文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、野菜苗生産をコア事業として取組み「良い苗をいつでも・どこでも・いくらでも」の経営方針の基、使いやすさ、環境への配慮、お客様一人ひとりにあった苗づくりを目指し、閉鎖型育苗施設などの新設設備による安定した生産体制と全国各地のパートナー農場との連携により事業展開を拡大してまいりました。そして、当社グループのフィールドは、野菜苗の枠組みを超え、ITを活用した農業やロボット開発、種や培土などの農業資材等の新商品開発、家庭園芸を楽しむ個人のお客様へのサービス拡充を行い、さらには、アジアを中心とし世界市場へ向けて進み始めています。全ては「人々の食と暮らしを豊にするために」日本から世界の農業に革命を興すことができる企業を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループは、経営理念である「人々の食と暮らしを豊かにする」を継続的な目標とし、新たなアグリビジネスの構築に向かい、「全国農場展開」「多角化・多品目化」「グローバル化」の三つの成長戦略を掲げており、事業拡大と企業の成長及び収益力の向上を目指します。これらの成長戦略に沿った指標として、売上高と営業利益を重要な指標として捉えております。
当社グループは、中長期成長に向けた取り組みとして、「全国農場展開」「多角化・多品目化」「グローバル化」の三つの柱を有機的に結びつけた成長戦略で事業の拡大を目指してまいります。また、20周年を迎える2020年を節目とし「地域への恩返し」をスローガンに、愛媛から全国へ、日本から世界へ向けて、その地域に貢献できる企業を目指し事業構造の見直しと事業基盤の確立を図ってまいります。
① 全国農場展開
野菜苗マーケットのシェア拡大策として、全国各地の需要地に向けた直営農場及びパートナー農場の展開を積極的に進めてまいります。具体的には、各産地・地域の個別ニーズに合わせた生産農場を展開し、全国同一の生産体制から、地域密着型の個別農場展開を進めることによって、各地域にきめ細かく対応しシェア拡大を目指してまいります。注力するエリアとしましては、「北海道・千葉・中部地区・九州地区」を更なる事業展開における新たな農場の開設地域とし、直営農場の増設とパートナー農場の開拓を進め、産地需要・家庭園芸需要の取り込みと、潜在顧客の開拓を加速させてまいります。
② 多角化・多品目化
ファンガーデン株式会社にて野菜苗・花苗を中心とした利益率の高い園芸商材を直売し、園芸愛好家や小規模農家にも提案可能な園芸店を運営しております。ユーザーに直接提案できるメリットを最大限に活かし、一般家庭園芸目線の商品開発や多彩な商品供給など、一般消費者から小規模兼業農家の要望にワンストップで応えられる園芸店を目指し、包括的なサービス提供を目指してまいります。
また、千葉県長生郡長南町にて育種及び品種開発等を事業とする株式会社むさしのタネは育種事業に加え、肥料等の改良試験等も取り組んでおり、日本一の供給力を持つ苗事業との相乗効果により、生産者の期待に応えられる品種の開発及び改良を行い、より付加価値の高い苗の供給と優良な農業資材の提案に繋げてまいります。
③ グローバル化
農業の成長産業化を見据えた展開としてグローバル化は必須と考え、巨大マーケットである中国市場に進出致しました。中国の2018年経済発展方針の重点活動に「農村振興戦略の実施」が掲げられており、三農問題(農業・農村・農民)の解決を重要課題とし、近代化農業の推進、農村土地制度の改革が進められております。また、国民の食の安全・環境意識の高まりもあり、先進的な農業技術・生産設備・優良な資材を使った農業ビジネスモデルが重要視されており、特に日本の安心安全を担保する農業生産に高い注目が集まっております。当社グループとしても、日本国内で培ってきた技術やノウハウを活かし、現地企業と連携しながら事業基盤を整え、中国国内の需要を取り込むため、種苗から農産物生産にわたるアグリビネス事業の展開を推し進めてまいります。
当社グループは、「食と暮らしを豊かにする」を経営理念に掲げ、国内外における農作物をはじめとする食料の安定供給に深く関わる農業の果たす社会的役割に責任を持ち、以下に掲げた課題に取り組みながら、安定的な成長とグローバルな事業展開を目指してまいります。
① 全国農場展開における生産能力の拡大及び収益力強化
当社は、愛媛、長野、茨城、福島、岩手に当社グループ農場を展開しておりますが、成長戦略の一つである「お客様により近い農場での苗生産」を実現するためには、直営農場及び協力企業との農場展開が重要課題となります。
当社グループでは、「北海道・千葉・中部地区・九州地区」を、更なる事業展開における新たな農場の開設地域としており、新たな農場では、機械化やIT技術を用いた生産設備を導入することにより、生産能力の拡大とともに、生産の効率化を目指し収益力の強化を図ります。
② 多品目化による野菜苗生産販売事業における閑散期の利益確保
当社の第1四半期(11月~1月)の業績は、野菜苗生産販売事業の閑散期に当たり、他の四半期に比べて売上高が減少するため、損失計上が続いております。また、損失額につきましても、繁忙期の生産能力の拡大等が第1四半期においては負担となり損失が増加傾向にあります。
本件については、商品開発及び技術開発による新たな商品の提案、パートナー農場や農業関連企業との連携を強化することで安定的な生産と多様な品種・品目の苗の供給が可能となり、成長戦略の一つである苗の多品目化に繋がります。「1品目1億円商品」を目指し、販路並びに売上が拡大することにより閑散期の利益確保に繋げます。
③ 多角化による事業基盤の強化
当社の主力製品は野菜接ぎ木苗であり、売上高及び利益の大部分に貢献しております。接ぎ木苗の国内需要は購入率は向上しているものの、農業界では農業従事者の高齢化や人手不足などの課題も多く残っており、長期的な先行きについては予測困難な状況にあります。そのため、当社の経営目標である「東証一部上場」を達成するためには、第2の事業基盤の確立が重要課題の一つと認識しております。
当社グループでは、関連会社と連携し総合園芸店を活用した販路の拡大、自社ブランド品種の種子の開発及び新たな商品開発等に加え、日本国内では試作・試験・分析を通じて有益な情報提供や生産者向けの商品提案を行うなど営業推進に努め事業拡大を目指してまいります。更に、日本国内の農業関連メーカーとの連携を高め海外に販路を広めることにより、第2の事業基盤の確立に取り組んでまいります。
④ グローバル化の推進及び収益の改善
海外事業につきましては、中国国内での育苗事業や肥料等の仕入販売、生産技術開発のための試験等を行い、本格的な事業化に向け様々な取り組みを行っておりますが、継続的に営業損失を計上しております。
グローバルビジネス展開は当社グループにおける、もっとも重要な成長戦略であり、日本国内で培った育苗技術やノウハウを活かした本格的な育苗事業の早期始動、当社の保有する技術開発を中心とした「メイド・バイ・ジャパン」の取り組み、国内外の提携企業との連携強化による東アジアを中心とした事業展開を推し進めることにより、早期に事業基盤を整え黒字化を目指してまいります。
⑤ 事業拡大に向けた人材育成及び組織作り
当社グループの成長戦略である「全国農場展開」・「多角化・多品目化」・「グローバル化」を実現するためには、優秀な人材の継続的な確保と組織力強化に向けた組織体制の整備が重要だと考えております。新卒採用を含む積極的な採用活動、研修制度や人事評価制度の充実を図り、技術・ノウハウを継承し、成長を支える人材の育成に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
当社グループの主たる事業は、野菜苗の受注生産であります。生産の大部分はハウス内で栽培しておりますので、気温及び日照等、天候の影響を受けることになります。
天候不順が続くと苗の品質に影響し、製品価値の低下に繋がります。そのため、当社グループでは、品質の安定化を目指し、閉鎖型苗生産施設や冷房設備等の新型設備の導入、環境計測制御装置の導入、天候に合わせた栽培方法・技術・ノウハウの蓄積、研究開発及び委託展開、一次育苗農場の増加及び生産能力拡大による生産地の分散等の施策を行ってまいりました。しかしながら、天候不順の影響は完全に回避できるものではなく、猛暑、日照不足、台風といった天候不順及び異常気象の発生により、十分な品質や生産量が確保されない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、上述の通り生産地の分散を進めておりますが、天候不順及び異常気象、想定を上回るような自然災害の発生の影響を受け、本社機能の停止、生産農場の停止、受注の減少等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
原材料である種子は、一般的に品種改良されるたびに新品種として発表され、基本的には付加価値が高くなるにつれて仕入価格も上昇していきます。また、現在は海外での採種が主流であるため現地の経済状況及び採種環境等の影響により突然値上がりする場合があります。また、原油価格の上昇は重油・灯油の値上がりによる冬期の育苗コストの上昇に加え、あらゆる育苗資材の仕入価格上昇に繋がることとなります。
当社グループは、過去に発生したこのような原材料価格及び燃料単価高騰時においては、グループ企業での育種事業の開始、仕入先の変更、種子メーカーとの連携、省エネ資材・設備の利用等によりコストダウンを図りながら製品販売価格の調整を行ってまいりましたが、今後、消費者の低価格志向が進むことにより価格調整での対応ができない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、完全閉鎖型苗生産施設を利用しておりますが、主に屋外でのハウス栽培を行っております。そのため、病気や害虫の発生を完全に防ぐことは極めて難しい状況にあります。当社グループでは病害虫の発生を防ぐため、長年のデータ蓄積による発生予測、病害虫侵入防止設備の導入(物理的防除)、圃場内の清掃、予防農薬の散布、病害虫の早期発見に努めておりますが、生産者に納品した後に病害虫が発生する可能性があります。この場合、発生時期と病害虫の種類によっては当社グループの責任において生産者に対する何らかの補償を行う可能性や風評により受注が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、生産拠点を全国展開しており、栽培技術者個々の技術・ノウハウを組織全体に広げていく必要があります。そのため、技術・ノウハウを早く習得させるために、入社後すぐに実践の場に立たせ、多くの経験を蓄積できる体制をとり、栽培技術者の担当する品目や育苗施設を固定化し、栽培技術指導者を中心としたチームを組織して競争意識を持たせるなどの相乗効果を図っております。また、技術開発部による、新たな生産技術の開発やデータの蓄積等を行い、栽培技術の改善及び育成に役立てております。
全国の自社農場で技術・ノウハウを習得した栽培技術者も育ち始めており、現在のところ不足はしておりませんが、今後生産拠点がさらに増加及び拡大されることによって、十分な栽培指導が行き渡らなくなる場合や技術・ノウハウ向上のための費用が増加する場合、また、人材確保が困難な場合や人材確保のための費用が増加する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、野菜接ぎ木苗の生産販売に特化しており、接ぎ木苗の利用者の獲得において先行しているものと認識しております。今後も更なるシェアの拡大を目指し、営業部門の強化、顧客ニーズに対応した商品開発、生産能力の拡大等を図ってまいりますが、今後、異業種からの参入及び競合他社の拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが今後において、競合他社等の影響により当社グループの競争優位性が低下した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、野菜接ぎ木苗の生産販売に特化しており、売上高及び利益の大部分に貢献しております。当社グループといたしましては、実生苗(接ぎ木をしていない苗)の売上拡大や農業資材等の仕入販売事業の拡大、流通業者との連携、販売先の新規開拓や深耕拡大、海外事業、育種事業等の新たな事業開発に取り組んでおりますが、現時点では野菜の接ぎ木苗生産販売事業に依存しております。
接ぎ木苗の普及は引き続き進んでいるものの、今後、日本農業がどのように進展していくかについては不透明な部分もあり、国の政策方針の転換、輸入野菜の増加、農家の高齢化及び後継者不足等により、今後の日本農業に大きな変化が生じた場合、また、予期せぬ技術革新によって接ぎ木苗の需要が著しく減少した場合、当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの業績は、第1四半期において、他の四半期に比べ売上高が低下する傾向にあり、利益も売上高の変動の影響を受けて低下する傾向になっております。これは、当社グループの主力製品である野菜苗の需要が、当社の第1四半期にあたる11月~1月に全国的に減少するためであります。現在、閑散期対策として花苗や玉ねぎ苗の売上が増加しており、新製品の開発を急いでおりますが、当面は第1四半期の売上高が他の四半期に比べて低下することが予想されます。このため、第1四半期の業績が、年間の業績の傾向を示さない可能性があります。
なお、2019年10月期における四半期毎の業績の概要は以下のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社及びベルグ福島株式会社は、農地法で規定された農地所有適格法人ではないため、農地の取得が認められておりません。なお、以前は農地保護を目的とした農地法の規定により、一般の事業会社は農地を借りることもできませんでしたが、現在は、規制緩和の流れを受けた過去数度の農地法及び関連法規の改正によって一般事業会社が農地を借りることが可能になり、規模拡大が進めやすくなっております。現在、当社につきましても農地を賃借して野菜苗を生産しており、この流れは、当社グループにとって生産設備拡張の自由度が増し、規模拡大への追い風となっております。
しかしながら、今後の新たな農地法及び関連法規の改正の動向が当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。また、農地法及び関連法規以外に、農薬については農薬取締法、毒物及び劇物取扱法、育苗については種苗法の規制を受けており、それらの法規の改正等の動向によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、中国の巨大マーケットでの事業活動を実施するため、2014年11月に中国の青島芽福陽園芸有限公司を子会社化、2017年12月に北京欣璟農業科技有限公司を中国のパートナー会社と設立しました。農業関連の様々な規制緩和は進んでおり、外資系企業が中国国内で事業を行う幅は広がっております。しかしながら、今後、中国における法的規制、政情・経済の変動など予測不能な事態が発生し、中国子会社及び関連会社の事業展開に影響が出た場合、当社グループの事業展開や業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における我が国経済は、雇用情勢や所得環境の改善などを背景に、緩やかな景気回復基調で推移しておりましたが、消費税増税に伴う景気懸念、日韓関係の悪化、自然災害による国内企業への影響など様々な問題も抱えております。また、米国と中国との貿易摩擦の長期化など海外経済の日本経済に与える影響についても注視する必要があります。
農業界では、隣国中国は農業振興の観点から農業構造改革が急速に進み、政策的に企業参入を中心とした大規模化・集約化・機械化等の近代農業を推し進めております。特に野菜生産における種子・苗に対する注目が高まり、日本の技術への関心は強まりを見せており当社グループの追い風となっております。
日本農業を取り巻く環境は、近年、農業構図の変化により農地所有適格法人等の台頭が目覚しく、高収入作物の導入、農作物の輸出等新しい農業が各地で展開されています。また、AIやIoT、ロボット等の新技術が進展する中で、農業分野においても新技術を駆使したスマート農業の実現に向けて様々な取り組みが行われており、当社においてもITを活用した農業やロボット開発に携わるなど農業の未来に向けた取り組みを行っております。一方では、中山間地域をはじめとする農村地区での急激な人口減少、日本国内の食料消費の縮小、農業従事者の高齢化や人手不足など従来からの問題も含め課題は多く残っております。また、2019年は相次ぐ台風による一連の豪雨・暴風・河川の氾濫による自然災害の発生により、関東地方を中心に人的・物的被害があったほか農業関連でも甚大な被害が発生いたしました。従来からの厳しい農業環境に加え、近年は異常気象が相次ぐ中、予想困難な自然環境と向き合い人々の食と暮らしに寄与する農業を支えることの重要性は高まっております。このような農業環境の中、当社グループは成長戦略として掲げる「全国農場展開」「多角化・多品目化」「グローバル化」の基、品質の改善やサービスの向上を目指し事業拡大に取り組んで参りました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,885,559千円(前期比4.0%増)、営業利益72,684千円(前期比432.8%増)となりました。一方、関連会社の持分法による投資損失が拡大したことにより、経常利益31,912千円(前期比9.0%増)、親会社株主に帰属する当期純損失3,767千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益29,212千円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
(野菜苗生産販売事業)
当事業部門におきましては、自社農場の生産設備増設等に伴う生産供給体制の強化、チャーターや自社便を利用することによる配送方法の改善及び営業推進強化により、閑散期(11~1月)受注拡大に取り組んできました茨城県内向けのメロン苗等、ホームセンター向けの玉ねぎ苗や花苗等の受注拡大に加え、育苗業者向けのトマト、キュウリ等の当社オリジナルのヌードメイク苗やセル苗の需要の増加、品質を評価されたことによるメロン、スイカ苗の受注増など順調に売上が推移いたしました。また、2019年7月に株式会社長野セルトップより花苗事業を譲受け、新たに花苗の生産・販売を開始し売上拡大に繋がりました。一方で、生産者の高齢化等により生産規模の縮小が進み競業他社との受注競争も増しているため、グループ一丸となり品質の安定化を第一に新たなサービスや商品の提案に取り組んで参ります。
損益面におきましては、生産量増加による人件費や原材料費等が増加する中、配送費の値上による負担は特に増加傾向にありますが、当社では、チャーター便や自社配送の利用、生産者に近い農場で二次育苗を行うことにより配送コストの増加を抑えることができました。また、ベルグ福島株式会社の生産能力の拡大や茨城農場の生産設備拡充、全国各地のパートナー農場との連携により生産効率が向上し利益改善に繋がりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,777,203千円(前期比3.8%増)、セグメント利益(営業利益)499,894千円(前期比17.0%増)となりました。
品目分類別の売上高は次のとおりであります。
(注) ピーマン類として、ピーマン・パプリカ・シシトウ・トウガラシをまとめて表示しています。
規格分類別の売上高は次のとおりであります。
(注) ポット苗は、ポリエチレンのポット(ポリ鉢)で育苗した苗(当社においては、主に断根接ぎ木苗にて育苗した苗)であり、ポットのサイズが大きくなると苗のサイズも大きくなります。セル苗は、小さな穴が連結した容器(セルトレー)で育苗した苗であり、穴数が増えると苗のサイズが小さくなります。
納品地域分類別の売上高は次のとおりであります。
(注) 静岡は「甲信越」に含めて表示しております。
(農業・園芸用タネ資材販売事業)
当事業部門におきましては、海外の種苗会社から優良な品種を選定し、量販店に対して家庭園芸向けの品種提案、関連会社むさしのタネの品種を国内外での販売に向けて積極的に試験を進める等、開発・販売推進を行ったことにより種子売上高28,165千円(前期比50.6%増)となりました。また、培土や肥料等を含む農業関連資材等につきましては、試作・試験・分析を通じて有益な情報提供や生産者向けの商品提案を行うなど、将来に繋がる営業推進に取り組んでおります。
当連結会計年度の業績は、売上高76,587千円(前期比2.1%増)となりました。一方で、営業拡大に向け営業活動や販売促進費等が増加したことにより、セグメント損失(営業損失)5,174千円(前期はセグメント利益3,150千円)となりました。
今後も、様々な商品提案、関連会社での種子の優良品種の改良・開発、各分野の専門分野との連携による農業関連資材の開発などに積極的に取り組み事業拡大に努めてまいります。
(海外事業)
当事業部門におきましては、現在、中国山東省にある子会社にて野菜苗及び花苗の生産、鉢花(シクラメン)の生産、トマト等の青果物の生産を中心とした施設園芸、生産技術開発のための試験等を行っておりますが、当期より中国国内向けに肥料、袋型液肥給液システムを使用した栽培システムの販売を開始したことにより売上拡大に繋がりました。更に、育苗に付随した生産技術開発のための試験等も行っており、現在は、密閉式育苗施設を試験導入し、中国国内への販売を目指し栽培マニュアルの確立及び設備の改良を行っております。
当連結会計年度の業績は、売上高29,304千円(前期比58.8%増)、セグメント損失(営業損失)42,425千円(前期はセグメント損失47,850千円)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、貸し農園事業を行っております。貸し農園は総合園芸店である関連会社ファンガーデンと隣接しており、事業連携により家庭園芸向けの苗や資材の商品開発を行うなど相乗効果を得ております。また、貸し農園では家庭園芸での楽しさや収穫体験等による食育活動、農業を身近に感じることでの食の大切さなど様々な活動を通じて「農業」の魅力を発信する取り組みも行っております。
当連結会計年度の業績は、売上高2,463千円(前期比24.8%減)、セグメント損失(営業損失)は4,173千円(前期はセグメント損失22,952千円)となりました。
② 財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比べ33,943千円(1.9%)増加の1,781,975千円となりました。これは、現金及び預金が18,769千円、受取手形及び売掛金が179,624千円、それぞれ減少した一方で、電子記録債権での債権回収を開始したことにより173,628千円増加、生産拠点等の増加により原材料及び貯蔵品が23,050千円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ29,407千円(1.5%)減少の1,933,813千円となりました。これは、有形固定資産145,722千円を取得した一方で、有形固定資産の減価償却が進んだことにより176,726千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比べ8,415千円(0.5%)増加の1,526,852千円となりました。これは、短期借入金が100,000千円、支払手形及び買掛金が219,306千円減少した一方で、電子記録債務が249,039千円、1年内返済予定の長期借入金が48,868千円、未払金が20,408千円が増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度と比べ1,318千円(0.2%)減少の851,260千円となりました。これは持分法適用に伴う負債が7,705千円増加した一方で、長期借入金が917千円、その他に含まれる繰延税金負債が7,432千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比べ2,560千円(0.2%)減少の1,337,675千円となりました。これは、利益剰余金が16,464千円減少した一方で、非支配株主持分が13,353千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ18,769千円(3.7%)減少の489,299千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、257,081千円(前連結会計年度は157,830千円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益25,083千円、減価償却費178,416千円、持分法による投資損失51,781千円、仕入債務の増加額29,732千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△210,493千円(前連結会計年度は△185,307千円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出△100,213千円、事業譲受による支出△60,000千円、関係会社株式の取得による支出△37,022千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、△66,620千円(前連結会計年度は151,656千円の収入)となりました。これは、短期借入れによる収入450,000千円、短期借入金の返済による支出△550,000千円、長期借入れによる収入300,000千円、長期借入金の返済による支出△252,048千円等によるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、当期総製造費用によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.農業・園芸用タネ資材販売事業及びその他の事業については、該当ありません。
当連結会計年度における商品及び製品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.その他の事業については、該当ありません。
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.農業・園芸用タネ資材販売事業及びその他の事業については、該当ありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的な判断に基づき会計上の見積りを行っております。この連結財務諸表の作成にあたり重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は4,885,559千円(前期比4.0%増)となりました。詳細につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は3,589,163千円(前期比1.2%増)となりました。
野菜苗生産販売事業の受注増加に伴う製造原価の増加及び閑散期の売上拡大のため取り組んできた玉ネギ苗等の製品苗の購入増加によるものであります。
売上拡大及び各農場の生産効率が向上した結果、売上総利益は1,296,395千円(前期比12.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,223,711千円(前期比7.4%増)となりました。
野菜苗の出荷数量の増加及び配送会社の値上に伴う荷造運賃費、事業拡大及び新規事業等への取り組みに伴う人件費、旅費交通費等の増加によるものであります。
この結果、営業利益は72,684千円(前期比432.8%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は受取手数料6,445千円、補助金収入7,277千円等により17,664千円となりました。営業外費用は支払利息4,614千円、持分法による投資損失51,781千円等により58,436千円となりました。この結果、経常利益は31,912千円(前期比9.0%増)となりました。
(特別損益、税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は固定資産除却損4,538千円、減損損失2,290千円により6,829千円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は25,083千円(前期比21.5%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税効果会計適用後の法人税等合計は15,497千円(前期は14,705千円)、非支配株主に帰属する当期純利益は13,353千円(前期は非支配株主に帰属する当期純損失11,962千円)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は3,767千円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益29,212千円)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、農業を取り巻く国内外の環境変化、法的規制、地震や台風等による大規模災害等様々な要因が挙げられ、詳細につきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり認識しております。当社グループでは、外部や事業環境の変化にすばやく対応するための人材育成や組織体制の整備、内部統制強化等により、経営成績に影響を与える可能性のあるリスクの回避及び発生を抑え、適切な対応に努めて参ります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、野菜苗生産販売事業における生産設備の新設及び改修等の設備資金、既存事業拡大及び成長戦略の柱である多角化や海外事業での事業投資や技術研究開発投資及び経常の運転資金があります。これらの資金需要に対して、設備等の投資資金については、金融機関による長期借入、運転資金については、金融機関による短期借入を必要に応じて調達する方針としております。
また、当社グループの主要事業である野菜苗生産販売事業は、季節変動が大きく、第1四半期では支出が先行し営業活動キャッシュ・フローがマイナスになる傾向にあります。その季節的な変動の中で、事業に必要な資金を確保し、機動的かつ安定的な資金調達を行うため、金融機関5行と当座貸越契約を締結しております。
(注)契約期間終了後も異議のない限り自動的に3年間ずつ更新する。
(注)詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。
当社グループは、野菜苗メーカーとして、最先端の育苗技術の開発及び既存技術の課題解決を目的とした研究技術開発活動を続けております。また、野菜苗の育苗技術を活用し新たな苗の開発、関連会社による育種及び品種改良試験、海外での苗事業展開に向けた技術開発、新たな商材の発掘及び開発のための検証試験にも積極的に取り組んでおります。
大学・公立研究機関・民間企業等とも協力体制を構築し、共同研究及び受託研究に積極的に取り組み、農業の発展に貢献していく方針であります。
当連結会計年度における一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1) 野菜苗生産販売事業
当連結会計年度の野菜苗生産販売事業に係る研究開発費は、
当事業部門では、苗の生産性向上、品質向上、付加価値化を最大の研究テーマとして取り組んでおります。
具体的には、育苗施設の環境モニタリングによる最適育苗環境の構築、閉鎖型育苗の生産性向上や苗の高付加価値化、新規完全閉鎖型育苗装置の開発、病害虫防除効果の高い新規接ぎ木苗の開発、関連会社のタネ品種や海外品種の種子選別技術の研究など多岐にわたる課題に取り組み、一定の成果をあげております。
また、大学や公立研究機関との協力体制を構築しており、苗の開発・普及において研究データの共有化や意見交換を行い、研究成果を迅速に生産現場へ落とし込む体制を整えております。
(2) 農業・園芸用タネ資材販売事業
該当事項はありません。
(3) 海外事業
当連結会計年度の海外事業に係る研究開発費は、
連結子会社の青島芽福陽園芸有限公司において、中国国内の環境、気候等に適した苗の栽培技術開発、密閉式育苗装置の試験機を導入し高品質・高付加価値な苗の開発等を行っております。中国だけでなく東アジア地域へ向けた商品開発及び栽培技術の検証を行い日本式農業の普及及び事業拡大へ向けて取り組んでおります。
(4) その他の事業
該当事項はありません。