第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国の農業を取り巻く環境は、国内市場の縮小、農業従事者の高齢化及び後継者不足、耕作放棄地の拡大等、厳しい状況が続いております。一方、国は農業者の所得向上と農業の成長産業化を実現するために、6次産業化の推進、農産物の輸出拡大、異業種による農業参入、農業経営の大規模化等の政策目標を設定し様々な施策を実行に移すなど、徐々にではありますが国を挙げての農業改革が進められております。

このような農業環境のもと、当社グループは、福島県川俣町並びに高知県四万十町にそれぞれ農場を新設し、引き続き野菜苗市場におけるシェアの拡大並びに生産性及び品質の向上に努めてまいりました。また、海外事業及び園芸小売事業等の新規事業につきましても積極的に進めており、事業のグローバル化及び多角化による企業価値の向上に努めてまいりました。

損益面におきましては、農場の新設に伴い減価償却費や人件費等の製造費用が増加したことに加え、東日本、西日本事業部体制強化に伴い間接部門の人件費等が増加するなど営業利益面で厳しい状況となりました。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,395,994千円(前期比3.9%増)、営業損失98,418千円(前期は営業利益55,436千円)、経常損失91,604千円(前期は経常利益57,057千円)、親会社株主に帰属する当期純利益13,981千円(前期比58.0%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。

① 野菜苗生産販売事業

当事業部門におきましては、農場の新設に伴い生産能力が拡大したことに加え、繁忙期にはパートナー農場(委託先)での生産拡大等により野菜苗の受注拡大を継続して進めてまいりました。

一方、損益面におきまして、農場の新設に伴い減価償却費や人件費等の製造費用が増加したことに加え、東日本、西日本事業部体制強化に伴い間接部門の人件費等が増加するなど厳しい状況となりました。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,113,772千円(前期比5.0%増)、セグメント利益(営業利益)281,321千円(前期比33.5%減)となりました。

 

品目分類別の売上高は次のとおりであります。

品目分類

売上高 (千円)

前期比 (%)

トマト苗

1,954,570

103.9

キュウリ苗

1,126,062

105.3

ナス苗

367,751

103.0

スイカ苗

230,668

107.7

メロン苗

165,854

111.9

ピーマン類苗 (注)

133,481

127.0

その他

135,384

95.0

合 計

4,113,772

105.0

 

(注) ピーマン類として、ピーマン・パプリカ・シシトウ・トウガラシをまとめて表示しています。

 

 

規格分類別の売上高は次のとおりであります。

規格分類

売上高 (千円)

前期比 (%)

ポット苗(7.5㎝~15㎝)

2,151,889

107.2

当社オリジナル(アースストレート苗、ヌードメイク苗、e苗シリーズ等)

1,227,322

104.4

セル苗(288穴~72穴)

703,585

99.4

その他

30,974

123.0

合 計

4,113,772

105.0

 

(注) ポット苗は、ポリエチレンのポット(ポリ鉢)で育苗した一般的な苗であり、ポットのサイズが大きくなると苗のサイズも大きくなります。セル苗は、小さな穴が連結した容器(セルトレー)で育苗した苗であり、穴数が増えると苗のサイズが小さくなります。

 

納品地域分類別の売上高は次のとおりであります。

納品地域分類

売上高 (千円)

前期比 (%)

北海道・東北

517,587

101.3

関東

1,411,609

106.2

中部・甲信越・北陸

674,028

103.9

近畿・中国

491,560

102.5

四国

364,865

103.2

九州・沖縄

654,120

110.0

合 計

4,113,772

105.0

 

 

② 流通事業

農業資材部門につきましては、培養土等の生産資材を主力商品として販売した結果、売上高は81,188千円(前期比5.9%減)となりました。農産物部門につきましては、取扱商品や取引条件の見直し等に注力した結果、売上高は28,439千円(前期比47.9%減)となりました。コンビニエンスストア部門の売上高は150,772千円(前期比2.7%減)となりました。

この結果、当連結会計年度における流通事業の業績は、売上高260,400千円(前期比12.0%減)、セグメント損失(営業損失)15,613千円(前期はセグメント損失29,287千円)となりました。

 

③ 海外事業

当事業部門におきましては、中国山東省にて野菜苗及び花苗の生産、鉢花(シクラメン)の生産、トマト等の青果物の生産を中心とした施設園芸を展開しております。

当連結会計年度の業績は野菜苗及びシクラメンの生産量が増加した結果、売上高21,820千円(前期比17.2%増)、セグメント損失(営業損失)9,094千円(前期はセグメント損失13,498千円)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ509,532千円(54.7%)減少の421,706千円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、△48,520千円(前連結会計年度は543,104千円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益151,895千円、減価償却費214,077千円、補助金収入△255,623千円、仕入債務の増減額△134,272千円、補助金の受取額59,019千円等によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、△416,227千円と前連結会計年度と比べ支出が25,155千円(6.4%)の増加となりました。これは、有形固定資産の取得による支出△384,296千円、投資有価証券の取得による支出△20,000千円等によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、△42,490千円(前連結会計年度は488,631千円の収入)となりました。これは、短期借入れによる収入596,100千円、短期借入金の返済による支出△496,100千円、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出△229,629千円等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

野菜苗生産販売事業

3,181,032

109.6

流通事業

海外事業

22,477

84.0

合計

3,203,510

109.4

 

(注) 1.金額は、当期総製造費用によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.流通事業については、該当ありません。

 

(2) 商品及び製品仕入実績

当連結会計年度における商品及び製品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

野菜苗生産販売事業

42,137

116.2

流通事業

201,533

85.7

海外事業

合計

243,670

89.8

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、仕入価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.海外事業については、該当ありません。

 

(3) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

野菜苗生産販売事業

4,034,522

107.7

336,272

126.0

流通事業

海外事業

9,668

286.5

63

31.1

合計

4,044,191

107.8

336,336

126.0

 

(注) 1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.流通事業については、該当ありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

野菜苗生産販売事業

4,113,772

105.0

流通事業

260,400

88.0

海外事業

21,820

117.2

合計

4,395,994

103.9

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) 閑散期対策

当社グループの第1四半期(11月~1月)の業績は、野菜苗生産販売事業の閑散期に当たり、他の四半期に比べて売上高が減少するため、損失計上が続いております。また、損失額につきましても、繁忙期の生産能力拡大を目的とした設備投資や人員増加等が第1四半期においては負担となり損失額が増加傾向にあります。

本件については、当社グループの経営上の重要課題として認識しており、引き続き閑散期の受注拡大とコスト削減に努めながら、コンシューマー向けの新商品開発を進めてまいります。

 

(2) 人材の育成及び栽培技術の伝承

接ぎ木苗の生産には、技術・ノウハウの習得に時間を要し、マニュアル化が難しいとされております。当社グループは、今後の規模拡大が品質低下の原因とならないよう努めており、基本技術マニュアルの見直しや栽培指導カリキュラムの作成に努めております。また、栽培技術者の技術・ノウハウを共有するために、過去の栽培事例を再検証し、苗の品質・規格の統一をするための栽培試験を繰り返しております。今後も、技術開発部門を中心に環境データと品質の検証及び分析を行い、技術・ノウハウの早期習得と共有化を目指し、優秀な人材の育成に努めてまいります。

 

(3) 新規事業及び新商品の開発

当社グループの主力製品は野菜の接ぎ木苗であり、売上高及び利益の大部分に貢献しております。接ぎ木苗の国内需要は利用率及び購入率の向上により増加傾向にあるものの、長期的な先行きにつきましては予測困難な状況であり、当社の経営目標である「売上高100億円、東証一部上場」を達成するためには、新たな収益基盤の確立が重要課題のひとつと認識しております。

当社グループは、現在、野菜苗生産販売事業に関連して農業資材等の仕入販売事業や関連会社(ファンガーデン株式会社)による小売事業を開始しておりますが、さらなる企業価値向上のため、今後も引き続き新規事業及び新商品の開発に努めてまいります。

 

(4) 中国事業について

当社グループは、日本国内において野菜苗の生産販売事業を全国展開しておりますが、今後のさらなる企業価値向上を目指し、海外でのアグリビジネスを本格的にスタートするため、平成26年11月に青島芽福陽園芸有限公司を子会社化いたしました。

しかしながら、海外事業の当連結会計年度の業績は、売上高21百万円、セグメント損失9百万円となりました。当社としましては、早期の黒字化を目指しており、日本で培った農業技術を活用して、品質の向上及び生産性の向上を図りながら販売力の強化及び収益構造の改革を進めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 天候不順、異常気象について

当社グループの主たる事業は、野菜苗の受注生産であります。生産の大部分はハウス内で栽培しておりますので、気温及び日照等、天候の影響を受けることになります。また、天候不順が続くと苗の品質に影響し、製品価値の低下に繋がります。そのため、当社グループでは、品質の安定化を目指し、閉鎖型苗生産施設や冷房設備等の新型設備の導入、天候に合わせた栽培方法・技術・ノウハウの蓄積、研究開発及び委託展開による生産地の分散等の施策を行ってまいりました。しかしながら、天候不順の影響は完全に回避できるものではなく、猛暑、日照不足、台風といった天候不順及び異常気象の発生により、十分な品質や生産量が確保されない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、上述の通り生産地の分散を進めておりますが、一次育苗については現時点において、その大部分を本社農場で行っております。その結果、上述の天候不順及び異常気象の影響を受ける場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 自然災害による影響について

平成23年3月11日に発生しました東日本大震災では、当社のいわて花巻農場において停電、燃料不足、物流機能の停滞等が発生しました。また、平成26年2月に関東甲信地域で発生した記録的な大雪では、当社の顧客(農家)が所有するビニールハウス等の農業施設が倒壊するなどの甚大な雪害が発生し、当社への苗の発注が減少いたしました。当社は自社農場及びパートナー農場(委託先)の全国展開によりリスク分散を図っておりますが、今後、このような想定を上回る自然災害が発生した場合、本社機能の停止、生産農場の停止、受注の減少等により、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3) 種子、原油価格の変動について

原材料である種子は、一般的に品種改良されるたびに新品種として発表され、基本的には付加価値が高くなるにつれて仕入価格も上昇していきます。また、現在は海外での採種が主流であるため現地の経済状況及び採種環境等の影響により突然値上がりする場合があります。また、原油価格の上昇は重油・灯油の値上がりによる冬期の育苗コストの上昇に加え、あらゆる育苗資材の仕入価格上昇に繋がることとなります。

当社グループは、過去に発生したこのような原材料価格及び燃料単価高騰時においては、仕入先の変更、種子メーカーとの連携、省エネ資材・設備の利用等によりコストダウンを図りながら製品販売価格の調整を行ってまいりましたが、今後、消費者の低価格志向が進むことにより価格調整での対応ができない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(4) 病害虫について

当社グループは、一部、完全閉鎖型苗生産施設を利用しておりますが、大部分は屋外でのハウス栽培を行っております。そのため、病気や害虫の発生を完全に防ぐことは極めて難しい状況にあります。当社グループでは病害虫の発生を防ぐため、長年のデータ蓄積による発生予測、病害虫侵入防止設備の導入(物理的防除)、圃場内の清掃、予防農薬の散布、病害虫の早期発見に努めておりますが、生産者に納品した後に病害虫が発生する可能性があります。この場合、発生時期と病害虫の種類によっては当社グループの責任において生産者に対する何らかの補償を行う可能性や風評により受注が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 栽培技術者の育成について

当社グループは、生産拠点を全国展開しており、栽培技術者個々の技術・ノウハウを組織全体に広げていく必要があります。そのため、技術・ノウハウを早く習得させるために、入社後すぐに実践の場に立たせ、多くの経験を蓄積できる体制にしております。また、栽培技術者の担当する品目や育苗施設を固定化し、栽培技術指導者を中心としたチームを組織して競争意識を持たせるなどの相乗効果を図っております。

全国の自社農場で技術・ノウハウを習得した栽培技術者も育ち始めており、現在のところ不足はしておりませんが、今後生産拠点がさらに増加及び拡大されることによって、十分な栽培指導が行き渡らなくなる場合や技術・ノウハウ向上のための費用が増加する場合、また、人材確保が困難な場合や人材確保のための費用が増加する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 競合について

当社グループは、野菜接ぎ木苗の生産販売に特化しており、接ぎ木苗の利用者の獲得において先行しているものと認識しております。今後も更なるシェアの拡大を目指し、営業部門の強化、顧客ニーズに対応した商品開発、生産能力の拡大等を図っておりますが、今後、異業種からの参入及び競合他社の拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが今後において、競合他社等の影響により当社グループの競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 野菜苗生産販売事業への依存について

当社グループは、野菜接ぎ木苗の生産販売に特化しており、売上高及び利益の大部分に貢献しております。当社グループといたしましては、実生苗(接ぎ木をしていない苗)の売上拡大や農業資材・農産物の仕入販売事業(流通事業)の拡大、販売先の新規開拓や深耕拡大、新規事業の開発に取り組んでおりますが、現時点では野菜の接ぎ木苗に依存しております。

接ぎ木苗の普及は引き続き進んでいるものの、今後、日本農業がどのように進展していくかについては不透明な部分もあり、国の政策方針の転換、輸入野菜の増加、農家の高齢化及び後継者不足等により、今後の日本農業に大きな変化が生じた場合、また、予期せぬ技術革新によって接ぎ木苗の需要が著しく減少した場合、当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(8) 業績の変動について

当社グループの業績は、第1四半期において、他の四半期に比べ売上高が低下する傾向にあり、利益も売上高の変動の影響を受けて低下する傾向になっております。これは、当社グループの主力製品である野菜苗の需要が、当社の第1四半期にあたる11月~1月に全国的に減少するためであります。現在、閑散期に向けた新製品の開発を急いでおりますが、当面は第1四半期の売上高が他の四半期に比べて低下することが予想されます。このため、第1四半期の業績が、年間の業績の傾向を示さない可能性があります。

なお、平成28年10月期における四半期毎の業績の概要は以下のとおりであります。

(単位:千円)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

年度合計

売上高
(構成比 %)

431,649

(9.8)

1,464,057

(33.3)

996,534

(22.7)

1,503,753

(34.2)

4,395,994

(100.0)

売上総利益又は売上総損失(△)
(構成比 %)

△16,456

(△1.7)

375,789

(39.2)

235,525

(24.6)

364,037

(37.9)

958,895

(100.0)

営業利益又は営業損失(△)
(構成比 %)

△244,099

(-)

80,083

(-)

△43,811

(-)

109,408

(-)

△98,418

(-)

 

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(9) 特有の法的規制等について

当社及びベルグ福島株式会社は、農地法で規定された農業生産法人ではないため、農地の取得が認められておりません。なお、以前は農地保護を目的とした農地法の規定により、一般の事業会社は農地を借りることもできませんでしたが、現在は、規制緩和の流れを受けた過去数度の農地法及び関連法規の改正によって一般事業会社が農地を借りることが可能になりました。現在、当社につきましても農地を賃借して野菜苗を生産しており、この流れは、当社グループにとって生産設備拡張の自由度が増し、規模拡大への追い風となっております。

しかしながら、今後の新たな農地法及び関連法規の改正の動向が当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。また、農地法及び関連法規以外に、農薬については農薬取締法、毒物及び劇物取扱法、育苗については種苗法の規制を受けており、それらの法規の改正等の動向によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 中国での事業展開について

当社グループは、中国の巨大マーケットでの事業活動を実施するため、平成26年11月に中国の青島芽福陽園芸有限公司を子会社化いたしました。今後、中国における法的規制、政情・経済の変動など予測不能な事態が発生し、中国子会社の事業展開に影響が出た場合、当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 委託生産に関する外注取引契約

契約会社名

相手先の名称

契約品目

契約内容

契約期間

ベルグアース株式会社

株式会社山口園芸

野菜苗全般

野菜苗の外注取引契約

平成19年11月1日~平成20年10月31日
(但し、契約期間終了後も異議のない限り自動的に1年間ずつ更新する)

ベルグアース株式会社

株式会社花の海

同上

同上

平成19年11月1日~平成20年10月31日
(但し、契約期間終了後も異議のない限り自動的に1年間ずつ更新する)

 

 

(2) 農地利用に関する契約

契約会社名

相手先の名称

農場名

契約品目

契約内容

契約期間

ベルグアース株式会社

地主5名

本社農場

農地: 8,267㎡

農業生産法人以外の一般法人が農地を賃借し、利用できる契約

平成28年11月1日~
平成33年10月31日

ベルグアース株式会社

地主1名

本社農場

農地:   485㎡

同上

平成28年10月10日~
平成34年10月31日

ベルグアース株式会社

地主2名

本社農場

農地: 1,318㎡

同上

平成25年7月1日~
平成35年6月30日

ベルグアース株式会社

地主1名

本社農場

農地:   207㎡

同上

平成25年9月1日~
平成35年8月31日

ベルグアース株式会社

地主1名

本社農場

農地:   361㎡

同上

平成27年6月26日~
平成32年6月25日

ベルグアース株式会社

地主1名

本社農場

農地: 2,891㎡

同上

平成26年7月1日~
平成36年6月30日

ベルグアース株式会社

地主1名

本社農場

農地: 2,199㎡

同上

平成27年11月1日~
平成32年10月31日

ベルグアース株式会社

地主7名

長野農場

農地:20,111㎡

同上

平成28年4月1日~
平成31年3月31日

ベルグアース株式会社

地主1名

長野農場

農地: 5,950㎡

同上

平成26年7月1日~
平成29年6月30日

ベルグアース株式会社

地主1名

松山農場

農地: 2,702㎡

同上

平成24年12月12日~
平成29年12月11日

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社は、野菜苗メーカーとして、新製品や新しい育苗技術の開発及び既存技術の課題解決を目的とした研究開発活動を続けております。大学・公立研究機関・民間企業等とも協力体制を構築し、共同研究及び受託研究に積極的に取り組み、農業の発展に貢献していく方針であります。

当連結会計年度における一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は68,423千円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 野菜苗生産販売事業

当事業部門では、苗の生産性向上、品質向上、付加価値化を最大の研究テーマとして取り組んでおります。

具体的には、育苗施設の環境モニタリングによる最適育苗環境の構築、閉鎖型育苗の生産性向上や苗の高付加価値化、新規完全閉鎖型育苗装置の開発、病害虫防除効果の高い新規接ぎ木苗の開発など多岐にわたる課題に取り組み、一定の成果をあげております。

また、大学や公立研究機関との協力体制を構築しており、苗の開発・普及において研究データの共有化や意見交換を行い、研究成果を迅速に生産現場へ落とし込む体制を整えております。

 

(2) 流通事業

該当事項はありません。

 

(3) 海外事業

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的な判断に基づき会計上の見積りを行っております。この連結財務諸表の作成にあたり重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

流動資産は、前連結会計年度末と比べ471,329千円(22.1%)減少の1,662,808千円となりました。これは、現金及び預金が501,132千円減少したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末と比べ203,261千円(10.9%)増加の2,064,351千円となりました。これは、育苗施設の新設等により有形固定資産が195,666千円増加したこと等によるものであります。

流動負債は、前連結会計年度末と比べ265,990千円(16.1%)減少の1,381,732千円となりました。これは、短期借入金が100,000千円、1年内返済予定の長期借入金が26,870千円それぞれ増加した一方で、支払手形及び買掛金が134,272千円、未払金が27,907千円、前受金が195,224千円それぞれ減少したこと等によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度と比べ48,777千円(5.0%)減少の929,467千円となりました。これは、繰延税金負債が73,986千円、資産除去債務が30,177千円それぞれ増加した一方で、長期借入金が156,499千円減少したこと等によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末と比べ46,699千円(3.4%)増加の1,415,959千円となりました。

 

(3) 経営成績の分析

① 売上高

当連結会計年度における売上高は4,395,994千円(前期比3.9%増)となりました。詳細につきましては「第2 事業の状況 1業績等の概要」をご参照ください。

 

② 売上原価

当連結会計年度における売上原価は3,437,098千円(前期比7.9%増)となりました。この結果、売上総利益は958,895千円(前期比8.5%減)となりました。

 

③ 販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,057,314千円(前期比6.6%増)となりました。この結果、営業損失は98,418千円(前期は営業利益55,436千円)となりました。

 

④ 営業外損益

当連結会計年度における営業外収益は受取手数料3,936千円、補助金収入12,123千円等により21,289千円となりました。営業外費用は支払利息5,542千円、持分法による投資損失8,887千円等により14,475千円となりました。この結果、経常損失は91,604千円となりました。

 

⑤ 特別損益

当連結会計年度における特別利益は補助金収入243,500千円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は151,895千円(前期比133.3%増)となりました。

 

⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度における税効果会計適用後の法人税等合計は86,258千円(前期比135.1%増)、非支配株主に帰属する当期純利益は51,655千円(前期は非支配株主に帰属する当期純損失4,901千円)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は13,981千円(前期比58.0%減)となりました。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ509,532千円(54.7%)減少の421,706千円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、△48,520千円(前連結会計年度は543,104千円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益151,895千円、減価償却費214,077千円、補助金収入△255,623千円、仕入債務の増減額△134,272千円、補助金の受取額59,019千円等によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、△416,227千円と前連結会計年度と比べ支出が25,155千円(6.4%)の増加となりました。これは、有形固定資産の取得による支出△384,296千円、投資有価証券の取得による支出△20,000千円等によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、△42,490千円(前連結会計年度は488,631千円の収入)となりました。これは、短期借入れによる収入596,100千円、短期借入金の返済による支出△496,100千円、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出△229,629千円等によるものであります。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

① 全国農場展開

当社は、野菜苗マーケットのシェア拡大策として、全国各地の需要地に向けた直営農場及びパートナー農場の展開を積極的に進めてまいります。具体的には、各産地・地域の個別ニーズに合わせた生産農場を展開し、全国同一の生産体制から、地域密着型の個別農場展開を進めることによって、各地域にきめ細かく対応しシェア拡大を目指してまいります。注力するエリアとしましては、引き続き需要の高い関東・九州エリアに向けた直営農場の増床とパートナー農場の開拓を進め、産地需要・家庭園芸需要の取り込みと、潜在顧客の開拓を加速させてまいります。

 

② 商品戦略

主力商品である野菜の接ぎ木苗では、ベースとなる一般商品の拡大とともに営利生産者の課題可決に繋がる独自商品の販売拡大を目指しており、苗に更なる機能を付与した付加価値の高い商品展開を実現するために、研究機関・大学・異業種との積極的な研究・開発を行ってまいります。一方の一般家庭園芸向け商品としましては、収穫の喜び、選ぶ楽しみ、家族で作る幸せ、新しい発見など、家庭園芸の魅力を伝えられる商品展開を進めており、種子メーカーやホームセンターと連携した商品提案を展開してまいります。また、商品展開の裾野を広げるため、接ぎ木苗に依存しない商品の拡大も目指しており、接ぎ木技術を必要とする果菜類に留まらず、野菜・果物全般にわたった商品提案を進めてまいります。

 

③ 多角化

ファンガーデン株式会社を設立し、野菜苗・花苗を中心とした利益率の高い園芸商材を直売し、小規模農家にも提案可能な園芸店をオープンしております。ユーザーに直接提案できるメリットを最大限に活かし、より一般家庭園芸目線の商品開発や、小規模農家への多彩な商品供給など、コンシューマーから小規模兼業農家の要望にワンストップで応えられる園芸店を目指してまいります。

 

④ グローバル化

成長産業化を見据えた展開としてグローバル化は必須と考え、巨大マーケットである中国市場へ進出致しました。中国では5ヵ年の重点政策の中で農業近代化を掲げており、国民の食の安全・環境意識の高まりもあり、海外の先進的な農業技術、特に日本の安心安全を担保する農業生産に高い注目が集まっております。当社グループとしても、中国国内の日本式ニーズの需要を取り込むため、先進的な育苗技術と植物工場技術を中心に、種苗から農産物生産にわたる事業展開を推し進めていく予定であります。