第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間における、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はない。
 なお、重要事象等は存在していない。

2 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものである。

 

(1) 業績の状況

当第2四半期連結累計期間における世界経済は、北朝鮮情勢を中心とした地政学的リスクが高まりつつある中で、米国では雇用情勢の改善が続き景気は堅調さを維持しており、欧州でも緩やかな拡大が続いている。一方、中国においては個人消費が堅調に推移しているものの、景気実勢はやや鈍い動きになりつつある。わが国経済では、世界経済の回復による輸出の増加と雇用環境の良さを背景に企業や個人消費に回復が見られるようになり、緩やかな回復基調を維持している。

当社グループを取り巻く事業環境は、造船事業においては、船腹及び建造設備の過剰という構造が依然として継続しているが、当第2四半期では、中国の鉄鋼生産が調整を経て増産に転じ、鉄鋼原料の輸入量増加と、良質な原料選択による調達先の遠方化、また穀物の輸入量も高水準であることから、ばら積み船は全般的に需要が伸びており、海運市況の主な指標である用船料(チャーター料)も着実な回復が見られる。バルクキャリアーの運賃指標(BDI)も上昇に転じているが、新造船の供給余力は依然として大きく、市況の下げ圧力により十分な回復には至っていない状況にある。

当社の新造船事業では、NOx3次規制やCSR-H(新共通構造規則)の新規則を適用し、EEDI(エネルギー効率設計指標)フェーズ3をクリアする81千重量トン型パナマックス・バルクキャリアーの開発を完了した。さらに、新規則適用の64千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアーをクラス最大級の積載量にして新たに開発している。一方で、一般商船の受注環境が依然として厳しい中で、平成28年度に受注したフェリーに引き続き、特殊船や作業船の受注にも注力している。セイカエンジニアリング㈱(兵庫県加古郡播磨町)と共同開発を行っている舶用LNG燃料供給システムは、受注に至った案件もあり、実需として広がりを見せている。設備投資では水島製造所の240トン吊りジブクレーン1基を300トン吊りに更新し、老朽化対策と建造効率の改善を図った。

陸上事業及びレジャー事業においては、これらを当社グループの「第2のコア事業」として位置づけ収益拡大を経営課題に掲げているが、陸上事業では、底堅い内外需を背景に半導体産業及び自動車産業向け精密機械加工、さらに建設向け機械需要が堅調に推移した。また、ボラード(テロ対策用車止め装置)が昨今の世界各地でのテロ事件増加の影響から注目されており、拡販を強化している。平成29年4月1日にグループ会社3社統合により発足したサノヤス精密工業㈱では精密機械加工を主業としているが、関西地区の生産拠点を、本社のある兵庫県三田市に集約し、生産効率の一層の向上を図るべく、新工場建設を進めている。レジャー事業では、万博記念公園内の大型複合施設「EXPOCITY」(大阪府吹田市)で営業していた「ポケモンEXPOジム」を平成29年9月24日をもって営業を終了した。

当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は前年同四半期比141百万円(0.6%)減少23,529百万円となり、営業利益は196百万円(前年同四半期は2,899百万円の営業損失)、経常利益は203百万円(前年同四半期は2,951百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は280百万円(前年同四半期は3,228百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となった。

 

 

なお当社グループは受注産業の特性、特に、新造船受注においては海運市況に強い影響を受ける船価相場の動向と新規受注の有無、当該四半期に工事進行基準によって売上計上される新造船工事の個船別採算、加えて各四半期決算期末における外国為替相場の水準が大きく影響するため、四半期業績が年度業績に必ずしも連動しない。

 

セグメント別の業績は次のとおりである。

①造船事業

 新造船は、上記の通り需給の緩和状態が恒常化し、依然として船価の回復が見られない中で受注活動に努めた結果、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻を受注した。一方、新造船の引渡しは、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー4隻、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー2隻の計6隻を引渡し、受注残高は19隻となった。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を、約2.5年分に改めた。また、新造船事業を補完すべく取り組んできたマリン・修繕船事業は、修繕船の他、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。この結果、新造船事業にマリン・修繕船事業及びプラント事業を含めた造船事業の受注残高は、工事進行基準による金額にして52,406百万円となった。

 造船事業の売上高は、前年同四半期比880百万円(5.5%)減少15,016百万円となった。また、営業損益は、前第2四半期では円高が進行したことで赤字となったが、当第2四半期は円相場が安定的に推移したことにより360百万円の営業利益(前年同四半期は2,500百万円の営業損失)となった。

 

②陸上事業

陸上事業においては、国内の設備投資が回復基調にある中、特に半導体産業及び自動車産業向けの精密機械加工や建設向け工事用エレベーターの販売が好調であり、また化粧品用機械製造も引き続き堅調だった。さらに顧客ニーズに即した受注活動に努めた結果、当第2四半期連結会計期間末の受注残高は4,126百万円となった。売上高は、前年同四半期比810百万円(14.4%)増加6,452百万円となった。営業利益は前年同四半期比6百万円(2.5%)増加271百万円となった。

 

③レジャー事業

レジャー事業においては、国内遊園地への遊園機械の販売の不振を遊園機械の部品販売や修繕事業及び遊園地運営事業がカバーしたことに加え、原価低減に努めたことにより、順調に推移した。当第2四半期連結会計期間末の受注残高は、269百万円と伸び悩んだ。売上高は、前年同四半期比72百万円(3.4%)減少2,060百万円となった。営業損益は、前述の「ポケモンEXPOジム」及び豪州観覧車事業での赤字により、57百万円の営業損失(前年同四半期は292百万円の営業損失)となった。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて851百万円減少し、43,338百万円となった。これは主に、現金及び預金6,229百万円仕掛品454百万円、その他流動資産が345百万円それぞれ増加したものの、受取手形及び売掛金7,879百万円減少したこと等によるものである。

当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて430百万円減少し、25,942百万円となった。これは主に、投資有価証券397百万円、有形固定資産が162百万円それぞれ増加したものの、その他投資資産が1,007百万円減少したこと等によるものである。

 

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて2,739百万円減少し、28,179百万円となった。これは主に、前受金981百万円、その他流動負債が613百万円未払法人税等464百万円短期借入金450百万円固定資産撤去費用引当金182百万円それぞれ減少したこと等によるものである。

当第2四半期連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べて955百万円増加し、23,248百万円となった。これは主に、長期借入金907百万円増加したこと等によるものである。

 

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて502百万円増加し、17,852百万円となった。これは主に、利益剰余金280百万円その他有価証券評価差額金270百万円それぞれ増加したこと等によるものである。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて6,354百万円増加し23,656百万円となった。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ4,323百万円増加し、7,474百万円の収入となった。主な収入は、売上債権の減少7,878百万円減価償却費782百万円、未収消費税等の減少707百万円であり、一方、主な支出は、前受金の減少980百万円、たな卸資産の増加438百万円、法人税等の支払額422百万円である。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ433百万円減少し、1,436百万円の支出となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,438百万円である。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期に比べ682百万円増加し、320百万円の収入となった。主な収入は、長期借入金の借入による収入3,100百万円であり、一方、主な支出は、長期借入金の返済による支出2,032百万円、短期借入金の純増減額450百万円配当金の支払額162百万円である。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はない。

 

 なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条3号に掲げる事項)は次のとおりである。

 

① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容

 

当社は、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上していくことを可能とする者が望ましいと考えております。もっとも、上場会社として当社株式の自由な売買が行われている以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強制するおそれがあるもの、株主の皆様が買付けの条件等について検討したり、当社取締役会が代替案を提案したりするための十分な時間や情報を提供しないもの等も散見されます。また、船舶部門及び陸上部門を手掛ける当社グループの経営においては、当社グループが保有する有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、当社グループに与えられた社会的使命、それら当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を構成する要素等への理解に基づく中長期的な視野を持った経営施策が必要不可欠です。かかる買付行為がなされる場合や当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者によりかかる中長期的視野を欠く経営がなされる場合、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益や当社グループに関わる全てのステークホルダーの利益は毀損されることになる可能性があります。

従って、当社としましては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。

 

 

② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

 

当社グループは、造船業を祖業として、「まごころこめて生きた船を造る」という、ものづくりに懸ける精神と培った技術を他分野に展開し、安全、環境の配慮と技術に裏打ちされた確かな品質・性能を備えた製品の提供を通じて、ステークホルダーである株主の皆様、顧客、仕入先、協力会社、金融機関、従業員から信頼され、社会にとって魅力ある企業として持続的に発展することを目指しています。

造船業界においては、“二つの過剰”(過剰船腹・過剰建造能力)による需給ギャップが大きく、生き残りをかけ、統合や合従連衡、海外進出といった規模拡大を図る動きも見られる中、当社を取り巻く環境も厳しい状況が続くことが見込まれます。

このような環境の下、当社は、グループの原点である造船業を「コア事業」、造船業以外の様々な多角化事業(陸上・レジャー事業)を「第2のコア事業」と位置付け、体質を強化し、環境の変化に柔軟に対応しながら、この二つの事業のバランスのとれた成長を通じて企業価値を持続的に高めていくため、「高い技術力」「強い現場力」「コスト競争力」「不断の経営革新」「人財重視経営」を基軸とする諸施策を推し進め、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりに取り組んでおります。また、グループ各社は、それぞれの事業環境に応じたビジネスモデルを構築し、「自立と自律」を目標にして一層の社業発展に努めております。

さらに、当社は、コーポレート・ガバナンスの強化の一環として、執行役員制度を導入しており、経営の「意思決定」及び「監督」機能と「業務執行」機能の分離を進めているほか、経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の確立と取締役の経営責任を明確にするために取締役の任期を1年としております。また、取締役会の監督機能を高め経営の透明性を向上させるべく、3名の社外取締役と2名の社外監査役を独立役員として招聘しております。このような体制整備のほか、当社グループでは情報開示をより一層充実させることによって、株主の皆様やその他外部からのチェック機能を高め、経営の透明度を高めてまいりたいと考えております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 

当社は、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

④ 各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 

上記の各取組みは、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、いずれも①の基本方針に沿うものであります。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は95百万円である。