また当社グループの事業展開を制約する取り決め等もありませんが、これらの商標は、その用語の一部が一般的に使用される普通名詞であることから、今後類似商標の出現および無断使用等により、商標権を侵害された場合には、当社グループのブランド価値や顧客からの信用が毀損する可能性があるとともに、何らかの理由により当社グループが使用している商標が第三者の登録済みの商標権を侵害していることが判明した場合に、商標の使用差止、損害賠償等の支払いを請求される可能性があり、これらの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
地震や津波、台風等の自然災害により人的・物的な被害が生じた場合、あるいはそれらの自然災害等に起因する電力・ガス・水道・交通網の遮断・制限等により、当社グループや取引先の正常な事業活動が阻害された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの事業活動におきまして、コンピュータシステムおよびそのネットワークを活用しており、そのためセキュリティの強化やデータのバックアップ体制の構築、ハードウェアの増強等、システムトラブル対策を講じておりますが、これらの対策にもかかわらず、自然災害等によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、店舗環境の変化や経済的要因により店舗ごとの収益性が損なわれた場合、固定資産およびリース資産について減損損失を認識する必要があり、当該減損損失の計上により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、個人情報保護法に定められた個人情報を取り扱っており、管理体制の整備およびその取扱については細心の注意を払っておりますが、保有する顧客情報等の個人情報が漏洩した場合、損害賠償問題の発生や信用の低下等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが保有する商標等の不正利用、商品への異物混入や調理設備の不適切使用等、インターネット上の掲示板やSNS等への書き込みにより風評被害が発生・拡散した場合、その内容の真偽にかかわらず、当社グループの事業、財政状態、業績、ブランドイメージおよび社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
2020年初頭に顕在化した新型コロナウイルス感染症の全世界における感染拡大の影響により、世界各国で入出国禁止等の渡航制限や外出規制などの措置が行われるだけでなく、国内におきましても緊急事態宣言が発令(2020年5月25日に解除)され、外食産業に重要な影響を与えております。
当社グループにおきましては、食のインフラ企業として顧客満足を実現するため、保健行政の指針に従った感染防止策の徹底や、各自治体の自粛要請に沿った営業時間の変更等を実施するなど、顧客、取引先および従業員の安全を考慮した店舗運営を実施しております。
また、本書提出日現在において、当社グループ工場の安定稼働や原材料の十分な量の確保、外食事業の需要低迷を食品事業で補完するなど、「フルライン型フードーメーカー」としての強みを活かし、事業に及ぼす影響の低減を図っております。
しかしながら、影響がさらに拡大、長期化した場合には、外食事業の売上高が減少するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、10~12月の第3四半期において、消費増税前の駆け込み需要の反動や大型台風等の天候不順の影響により個人消費や企業の設備投資が減少したことに加え、米中貿易摩擦の再燃への懸念などを背景に輸出不振が続き、5四半期振りにマイナス成長となりました。更に、これに続く1~3月の第4四半期では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、景気が更に大きく下振れする懸念が現実化しております。
本邦国内においても、外国人観光客によるインバウンド需要は大幅に減少したほか、国内個人消費も感染拡大を懸念した自粛ムードの高まりから、イベント関連支出や旅行・外食などのサービス関連支出も大幅に縮小しており、さらに東京オリンピック・パラリンピックの開催延期などを受けて、国内景気は一段と冷え込むリスクに直面しております。
一般の消費動向におきましては、感染収束の見通しが依然不透明である中、自粛ムード解消と消費回復への転換のタイミングも現時点では見通せず、当面の推移には引き続き注意を要するものと予想されます。
食品業界におきましては、新型コロナウイルス感染防止対策のため、外食事業者の中には休業や営業時間短縮に追い込まれる事例も少なくなく、外食業界の低迷は深刻度を増しております。しかしながらその一方で、政府や地方自治体による不要不急の外出自粛要請を受けて、いわゆる「巣ごもり需要」が堅調に推移しており、長期保存が可能な食品や簡単に調理可能な冷凍食品・レトルト食品等へのニーズが拡大しております。
このような状況下、当社グループにおきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、海外からのインバウンド需要が急速に冷え込んだこと、また政府や各自治体による不要不急の外出自粛やイベント開催の中止等の要請を受け、一部店舗で休業や営業時間変更を余儀なくされる状況となったことから、外食事業の業績は大きな影響を受けております。
そうした厳しい事業環境の中ではありますが、2019年9月に主力ブランドである「大阪王将」が創業50周年を迎え、また、同年11月には群馬県にある現工場(関東第一工場)の隣接地に関東第二工場を竣工し、操業を開始しました。AI技術・ロボット化を積極的に導入した最新の設備で、従来に比べて格段に効率的な生産が可能となる体制を構築しております。生産事業を中心に食品事業と外食事業の両輪を展開する当社独自のビジネスモデルの強みをいかんなく発揮することで、安定した業容を維持しながら商品力の強化とヒット商品創出に注力し、お客様への訴求力を向上させ、さらなる拡販を図っております。
この結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高が303億61百万円(前期比4.1%増)、営業利益が8億10百万円(前期比2.9%減)、経常利益が8億8百万円(前期比1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億40百万円(前期比1.4%増)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
a. 食品事業
食品事業におきましては、主力製品である「大阪王将 羽根つき餃子」が2019年1月~2019年12月における単品売上として100億円(当社出荷ベース)を達成しました。
また、2020年2月下旬には家庭用新商品4品、リニューアル品8品の販売を開始しております。中でも「大阪王将 冷やし餃子」は、冷凍餃子のジャンルでは未開拓であった流水解凍で食べられる新感覚の餃子として、高い評価を頂いております。
なお、当連結会計年度では、冷凍食品のパッケージに大阪王将の店舗で使える割引券を印刷し冷凍食品購買のお客様に店舗の味も楽しんで頂けるキャンペーンを実施し、これも大変ご好評をいただきました。今後も、当社独自のビジネスモデルの強みである食品事業と外食事業のシナジーを更に強化する取り組みを推進してまいります。
以上の結果、食品事業における当連結会計年度の売上高は、162億97百万円(前期比9.6%増)となりました。
b. 外食事業
外食事業では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い海外からのインバウンド需要が急速に冷え込んだこと、また政府や各自治体による不要不急の外出自粛やイベント開催の中止等の要請を受け、一部店舗で休業や営業時間変更を余儀なくされる状況となったことから、外食事業の業績は大きな影響を受けております。
このような厳しい事業環境ではありますが、創業50周年を迎えた大阪王将の店舗におきまして、「原点回帰」をテーマに炒飯やレバニラ炒め・麻婆豆腐等の主力商品を改めて徹底的に磨き上げるとともに、様々な新商品のご提供や創業50周年の販促キャンペーンを実施しました。また、「黄色い看板」で創業当時の懐かしい中華食堂をイメージした店舗改装を引き続き加速させるなど、お客様にこれからも親しんでいただける店舗づくりに向け継続的に取り組んでおります。
カフェ・ベーカリー業態におきましても、引き続き積極的な出店を進めるとともに、酵母など食材にこだわった訴求力のある商品やサービスのご提案を通じて、「R Baker」ブランドの認知度向上に努めております。
なお、当連結会計年度末店舗数は、加盟店397店舗(うち海外46店舗)、直営店94店舗(うち海外1店舗)の計491店舗(うち海外47店舗)となっております。
以上の結果、外食事業における当連結会計年度の売上高は、140億64百万円(前期比1.6%減)となりました。
なお、外食事業の店舗数の内訳は以下のとおりであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に対して14億26百万円減少し、9億33百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は11億99百万円(前連結会計年度末は8億15百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6億25百万円の計上、減価償却費7億3百万円の計上などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は34億41百万円(前連結会計年度末は21億28百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出31億96百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は8億15百万円(前連結会計年度末は28億27百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入13億円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であるため、セグメント別に生産規模を金額あるいは数量で示すことは困難であるため記載しておりません。
当連結会計年度の仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当連結会計年度は「イートアンド 創業50周年~強い組織への変革」を会社方針として掲げ、収益の高い会社を目指すべく質を追求し、更なる利益体質の会社を目指し、当社の成長戦略でもある「当社製造工場の生産」を中心として、食品事業、外食事業のシナジーを最大限に発揮し、商品開発、販路拡大に取り組んでまいりました。
心臓部分である生産事業では、原材料の異物除去等を行う高性能機械やAI検品カメラを増強し、より高い安全性の確保に努めております。
また、当連結会計年度においては、関東第二工場を2019年11月に竣工し、AIやロボット技術を駆使したより安全性の高い最新鋭の設備を整え、労務作業の軽減を図るとともに、将来の需要増にも十分対応できる生産キャパシティを確保することができました。今後の成長の源である自社製品の内製化比率を更に高めてまいります。
食品事業におきましては、「水無し・油無し」で羽根つきの餃子ができる「大阪王将 羽根つき餃子」が2019年1月~12月における単品売上として100億円(当社出荷ベース)を達成しました。これは数ある冷凍食品の中でも非常に価値の高い功績となりました。
外食事業におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、海外からのインバウンド需要が急速に冷え込んだこと、また政府や各自治体による不要不急の外出自粛やイベント開催の中止等の要請を受け、一部店舗での休業や営業時間変更を余儀なくされる状況となったことから、外食事業の業績は大きな影響を受けております。
このような厳しい事業環境ではありますが、当社の主力業態「大阪王将」は2019年9月に創業50周年を迎え、「原点回帰」をテーマに主力商品を改めて徹底的に磨き上げるとともに、様々な新商品のご提供や創業50周年の販促キャンペーンを実施しました。また、「黄色い看板」で創業当時の懐かしい中華食堂をイメージした店舗改装も引き続き加速させるなど、「大阪王将」のブランド価値の一層の向上に努めております。
経営成績の分析
売上高は、前連結会計年度より11億97百万円増加し、303億61百万円(前期比4.1%増)となりました。
これは主に、食品事業における主力アイテムである「大阪王将 羽根つき餃子」や「大阪王将 ぷるもち水餃子」の販売が好調に推移した一方で、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う休業や営業時間変更により外食事業の売上高に大きな影響があり、外食事業の売上高は前年実績を下回る結果となりました。
各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は食品事業が53.7%、外食事業が46.3%となりました。
売上総利益は、前連結会計年度より3億75百万円増加し、121億26百万円(前期比3.2%増)となりました。売上高総利益率は、自社製造冷凍食品(「大阪王将 羽根つき餃子」および「大阪王将 ぷるもち水餃子」など)販売拡大および関東第二工場稼働開始に伴い稼働率が向上した一方で、新型コロナウイルスの感染拡大により、外食事業の売上が大きく影響を受け、前連結会計年度の40.3%より0.4ポイントダウンし、39.9%となりました。
営業利益は、前連結会計年度より24百万円減少し、8億10百万円(前期比2.9%減)となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より3億99百万円増加し、113億16百万円(前期比3.7%増)となりました。これは、食品事業における売上高増に伴う運賃や倉庫料の増加および外食事業における直営店新規出店に伴う人件費、地代家賃の増加が主な要因となっており、売上高営業利益率は前連結会計年度の2.9%より0.2ポイントダウンし、2.7%となりました。
経常利益は、前連結会計年度より9百万円増加し、8億8百万円(前期比1.2%増)となりました。
当連結会計年度における営業外費用は、前連結会計年度と比べ23百万円減少し、22百万円(前期比50.9%減)となりました。これは、前連結会計年度では公募増資および第三者割当増資に係る株式交付費が16百万円発生していたことによるものであります。この結果、前連結会計年度より売上高営業利益率が減少したものの、売上高経常利益率は前連結会計年度と同様に2.7%となりました。
当連結会計年度における特別損失は、減損損失が前連結会計年度に比べ1億21百万円減少したことにより、前連結会計年度より1億78百万円減少し、1億83百万円計上する一方、法人税等合計は前連結会計年度より1億52百万円増加し、2億75百万円となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より4百万円増加し、3億40百万円(前期比1.4%増)となりました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益率は前連結会計年度の1.2%より0.1ポイントダウンし、1.1%となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産の残高は、前連結会計年度末より8億12百万円増加し、189億52百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末より19億49百万円減少し、78億26百万円となりました。主な要因は、関東第二工場の建設に伴う現金及び預金の減少によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末より27億61百万円増加し、111億25百万円となりました。主な要因は、関東第二工場の建設に伴う建物ならびにその他有形固定資産の増加によるものであります。
当連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末より5億55百万円増加し、115億12百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末より2億58百万円減少し、84億79百万円となりました。主な要因は、買掛金の減少によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末より8億14百万円増加し、30億32百万円となりました。主な要因は、長期借入金の増加によるものであります。
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末より2億56百万円増加し、74億40百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は39.2%となりました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、事業活動に必要な資金の流動性の維持と十分な確保を基本とし、運転資金の効率的な管理により、事業活動における資本効率の最適化を目指しております。
資金は、金融機関からの借入等を必要に応じて行うことで、流動性の確保および財務体質の向上を図っております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループは「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおり売上高経常利益率を最重要経営指標としております。
当連結会計年度におきましては、売上高経常利益率は2.7%となり(※前期と同様)、計画比0.3ポイントダウンとなりました。
第44期は「変わろう、次のステージに向かって ~自社独自の質感の追求~」を会社方針として実行し、さらに収益の高い会社となるべく、生産性改善を企図した取り組みにも邁進してまいります。
当社グループの売上高経常利益率の推移は以下の通りであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(売上割戻引当金)
当社グループは、売上割戻引当金について、過去の売上割戻率の実績を基礎として見積率を算定し、売上実績額に当該見積率を乗じた金額を売上割戻の発生見込額として、引当計上しております。
当社グループは加盟者との間で、以下のような加盟契約を締結しております。なお、契約内容の要旨は次のとおりであります。
当社グループは加盟者との間で、以下のような契約を締結しております。なお、契約内容の要旨は次のとおりであります。
当社は、2020年5月19日開催の取締役会において、2020年10月1日を効力発生日として、当社を吸収分割会社、当社100%出資の分割準備会社4社を承継会社とする分割契約を締結することを決議し、2020年5月26日に分割契約を締結いたしました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。
特記すべき事項はありません。