第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、先進国を中心に緩やかな回復が続きました。米国では、企業業況の改善に弱さがみられるものの、雇用や所得の改善を背景に個人消費が堅調に推移し緩やかな拡大基調が続きました。欧州も、新興国景気の弱さなどから輸出が伸び悩んだ一方で個人消費が堅調であり、英国やスペインが高い成長率を維持したのをはじめ、欧州全体で緩やかな景気の回復が続きました。アジア経済も緩やかな成長が続きましたが、中国経済は小幅な減速となりました。わが国経済は、企業収益や雇用・所得の改善が進む一方で、個人消費の回復には遅れがみられました。

このような状況の下、当社グループは、PCオンライン事業及びモバイル事業を展開し、ユーザーの皆様に楽しんでいただける高品質なゲームの開発、コンテンツの獲得、新規ゲームタイトルの配信に努めるとともに、既存ゲームタイトルのアップデートを推し進めてまいりました。具体的には、グループ内におけるゲーム開発力の強化、他社との共同開発を含めた事業提携、有力なゲーム開発会社の買収等による高品質な新規ゲームタイトルの配信、モバイル事業における開発力強化、既存ゲームタイトルの魅力的なコンテンツアップデートを実施するための事業基盤の更なる強化などに取り組んでまいりました。

上記の結果、当連結会計年度の売上収益は183,128百万円(前期比3.8%減)、営業利益は40,661百万円(同34.7%減)、税引前当期利益は47,123百万円(同30.7%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は20,133百万円(同63.5%減)となりました。

 

報告セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 日本

当連結会計年度の売上収益は15,425百万円(前期比25.7%減)、セグメント損失は3,791百万円(前期は1,929百万円の損失)となりました。日本では、PCオンラインゲーム及びモバイルゲームともに減収となりました。

② 韓国

当連結会計年度の売上収益は153,152百万円(前期比0.4%増)、セグメント利益は74,570百万円(同5.5%増)となりました。韓国国内におけるPCオンラインゲームの売上収益は、『メイプルストーリー』(MapleStory) や『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)の主要コンテンツアップデートやアイテム販売が好調であったものの為替の影響により減少しました。一方で、前第4四半期にリリースした『HIT』及び『メイプルストーリーM』(MapleStory M)や『三國志曹操伝 Online』(Sangokushi Sousouden Online)を含む新規タイトルのリリース等により、モバイルゲームの売上収益は増加しました。なお、韓国セグメントの売上収益には、子会社であるネクソン・コリア・コーポレーションの傘下にあるネオプル・インクの中国におけるライセンス供与に係るロイヤリティ収益が含まれます。当連結会計年度においては、中国における主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)の旧正月アップデート(1月)及び国慶節アップデート(9月)を含む主要アップデートがユーザーの好評を博し、アイテム販売などが好調であったこと等により堅調に推移しました。

③ 中国

当連結会計年度の売上収益は4,528百万円(前期比10.8%増)、セグメント利益は3,095百万円(同41.4%増)となりました。中国では、既存のPCオンラインゲームに係るコンサルティング収入の増加により増収増益となりました。

④ 北米

当連結会計年度の売上収益は8,780百万円(前期比21.0%減)、セグメント損失は4,839百万円(前期は4,024百万円の損失)となりました。

⑤ その他

当連結会計年度の売上収益は1,243百万円(前期比27.9%減)、セグメント損失は262百万円(前期は560百万円の損失)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ41,542百万円減少し、152,683百万円となりました。当該減少には為替変動による影響8,476百万円が含まれております。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は73,293百万円(前期は60,152百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前当期利益47,123百万円、減損損失28,785百万円、減価償却費及び償却費6,366百万円、繰延収益の増加額6,755百万円によるものであり、主な減少要因は、法人所得税の支払15,289百万円によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は97,084百万円(前期は56,412百万円の収入)となりました。主な支出要因は、その他の預金の増加額76,852百万円、子会社の取得による支出7,301百万円、関連会社取得による支出4,530百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は9,275百万円(前期は35,639百万円の支出)となりました。主な支出要因は、自己株式取得による支出5,010百万円、配当金の支払額4,358百万円によるものです。

 

(3) IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項

のれんの償却について、日本基準ではその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却することとしておりましたが、IFRSでは償却を行いません。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、のれんの償却費(販売費及び一般管理費)は、前連結会計年度5,018百万円、当連結会計年度3,959百万円減少しております。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当連結会計年度における報告セグメントごとの情報を記載しております。

(1) 生産実績

当社グループの生産実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

(2) 受注実績

当社グループは、受注活動は行っていないため、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

報告セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2016年1月1日

 至 2016年12月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

15,425

74.3

韓国(百万円)

153,152

100.4

中国(百万円)

4,528

110.8

北米(百万円)

8,780

79.0

その他(百万円)

1,243

72.1

合計(百万円)

183,128

96.2

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2015年1月1日

 至 2015年12月31日)

当連結会計年度

(自 2016年1月1日

 至 2016年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

テンセント・ホールディングス・リミテッド

64,328

33.8

64,600

35.3

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) 当社グループの現状の認識について

当社グループは、将来にわたる成長を遂げるため、以下の事項を対処すべき課題として取り組んでいく方針であります。

 

(2) 当面の対処すべき課題の内容及び対処方針並びにその具体的な取組状況

① 魅力ある高品質な新規ゲームタイトルの提供及び既存ゲームタイトルへのコンテンツアップデートの実施

ゲームを提供するハードウェアがPCでもモバイルでも、またゲームを提供する地域が日本、韓国、中国、米国など世界のどこであっても、ゲームの事業において優劣を決するのは、ゲームコンテンツの品質が高いかどうかです。『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)や『メイプルストーリー』(MapleStory)をはじめとする、当社グループが現在サービスを提供している人気ゲームタイトルだけに満足することなく、世界最高のゲーム会社を目指して、最高の楽しさと特別な経験をユーザーに提供するため、当社グループは楽しくて、独創的で他のゲームとは異なる、高品質なゲームを提供するとともに、既存ゲームタイトルにおいては、魅力的なコンテンツアップデートとユーザーを長期間にわたって惹きつけて満足させられるようなゲーム運用を目指しています。そのために、ゲーム運営力の強化に加えて、グループ内におけるゲーム開発力及びパブリッシングの強化、他社との共同開発を含めた事業提携、有力なゲーム開発会社への投資等により、高品質な新規ゲームタイトルを配信するとともに、既存ゲームタイトルの魅力的なコンテンツアップデートを実施できるよう、事業基盤を更に強化してまいります。

 

② 情報セキュリティの強化

当社グループがサービスを提供するPCオンラインゲームやモバイルゲームは、情報システムを介してゲームデータやユーザーの個人情報を取り扱うサービスであるため、外部者からの不正アクセスや不正利用等を防止するための高度な情報システム基盤や適切な内部情報管理組織を含む情報セキュリティ体制の強化が求められております。 

当社グループでは、これまでも情報セキュリティに関するグループ横断的な組織の強化や最新の情報システムの導入などを通じて、情報セキュリティ体制を強化してまいりましたが、ユーザーの皆様に安心して当社グループのサービスを楽しんでいただけるよう、引き続き、情報セキュリティ体制全般の強化に注力してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

① 事業環境に関わるリスク

ⅰ) PCオンラインゲーム及びモバイルゲーム市場の成長性について

アジア地域におけるインターネット利用率の上昇や中国、欧州及び北米地域におけるブロードバンド普及率の拡大に伴い、インターネット市場は拡大していくことが予測されております。また、世界的に見ても、スマートフォンやタブレットの普及率は上昇していくことが予測されております。中でも当社グループが事業を展開しているPCオンラインゲーム及びモバイルゲームの世界市場は拡大するものと当社では予測しております。

しかしながら、当社の予想どおりにPCオンラインゲーム及びモバイルゲーム市場が成長しない場合や、ゲームライセンス料の高騰、ゲーム開発期間の長期化による配信遅延や停滞が発生した場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

ⅱ) PCオンラインゲーム及びモバイルゲーム市場の環境について

当社はPCオンラインゲーム及びモバイルゲームを主たる事業としております。PCオンライン事業の拡大にあたっては、ブロードバンド環境の普及によりインターネット市場が拡大していくことを事業展開の基礎条件として考えております。モバイルゲーム事業に関しては、今後も世界的にスマートフォンの普及は拡大し、モバイルゲーム市場も拡大していくものと見込んでおります。

しかしながら、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、インターネットや携帯電話利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、当社の予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅲ) 新規参入や競合他社の存在について

当社グループの主要事業であるPCオンラインゲーム及びモバイルゲーム市場には、多くの競合企業が存在しております。

PCオンラインゲーム及びモバイルゲームのみならず、PCパッケージゲーム、コンソールゲーム、ソーシャルネットワーク向けのゲーム等さまざまなジャンルのゲームと競合しており、ソーシャルネットワークや音楽ストリーミングサービスの利用などゲーム以外のオンラインサービスともユーザーの時間を奪い合う競合関係にあります。これら競合するゲームやオンラインサービスをユーザーが利用する時間が増えた場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループといたしましては、長年のPCオンライン事業で培った経験、ノウハウやブランドをもとに、特色あるサービスやゲームタイトルの配信による競合他社との差別化を図り、継続的に魅力的で競争力ある新規PCオンラインゲーム及びモバイルゲームタイトルの開発と配信を行うことによる安定的な新規ユーザーの獲得を通じて、市場における優位性の構築を推進してまいります。

しかしながら、競合他社との競争の激化により、当社グループのPCオンラインゲーム及びモバイルゲームのユーザー数が減少した場合や、風評被害による総ユーザー数の逓減、ゲームコンテンツの配信遅延等が生じた場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ⅳ) 技術革新について

当社グループが事業展開しているPCオンラインゲーム及びモバイルゲーム市場は、インターネット環境やネットワーク技術に密接に関連しており、技術革新の速度が極めて速いことから、日進月歩でプログラム等が高度化するという特徴があります。

当社グループはそうした技術革新に合わせてサービスモデルの変更や新機能に対応したソフトウエア及びコンテンツの開発等を随時行ってまいりますが、想定外の新技術や競合他社が開発した新サービスにより、適時な対応ができない場合、当社グループが提供するサービスの競争力が相対的に低下し、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 当社グループのサービスに関わるリスク

ⅰ) 海外市場への進出について

当社グループは、日本、韓国、中国、米国等、世界各国でPCオンラインゲーム及びモバイルゲームを配信又はライセンスを供与しており、当社グループの経営成績及び財政状態は、様々な国や地域、特に韓国や中国における政治的、経済的、地政学的状況の変化による影響を受ける可能性があります。

海外新規市場への進出を推進するにあたり、必要に応じて他社との業務提携、合弁会社の設立、M&A等を検討してまいりますが、その過程においてさまざまな不確実要素により遅延等が生じた場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅱ) 主要ゲームへの売上集中について

当社グループの売上収益においては、一部の主要ゲームタイトルへの依存度が高くなっており、2016年12月期では、『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)が連結売上収益のうち、一定の高い割合を占めております。当社グループは競争力のある新規ゲームタイトルの開発及び他社開発品のライセンスの授与又は買収によりポートフォリオの多角化を推進してまいりますが、ユーザー嗜好の変化、サーバー等システムにおける予期できない障害、知的財産に関わる紛争等が発生した場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅲ) 業績の季節変動及び事業特性について

当社グループが事業展開しているPCオンラインゲーム市場は、日本、韓国、中国、欧米など世界各地の年末年始や夏休み期間、旧正月などの祝祭日に売上収益が上昇する傾向があります。このような季節変動要因をゲーム・ユーザー数の変動要因のひとつと認識しておりますが、その変動が大きい場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅳ) PCオンラインゲーム及びモバイルゲームのポートフォリオの拡充について

当社グループは、ユーザー数の増加に向けて、継続的に新規PCオンラインゲーム及びモバイルゲームタイトルの開発によるポートフォリオの拡充を行っておりますが、新規開発が計画どおりに進まない可能性があります。また、他社が開発したPCオンラインゲーム及びモバイルゲームタイトルのライセンスを受ける、もしくは買収することによるポートフォリオ拡充にも努めておりますが、計画どおりにPCオンラインゲーム及びモバイルゲームタイトルを開発及び獲得できない場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅴ) 既存PCオンラインゲーム及びモバイルゲームタイトルの更新について

当社グループは、既存PCオンラインゲーム及びモバイルゲームタイトルをユーザーに継続的に利用してもらい製品のライフサイクルを伸ばすために、新規ストーリーの更新や定期的なエンターテインメント性の高いゲーム内イベントの開催等を行っております。

しかしながら、既存PCオンラインゲーム及びモバイルゲームタイトルの更新や拡充が計画どおりに進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ⅵ) サービス展開に伴うリスクについて

当社グループは、PCオンラインゲーム及びモバイルゲームの開発を主に自社内で行うことで、独自の開発ノウハウを蓄積し、各国別に異なるユーザーの嗜好性の変化へ即時に対応できる柔軟な開発体制を構築しております。

しかしながら、何らかの事情により顧客ニーズの適時・的確な把握等が困難となり、既存ゲームタイトルにおける適切なサービスの拡充や嗜好性に合致した新規ゲームタイトルの開発に支障が生じる可能性は否定できません。そのような場合には、ユーザーに対する訴求力の低下を招き、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅶ) アイテム課金モデルについて

当社グループは、主にPCオンラインゲーム及びモバイルゲームをユーザーが無料でプレイできる形式でサービスの提供を行っており、ユーザーがゲームを楽しむための仮想の服、アクセサリー、武器、その他アイテム等の販売に対して課金することで収益を得る事業モデルとなっております。当社グループといたしましては、ユーザーのアイテム購入のトレンドを分析することで、最適な収益モデルの構築に努めてまいりますが、異なる収益モデルを競合他社が開発し、それがユーザーに受け入れられる可能性は完全には否定できません。当社グループが新規モデルに対応できない場合には、ユーザーに対する訴求力の低下を招き、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅷ) 風評被害及び不正行為等について

当社グループの配信するPCオンラインゲーム及びモバイルゲームに関するユーザーの根拠の乏しい風説により、当社グループのレピュテーションが傷付くとともに業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、一部の悪質なユーザーが、当社グループ配信ゲーム内における、アイテム、キャラクター、換金性を持たない通貨等のコンテンツを不正な方法で入手して利用及び譲渡するといったリアル・マネー・トレーディング(注)と呼ばれる不正行為が発覚しており、当社グループの米国子会社においてサーバーに対する外部からのハッキング行為により特定のユーザーのゲーム内通貨が異常に増加し、当該ユーザーの接続を遮断する事態も過去に生じております。当社グループは、ゲーム内部においてユーザー間でコンテンツの取引が可能なシステムを導入すること等により、不正な方法によるコンテンツの利用や取引が行われることの防止に努めておりますが、不正行為の方法は当社グループの想定を超えて多様であり、これらへの対策は必ずしも万全であるとは限りません。

万が一、当社サービスを利用した不正行為が発生した場合には、当社グループ及び当社サービスの信頼性が毀損すること等により、事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(注)リアル・マネー・トレーディング:オンラインゲーム上のキャラクターやアイテム、ゲーム内通貨等を現実の通貨等と取引する行為。

ⅸ) ブランドの毀損について

当社グループは韓国、中国及び日本などにおいて高いブランド認知度を有していると考えており、その維持と強化が顧客基盤の拡大と新たな事業パートナーの獲得において重要であると考えております。

当社グループがブランド認知度の維持及び強化に必要な投資を行えない場合、競合会社がより競争力あるブランドを確立した場合、PCオンラインゲーム及びモバイルゲーム業界に対するイメージが低下した場合等、当社グループのブランドが毀損し、事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③ 法的規制に関わるリスク

当社グループは、日本、韓国、中国、米国等、世界各国でPCオンラインゲーム及びモバイルゲームを配信し又はライセンスを供与しており、当社グループの事業展開は、これらの国及び地域における法的規制の対象となっております。当社グループは、法令遵守を意識した誠実な事業展開を行っておりますが、万が一当該規制等に抵触しているとして当社グループが何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化され、もしくは新たな法令等が定められ、当社グループの事業が制約を受ける場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

特に重要であると認識している法的規制は、以下のとおりです。

ⅰ) 未成年者に関する法的規制について

各国においてはゲーム中毒や暴力等過激な刺激から青少年を保護する規制があります。韓国では、ゲーム配信会社に対して、16歳未満の少年が午前0時から午前6時までの6時間の間オンラインゲームを利用することを禁止することを求める法律が2011年11月に発効しております。また、文化体育観光部は、ユーザーが長時間オンラインゲームに接続している場合、一定時間が経過するとゲーム・アイテムを獲得する速度を遅くするなど、ゲーム・ユーザーによる長時間のゲーム利用を防止する効果を持ったゲームシステム内特殊プログラムを採用するよう勧告しています。中国でも、未成年者のゲーム中毒対策として、1日3時間以上ゲームを継続すると、ゲーム内で得られる経験値やポイント等が半減し、5時間を経過した場合、それらがゼロになるような運用をゲーム配信会社に義務付けているほか、未成年者による深夜から早朝にかけてのオンラインゲームの利用に関して規制を強化する動きがあります。

当社グループは、自主的にゲーム疲労度システムの導入や、ゲーム中毒防止のための社会活動に積極的に参加することにより、上記規制による影響を最小化するよう努めておりますが、今後、各国において上記規制の解釈が変更される場合や、又は新たな法令等が定められた場合には、当社の事業が制約を受け、又はその遵守のため更なる対応及び費用を要する可能性があります。

ⅱ) ゲーム内容の審査について

当社グループは、ゲームをリリースするにあたり、その国で求められる第三者機関による審査を受けております。万が一、審査において暴力性、射幸性や扇情性等における問題が指摘された場合には、特定年齢層へのアクセス制限やゲーム内容の修正等が求められる可能性があります。また、ローンチ後に審査内容に対する重大な違反が指摘された場合には、何らかの行政処分等を受ける可能性があります。そのような場合には、当社グループ及び当社サービスの信頼性やブランドが毀損すること等により、事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅲ) 中国における法的規制について

中国においては、政府による自国のオンラインゲーム業界の育成が推進されており、外国企業によって開発されたゲームの国内での事業展開を規制しています。また、2017年5月1日付にて中国文化部よりオンラインゲームの標準的な運用に関して規制及び行政の監督機能が強化される見通しです。

当社グループは、中国地域の現地ゲーム配信会社とのパートナーシップ構築等を通じて、上記法的規制による影響を最小化しておりますが、不測の事態により、万が一当該規制等に抵触しているとして当社グループが何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化され、もしくは新たな法令等が定められ、当社グループの事業が制約を受ける場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

ⅳ) 日本における法的規制について

日本国内では、「コンプガチャ」が不当景品類及び不当表示防止法で禁止されている「カード合わせ」に該当することが明確になり、業界団体等が中心となり自主規制のためのガイドラインを策定し、公開しております。また、ゲーム内通貨については資金決済に関する法律の適用を受ける場合があります。従来から、当社グループでは、法令を遵守したうえで、利用者に継続的に利用、支持していただけることを最重要視して事業に取り組んでおりますが、今後施行又は改正される法律や策定される業界団体等のガイドライン等を遵守するために、新たなシステム対応や体制整備が必要になる可能性があります。これらのシステム対応や体制整備が遅れた場合、また必要な措置のために想定以上のコストが発生した場合には当社の業績に影響を及ぼす可能性がございます。

 

 

④ 事業体制に関わるリスク

ⅰ) 人的資源について

当社グループのPCオンラインゲーム及びモバイルゲーム事業は近年急速に成長してまいりましたが、今後のさらなる事業の拡大及び多様化に対応するためには、創造性、技術力、実行力、管理能力等さまざまな能力を有する人材の増強が必要と考えられます。また、海外連結子会社が事業展開において重要な役割を担っていることから、各海外子会社の内部統制整備をはじめ、管理部門の人材確保等管理体制の整備も重要であると考えております。

しかしながら、事業規模の拡大と多様化に応じた、外部からの人材登用やグループ内における人材育成の遅延等により管理体制等に問題が生じた場合や中核となる社員が退職した場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅱ) 内部管理体制について

当社グループは、企業価値の継続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。

業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底してまいりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

ⅲ) 個人情報の保護について

当社グループは、オンラインゲームの配信やその他サービスの提供にあたり、またオンラインゲームのプロモーションのためにユーザー及び潜在的ユーザーの住所、氏名、電話番号、メールアドレス等の個人情報を取得します。かかる行為に関して、日本では「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されており、韓国においては個人情報の取得や保管についての法令違反がある場合には行政処分や刑事罰の対象となる場合もあります。当社グループでは相当数の個人情報をサーバー内に保管・管理しており、近時世界的規模で増加しているハッキング行為等に鑑み「Global Security Center」の設置等のセキュリティ強化対策を実施しております。また、当社ウェブサイト上でもプライバシーポリシーを掲示し、当社グループの取組み姿勢を示しております。

当社グループは、継続的にセキュリティ強化対策を行うとともに、社員教育を徹底することで個人情報の流出を未然に防げるよう細心の注意を払っておりますが、過去には当社グループのサーバーに対する外部からのハッキング行為の企てがあり、韓国では、2011年に多くのユーザーの氏名及び暗号化済みの住民登録番号といった個人情報の漏洩があったことも確認されております。このような外部からのハッキング行為や従業員の不正行為等により個人情報が漏洩した場合には、ユーザーからの損害賠償請求、行政処分、刑事罰及びそれらに起因する信用低下等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅳ) 特定人物への依存について

当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において、PCオンラインゲーム及びモバイルゲームサービスに関する豊富な経験と知識を有した一部の役員及び主要ゲーム開発者を初めとする従業員が極めて重要な役割を担っており、当社グループの事業の成功はこれら特定の役員及び従業員に依存しています。

当社グループでは、特定の人物に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同役員及び従業員が退職をする、もしくは業務を続けることが困難になり、適時に代わりとなりうる人物の採用ができない場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、重要な役割を担う役員及び従業員が競合会社に移動、もしくは競合する事業を営む会社を設立した場合、当社グループの事業に関するノウハウが流出し、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 知的財産権に関わるリスク

当社グループの保有するゲームタイトルの著作権、商標権等の知的財産権は、事業展開に欠かせないものであり、その保護管理に努めております。また、当社グループが配信するPCオンラインゲーム及びモバイルゲームは、第三者保有の知的財産権を利用するものを含むため、その侵害に特に留意し事前に様々な調査を行っております。ライセンサーとの契約においても、第三者の権利侵害がない旨の保証と責任を条項に組み込むことで、当社グループが展開する事業が安全に遂行されるよう留意しております。

しかしながら、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、当該第三者に対し適切な措置を講じるものの、排除できない可能性があります。また、当社グループの調査が万全ではないこと等により万一、第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より損害賠償請求及び使用差し止め等の訴えを起こされる可能性、並びに当該知的財産権に関する対価の支払い等が発生する可能性があります。このような場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ システム等に関わるリスク

ⅰ) システム障害について

当社グループが提供するPCオンラインゲーム及びモバイルゲームはネットワークシステムを利用しているため、自然災害、コンピュータウィルス、電力供給の停止、サーバーへの過剰負荷、第三者によるハッキング等の不正行為等の不測の事態によるシステム障害が発生した場合、当社グループの営業が停止するおそれがあります。

当社グループといたしましては、24時間管理体制や監視要員等への迅速な通知体制等を整備することで遅滞なく復旧対応ができるように努めておりますが、何らかの理由により復旧作業を行うことができずサービスが提供できない場合、あるいはデータの消失・漏洩が生じた場合には、損害賠償請求や信用の低下等が発生し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅱ) プログラムの不具合について

当社グループが提供するPCオンラインゲーム及びモバイルゲームは複雑なプログラムにより構成されており、新規ゲームタイトルのリリースや既存ゲームタイトルのアップデート等においては、プログラムに不具合が発生する可能性があります。当社グループはゲームの品質向上とリリース前のテストによる不具合の防止に努めておりますが、人的エラー等による不具合の発生可能性を完全に排除することは困難であります。

プログラムの不具合がゲーム性に与える影響は年々大きくなる傾向にあり、不具合を未然に防止できなかった場合や発生した不具合に適切に対処できなかった場合等は、PCオンラインゲーム及びモバイルゲームのゲーム性と信頼性を毀損し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

⑦ ゲームの不正利用に関わるリスク

PCオンラインゲームは、一部のユーザーにより違法サーバーや違法コピー等を通じて不正にゲームが利用される場合があります。当社グループは、PCオンラインゲームを構成するプログラムのソースコードを保護するセキュリティシステムを構築することで、PCオンラインゲームの不正利用防止に努めておりますが、セキュリティシステムにおける人的エラー等により外部からのハッキング行為によるプログラムの不正取得及び不正利用を完全には排除できない可能性があります。違法サーバーや違法コピー等により、それらユーザーからアイテム購入を通じた収益を失うだけでなく、ゲーム性に劣る違法コピーによりユーザーの正常利用が阻害され、当社グループの業績や財務状態に影響を与える可能性があります。

⑧ 訴訟に関わるリスク

当社グループは法令遵守を基本としたコンプライアンス体制を整備しているものの、その事業運営にあたり、契約の不履行、知的財産権の侵害、個人情報の漏洩、労務問題等に関して、第三者から訴訟を提起されたり、政府から調査を受ける可能性があります。多大な訴訟対応の負担に加え、仮に当社グループに不利益な内容の判定、決定等がなされた場合には、ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績や財務状態に影響を与える可能性があります。

 

 

⑨ M&Aや業務・資本提携に関わるリスク

ⅰ) M&Aによる事業拡大について

当社グループは、事業拡大を加速する有効な手段のひとつとして、PCオンラインゲームやモバイルゲームの開発会社や運営会社等に対するM&Aを有効に活用してきており、今後もM&A及び投資活動を通じて競争力あるIP及び開発人員確保を継続していく方針です。その際、対象企業の事業計画、財務内容や法務関係等について、事前に必要かつ十分と考えられる情報収集、精査、検討をすることにより、可能な限りリスクを回避することに努めております。

しかしながら、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、市場環境や競合状況の変化及び買収後の事業統合の失敗により事業展開が計画どおりに進まない場合、対象企業における投資価値の減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの業績や財務状態に影響を与える可能性があります。

ⅱ) 他社との業務・資本提携について

当社グループでは、中国における『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)の独占ライセンス契約をはじめ、事業進出先の現地企業にライセンスを供与して、PCオンラインゲームを配信しています。今後もこれらの業務提携を通じた事業の拡大に取り組んでまいりますが、当初見込んだ効果が発揮されない場合、又はこれらの提携等が解消された場合やライセンス契約が更新されなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

⑩ 為替変動に関わるリスク

海外における事業展開には外国為替相場の変動によるリスクがあり、主として韓国ウォン、米ドル、人民元の価格変動による影響を受けます。当社グループの連結財務諸表は日本円で表示されており、換算リスクと取引リスクという形で、外国為替相場の変動は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑪ 自然災害に関わるリスク

地震や台風等の自然災害により、当社グループの主要な設備等が損害を被った場合又は従業員が被害を受けた場合は、当社グループが提供するオンラインゲームの運用及び配信サービスに影響を与える可能性があります。また、損害を被った設備等の修復及び被害を受けた従業員に対する補償等の費用が発生し、当社グループの業績や財務状態に影響を与える可能性があります。

⑫ 新株予約権による希薄化に関わるリスク

当社グループは、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。今後の権利行使により、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、2016年12月31日現在、新株予約権は発行済株式総数の5.19%の割合で付与されております。

⑬ エヌエックスシー・コーポレーションとの関係について

当社の親会社であるエヌエックスシー・コーポレーションは、2016年12月31日現在、当社株式の発行済株式総数の55.5%(間接所有を含む)を保有しております。

同社及び同社グループ子会社は、投資事業及びその他当社の主力事業であるオンラインゲーム事業と関連のない事業を行っておりますが、同社グループは、当社グループのオンラインゲーム事業と競合する事業を行わない旨の競業避止契約を当社と締結しております。

また、同社が保有している日本地域における社名商標「NEXON」については、同社と当社との間で、商標権使用許諾契約を締結し、当社から同社に使用料を支払うことを合意しておりますが、使用料における支払金額は当社の売上高に対して一定の比率で算出された金額になっております。なお、同社とは、当社が社名商標「NEXON」における使用許諾契約の延長権限を保有することで合意しております。当社子会社(ネクソン・コリア・コーポレーション、ネクソン・アメリカ・インク等) においても、同社と同様の契約を締結しております。

その他、当社とエヌエックスシー・コーポレーションとの間において双方協議の上、同社へ資金の貸付を実施し回収しております。資金の貸付の利息は、市場金利等を勘案して双方協議の上決定した公正妥当な料率となっており、当該貸付は当社の利益を害するものではないと取締役会にて判断しております。

上記取引を除いては、当社グループとの間において他の経常的な取引はなく、今後につきましても、当社グループが同社の影響を受け、同社に有利な取引、投資、事業展開を行うような予定はありません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

ライセンス契約

2016年12月31日現在

契約会社名

相手方の名称

国名

契約

締結日

契約内容

契約期間

ネクソン・コリア・コーポレーション
(連結子会社)

シャンハイポスト&テレコミュニケーションズ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド

中国

2004年

9月14日

オンラインゲーム「マビノギ」のライセンス独占契約(ライセンス・アウト)

自2004年9月14日

至2017年9月13日

(注)1

ネクソン・コリア・コーポレーション
(連結子会社)

シャンハイポスト&テレコミュニケーションズ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド

中国

2005年

11月18日

オンラインゲーム「カートライダー」のライセンス独占契約(ライセンス・アウト)

自2005年11月18日

至2017年11月17日

(注)2

ネオプル・インク

(連結子会社)

テンセント・ホールディングス・リミテッド

中国

2007年

11月16日

オンラインゲーム「ダンジョン・アンド・ファイター(日本名:アラド戦記)」のライセンス独占契約(ライセンス・アウト)

自2007年11月16日

至2026年6月16日

(注)3

ネクソン・コリア・コーポレーション
(連結子会社)

ランシャ・インフォメーション・テクノロジー・シャンハイ・カンパニー・リミテッド

中国

2004年

4月21日

オンラインゲーム「メイプルストーリー」のライセンス独占契約(ライセンス・アウト)

自2004年4月21日

至2019年6月30日

(注)4

ネクソン・コリア・コーポレーション
(連結子会社)

ヴァルヴ・コーポレーション

日本

韓国

中国

香港

マカオ

台湾

シンガポール

マレーシア

タイ

ベトナム

フィリピン

インドネシア

ラオス

カンボジア

ミャンマー

ブルネイ

トルコ

ドイツ

キプロス

アゼルバイジャン共和国

2007年

5月18日

オンラインゲーム「カウンターストライクオンライン」のライセンス独占契約(ライセンス・イン)

自2007年5月18日

至2015年8月31日

以後1年ごとの
自動更新

(注)5

ネクソン・コリア・コーポレーション
(連結子会社)

エヌエックスシー・コーポレーション

全世界

2011年

6月29日

社名商標のライセンス契約(ライセンス・イン)

自2011年7月1日

至2015年12月31日

以後3年ごとの
自動更新

(注)6

ネクソン・コリア・コーポレーション
(連結子会社)

エレクトロニック・アーツ・インク

韓国

2012年

5月14日

オンラインゲーム「FIFA Online 3」のライセンス契約(ライセンス・イン)

商用化開始日より
3年

以後一定条件達成
により
2年自動延長

 

(注) 1.2014年9月14日付更新契約により、本契約の有効期間は、2017年9月13日までに改訂されました。

2.2014年11月18日付更新契約により、本契約の有効期間は、2017年11月17日までに改訂されました。

3.2015年5月1日付更新契約により、本契約の有効期間は、2026年6月16日までに改訂されました。

4.2016年7月1日付更新契約により、本契約の有効期間は、2019年6月30日までに改訂されました。

5.2012年9月1日付変更契約により、契約当事者、対象地域及び契約期間が変更されました。

6.2012年12月21日付変更契約により、対象地域及び契約期間が変更されました。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動の概要は以下のとおりです。

(1) 研究開発体制

当社グループにおいては、基礎研究及び新技術開発等のいわゆる研究開発に相当する活動を行っていないため、独立した研究開発組織を有しておりません。

しかしながら当社グループにおいては、グループ内で開発しているオンラインゲームコンテンツが企画され商用化に至るまでの過程を「研究開発」と捉えており、グループ内の開発人員による通常の開発業務の中で行われております。

 

(2) 研究開発方針

当社グループにおける研究開発活動は、グループ内の開発人員による通常の開発業務の中で行われているため、特段の研究開発活動の方針を設定しておりません。

 

(3) 研究開発費

当社グループにおける研究開発費には、グループ内で開発するオンラインゲームコンテンツの企画承認時から商用化日までの費用(労務費、外注費及びその他経費)を計上しており当連結会計年度における研究開発費は7,351百万円となっております。

 

当連結会計年度(自 2016年1月1日 至 2016年12月31日)

当連結会計年度の研究開発費を報告セグメントごとに示すと、下記のとおりであります。なお、当連結会計年度において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

報告セグメントの名称

研究開発費(百万円)

日本

1,090

韓国

6,225

中国

北米

55

その他

報告セグメント計

7,370

調整額

△19

合計(連結)

7,351

 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」に記載のとおりであります。

この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。

 

(2) 経営成績の分析

2016年12月期における当社グループの売上収益は、183,128百万円(前期比3.8%減)となりました。

この結果、営業利益40,661百万円(同34.7%減)、税引前当期利益は47,123百万円(同30.7%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は20,133百万円(同63.5%減)となりました。

① 売上収益の分析

2016年12月期における売上収益は183,128百万円となり、前期比で3.8%減少いたしました。当社事業における主要外貨の韓国ウォン、中国元、及び米国ドルなどの対円為替レートが対前年同期比で下落したことによる為替の悪影響が大きく、前年同期比で売上収益は減少しました。既存PCオンラインゲームにつきましては、『サドンアタック』(Sudden Attack)や『FIFA Online 3』の売上収益が減少した一方で、『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)や『メイプルストーリー』(MapleStory)が前期比で成長したこと、モバイルゲームにつきましては、前連結会計年度にリリースした『HIT』や、当第4四半期にリリースした『メイプルストーリーM』(MapleStory M)及び『三國志曹操伝 Online』(Sangokushi Sousouden Online)などの寄与により堅調に推移しましたが為替の影響により売上収益は前年同期比で減少しました。また、中国における『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)の旧正月アップデート(1月)及び国慶節アップデート(9月)を含む主要アップデートがユーザーの好評を博し、アイテム販売などが好調であったこと等によりロイヤリティ収益が増加しましたが、為替の影響により売上収益への影響は軽微となっております。報告セグメント別の売上収益の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

② 売上原価の分析

当第1四半期にビッグ・ヒュージ・ゲームズ・インクを完全子会社化したことにより、前第2四半期にリリースした『ドミネーションズ』(Dominations)に係るロイヤリティ費用の認識が不要になったこと及び為替の影響により、対前年同期でロイヤリティ費用が減少しました。

これらの結果、2016年12月期における売上原価は48,131百万円となり、前期比で3.2%減少いたしました。

③ 販売費及び一般管理費の分析

韓国における従業員数の増加等に伴い人件費が増加したものの、為替の影響及び『アラド戦記』(Dungeon&Fighter)に係るIPの償却終了に伴う減価償却費及び償却費の減少により、前年同期比で減少しました。

これらの結果、2016年12月期における販売費及び一般管理費は66,210百万円となり、前期比で10.8%減少いたしました。

④ その他の収益(費用)の分析

その他の収益は、1,021百万円(前期比37.0%減)となりました。これは主に、前期において子会社株式の条件付対価を再測定した結果、将来の支払見込みが減少したことに伴う当該条件付対価の取崩処理を行ったことによるものです。

その他の費用は、29,147百万円(同413.0%増)となりました。これは主に、のれん及び無形資産に係る減損損失を計上したことによるものです。

 

⑤ 金融収益(費用)の分析

金融収益は、6,583百万円(前期比13.2%減)となりました。これは主に、為替相場の変動の影響によるものです。

金融費用は、222百万円(同88.7%減)となりました。これは主に、前期におけるエヌシーソフト・コーポレーション株式の売却手数料によるものです。

⑥ 持分法による投資損益の分析

持分法による投資利益は、101百万円(前期比10.5%増)となりました。これは主に、関連会社の業績の変動によるものです。

⑦ 法人所得税費用の分析

法人所得税費用は26,602百万円(前期比114.4%増)となりました。これは主に、海外子会社の未分配利益に対して繰延税金負債を追加計上したことによるものです。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

当社グループは世界最高のゲーム会社を目指しています。新規のゲームタイトルにおいては楽しくて、独創的で他のゲームと異なる高品質なゲームを提供すること、既存ゲームタイトルにおいては、魅力的なコンテンツアップデートとユーザーを満足させるゲーム運用を通じて、ユーザーに長期間に渡り継続的にゲームプレイを楽しんでもらうことを当社の基本方針としております。

 

現在、ゲーム業界では、主に「オンライン型」、「マルチプレイヤー型」、「Free-to-Playモデル」などの三つの特徴を持ったゲームが主流となっています。

当社グループは内部開発及びパブリッシングを通じた新規ゲームコンテンツの調達力、ゲームの運用力、グローバルな事業基盤、強固な財務体質といった強みを持っております。これらの強みを生かし、長期的には世界最高のゲーム会社を目指して、ゲーム業界のリーディングプレイヤーとしてのポジションを築き、世界中のユーザーに向けて楽しくて、独創的で他のゲームと異なる高品質なゲームを提供し続けます。

 

当社グループは、世界最高のゲーム会社を目指し、更なる成長を実現させるために、下記の3つの項目に重点的に注力してまいります。

 

ゲーム(Product):プラットフォームに拘わらず最高の品質かつ独創的なゲームこそが、成功を収めると考えます。当社では、多くのユーザーを惹きつけ、楽しくて長期間プレイしたくなる優良なゲームにより注力してまいります。

 

人材(People):斬新で革新的、かつユーザーを楽しませるゲームを創り出すには、業界にいる最高の人材を世界中から惹き付ける必要があります。新たな採用アプローチや人材管理を行い、競争の激しい業界においても、他社とは違う魅力的な職場を提供できるよう尽力します。開発者たちのために最高に楽しいゲームを創り出すための自由な環境を整えると同時に、彼らの創作が世界中の多数のユーザーに届けられるという当社のユーザーリーチを訴求することにより、一層の差別化を図っていきます。

 

パートナー(Partners):当社には、ゲーム業界で世界レベルのゲーム開発会社との事業提携を成功させてきた誇るべき実績があります。パートナー企業としての信頼とパフォーマンスにも定評を得ています。オンライン進出を目指す企業や事業展開地域の拡大を目指す企業にとって、当社の有するゲーム運用ノウハウとグローバルな配信力が魅力となり、数々の協業が実現してきました。引き続き、このような実績と経験を活かし、今後も新たなパートナーシップの機会を模索してまいります。

 

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

② 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の総資産は441,832百万円であり、前連結会計年度末に比べて16,246百万円増加しております。主な要因は、定期預金の預け入れによるその他の預金の増加(前期末比76,121百万円増)、現金及び現金同等物の減少(同41,542百万円減)、減損損失の計上に伴うのれんの減少(同17,864百万円減)等であります。

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は64,138百万円であり、前連結会計年度末に比べて18,233百万円増加しております。主な要因は、繰延税金負債の増加(前期末比15,057百万円増)、繰延収益の増加(同6,162百万円増)、返済による借入金の減少(同1,899百万円減)、未払法人所得税の減少(同1,624百万円減)等であります。

(資本)

当連結会計年度末における資本の残高は377,694百万円であり、前連結会計年度末に比べて1,987百万円減少しました。主な要因は、減資に伴う資本金の減少(前期末比52,922百万円減)及び資本剰余金の増加(同52,156百万円増)、在外営業活動体の換算差額に伴うその他の資本の構成要素の減少(同17,054百万円減)、当期利益計上に伴う利益剰余金の増加(同16,297百万円増)等であります。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。