文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、豊かで快適な生活の実現のため、『食』と『健康』で貢献することを使命とし、「日々新たに」をモットーに、以下を経営の基本としています。
・公正で透明性の高い経営を実践することにより、社会から信頼される企業を目指す。
・会社の業績向上を図ることにより、社会に貢献するとともに、従業員・お客様・株主などの信頼と期待にお応えする。
・健康に資する安全な製品・サービスを安定的に提供することにより、お客様の満足と安心を実現する。
(2)資本政策の基本的な方針
当社の資本政策は、以下の4点により構成しています。
①中長期的なROE向上
当社は、ROE(株主資本利益率)を持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えています。売上高利益率、財務レバレッジ、および総資産回転率を常に改善し、2020年3月期5%、2025年3月期8%を目指してまいります。
②安定性の上に業績連動を加味した株主還元
株主還元については、株主資本配当率(DOE)の目標値を設定し、継続性・安定性を保持した上で、当期利益に対する比率(連結配当性向(DPR))目標を設定し、業績が好調な場合の連動性を高めた配当を実施します。配当に加え、自己株式の取得については、市場環境、資本効率等に鑑み適宜実施する可能性があります。
③長期的な成長と総資産回転率向上のための投資採択基準
長期的な成長と総資産回転率向上のための投資の規律として、リスクと戦略性のランク別に、投下資本利益率と投資回収期間を設定し、投資を厳選します。
④財務レバレッジの向上と安定性のバランス
成長投資の加速と株主還元の増大により、財務レバレッジを長期的に改善するとともに、継続的・安定的に企業理念を実現するため、健全なバランスシートを維持し、結果としてROEの持続的な改善を実現します。
当社では、こうした資本政策によって、成長投資と安定した株主還元を両立し、持続的な株主価値向上に努めていきます。
(3)中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標
当社グループは、上記の「(1)会社の経営の基本方針」および「(2)資本政策の基本的な方針」に基づいて、「拡大・成長」を主眼とする中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)を策定しています。
〔中期経営計画の要旨〕
・精製糖事業の経営品質・経営効率No.1企業を目指します。
・当社グループの強みを活かして新たな事業・商材に挑戦し、「総合甘味サプライヤー」として拡大・成長を図ります。また、ツキオカフィルム製薬をはじめとする国内外における新たな事業展開を推進します。
・健康産業事業における、美容・アンチエイジング・リラクゼーションをキーコンセプトとして時代のニーズに合わせた多様な店舗展開を推進します。
・以上の取り組みを支えるため、ガバナンス体制の整備、成長に向けた人材育成、業務効率化等の経営基盤強化を推進します。
当社グループは、ROEを持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えており、以上の経営戦略により、2020年3月期ROE5%、2025年3月期ROE8%の達成を目指してまいります。
なお、中期経営計画は、次のURLからご覧いただくことができます。
(当社ウェブサイト)
http://www.nissin-sugar.co.jp/ir/investor/senryaku.html
(4)経営環境および対処すべき課題
当社を取り巻く経営環境につきましては、主力の砂糖その他食品事業において、2016砂糖年度(2016年10月から2017年9月まで)に国内砂糖消費が再び減少に転じ、人口減少が続くなかで厳しい状況が続くものと予想されます。また、2018年3月に、米国を除く「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」(TPP11協定)の署名がなされ、各国の国内手続きを待つ状況にありますが、我が国においては、現行の糖価調整制度が維持され、競合商品である加糖調製品に対しても、協定の発効後、制度の枠組みに組み入れる法案が提出されています。
こうした状況のもと、当社グループでは、2019年度までの中期経営計画に基づき、精製糖事業の経営品質・経営効率№1企業を目指すとともに、「総合甘味サプライヤー」としての商材の拡充と国内外における事業領域の拡大に向けた施策を実施しております。
精製糖事業においては、今福工場(大阪市城東区)において、多様化する需要に対応し、ハラール製品の出荷を開始いたしましたほか、製品品質の安全・安心の向上を目指したFSSC22000認証の全製品への適用拡大に向けた設備更新、販売好調の「きび砂糖」の需要増に対応した生産設備の新設に着手しております。また、詰め替え不要で使いやすい新シリーズ「ボックスシュガーミニ」につきましては、白砂糖、グラニュ糖に加え、「きび砂糖SPECIAL」を2018年2月に上市しております。
拡大・成長に向けた施策においては、全国に広がる当社グループのお客様に対し、甘味料に関する知見、物流機能および品質管理体制に基づき、国内外の甘味料や食品素材を提供することにより、「総合甘味サプライヤー」として貢献してまいります。なかでも、2017年5月に上市した「オリゴの王様」を始めとするガラクトオリゴ糖製品につきましては、腸内環境改善などの機能性をアピールし、消費者への浸透を進めてまいります。
また、2017年10月に当社グループに加わったツキオカフィルム製薬株式会社につきましては、当社グループの食品関連分野における商品ラインナップの拡充のほか、化粧品・医薬品にまで広がる事業が、当社の事業領域拡大に資するものと考えており、今後同社の成長に注力してまいります。
健康産業事業においては、総合フィットネスクラブ「ドゥ・スポーツプラザ」の運営に加え、美容・アンチエイジング・リラクゼーションをコンセプトにしたホットヨガ&コラーゲンスタジオ「BLEDA(ブレダ)」を展開いたします。
倉庫事業においては、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前にした物流需要の増大に的確に対応し、業績の向上を目指してまいります。
これらの成長・拡大を支える経営基盤の強化につきましては、同じく中期経営計画に基づき、成長に向けた人材の育成、業務効率化、リスク管理・CSR・IRの強化の各方面において取り組んでおります。IRにおきましては、業績の適切な反映と海外投資家を含めた幅広い投資家の比較・分析上の利便性向上を目的とし、2020年3月期に国際財務報告基準(IFRS)を任意適用することを公表し、準備を進めております。
今後も、以上の諸施策を着実に実行し、企業価値の向上に努めるとともに、公正で透明性の高い事業運営を行い、すべてのステークホルダーの皆さまの信頼とご期待にお応えしてまいります。
当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるものと考えています。なお、将来に関する事項の記載は、当連結会計年度末日現在において判断したものです。
①精製糖への依存と農業政策等の影響に関するもの
当社グループは、売上高の約9割を砂糖その他食品事業によっており、その主力製品は精製糖です。そのため業績は、精製糖業界を取り巻く環境の変化を受けやすい構造にあります。
精製糖業界は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等の適用を受けており、政府の農業政策および「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」(TPP11協定)等の国際経済協定の影響を受けます。
②食品の安全に関するもの
当社グループは、豊かで快適な生活の実現のため、『食』と『健康』で貢献することを使命とし、食品の安全性向上のためのさまざまな施策を実施しています。しかし、特に近年の食品業界においては、食の安全に関わる問題が数多く発生しており、当社グループの取組みの想定を超える事態が生じた場合、製品の回収等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③原料および精製糖の価格変動に関するもの
精製糖の原料である輸入粗糖は、海外原糖相場と為替相場の影響を受けて価格が変動します。製品の販売価格は、これらの相場に従って変動する傾向にありますが、価格競争等により、原料価格の上昇の一部または全部を製品価格に転嫁できない状態が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④災害等に関するもの
当社グループは、国内各地にて事業活動を行っていますが、地震等の大規模自然災害等が発生し、生産や物流機能に支障が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤情報システムに関するもの
当社グループは、生産、販売、管理等の情報をコンピュータにより管理しており、コンピュータウイルス感染やハッカーからの攻撃等による被害および外部への社内情報の漏洩が生じないように施策を実施しています。しかし、当社グループの取組みの想定を超える事態が発生し、情報システムに障害が生じたり、外部へ社内情報が流出する事態が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項の記載は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態および経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べ1,671百万円増加し、59,945百万円となりました。
このうち、ツキオカフィルム製薬株式会社(砂糖その他食品事業)を連結子会社化したことに伴い増加した金額は、812百万円です。
当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べ1,032百万円増加し、9,115百万円となりました。
このうち、ツキオカフィルム製薬株式会社を連結子会社化したことに伴い増加した金額は、810百万円です。
当連結会計年度末における純資産合計は前連結会計年度末に比べ639百万円増加し、50,830百万円となり、自己資本比率は84.8%(前連結会計年度末比1.3ポイント減)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、堅調な企業業績や雇用・所得環境の改善による個人消費が寄与し、緩やかな回復基調が続いています。
当連結会計年度の業績は、売上高は48,802百万円(前期比2.3%減)、営業利益は2,065百万円(同24.5%減)、経常利益は2,568百万円(同16.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,874百万円(同26.6%減、前期には固定資産売却益391百万円を計上)となりました。セグメントの概況は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較においては、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
また、第3四半期連結会計期間において、中期経営計画に掲げる事業領域の拡大の一環として、ツキオカフィルム製薬株式会社を連結子会社化しており、第4四半期連結会計期間から砂糖その他食品事業の連結業績に含めています。
[砂糖その他食品事業]
海外原糖市況につきましては、ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限)において1ポンド当たり16.93セントで始まり、同日当期高値となる17.18セントまで上昇しました。その後は、最大の生産国ブラジルにおけるサトウキビの順調な圧搾やインド・タイ・欧州など主要生産国の増産見通しによる世界砂糖需給の供給過剰感から軟調に推移し、3月下旬には当期安値となる12.18セントまで下落し、12.35セントで当期を終了しました。
一方、国内精糖市況(日本経済新聞掲載、東京)につきましては、上白糖1kg当たり195~196円で始まり、ニューヨーク市場粗糖先物相場の下落を受け、7月中旬には189~190円と6円下落し、そのまま当期を終了しました。
このような状況のもと、主力の砂糖につきましては、飲料向けや当社独自製品である「きび砂糖」「フロストシュガー」が好調であったものの、家庭用製品の出荷量が減少したことで、全体の出荷量は前期を下回りました。その他の甘味料につきましては、家庭用のガラクトオリゴ糖入りシロップ「オリゴの王様」を上市し、量販店への導入を進めました。
利益面では、前期の海外原糖相場の乱高下に端を発した家庭用製品を中心とする競争の激化、当上期の製品市況の大幅下落時における高値在庫および退職給付費用等の経費増が減益要因となりました。
その結果、砂糖その他食品事業合計の売上高は45,184百万円(前期比2.6%減)、セグメント利益は1,745百万円(同26.5%減)となりました。
[健康産業事業]
健康産業事業におきましては、総合フィットネスクラブ「ドゥ・スポーツプラザ」と女性専用のホットヨガ&コラーゲンスタジオ「BLEDA(ブレダ)」を展開しています。4月に「BLEDA(ブレダ)」浦和美園店をオープンし、売上高は2,309百万円(前期比4.6%増)となりましたが、新店舗開業費用の発生や既存店における人件費の上昇等により、セグメント利益は前期並みの105百万円(同1.8%減)となりました。
[倉庫事業]
倉庫事業におきましては、普通倉庫における輸入合板等の保管在庫の減少により、売上高は1,307百万円(前期比3.5%減)、セグメント利益は214百万円(同15.2%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より1,217百万円減少し、9,704百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,710百万円の収入となりました。
主なものは、税金等調整前当期純利益2,511百万円、減価償却費871百万円、のれん償却額58百万円、持分法による投資利益△241百万円、利息及び配当金の受取額615百万円、法人税等の支払額△767百万円、ならびに売上債権の増加、たな卸資産の減少、仕入債務の増加、その他流動資産の増加およびその他流動負債の増加による999百万円です。
なお、前年同期は1,894百万円の収入であり、主なものは、税金等調整前当期純利益3,388百万円、減価償却費864百万円、持分法による投資利益△284百万円、固定資産売却益△391百万円、法人税等の支払額△1,033百万円、ならびに売上債権の増加、たな卸資産の増加、仕入債務の増加、その他流動資産の増加およびその他流動負債の減少による△696百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,948百万円の支出となりました。
主なものは、有形固定資産の取得による支出△742百万円、ツキオカフィルム製薬株式会社を連結子会社化したことに伴い発生した連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△1,091百万円です。
なお、前年同期は2,406百万円の収入であり、主なものは、余資の運用である定期預金の純増額△2,140百万円および有価証券の純減額5,940百万円、有形固定資産の取得による支出△1,910百万円、有形固定資産の売却による収入708百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,979百万円の支出となりました。
主なものは、ツキオカフィルム製薬株式会社を連結子会社化したことに伴い発生した短期借入金の純減額△500百万円、長期借入金の返済による支出△841百万円、ならびに配当金の支払額△1,585百万円です。
なお、前年同期は2,069百万円の支出であり、主なものは、配当金の支払額△2,024百万円です。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前期比(%) |
|
砂糖その他食品事業(百万円) |
29,936 |
98.9 |
(注)1.金額は製造原価によっており、内部取引額を除いています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
b.受注実績
生産は原則として見込み生産であり、少量の受託加工を除き受注生産は行っていません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前期比(%) |
|
砂糖その他食品事業(百万円) |
45,184 |
97.4 |
|
健康産業事業(百万円) |
2,309 |
104.6 |
|
倉庫事業(百万円) |
1,307 |
96.5 |
|
合計(百万円) |
48,802 |
97.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、上記の前期比較においては、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
住商フーズ㈱ |
2,464 |
4.9 |
10,669 |
21.9 |
|
住友商事㈱ |
8,956 |
17.9 |
630 |
1.3 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項の記載は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
①重要な会計方針および見積もり
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針および見積もりについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は24,548百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,196百万円減少しました。これは主に現金及び預金が2,217百万円、商品及び製品が468百万円それぞれ減少した一方で、受取手形及び売掛金が621百万円、有価証券が999百万円それぞれ増加したことによるものです。固定資産は35,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,868百万円増加しました。これは主に有形固定資産が1,082百万円、無形固定資産が1,293百万円、投資有価証券が265百万円、退職給付に係る資産が202百万円それぞれ増加したことによるものです。
上記の内、ツキオカフィルム製薬株式会社(砂糖その他食品事業)を連結子会社化したことに伴い増加した主なものは、受取手形及び売掛金348百万円、土地746百万円、のれん1,338百万円です。
この結果、資産合計は59,945百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,671百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は6,253百万円となり、前連結会計年度末に比べ808百万円増加しました。これは主に支払手形及び買掛金が190百万円、短期借入金が200百万円、その他流動負債が576百万円それぞれ増加した一方で、未払法人税等が163百万円減少したことによるものです。固定負債は2,862百万円となり、前連結会計年度末に比べ224百万円増加しました。これは主に繰延税金負債が155百万円、その他固定負債が173百万円それぞれ増加した一方で、役員退職慰労引当金が95百万円減少したことによるものです。
上記の内、ツキオカフィルム製薬株式会社を連結子会社化したことに伴い増加した主なものは、短期借入金200百万円です。
この結果、負債合計は9,115百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,032百万円増加しました。
(純資産)
当連結会計年度末における株主資本は47,488百万円となり、前連結会計年度末に比べ283百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益1,874百万円および剰余金の配当1,589百万円によるものです。また、その他の包括利益累計額は3,341百万円となり、前連結会計年度末に比べ355百万円増加しました。これは主にその他有価証券評価差額金が205百万円、退職給付に係る調整累計額が146百万円それぞれ増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度末における純資産合計は50,830百万円となり、前連結会計年度末に比べ639百万円増加し、自己資本比率は84.8%(前連結会計年度末比1.3ポイント減)となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、砂糖その他食品事業における主力の砂糖全体の出荷量が前期を下回ったことなどにより、前期比2.3%減の48,802百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、前期比1.6%減の39,348百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、退職給付費用の増加等により、前期比2.1%増の7,388百万円となりました。
(営業利益)
営業利益は、前期比24.5%減の2,065百万円となりました。
セグメント別の営業利益については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりです。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、受取配当金の増加等により前期比41.2%増の541百万円となりました。
営業外費用は、前期比15.0%減の38百万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、前期比16.4%減の2,568百万円となりました。
(特別利益、特別損失)
特別利益は、前期に固定資産売却益391百万円を計上していたことから、前期比99.5%減の2百万円となりました。
特別損失は、固定資産除却損の減少等により、前期比51.1%減の58百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比26.6%減の1,874百万円となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
今後のわが国経済の見通しは、設備投資により企業業績は堅調に推移、また、雇用・所得環境の改善により個人消費も底堅く推移するなど、緩やかな回復基調が続くものと思われます。
当社グループを取り巻く環境につきましては、主力の砂糖その他食品事業において、加糖調製品および高甘味度人工甘味料の増加等により国内砂糖消費の減少傾向が依然として続く厳しい環境が予想されます。また、精製糖業界は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等の適用を受けており、政府の農業政策および「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」(TPP11協定)等の国際経済協定の影響を受けます。こうした状況のもと、当社グループは中期経営計画に沿い、引き続き精製糖事業の経営品質・経営効率No.1企業に向けた取り組みを進めるとともに、総合甘味サプライヤーとしての商材の拡充と国内外における事業領域の拡大に向けた施策を着実に実施してまいります。
次期につきましては、砂糖その他食品事業におきまして、適正価格による販売を徹底し、業績の回復に努めてまいります。また、原価・経費面では、エネルギーコストや物流コストが上昇することが予想される一方、会計方針の変更による減価償却費の減少、退職給付費用の減少、一過性費用の減少により増益を見込んでいます。
健康産業事業につきましては、女性専用のホットヨガ&コラーゲンスタジオ「BLEDA(ブレダ)」新前橋店を4月にオープンし、倉庫事業につきましては、取扱品目の多様化を進め、ともに増益を見込んでいます。
当社グループは、ROE(株主資本利益率)を持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えており、中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)を策定し、2020年3月期ROE5%、2025年3月期ROE8%を目指しています。
c.資本の財源および資金の流動性
1)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②
キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
2)資金需要
当社グループの資金需要については、主に運転資金需要と設備資金需要です。
主な運転資金需要は、製品を製造するための原材料の仕入と製造費、商品の仕入、販売費及び一般管理費等です。
主な設備資金需要は、砂糖生産設備等の経常的更新費用と製品品質の安全・安心の工場を目指したFSSC22000認証の全製品への適用拡大に向けた設備更新、販売好調の「きび砂糖」の需要増に対応した生産設備の新設です。
3)財務政策
当社グループは運転資金につきましては、短期借入金と自己資金により充当しており、設備資金につきましては、自己資金により充当しています。
また、国内金融機関において合計2,000百万円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応可能となっています。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目的の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、ROE(株主資本利益率)を持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えており、中期経営計画(2018年3月期~2020年3月期)を策定し、2020年3月期ROE5%、2025年3月期ROE8%を目指しています。詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標」に記載のとおりです。
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2018年3月期 実績 |
2019年3月期 予想 |
2020年3月期 目標 |
2025年3月期 目標 |
|
ROE(株主資本利益率) |
3.7% |
4.1% |
5.0% |
8.0% |
e.セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度より、経営管理区分を見直すとともに、セグメント情報の開示の充実を図ることとしました。当社グループはサービス内容・経済的特徴を考慮したうえで事業セグメントを集約し、「砂糖その他食品事業」、「健康産業事業」、「倉庫事業」を報告セグメントとしています。以下の前期比較においては、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
[砂糖その他食品事業]
主力の砂糖につきましては、飲料向けや当社独自製品である「きび砂糖」「フロストシュガー」が好調であったものの、家庭用製品の出荷量が減少したことで全体の出荷量は前期を下回り、砂糖その他食品事業合計の売上高は45,184百万円(前期比2.6%減)となりました。利益面では、前期の海外原糖相場の乱高下に端を発した家庭用製品を中心とする競争の激化、当上期の製品市況の大幅下落時における高値在庫および退職給付費用等の経費増が減益要因となり、セグメント利益は1,745百万円(同26.5%減)となりました。なお、第4四半期連結会計期間から連結業績に含めていますツキオカフィルム製薬株式会社によるセグメント利益への影響は軽微です。
当連結会計年度末のセグメント資産は、ツキオカフィルム製薬株式会社を連結子会社化したことに伴い812百万円増加したほか、退職給付に係る資産等の増加により、前連結会計年度末に比べ合計で1,814百万円増加し、54,248百万円となりました。
[健康産業事業]
健康産業事業におきましては、女性専用のホットヨガ&コラーゲンスタジオ「BLEDA(ブレダ)」浦和美園店を4月にオープンし、売上高は2,309百万円(前期比4.6%増)となりましたが、新店舗開業費用の発生や既存店における人件費の上昇等により、セグメント利益は前期並みの105百万円(同1.8%減)となりました。
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ11百万円減少し、1,278百万円となりました。
[倉庫事業]
倉庫事業におきましては、普通倉庫における輸入合板等の保管在庫の減少により、売上高は1,307百万円(前期比3.5%減)、セグメント利益は214百万円(同15.2%減)となりました。
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ132百万円減少し、4,419百万円となりました。
なお、詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
(1)精製糖等の共同生産に関する合弁契約
当社は、平成12年10月、大日本明治製糖株式会社および新東日本製糖株式会社との間で新東日本製糖株式会社における精製糖等の共同生産に関する合弁契約を締結しています。
(2)株式譲渡に関する契約
当社は、平成29年10月31日開催の取締役会において、ツキオカフィルム製薬株式会社の発行済株式総数の80%を取得し、子会社化することについて決議を行い、同日付で株式譲渡契約を締結しました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりです。
当社グループは、当社およびツキオカフィルム製薬株式会社において研究開発部門を設置し、研究開発を行っています。
当社においては、総合甘味サプライヤー戦略の一環として、砂糖その他の甘味料の新製品開発や「ガラクトオリゴ糖」の機能研究を行う一方、事業領域拡大の一環として、抗う蝕や難溶性物質の可溶化が期待できる機能性糖質、細胞保護効果が得られる化粧品原料等の非食品分野への用途研究を中心とする研究開発に取り組んでいます。
ツキオカフィルム製薬株式会社においては、フィルムの持つ多様な特性を利用し、可食フィルム・フィルム化粧品・フィルム製剤の3領域において研究開発を推進しています。
これらの研究開発の推進にあたっては、専門性・効率性を高めるため、積極的に大学等の研究機関との連携を深めています。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は121百万円です。