文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、豊かで快適な生活の実現のため、『食』と『健康』で貢献することを使命とし、「日々新たに」をモットーに、以下を経営の基本としております。
・公正で透明性の高い経営を実践することにより、社会から信頼される企業を目指す。
・会社の業績向上を図ることにより、社会に貢献するとともに、従業員・お客様・株主などの信頼と期待にお応えする。
・健康に資する安全な製品・サービスを安定的に提供することにより、お客様の満足と安心を実現する。
(2)資本政策の基本的な方針
当社の資本政策は、以下の4点により構成しております。
①中長期的なROE向上
当社は、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えています。売上収益利益率、財務レバレッジ、および総資産回転率を常に改善してまいります。
②安定性の上に業績連動を加味した株主還元
株主還元については、親会社所有者帰属持分配当率(DOE)の目標値を設定し、継続性・安定性を保持した上で、当期利益に対する比率(連結配当性向(DPR))目標を設定し、業績が好調な場合の連動性を高めた配当を実施します。配当に加え、自己株式の取得については、市場環境、資本効率等に鑑み適宜実施する可能性があります。
③長期的な成長と総資産回転率向上のための投資採択基準
長期的な成長と総資産回転率向上のための投資の規律として、リスクと戦略性のランク別に、投下資本利益率と投資回収期間を設定し、投資を厳選します。
④財務レバレッジの向上と安定性のバランス
成長投資の加速と株主還元の増大により、財務レバレッジを長期的に改善するとともに、継続的・安定的に企業理念を実現するため、健全なバランスシートを維持し、結果としてROEの持続的な改善を実現します。
当社では、こうした資本政策によって、成長投資と安定した株主還元を両立し、持続的な株主価値向上に努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標
当社グループは、上記の「(1)会社の経営の基本方針」および「(2)資本政策の基本的な方針」に基づいて、以下の経営戦略を実行しております。
・精製糖事業の経営品質・経営効率No.1企業を目指します。
・当社グループの強みを活かして新たな事業・商材に挑戦し、「総合甘味サプライヤー」として拡大・成長を図ります。また、ツキオカフィルム製薬株式会社や自社技術を起点とした国内外における新たな事業展開を推進します。
・健康産業事業においては、時代のニーズに合わせた多様な展開を推進します。
・以上の取り組みを支えるため、社員が明るく、楽しく、真剣に働き、会社とともに成長する風土と体制作りを始めとし、生産性向上、リスク管理、CSRの各分野における経営基盤の強化に注力してまいります。
また、目標とする経営指標につきましては、上記のとおり、ROEを中核的な指標と捉えております。
なお、従来目標としておりました2024年度ROE8%達成につきましては、次期中期経営計画の策定にあわせて見直し、改めて公表することといたします。
当社グループとして、まずは、新型コロナウイルス感染症拡大により悪化した業績を感染症拡大前の水準まで回復させ、その過程でアフターコロナを見据え、対応すべき課題を見極め、アフターコロナにおける新常態の構築、精製糖事業を中心とする事業基盤強化等に可及的速やかに対応する事に取り組んでまいります。
(4)経営環境および優先的に対処すべき課題
当社を取り巻く経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、世界経済はかつてない危機に見舞われ、その収束はいまだに不透明な状況で、2021年度も新型コロナウイルス感染症拡大が事業活動に及ぼす影響は、依然不確定要素が多い状況にあります。
このような状況で、まずは全社員一丸となって、各事業のセグメントにおいて、コロナ禍以前の収益レベルへの早期回復に努めてまいります。そして、コロナ収束後の事業環境の変化を適切に捉え、ガバナンス体制の強化、既存事業の成長、事業領域の拡大に向けた検討を着実に進め、更なる企業価値向上に努めてまいります。
精製糖事業におきましては、国内砂糖消費量は漸減傾向が続き、特に2021年度も新型コロナウイルス感染症の影響が続くものと想定され、更なる消費の落ち込みは避けられない厳しい環境が見込まれます。こうした状況のもと、当社は、生活必需品である砂糖を消費者の皆様に安定供給し、社会的責任を果たすことを最優先として取り組んでまいります。また、2021年4月に主要精製糖会社グループによる経営統合があり、今後、業界再編の動きが更に加速していくことが予想される中、この動きに適切に対応するため、同事業における経営効率・経営品質の向上に努めてまいります。
その他食品事業におきましては、子会社のツキオカフィルム製薬株式会社において、新型コロナウイルス感染症による消費減退の影響を受けたものの、箔押事業、食用純金箔事業、フィルム事業それぞれにおいて新規顧客の獲得に努め、フィルム事業では新たな用途開発により、業績の回復・向上に努めてまいります。また、当社の機能性商材としてオーラルケア分野で期待の持てるサイクロデキストラン(CI)の取り組みも更に前進させてまいります。
健康産業事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による営業の自粛により、極めて大きい影響を受けており、またコロナ収束後も、業績が回復するまでには一定の時間を要するものと見込まれます。こうした状況のもと、感染防止策を徹底し、コロナ禍におけるお客様の健康維持増進に貢献し、安全・安心ニーズに合わせた適切なサービスを提供するとともに、コロナ収束後の新常態を見据えた店舗運営体制を新たに構築し、早期の業績回復を目指してまいります。
倉庫事業におきましては、輸入合板の取り扱いが新型コロナウイルス感染症の影響を若干受けたものの、冷蔵倉庫は安定した在庫水準を保っております。今後も物流需要に的確に応え、取り扱いを増やしてまいります。
以上の取り組みを支える経営基盤の強化につきましては、社員が会社とともに成長する風土と体制づくりを深化させ、特に人材育成、業務の効率化、生産性向上、リスク管理、CSRの各分野の強化に注力してまいります。
また、次期中期経営計画につきましては、新型コロナウイルス感染症による影響により、先行き不透明な事業環境下にあり、コロナ禍以前の事業水準への回復を最優先とし、コロナ収束後の新たな事業環境を見据えた上で、公表させていただく予定です。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
当社グループは、リスク管理の基本方針および管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針および管理体制に基づき、執行役員社長をリスク管理の最高責任者とし、リスク管理担当執行役員を委員長とするリスク管理委員会で管理を行っております。また、リスクが顕在化した場合でも、経営への影響を最小限に食い止めるべく対応してまいります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、または重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項の記載は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものです。
①精製糖への依存と精製糖消費量減少・農業政策等に関するもの
当社グループは、売上収益の約9割を砂糖その他食品事業によっており、その主力製品は精製糖です。そのため業績は、精製糖業界を取り巻く環境の変化を受けやすい構造にあります。精製糖業界は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等の適用を受けており、政府の農業政策および国際経済協定の影響を受けます。また、国内の精製糖消費量は、減少傾向にあります。当社は政府の農業政策に関する情報に対し随時慎重に対応を進め、原価低減に努めるとともに、精製糖事業以外の事業領域へ進出し、精製糖事業への依存度を低下させてまいりますが、政府の農業政策の変更および精製糖消費量減少の進行は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②新規事業領域への進出に関するもの
当社グループは、既存事業において堅実にキャッシュ・フローを創出しつつ、成長への投資を行うことを通じ、変化する事業環境に対応し、ステークホルダーへの信頼に永続的に応えるよう努めております。しかし、投資には不確実性があることから、当社においては投資審査委員会、経営会議および取締役会において、慎重に審査を実施しておりますものの、事業環境の変化その他の理由により、所期の利益をあげられない可能性があり、その場合には固定資産、のれんまたは投資の減損損失の計上を行い、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③食品の安全に関するもの
当社グループは、豊かで快適な生活の実現のため、『食』と『健康』で貢献することを使命とし、食品の安全性向上のため品質保証体制を確立し、品質不良を発生させない仕組みを構築しております。しかし、特に近年の食品業界においては、食の安全に関わる問題が数多く発生しており、当社グループの取組みの想定を超える、予測できない原因により品質問題が発生するリスクは完全に排除できないため、製品不良による製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④医薬品の安全に関するもの
当社グループのツキオカフィルム製薬株式会社は、医薬品事業を営んでおり、製品の安全性には万全を期しておりますものの、何らかの原因で製品の安全性、品質および副作用に懸念が発生した場合、製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤原料の高騰に関するもの
精製糖の原料である輸入粗糖は、海外原糖相場と為替相場の影響を受けて価格が変動します。製品の販売価格は、これらの相場に従って変動する傾向にありますが、価格競争、世界的な需給バランスの変動、投機的な相場変動による価格高騰等により、原料価格の上昇の一部または全部を製品価格に転嫁できない状態が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥災害・感染症等に関するもの
当社グループは、災害や事故に備えたリスク管理を実施しております。従業員の安全・健康を経営の基盤ととらえ、法令を遵守し、安全で働きやすい環境を整えるべく活動を行うとともに、地震・台風等の災害に備えたBCP訓練を定期的に実施しております。しかし、電力・ガス・水等のライフラインに問題が生じた場合には、生産や物流機能に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、大規模な感染症の蔓延による、砂糖その他食品事業における消費低迷や、サプライチェーンの混乱、健康産業事業における店舗の一時閉鎖や利用客減少による影響、ならびに従業員や取引先への感染等による事業活動全般への影響が、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦情報システムに関するもの
当社グループは、生産、販売、管理等の情報をコンピュータにより管理しております。情報セキュリティの確保としては、経済産業省のサイバーセキュリティ経営ガイドラインに沿って計画的に、サイバー攻撃に強いシステム導入を行うとともに、外部への社内情報の漏洩が生じないように施策を実施しています。しかし、当社グループの取組みの想定を超える事態が発生し、情報システムの障害により、外部へ社内情報が流出する事態が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際財務報告基準(IFRS)に準拠して作成しています。
連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針および見積りについての詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」および同「4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。
(2)経営成績の状況・分析
①事業全体の状況・分析
当連結会計年度におけるわが国の経済につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大により、社会・経済活動が停滞し、極めて厳しい状況で推移しました。2020年5月の緊急事態宣言の解除後は、経済活動が段階的に再開され、一時景気の持ち直しの動きがみられたものの、2020年11月下旬以降感染症が再拡大し、2021年1月には2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、感染症収束の目処は立っておらず、引き続き予断を許さない状況となっています。
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2021年3月期 (百万円) |
2020年3月期 (百万円) |
増減率(%) |
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売上収益 |
43,767 |
47,809 |
△8.5 |
|
売上原価 販売費及び一般管理費 |
35,021 6,227 |
37,725 6,444 |
△7.2 △3.4 |
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営業利益 |
2,206 |
2,858 |
△22.8 |
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金融収益 金融費用 持分法による投資利益 |
89 72 206 |
167 86 228 |
△46.6 △16.1 △9.5 |
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税引前利益 |
2,430 |
3,168 |
△23.3 |
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親会社の所有者に帰属する当期利益 |
1,132 |
2,173 |
△47.9 |
事業全体の経営成績の分析は以下のとおりです。報告セグメントごとの分析については②セグメントごとの状況・分析をご覧ください。
(売上収益)
売上収益は、砂糖その他食品事業においてコロナ禍による需要減少により減収となり、健康産業事業において緊急事態宣言に伴う休業および会員数の減少により減収となったことから、前期比8.5%減の43,767百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、エネルギーコストの下落や経費削減等により、前期比7.2%減の35,021百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、経費削減等により、前期比3.4%減の6,227百万円となりました。
(営業利益)
営業利益は、健康産業事業において、新型コロナウイルス感染症の長期化を受け、固定資産の評価において各店舗の将来の利益計画の見直しを行った結果、減損損失346百万円を計上したこともあり、前期比22.8%減の2,206百万円となりました。
(金融収益、金融費用、持分法による投資利益)
金融収益は、受取配当金の減少等により、前期比46.6%減の89百万円となりました。
金融費用は、前期比16.1%減の72百万円となりました。
持分法による投資利益は、前期比9.5%減の206百万円となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益は、健康産業事業において、税効果会計における回収可能性の見直しを実施したこと等により税負担率が増加したこともあり、前期比47.9%減の1,132百万円となりました。
②セグメントごとの状況・分析
(百万円、%)
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事業全体 |
内訳(報告セグメント) |
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砂糖その他 食品事業 |
健康産業事業 |
倉庫事業 |
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売上収益 対前期増減率 (構成比) |
43,767 △8.5 (100) |
40,327 △6.3 (92.1) |
2,008 △38.1 (4.6) |
1,432 △6.6 (3.3) |
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セグメント利益又は 損失(△) 対前期増減率 (構成比) |
2,206 △22.8 (100) |
2,919 △5.7 (132.3) |
△972 - (△44.1) |
258 △23.5 (11.7) |
(注)セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と一致しています。
[砂糖その他食品事業]
海外原糖市況につきましては、1ポンド当たり10.39セントで始まり、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた世界的な先行き不透明感に伴うリスク回避姿勢等から、4月下旬には今期安値となる9.05セントまで値を下げました。その後、主要生産国であるブラジルやタイの干ばつ懸念による供給面の不透明感、さらには世界的コンテナ不足による海上運賃の上昇など物流面の懸念等から上昇基調に転じ、2月下旬には今期高値となる18.94セントまで値を上げました。3月に入ると、海上運賃の高騰による輸入国での買い控えや、欧州・ブラジルを中心とした新型コロナウイルス感染症再拡大等の外部環境の不透明感から値を下げて14.77セントで当期を終了しました。
海外原糖市況(ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限))
日付 セント/ポンド 円/kg 為替(円/ドル)
始 値 2020年4月1日 10.39 24.87 108.59
高 値 2021年2月23日 18.94 44.47 106.50
安 値 2020年4月28日 9.05 21.61 108.30
終 値 2021年3月31日 14.77 36.37 111.71
(注)1ポンドは約0.4536㎏として換算し、為替は当日の三菱UFJ銀行直物為替公表TTSによっています。
なお、2月23日は東京外国為替市場が休場のため、2月22日の三菱UFJ銀行直物為替公TTSによっています。
一方、国内精糖市況(日本経済新聞掲載、東京)につきましては、上白糖1kg当たり187~188円で始まり、ニューヨーク市場粗糖先物相場の上昇を受け、3月下旬に192~193円と5円上昇し当期を終了しました。
このような状況のもと、主力の砂糖につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、巣ごもり需要が増加したものの、インバウンド需要の減少や出張・観光の自粛等により、土産菓子および外食関係の需要が大きく落ち込み、全体の出荷量は前期を大きく下回りました。一方、このような状況においても、当社独自製品である家庭用製品のきび砂糖は好調に推移しました。
ツキオカフィルム製薬株式会社の売上収益につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、フィルム事業においてフィルム石鹸等の売上が増加しましたが、箔押事業・食用純金箔事業におけるインバウンド需要・土産物需要が減少したことなどにより、前期を下回りました。
以上の結果、砂糖その他食品事業合計の売上収益は40,327百万円(前期比6.3%減)、セグメント利益は2,919百万円(同5.7%減)となりました。
[健康産業事業]
健康産業事業におきましては、総合フィットネスクラブ7店舗、女性専用のホットヨガ&コラーゲンスタジオ5店舗およびコンパクトジム18店舗を関東地方において運営しています。政府の緊急事態宣言を受け、2020年4月上旬から5月末まで休業しましたが、6月より感染防止策を徹底して営業を再開しました。しかし、11月下旬以降感染症が再拡大し、2021年1月に2度目の緊急事態宣言が発出された影響もあり、会員数減少に歯止めがかからず、売上収益は前期を大きく下回る2,008百万円(前期比38.1%減)となりました。また、新型コロナウイルス感染症の長期化を受け、固定資産の評価において各店舗の将来の利益計画の見直しを行った結果、減損損失346百万円(前期は843百万円)を計上しました。以上の結果、セグメント損失は972百万円(前期はセグメント損失576百万円)となりました。
[倉庫事業]
倉庫事業におきましては、冷蔵倉庫は順調に推移したものの、港湾運送は海外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、輸入品の取扱量が減少したことにより、売上収益は1,432百万円(前期比6.6%減)、セグメント利益は258百万円(同23.5%減)となりました。
なお、各セグメントに関する他の情報は、「(3)財政状態 ②セグメントごとの状況」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおりです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前期比(%) |
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砂糖その他食品事業(百万円) |
25,199 |
95.2 |
(注)1.金額は製造原価によっており、内部取引額を除いています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
b.受注実績
生産は原則として見込み生産であり、少量の受託加工を除き受注生産は行っていません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前期比(%) |
|
砂糖その他食品事業(百万円) |
40,327 |
93.7 |
|
健康産業事業(百万円) |
2,008 |
61.9 |
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倉庫事業(百万円) |
1,432 |
93.4 |
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合計(百万円) |
43,767 |
91.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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住商フーズ㈱ |
9,411 |
19.7 |
8,634 |
19.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
④中期経営計画の達成状況
当社グループは、ROEを持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えております。2020年3月期以降の次期中期経営計画に関しましては、新型コロナウイルス感染症の収束の時期や収束後の新しい生活様式等不確定要素が多く、適正かつ合理的な情報収集が困難な状況にあります。このような状況で次期中期経営計画を公表することは、株主・投資家をはじめとする関係者の皆さまを混乱させてしまう可能性があると判断し、公表を延期することといたしました。
また、従来目標としておりました2024年度ROE8%達成につきましては、次期中期経営計画の策定にあわせて見直し、改めて公表することといたします。
当社グループとして、まずは、新型コロナウイルス感染症拡大により悪化した業績を感染症拡大前の水準まで回復させ、その過程でアフターコロナを見据え、対応すべき課題を見極め、アフターコロナにおける新常態の構築、精製糖事業を中心とする事業基盤強化等に可及的速やかに対応する事に取り組んでまいります。
(3)財政状態
①事業全体の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は25,553百万円となり、前連結会計年度末に比べ932百万円増加しました。これは主に現金及び現金同等物が439百万円、営業債権及びその他の債権が200百万円、その他の金融資産が128百万円、棚卸資産が164百万円それぞれ増加したことによるものです。非流動資産は35,763百万円となり、前連結会計年度末に比べ414百万円減少しました。これは主に有形固定資産が552百万円、使用権資産が637百万円それぞれ減少した一方で、退職給付に係る資産が467百万円、その他の非流動資産が326百万円それぞれ増加したことによるものです。
この結果、資産合計は61,316百万円となり、前連結会計年度末に比べ517百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は8,156百万円となり、前連結会計年度末に比べ105百万円増加しました。これは主に営業債務及びその他の債務が419百万円増加した一方で、未払法人所得税等が322百万円減少したことによるものです。非流動負債は4,615百万円となり、前連結会計年度末に比べ91百万円減少しました。これは主にリース負債が732百万円減少した一方で、繰延税金負債が640百万円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は12,772百万円となり、前連結会計年度末に比べ13百万円増加しました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は48,543百万円となり、前連結会計年度末に比べ504百万円増加しました。これは主に親会社の所有者に帰属する当期利益1,132百万円および配当金の支払による減少1,413百万円、保有株式の株価上昇等によるその他の資本の構成要素の増加413百万円、確定給付制度の再測定による増加361百万円によるものです。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は79.2%(前連結会計年度末比0.2ポイント増)となりました。
②セグメントごとの状況
[砂糖その他食品事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、主に現金及び現金同等物、退職給付に係る資産、その他の非流動資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ合計で1,357百万円増加し、53,713百万円となりました。
[健康産業事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、主に使用権資産、繰延税金資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ870百万円減少し、4,553百万円となりました。
[倉庫事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ36百万円増加し、3,065百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より439百万円増加し、8,524百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,319百万円の収入となりました。
主なものは、税引前利益2,430百万円、減価償却費及び償却費1,664百万円、減損損失346百万円、持分法による投資利益△206百万円、法人所得税の支払額△990百万円、ならびに棚卸資産の増加、営業債権及びその他の債権の増加、営業債務及びその他の債務の増加、その他の増減による78百万円です。
なお、前年同期は3,972百万円の収入であり、主なものは、税引前利益3,168百万円、減価償却費及び償却費1,788百万円、減損損失1,047百万円、持分法による投資利益△228百万円、法人所得税の支払額△1,291百万円、ならびに棚卸資産の減少、営業債権及びその他の債権の減少、営業債務及びその他の債務の減少、その他の増減による△519百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、482百万円の支出となりました。
主なものは、定期預金の純減額940百万円、余資の運用である有価証券の純増額△1,000百万円、有形固定資産及び無形資産の取得による支出△610百万円、タイの砂糖製造販売大手 Kaset Thai International Sugar Corporation Public Company Limited(カセタイ)の持株会社株式の譲渡等の投資の売却、償還による収入494百万円、その他(事業用地の取得等)△314百万円です。
なお、前年同期は2,185百万円の支出であり、主なものは、今福工場(大阪市城東区)のきび砂糖生産設備等の有形固定資産及び無形資産の取得による支出△1,506百万円、王子製糖株式会社の砂糖事業を会社分割の形式で承継したことに伴い発生した吸収分割による支出△691百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,398百万円の支出となりました。
主なものは、リース負債の返済による支出△982百万円、配当金の支払額△1,415百万円です。
なお、前年同期は2,505百万円の支出であり、主なものは、リース負債の返済による支出△978百万円、配当金の支払額△1,526百万円です。
(5)資金需要および資金の調達・使途
①資金需要
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要です。
運転資金需要として、製品を製造するための原材料の仕入・製造費・商品の仕入・販売費及び一般管理費等、設備資金需要として、砂糖生産設備等の経常的更新費用および業務関連システム等のIT投資にかかるものが含まれます。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けている健康産業事業においては、運転資金ならびに、感染拡大防止のための館内設備の強化および時代のニーズに合わせた多様な店舗展開を見据えた設備資金の需要が増大しています。
②資金の調達・使途
当社グループは運転資金につきましては、上記健康産業事業の資金需要も含め、短期借入金と自己資金により充当しており、設備資金につきましては、自己資金により充当しています。
また、国内金融機関において合計2,000百万円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応可能となっています。
精製糖等の共同生産に関する合弁契約
当社は、2000年10月、大日本明治製糖株式会社および新東日本製糖株式会社との間で新東日本製糖株式会社における精製糖等の共同生産に関する合弁契約を締結しています。
当社グループは、当社およびツキオカフィルム製薬株式会社において研究開発部門を設置し、研究開発活動を行っています。
当社においては、総合甘味サプライヤー戦略の一環として、砂糖その他の甘味料の新製品開発や「ガラクトオリゴ糖」の新規機能性の研究を推進する一方、沖縄ラボにてオーラルケア素材や難溶性物質の可溶化が期待できる機能性糖質サイクロデキストラン(CI)の研究開発を行っており、2021年5月より製造販売を開始しました。
また、ツキオカフィルム製薬株式会社においては、フィルムの持つ多様な特性を利用し、可食フィルム・フィルム化粧品・フィルム製剤の3領域において研究開発を推進しています。
これらの研究開発の推進にあたっては、専門性・効率性を高めるため、共同研究という形で積極的に大学等の研究機関と連携を深めています。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は