当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウィルス感染症の拡大は、今後の経過によっては、当社グループの事業活動及び収益確保に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済を含む世界経済は、新型コロナウィルス感染症の世界的な拡大の影響を受け、各国政府におけるロックダウン、営業規制などにより様々な経済活動の自粛が広がり厳しい状況が続きました。また、農業を含む一次産業においては、外食自粛の動きの広がりや一斉休校による学校給食の中止などにより農畜産物、水産物需要が減少、イベント等の自粛による切り花や鉢花の需要縮小など様々な影響を受けております。一方で、テレワークの定着などで「おうち時間」が増えたことにより家庭菜園を始める人が増加しており、ホームセンターや直売所では野菜苗や家庭菜園の関連商品の売れ行きは好調となっております。
このような状況の中、当社グループは成長戦略として掲げる「全国農場展開」「多角化・多品目化」「グローバル化」の基、人々の食と暮らしに寄与する農業を目指し各事業を推進してまいりました。2020年3月には、国内外の農業を中心としたフードバリューチェーンに関連する企業へ投資を行うコーポレートベンチャーキャピタル「FARM to TABLE FUND投資事業有限責任組合」を設立いたしました。フードバリューチェーンは、生産から製造・加工、輸送・流通、消費に至るまでの流れを一つとしてとらえ、それぞれが連携して生産活動の効率化を高めながら商品に付加価値(バリュー)をつけていくことを目的としています。当社グループでは、単一事業の横串活動を推進していくことにより、新たな技術やサービスの導入を積極的に行い、農業を中心とした循環型の「Farm to table」を実現するための取り組みを行っております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,428,499千円と前年同四半期と比べ196,889千円(6.1%)の増収となりました。損益面につきましては、野菜苗・苗関連事業の売上が順調に推移しましたが、自社農場の生産能力拡大に伴う設備投資コストの増加、生産量増加に伴う雇用拡大、新規事業等への取り組みに伴う先行的な人材投資などにより経費が増加しました。また、グループ全体の事業構造の改善・見直し、既存事業とのシナジー効果が期待できる企業のM&A支援等に伴うコンサルティング費用が増加した結果、営業損失214,322千円(前年同四半期は営業損失49,700千円)と前年同四半期に比べて損失が増加いたしました。また、経常損失219,068千円(前年同四半期は経常損失58,616千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失146,814千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失59,408千円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
また、当社グループは、従来より「野菜苗生産販売事業」「農業・園芸用タネ資材販売事業」「海外事業」を報告セグメントとし、報告セグメントに属さない貸し農園事業を「その他」に区分しておりましたが、第1四半期連結会計期間より、貸し農園事業を「野菜苗・苗関連事業」に含め、「野菜苗・苗関連事業」「農業・園芸用タネ資材販売事業」「海外事業」を報告セグメントとして変更しております。以下の前年同期比較については、変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(野菜苗・苗関連事業)
当事業部門におきましては、11~1月の閑散期の受注拡大に向けた営業推進活動により九州、東北、北海道地区の生産者や大規模菜園向けのトマト苗の売上が増加、3~4月の甲信越地区の需要増加によるキュウリ苗の売上が増加いたしました。また、6~7月はベルグ福島の生産設備拡大により、キュウリのワクチン接種苗の供給能力が増加し福島県内向けの受注が拡大したこと、営業推進及び品質評価による北海道、九州向けのトマト苗の受注が拡大したことにより売上が増加いたしました。この結果、売上高は3,318,740千円と前年同四半期と比べ162,406千円(5.1%)の増収となりました。当社グループでは、ベルグ福島の生産設備拡大や現在工事を開始している本社農場の生産設備改築及び新閉鎖型育苗施設の導入により、来期以降の自社での生産能力拡大と品質の安定化に向けて生産供給体制を整えております。その為、損益面につきましては、自社農場での生産能力拡大に向けた人員確保のための雇用単価の引き上げや従業員の雇用環境整備のための有給休暇の取得推進等により労務費が増加した結果、セグメント利益(営業利益)は156,883千円と前年同四半期と比べ106,855千円(△40.5%)の減益となりました。
品目分類別の売上高は次のとおりであります。
(注1) ピーマン類として、ピーマン・パプリカ・シシトウ・トウガラシをまとめて表示しています。
(注2)玉ねぎ苗、葉菜苗、花苗等を含んでおります。
規格分類別の売上高は次のとおりであります。
(注) ポット苗は、ポリエチレンのポット(ポリ鉢)で育苗した一般的な苗(当社においては、主に断根接ぎ木苗にて育苗した苗)であり、ポットのサイズが大きくなると苗のサイズも大きくなります。セル苗は、小さな穴が連結した容器(セルトレー)で育苗した苗であり、穴数が増えると苗のサイズが小さくなります。
納品地域分類別の売上高は次のとおりであります。
(注) 静岡は「甲信越」に含めて表示しております。
(農業・園芸用タネ資材販売事業)
当事業部門におきましては、海外の種苗会社から優良な品種を選抜し、量販店に対して家庭園芸向けの品種提案、関連会社むさしのタネの品種を国内外での販売に向けて積極的に試験を進める等、開発・販売推進を行っておりますが、家庭園芸向けの種子売上が減少した結果、種子売上高17,685千円(前年同四半期22,538千円)となりました。一方で、AIを活用した病害予測サービスとセットになったハウス栽培向けの環境モニタリング装置、生産者向けに販売を開始した土壌改良剤や当社のオリジナル培土の売上が増加したことにより、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は68,746千円(前年同四半期比14.0%増)となりました。損益面につきましては、資材販売推進のための販売促進費が増加したことにより、セグメント損失(営業損失)2,775千円(前年同四半期はセグメント損失1,787千円)となりました。
今後も、様々な商品提案、関連会社での種子の優良品種の改良・開発、各分野の専門企業との連携、また、当社の技術開発部門における新たな商材を使用した栽培方法の確立や野菜苗から青果物の生産過程で発生する課題改善の為の試験を繰り返し行い、最も適した資材等の発掘を行うなど新規商材の開発に積極的に取り組み事業拡大に努めてまいります。
(海外事業)
当事業部門におきましては、従来、中国山東省にある子会社にて野菜苗及び花苗の生産、鉢花(シクラメン)の生産、トマト等の青果物の生産を中心とした施設園芸、生産技術開発のための試験等を行ってまいりました。しかしながら、鉢花(シクラメン)の生産販売につきましては、近年の価格下落傾向の中、現地の生産者との価格差の拡大に加え、新型コロナウィルス感染症の影響による販売数量の低迷等により、当面の間、事業を縮小することといたしました。
当第3四半期連結累計期間の業績は、前事業年度より開始した中国国内向けに肥料、袋型液肥給液システムを使用した栽培システムの販売が本格化したことによる肥料販売の拡大等により売上高41,012千円(前年同四半期比173.7%増)、損益面につきましては、海外事業推進に向けての人員増加等により販売費及び一般管理費が増加した結果、セグメント損失(営業損失)49,903千円(前年同四半期はセグメント損失32,343千円)となりました。
海外事業につきましては、2019年12月に業務提携を開始した株式会社ホーブのイチゴ苗を、中国国内へ向けて輸出するための準備を開始、また、日本国内向けに優良な韓国苗を輸入する取り組みを試験的に行っており、日本の生産者へ安心、安全な苗をいつでも供給できる体制作りを目指してまいります。新型コロナウィルス感染症の影響により中国国内等での営業、マーケティング活動が制限されておりますが、引き続き、中国での育苗事業を中心として新たな事業基盤となるために、海外での事業拡大に向けて、生産設備や育苗の技術開発並びに農業関連市場の調査等を積極的に行ってまいります。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産の合計は、前連結会計年度末と比べ667,221千円(18.0%)増加の4,383,009千円となりました。これは、仕掛品の増加263,517千円、原材料及び貯蔵品の増加104,394千円、建物及び構築物の増加287,268千円、建設仮勘定の増加151,815千円、投資その他の資産の増加96,921千円等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債の合計は、前連結会計年度末と比べ795,345千円(33.4%)増加の3,173,458千円となりました。これは、支払手形及び買掛金の増加185,930千円、短期借入金の増加377,930千円、長期借入金の増加169,651千円、未払金の増加73,673千円等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産の合計は、前連結会計年度末と比べ128,123千円(9.6%)減少の1,209,551千円となりました。これは、剰余金の配当及び親会社株主に帰属する四半期純損失の計上等によるものであります。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費の総額は57,923千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。