当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月28日)現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「糖のチカラと可能性を切り拓き ”Well-being” を実現する」ことをPurpose(存在意義)に掲げ、以下のValues(価値観)のもと、すべての事業活動を通じて、より良い社会づくりに貢献してまいります。
・挑戦
常に若々しく、自ら高い志を掲げ、日々新たに挑戦し続けます。
・多様性
多様な価値観を受容し、個々の違いや個性を強みとしつつ、一体感を持った組織であり続けます。
・持続可能性
責任ある事業活動で、持続可能な社会の実現に貢献し続けます。
(2)資本政策の基本的な方針
当社の資本政策は、以下の4点により構成しております。
①中長期的なROE向上
当社は、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えています。売上収益利益率、財務レバレッジ、および総資産回転率を常に改善してまいります。
②安定性の上に業績連動を加味した株主還元
株主還元については、親会社所有者帰属持分配当率(DOE)の目標値を設定し、継続性・安定性を保持した上で、当期利益に対する比率(連結配当性向(DPR))目標を設定し、業績が好調な場合の連動性を高めた配当を実施します。配当に加え、自己株式の取得については、市場環境、資本効率等に鑑み適宜実施する可能性があります。
③長期的な成長と総資産回転率向上のための投資採択基準
長期的な成長と総資産回転率向上のための投資の規律として、リスクと戦略性のランク別に、投下資本利益率と投資回収期間を設定し、投資を厳選します。
④財務レバレッジの向上と安定性のバランス
成長投資の加速と株主還元の増大により、財務レバレッジを長期的に改善するとともに、継続的・安定的に企業理念を実現するため、健全なバランスシートを維持し、結果としてROEの持続的な改善を実現します。
当社では、こうした資本政策によって、成長投資と安定した株主還元を両立し、持続的な株主価値向上に努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標
当社グループは、上記の「(1)会社の経営の基本方針」および「(2)資本政策の基本的な方針」に基づいて、以下の経営戦略を実行しております。
・「Sugar軸」と「Food&Wellness軸」による“Well-being”(幸せ・健康)の実現を目指します。
長年培ってきた製糖事業である「Sugar軸」では、グループとして保有するアセット・知見を最大限に活用し、①お客様に安全・安心な砂糖を安定的に供給し、②環境・社会に配慮した供給体制を維持し、③経営統合によるシナジー創出により、成長投資への強固な収益基盤の構築を行ってまいります。
「Food&Wellness軸」におきましては、多種多様な機能性素材とからだづくりの場の提供により、お客様の様々なニーズに即した商品・サービスの提供を行うことで「食」と「健康」の両面での“Well-being”の実現を目指します。
・以上の取り組みを支えるため、社員が明るく、楽しく、真剣に働き、会社とともに成長する風土と体制作りを始めとし、生産性向上、リスク管理、サステナビリティ推進の各分野における経営基盤の強化に注力してまいります。
また、目標とする経営指標につきましては、上記のとおり、ROEを中核的な指標と捉えております。
(4)経営環境および優先的に対処すべき課題
当社を取り巻く経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症に対する各種規制緩和も後押しし、人流回復などアフターコロナを見据えた社会・経済活動の正常化の兆しが見える一方で、長期化するロシア・ウクライナ情勢等による原材料やエネルギー価格の高騰など、2023年度においても先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、日新製糖株式会社と伊藤忠製糖株式会社は、2023年1月1日に経営統合を行い、当社を持株会社とするグループ体制へと移行いたしました。日新製糖株式会社および伊藤忠製糖株式会社の経営資源・ノウハウを結集し、効率的なグループ経営を推進・深化するとともに、これまで両社が取り組んできた独自性の高い機能性素材の研究開発と市場展開を更に推進するなど、“Well-being”(幸せ・健康)に資する今後の成長分野や注力分野への積極的な資源の投下を行うことで、「食」と「健康」の両面で豊かな生活の実現に貢献してまいります。
当社グループは、2023年6月1日に開示いたしました「ウェルネオシュガーグループの経営方針について」に記載のとおり、2028年3月期に向けた経営方針を策定いたしました。製糖事業を中心とした「Sugar軸」において収益性の向上と基盤の拡充を図るとともに、そこから創出したキャッシュを新たな成長領域となる「Food&Wellness軸」において積極投資を行ってまいります。以下はその概要となります。
まずSugar軸におきましては、国内砂糖消費量は、コロナ禍による落ち込みからは徐々に回復しつつあり、依然として新型コロナウイルス感染症への警戒感は続くものの、その影響は落ち着きを見せはじめ、インバウンド需要の回復も見込まれます。その一方で、海外原糖市況は主要生産国における減産等の影響に投機資金の動きも加わる先行きを見通しにくい環境にあり、また地政学的リスクや円安にともなう国内物価上昇の傾向から消費購買意欲の低下が懸念されるなど、今後も不透明かつ厳しい市場環境が見込まれます。当社グループとしては、消費者の皆様に対して、生活必需品である安全・安心な砂糖を安定的に供給することで社会的責任を果たしていくことを最優先に取り組みながら、採算性を重視したオペレーションに努め、今般の経営統合によるシナジー効果を早期に発揮し、生産から販売までの最適化や、きび砂糖をはじめとする高付加価値品販売の推進を軸とする商品力・販売力の強化を図ることにより、業績の向上を目指してまいります。また、今後も業界再編の動きが更に加速していくことが予想され、この動きに適切に対応できるよう、引き続き、経営効率と経営品質の向上に努めてまいります。
Food&Wellness軸におきましては、機能性素材分野を当社グループの重点領域と位置づけ、2023年6月1日に社長直轄組織として「ネオ機能性素材部」を新設し、カップオリゴ(ガラクトオリゴ糖)やきびオリゴ(フラクトオリゴ糖)などの腸内環境の改善に資する機能性甘味料素材の販売拡大を目指すほか、プレバイオティクス素材であるケストースやオーラルケア分野での効果が期待される当社グループ独自のサイクロデキストランなどの機能性素材については、産学連携の研究開発と需要の更なる深掘りを進めてまいります。また、2023年5月1日に伊藤忠製糖株式会社が新たに株式を取得したツルヤ化成工業株式会社との連携を図り、多種多様な甘味料素材など食品添加物の取り扱いの拡大も進めてまいります。グループ会社のツキオカフィルム製薬株式会社については、箔押事業、食用純金箔事業、フィルム事業それぞれにおいて、顧客ニーズを深掘りした商品開発や認知度向上を図り、新規顧客の獲得による商圏の拡大に努め、業績の回復と向上を目指してまいります。
健康産業事業では、店舗の業態変更やDX推進により、収益力の改善と下方耐性の強化に努めるなか、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類へと移行したことによって、フィットネス参加率の回復傾向も見られ始めました。しかしながら、依然としてコロナ禍の影響は尾を引いており、また、首都圏を中心として新たなコンセプトを持つ競合サービスの台頭など多様化も進み、引き続き厳しい経営環境が続いております。今後も感染防止策を徹底していくなかで、お客様の健康維持増進に貢献し、新常態を見据えた店舗運営体制を構築しながら、安全・安心かつ需要に対して最適なベストサービスの提供に努めることにより、早期の業績回復を目指してまいります。
倉庫事業は、既存取引先との安定した取引を継続し、今後も物流需要に的確に応えながら、新規取引先の開拓を進めていくなかで、適正な在庫水準の維持と稼働率の向上を目指してまいります。
重要な経営課題でありますサステナビリティの推進につきましては、サステナビリティ推進委員会を中心として、人権方針およびCSR調達方針を制定し、各方針に沿った事業活動を展開しております。今後、当社グループとしてのマテリアリティへの取り組み推進に向けた施策の検討、ならびに事業戦略に沿った人材・組織戦略および人材育成方針の策定を行い、最適化された事業運営体制のもと、サステナブル企業として、あらゆるステークホルダーの“Well-being”の実現に注力してまいります。
こうした取り組みを加速させるため、2024年10月1日には、当社と日新製糖株式会社および伊藤忠製糖株式会社が合併し完全統合することを予定しております。今後も、事業環境の変化を適切に捉えながら、ガバナンス体制の強化、既存事業の成長と事業領域の拡大を着実に進め、強固な経営基盤を構築することにより、プライム市場の上場会社として、更なる企業価値向上に努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(気候変動関連)
当社グループでは、サステナビリティの推進は経営品質の向上に繋がると考えており、国連SDGs(持続可能な開発目標)の目標年度である2030年における当社の「ありたい姿」を6つの重点領域として定め、取り組んでいます。
その中で気候変動問題に対しては重点領域2「環境に配慮した事業プロセスの追求」として当社グループが注力すべき領域としており、その実践として、金融安定理事会の気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、「TCFD」という。)の提言に沿った適切な情報開示を行っています。
今後も継続的にシナリオ分析を行い、気候変動が当社グループの事業に与えるリスクおよび機会を考察し、その結果を用いて、グループ全体で地球環境への負荷を低減した事業活動を行います。
(1)ガバナンス
当社では、「サステナビリティ推進委員会」を適宜開催し、気候変動を含めた環境全体の取組を全社的に検討・推進します。
サステナビリティ推進委員会では、気候変動に係る当社のリスクおよび収益機会が事業活動や収益等に与える影響について考察を行い、そのために必要なデータの収集と分析を全社横断的に行います。
また、気候変動を含む環境問題の基本方針や重要事項を策定し、それらを実践するための体制構築・整備、具体的な施策の審議・決定をするとともに、各種施策の進捗については定期的なモニタリングを行い、必要に応じて取締 役会に報告します。
サステナビリティ推進委員会にて審議・検討した結果、当社経営に重大な影響を与えると判断された事項については、適宜取締役会にその内容を上程し、取締役会にて対応を審議・決議します。
社内体制図については、
(2)戦略
シナリオ分析
シナリオ分析については、精製糖事業を中心に4℃シナリオ、1.5℃シナリオ(一部2℃シナリオも併用)の2つのシナリオで、サステナビリティ全体像でも指標としている2030年時点を想定し、考察しました。
当社グループ事業に想定されるリスク
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分類 |
種類 |
項目 |
想定されるリスク |
影響度 |
時期 |
|
|
4℃ |
1.5℃ |
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|
移行リスク |
政策・法規制 |
カーボンプライシングの導入 |
・炭素税をはじめとする気候変動問題対策による操業コストの増加 |
- |
大 |
中期 |
|
温室効果ガス(GHG)排出規制の強化 |
・施設や設備等のGHG排出削減対応コストの増加 |
|||||
|
再エネ/省エネ政策の強化 |
・再生可能エネルギー価格の上昇や省エネ設備什器への更新コストの発生 |
|||||
|
技術 |
低炭素技術の進展 |
・原材料(サトウキビ)がバイオエタノールに多く使用されることによる、原材料調達コストの変化 |
小 |
中 |
||
|
市場 |
エシカル消費への変化 |
・サステナビリティ認証等、環境に配慮した商品を展開しない場合、環境負荷未対応商品の売上減や、他社製品への顧客流出が発生 |
小 |
大 |
||
|
評判 |
顧客および投資家からの評価 |
・自社の気候変動への取り組みが不十分である場合、レピュテーションリスクが発生 |
小 |
大 |
||
|
分類 |
種類 |
項目 |
想定されるリスク |
影響度 |
時期 |
|
|
4℃ |
1.5℃ |
|||||
|
物理リスク |
急性 |
異常気象の激甚化 |
・サプライチェーンの寸断による一時的な操業停止 |
大 |
中 |
短期 |
|
・川沿い・海沿いに立地する工場が被災した場合、該当拠点の操業停止および復旧コストが発生 |
||||||
|
慢性 |
干ばつの発生や降雨量の変化 |
・主要原材料(サトウキビ・てん菜)の生育不良や収量の低下 |
大 |
中 |
中期 |
|
|
時間軸 |
評価 |
|
短期:0~3年 中期:4~10年(2030年) 長期:11年~ |
事業活動に与える影響を「大」「中」「小」で評価。 |
4℃シナリオ
現状を上回る気候変動対策はとられず、産業革命時期比で2100年時点3.2~5.4℃上昇するとされているシナリオ。カーボンプライシングの導入はなく、再生可能エネルギーへの転換などは現状から特段大きく進展しないため、平均気温が上昇し、異常気象の激甚化などが顕著に表れる。
参考シナリオ:IEA Stated Policies Scenario
1.5℃シナリオ
現状、各国が発表している以上の気候変動に対する厳しい対策がとられ、カーボンニュートラル実現を目指した積極的な取組が進むとされているシナリオ。気候変動対策としての法規制は現行より非常に強まり、再生可能エネルギーへの転換が進むとされる。
参考シナリオ:IEA Net Zero Emissions by 2050(一部、Sustainable Development Scenarioも併用)
リスク軽減および事業機会とするための取組
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リスク項目 |
対応の方向性 |
リスク軽減および事業機会とするための取組 |
|
カーボンプライシングの導入 |
脱炭素化の推進 |
・日新製糖㈱千葉工場における太陽光設備設置および設置運用を予定(2023年運用開始予定) ・日新製糖㈱今福工場にて運河と「はしけ」を使った原料輸送 ・社用車のエコカー「ハイブリッド車」 97%導入(残り3%は該当車両のリース契約が満了となる2023年10月に切り替え予定) ・日新製糖㈱および伊藤忠製糖㈱の物流部門でリードタイムの見直しや共同配送によるトラック台数の削減を行い、物流を効率化 ・日新製糖㈱と伊藤忠製糖㈱にて照明のLED化を実施 ・グループ会社の新光糖業㈱にて、バガス(サトウキビの搾りかす)を活用した電力で工場設備を稼働 ・伊藤忠製糖㈱構内にて使用の作業車両のEV化、一部設備の冷媒ノンフロン化を実施 |
|
GHG排出規制の強化 |
||
|
再エネ/省エネ政策の強化 |
||
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エシカル消費への変化 |
エシカル嗜好に対応する商品の使用と開発 |
・包材の薄肉化による廃棄物の削減 ・一部製品の包材の印刷インキに水性・植物油・バイオマス系インキを使用し、石油原料使用量を削減 ・一部製品の紙ロールにFSC認証紙を使用 ・一部製品の完全紙化大袋に切り替え(2023年度実施予定) |
|
顧客および投資家からの評価 |
環境情報の適切な開示 |
・TCFDのフレームワークに沿った情報開示 ・気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)への参加 |
|
異常気象の激甚化 |
防災・減災対策の強化 |
・当社グループ各拠点にて、地震・台風・水害といったあらゆる自然災害を想定し対策を実施 |
|
原材料調達の安定化 およびコスト変化 |
分散型調達の強化 |
・オーストラリアやタイ、国内産など様々な産地の原料糖を使用して砂糖を製造。原料や資材の調達が滞ることがないよう調達先の複数化・分散化 |
(3)リスク管理
当社グループでは、企業経営を取り巻く様々なリスクに対応するため、リスク管理の基本方針および管理体制を「リスク管理規程」において定めています。
また、全社横断的なリスク管理のため、執行役員社長をリスク管理の最高責任者とし、リスク管理担当執行役員を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、個々のリスクについての管理担当部を定め、同規程に則ったリスク管理体制を確立しています。
同管理体制においては、顕在化あるいは潜在しているリスクを各事業所から抽出・特定し、経営に与える影響度等を基準に評価、分類のうえ、リスクレベルに応じた対応を行い、リスクの発生を未然に防止し、万一発生した場合でも、経営への被害を最小限に食い止めるよう措置を講じています。
当社グループ事業活動で想定されるリスクの中でも特に気候変動関連リスクについて、当社グループでは原料であるサトウキビなどの自然資本を活用して、精製糖の製造・販売を行っているため、気候変動による原料調達の変化等、気候変動関連リスクは重要な問題であると認識しており、また、砂糖製造のサプライチェーンの中で「製造」と「物流」は環境負荷が高くなっているため、当社グループの事業活動が地球環境に与える影響があることを把握し、その影響を軽減することはサステナビリティの推進・向上に繋がると考えています。
気候変動関連リスクについては、当社グループリスク管理体制の下、経営に与える影響度やシナリオ分析等により評価、分類し、サステナビリティ推進委員会、コンプライアンス委員会、リスク管理委員会が有機的に連動し、経営上重要なリスクについては、取締役会で審議・決議します。
(4)指標及び目標
温室効果ガス(GHG)排出量
当社グループでは、気候変動が経営に及ぼすリスクと機会等の影響を測定・管理するための指標として、温室効果ガス(GHG)排出量のうち、日新製糖㈱ではCO2排出量を指標とし、「2024年度までに対2019年度比5%低減」という目標を設定しています。
今後、伊藤忠製糖㈱も含めた当社グループ全体でGHG排出量削減目標を策定するとともに、バリューチェーンにおけるGHG排出量の継続的な削減を目指していきます。
※本社・千葉地区(新東日本製糖㈱は除く)・今福工場を対象に算定。また、上記数値は、経営統合前の当社(旧商号:日新製糖㈱)における算定数値。
|
削減目標(日新製糖):2024年度時点CO2排出量を15,357t-CO2に (2024年度までに対2019年度比5%低減) |
⇒2021年度は、砂糖全体の出荷量の増加に伴い生産実績が増加し、CO2排出量も前年比で増加。
(参考)
※伊藤忠製糖㈱・第一糖業㈱を対象に算定
(人的資本関係)
(1)戦略
当社グループの持続的な成長のためには、Food&Wellnessを軸とした新規事業領域への挑戦が必要不可欠と考えており、当該領域で活躍できる人材の育成と確保が急務と認識しています。
人材育成については、目的に沿った各種教育研修制度を整備し、業務遂行に必要なスキル獲得と課題解決に必要な能力開発を支援するとともに、ジョブローテーションにより仕事を通じた職務遂行能力の向上を図り、中核人材の育成・拡充に努めます。また、仕事における活躍機会の提供と成果に対する公正な評価を実践、ワークライフバランスの実現に向けた制度の導入・運用等により従業員のモチベーション維持・向上を図るほか、従業員の心身の健康に配慮した「健康経営」に関する取り組みを推進することで、多様な人材にとって働きやすく働きがいのある会社を目指し、従業員のエンゲージメントを高めます。
(2)指標及び目標
人的資本に関する指標について、目標および実績は次のとおりです。なお、当社は従業員を有していないため、当社グループの主要な事業を行う会社における指標を記載しています。
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指標 |
主要会社※1 |
目標 |
実績※2 |
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管理職に占める女性労働者の割合 |
日新製糖㈱ 伊藤忠製糖㈱ |
2030年度までに 25% - |
6.4% - |
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男性労働者の育児休業取得率 |
日新製糖㈱ 伊藤忠製糖㈱ |
2022年度以降、 30% - |
50.0% - |
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女性労働者の育児休業取得率 |
日新製糖㈱ 伊藤忠製糖㈱ |
2022年度以降、100% - |
該当なし - |
|
労働者の男女の賃金の差異 |
日新製糖㈱ 伊藤忠製糖㈱ |
- |
81.7% - |
※1 伊藤忠製糖㈱は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、目標設定および情報公表を行っていません。
2 当事業年度の実績を記載しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
当社グループは、リスク管理の基本方針および管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針および管理体制に基づき、全社横断的なリスク管理のため、執行役員社長をリスク管理の最高責任者とし、リスク管理担当執行役員を委員長とするリスク管理委員会で管理を行っております。また、リスクが顕在化した場合でも、経営への影響を最小限に食い止めるべく対応してまいります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、または重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項の記載は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものです。
①精製糖への依存と精製糖消費量減少・農業政策等に関するもの
当社グループは、売上収益の約9割を砂糖その他食品事業によっており、その主力製品は精製糖です。そのため業績は、精製糖業界を取り巻く環境の変化を受けやすい構造にあります。精製糖業界は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等の適用を受けており、政府の農業政策および国際経済協定の影響を受けます。また、国内の精製糖消費量は、減少傾向にあります。当社は政府の農業政策に関する情報に対し随時慎重に対応を進め、原価低減に努めるとともに、精製糖事業以外の事業領域へ進出し、精製糖事業への依存度を低下させてまいりますが、政府の農業政策の変更および精製糖消費量減少の進行は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②新規事業領域への進出に関するもの
当社グループは、既存事業において堅実にキャッシュ・フローを創出しつつ、成長への投資を行うことを通じ、変化する事業環境に対応し、ステークホルダーへの信頼に永続的に応えるよう努めております。しかし、投資には不確実性があることから、当社においては投資審査委員会、経営会議および取締役会において、慎重に審査を実施しておりますものの、事業環境の変化その他の理由により、所期の利益をあげられない可能性があり、その場合には固定資産、のれんまたは投資の減損損失の計上を行い、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③食品の安全に関するもの
当社グループは、「食」と「健康」の両面で豊かな生活の実現に貢献するため、「糖のチカラと可能性を切り拓き、人々の“Well-being”を実現する」ことをPurpose(存在意義)として掲げており、食品の安全性向上のため品質保証体制を確立し、品質不良を発生させない仕組みを構築しております。しかし、特に近年の食品業界においては、食の安全に関わる問題が数多く発生しており、当社グループの取組みの想定を超える、予測できない原因により品質問題が発生するリスクは完全に排除できないため、製品不良による製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④医薬品の安全に関するもの
当社グループのツキオカフィルム製薬株式会社は、医薬品事業を営んでおり、製品の安全性には万全を期しておりますものの、何らかの原因で製品の安全性、品質および副作用に懸念が発生した場合、製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤原材料の高騰に関するもの
精製糖の原料である輸入粗糖やその製造過程で使用されるエネルギー・資材は、海外商品市況と為替相場の影響を受けて価格が変動します。製品の販売価格は、これらの市況に従って変動する傾向にありますが、昨今の地政学リスクの急激な高まりを背景とした価格競争、世界的な需給バランスの変動、投機的な相場変動による価格高騰等により、原材料価格の上昇の一部または全部を製品価格に転嫁できない状態が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥災害・感染症等に関するもの
当社グループは、災害や事故に備えたリスク管理を実施しております。従業員の安全・健康を経営の基盤ととらえ、法令を遵守し、安全で働きやすい環境を整えるべく活動を行うとともに、重要な事業拠点については、合同で地震・台風等の災害に備えたBCP訓練を定期的に実施していく予定です。しかし、電力・ガス・水等のライフラインに問題が生じた場合には、生産や物流機能に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、大規模な感染症の蔓延による、砂糖その他食品事業における消費低迷や、サプライチェーンの混乱、健康産業事業における店舗の一時閉鎖や利用客減少による影響、ならびに従業員や取引先への感染等による事業活動全般への影響が、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦情報システムに関するもの
当社グループは、生産、販売、管理等の情報をコンピュータにより管理しております。情報セキュリティの確保としては、経済産業省のサイバーセキュリティ経営ガイドラインに沿って計画的に、サイバー攻撃に強いシステム導入を行うとともに、外部への社内情報の漏洩が生じないように施策を実施しています。しかし、当社グループの取組みの想定を超える事態が発生し、情報システムの障害により、外部へ社内情報が流出する事態が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧環境に関するもの
当社グループは、気候変動が当社グループの事業に与えるリスクおよび機会を考察し、その結果を用いて、グループ全体で地球環境への負荷を低減した事業活動を行います。しかし、環境対策の対応不足が生じた場合には、環境に配慮しない製品の排除などにより、当社グループの企業価値に影響を及ぼす可能性があります。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際財務報告基準(IFRS)に準拠して作成しています。
連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針および見積りについての詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」および同「4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。
(2)経営成績の状況・分析
①事業全体の状況・分析
当連結会計年度におけるわが国の経済につきましては、新型コロナウイルス感染症の再拡大、ウクライナ情勢の緊迫化による資源価格上昇や、日米金利差拡大を背景とした円安等の影響による物価上昇等、景気のマイナス要因が多くみられました。一方で、同感染症が一服したことによる人流の増加や、インバウンド需要の増加もみられ、景気は緩やかに持ち直している傾向にあります。全国旅行支援や物価高対策等が継続的に行われていることから、引き続き景気回復が期待されますが、金利上昇による世界経済の減速、資源価格上昇や円安による物価上昇等により先行きは不透明な状況です。
以下の当期の経営成績の状況、分析等は、経営統合前の日新製糖グループの第3四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年12月31日)の経営成績等と、経営統合後の日新製糖グループおよび伊藤忠製糖グループからなるウェルネオシュガーグループの第4四半期連結会計期間(2023年1月1日~2023年3月31日)の経営成績等を取り込んだものとなります。このため、当連結会計年度の主要な経営指標等の各計数は、前連結会計年度と比較して大幅に変動しています。
なお、当社は当該経営統合前の当社の証券コード(2117)で東京証券取引所プライム市場での上場を継続しています。
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|
2023年3月期 (百万円) |
2022年3月期 (百万円) |
増減率(%) |
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売上収益 |
58,347 |
46,062 |
26.7 |
|
売上原価 販売費及び一般管理費 |
49,079 7,543 |
37,854 6,168 |
29.7 22.3 |
|
営業利益 |
1,606 |
2,164 |
△25.8 |
|
金融収益 金融費用 持分法による投資利益 |
117 59 139 |
89 58 219 |
31.3 1.4 △36.3 |
|
税引前利益 |
1,804 |
2,414 |
△25.3 |
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
1,062 |
1,715 |
△38.1 |
事業全体の経営成績の分析は以下のとおりです。報告セグメントごとの分析については②セグメントごとの状況・分析をご覧ください。
(売上収益)
売上収益は、主に砂糖その他食品事業において新型コロナウイルス感染症が一服したことによる人流の増加等の影響により、砂糖全体の出荷量が前期を上回ったことや、経営統合を行ったことにより増収となり、健康産業事業においても休業や時短営業等の対象店舗・期間が減少し営業日数が増加したこと、月会費の値上げを実施したこと、および会員数が増加したこと等により増収となったことから、前期比26.7%増の58,347百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、主に海外原糖市況の高騰を受けた原料調達コストおよびエネルギーコスト等の上昇により、前期比29.7%増の49,079百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、経営統合関連費用の計上により前期比22.3%増の7,543百万円となりました。
(営業利益)
営業利益は、売上原価の増加等により、前期比25.8%減の1,606百万円となりました。
(金融収益、金融費用、持分法による投資利益)
金融収益は、前期比31.3%増の117百万円となりました。
金融費用は、前期比1.4%増の59百万円となりました。
持分法による投資利益は、前期比36.3%減の139百万円となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比38.1%減の1,062百万円となりました。
②セグメントごとの状況・分析
(百万円、%)
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事業全体 |
調整 |
内訳(報告セグメント) |
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砂糖その他 食品事業 |
健康産業事業 |
倉庫事業 |
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売上収益 対前期増減率 (構成比) |
58,347 26.7 (100) |
- - (-) |
53,941 27.9 (92.4) |
2,614 12.8 (4.5) |
1,791 14.0 (3.1) |
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セグメント利益又は 損失(△) 対前期増減率 (構成比) |
1,606 △25.8 (100) |
△203 - (△12.6) |
1,680 △15.0 (104.5) |
△204 - (△12.7) |
333 28.6 (20.8) |
(注)1.セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と一致しています。
2.各セグメント利益は全社費用203百万円を含んでいません。
[砂糖その他食品事業]
海外原糖市況につきましては、1ポンド当たり19.42セントで始まり、主要生産国であるブラジルで国内ガソリン価格の引き下げや燃料減税により、エタノールよりも砂糖生産にシフトするとの思惑から8月初旬に今期安値となる17.20セントまで下落しました。11月以降は欧州のビート減産懸念に加え、インド・タイなど北半球の生産国において生産見通しの下方修正が続き、需給逼迫を意識した投機的な買いを背景に値が上がり、3月末には今期高値となる22.36セントまで値を上げて、22.25セントにて当期を終了しました。
海外原糖市況(ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限))
日付 セント/ポンド 円/kg 為替(円/ドル)
始 値 2022年4月1日 19.42 52.75 123.20
高 値 2023年3月31日 22.36 66.32 134.53
安 値 2022年8月1日 17.20 50.78 133.91
終 値 2023年3月31日 22.25 65.99 134.53
(注)1ポンドは約0.4536㎏として換算し、為替は当日の三菱UFJ銀行直物為替公表TTSによっています。
一方、国内精糖市況(日本経済新聞掲載、東京)につきましては上白糖1kg当たり204円~205円で始まり、海外原糖市況の高騰を受け、8月初旬に12円、2月中旬にも11円~12円と合計23円~24円上昇し、227円~229円で当期を終了しました。
このような状況のもと、主力の砂糖につきましては、新しい生活様式の定着等により、製菓・製パン販売等が回復し、全国旅行支援策等による人流の増加によって土産菓子、外食関係で回復がみられたことにより、業務用製品が増加しました。家庭用製品は伸び悩みましたが、独自製品のきび砂糖の出荷は好調に推移しました。加えて、砂糖全体の出荷量は伊藤忠製糖グループを連結したことにより前期に比べ大幅に増加しました。一方で、利益面においては、海外原糖市況の高騰を受けた原料調達コストおよびエネルギーコスト等の上昇、経営統合関連費用の計上により前期を下回っています。
ツキオカフィルム製薬株式会社につきましては、食用純金箔事業においてコロナ禍からの回復に加え、海外向け製品の出荷が増加する一方で、フィルム事業ではコロナ禍の影響等で需要があった製品の出荷が減少したことから、減収減益となりました。
以上の結果、砂糖その他食品事業合計の売上収益は53,941百万円(前期比27.9%増)、セグメント利益は1,680百万円(同15.0%減)となりました。
[健康産業事業]
健康産業事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響の余波が残っているものの、休業や時短営業等の対象店舗・期間が減少し営業日数が増加したこと、月会費の値上げを実施したこと、および会員数が増加したこと等により売上収益は2,614百万円(前期比12.8%増)となりました。一方で、燃料費高騰の影響を受けたこと、また固定資産の評価において各店舗の将来の利益計画の見直しを行った結果、減損損失145百万円計上したことにより、セグメント損失は204百万円(前期はセグメント損失71百万円)となりました。なお、前期はコロナ関係助成金を受けております。
[倉庫事業]
倉庫事業につきましては、港湾運送において輸入合板の取扱量が大幅に増加したことにより、売上収益は1,791百万円(前期比14.0%増)、セグメント利益は333百万円(同28.6%増)となりました。
なお、各セグメントに関する他の情報は、「(3)財政状態 ②セグメントごとの状況」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおりです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前期比(%) |
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砂糖その他食品事業(百万円) |
36,413 |
130.2 |
(注)1.金額は製造原価によっており、内部取引額を除いています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
b.受注実績
生産は原則として見込み生産であり、少量の受託加工を除き受注生産は行っていません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前期比(%) |
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砂糖その他食品事業(百万円) |
53,941 |
127.9 |
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健康産業事業(百万円) |
2,614 |
112.8 |
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倉庫事業(百万円) |
1,791 |
114.0 |
|
合計(百万円) |
58,347 |
126.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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|
住商フーズ㈱ |
9,290 |
20.2 |
10,414 |
17.9 |
|
伊藤忠食糧㈱ |
81 |
0.2 |
8,409 |
14.4 |
④中期経営計画の達成状況
当社グループは、日新製糖株式会社と伊藤忠製糖株式会社の経営統合により、2023年1月1日に当社を持株会社とする新たな経営体制へと移行し、シナジー効果の早期発揮に向けた取り組みを進めるとともに、当社グループの持続的な成長に向けた中長期的な成長戦略について協議を進めています。次期中期経営計画につきましては、開示が可能となった時点で公表します。
(3)財政状態
①事業全体の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は34,983百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,905百万円増加しました。これは主に棚卸資産が8,410百万円増加したことによるものです。非流動資産は58,588百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,531百万円増加しました。これは主にのれんが11,764百万円、有形固定資産が7,165百万円、持分法で会計処理されている投資が2,187百万円それぞれ増加したことによるものです。
この結果、資産合計は93,572百万円となり、前連結会計年度末に比べ32,437百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は20,028百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,430百万円増加しました。これは主に借入金が7,700百万円、営業債務及びその他の債務が3,760百万円それぞれ増加したことによるものです。非流動負債は5,279百万円となり、前連結会計年度末に比べ646百万円増加しました。これは主に繰延税金負債が668百万円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は25,308百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,077百万円増加しました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は68,264百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,359百万円増加しました。これは主に株式交換による増加23,063百万円によるものです。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は73.0%(前連結会計年度末比7.0ポイント減)となりました。
②セグメントごとの状況
[砂糖その他食品事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、主に棚卸資産、有形固定資産、のれんの増加等により、前連結会計年度末に比べ合計で27,393百万円増加し、80,327百万円となりました。
[健康産業事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、主に使用権資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ744百万円減少し、4,199百万円となりました。
[倉庫事業]
当連結会計年度末のセグメント資産は、主に現金及び現金同等物の増加等により、前連結会計年度末に比べ167百万円増加し、3,435百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より3,614百万円増加し、11,263百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,625百万円の支出となりました。
主なものは、税引前利益1,804百万円、減価償却費及び償却費1,843百万円、持分法による投資利益△139百万円、棚卸資産の増加△2,081百万円、法人所得税の支払額△2,438百万円、ならびに営業債権及びその他の債権の増加、営業債務及びその他の債務の増加、その他の増減による△749百万円です。
なお、前年同期は2,178百万円の収入であり、主なものは、税引前利益2,414百万円、減価償却費及び償却費1,630百万円、持分法による投資利益△219百万円、法人所得税の支払額△586百万円、ならびに棚卸資産の増加、営業債権及びその他の債権の増加、営業債務及びその他の債務の減少、その他の増減による△1,064百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,609百万円の収入となりました。
主なものは、定期預金の純減額490百万円、余資の運用である有価証券の純減額4,600百万円、ならびに有形固定資産及び無形資産の取得による支出△576百万円です。
なお、前年同期は651百万円の支出であり、主なものは、余資の運用である有価証券の純減額100百万円、有形固定資産及び無形資産の取得による支出△740百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、3,684百万円の支出となりました。
これは、短期借入金の純増額3,300百万円、自己株式の取得による支出△3,245百万円、リース負債の返済による支出△928百万円、配当金の支払額△2,810百万円です。
なお、前年同期は2,402百万円の支出であり、主なものは、リース負債の返済による支出△943百万円、配当金の支払額△1,458百万円です。
(5)資金需要および資金の調達・使途
①資金需要
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要です。
運転資金需要として、製品を製造するための原材料の仕入・製造費・商品の仕入・販売費及び一般管理費等、設備資金需要として、砂糖生産設備等の経常的更新等および業務関連システム等のIT投資にかかるものが含まれます。
また、ここ数年で新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた健康産業事業においては、運転資金の需要が増大しています。
②資金の調達・使途
当社グループは運転資金につきましては、上記健康産業事業の資金需要も含め、短期借入金と自己資金により充当しており、設備資金につきましては、自己資金により充当しています。
また、国内金融機関において合計2,000百万円のコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応可能となっています。
(1)精製糖等の共同生産に関する合弁契約
当社は、2000年10月、大日本明治製糖株式会社(現:DM三井製糖株式会社)および新東日本製糖株式会社との間で新東日本製糖株式会社における精製糖等の共同生産に関する合弁契約を締結しています。
(2)経営統合に関する契約
当社は、2022年6月10日開催の取締役会において、伊藤忠製糖株式会社(以下「伊藤忠製糖」といいます。)との間で、経営統合(以下「本経営統合」といいます。)に関して基本合意書を締結することを決議し、同日締結しました。また、本経営統合に関して、2022年9月29日開催の取締役会において、両社の間で経営統合契約書および株式交換契約書を締結することをそれぞれ決議し、同日締結しました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.企業結合」に記載のとおりです。
また、同日開催の取締役会において、本経営統合に関し、当社の株主である住友商事株式会社および伊藤忠製糖の株主である伊藤忠商事株式会社との三者間で資本業務提携契約書を締結することを決議し、同日締結しました。
本資本業務提携契約は、当社の経営の独立性を確保することを基本方針とすることを相互に確認し、本経営統合の目的を達成するとともに、当社グループの持続的な成長と更なる企業価値向上を図ることを目的としたものであり、その目的を円滑に実行するための包括的な支援を確保する観点から、当該三者間で本資本業務提携契約の締結を行うことが適切であると判断しました。
また、本経営統合に関する一連の取引として、2022年11月8日開催の取締役会において、当社がその完全子会社である日新製糖分割準備株式会社に対して、当社のグループ経営管理事業等を除く全ての事業を承継させるため、同社との間で吸収分割契約書を締結することを決議し、同日締結しました。
本経営統合に関連して、株式交換契約および吸収分割契約は、2022年12月6日開催の当社臨時株主総会の決議により、承認を受けています。
なお、本経営統合の効力発生日である2023年1月1日付で当社はウェルネオシュガー株式会社、日新製糖分割準備株式会社は日新製糖株式会社にそれぞれ商号を変更しました。
当社グループは、日新製糖㈱、伊藤忠製糖㈱およびツキオカフィルム製薬㈱において研究開発部門を設置し、研究開発活動を行っています。
日新製糖㈱においては、砂糖その他の甘味料の新製品開発や「ガラクトオリゴ糖」の新規機能性の研究を推進する一方、沖縄ラボにてオーラルケア素材や難溶性物質の可溶化が期待できる機能性糖質サイクロデキストラン(CI)の研究開発を行っており、2021年5月より製造販売を開始しました。これらの研究開発の推進にあたっては、専門性・効率性を高めるため、共同研究という形で積極的に大学等の研究機関と連携を深めています。
伊藤忠製糖㈱においては、藤田医科大学内に「医科プレ・プロバイオティクス共同研究講座」を2022年8月に開設し、自社保有のプレバイオティクス素材「ケストース」を中心に腸内細菌叢の改善を目指した研究を行っています。ケストースは2021年10月より販売を開始しています。
なお、当社は今般の経営統合を契機に両社が保有する研究開発の知見やリソースを集結させ、多様多種な機能性素材を提供し、“Well-being”(幸せ・健康)を実現する体制の整備に取り組んでいます。
ツキオカフィルム製薬㈱においては、フィルムの持つ多様な特性を利用し、可食フィルム・フィルム化粧品・フィルム製剤の3領域において研究開発を推進しています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は