第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営環境及び課題への取組み

経営の基本方針である各事業の収益の極大化を図るため、それぞれの事業体が直面する事業環境に適応して、選択と集中を進め、業績を向上させていくことが当社の最大の課題である。その解決のためには、各事業に最適なビジネスモデルを構築し洗練していける体制面の強化、独立採算による責任と権限の明確化、意思決定の迅速化、事業特性に応じたリスク管理強化等が必要となる。これを実現するために、当社グループでは事業ごとに分社化することが最適であると考え、2012年1月に持株会社体制に移行した。
 持株会社体制により各事業会社をグループ全体の観点から統括し、グループ戦略を策定して資源配分を最適化する機能と、経営管理の均質化を含めたガバナンスを事業会社全てに徹底する体制の構築を目指すと共に、各事業会社は各事業に最適なビジネスモデルを構築・洗練し、独立採算で事業を行うことにより、連結経営のレベルアップを図り、社会や市場の変化に迅速に対応できる企業グループ体制の確立を目指す。
 一方、当社グループでは祖業である造船事業を「コアビジネス」とし、造船以外の事業、すなわち陸上事業とレジャー事業を「第二のコアビジネス」として位置付け、事業の多角化に取り組んできた。造船事業はボラティリティが極めて高く、現下の造船不況が長期化することも想定して、「第二のコアビジネス」を一層強化することが当社グループの経営安定化のため喫緊の課題と考えている。このような事業環境のもと、当社グループは2018年4月2日に陸上事業とレジャー事業を営む子会社をM&Tグループ(Machinery & Technology Group)として再編するとともに、同グループを統括・支援する会社として「サノヤスMTG㈱」を設立し、M&Tグループ各社の技術開発、新製品開発、IT及びシステム技術の導入等を含む生産、販売、管理等、全ての面で支援を強化・拡充する。なお、当社を分割会社、サノヤスMTG㈱を承継会社とする、M&Tグループ各社の統括事業に関する資産及び権利義務を承継する吸収分割が、2018年6月22日当社の第7回定時株主総会をもって承認された。会社分割の効力発生日は2018年7月2日である。
 

各事業においては下記の経営戦略を考えている。

 

造船事業においては、船腹及び建造設備の過剰という構造が依然として継続している。バルクキャリアーの海運市況については、回復基調にあるものの、造船市況は十分な回復には至っておらず、受注環境は厳しい状況である。当社はこの環境下、NOx排出3次規制やH-CSR(新共通構造規則)の新規則を適用し燃費性能を向上させた82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアーに加え、新規則適用のスプラマックス・バルクキャリアーをクラス最大級の積載量である64千重量トン型に増加して新たに開発し営業を展開している。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を、約2.5年分に改めた。
 マリン・修繕船事業においては、水島製造所の大型設備を活用し、作業船等の新造を含めた大型の改修船工事への取組みを加速させていく。さらに舶用タンク事業においては、圧力式LPGタンクに加えてセミレフ式LPGタンクの建造、舶用LNG燃料供給システムの販売などにも技術開発の成果を活かして積極的に取り組んでいく。
 プラント事業においては、多くの実績を持つ食品タンク製造据付においてさらに品質を高めて受注を重ねていく。
 
 M&T事業は主に国内を主要マーケットとしており、製品・サービスの価格競争は依然として厳しく、原材料価格の上昇や人材確保のための賃金上昇圧力を受けつつあるが、国内景気は緩やかな回復基調を維持しており、事業環境は好調が続いている。具体的な戦略は次のとおりである

① 中間持株会社であるサノヤスMTG㈱の下で、各事業会社の事業特性・ビジネスモデル・企業の成長過程に応じた組織体制の強化拡充を図っていく。

② 新規技術・新規業務の開発や、新規市場開拓、旧設備の更新に必要な生産体制の強化拡充を図っていく。2017年4月にグループ会社3社統合により発足したサノヤス精密工業㈱は、精密機械加工を主業としており、同社の関西地区内3生産拠点を本社のある兵庫県三田市に集約し、生産効率の一層の向上を図る目的で、現在新工場建設を進めている。2018年3月に一期工事が完成し、続けて二期工事に着手した。また、サノヤス・エンジニアリング㈱の新規事業として立ち上げたボラード(テロ対策用車止め装置)事業は、昨今の世界各地でのテロ事件増加の影響から注目されており、拡販を強化している。

③ 国内遊園地市場では、消費者の嗜好に合った遊具を企画・開発して顧客である遊園地に提案するとともに、ロケーション営業においては安全・安心をベースとして親切丁寧な接客を旨として従業員教育を徹底していく。

④ 豪州観覧車事業については、営業開始から4年余りが経過し、近隣商業施設の開発が進捗し、一層の活性化が期待され、海外からの観光客向けのマーケティングにも注力していく。

 

各事業の経営を革新していくために最重要の人財面については、経営管理層の世代交代を進めると同時に、メーカーとしての根幹である技術・技能の伝承にも最優先で取組んでいく。
 資機材調達コストの低減は、メーカーである当社グループにとって大きな経営課題であり、安定調達を大前提としつつ、調達先の新規開拓や絞り込みによるスケールメリットの追求等によりコストの削減を図り、同時に、生産効率の向上を図る施策を実行することで、トータルの収益性向上を目指す。
 コーポレートガバナンスについては、グループガバナンスの一層の充実に努めると同時に、経営資源の最適配分と効率経営を徹底することで企業価値の向上を図っていく。当社は、意思決定の迅速化と業務執行に対する取締役会の監督機能の強化を図るため、2018年6月22日開催の第7期定時株主総会をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行した。また、当社は従前より取締役の人事や報酬に関し、独立社外取締役から適切な関与と助言を得ていたが、さらに客観性・透明性を向上させ、経営陣に対する監督機能の一層の強化を図るため、取締役会の諮問機関として任意の指名・報酬委員会を2018年2月1日付で設置した。
 

(2)株式会社の支配に関する基本方針

① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容

 

当社は、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上していくことを可能とする者が望ましいと考えております。もっとも、上場会社として当社株式の自由な売買が行われている以上、特定の者の大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強制するおそれがあるもの、株主の皆様が買付けの条件等について検討したり、当社取締役会が代替案を提案したりするための十分な時間や情報を提供しないもの等も散見されます。また、船舶部門及び陸上部門を手掛ける当社グループの経営においては、当社グループが保有する有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、当社グループに与えられた社会的使命、それら当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を構成する要素等への理解に基づく中長期的な視野を持った経営施策が必要不可欠です。かかる買付行為がなされる場合や当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者によりかかる中長期的視野を欠く経営がなされる場合、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益や当社グループに関わる全てのステークホルダーの利益は毀損されることになる可能性があります。

従って、当社としましては、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。

 

② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

 

当社グループは、造船業を祖業として、「まごころこめて生きた船を造る」という、ものづくりに懸ける精神と培った技術を他分野に展開し、安全、環境の配慮と技術に裏打ちされた確かな品質・性能を備えた製品の提供を通じて、ステークホルダーである株主の皆様、顧客、仕入先、協力会社、金融機関、従業員から信頼され、社会にとって魅力ある企業として持続的に発展することを目指しています。

造船業界においては、“二つの過剰”(過剰船腹・過剰建造能力)による需給ギャップが大きく、生き残りをかけ、統合や合従連衡、海外進出といった規模拡大を図る動きも見られる中、当社を取り巻く環境も厳しい状況が続くことが見込まれます。

このような環境の下、当社は、グループの原点である造船業を「コア事業」、造船業以外の様々な多角化事業(陸上・レジャー)を「第二のコア事業」と位置付け、体質を強化し、環境の変化に柔軟に対応しながら、この二つの事業のバランスのとれた成長を通じて企業価値を持続的に高めていくため、「高い技術力」「強い現場力」「コスト競争力」「不断の経営革新」「人財重視経営」を基軸とする諸施策を推し進め、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりに取り組んでおります。また、グループ各社は、それぞれの事業環境に応じたビジネスモデルを構築し、「自立と自律」を目標にして一層の社業発展に努めております。

さらに、当社は、コーポレート・ガバナンスの強化の一環として、執行役員制度を導入しており、経営の「意思決定」及び「監督」機能と「業務執行」機能の分離を進めているほか、経営環境の変化に迅速に対応できる機動的な経営体制の確立と取締役の経営責任を明確にするために取締役の任期を1年としております。また、取締役会の監督機能を高め経営の透明性を向上させるべく、3名の社外取締役と2名の社外監査役を独立役員として招聘しております。このような体制整備のほか、当社グループでは情報開示をより一層充実させることによって、株主の皆様やその他外部からのチェック機能を高め、経営の透明度を高めてまいりたいと考えております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 

当社は、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

④ 各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 

上記の各取組みは、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではなく、いずれも①の基本方針に沿うものであります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。なお文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

① 経済状況、事業環境について

造船事業においては、世界経済の動向に伴う海上貨物の需要変動と、それを運ぶ船腹の供給、特にドライバルク市況の動向に最も大きく影響を受ける。バルクキャリアーの運賃指標(BDI)は、ここ1年程度回復基調にあるものの、新造船需給の緩和状態が恒常化し、船価は十分な回復に至っていない。一方、環境と安全に関する国際的な船舶規制強化は順次着実に実施され、より環境に優しく省エネ化した船舶の設計・製造が必要となってきている。
 M&T事業は、主として国内景気の動向に大きく影響を受ける。建設工事用機械は高層ビル・マンションの建設需要に、機械部品製造、化粧品用機械製造、自動車部品製造、空調・給排水工事及び鋳造機製造は国内製造業の需要動向に影響を受ける。遊園機械の販売事業や遊園地運営事業は、国内及び海外のレジャー施設建設需要と、国内及び豪州の消費者のレジャー需要(天候要因を含む)に影響を受ける。
 M&T事業においても、造船事業同様、化粧品用機械を中心に海外への輸出に注力しており、現地での需要動向や法規制等の変更による影響を受ける可能性がある。

② 外国為替相場の変動について

造船事業において売上の大半を占める新造船は海外向けの輸出比率が高く、一部円建て契約はあるものの、米ドル建ての契約が存在する。また、資材購入には輸入等もあり、外国為替相場の変動により売上、損益とも影響を受けることになる。
 M&T事業においても輸出入及び豪州観覧車事業があり、外国為替相場の変動により当該事業の業績が影響を受ける可能性がある。

③ 金利の変動について

今後、金利が上昇した場合、当社グループの有利子負債の支払利息が増加し金融収支が悪化する可能性がある。

④ 投資有価証券について

当社グループの保有する投資有価証券は大半が上場株式であるため、今後、株式相場が大幅に変動した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

 

⑤ 原材料、資材、エネルギー価格について

鉄、非鉄金属、石油石炭等の原材料の値上がりに連れて造船用鋼材をはじめ当社グループの調達資材や電力等エネルギー価格が上昇し、長期の受注生産を中心とする当社グループの事業特性からコストアップ要因として働き業績に影響を与える可能性がある。

⑥ 製品の保証について

当社グループでは、品質管理基準に従って製品の製造並びに据付工事及びメンテナンス等を行っているが、当社グループ負担の保証工事や製造物賠償責任等に伴うコストの発生から、保険等でカバーすることができず、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

⑦ 法的規制、会計基準について

当社グループは、国内外での各種法令、許認可や規制の順守のもとに事業を遂行し、会計基準に則り会計処理を行っているが、法令の改廃や法的規制が設けられたり、また、税効果会計や減損会計を適用しているため、将来の予想数値の変更があった場合、並びに会計基準が変更される場合等には当社グループの貸借対照表、損益計算書に影響を及ぼす可能性がある。

⑧ 環境保全について

社会の要請である環境保全については、グループ全体で真摯に取り組んでいるが、不測の事態等によりコストが発生し業績に影響を及ぼす可能性がある。

⑨ 災害及び事故について

当社グループは火災、地震、台風等の各種災害に対し、損害の発生及び拡大を最小限に止めるべく造船所における防波堤の構築やシステム機器の外部センター等への分散配置等の処置を講じているが、それらの災害により当社グループの活動が影響を受ける可能性がある。また、工場及び工事現場、遊園地等における安全管理には万全を期しているが、万一事故が起きた場合には損害額、賠償額が保険等で十分カバーされず当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

⑩ 訴訟等について

当社グループの事業に関連して、当社グループが当事者となることのある訴訟その他法的手続きに係る決定等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。

⑪ 情報セキュリティについて

当社グループが保有する情報資産の保護については、管理体制の整備や教育、情報セキュリティシステムの構築等によって、グループ全体で取り組んでいる。しかし、コンピュータウイルスへの感染や不正アクセス、その他不測の事態によって、これらの情報資産が消失、もしくは漏洩した場合、当社グループの業績や信用・評判等に影響を及ぼす可能性がある。

⑫ 借入金の財務制限条項について

当社グループの借入金の一部については、シンジケートローン契約を締結している。当該契約には、融資契約上の債務について期限の利益を喪失する財務制限条項が定められており、これに抵触した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。

⑬ 重要事象等について

当社の全額出資子会社であるサノヤス造船㈱は、複数の金融機関との間でサノヤス造船㈱を借入人、当社を保証人とするシンジケートローン契約を締結しており、2018年3月31日時点で当社及びサノヤス造船㈱において、純資産の維持に関する財務制限条項に抵触した。しかしながら、当社グループは、従前から取引金融機関との継続的な取引関係を構築しており、今回も当社グループの状況を詳細に説明して現状を認識いただいた結果、全参加金融機関から当該条項にかかる期限の利益喪失につき権利を行使しないことについての合意を得たので、当該事象は全て解消している。
 従って、当社グループとしては継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断している。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、北朝鮮情勢を中心とした地政学リスクが高まりつつある中で、米国では雇用情勢の改善が続き、景気は堅調さを維持しており、欧州でも緩やかな回復が続いている。中国では輸出が堅調に推移したが、ここに来て米中通商関係の先行きが懸念される動きが発生している。一方、わが国経済は、世界経済の回復による輸出の増加と雇用環境の改善を背景に、年度末にかけて円高が進行したものの、緩やかな回復基調を維持している。

当社グループを取り巻く事業環境は、造船事業においては船腹及び建造設備の過剰という構造が依然として継続し、厳しい状況が続いている。バルクキャリアーの海運市況に目を向けると、用船料は船型によりばらつきはあるものの、僅かながらも回復基調にある。さらなる回復への期待は高まってきているものの、新造船の需要喚起には至らず、造船市況は十分な回復には至っていない状況にある。
 当社の新造船事業では、NOx排出3次規制やH-CSR(新共通構造規則)の新規則を適用し燃費性能を向上させた82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアーに加え、新規則適用の64千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアーをクラス最大級の積載量にして新たに開発し、営業を展開中である。一方、一般商船の受注環境が依然として厳しい中で、フェリーに続き特殊船や作業船などを受注することで、建造メニューの多角化にも取り組んでいる。住友精化㈱(セイカエンジニアリング㈱を吸収合併)と共同開発を行っている舶用LNG燃料供給システムは引合いが増加しており、販売拡大に努めている。また、水島製造所と大阪製造所において老朽設備の更新や省力化設備の導入を進めており、2017年度は水島製造所においてジブクレーンの更新等を行った。
 陸上事業では、底堅い内外需を背景に半導体産業や自動車産業向け精密機械加工、さらに建設向け機械需要が堅調に推移した。また、ボラード(テロ対策用車止め装置)が昨今の世界各地でのテロ事件増加の影響から注目されており、拡販を強化している。2017年4月1日にグループ会社3社統合により発足したサノヤス精密工業㈱は、精密機械加工を主業としているが、同社の関西地区内3生産拠点を本社のある兵庫県三田市に集約し、生産効率の一層の向上を図る目的で現在新工場建設を進めている。2018年3月に一期工事が完成し、続けて二期工事に着手した。
 レジャー事業では、2015年11月の開業以来赤字が続いていた「ポケモンEXPOジム」(大阪府吹田市)の営業を、2017年9月24日をもって終了した。また、豪州観覧車事業においては、今後の収益性を評価し直し、固定資産の減損損失1,147百万円を特別損失に計上した。
 これまで陸上事業及びレジャー事業を当社グループの「第二のコアビジネス」として位置付け、事業の多角化に取り組んできたが、これを一層強化することがグループ全体の経営安定化のための喫緊の課題と考え、陸上事業・レジャー事業を営む2つの事業会社グループを2018年4月2日に統合し、M&Tグループとして再編するとともに、同グループを統括・支援する会社としてサノヤスMTG㈱を設立した。

これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は前期比5,608百万円(10.6%)減少47,455百万円、営業損失は3,160百万円(前期は904百万円の営業利益)、経常損失は3,145百万円(前期は863百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,260百万円(前期は2,446百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。

 

 セグメントの経営成績は次のとおりである。

(造船事業)

新造船事業は上記の通り、需給の飽和状態が恒常化し、依然として船価の回復が見られない中で受注活動に努めた結果、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻を受注した。一方、引渡しは、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー4隻、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー4隻、89千重量トン型ポストパナマックス・バルクキャリアー1隻の計9隻であり、受注隻数残高は16隻となった。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を約2.5年分に改めた。また、新造船事業を補完すべく取り組んできたマリン・修繕船事業は、修繕船の他、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。この結果、新造船事業にマリン・修繕船事業及びプラント事業を含めた造船事業全体の受注残高は、工事進行基準による金額にして39,006百万円となった。

造船事業の売上高は、前期比5,413百万円(15.6%)減少29,271百万円となった。また、前連結会計年度末から円高が進んだことと鋼材が高騰したことを主因として、既受注船の採算が悪化したことにより、営業損失は3,463百万円(前期は938百万円の営業利益)となった。

 

 (陸上事業)

陸上事業においては、国内の設備投資が堅調に推移する中、特に半導体産業及び自動車産業向けの精密機械加工と建設向け工事用エレベーターの販売が好調だった。さらに顧客ニーズに即した受注活動に努めた結果、受注残高は2,587百万円(92.9%)増加の5,371百万円となった。売上高は、前期比341百万円(2.5%)増加14,238百万円となった。営業利益は前期比171百万円(13.5%)減少1,098百万円となった。

 

 (レジャー事業)

レジャー事業においては、国内の遊園機械の部品販売や修繕事業及び遊園地運営業が好調だった。さらに国内遊園地の投資意欲好転をとらえたことにより、受注残高は前期比672百万円(351.6%)増加の864百万円となった。売上高は、前述の「ポケモンEXPOジム」の営業終了と国内遊園機械の新規販売が少なかったことを主因に、前期比536百万円(12.0%)減少3,945百万円となった。営業損益は、「ポケモンEXPOジム」終了により赤字幅が縮小したが、豪州観覧車事業の赤字が続いていることもあり、82百万円の営業損失(前期は632百万円の営業損失)となった。

 

 (資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,685百万円減少し、42,503百万円となった。これは主に、現金及び預金4,758百万円、その他流動資産が871百万円それぞれ増加したものの、受取手形及び売掛金7,583百万円減少したこと等によるものである。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,229百万円減少し、25,143百万円となった。これは主に、投資有価証券575百万円増加したものの、その他投資資産が943百万円、有形固定資産が703百万円、無形固定資産が139百万円それぞれ減少したこと等によるものである。
 

 (負債)

当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,350百万円増加し、32,269百万円となった。これは主に、リース債務1,196百万円、その他流動負債が654百万円未払法人税等500百万円事業撤退損失引当金341百万円それぞれ減少したものの、受注工事損失引当金2,396百万円支払手形及び買掛金987百万円設備関係支払手形502百万円それぞれ増加したこと等によるものである。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて361百万円減少し、21,931百万円となった。これは主に、退職給付に係る負債246百万円増加したものの、長期借入金613百万円減少したこと等によるものである。
 

 (純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて3,903百万円減少し、13,446百万円となった。これは主に、その他有価証券評価差額金377百万円増加したものの、利益剰余金4,260百万円減少したこと等によるものである。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,922百万円増加し22,224百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ8,865百万円増加し、8,800百万円の収入となった。主な収入は、売上債権の減少7,336百万円、受注工事損失引当金の増加2,396百万円減価償却費1,614百万円減損損失1,247百万円であり、一方、主な支出は、税金等調整前当期純損失4,232百万円である。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ133百万円減少し、2,105百万円の支出となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,051百万円である。

 

 

財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ1,640百万円減少し、1,769百万円の支出となった。主な支出は、長期借入金の返済による支出4,327百万円リース債務の返済による支出1,279百万円、配当金の支払額162百万円であり、一方、主な収入は、長期借入金の借入による収入4,100百万円である。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

造船事業

28,008

△7.0

陸上事業

10,188

0.9

レジャー事業

811

△30.4

合計

39,009

△5.7

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去していない。

2 金額は期間中に発生した製造原価で示している。

3 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

受注高

受注残高

金額(百万円)

前年同期比(%)

金額(百万円)

前年同期比(%)

造船事業

9,870

△49.3

39,006

△32.8

陸上事業

11,215

19.5

5,371

92.9

レジャー事業

1,738

68.1

864

351.6

合計

22,824

△23.6

45,241

△25.8

 

(注) 1 陸上事業の機械レンタル及びレジャー事業の遊園地運営は受注高及び受注残高に含めていない。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

造船事業

29,271

△15.6

陸上事業

14,238

2.5

レジャー事業

3,945

△12.0

合計

47,455

△10.6

 

(注) 1 当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。

相手先

前連結会計年度
(自 2016年4月1日
 至 2017年3月31日)

当連結会計年度
(自 2017年4月1日
 至 2018年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

DIAMOND STAR SHIPPING PTE.LTD.

8,242

17.4

LEPTA SHIPPING CO.,LTD

8,437

15.9

5,233

11.0

 

2 DIAMOND STAR SHIPPING PTE.LTD.については、当連結会計年度から10%を超えたため、記載することとなった。

3 上記金額には、消費税等は含まれていない。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
 

 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前期比5,608百万円(10.6%)減少47,455百万円、営業損失は3,160百万円(前期は904百万円の営業利益)、経常損失は3,145百万円(前期は863百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,260百万円(前期は2,446百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、外国為替相場の変動要因がある。造船事業において売上の大半を占める新造船は、海外向けの輸出比率が高く、米ドル建ての契約が大宗を占めており、円高リスクに晒されている。前連結会計年度において、年明け後期末にかけて期初の予想(2017年5月12日に公表した1米ドルT.T.B.110円)を大幅に超えて円高に進んだことを主因に、新造船事業における受注工事損失引当金繰入額が大きく増加し、前期対比大幅な減益となった。一定のルールに基づき為替予約を行うことで、為替リスクヘッジに努めているが、年単位の期先に亘る米ドル建て債権を全額ヘッジすることは行っていない。また、原材料、資材、エネルギー価格の変動も経営成績に重要な影響を与える要因の一つである。当連結会計年度において、原材料の大きな部分を占める鋼材価格の高騰も前期対比大幅な減益の要因となった。資材調達部門において価格交渉に努めているが、市場価格の変動影響は避けられず、効率化等の原価低減活動の中で吸収すべく努めている。
 
 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ8,865百万円増加し8,800百万円の収入となった。税金等調整前当期純損失4,232百万円の要因が受注工事損失引当金の増加2,396百万円や減損損失1,247百万円等現金流出を伴わないものであったことと、期末において新造船の引渡しが進み売上債権が7,336百万円減少して現金及び預金に振り替わったことが主要因である。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ133百万円減少し、2,105百万円の支出となった。有形固定資産の取得による支出2,051百万円が主要因である。造船事業では、水島製造所と大阪製造所において老朽設備の更新や省力化設備の導入を進めており、大型の設備投資は前連結会計年度でほぼ完了した。今後については、M&T事業(2018年4月2日に陸上事業とレジャー事業を統合)を「第二のコアビジネス」として一層強化することに注力する方針であり、現在は、精密機械加工を主業とするサノヤス精密工業㈱の本社(兵庫県三田市)に新工場を建設中で、2018年3月に一期工事が完成し、続けて二期工事に着手した。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ1,640百万円減少し、1,769百万円の支出となった。主な支出は、リース債務の返済による支出1,279百万円で、大宗は「ポケモンEXPOジム」の営業終了(2017年9月24日)に伴うものである。
 この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、22,224百万円と前連結会計年度末に比べ4,922百万円増加した。当連結会計年度末の有利子負債残高23,655百万円とほぼ同水準まで積み上がっており、資金の効率の検討が必要と認識している。
 
 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。
(造船事業)  
 新造船事業は、需給の飽和状態が恒常化し、依然として船価の回復が見られない中で受注活動に努めた結果、
82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻を受注した。一方、引渡しは、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー4隻、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー4隻、89千重量トン型ポストパナマックス・バルクキャリアー1隻の計9隻であり、受注隻数残高は16隻となった。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を、約2.5年分に改めた。また、新造船事業を補完すべく取り組んできたマリン・修繕船事業は、修繕船の他、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。
 
(陸上事業)
 陸上事業においては、国内の設備投資が堅調に推移する中、各社とも業績は好調であったが、特に半導体産業及び自動車産業向けの精密機械加工と建設向け工事用エレベーターの販売が好調だった。
 
(レジャー事業)
 レジャー事業においては、国内遊園地の部品販売や修繕事業及び遊園地運営業が好調だった。さらに国内遊園地の投資意欲好転をとらえることができた。一方、開業以来赤字の続いていた前述の「ポケモンEXPOジム」の営業を終了し赤字要因を解消した。また、豪州観覧車事業の今後の収益性を評価し直し、固定資産の減損損失1,147百万円を特別損失に計上した。その結果、減価償却費の圧縮により今後の業績に寄与する見込みである。
 

(3) 重要事象等について

「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、当社の全額出資子会社であるサノヤス造船㈱は、複数の金融機関との間でサノヤス造船㈱を借入人、当社を保証人とするシンジケートローン契約を締結しており、2018年3月31日時点で当社及びサノヤス造船㈱において、純資産の維持に関する財務制限条項に抵触した。しかしながら、当社グループは、従前から取引金融機関との継続的な取引関係を構築しており、今回も当社グループの状況を詳細に説明して現状を認識いただいた結果、全参加金融機関から当該条項にかかる期限の利益喪失につき権利を行使しないことについての合意を得たので、当該事象は全て解消している。従って、当社グループとしては継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断している。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2018年4月27日開催の取締役会において、2018年7月2日を効力発生日とする会社分割(吸収分割)により、当社のM&Tグループを統括・支援する機能を、当社100%出資の連結子会社であるサノヤスMTG㈱に承継させる会社分割契約締結の決議を行い、同日付で締結している。
 なお、詳細は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項 (重要な後発事象)」に記載している。
 

5 【研究開発活動】

当社グループは、各事業分野において商品競争力の強化、事業分野拡大及びブランドイメージ向上を目指した各種の研究開発を積極的に推進した。当連結会計年度における当社グループ全体での研究開発費は309百万円である。

 

(1) 造船事業

造船事業では温室効果ガス、窒素酸化物及び硫黄酸化物の排出規制等の環境問題、エネルギー効率の向上など、商船を取り巻く社会的な要請に対応し、これらの課題解決に資する要素技術の研究・開発に重点的に取り組み、その研究成果を基盤として新船型を開発した。
 船型ラインナップとして、主力船型であるパナマックス型、スプラマックス型については、新規則(NOx3次規制及び共通構造規則)を適用した次世代船型として開発した昨年度船型をベースに、競争力強化に向けた開発を行った。パナマックス型については、市場調査で得られた顧客意見のフィードバックを行い載貨重量の大型化を図るとともに、原価造込みを実施し、性能・コストのバランスをとりながら、従来船を上回る高性能を実現した。一方、載貨重量の大型化と省エネ化という相反する性能を両立させた次世代省エネ船型として開発を進めたスプラマックス型についても、パナマックスの造込み要素のフィードバックに加え、船型改良を加え、業界トップクラスの燃費性能を達成しEEDI Phase3達成可能船型とした。市況変動への対応力強化や技術伝承の観点から新しい船種として開発したカーフェリーについては、スムーズな建造を実現するため、水島製造所全部門の力を結集したプロジェクトチームの活動をスタートさせた。パナマックス型、スプラマックス型以外のバルカーのセグメントについても事業可能性を検討するなど、さらなる製品メニューの拡充を図っている。
 要素技術開発では、当社オリジナルの省エネ付加物として開発した「船尾ダクト」の特許を取得した。また、更なる省エネに貢献する新たな舵付加物を開発し、船尾ダクトとともに随時新船型に採用した。「モニタリング装置の実船搭載」については、スプラマックス型バルクキャリアーに加えてパナマックス型バルクキャリアーの実海域での性能分析・評価を実施した。その他、実海域性能関連については、日本の主たる海運・造船・舶用工業・関係機関など計25社が参加する、オールジャパンの活動である海事クラスター共同研究「実海域実船性能評価プロジェクト」に当社も参加し、研究を進めた。
 新規則対応も重要な研究課題として取り上げた。「船内騒音規制」については、既に騒音規制適用船としてパナマックス型バルクキャリアー及びポストパナマックス型バルクキャリアーにて試運転を実施し、問題なく規制値をクリアして引渡を終えている。これまで各種防音対策製品の騒音低減効果を評価することを目的に、騒音計測を各船の試運転で実施してきたが、これらの対策が有効であったことを実船にて確認した。2015年7月より適用が開始された「共通構造規則(CSR-B&T)」に対しては、新設計バルクキャリアーへの適用実績を作ることができた。詳細な影響評価を実施することで、その結果は新船型開発において有効活用されている。また、2020年1月からの「SOxグローバルキャップ規制」については、次世代船型として開発したパナマックス型バルクキャリアー及びスプラマックス型バルクキャリアーではSOxスクラバーレディー船型とし、規制に対してお客様の要望に柔軟に対応できる船型を提案している。
 設計基幹システムである「3D-CAD(FORAN)の開発」については、当年度もさらなる適用領域の拡大を中心に、機能強化及び周辺システムとの連携強化に取り組み、新たに塗装面積・溶接長などの管理物量集計用の3Dツール実船適用、機能向上を実施した。併せて現業への活用展開を目指し、3Dモデルビューワーのユーザービリティ向上のための開発を実施した。
 LNG舶用燃料供給システム開発については、既に実設計に基づく船級承認を一般財団法人日本海事協会及びABS(American Bureau of Shipping)より取得済であったが、今年度は実案件の受注に結び付けることができた。今年度より立ち上げたLNG運搬船向けタンク開発では、燃料のLNG転換が進み国内輸送用の小型LNG運搬船(バンカー船)の需要が増加することを見据え、荷役システムを含めて開発の取組みを開始した。

なお、造船事業部門の研究開発費は245百万円である。

 

(2) 陸上事業

陸上事業では多様な市場、顧客ニーズに応えるべく、経済性・安全性に優れ、環境にも配慮した新商品開発・研究に取り組んだ。
 建設工事用機械においては、新規に「アルミ製各階扉」を開発し市場に投入した。2020年東京オリンピック・パラリンピック関連工事及び首都圏の再開発関連工事と需要の拡大が見込まれ大手ゼネコンからの引合い・受注も増加している。来年度は追加製作を行い、更なる拡販を加速させていく。機械式駐車装置においては、既認定装置を新基準に対応させるための認定再取得を昨年に続き進めると同時に、他社との差別化を図るため平面パレットや超大型車を収容できる装置の開発に取り組み認定を取得した。今後、他社にはないニッチな領域での装置の開発にも力を入れていく。
 なお、研究開発費は57百万円である。

 

(3) レジャー事業

レジャー事業では、観覧車の疲労寿命と部材の厚みや径の比較検討を進めた。部材形状はコストに直結することから、コストと疲労寿命の両方の観点から顧客宛に提案を行い受注につなげる。また、工事部門の点検業務の安全確保及びコスト削減を目的に、高所点検箇所のドローンによる点検の試行を開始した。2018年度中に自社ロケーションでの運用を進め、点検手法を拡充していく。

なお、研究開発費は7百万円である。