文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「世界と自分をワクワクさせろ」をミッションとして掲げ、エンタテインメントコンテンツで世界のユーザーを一つにつなげるべく、スマートフォン向けアプリを中心にモバイルオンラインゲームの企画、開発、運営を行っています。
当社グループでは、既存タイトルの長期的な安定運用をベースに、新規ゲームタイトルを上積みすることで収益を拡大させること及びそのための機動的な投資戦略を実現させる安定した財務基盤の構築が、経営の最重要課題だと認識しております。こうした観点から、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益の経営指標を重視しております。
当社グループでは、現在の主力事業であるゲーム事業を中心に更なる成長を目指し、グローバルで「KLabブランド」を確立することを目標に掲げております。
2017年より打ち立てた「3Pillars」を事業戦略として掲げ、グローバルに展開するエンターテイメント企業としてブランドを確立し、中長期的な成長を目指します。
<3Pillars>
Universal IPs
世界中にファンを持つIPをベースに、収益基盤の安定と成長を図る
Global Growth
海外展開を行い1タイトルあたりの収益を最大化する
Original Creations
自社IPでヒットタイトルを創出し、大きな成長を狙う
当社グループが属するモバイルオンラインゲーム市場は、スマートフォンの普及が一巡したことや通信環境の整備が進んだ結果、先進国を中心に市場成長が鈍化し成熟期を迎えております。また、市場競争力のあるゲーム品質は年々高まっており、開発の高度化や多様化などに対応するため、1タイトルあたりの開発コストがより多く必要となるなど、事業環境は厳しさを増しております。
一方で、東南アジアなどの新興市場は今後成長が大きく見込まれていることや、ヒットタイトルにおけるグローバルでの収益力は非常に大きく、当社グループが一段と飛躍していくための機会は十分あると認識しております。
このような状況下の中、当社グループが現時点で認識している課題は、以下のとおりです。
当社グループの企業価値向上のためには、モバイルオンラインゲームのヒット率を上げ収益を拡大させることが重要であると認識しています。
早い段階からのゲームレビューを繰り返し、ヒットの可能性が低いと判断したゲームは開発を中止し、ヒットの可能性が高いタイトルへ開発リソースを集中させることにより、ヒット率の向上を目指します。
また、人気IPを獲得し、人気IPを用いたゲーム開発を主軸としていきます。自社IPについても、アニメーション、漫画、ライトノベル、音楽などに関連する業界各社と連携し、育成していきます。
新作タイトルの開発期間が長期化しているため、企業が継続して成長していくためには、既存タイトルの減衰を小幅に留め、長期的な運用を実現することが不可欠となります。
ユーザーが継続して長きに渡って楽しんで頂くために、ゲームのアップデートなど新しい価値を提供し、減衰率の低減を目指してまいります。
また、1タイトル当たりの売上をより一層拡大させていくためには、海外での収益獲得も重要な課題の一つであると認識しています。主要な欧米や中華圏に加え、中東や成長著しい東南アジア及び中南米へ積極的に事業展開していきます。その他、PCなどの他プラットフォームや別デバイスへのゲーム提供、コストコントロール並びに生産性向上にも取り組んでまいります。
業界全体の傾向として、年々高まるゲームの品質に合わせ、開発期間の長期化並びに開発体制の大規模化が大きな課題となっており、新規開発の管理はより一層難しさを増しております。
計画通りにリリースするために、開発マイルストーンの緻密化や、横断組織などの第三者が課題や問題を検知するなど、随時開発プロセスの改善を図ってまいります。
一方で、計画を優先するために品質が低い状態でリリースすることは、ヒット率を著しく下げてしまう要因となります。当社グループの基本方針としては、計画通りリリースできるよう最大限の努力を払いつつも、市場競争力のある品質が担保できていない場合は、リリース計画を変更し、品質向上を優先いたします。
開発期間の長期化及び開発体制の大規模化に伴い、総開発コストが高騰傾向にあるなか、売上のボラティリティが高いゲーム事業を運営しながらも安定的に利益を創出するためには、コストコントロールが重要と考えております。
内部開発におきましては、外部発注や業務委託を多用し外製比率を高めることでコストを変動費化し、売上のボラティリティへの対応力を高めるほか、費用の大きな割合を占める広告宣伝費におきましても、精密にKPI分析と広告の効果測定を行うことで費用対効果の高いマーケティングを展開していきます。
さらに、開発タイトルの一部をパートナー企業様と共同事業とすることで、開発費用を分担しリスク分散を図っていきます。
当社グループが属するモバイルオンラインゲーム業界は、技術革新が絶え間なく行われています。
当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、こうした様々な新技術をゲーム開発に活かすべく、研究開発していく必要があると認識しています。そのため、ゲームタイトル毎に編成されるプロジェクトチームとは別に、研究開発および共通基盤開発の各部署を設けて、研究開発を進めています。
業界全体が一体となり利用者が安全かつ安心して利用できる環境を提供し続けていくことが、業界に対する信頼性の向上ひいては業界全体の発展に寄与するものと認識しています。
関係機関や同業他社等と適時適切に連携し、ユーザーが安心して当社グループのサービスを利用できるよう努めていきます。
当社グループは今後より一層の事業拡大のために、人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。優秀な人材を採用することはもちろん、当社グループのミッション、ビジョンを体現し、将来的に企業を牽引していく人材を育成すべく、採用活動、教育研修、人事制度改革などに継続して取り組んでまいります。
当社グループが認識している投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを認識した上で、リスク発生の回避及びリスクが発現した場合の対応に努めております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが認識しているものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
当社グループと同様にモバイルオンラインゲームを提供している企業や新規参入者との競争が激化することにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
インターネット関連分野は新しい技術の開発及びそれに基づく新サービスの開発が日々行われており、変化の激しい業界です。この新しい技術やサービスへの対応が遅れた場合、当社グループの競争力が低下し業績に影響を及ぼす可能性があります。
・海外においては政治・経済の状況、社会情勢、法令や規制等の予期せぬ変更により、当社グループの想定通りに事業を展開できない可能性があります。
・外国人の嗜好や消費行動は日本人と大きく異なることがあります。この違いにより海外市場において想定通りに事業を拡大していくことができない可能性があります。
・海外子会社の財務諸表は現地通貨にて作成されますが、連結財務諸表上は円換算されます。為替相場の変動が、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
当社グループのゲーム事業については、現状Apple Inc. 及びGoogle Inc. の2つのプラットフォーマーへの収益依存が大きく、これらプラットフォーマーの規約の変更、手数料率等の変更等が行われた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
ゲームがヒットしなかった場合や運用中のゲームが計画よりも早く減衰した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのゲームの中には、第三者が権利を保有するキャラクター等についてライセンス契約を締結したうえで使用しているものがあります。何らかの理由によりキャラクター等の使用ができなくなった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの事業の成長・拡大を効率的に行うために、国内外を問わずM&Aや業務提携等を検討・実行しております。M&Aの場合は、その対象企業との融合又は提携先との関係構築や強化が計画どおりに進捗しない場合や、提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合、その他何らかの理由により当該提携を解消した場合は、投資に要した資金や時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があります。
・当社グループが運営するサービスのサーバーが何らかの理由により停止した場合、通信ネットワークやコンピュータシステムの障害、自然災害や事故(社内外の人的要因のものを含む)が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
・当社グループが運営するサービスについて不正行為が発覚した場合、当社サービスへの信頼性やブランドが毀損されることでユーザー離れに繋がる可能性があります。
・上記対応や問題解決のため、設備投資の前倒しや当初計画よりも大きな費用負担が発生した場合も、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、シード及びアーリーステージのインターネット企業並びに創業間もないベンチャー企業に対し、積極的な投資実行及び支援活動を展開しております。
投資実行に際しては、通常、投資先企業の有価証券を保有することとなりますが、投資先企業の価値が投資実行時と比べ著しく低下した場合には、当該有価証券にかかる損失処理や投資資金の回収期間の長期化が発生するなどで、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
事業の拡大や発生したトラブルへの適切な対応のための内部管理体制の構築に不十分な状況が生じる場合には、円滑な事業運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
何らかの理由で重要な情報が外部に漏えいした場合には、当事者への賠償、ビジネス機会の喪失、社会的信頼の失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
・不測の事態等により、関連する法令・規則への抵触が生じた場合、行政処分や罰金の支払い、重要な取引先との取引関係の喪失等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
・関連する法令や規制の強化、新たな法令等が施行されることにより、当社グループの営む事業が制約を受け、必要な対応のための支出が発生した場合、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。
・当社グループのサービスに関して不適切行為が発生した場合、法的責任を問われる可能性があります。
・法的責任が問われない場合であっても、ブランドイメージの悪化により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
・不適切行為への対応のために計画外の支出が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
ユーザー、取引先、競合企業、その他第三者との予期せぬトラブル・訴訟等が発生した場合、訴訟対応費用の発生やブランドイメージの悪化により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、第三者が保有する知的財産権を侵害しないよう、当社グループ内の確認体制を構築するとともに、必要に応じて弁護士、弁理士等に確認するなど、十分に注意を払っておりますが、当社グループが運営するサービスによる第三者の知的財産権の侵害等が発覚した場合、当該第三者より損害賠償や使用差止め、当該権利使用のための対価の支払を請求される可能性があり、その場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
セグメント別の業績は、以下のとおりです。
ゲーム事業
その他
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,030,385千円増加し、6,669,871千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、1,504,686千円(前連結会計年度は3,796,214千円の獲得)となりました。これは主に減価償却費の計上1,815,880千円、減損損失の計上1,300,532千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、2,848,580千円(前連結会計年度は5,110,929千円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出2,222,791千円、投資有価証券の取得による支出1,174,271千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、2,855,409千円(前連結会計年度は704,932千円の支出)となりました。これは主に長期借入金の借入による収入2,300,000千円等によるものです。
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積もりが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積もりについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積もりには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
当社連結会計年度における売上高は31,109,972千円となり、前期比4.8%の減少となりました。当社主要ゲームタイトルの売上分析は以下のとおりです。
・「キャプテン翼~たたかえドリームチーム~」は2周年記念や全世界2000万ダウンロードキャンペーンのほか、各国代表の最新公式ユニフォームを着用した選手たちの配信等により、好調な売上を計上しました。グローバル版は昨年度に引き続き日本版を上回る売上を計上しました。
・「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」は、6周年及びラブライブ!シリーズ9周年記念などのキャンペーンが好評でしたが、配信開始後の期間経過に伴い売上は減少しました。
・「BLEACH Brave Souls」は、4周年記念や全世界4000万ダウンロードキャンペーンに加え、漫画や小説、劇場版コラボ等により、好調な売上を計上しました。グローバル版は昨年度に引き続き日本版を上回る売上を計上しました。
・4月23日にリリースしました「禍つヴァールハイト」は、リリース直後は堅調な売上を計上しておりましたが、期末にかけて計画を下回る売上となりました。
・9月26日にリリースしました「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」は、リリースから1ヶ月経たずにユーザー数300万人を突破するなど、リリース直後から好調な売上を計上しました。
費用面の分析は以下のとおりです。
・売上原価は24,079,401千円となり、前期比8.8%の増加となりました。これは主に、ゲーム事業の新作タイトルリリースに伴う減価償却費及び労務費が増加したことによるものです。
・販売費及び一般管理費は5,356,932千円となり、前期比3.5%の減少となりました。これは主に、広告宣伝費及び採用関連費用が減少したことによるものです。
・その他、主に2019年4月23日にリリースした「禍つヴァールハイト」について、ソフトウエア資産における将来の回収可能性を保守的に検討した結果、2019年12月期第4四半期において減損損失を計上したため、特別損失は1,303,474千円となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高31,109,972千円(前期比4.8%減)、営業利益1,673,637千円(前期比66.5%減)、経常利益1,625,599千円(前期比67.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益383,868千円(前期比85.1%減)となりました。
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は23,669,989千円となり、前連結会計年度末と比較して4,424,785千円増加いたしました。これは主として、ソフトウエアの増加によるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における総負債は6,475,404千円となり、前連結会計年度末と比較して1,696,854千円増加いたしました。これは主として、長期借入金の増加によるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は17,194,584千円となり、前連結会計年度末と比較して2,727,930千円増加いたしました。これは主として、新規子会社連結による非支配株主持分の増加によるものです。
当社グループの運転資金需要の主なものは、ゲーム事業における開発費及び広告宣伝費等の営業費用であり、営業活動によるキャッシュ・フローの枠を基本としつつ、財務安全性や調達コストを勘案の上、必要に応じて、増資や金融機関からの借入によって調達を実施いたします。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,669,871千円となっており、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。
当社グループが継続的な成長を実現するためには、既存タイトルの長期的な安定運用をベースに、新規タイトルを上積みすることで収益を拡大させること及びそのための機動的な投資戦略を実現させる安定した財務基盤の構築が、経営の最重要課題だと認識しております。こうした観点から、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益の経営指標を重視しておりますが、当社グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しいことや、ゲームがヒットするか否かで大きく見通しが変わってくることから、適正かつ合理的な見通しの算出が困難であるため、1年間の連結業績予想については期首にレンジで開示しております。
2019年度におきまして、期中にリリースした新作タイトルが不振となったこと、一部既存タイトルの減衰が大きかったこと、減損損失を計上したこと等により、当初掲げた売上高及び親会社株主に帰属する当期純利益については未達となりました。
(千円)
該当事項はありません。
当社グループは将来を見据えた研究開発や新規事業の創出が重要な課題であると考え、中長期の競争力確保につながる研究開発及びノウハウの蓄積を継続的に行っております。
当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は、
なお、上記の研究開発費の金額は特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っておりません。