本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、アパート・賃貸マンションの経営を通してそれに関わる全ての人々(オーナー・入居者・従業員・株主・ステークホルダー)に「ウェルス」と「安心・安全・安定」を提供し続けることを経営理念として、オーナーから賃貸マンション・アパートを一括して借上げ、一般入居者に転貸する一括借上事業を行っております。今後も、「オーナーの資産価値の最大化」を実現すべく、新たなサービス、商品、事業を開発し、事業規模の拡大、さらには、企業価値の向上を目指してまいります。
(2) 中長期的な経営戦略
当社グループは創業以来「オーナー資産の最大化」を経営におけるミッションとして位置づけ、その実現へ向け一括借上事業を中心に、事業活動に取り組んでまいりました。その結果、オーナーから運用を委託されている運用戸数は当連結会計年度末時点において106,640戸と、賃貸住宅業界において一定のポジションを確立できたものと考えています。
そして、今後の持続的な企業価値向上に向けて、2030年末までに25万戸超を運用し賃貸住宅マーケットの一角に加わることをビジョンとし、その実現並びに2030年以降の更なる成長を<短期~中期><長期><2030年以降>の3つのフェーズに分けて考えています。
<短期~中期 (2021年~2025年)>
短期:コロナ禍収束まで 運用戸数拡大に注力
中期:コロナ禍収束以降 収益性向上に注力 2025年までに運用戸数16万戸
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、非正規労働者の移動の減少や、学生の実家帰り、法人の転勤需要減少などの要因でヒトの移動が制限されたことにより、空室リスクが高まり、賃貸住宅オーナーからの一括借上のニーズが高まっています。当社グループにおいても新規で受託した物件の収益化のスピードが鈍化するなどの影響を受けておりますが、コロナ禍が収束した後にヒトの移動が復活することを見越して、コロナ禍においては運用戸数拡大に注力いたします。
コロナ禍が収束し、ヒトの移動が復活した局面においては入居促進を強化し、収益性向上に注力いたします。コロナ禍において受託した物件が多ければ多いほど利益成長は大きくなるものと想定しております。
短期~中期は2021年~2025年を想定しており、この期間の取組や数値目標に関しては中期経営計画「JPMC2025」において公表しております。数値目標に関しては「(3)目標とする経営指標」に記載のとおりです。
<長期 (2026年~2030年)>
長期:収益構造の多様化に注力 2030年までに運用戸数25万戸
運用戸数の拡大により16万戸超の巨大な経済圏の確立による収益構造の多様化を目指してまいります。具体的には下記のような取組を目指していきたいと考えています。
・入居者向けサービスをサブスクリプション型のビジネスモデルにより提供
16万戸超の巨大な家賃収納プラットフォームを活かし付帯商品をワンビリングで提供可能となる強みを活かし、様々な付帯サービスをサブスクリプションで提供することを考えております。付帯サービスとは入居者に対して快適な住生活サービスの提供、例えばコンシェルジュサービスを入口とし、家事代行サービス、配送サービスといったサービス提供が考えられます。
・賃貸住宅オーナーや業界へワンストップサービスを展開
賃貸住宅オーナー、入居者、業界など巨大な経済圏を形成しており、さまざまなサービスの展開が考えられます。賃貸住宅オーナーに対しては賃貸住宅経営からのより一層の手離れを実現するサービス、例えば税務相談や法律相談、会計アウトソーシングといったサービスなどが考えられます。また、業界に対しては労働力不足の解消やその補完サービス、例えば契約書自動出力やコールセンターサービスなどの展開が考えられます。
また、2030年までに運用戸数25万戸を実現し、賃貸住宅業界の主要プレイヤーの一角に加わることを当社のビジョンとしております。
<2030年以降>
次なる成長時期と位置づけ、25万戸超の巨大な家賃収納プラットフォームやPropTech(※)によるビッグデータを活用した新たな事業領域への展開を目指していきたいと考えています。
※PropTech:Property Management Technologyの略。当社グループではAIとICTの融合により賃貸住宅業界の課題を解決する技術と定義しています。
(3) 目標とする経営指標
当社グループでは運用戸数の増加による事業基盤の拡大、資本効率を重視しています。そのため「運用戸数」「新規申込戸数」「売上高」「ROE」「配当性向」の5つの指標を重要な経営指標としています。
「運用戸数」 :事業規模を示す指標。2025年までに16万戸、2030年までに25万戸を目標としています。
「新規申込戸数」:新たに運用を受託した戸数。運用戸数拡大へ向けての成長見通しを示す指標。
運用戸数の目標の達成に向け、2025年までの5カ年累計110,000戸、2030年までの5カ年累計154,000戸を目標としています。
「売上高」 :運用戸数拡大による安定収入の拡大を目指しております。2025年に770億円、2030年に1,110億円を目標としています。
「ROE」 :20%以上を目標水準としています。持続的に資本コストを上回ることが重要であると考えています。
「配当性向」 :40%以上を目標水準としています。
(4) 経営環境
賃貸住宅業界においては、新設住宅着工戸数(貸家)が4年ぶりに増加に転じました(※)。賃貸マンションの供給過多に起因する空室率の高さが社会問題化する中で、これまでマーケットの成長を牽引してきた賃貸住宅メーカーによる建築に依拠したビジネスモデルの成長ポテンシャルは限定的であり、今後は既存の物件の収益性をいかに高めていくかという点が社会的なテーマになると考えております。
また、労働人口の減少という社会問題が顕在化する中、新型コロナウイルス感染症拡大が収束した後には外国人労働者の受入れが加速していくことが予想されます。今後増加する外国人労働者へ住まいを提供することは、当社グループの収益性を高めるだけでなく、社会問題の解決へも寄与するものと考えており、当社グループはこのような社会情勢の変化を的確に捉え、新たな社会的価値を創出することで持続的な成長を実現していきたいと考えております。
※国土交通省が発表した建築着工統計調査報告によると、2021年の新設住宅着工戸数(貸家)は321,376戸と4年ぶりの増加となっている。
(5) 優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題
当社グループはオーナー、パートナー、入居者等の顧客満足度を向上させることで事業収益の拡大を図ることにより、持続的かつ飛躍的な成長を確実にし、より強固な経営基盤を確保すべく、以下の事項を重要課題と捉え、その対応に引き続き取り組んでまいります。
① 持続的な成長のための事業基盤の強化
当社グループは創業より現在までパートナーの増加及びパートナーを動員した運用戸数の増加により、売上高を順調に成長させてまいりました。
先行き不透明なコロナ禍においても持続的な成長を継続していくためには、借上物件数の増加と借上対象の拡大を図り、ストックビジネスを極めていくことが最優先課題であります。借上物件数の増加を達成するために必要な、オーナー及びパートナーとの厚い信頼関係を構築していくために、オーナー対象の賃貸マンション経営に関するセミナーや、パートナー対象の勉強会等の内容の充実を図ってまいりたいと存じます。
また、入居者への滞納保証、収納代行及び家財保険といったサービスによって付加価値向上を図るとともに、借上対象に高齢者向け賃貸住宅を加えるなど、顧客ニーズを先取りした事業の拡大に努めてまいりましたが、新たに法人の社宅需要向け賃貸事業や、入居者向けの家具・家電のレンタルサービス事業をスタートさせるなど、新規領域への参入に積極的に挑戦しております。今後も更なる企画・開発により、持続的な成長を目指してまいります。
② 効率性の追求
当社は、現在においても、業界の中においては一定の収益性の高さを実現できていると考えておりますが、持続的な成長を遂げていくためには、競争力の向上と効率性の追求により、さらなる利益体質の強化が不可欠であります。
その実現に向けては、運用物件の価値向上に向けての企画力や提案力などのスキルや専門性を向上させるための人材育成の強化と、リフォーム、滞納保証、高齢者向け賃貸住宅、家財保険などを手掛けるグループ会社間のシナジーの最大化により、競争力を向上させていくことが重要と考えます。
あわせて、業務プロセスの徹底的な見直しや、コロナ禍で定着したテレワークやリモート商談をはじめとした新しい働き方を通じ、そこで創出した時間や費用を最大限活用し、より高い業務効率を目指してまいります。さらに、各種システムの統合的な整備を図り、ビッグデータ活用技術やAI技術の導入による入居者の問い合わせ対応や顧客データ管理、査定業務の円滑化を図るなど、効率性を徹底的に追求し、利益体質の強化につなげていく所存であります。
③ 実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実現
当社グループは、長期的かつ安定的な株主価値の向上、企業価値の最大化を図るため、ステークホルダーに対する社会的責任を果たすとともに、企業経営の健全性や透明性を高めることにより、より実効性のあるコーポレート・ガバナンスの実現に向けての取り組みが重要であると認識しております。
企業統治が有効に機能する体制構築に努め、業務の増大に対応し、常時支障なく業務が遂行できるよう、内部統制の仕組みを改善し、必要に応じて管理部門の人員を強化してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) マテリアリティ
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マテリアリティ項目 |
①関連する機会とリスク (〇機会 ●リスク) |
②主要な取り組み |
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人口動態 |
〇●人口の減少や少子高齢化の進行などの人口動態の変化による空室リスク 〇労働人口の減少 ●都市人口流入・地方過疎化 |
・サービス付き高齢者向け賃貸住宅のサブリースの事業を強化し、高齢化社会へ対応 ・ミドルエイジのニーズに適した住環境の提供 ・家具家電のレンタルサービスなど外国人労働者への住まい提供 ・AIを活用した借上賃料の査定などにより、人口動態や地価を適時に把握し反映させる体制を整備し対応 |
|
競合 |
●異業種などからの新規参入 |
・競合他社との差別化、サービスの向上 |
|
経済状況 |
〇●金融機関の融資姿勢の変化 ●金利変動等による収益性見通し悪化に伴うオーナーの投資意欲の低下 |
・金融機関との提携強化 ・オーナーの保有物件における利回りの向上、それを実現するためのリーシング力の強化 |
|
気候変動 |
●台風や洪水などの異常気象の発生による運用物件の修復や復旧支援による費用増加 |
・保険事業では再保険を活用したリスクの分散や異常危険準備金の積み立てなど大規模損害に対し保険金の支払に備えた運用 ・運用提案時に異常気象への対応も合わせて提案 |
|
税制改正 |
〇●不動産に関連する税制改正によるオーナーの投資意欲の変化 |
・税制改正に関する情報を適時に把握 ・税制改正に対応した商品開発が可能な体制整備 |
|
新型コロナウィルス等感染症の感染拡大 |
●本部機能や営業活動の停止 〇●人の移動の制限に起因する空室リスク |
・BCPの整備・訓練・運用 ・物件ごとに人の移動の制限などの特殊な環境変化を勘案し、借上賃料の査定に反映 |
|
多用な人材の活躍 |
〇従業員の採用・育成による会社の成長 ●人材確保競争の激化によるコスト増加 |
・女性人材が活躍できる体制の整備 ・人事制度の充実 ・各種資格取得支援、資格手当 |
|
運用物件の受託営業手法の多様化 |
〇●パートナーの営業方針の変更などによる一括借上への取組姿勢の変化 ●パートナー企業の営業力及び競争力の低下 |
・パートナー企業へ対するサポート並びに研修 ・金融機関との連携強化により金融機関からの紹介による営業チャネルを強化 ・WEBマーケティングを基盤とする新たな営業手法の開拓 |
|
適切な賃料査定 |
〇オーナーの満足度向上 ●想定どおり入居が進まないことによる収益性悪化 |
・競合物件に勝る募集条件の設定 ・運用開始後の定期的なモニタリング及び施策立案実行 |
|
システムトラブル |
●災害や事故などによる通信ネットワークの遮断など |
・BCPの整備・訓練・運用 ・データをクラウド上に保存 |
|
品質管理 |
●建築基準法に適合しない物件の運用 |
・賃料査定時に建築基準法に適合している物件であることを確認の上、不適合であると判断した場合、運用を行わない |
|
マテリアリティ項目 |
③対応するSDGsのゴール |
④中計で掲げる戦略への影響 |
⑤影響の 大きさ |
⑥発現の蓋然性、時期 |
⑦評価 |
⑧前年比較 |
|
人口動態 |
|
地方過疎化が進むことによる地方都市の物件の収益化へのスピードの鈍化 |
中 |
高 |
極めて重要 |
→ |
|
競合 |
|
競合の台頭による受託(新規申込)ペースの鈍化 |
中 |
中 |
重要 |
→ |
|
経済状況 |
|
オーナーの投資意欲の減退による受託(新規申込)ペースの鈍化 |
小 |
中 |
注視 |
→ |
|
気候変動 |
|
保険事業において保険金の支払が増加することで利益が低下 |
小 |
中 |
注視 |
→ |
|
税制改正 |
|
オーナーの投資意欲の減退による受託(新規申込)ペースの鈍化 |
小 |
中 |
注視 |
→ |
|
新型コロナウィルス等感染症の感染拡大 |
|
営業活動の停止による受託(新規申込)ペースの鈍化 人の移動の制限に起因した入居スピード低下による収益化スピードの鈍化並びにROEの低下 |
大 |
高 |
極めて重要 |
↑ |
|
多用な人材の活躍 |
|
人材が活躍できないことによる計画実行力の低下 |
中 |
中 |
重要 |
→ |
|
運用物件の受託営業手法の多様化 |
|
営業力の低下に伴う受託(新規申込)ペースの鈍化 |
中 |
中 |
重要 |
↑ |
|
適切な賃料査定 |
|
想定どおりの入居が進まないことによる収益性の低下によりROEが低下 |
大 |
中 |
極めて重要 |
→ |
|
システムトラブル |
- |
事業活動の停滞による計画実行力の低下 |
中 |
低 |
注視 |
→ |
|
品質管理 |
|
問題が顕在化することによるブランドイメージの毀損。それに伴う営業力の低下による受託(新規申込)ペースの鈍化 |
中 |
低 |
注視 |
→ |
(2) 財務リスク
|
財務リスク |
①関連する機会とリスク (〇機会 ●リスク) |
②主要な取り組み |
|
減損 |
●保有不動産や投資有価証券の時価の低下 |
・取締役会で取得価額の適切性を十分に審議 ・取得後の事業状況やマクロ経済環境の定期的なモニタリング |
|
資金調達 |
●金融機関の融資姿勢の変化等による借入の難化 ●金利の上昇 |
・健全な収益及び財務状況の維持 ・資金調達コストや手法の最適化の検討及び実施 ・適時かつ適切な情報提供等による取引銀行との協力関係の維持 |
|
リース会計 |
●会計方針の変更により従来オペレーティングリースとして処理していた対象資産をオンバランスすることによる自己資本比率低下、リース資産減損など |
・会計方針の適時の把握 |
|
信用リスク |
●入居者の滞納増加 ●パートナー企業の資金繰り悪化や倒産 |
・情報収集、与信、債権保全 ・滞納保証事業においては二次保証の活用によりリスクを低減 |
|
財務リスク |
③対応するSDGsのゴール |
④中計で掲げる戦略への影響 |
⑤影響の 大きさ |
⑥発現の蓋然性、時期 |
⑦評価 |
⑧前年比較 |
|
減損 |
- |
ROE目標の未達 |
中 |
中 |
重要 |
→ |
|
資金調達 |
- |
- |
中 |
中 |
重要 |
→ |
|
リース会計 |
- |
- |
小 |
低 |
注視 |
→ |
|
信用リスク |
- |
- |
小 |
低 |
注視 |
→ |
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、繰り返し押し寄せる新型コロナウイルス感染症拡大の波に翻弄され、昨年度に引き続き経済活動や社会活動への制限により、国民の生活と行動に大きな影響が及んだことにより、景況は不安定な状況で推移しました。特に、当年度前半における再三の緊急事態宣言の影響が大きく、個人消費を中心に厳しい状況が続きました。国内におけるワクチン接種率の向上や感染者数の減少等により、当年度後半には経済活動は回復に向かい、少しずつ活気を取り戻しつつあったものの、国際的な半導体不足による製造業への影響、円安や原油高による各種製品・サービスの価格上昇など、経済活動の先行きには不透明さが残る状況が続いております。
このような状況のもと当社グループは、2021年からの5ヵ年を対象とする中期経営計画として策定した「JPMC2025」のもと、「コロナ禍における運用戸数の拡大」と「Back to normal における収益性改善」を基本戦略として事業を推進してまいりました。
当社グループのコア事業であるプロパティマネジメント事業の収益向上に向けては、運用戸数の増加が不可欠となりますが、滞納保証事業や保険事業、リフォーム事業等を併せ持つ当社グループの強みが、1戸当たりの収益性をさらに高め、付加価値向上と成長の加速を実現させていくための原動力となります。
そのための基盤作りとして、物件運用により得られるストック収益を拡大し、持続的かつ安定した成長を実現させるため、まずは運用戸数の増加に重点をおいて全社一丸となって事業を推進しました。
また、2021年7月にM&Aで子会社化した株式会社JPMCシンエイは、多摩エリアを中心に東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県で約9,000戸の賃貸住宅の管理・運用を行っております。運用戸数約9,000戸の増加に加え、当社グループで展開しているリフォーム事業、滞納保証事業、保険事業を提供することで収益性向上を図ってまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,003百万円増加し17,406百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,652百万円増加し10,644百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ350百万円増加し6,762百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高53,416百万円(前期比13.2%増)、営業利益2,300百万円(同11.5%増)、経常利益2,305百万円(同11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,161百万円(同7.4%増)となりました。
売上区分別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より売上区分の名称を変更しております。従来「不動産収入」「不動産付帯事業収入」として表示していたものを「プロパティマネジメント収入」「PM付帯事業収入(PMはプロパティマネジメントの略)」へと変更しております。
プロパティマネジメント収入につきましては、株式会社JPMCシンエイのM&Aにより、運用戸数が増加した一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、人の移動の制限による空室リスクの高まりから一括借上に対するニーズが高まりましたが、当連結会計年度においてはほとんどの期間が緊急事態宣言下にあり、新規オーナーへの訪問営業の機会は大きく制限されました。
この結果、当連結会計年度におきまして、運用戸数は106,640戸(前期末比11,842戸増)となり、プロパティマネジメント収入は49,567百万円(前期比11.0%増)となりました。
PM付帯事業収入につきましては、滞納保証事業が順調に推移しました。
この結果、PM付帯事業収入は2,302百万円(前期比9.5%増)となりました。
その他の収入につきましては、「スクラップアンドビルドを繰り返さない」という当社グループの方針のもと、リフォーム事業が順調に推移しました。また販売用不動産の売却を行いました。
この結果、その他の収入は1,546百万円(前期比234.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,883百万円増加し、当連結会計年度末には7,228百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,448百万円の収入(前連結会計年度は2,059百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が2,013百万円、法人税等の支払が788百万円、減損損失が707百万円、前受金の増加が325百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,032百万円の支出(前連結会計年度は741百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が2,373百万円、投資有価証券の売却による収入が500百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,467百万円の収入(前連結会計年度は27百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が2,600百万円、長期借入金の返済による支出が414百万円、配当金の支払額が759百万円あったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、プロパティマネジメント事業及びその付随業務の単一セグメントであるため、売上区分別に記載しております。
a.生産実績
該当事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を売上原価区分別に示すと、次のとおりであります。
|
売上原価区分 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
|
|
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
|
|
プロパティマネジメント収入原価 |
45,217 |
10.8 |
|
PM付帯事業収入原価 |
1,534 |
8.8 |
|
その他の原価 |
967 |
1,090.5 |
|
合計 |
47,719 |
12.8 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を売上区分別に示すと、次のとおりであります。
|
売上区分 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
|
|
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
|
プロパティマネジメント収入 |
49,567 |
11.0 |
|
PM付帯事業収入 |
2,302 |
9.5 |
|
その他の収入 |
1,546 |
234.3 |
|
合計 |
53,416 |
13.2 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態及び経営成績の分析
当連結会計年度における財政状態及び経営成績の分析につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
b.資本の財源及び資金の流動性
(1) キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、下記のとおりであります。
|
|
2017年 12月期 |
2018年 12月期 |
2019年 12月期 |
2020年 12月期 |
2021年 12月期 |
|
自己資本比率(%) |
44.2 |
49.1 |
50.3 |
47.8 |
38.8 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
290.2 |
131.8 |
190.6 |
155.7 |
101.2 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
0.8 |
0.7 |
0.9 |
0.7 |
1.6 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
424.8 |
480.9 |
467.8 |
662.7 |
290.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(2) 資金の需要
さらなる企業価値の向上を図るための事業投資、運転資金及び債務の返済、並びに株主還元策の実施の資金需要に備え、資金調達及び流動性の確保に努めています。
(3) 資金の調達
運転資金及び債務の返済、株主還元策の実施に関しては基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当することにより対応する方針であります。
また、企業価値の向上を図るための事業投資につきましては自己資金や借入金だけでなく、多額の資金が必要となる場合には、財務健全性に配慮しつつ、長期的に安定した資金を得るため証券市場から資金調達を行うことも選択肢としております。こうした観点から2020年9月23日に収益性向上のためのM&A資金の調達を目的として、自己株式を活用した第三者割当による第7回新株予約権及び第8回新株予約権を発行しています。
(4) 資金の流動性
当社グループは、取引銀行4行とコミットメントライン契約を設定しておりましたが、当連結会計年度末現在、解約しております。
③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは2021年12月期から5年間を対象とする中期経営計画「JPMC2025」を策定し、「コロナ禍における運用戸数の拡大」と「Back to normal における収益性改善」を基本戦略として事業を推進してまいりました。
中期経営計画「JPMC2025」では、最終年度である2025年12月期において、KPIとして「運用戸数16万戸」「新規申込戸数5ヵ年累計110,000戸」「売上高770億円」「ROE(自己資本利益率)目標水準20%以上維持」「配当性向目標水準40%維持」を目標としております。
当連結会計年度におきましては、運用戸数106,640戸、新規申込戸数8,884戸、売上高534億円、ROE(自己資本利益率)17.6%、配当性向66.9%となりました。
◇経営指標
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2021年12月期 |
2022年12月期 予想 |
2025年12月期 目標 |
2030年12月期 目標(参考) |
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運用戸数 |
106,640戸 |
113,700戸 |
160,000戸 |
250,000戸 |
|
新規申込戸数 |
8,884戸 |
14,000戸 |
5ヵ年累計 110,000戸 |
5ヵ年累計 154,000戸 |
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売上高 |
534億円 |
560億円 |
770億円 |
1,110億円 |
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ROE(自己資本利益率) |
17.6% |
20%以上 |
20%以上 |
20%以上 |
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配当性向 |
66.9% |
40%以上 |
40%以上 |
40%以上 |
当社は、収益分配型一括借上システム「スーパーサブリース」の利用を希望する賃貸管理会社、建築会社及びリフォーム会社に対して、パートナー加入契約を締結することで、当システムの利用を許諾しております。なお、契約の要旨は次のとおりであります。
① J'sパートナー加入契約
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契約対象先 |
賃貸管理会社 |
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契約期間 |
5年(それ以後は5年毎の自動更新) |
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加入会社の権利 |
「スーパーサブリース」名称使用並びに契約テリトリー内の「スーパーサブリース」契約物件の管理受託の権利 |
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契約期間内解約 |
契約残存期間(契約更新期間を含む)の月会費を期間内解約違約金として支払うことにより解約できるものとしております。 |
(注) 当該契約に基づく加入会社の権利の対価として、加入金及び月会費を受領しております。
② JPMCコンストラクションパートナー加入契約
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契約対象先 |
建築会社 |
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契約期間 |
5年(それ以後は5年毎の自動更新) |
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加入会社の権利 |
「スーパーサブリース」名称使用並びに「スーパーサブリース」契約物件の建築・リフォーム受注の権利 |
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契約期間内解約 |
契約残存期間(契約更新期間を含む)の月会費を期間内解約違約金として支払うことにより解約できるものとしております。 |
(注) 当該契約に基づく加入会社の権利の対価として、加入金及び月会費を受領しております。
③ JPMCリフォームパートナー加入契約
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契約対象先 |
リフォーム会社 |
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契約期間 |
5年(それ以後は5年毎の自動更新) |
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加入会社の権利 |
「スーパーサブリース」名称使用並びに「スーパーサブリース」契約物件の賃貸住宅リフォーム受注の権利 |
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契約期間内解約 |
契約残存期間(契約更新期間を含む)の月会費を期間内解約違約金として支払うことにより解約できるものとしております。 |
(注) 当該契約に基づく加入会社の権利の対価として、加入金及び月会費を受領しております。
④ JPMCシルバーパートナー加入契約
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契約対象先 |
建築会社 |
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契約期間 |
5年(それ以後は5年毎の自動更新) |
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加入会社の権利 |
「ふるさぽ」名称使用並びに「ふるさぽシステム」による契約物件の建築受注の権利 |
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契約期間内解約 |
契約残存期間(契約更新期間を含む)の月会費を期間内解約違約金として支払うことにより解約できるものとしております。 |
(注) 当該契約に基づく加入会社の権利の対価として、加入金及び月会費を受領しております。
⑤ ふるさぽパートナー加入契約
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契約対象先 |
介護会社 |
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契約期間 |
5年(それ以後は5年毎の自動更新) |
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加入会社の権利 |
高齢者住宅を運営するにあたり「高齢者専用賃貸住宅一括借上システム」を利用する権利 |
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契約期間内解約 |
ふるさぽシリーズの賃貸借契約期間中は、解約できないものとしております。 |
(注) 当該契約に基づく加入会社の権利の対価として、加入金及び月会費を受領しております。
⑥ JPMCイーベストパートナー加入契約
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契約対象先 |
不動産売買仲介会社 |
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契約期間 |
5年(それ以後は5年毎の自動更新) |
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加入会社の権利 |
「イーベスト」名称使用並びに「イーベスト」契約物件の売買仲介受注の権利 |
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契約期間内解約 |
契約残存期間(契約更新期間を含む)の月会費を期間内解約違約金として支払うことにより解約できるものとしております。 |
(注) 当該契約に基づく加入会社の権利の対価として、加入金及び月会費を受領しております。
該当事項はありません。