なお、重要事象等は存在していない。
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、米国では個人消費を中心に底堅さを維持しているものの、欧州は英国のEU離脱が国民投票で可決される等、先行きの不透明感が漂い、中国においては、輸出の低迷等により景気の減速が明らかとなる展開となった。わが国経済は、第1四半期に入り、一層の円高が進み、企業の業績への影響懸念と個人消費の伸び悩みから、景気の先行きは不透明な状況にある。
当社グループを取り巻く事業環境は、造船事業においては、船腹及び製造設備の過剰という構造が依然として継続しており、バルクキャリアーの運賃市況は歴史的低迷から脱しつつはあるものの、依然低水準で推移しており、バルクキャリアーの新造船需給の緩和状態が恒常化し、船価は低迷を続けている。こうした状況下ではあるが、CSR-HとNox3次規制に対応したパナマックス・バルクキャリアーの開発やアフラマックス型タンカーの開発等を進め、顧客の需要に対応出来るよう船種の拡大に努めている。また、水島製造所と大阪製造所において、中長期的な需要に対応するため、ジブクレーンの更新等、作業効率を高める主要設備の更新を進めている。
陸上事業及びレジャー事業においては、これらを当社グループの「第2のコア事業」として位置づけ収益拡大を経営課題に掲げているが、陸上事業では、価格競争力の強化と品質の更なる向上を図ると共に、顧客ニーズに即した受注活動をより一層強化した。レジャー事業では、訪日外国人客の増加への期待の高まりから、国内遊園地への遊園機械の販売活動を強化した。
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は前年同四半期比877百万円(6.7%)減少の12,127百万円となり、営業損失は2,552百万円(前年同四半期は1,249百万円の営業利益)、経常損失は2,618百万円(前年同四半期は1,319百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は2,769百万円(前年同四半期は1,196百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となった。
なお当社グループは受注産業の特性、特に、新造船受注においては海運市況に強い影響を受ける船価相場の動向と新規受注の有無、当該四半期に工事進行基準によって売上計上される新造船工事の個船別採算、加えて各四半期決算期末における外国為替相場の水準が大きく影響するため、四半期業績が年度業績に必ずしも連動しない。
セグメント別の業績は次のとおりである。
①造船事業
上記の通り新造船、特にバルクキャリアーの新造船需給の緩和状態が恒常化し、船価が低迷を続けている中において受注活動に努めたが、当第1四半期において新造船の受注はなかった。一方、新造船の引渡しは、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻、117千重量トン型ハンディーケープ・バルクキャリアー1隻の計3隻を引渡したので、受注残高は23隻となり、営業の方針としている約3年分は引き続き維持している。また、新造船事業を補完すべく取り組んできた修繕船事業は、修繕船の他、起重機船や浮桟橋、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。この結果、新造船事業に修繕船事業及びプラント事業を含めた造船事業の受注残高は、工事進行基準による金額にして61,634百万円となった。
造船事業の売上高は、前年同四半期比1,007百万円(10.8%)減少の8,363百万円となった。また、当第1四半期において、平成28年3月末対比で1米ドルあたり10円近く円高が進行したことにより、今後製造する米ドル建受注済新造船の円換算売上見込額が減少した結果、各船の採算が悪化し、受注工事損失引当金を2,282百万円積み増したことを主因に、2,198百万円の営業損失(前年同四半期は1,287百万円の営業利益)となった。
②陸上事業
陸上事業(平成28年4月1日よりサービス事業を陸上事業に統合)においては、国内の設備投資が先行きの不透明感から慎重になる中において、化粧品等の乳化装置・攪拌機の販売等、顧客ニーズに即した受注活動に努めた結果、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は4,781百万円となった。売上高は、建設用エレベータの販売の減収等が影響し、前年同四半期比26百万円(1.0%)減少の2,740百万円となった。営業利益は前年同四半期比124百万円(84.1%)減少の23百万円となった。
③レジャー事業
レジャー事業においては、訪日外国人客の増加への期待の高まりから、国内遊園地の遊園機械の更新投資を狙い、販売活動を強化した結果、当第1四半期連結会計期間末の受注残高は629百万円となった。売上高は、熊本地震による九州地区の遊具運営事業の減収影響はあったものの、遊園機械販売の増収と前年度にオープンしたレジャー施設経営(大阪府吹田市)が寄与し、前年同四半期比156百万円(18.1%)増加の1,023百万円となった。営業損益は、上記のレジャー施設経営の創業赤字と豪州観覧車事業の赤字により、176百万円の営業損失(前年同四半期は22百万円の営業損失)となった。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,917百万円減少し、43,031百万円となった。これは主に、現金及び預金が2,323百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が3,769百万円減少したこと等によるものである。
当第1四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて657百万円減少し、25,285百万円となった。これは主に、有形固定資産が414百万円、投資有価証券が215百万円それぞれ減少したこと等によるものである。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,053百万円増加し、30,554百万円となった。これは主に、賞与引当金が245百万円、前受金が186百万円、短期借入金が148百万円、支払手形及び買掛金が129百万円それぞれ減少したものの、受注工事損失引当金が2,278百万円増加したこと等によるものである。
当第1四半期連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べて350百万円減少し、22,085百万円となった。これは主に、長期借入金が242百万円減少したこと等によるものである。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,276百万円減少し、15,678百万円となった。これは主に、利益剰余金が2,932百万円、為替換算調整勘定が254百万円それぞれ減少したこと等によるものである。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はない。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条3号に掲げる事項)は次のとおりである。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上していくことを可能とする者が望ましいと考えております。もっとも、上場会社として当社株式の自由な売買が行われている以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強制するおそれがあるもの、株主の皆様が買付けの条件等について検討したり、当社取締役会が代替案を提案したりするための十分な時間や情報を提供しないもの等も散見されます。また、船舶部門及び陸上部門を手掛ける当社グループの経営においては、当社グループが保有する有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、当社グループに与えられた社会的使命、それら当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を構成する要素等への理解に基づく中長期的な視野を持った経営施策が必要不可欠です。かかる買付行為がなされる場合や当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者によりかかる中長期的視野を欠く経営がなされる場合、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益や当社グループに関わる全てのステークホルダーの利益は毀損されることになる可能性があります。
従って、当社としましては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループは、造船業を祖業として、「まごころこめて生きた船を造る」という、ものづくりに懸ける精神と培った技術を他分野に展開し、安全、環境の配慮と技術に裏打ちされた確かな品質・性能を備えた製品の提供を通じて、ステークホルダーである株主の皆様、顧客、仕入先、協力会社、金融機関、従業員から信頼され、社会にとって魅力ある企業として持続的に発展することを目指しています。
造船業界においては、“二つの過剰”(過剰船腹・過剰建造能力)による需給ギャップが大きく、生き残りをかけ、統合や合従連衡、海外進出といった規模拡大を図る動きも見られる中、当社を取り巻く環境も厳しい状況が続くことが見込まれます。
このような環境の下、当社は、グループの原点である造船業を「コア事業」、造船業以外の様々な多角化事業(陸上・レジャー事業)を「第2のコア事業」と位置付け、体質を強化し、環境の変化に柔軟に対応しながら、この二つの事業のバランスのとれた成長を通じて企業価値を持続的に高めていくため、「高い技術力」「強い現場力」「コスト競争力」「不断の経営革新」「人財重視経営」を基軸とする諸施策を推し進め、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりに取り組んでおります。また、グループ各社は、それぞれの事業環境に応じたビジネスモデルを構築し、「自立と自律」を目標にして一層の社業発展に努めております。
さらに、当社は、コーポレート・ガバナンスの強化の一環として、執行役員制度を導入しており、経営の「意思決定」及び「監督」機能と「業務執行」機能の分離を進めているほか、経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の確立と取締役の経営責任を明確にするために取締役の任期を1年としております。また、取締役会の監督機能を高め経営の透明性を向上させるべく、2名の社外取締役と3名の社外監査役を独立役員として招聘しております。このような体制整備のほか、当社グループでは情報開示をより一層充実させることによって、株主の皆様やその他外部からのチェック機能を高め、経営の透明度を高めてまいりたいと考えております。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
④ 各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
上記の各取組みは、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、いずれも①の基本方針に沿うものであります。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は84百万円である。