当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、以下のパーパス・ビジョンを実現するために、判断・行動の基準となるバリューを定め、これに基づき事業活動を行ってまいります。
(2)資本政策の基本的な方針
当社の資本政策は、以下の4点により構成しております。
①中長期的なROE向上
当社は、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を持続的な企業価値増大に関わる中核的な指標と捉えています。売上収益利益率、財務レバレッジ、および総資産回転率を常に改善してまいります。
②安定性の上に業績連動を加味した株主還元
株主還元については、親会社所有者帰属持分配当率(DOE)の目標値を設定し、継続性・安定性を保持した上で、当期利益に対する比率(連結配当性向(DPR))目標を設定し、業績が好調な場合の連動性を高めた配当を実施します。配当に加え、自己株式の取得については、市場環境、資本効率等に鑑み適宜実施する可能性があります。
③長期的な成長と総資産回転率向上のための投資採択基準
長期的な成長と総資産回転率向上のための投資の規律として、リスクと戦略性のランク別に、投下資本利益率と投資回収期間を設定し、投資を厳選します。
④財務レバレッジの向上と安定性のバランス
成長投資の加速と株主還元の増大により、財務レバレッジを長期的に改善するとともに、継続的・安定的に企業理念を実現するため、健全なバランスシートを維持し、結果としてROEの持続的な改善を実現します。
当社では、こうした資本政策によって、成長投資と安定した株主還元を両立し、持続的な株主価値向上に努めてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標
当社グループは、上記の「(1)会社の経営の基本方針」および「(2)資本政策の基本的な方針」に基づいて、以下の重点戦略を推進してまいります。
重点戦略1: Food&Wellnessの事業拡大
重点戦略2: Sugarの基盤強化
重点戦略3: 人的資本経営の推進
重点戦略4: サステナビリティ経営の推進
重点戦略の詳細については、「(4)経営環境および優先的に対処すべき課題」に記載しております。
また、目標とする経営指標につきましては、上記のとおり、ROEを中核的な指標と捉えております。
(4)経営環境および優先的に対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境につきましては、消費の持ち直しや雇用・所得環境に改善の動きが見られる一方で、地政学リスクの高まりや国際情勢の緊張の長期化に伴い、エネルギー価格の高騰、サプライチェーンへの影響、為替変動等が続いており、2026年度においても先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社は、2026年10月1日付で当社を存続会社とし、連結子会社である東洋精糖株式会社を吸収合併する予定です。本合併を通じ、事業基盤の拡充を図るとともに、競争力の強化および最適なサプライチェーンの構築を推進し、わが国の精製糖業界におけるリーディングカンパニーとして、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
(中期経営計画の進捗状況)
当社グループは、2024年度を初年度とする中期経営計画「WELLNEO Vision 2027」(2024年4月~2028年3月)に取り組んでおります。この中期経営計画では、4つの重点戦略(①Food&Wellnessの事業拡大②Sugarの基盤強化③人的資本経営の推進④サステナビリティ経営の推進)を掲げ、最終年度となる2028年3月期の経営目標を、営業利益+持分法による投資損益10,100百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益7,000百万円、ROE9%としております。2年目となる当連結会計年度におきましては、営業利益+持分法による投資損益9,742百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益6,472百万円、ROE8.6%となっております。
引き続き経営目標の達成に向けて4つの重点戦略を推進し、当社を取り巻く様々なステークホルダーの“Well-being”の実現を目指してまいります。
①Food&Wellnessの事業拡大
Food&Wellnessセグメントは、健康増進を通じた人々の生活の質の向上への貢献を目指し、フードサイエンス事業とフィットネス事業の両輪で、多岐にわたる機能性素材とサービスを提供してまいります。
特にフードサイエンス事業においては、腸内・口腔環境を整えるフローラデザイン素材や、天然素材を基盤とした糖転移技術による機能性素材を展開しております。これらのユニークな素材を強みに、新規用途開発を進めるとともに、お客様の課題解決に貢献するソリューションを提供することで、将来的にはSugarセグメントに次ぐ新たな収益の柱へと成長させることを目指してまいります。
生産能力増強と安定供給体制の確立はこの成長戦略の要であります。既に2025年4月からは美浜バイオプラント(千葉市美浜区)で「カップオリゴ」(ガラクトオリゴ糖)の本格生産を開始しており、2026年4月からは同プラントでCI(サイクロデキストラン)の生産も開始いたしました。さらに、2026年10月に吸収合併を予定している東洋精糖株式会社においても、需要拡大を見据え、機能性素材の新工場建設が始まっており、2027年4月の本格稼働に向けて工事は順調に進捗しております。
これらの安定供給体制の確保に加え、機能性素材事業を統括する組織体制を刷新し、グループの知見を最大限に活用できる強固な事業基盤を構築してまいります。吸収合併により新たな高付加価値素材をラインアップに加えることで、より広範なユーザーニーズに対応し、フードサイエンス事業を当社の成長エンジンとして強力に推進してまいります。
連結子会社であるツキオカフィルム製薬株式会社の「可食フィルム」は、医薬品分野での採用やプラスチック代替としての活用が進んでおります。
フィットネス事業では、会員数は増加傾向にあるものの、競合サービスの台頭等、業態の多様化が進み経営環境は依然として厳しい状況にあります。顧客ニーズにあわせた健康・からだづくりの場の提供を行うとともに、集客促進のための広告宣伝も実施し、総合型店舗における子ども向けスクール事業の強化と採算を重視した経営に努め、早期の業績回復を目指してまいります。
②Sugarの基盤強化
国内砂糖消費量は、家庭内調理機会の減少等の需要減を、インバウンドの拡大による土産菓子、外食関係向け等の需要増が補う傾向が継続しており、全体として底堅く推移しています。海外原糖市況につきましては、世界需給が緩和傾向にあることから軟調地合いとなっておりましたが、国際情勢の緊張化により非常に不安定な状況となり、金融市場と共に先行きは不透明であります。
当社グループとしては、消費者の皆様に対して、生活必需品である安全な砂糖を安定的に供給することで社会的責任を果たしていくことを最優先に取り組みながら、有利な条件での原料調達やコスト上昇に対する売価への反映を進め、採算性を重視したオペレーションに努めてまいります。基幹システムの統合によるデータ利活用基盤の整備・高度化や生産性の向上、「きび砂糖」をはじめとする高付加価値品の商品力・販売力の強化に加え、今般の東洋精糖株式会社の吸収合併による更なるシナジー発揮に向け、全国5生産拠点体制の下、調達・生産・物流・販売面での最適化をはじめとする各種施策を深化させ、効率化を推進してまいります。今後も予想される業界再編の動きにも適切に対応できるよう、引き続き、経営効率と経営品質の向上に取り組んでまいります。
③人的資本経営の推進
当社グループでは、従業員の思いを叶えながら、当社らしい価値創出のストーリーを示す人的資本経営を推進しております。会社と個の共創が成果を創出し、多様な人材から「選ばれる企業」になるという考えのもと、個の能力を最大限に引き出し、企業価値を向上させることで、働きがいのある職場の実現(エンゲージメントの向上)により、従業員の“Well-being”を目指してまいります。具体的には、挑戦を促す企業文化の醸成、個の成長・自律支援の促進、およびHR-Techを活用した人的資本経営の基盤整備を推進することにより、経営戦略と人材戦略を連動させ、当社グループの持続的成長につなげていきます。
④サステナビリティ経営の推進
当社グループでは、サステナビリティ経営の推進は、それ自体が企業の持続可能性と経営品質の向上につながるものと考えております。そのため、「公正で透明性の高い経営」「事業を通じたステークホルダーへの貢献」「お客様への満足と安心の提供」といった健全な企業姿勢を貫きながらサステナビリティに関する活動に取り組むことで、当社グループの持続可能性を高め、企業価値の向上を目指してまいります。
当社グループは、これまでに社会課題および事業上の課題を抽出したうえで5つのマテリアリティ(重要課題)を特定し、それぞれのKGI(Key Goal Indicator)および2030年度中期目標として、「サステナブル・ビジョン2030」を策定いたしました。現在、CO2排出量の削減や事業上の人権侵害リスク低減に関するアクションプランや目標等を掲げて、当社グループが一丸となって社会課題の解決に向けて取り組む姿を社内外に対して公開しております。
「サステナブル・ビジョン2030」については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (サステナビリティ関連)(3)指標及び目標」に記載しています。
このように、当社グループでは、環境や社会に対する責任を自覚して各種社会課題に真摯に向き合いながら、社会的価値と経済的価値を両立する事業を展開し、全てのステークホルダーの皆様とともに持続可能な社会の実現と企業価値の向上を引き続き目指してまいります。
今後も社会環境、事業環境の変化を適切に捉えながら、ガバナンス体制の強化、既存事業の成長と事業領域の拡大を着実に進め、強固な経営基盤を構築することにより、プライム市場の上場企業として、更なる企業価値向上に努めてまいります。
※2026年5月27日に「2026年3月期決算・中期経営計画説明会」の詳細資料を公表いたしました。
上記資料は当社ウェブサイトに掲載しております。
以下のウェブサイトをご参照ください。
https://www.wellneo-sugar.co.jp/ir/library/explain/
当社グループのサステナビリティ経営の推進に関する考え方及び取組みは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(サステナビリティ関連)
(1)ガバナンス
当社では、代表取締役を委員長、執行役員を主要メンバーとする委員で構成する「サステナビリティ推進委員会」を設置し、気候変動を含めた環境全体の取り組み等の解決すべき社会課題(ESG関連事項等)の解決に向けて、全社的に取り組む体制を構築しています。なお、当委員会は経営会議の諮問機関として位置づけられており、サステナビリティ推進にかかる取組状況を適宜、経営会議に報告するほか、重要事項について経営会議に答申します。当該重要事項は、経営会議において審議・決定されますが、取締役会に上程すべき経営上の重要な事項については、経営会議で審議・検討の上、取締役会に付議され、取締役会において審議・決定されます。
サステナビリティ推進委員会では、気候変動を含む当社のサステナビリティに関するリスクおよび収益機会が事業活動や収益等に与える影響について考察を行い、そのために必要なデータの収集と分析を全社横断的に行います。
サステナビリティ推進委員会に求められる役割は、当社の事業活動を通じて、持続可能な社会の実現および企業価値の向上を図ることであり、当委員会は、サステナビリティ推進に関する全社方針、中長期目標、重要施策等の審議・検討、および各分科会の活動状況、各種施策の進捗についてモニタリングを行います。また、当社は、当委員会と「コンプライアンス委員会」、「リスク管理委員会」を有機的に連動させることでガバナンス体制を強化し、社会からの信頼に応えられるよう努めます。
社内体制図については、「
(2)戦略
当社グループは、様々なステークホルダーの各種課題を“Well-being”に注目して整理し、社会環境、事業環境の変化を捉えたうえで、パーパス・事業戦略等を踏まえ、5つのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。
マテリアリティの特定にあたっては、当社グループと社会にとっての課題を抽出し、重要度分析・妥当性確認を行いました。その結果、ステークホルダーおよび当社の視点から以下マッピングを行い、サステナビリティ推進委員会および経営会議による審議の上、取締役会により承認されました。
<検討プロセス ステークホルダーおよび自社の視点からの優先度検討>
特定したマテリアリティとそれぞれに設定したKGI(重要目標達成指標)、および対応するSDGsは以下のとおりです。
(3)指標及び目標
当社グループでは、特定したマテリアリティに対応する5つの分科会をサステナビリティ推進委員会の傘下に設置しています。業務執行部門に加え、有志の手挙げメンバーも分科会に参画し、様々な見地から多様な意見を集約し、全社目線で議論を交わしながら各種課題の解決に向けたアクションプランを立案・実行しております。
また、マテリアリティに基づく2030年度までの中期的な行動目標として「サステナブル・ビジョン2030」を策定し、CO2排出量の削減や事業上の人権侵害リスク低減に関するアクションプランや目標などを掲げて、当社グループが一丸となって社会課題の解決に向けて取り組む姿を社内外に対して明示しました。
(4)リスク管理
当社グループでは、リスク管理の基本方針および管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針および管理体制に基づき、全社横断的なリスク管理のため、代表取締役をリスク管理の最高責任者とし、リスク管理担当執行役員を委員長とするリスク管理委員会で管理を行っております。
同管理体制においては、顕在化あるいは潜在しているリスクを各組織から抽出・分類し、経営に与える影響度・発生可能性を基準に評価のうえ、優先して対策を打つべきリスクを選定し、リスク対策を実行しています。当該リスクへの対応を通じて、リスク発生の未然防止に努めると共に発生した場合でも、経営への被害を最小限に抑えるよう措置を講じています。
サステナビリティ関連のリスクを含む当社事業等のリスクについては、「
(気候変動関連)
当社グループでは、気候変動問題をマテリアリティの一つである「未来へつながる自然との共生」に位置づけ、気候関連財務情報開示タスクフォース(以下「TCFD」という。)の提言に沿った適切な情報開示を行っています。
今後も継続的にシナリオ分析を行い、気候変動が当社グループの事業に与えるリスクおよび機会を考察し、その結果を用いて、グループ全体で地球環境への負荷を低減した事業活動を行います。
(1)ガバナンス
(2)戦略
シナリオ分析
シナリオ分析については、精製糖事業を中心に4℃シナリオ、1.5℃シナリオ(一部2℃シナリオも併用)の2つのシナリオで、サステナビリティ全体像でも指標としている2030年時点を想定し、考察しました。
当社グループ事業に想定されるリスク
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分類 |
種類 |
項目 |
想定されるリスク |
影響度 |
時期 |
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4℃ |
1.5℃ |
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移行リスク |
政策・法規制 |
カーボンプライシングの導入 |
・炭素税をはじめとする気候変動問題対策による操業コストの増加 |
- |
大 |
中期 |
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温室効果ガス(GHG)排出規制の強化 |
・施設や設備等のGHG排出削減対応コストの増加 |
|||||
|
再エネ/省エネ政策の強化 |
・再生可能エネルギー価格の上昇や省エネ設備什器への更新コストの発生 |
|||||
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技術 |
低炭素技術の進展 |
・原材料(サトウキビ)がバイオエタノールに多く使用されることによる、原材料調達コストの変化 |
小 |
中 |
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|
市場 |
エシカル消費への変化 |
・サステナビリティ認証等、環境に配慮した商品を展開しない場合、環境負荷未対応商品の売上減や、他社製品への顧客流出が発生 |
小 |
大 |
||
|
評判 |
顧客および投資家からの評価 |
・自社の気候変動への取り組みが不十分である場合、レピュテーションリスクが発生 |
小 |
大 |
||
|
物理リスク |
急性 |
異常気象の激甚化 |
・サプライチェーンの寸断による一時的な操業停止 |
大 |
中 |
短期 |
|
・川沿い・海沿いに立地する工場が被災した場合、該当拠点の操業停止および復旧コストが発生 |
||||||
|
慢性 |
干ばつの発生や降雨量の変化 |
・主要原材料(サトウキビ・てん菜)の生育不良や収量の低下 |
大 |
中 |
中期 |
|
|
時間軸 |
評価 |
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短期:0~3年 中期:4~10年(2030年) 長期:11年~ |
事業活動に与える影響を「大」「中」「小」で評価。 |
4℃シナリオ
現状を上回る気候変動対策はとられず、産業革命時期比で2100年時点3.2~5.4℃上昇するとされているシナリオ。カーボンプライシングの導入はなく、再生可能エネルギーへの転換などは現状から特段大きく進展しないため、平均気温が上昇し、異常気象の激甚化などが顕著になる。
参考シナリオ:IEA Stated Policies Scenario
1.5℃シナリオ
現状、各国が発表している以上の気候変動に対する厳しい対策がとられ、カーボンニュートラル実現を目指した積極的な取組が進むとされているシナリオ。気候変動対策としての法規制は現行より非常に強まり、再生可能エネルギーへの転換が進むとされる。
参考シナリオ:IEA Net Zero Emissions by 2050(一部、Sustainable Development Scenarioも併用)
リスク軽減および事業機会とするための取組
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リスク項目 |
対応の方向性 |
リスク軽減および事業機会とするための取組 |
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カーボンプライシングの導入 |
脱炭素化の推進 |
・千葉工場における太陽光発電設備設置および運用 ・関西工場にて運河と「はしけ」を使った原料輸送 ・中部工場構内にて使用の作業車両のEV化、一部設備の冷媒ノンフロン化を実施 ・社用車のエコカー「ハイブリッド車」100%導入 ・物流部門でリードタイムの見直しや共同配送によるトラック台数の削減を行い、物流を効率化 ・照明のLED化を実施 ・当社グループの製糖メーカーにおいて、バガス(サトウキビの搾りかす)を活用した電力で工場設備を稼働 |
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GHG排出規制の強化 |
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再エネ/省エネ政策の強化 |
||
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エシカル消費への変化 |
エシカル嗜好に対応する商品の使用と開発 |
・包材の薄肉化による廃棄物の削減 ・一部製品の包材の印刷インキに水性・植物油・バイオマス系インキを使用し、石油原料使用量を削減 ・一部製品の紙ロールにFSC認証紙を使用 ・一部製品の完全紙化大袋に切り替え(実施検討中) |
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顧客および投資家からの評価 |
環境情報の適切な開示 |
・TCFDのフレームワークに沿った情報開示 ・気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)への参加 |
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異常気象の激甚化 |
防災・減災対策の強化 |
・当社グループ各拠点にて、地震・台風・水害といったあらゆる自然災害を想定し対策を実施 |
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原材料調達の安定化 およびコスト変化 |
分散型調達の強化 |
・オーストラリアやタイ、国内産など様々な産地の原料糖を使用して砂糖を製造。原料や資材の調達が滞ることがないよう調達先の複数化・分散化 |
(3)指標及び目標
温室効果ガス排出量
当社では、気候変動が経営に及ぼす影響を測定・管理するための指標として、温室効果ガス排出量を重要な指標と位置づけています。
自社の事業活動に伴うCO2排出量については、「2050年度におけるカーボンニュートラルの達成」に向けて「2030年度に2013年度比46%削減(Scope1,2)」を目標として掲げております。
さらに、サプライチェーンにおけるCO2排出量(Scope3)については、2023年度より算定を開始しており、今後は各カテゴリの課題を明確化し、対策の立案・実行を進めていきます。
※上記数値は、経営統合前の3社(旧商号:日新製糖㈱、伊藤忠製糖㈱、第一糖業㈱)の算定値を合わせたものです。
(4)リスク管理
体制については
当社グループ事業活動で想定されるリスクの中でも特に気候変動関連リスクについて、当社グループでは事業を展開するうえで、サトウキビなどの自然資本を活用して、精製糖の製造・販売を行っているため、気候変動による原料調達の変化等、気候変動関連リスクは重要な問題であると認識しています。また、砂糖製造のサプライチェーンの中で「製造」と「物流」は環境負荷が高くなっているため、当社グループの事業活動が地球環境に与える影響があることを把握し、その影響を軽減することはサステナビリティの推進・向上に繋がると考えています。
(人的資本関連)
(1)ガバナンス
当社では、人的資本経営に関する事項は、人事部および総務部が企画・立案し、適宜、経営会議に報告するほか、重要な制度の新設や施策の実施は、経営会議において審議・決定されます。
(2)戦略
①基本方針
当社グループでは、人的資本経営について、従業員一人ひとりが経営理念や事業戦略について理解を深め共感したうえで、自律的に考えて行動できることが、新たな価値創出に繋がるとの考えから、経営戦略と人材戦略の連動によって、従業員が発揮する力を最大化させ、組織力を向上させることに主眼を置いています。その中でも、人材の「多様性の確保」と「エンゲージメントの向上」については、主要テーマとして優先的に取り組んでいます。
当社グループの持続的な成長のためには、Sugarセグメントにおける生産性向上がもたらす安定した事業基盤、ならびにFood&Wellnessセグメントにおける新規機能性素材の開発および新規事業の創出が必要であり、Sugar・Food&Wellnessの両セグメントにおいて、付加価値の高い製品・サービスの提供を展開しながら持続的に競争優位を保っていくうえで、変化のスピードが増し多様化する社会ニーズへ柔軟な対応が求められます。そのため、従来の知見に囚われない多様な価値観や考えを持つ人材が、オープンな職場環境下で、年齢・性別等を問わず自由闊達に様々なアイディア、意見を交わし、すべての従業員が持てる力を余すことなく発揮できることが重要となります。すなわち、組織を構成する人材の「多様性の確保」と風通しの良い組織風土の醸成が、組織力や競争力の強化の源泉であり、多様な人材に「選ばれる企業」であり続けることが、当社グループの持続的成長にとって極めて重要と認識しています。
②従業員エンゲージメントの向上に向けた取組み
当社では以下の取組みを通じて、従業員の心理的安全性の確保やエンゲージメントの向上に繋げることで、従業員一人ひとりの成長と生産性向上が会社の持続的成長をもたらす好循環を生み出すことにより、多様な人材に「選ばれる企業」になることを目指します。
a.「挑戦」を促す企業文化の醸成
当社グループは近年、長い歴史や異なる文化をもつ企業間での経営統合や合併を重ねてきたことから、役員・従業員が一丸となって事業を推進するうえで、共通の目標や基準の存在が不可欠となり、パーパス・ビジョン・バリューを三位一体の形で策定し、当社グループの経営理念としています。パーパスは当社グループの存在意義、ビジョンは当社グループの目指す姿であり、バリューはこれらを実現するための判断基準・行動基準として体系化しており、新たな経営理念(パーパス・ビジョン・バリュー)について、役員・従業員の共感と実践を育むために、これらの浸透と日々の業務との結びつきを深める取組みを継続的に行っています。
とくに、バリューの一つである「挑戦」については、これを積極的に評価し、変化や変革への取組みを促します。そして、必要な「挑戦」の結果であれば、もし失敗した場合でも次のチャンスを提供し、「挑戦」をしっかりと支援すると同時に、「挑戦」を支えるサポートメンバーの貢献も積極的に評価する企業文化の醸成を目指しています。各職場においては、バリューに紐付く行動プランを立て、個々がバリューを意識しながら日々の業務に向き合い、パーパス・ビジョンの実現に向けて、前例や既成概念に囚われることなく考え抜き、新たな一歩を踏み出す文化を育んでいきます
b.キャリアオーナーシップの実現
当社では、タレントマネジメントシステム等のHR-Techを活用して、従業員個々のスキルや意欲等を「見える化」することで、人材の採用や育成、適所への配置といった人材戦略と経営戦略との連動を図ります。従業員自身も自らHR-Tech を活用し、自身の保有スキルや強み・弱みの分析を通じて、強化すべきスキル・経験の特定が行える環境を用意し、従業員自身による自律的なキャリア形成を支援します。さらに、キャリアヒアリング制度の中で毎年、自身の職務やキャリアについての考えや職場環境等を自己申告の形式でヒアリングしている他、会社が必要とするポジション要件を社内に公開し、他部署の社員がそのポジションへ応募できる社内公募制度を導入する等、自らの意思で挑戦できる機会を提供する取組みを進めています。このように、これまでの職務経験や自己啓発を通じて形成してきたキャリアを、より積極的かつ主体的に拡大させる仕組みによって、会社の求める人材と従業員のキャリア志向の一致を図りつつ、パーパス・ビジョン・バリューに共感しながら前向きに働ける職場環境で、自己実現や自己の成長を実感することにより、働きがいを得られる会社であり続けることを目指します。
c.人事制度および人材育成等
(方針)
当社の人事制度は、年功要素を排除し、従業員一人ひとりが年齢・性別等の属性を問わず自立したプロフェッショナルとして、自律して活躍できる仕組みを採り入れています。当社は、この制度を適切に運用する中で、スピード感をもってリーダーの育成や中核人材の拡充を行います。
当社の考えるプロフェッショナル人材とは、単に特定分野に精通しているだけではなく、専門的な知見と併せて、豊富な実務経験に裏打ちされた実践能力や、ジョブローテーション等によって培われた幅広い知見を発揮することで、チームにおける重要な役割を担い、周囲を巻き込みながら大きな成果を生み出せる者と定義しています。したがって、当社では、すべての従業員が、自身のもつ特性やキャリアを活かしながら、自立したプロフェッショナルとして主体的に成長できるよう支援し、こうしたプロフェッショナル人材の中から、マネジメントに適性のある者を組織長として配置・登用していく方針です。
(制度)
人材育成において、能力開発に必要な教育研修制度や自己啓発支援制度を順次整備しながら運用しています。主なものとして、新入社員に対する集合型研修やOJT、職群・グレードに応じた階層別研修、公的資格の取得を支援する資格取得報奨金制度、社員が自己研鑽のために業務と直接関連のない教材等を購入した際にも利用できる自己啓発補助制度(毎年、一定限度額内で実費を補助する仕組み)、外部機関と連携した英語自己学習プログラム等が挙げられます。
今後も、こうした人材育成プログラムをさらに拡充させる一方、キャリアヒアリング制度や1on1ミーティング、ジョブローテーション等を有効に活用しながら、従業員に対して「挑戦」の場となる実践の機会を公平に提供し、成果に対して公正な評価を行うことで、従業員のモチベーションを維持・向上させていきます。
d.従業員の“Well-being”向上
当社は、ワークライフバランスの実現に向けた各種制度の導入・運用によって、個々の従業員に合った持続可能な働き方を提供するとともに、育児休業取得者のいる職場においては、育児休業取得者を支える周囲のメンバーに対して「育休職場エール手当」を支給する制度を新たに導入し、従業員が育児休業を取得しやすい環境を整備しました。また、従業員の心身の健康に配慮した「健康経営」の推進に関しては、「健康経営優良法人」の認定をベースに「ホワイト500」の認定取得を目指して取組みを強化していきます。こうした取組みを通じて、多様な人材にとって働きやすく働きがいのある会社を目指し、従業員の“Well-being”の向上を図っていきます。
(3)指標及び目標
人的資本に関する指標について、目標および実績は次のとおりです。なお、当社グループの主要な事業を行う会社として当社単体における指標を記載しています
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指標 |
目標 |
実績 |
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男性: |
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- |
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- |
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※1 当事業年度の実績を記載しています。
※2 入社3年後の定着率で、前事業年度の実績を記載しています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、(2)主要なリスクに記載のとおりです。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、リスクの把握および管理体制の整備を通じて、リスクの低減および影響の最小化に努めております。なお、記載したリスクはすべてを網羅するものではなく、将来的に新たなリスクが発生する可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものです。
(1)当社グループのリスク管理体制
当社グループは、リスク管理の基本方針および管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針および管理体制に基づき、全社横断的なリスク管理のため、代表取締役をリスク管理の最高責任者とし、リスク管理担当執行役員を委員長とするリスク管理委員会で管理を行っております。
(2)主要なリスク
当社グループは、顕在化あるいは潜在しているリスクを各組織から抽出・分類し、経営に与える影響度・発生可能性を基準に評価のうえ、優先して対策を打つべきリスクを選定し、リスク対策を実行しております。当該リスクへの対応を通じて、リスク発生の未然防止に努めるとともに、発生した場合でも、経営への被害を最小限に抑えるよう措置を講じています。また、これらのリスクのうち、ステークホルダーに開示すべきと判断したリスクを記載しております。
①精製糖への依存と精製糖消費量減少・農業政策等に関するもの
当社グループは、売上収益の約8~9割をSugarセグメントが占めており、その主力製品は精製糖です。そのため、当社グループの業績は、精製糖業界を取り巻く環境の変化を受けやすい構造にあります。精製糖業界は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等の適用を受けており、政府の農業政策および国際経済協定の影響を受けます。また、国内の精製糖消費量は減少傾向にあります。
当社グループは、政府の農業政策や市場動向に関する情報収集・分析を継続的に行うとともに、Sugarセグメントにおける原価低減施策の推進、高付加価値品の商品力・販売力強化、加えてSugarセグメント以外の事業領域への展開を通じて事業基盤の強化と事業ポートフォリオの多角化を図っております。市場動向の変化が急激に進行した場合には、当社グループの収益構造、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②新規事業領域への進出に関するもの
当社グループは、既存事業において安定的に創出するキャッシュ・フローを基盤とし、将来の持続的成長を実現するために新規事業領域への投資を行っております。しかしながら、新規事業への投資には、市場環境の変化、需要動向の変動、競争環境の激化等、さまざまな不確実性が伴います。
当社では投資審査委員会、経営会議および取締役会において、投資案件の妥当性およびリスクを慎重に審査するとともに、投資実行後も定期的なモニタリングを実施しております。
しかしながら、事業環境の変化や事業計画の未達等により、期待した収益を確保できない場合には、固定資産または投資の減損損失を計上する可能性があり、その結果、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③食品の安全に関するもの
当社グループは、「糖のチカラと可能性を切り拓き“Well-being”を実現する」ことをパーパスとして掲げ、「食」と「健康」の両面で豊かな生活の実現に貢献することを目指しております。食品を取り扱う企業として、製品の安全性および品質の確保は最重要課題の一つであり、品質保証体制を整備するとともに、品質不良を未然に防止する仕組みの構築に取り組んでおります。
しかしながら、原材料や製造工程に起因する問題、予測困難な外部要因等により品質問題が発生する可能性は完全に排除できず、製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④医薬品の安全に関するもの
当社グループのツキオカフィルム製薬株式会社は、医薬品に関わる素材を取り扱っており、高い品質基準のもとで製造および管理を行っております。
しかしながら、何らかの原因により製品の安全性、品質または副作用に関する問題が発生した場合には、製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤原材料の高騰に関するもの
精製糖の原料である輸入粗糖やその製造過程で使用されるエネルギー・資材は、海外商品市況および為替相場の影響を受けて価格が変動します。製品の販売価格は市況に応じて変動する傾向にあるものの、地政学リスクの高まりや需給バランスの変動、投機的な相場変動等により、原材料価格が急激に上昇する場合があります。
当社グループは、市況動向および為替動向の継続的な把握、調達方法の最適化、製造コストの削減活動の推進、取引先との適正価格形成に向けた協議等を通じて価格変動リスクの低減に努めておりますが、原材料価格の上昇分の一部または全部を製品価格に適時適切に転嫁できない場合には、収益性が低下し、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥災害・感染症等に関するもの
当社グループは、地震・台風等の自然災害や事故の発生に備えたリスク管理を実施しております。また、従業員の安全および健康を経営の基盤と位置づけ、安全で働きやすい環境整備を推進しております。
しかしながら、大規模災害の発生や電力・ガス・水等のライフラインの停止が生じた場合には、生産活動や物流機能に支障が生じる可能性があります。また、大規模な感染症の蔓延により、店舗の一時閉鎖や利用客減少等が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦火災事故・設備トラブルに関するもの
当社グループは、火災や爆発等の重大事故の防止に向けて、定期的な設備点検および保守管理を実施するとともに、従業員への安全教育および災害対策訓練を行っております。
しかしながら、これらの対応によりすべての事故の発生を未然に防止できるものではなく、設備・機械の老朽化の進行や外的要因等により予期せぬ事故が発生し、復旧に時間を要する場合には、生産活動の停止や追加費用の発生等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧情報システムに関するもの
当社グループは、生産、販売、管理等の業務において情報システムを活用しており、業務効率化およびデータ管理の高度化を図っております。サイバーセキュリティおよびデータセキュリティの確保については、経済産業省が公表する「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」や関連法令に準拠し、多層的な対策を講じております。
しかしながら、不正アクセス、マルウェア感染、システム障害等の事象を完全に防止することは困難であり、これらが発生した場合には、業務の停滞や情報漏洩等につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨環境に関するもの
当社グループは、気候変動をはじめとする環境問題が事業活動に与える影響を重要な経営課題の一つとして認識しております。特にサトウキビ等の農産物を原料とする事業特性上、気候変動による原料調達への影響等のリスクが存在します。
環境規制の強化や社会的要請の変化に適切に対応できない場合には、製品の競争力低下や企業価値の毀損につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(気候変動関連)(2)戦略」に記載しています。
⑩人材確保に関するもの
当社グループは、多様な人材が活躍できる組織づくりを重要課題と認識し、採用活動の強化、従業員の育成および労働環境の整備を進めております。
しかしながら、人材獲得競争が激化し、必要な人材を十分に確保または維持できない場合には、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(人的資本関係)(1)戦略」に記載しています。
⑪コンプライアンスに関するもの
当社グループは、法令や社会規範等の遵守を企業活動の基本と位置づけ、コンプライアンスに関する教育・研修の実施および内部通報制度の整備を行っております。
しかしながら、役職員による法令違反や不適切な行為が発生した場合には、法令による処罰、許認可の取消、訴訟の提起または社会的信用の低下等につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)重要性がある会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しています。
また、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。
(2)経営成績の状況・分析
①事業全体の状況・分析
当連結会計年度におけるわが国の経済につきましては、雇用・所得環境の改善に支えられ、景気は緩やかな回復基調を維持しました。一方で、不安定な国際情勢や為替変動影響等から、依然として先行きは不透明な状況にあります。
|
|
2026年3月期 (百万円) |
2025年3月期 (百万円) |
増減率(%) |
|
売上収益 |
112,904 |
97,069 |
16.3 |
|
売上原価 販売費及び一般管理費 |
89,125 12,886 |
77,595 10,964 |
14.9 17.5 |
|
営業利益 |
10,324 |
8,206 |
25.8 |
|
金融収益 金融費用 持分法による投資損益(△は損失) |
208 186 △581 |
185 84 252 |
12.7 120.5 - |
|
税引前利益 |
9,764 |
8,558 |
14.1 |
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
6,472 |
5,746 |
12.6 |
事業全体の経営成績の分析は以下のとおりです。
報告セグメントごとの分析については「②セグメントごとの状況・分析」をご覧ください。
(売上収益)
売上収益は、前期比16.3%増の112,904百万円となりました。
東洋精糖株式会社を連結子会社化したこと等から増収となりました。
(営業利益)
営業利益は、前期比25.8%増の10,324百万円となりました。
東洋精糖株式会社を連結子会社化したことや、フィットネス事業において前期に続き減損損失を計上したものの、減損損失計上額が前期を下回ったことにより増益となりました。また、前期に全社費用として東洋精糖株式会社取得関連費用を計上していたこと等により増益となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益は、持分法適用会社における一過性費用の発生により、持分法による投資損益が減少したものの、営業利益が増益となったことにより前期比12.6%増の6,472百万円となりました。
②セグメントごとの状況・分析
(百万円、%)
|
|
事業全体 |
調整 |
内訳(報告セグメント) |
|
|
Sugar |
Food&Wellness |
|||
|
売上収益 対前期増減率 (構成比) |
112,904 16.3 (100) |
- - (-) |
96,712 15.4 (85.7) |
16,192 22.0 (14.3) |
|
セグメント利益 対前期増減率 (構成比) |
10,324 25.8 (100) |
△879 - (△8.5) |
11,084 18.9 (107.4) |
118 - (1.1) |
(注)1.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と一致しています。
2.各セグメント利益は全社費用879百万円を含んでいません。
[Sugarセグメント]
海外原糖市況につきましては、1ポンド当たり18セント台後半で始まり、今期最高値となる19セント台半ばまで上昇しました。その後、米国の相互関税政策の発表による世界景気に対する不透明感や、主要生産国の増産見込み等から今期最安値となる13セント台半ばまで下落したものの、中東情勢悪化に伴い上昇し15セント台半ばで当連結会計年度を終了しました。
海外原糖市況(ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限))
|
|
日付 |
セント/ポンド |
円/kg |
為替(円/ドル) |
|
始値 |
2025年4月1日 |
18.89 |
62.81 |
150.82 |
|
高値 |
2025年4月2日 |
19.63 |
65.28 |
150.84 |
|
安値 |
2026年3月5日 |
13.61 |
47.29 |
157.60 |
|
終値 |
2026年3月31日 |
15.52 |
55.05 |
160.88 |
(注)1ポンドは約0.4536㎏として換算し、為替は当日の三菱UFJ銀行直物為替公表TTSによっています。
国内精糖市況(日本経済新聞掲載、東京)につきましては、上白糖1kg当たり249円~251円で始まり、海外原糖市況の下落等を受け、11月に8円値下がりし、上白糖1kg当たり241円~243円で当連結会計年度を終了しました。
このような状況のもと、業務用製品の販売量は、飲料や調味料向けの減少があったものの、東洋精糖株式会社の連結により前連結会計年度を上回りました。家庭用製品の販売量は、当社独自製品の「きび砂糖」の出荷が好調に推移したこと等から前連結会計年度を上回りました。利益面においては、東洋精糖株式会社の連結等から増益となりました。
以上の結果、Sugarセグメント合計の売上収益は96,712百万円(前期比15.4%増)、セグメント利益は11,084百万円(同18.9%増)となりました。
[Food&Wellnessセグメント]
Food&Wellnessセグメントは、主にフードサイエンス事業とフィットネス事業により、幅広い場面で活用される多種多様な機能性素材・サービスを提供しています。
フードサイエンス事業につきましては、当社独自製品の「沖縄・奄美のきびオリゴ」は安定的な出荷を継続しており、「カップオリゴ」(ガラクトオリゴ糖)とCI(サイクロデキストラン)は美浜バイオプラントにおける増産体制を整備しました。東洋精糖株式会社におけるルチン・ヘスペリジン等の機能性食品素材の製造・販売も堅調に推移しています。ツキオカフィルム製薬株式会社では、コスト上昇に対する売価への反映を進めたこと等から増収増益となりました。
フィットネス事業につきましては、子ども向けスクール事業の広告宣伝手法の改善、スクール生の受入態勢の拡充に取り組んでいます。会費収入は堅調に推移したものの、前連結会計年度において店舗の閉鎖を実施した影響により減収となりました。一方、当連結会計年度において不採算店舗の減損を実施したものの、前連結会計年度においても不採算店舗の減損を実施していたことにより増益となりました。
倉庫事業につきましては、港湾運送において輸入合板の取扱量が増加したこと等から増収増益となりました。
以上の結果、Food&Wellnessセグメント合計の売上収益は16,192百万円(前期比22.0%増)、セグメント利益は118百万円(前期はセグメント損失16百万円)となりました。
なお、各セグメントに関する他の情報は、「(3)財政状態 ②セグメントごとの状況」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおりです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
前期比(%) |
|
Sugar(百万円) |
67,623 |
109.1 |
|
Food&Wellness(百万円) |
3,162 |
196.6 |
|
合計(百万円) |
70,786 |
111.3 |
(注)1.金額は製造原価によっており、内部取引額を除いています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
b.受注実績
生産は原則として見込み生産であり、少量の受託加工を除き受注生産は行っていません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
前期比(%) |
|
Sugar(百万円) |
96,712 |
115.4 |
|
Food&Wellness(百万円) |
16,192 |
122.0 |
|
合計(百万円) |
112,904 |
116.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
伊藤忠食糧㈱ |
38,262 |
39.4 |
37,435 |
33.2 |
|
住商フーズ㈱ |
12,491 |
12.9 |
11,659 |
10.3 |
④中期経営計画の達成状況
当社は、中期経営計画「WELLNEO Vision 2027」(2024年4月~2028年3月)に取り組んでおります。計画2年目となる当連結会計年度におきましては、定量目標(連結)である営業利益+持分法による投資損益、親会社の所有者に帰属する当期利益、ROEそれぞれ2026年3月期の予想を上回っており、2028年3月期の計画の達成に向けて、順調に進捗中です。
なお、2026年5月27日付公表の『中期経営計画「WELLNEO Vision 2027」の一部見直しについて』に記載のとおり、事業環境や各事業の状況等を総合的に勘案し、2028年3月期のセグメント別計画を見直した結果、Sugarセグメントは9,900百万円(変更前9,000百万円)、Food&Wellnessセグメントは1,500百万円(変更前2,400百万円)に変更しております。
(百万円)
|
定量目標(連結) |
2026年3月期 |
2027年3月期 |
2028年3月期 |
||
|
(予想) |
(実績) |
(予想) |
(計画) |
||
|
営業利益+持分法による投資損益 |
8,500 |
9,742 |
9,500 |
10,100 |
|
|
|
Sugar |
8,800 |
10,738 |
9,800 |
9,900 |
|
|
Food&Wellness |
700 |
△ 117 |
700 |
1,500 |
|
|
全社費用 |
△ 1,000 |
△ 879 |
△ 1,000 |
△ 1,300 |
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
5,900 |
6,472 |
6,500 |
7,000 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ROE |
8.0 % |
8.6 % |
8.3 % |
9.0 % |
|
(注)1.2026年3月期のSugarセグメント実績には、一過性費用(458百万円)を含んでいます。
2.2026年3月期のFood&Wellnessセグメント実績には、フィットネス事業における減損損失と一過性費用(694百万円)を含んでいます。
(3)財政状態
①事業全体の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は40,835百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,216百万円減少しました。これは主に現金及び現金同等物が4,983百万円、棚卸資産が1,264百万円、それぞれ減少したことによるものです。非流動資産は64,992百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,458百万円増加しました。これは主に持分法で会計処理されている投資が578百万円、使用権資産が488百万円減少した一方で、有形固定資産が1,596百万円、その他の金融資産が834百万円、それぞれ増加したことによるものです。
この結果、資産合計は105,827百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,757百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は24,558百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,450百万円減少しました。これは主に借入金が5,800百万円、営業債務及びその他の債務が1,881百万円、それぞれ減少したことによるものです。非流動負債は4,071百万円となり、前連結会計年度末に比べ82百万円増加しました。これは主にリース負債が272百万円、退職給付に係る負債が102百万円減少した一方で、繰延税金負債が273百万円、引当金が177百万円、それぞれ増加したことによるものです。
この結果、負債合計は28,630百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,368百万円減少しました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は77,197百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,610百万円増加しました。これは主に親会社の所有者に帰属する当期利益6,472百万円、剰余金の配当による減少3,587百万円、自己株式の処分による増加683百万円および東洋精糖株式を追加取得したことによる非支配持分の減少1,512百万円によるものです。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は72.9%(前連結会計年度末比6.8ポイント増)となりました。
②セグメントごとの状況
[Sugarセグメント]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ34百万円減少し、79,521百万円となりました。
[Food&Wellnessセグメント]
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べ696百万円増加し、15,386百万円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より4,983百万円減少し、10,461百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、10,764百万円の収入(前期は8,927百万円の収入)となりました。
主なものは、税引前利益9,764百万円、減価償却費及び償却費2,552百万円、減損損失465百万円、持分法による投資損失581百万円、棚卸資産の減少1,269百万円、法人所得税の支払額△3,065百万円、ならびに営業債権及びその他の債権の減少、営業債務及びその他の債務の減少による△1,344百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,707百万円の支出(前期は8,977百万円の支出)となりました。
主なものは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出△4,560百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、11,039百万円の支出(前期は2,986百万円の収入)となりました。
主なものは、短期借入金の純減額△5,800百万円、非支配持分からの子会社持分取得による支出△1,397百万円、ならびに配当金の支払額△3,588百万円です。
(5)資金需要および資金の調達・使途
①資金需要
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要です。
運転資金需要として、製品を製造するための原材料の仕入・製造費・商品の仕入・販売費及び一般管理費等、設備資金需要として、砂糖生産設備等の経常的更新等および業務関連システム等のIT投資にかかるものが含まれます。
②資金の調達・使途
当社グループは運転資金につきましては、短期借入金と自己資金により充当しており、設備資金につきましては、自己資金により充当しています。
(1)新東日本製糖㈱における精製糖等の共同生産に関する合弁契約
当社は、2000年10月、大日本明治製糖㈱(現:DM三井製糖㈱)および新東日本製糖㈱との間で新東日本製糖㈱における精製糖等の共同生産に関する合弁契約を締結しています。
(2)太平洋製糖㈱における精製糖の共同生産に関する契約
当社の連結子会社である東洋精糖㈱は、2001年9月21日、塩水港精糖㈱、フジ日本精糖㈱(現:フジ日本㈱)および太平洋製糖㈱との間で太平洋製糖㈱における精製糖の共同生産に関する受委託加工契約を締結し、これに伴い、太平洋製糖㈱は、2001年10月1日より東洋精糖㈱、塩水港精糖㈱、フジ日本精糖㈱(現:フジ日本㈱)の三社での共同生産の操業を開始しています。
(3)伊藤忠商事㈱および住友商事㈱との資本業務提携契約
当社は、2022年9月29日開催の取締役会の決議に基づき、同日付で、伊藤忠商事㈱(東京都港区北青山二丁目5番1号)および住友商事㈱(東京都千代田区大手町二丁目3番2号)との三者間で、資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」という。)を締結しています。
当社は、日新製糖㈱と伊藤忠製糖㈱の経営統合(以下「本経営統合」という。)に際し、伊藤忠商事㈱および住友商事㈱との間で協議を行い、本資本業務提携契約の内容および当社への影響等について取締役会において検討した結果、当該三者間で本資本業務提携契約を締結することが適切であると判断しました。本資本業務提携契約は、当社の経営の独立性を確保することを基本方針としつつ、本経営統合の目的を達成し、当社グループの持続的な成長および企業価値の向上を図ることを目的としています。なお、当該契約においては、伊藤忠商事㈱および住友商事㈱が、その保有する当社株式を売却する場合、当社との間で事前に誠実に協議した上でこれを行うものとする旨等が定められています。
(4)第一糖業㈱の吸収合併
当社は、2025年5月23日開催の取締役会において、2025年10月1日を効力発生日として、当社を存続会社、当社の連結子会社である第一糖業㈱を消滅会社とする吸収合併契約を締結しました。また、当該吸収合併に関する議案を2025年6月26日開催の第14回定時株主総会に付議し、その承認を得て、2025年10月1日付で吸収合併を実施しました。
(5)東洋精糖㈱の吸収合併
当社は、2026年5月22日開催の取締役会の決議に基づき、2026年10月1日(予定)を効力発生日として、当社を存続会社、当社の連結子会社である東洋精糖㈱を消滅会社とする吸収合併契約を締結しました。また、本合併契約承認に関する議案を2026年6月25日開催の第15回定時株主総会に付議します。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 40.後発事象」に記載のとおりです。
当社グループでは、当社、東洋精糖㈱およびツキオカフィルム製薬㈱において研究開発部門を設置し、研究開発活動を行っています。
当社においては、砂糖その他の甘味料の新製品開発や「ガラクトオリゴ糖」の新規機能性の研究を推進する一方、オーラルケア機能や難溶性物質の可溶化が期待できる機能性素材「CI(サイクロデキストラン)」の研究開発を行っており、2021年5月より製造販売を開始しました。これらの研究開発の推進にあたっては、専門性・効率性を高めるため、共同研究という形で積極的に大学等の研究機関と連携を深めています。藤田医科大学内に2022年8月に開設した「医科プレ・プロバイオティクス共同研究講座」では、自社保有のプレバイオティクス素材「ケストース」を中心に、ヒトの健康維持や病気の補完治療を目指した研究を行っています。腸内環境研究で最先端を走る㈱メタジェンと2024年10月にアドバイザリー契約を締結し基礎研究の進展と研究成果の社会実装に向けた取り組みを進めています。
東洋精糖㈱においては、酵素処理ルチンや酵素処理ヘスペリジンなどの糖転移技術を活用したポリフェノール等の機能性素材の開発に向けて、ヒトとモノの両面から研究を行っており、自社研究に加え、大学や他企業との共同研究を積極的に推進しています。
ツキオカフィルム製薬㈱においては、フィルムの持つ多様な特性を利用し、可食フィルム・フィルム化粧品・フィルム製剤の3領域において研究開発を推進しています。また、当社は持分法適用会社であるツルヤ化成工業㈱とも研究開発分野においての連携を進めています。
当社はグループ内の研究開発に係わる知見やリソースを結集させ、多種多様な機能性素材を提供し、“Well-being”を実現する体制の整備に取り組んでいます。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は
なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っていません。