第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当社グループは、ミッション「世界と自分をワクワクさせろ」の達成及び持続的な企業成長を果たすために、ゲーム事業を中心に成長路線を継続し、グローバルに展開するエンタテインメント企業として“KLabブランド”を確立することを経営方針としています。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループでは、既存タイトルの長期的な安定運用をベースに新規ゲームタイトルを上積みすることで収益を拡大させること及びそのための機動的な投資戦略を実現させる安定した財務基盤の構築が、経営の最重要課題だと認識しております。こうした観点から、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益の経営指標を重視しております。

 

(3) 経営環境

当社グループが事業を展開するオンラインゲーム市場においては、近年、世界的な通信網の整備やスマートフォンの普及に加え、商圏のボーダーレス化により、市場のすそ野はグローバルに拡大してまいりました。これに伴い、競合企業は国内のみならず、全世界のゲーム企業へと広まっております。さらに、市場競争力のあるゲームに求められる品質の高まりに伴い、開発期間が長期化しているほか、高度化及び多様化する開発に対応しうる人材の育成及び確保のための投資も必要なことから、1タイトルあたりの開発コストも増加傾向にあり、事業環境は厳しさをいっそう増しております。

市場概況につきましては、マーケットの成長が成熟期を迎えている国や地域もある一方で、世界のゲームプレイヤー人口は引き続き増加傾向にあることから、モバイルオンラインゲームを含む娯楽コンテンツは今後も幅広い客層において高いニーズを維持すると考えられます。よって当社グループが一段と飛躍していくための機会は十分あると認識しており、当社グループは引き続き、良質なモバイルオンラインゲームコンテンツをグローバルに提供することで事業を拡大させてまいります。

 

(4) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、多くのファンを有する人気のIPを活用してモバイルオンラインゲームを開発し、それをグローバルで展開することを事業の主軸としております。また、これらをより長期で安定的に運用することで、持続的な事業成長を果たしてまいりました。上述の通り経営環境は激化しておりますが、当社が今後も中長期で持続的に事業成長を果たしていくために、中期経営計画を策定し、以下の4つの基本戦略に基づいて収益基盤の強化と新たな成長ドライバーとなるタイトルの創出の実現に注力してまいります。

 

<基本戦略>

① 既存タイトルの安定運用で利益を積み上げる

・ 運営努力による減衰の抑制、配信エリアの拡大やマネタイズ手法の追加等により

  トップラインの維持に努める

・ 開発・運営の効率化によりコストを圧縮、利益を確保

 

② 新規タイトルのヒットで売上・利益を積み上げる

・ 高い人気と熱量を有しているIPを獲得し、グローバルで配信

・ 得意ジャンルに絞り、当社の強みを活かしたゲームを開発

・ 実績のある外部開発会社との取り組みを増やすことで、パイプラインを増やす

 

③ 従来のゲーム開発・運営以外の収益源を確保する

・ カジュアルゲームや支援モデルで従来のゲーム以外でも収益を獲得

・ ゲーム事業とシナジーのある周辺事業を模索

 

④ ブロックチェーン関連事業への参入

・ これまでのモバイルオンラインゲーム事業にて培った知見を活かし、

  IPを活用したブロックチェーンゲーム等を開発

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループが現時点で認識している課題は、以下のとおりです。

 

① ヒット率の向上

当社グループの企業価値向上のためには、モバイルオンラインゲームのヒット率を上げ収益を拡大させることが重要であると認識しています。

そのため、まずはグローバルで人気のあるIPを用いたゲームをグローバルに展開することで、より多くのユーザーを獲得することを前提とし、戦略的に大型IPのプロジェクトに取り組んでおります。

また開発ジャンルを当社が得意なアクションRPG及びスポーツシミュレーションに絞り、これまでの開発及び運営を通じて蓄積した知見を用いてゲームを開発することで、ヒット率の向上を図っております。

さらにゲームの開発過程においては、早い段階からのゲームレビューを繰り返し、ヒットの可能性が低いと判断したゲームは開発を中止し、ヒットの可能性が高いタイトルへ開発リソースを集中させることにより、さらなるヒット率の向上を目指します。

自社IPについても、アニメーション、漫画、ライトノベル、音楽などに関連する業界各社と連携し、中長期的な視点を持って育成を行っていきます。

 

② 1タイトル当たりの収益の最大化

新作タイトルの開発期間が長期化しているため、企業が継続して成長していくためには、既存タイトルの減衰を小幅に留め、長期的な運用を実現することが不可欠となります。ユーザーに長きに渡って楽しんで頂くために、ゲームのアップデートなど新しい価値を提供し、減衰率の低減を目指してまいります。

また、1タイトル当たりの売上をより一層拡大させていくためには、海外での収益獲得も重要な課題の一つであると認識しています。主要な欧米や中華圏に加え、中東や成長著しい東南アジア及び中南米へ積極的に事業展開していきます。その他、PCなどの他プラットフォームや別デバイスへのゲーム提供、コストコントロール並びに生産性向上にも取り組んでまいります。

 

③ 開発のマネジメント

業界全体の傾向として、年々高まるゲームの品質に合わせ、開発期間の長期化並びに開発体制の大規模化が大きな課題となっております。あわせて、近年はパイプラインの増強を図るべく、パートナー企業との共同事業も増加していることから、新規開発の管理はより一層難しさを増しております。計画通りにリリースするために、開発マイルストーンの緻密化や、横断組織などの第三者が課題や問題を検知するなど、随時開発プロセスの改善を図ってまいります。

一方で、計画を優先するために品質が低い状態でリリースすることは、ヒット率を著しく下げてしまう要因となります。当社グループの基本方針としては、計画通りリリースできるよう最大限の努力を払いつつも、市場競争力のある品質が担保できていない場合は、リリース計画を変更し、品質向上を優先いたします。

 

④ コストコントロール

開発期間の長期化及び開発体制の大規模化に伴い、総開発コストが高騰傾向にあるなか、売上のボラティリティが高いゲーム事業を運営しながらも安定的に利益を創出するためには、コストコントロールが重要と考えております。内部開発におきましては、外部発注や業務委託を多用し外製比率を高めることでコストを変動費化し、売上のボラティリティへの対応力を高めるほか、費用の大きな割合を占める広告宣伝費におきましても、精密にKPI分析と広告の効果測定を行うことで費用対効果の高いマーケティングを展開していきます。

さらに、開発タイトルの一部をパートナー企業様と共同事業とすることで、開発費用を分担しリスク分散を図っていきます。

 

⑤ 新技術の活用

当社グループが属するモバイルオンラインゲーム業界は、技術革新が絶え間なく行われています。

当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、こうした様々な新技術をゲーム開発に活かすべく、研究開発していく必要があると認識しています。そのため、ゲームタイトル毎に編成されるプロジェクトチームとは別に、研究開発および共通基盤開発の各部署を設けて、研究開発を進めています。

 

⑥ 新規事業への挑戦

当社グループの主力事業であるモバイルオンラインゲームは、1タイトル当たりの開発費の高騰や競争激化により、事業リスクは年々増加傾向にあります。このような事業環境の中、当社グループの強みやノウハウを活かし、新規事業へ挑戦していくことは、企業の持続的な成長及び安定的な収益基盤確立のためには重要であると認識していることから、中長期を見据え積極的に取り組んでいきます。

 

⑦ サービスの健全性向上と消費者の安全性確保

業界全体が一体となり利用者が安全かつ安心して利用できる環境を提供し続けていくことが、業界に対する信頼性の向上ひいては業界全体の発展に寄与するものと認識しています。

関係機関や同業他社等と適時適切に連携し、ユーザーが安心して当社グループのサービスを利用できるよう努めていきます。

 

⑧ 優秀な人材の確保及び育成

当社グループは今後より一層の事業拡大のために、人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。優秀な人材を採用することはもちろん、当社グループのミッション、ビジョンを体現し、将来的に企業を牽引していく人材を育成すべく、採用活動、教育研修、人事制度改革などに継続して取り組んでまいります。

 

⑨ コーポレート・ガバナンスの強化

当社グループが持続的な成長を維持し、長期にわたって事業継続していくためには、ステークホルダーとの信頼と期待に応えるべく、経営の健全性・透明性のある体制を確保することが重要な課題であると認識しております。その実現のため、内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの更なる強化、充実に努めていきます。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 当社グループのリスク管理体制

当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針を「リスクマネジメント方針」として制定し、その管理体制を「リスクマネジメント管理規程」において定めております。その基本方針及び管理体制に基づきリスクの未然防止を図るべく、代表取締役社長を委員長とし、取締役をメンバーに含むグループ会社の横断的な組織であるリスク管理委員会を設置しております。

 

(2) 事業環境等に関するリスク

① 競合企業の状況について

モバイルオンラインゲームは世界共通のエンタテインメントであることから、各国のディベロッパーやパブリッシャーによって常に新たなゲームが投入されております。

このため当社グループは、グローバルで人気のあるIPを獲得し、それを当社が得意とするゲームジャンルと掛け合わせることで、他のモバイルオンラインゲームとの差別化を図り、競争力の維持に努めております。

しかしながら、今後も同業他社や他のエンタテインメント業種・業者の新規参入などにより競争が一層激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 技術革新への対応について

インターネット関連分野は新しい技術の開発及びそれに基づく新サービスの開発が日々行われており、変化の激しい業界です。この新しい技術やサービスへの対応が遅れた場合、当社グループの競争力が低下し業績に影響を及ぼす可能性があります。

このため当社では、最新の技術動向や環境変化の把握できる体制の整備、優秀な人材の獲得及び育成などに努め、新たな技術やサービスへの早期対応を図っております。

 

③ 海外における事業展開について

海外においては政治・経済の状況、社会情勢、法令や規制等の予期せぬ変更により、当社グループの想定通りに事業を展開できない可能性があります。

また、外国人の嗜好や消費行動は日本人と大きく異なることがあります。この違いにより海外市場において想定通りに事業を拡大していくことができない可能性があります。

なお、海外子会社の財務諸表は現地通貨にて作成されますが、連結財務諸表上は円換算されます。為替相場の変動が、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

海外展開を積極的に推進する当社グループでは、当該リスクが顕在化する可能性が存在するものと考えていることから、これら海外における様々な状況の把握に努め、都度適切な対応を行うことでリスクの低減を図ってまいります。

 

④ Apple Inc.及びGoogle Inc.の動向について

当社グループのゲーム事業については、現状Apple Inc. 及びGoogle Inc. の2つのプラットフォーマーへの収益依存が大きく、これらプラットフォーマーの規約の変更、手数料率等の変更等が行われた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 災害/事故等について

当社グループの事業所在地近辺において、地震、津波、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、感染症の蔓延、紛争・テロ、違法行為等、合理的な予測を超える事態の発生により、当社グループの事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、このような場合においても重要な事業を継続または早期復旧できるよう、リスクマネジメント規程に基づき体制を整備しているほか、これら災害に対する対策が取られたオフィスやサーバー設備を利用するなどの対策を取っております。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大に関しまして、当社グループでは、早期に在宅勤務体制を整備し、事業運営にあたってまいりました。今後も、状況に応じて施策の実施及び事業体制の迅速な整備等に努め、安定して事業を運営できる体制の構築を図ってまいりますが、将来、さらに感染が拡大した場合及び新たに重篤な感染症の流行が発生した場合、当社グループの従業員や重要な取引先における集団での感染などによる業務の大幅な遅延により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(3) 事業運営に関するリスク

① ゲームの企画・開発・運営について

当社グループは、IPを活用したモバイルオンラインゲームをグローバルに展開し、多くのユーザーに長期にわたり遊んでいただくことで収益を獲得しており、業績はゲームタイトルのヒット度合いに大きく左右されます。そのため、ゲームがヒットしなかった場合や運用中のゲームが計画よりも早く減衰した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

このため当社グループは、これまでのゲーム開発及び運営によって獲得してきた知見の活用、有力IPの獲得、得意ジャンルの絞り込みなどを通じて、ヒット率向上に継続的に取り組んでおります。 またリリース後のゲーム運営においても、長期にわたって収益の減衰を抑制するべく、継続的な商材の投入やイベント開催、海外での配信エリア追加などによる新規ユーザー獲得及び減衰率の抑制に取り組み、トップラインの維持に努めてまいります。

 

② ライセンス契約が関係するサービスについて

当社グループのゲームの中には、第三者が権利を保有するキャラクター等についてライセンス契約を締結したうえで使用しているものがあります。何らかの理由によりキャラクター等の使用ができなくなった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ M&A等による成長・拡大について

当社グループの事業の成長・拡大を効率的に行うために、国内外を問わずM&Aや業務提携等を検討・実行しております。M&Aの実施にあたり、対象企業の財務内容や契約関係などについての詳細な事前審査を行い十分にリスク検討をしておりますが、事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、その対象企業との融合又は提携先との関係構築や強化が計画どおりに進捗しない場合、提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合、その他何らかの理由により当該提携を解消した場合などにおいては、投資に要した資金や時間その他の負担に見合った利益を回収できないなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 通信ネットワーク・コンピュータシステムについて

 当社グループは、モバイル端末やPC等のコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを利用し、サービスを提供しております。よって、コンピュータシステムや通信ネットワークの障害、電力供給に関する障害、自然災害や事故(社内外の人的要因のものを含む)など、運営サービスのサーバーが何らかの理由により停止した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、運営サービスについて不正行為が発覚した場合にも、当社サービスへの信頼性やブランドが毀損されることでユーザー離れに繋がる可能性があります。

さらに、上記対応や問題解決のため、設備投資の前倒しや当初計画よりも大きな費用負担が発生した場合も、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

これらのリスクを軽減するため、当社グループでは、クラウドインフラとデータセンターに設置した自社サーバーインフラの両方を利用することで、特定のインフラに大きく依存することがない状態を維持することに努めております。

また、いずれのインフラにおいても通信ネットワークやコンピュータシステムの障害の影響を低減すべく、設備の二重化等の対策を講じたうえで、不正行為の予防を目的として複数のセキュリティ対策を実施し、必要に応じて社内外の有識者によりその対策の妥当性の確認を行っています。

 

⑤ 内部管理体制について

当社グループは、コーポレート・ガバナンスの強化及び充実を経営の重要課題と位置づけ、内部統制が有効に機能する体制の構築、整備、運用に努めております。

しかしながら、事業の急速な拡大や発生したトラブルへの適切な対応のための内部管理体制の構築に不十分な状況が生じる場合には、円滑な事業運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 情報管理について

当社グループは、社内規程を整備し、適切なデータ管理体制を設けたうえで、従業員に向けて情報の取扱いに関する教育研修の機会を定期的に設けるなど、情報漏洩のリスク低減に努めております。

しかしながら、何らかの理由で重要な情報が外部に漏えいした場合には、当事者への賠償、ビジネス機会の喪失、社会的信頼の失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 法令・規制、その他コンプライアンスに関するリスク

① 関連法令・規制について

当社グループで、適用される法令を調査し、その把握に努めたうえで、社内規程の整備、従業員への教育等を通じた周知徹底、及びサービスにおける法令遵守を事前に確認する体制を構築し、法令への適合を確保する体制の構築に努めております。

しかしながら、不測の事態等により、関連する法令・規則への抵触が生じた場合、行政処分や罰金の支払い、重要な取引先との取引関係の喪失等により、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。また、関連する法令や規制の強化、新たな法令等が施行されることにより、当社グループの営む事業が制約を受け、必要な対応のための支出が発生した場合、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。

 

② サービスの安全性及び健全性について

当社グループでは社内規程の整備及び確認体制の構築を行うとともに、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)及び一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)へ加入し、各種法的規制や業界の自主規制を順守し対応にあたっております。また、従業員に向けても、事業運営に必要な法令及びコンプライアンス等に関する教育研修の機会を定期的に設けることで、不適切行為の防止に努めております。

しかしながら、何らかの理由で不適切行為が発生した場合及び法的責任が問われない場合であっても、ブランドイメージの悪化により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 第三者との係争について

ユーザー、取引先、競合企業、その他第三者との予期せぬトラブル・訴訟等が発生した場合、訴訟対応費用の発生やブランドイメージの悪化により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 知的財産権について

当社グループは、第三者が保有する知的財産権を侵害しないよう、当社グループ内の確認体制を構築するとともに、必要に応じて弁護士、弁理士等に確認するなど、十分に注意を払っておりますが、当社グループが運営するサービスによる第三者の知的財産権の侵害等が発覚した場合、当該第三者より損害賠償や使用差止め、当該権利使用のための対価の支払を請求される可能性があり、その場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

財政状態及び経営成績の状況

項目

前連結会計年度

(千円)

当連結会計年度

(千円)

対前期増減率

(%)

売上高

23,895,272

16,880,927

△29.4

営業利益又は営業損失(△)

△1,105,613

△598,112

経常利益又は経常損失(△)

△1,028,304

△73,471

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

△3,468,020

△541,922

総資産

18,707,512

20,859,788

11.5

総負債

5,900,958

7,706,230

30.6

純資産

12,806,554

13,153,557

2.7

営業活動による

キャッシュ・フロー

△1,278,629

△186,966

投資活動による

キャッシュ・フロー

△1,929,551

△1,356,560

財務活動による

キャッシュ・フロー

△1,044,820

3,536,052

現金及び現金同等物の期末残高

3,816,978

6,017,468

57.7

 

 

セグメント別の業績は、以下のとおりです。

ゲーム事業

項目

前連結会計年度

(千円)

当連結会計年度

(千円)

対前期増減率

(%)

売上高

23,564,309

16,487,105

△30.0

セグメント利益

2,569,647

3,109,351

21.0

 

その他

項目

前連結会計年度

(千円)

当連結会計年度

(千円)

対前期増減率

(%)

売上高

330,963

393,821

19.0

セグメント利益又は損失(△)

150,226

△86,422

 

 

① 財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における総資産は20,859,788千円となり、前連結会計年度末と比較して2,152,275千円増加いたしました。これは主として、有価証券が936,120千円減少、ソフトウエアが564,070千円減少した一方で、現金及び預金が2,200,490千円増加、ソフトウエア仮勘定が2,578,803千円増加したことによるものです。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における総負債は7,706,230千円となり、前連結会計年度末と比較して1,805,272千円増加いたしました。これは主として、買掛金が601,030千円減少した一方で、短期借入金が1,000,000千円増加、1年内返済予定長期借入金が528,881千円増加、長期借入金が973,531千円増加したことによるものです。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産は13,153,557千円となり、前連結会計年度末と比較して347,003千円増加いたしました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が493,573千円減少した一方で、第18回新株予約権の権利行使等により資本金及び資本剰余金がそれぞれ500,477千円増加したことによるものです。

 

 

② 経営成績の分析

当連結会計年度の業績は、売上高16,880,927千円(前期比29.4%の減少)、営業損失598,112千円 (前期は営業損失1,105,613千円)となりました。

当連結会計年度においては、「BLEACH Brave Souls」が年間を通して好調に推移したほか、「うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live」、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」等の長期運営タイトルも堅調に推移しました。

一方で「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」が振るわなかったことに加え、業績不振となったタイトルの移管及び撤退により運営タイトル数が減少したことから、売上高は前期比で減少しました。

費用面においては、運営における人員体制及びグループ全体での詳細な費用について継続して見直しを実施し、利益体質への転換を図るべくコストコントロールに努めた結果、営業損失の赤字幅は前期から縮小しました。

また、当連結会計年度においては為替相場が世界的に円安傾向で推移したことから、当社グループが保有する外貨建債権債務の決済及び期末為替レートによる評価替等において為替差益380,044千円を計上し、経常損失は73,471千円(前期は経常損失1,028,304千円)となりました。

また、第2四半期において「ラピスリライツ ~この世界のアイドルは魔法が使える~」のソフトウエア資産410,029千円を減損損失として計上しました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は541,922千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3,468,020千円)となりました。

 

当社の主要タイトル等の状況は以下のとおりです。

 

(BLEACH Brave Souls)

本作の題材である『BLEACH』は、日本だけでなく海外での人気も非常に高い剣戟バトルアクションコミックです。

当連結会計年度においては、10月開始の新作アニメ放送を盛り上がりの中心とした施策を積極的に展開したことにより、国内、海外ともに年間を通じて好調に推移し、売上高は前年を上回って着地しました。

 

(キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~)

本作の題材である『キャプテン翼』は、1981年のマンガ連載開始以降、国内のみならず世界20言語に翻訳され、幅広い世代のサッカーファンに愛されている大人気作品です。

当連結会計年度においては、世界的なサッカーイベントの開催に合わせた商材の投入やイベント施策を展開したものの、各種商材の売れ行きは伸び悩み、売上高は軟調に推移しました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,200,490千円増加し、6,017,468千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により支出した資金は、186,966千円(前連結会計年度は1,278,629千円の支出)となりました。これは主に、売上債権の減少489,828千円により資金が増加した一方で、税金等調整前当期純損失422,511千円、仕入債務の減少594,497千円により資金が減少したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は、1,356,560千円(前連結会計年度は1,929,551千円の支出)となりました。これは主に、有価証券の売却及び償還による収入1,095,000千円により資金が増加した一方で、無形固定資産の取得による支出2,650,064千円により資金が減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により獲得した資金は、3,536,052千円(前連結会計年度は1,044,820千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入2,600,000千円により資金が増加したことによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

(a) 生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

(b) 受注実績

該当事項はありません。

 

(c) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

対前期増減率(%)

ゲーム事業

16,487,105

△30.0

その他

393,821

19.0

合計

16,880,927

△29.4

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

Apple Inc.

11,743,610

50.3

7,990,036

47.3

Google Inc.

9,208,182

39.5

6,112,037

36.2

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の分析、②経営成績の分析」をご参照ください。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

運転資金需要の主なものは、ゲーム事業における開発費、運用費及び広告宣伝費等の営業費用であり、営業活動によるキャッシュ・フローを基本としつつ、財務安全性や資金調達コストを勘案の上、必要に応じて、金融機関からの借入、投資有価証券の売却、増資等によって資金調達を実施いたします。

なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

会計上の見積りについては、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断した結果を、資産・負債や収益・費用の数値に反映しており、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。しかしながら、会計上の見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りと異なることがあります。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

なお、2023年度の通期業績予想につきましては、以下に記載した理由により合理的かつ信頼性のある業績予想の提示が困難と考え、非開示としております。今後の進捗を踏まえ、算定が可能になり次第速やかに開示する方針でございます。

・近年のゲーム事業を取り巻く環境の変化のスピードが以前にも増して著しく、短期間でも既存タイトルの動向を精緻に予測することが困難な傾向

・従前のように既存タイトルの減衰率及び新作タイトルのヒット率を元にレンジ形式で開示する場合、レンジ幅がこれまで以上に拡大

・業績への大きな貢献を見込むElectronic Arts社との共同開発タイトルについて、2023年内のリリースを見込むものの詳細な時期については未公表のため、業績予想を開示することで一定リリース時期が想定可能となることを避ける

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは将来を見据えた研究開発や新規事業の創出が重要な課題であると考え、中長期の競争力確保につながる研究開発及びノウハウの蓄積を継続的に行っております。

当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は、212,240千円であります。

なお、上記の研究開発費の金額は特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っておりません。