文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
①経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、輸出の回復や公共投資の増加、個人消費の底堅い推移などにより、緩やかに回復しております。企業収益が回復を見せる中、人手不足に伴う省力化・自動化のためのIT投資が積極化する機運もあり、国内のITサービス市場は成長を続けております。
このような中、当社グループは、前期(平成28年6月期)および今期(平成29年6月期)の2年間を中期経営計画(注1)における投資フェーズと位置付け、「今後の収益基盤となるサービスモデルの開発」と「積極的な人材採用」を進めております。
当第3四半期連結累計期間においては、今期初よりプロジェクトが開始された3事業横断型の大型案件に関する売上計上などを含め3事業ともに順調に推移し、創業来初めて、3事業揃って3億円超の売上高を達成し、前年同期比約18%の増収となりました。
一方、来期以降の事業拡大に向けて全社的に人材の積極採用が進んでいるため、人件費および人材採用費の増加等により利益率は低下しており、営業利益、経常利益は前年同期を下回りました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益については、過年度に計上した関係会社株式評価損が税務上損金算入される見通しとなったことから税金費用が減少したため、前年同期を上回りました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高2,537,980千円(前年同四半期比18.0%増)、営業利益118,894千円(前年同四半期比41.3%減)、経常利益114,161千円(前年同四半期比42.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益114,722千円(前年同四半期比5.5%増)となりました。
(注1)平成28年6月期~平成31年6月期までの4年間を対象とする計画。最終年度には、連結売上高60億円、連結経常利益10億円の達成を目指す。
続きまして、セグメント別の業績は次のとおりです。
(アナリティクス事業)
アナリティクス事業は、顧客企業の有する大量データに関するコンサルティングおよびデータマイニングの実行、ならびにデータに基づく企業行動の最適化支援を行っております。
当第3四半期連結累計期間においては、案件の大型化が進むとともに、計画的な案件受注と人員配置により生産性を維持し、四半期あたり過去最高となる3億円超の売上高を達成いたしました。
また、昨今のAI(人工知能)に対する興味・関心の高まりに応じてサービス化した「機械学習/ディープラーニング(注2)活用サービス」については、ドローンからの空撮画像の解析や、食品製造ラインの画像解析による不良品の検知等のビジネス活用事例がメディア等にも多く取り上げられ、多数の問合せと案件化に繋がっております。
一方、積極的な人材採用による人件費増や、イベント協賛などのマーケティング活動を強化しているため、売上高の伸びに対し、利益面の伸びは限定的となっております。
この結果、売上高821,067千円(前年同四半期比24.1%増)、セグメント利益は254,442千円(前年同四半期比2.6%減)となりました。
(注2)機械学習とは、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法のこと。機械学習アルゴリズムを用いることでデータからコンピュータが反復的に学習し、そこに潜んでいる規則やルール、パターンを見つけ出すことができる。人工知能を実現するための要素技術の一つ。
ディープラーニング(深層学習)とは、画像認識分野などで実用化が進む、人工知能を実現する機械学習の手法の一種。人間の脳を模したニューラルネットワークの仕組みを活用したもの。
(ソリューション事業)
ソリューション事業は、顧客企業に対して、データ蓄積、分析および分析結果に基づく施策実行に必要なソフトウェアの選定および提供ならびにシステム開発および運用を行っております。
当第3四半期連結累計期間においては、前述の3事業横断型の大型案件において当事業が扱うソフトウェアの使用が開始されたことも成長を牽引し、前年同期比31%超の増収となりました。
一方、当事業は、3事業の中で最も積極的な人材採用を進めております。前期末には29名であった従業員数が、当四半期末には39名に増加しており、人件費および人材採用費が大きく増加していることから、売上高の伸びに対し、利益面の伸びは限定的となっております。
この結果、売上高は837,703千円(前年同四半期比31.8%増)、セグメント利益は118,752千円(前年同四半期比5.4%増)となりました。
(マーケティングプラットフォーム事業)
マーケティングプラットフォーム事業は、主にデジタルマーケティング領域において、当社が着目したデータ分析系のアルゴリズムから独自性の強いソフトウェアを自社開発し、SaaS(注3)型サービスを中心とした顧客企業への提供と、その保守業務等を行っております。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、一部の大型案件の規模縮小、受託開発案件の減少を、DMP(注4)市場シェアNo.1製品(注5)である「Rtoaster※」の新規案件の積み重ねや、連結子会社Mynd株式会社の自然言語処理技術を付加した新機能の拡販などで補い、四半期当たり過去最高となる3億円超の売上高を達成いたしました。
一方、利益面は、高利益率であった大型案件が縮小したことによる影響に加え、人材採用による人件費および人材採用費の増加のため、前年同期に比べて減少いたしました。
この結果、売上高は880,158千円(前年同四半期比3.2%増)、セグメント利益は195,211千円(前年同四半期比31.5%減)となりました。
※Rtoaster(アールトースター):
機械学習アルゴリズムを用いた高精度なレコメンドエンジン(顧客の興味・関心に応じて最適な情報を推奨する仕組み)を搭載した、自社開発のプライベートDMP。
(注3)SaaSとは「Software as a Service」の略で、アプリケーションソフトの機能を、インターネットを通じて顧客に提供すること。
(注4)DMPとは「Data Manegement Platform」の略で、企業が様々なデータを集約し活用するために構築する基盤のこと。
(注5)株式会社アイ・ティ・アールが発行する市場調査レポート「ITR Market View:マーケティング管理市場2016」「同2017」において、2年連続で、DMP市場におけるベンダー別売上高およびシェアで1位(2014年度実績、2015年度実績、2016年度予測)を獲得。また、「同2017」において、プライベードDMP市場におけるベンダー別シェアは56.4%(2015年度実績)という圧倒的シェアを獲得。
②財政状態の分析
(資産の部)
当第3四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、1,290,203千円となり、前連結会計年度末に比べ86,908千円増加しました。これは主に受取手形及び売掛金の増加98,756千円、流動資産その他の増加77,027千円、仕掛品の増加77,008千円があった一方で、現金及び預金の減少157,729千円によるものであります。
また固定資産の残高は、607,543千円となり、前連結会計年度末に比べ22,515千円減少しました。これは主に有形固定資産の増加34,434千円、投資その他の資産の増加23,993千円があった一方で、ソフトウェアの減少36,502千円、無形固定資産その他の減少27,794千円、のれんの減少16,646千円によるものであります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ64,392千円増加し、1,897,747千円となりました。
(負債の部)
当第3四半期連結会計期間末の流動負債の残高は、448,708千円となり、前連結会計年度末に比べ42,375千円減少しました。これは主に前受収益の増加42,499千円、流動負債その他の増加21,711千円があった一方で、未払法人税等の減少87,545千円、未払金の減少36,576千円によるものであります。
また固定負債の残高は、84,629千円となり、前連結会計年度末に比べ5,752千円減少しました。これは主に資産除去債務の増加20,772千円があった一方で、長期借入金の減少22,500千円によるものであります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ48,127千円減少し、533,337千円となりました。
(純資産の部)
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、1,364,409千円となり、前連結会計年度末に比べ112,520千円増加しました。これは主に利益剰余金の増加114,661千円があった一方で、為替換算調整勘定の減少2,341千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は71.6%となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、173千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。