文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社グループは、古くから人々が利用してきたコラーゲン素材を活かし、食品市場や健康・美容市場及び医療分野において新たな価値を創造し、健康寿命の延伸や社会課題解決に寄与することを目標としております。また事業活動を通し、地球環境の保全や地域との共生を図りながら、持続可能な社会の実現に貢献すべく、社是及びビジョンを基に事業活動を展開してまいります。
≪社是≫
愛と信(まこと)を基盤とし、
最高の技術と最大の活力により、
社業を発展させ、もって社会に貢献し、
希望ある人生をきずこう。
≪ビジョン≫
「いつまでも元気で若々しくありたい」
そんな世界中の人々の願いをコラーゲンの飽くなき追求により叶えます。
1.お客様の「もっと」を叶える製品・サービスを提供します。
2.研究開発と生産革新に努め、コラーゲンの活躍の場を広げます。
3.挑戦を良しとする組織風土を築き、新たな市場を開拓・創造します。
当社グループは、長期的な成長戦略として主力製品のゼラチンに加えて、コラーゲンペプチドの販売を大きく拡大、さらには医療用分野を飛躍的に伸長させる等、事業ポートフォリオの大きな転換を図ります。
また、中期的な経営方針として経営基盤のさらなる強化・拡大を目指し、以下の3点に取り組みます。
① 注力市場に経営資源を重点配分し、高収益な会社になる
当社グループはコア領域であるフードソリューション、ヘルスサポート、バイオメディカルの各領域において、それぞれ注力市場を特定し、重点的に経営資源を配分します。これにより高付加価値製品の販売拡大を図り、各生産拠点ではDX、AI、ロボットの導入など生産革新を推進し国際的な競争力をつけることにより、高収益な会社を目指します。
② 挑戦を良しとし、取り組むための組織基盤を強化する
事業活動の推進には、重要なステークホルダーである従業員の成長が不可欠です。そのために、従業員の成長を願い、挑戦する人材の育成に努めると共に、新しい評価・処遇制度の構築と運用により、従業員エンゲージメントの向上を図ります。また、女性が生き生きと活躍できる環境を整える様々な取り組みを行っており、2022年3月に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づく優良企業として、厚生労働省より「えるぼし認定(2つ星)」の認定を取得しました。今後も多様な個性と能力を持った人材が能力を発揮できる職場環境の育成に努めることで、組織力の強化や生産性の向上を通して、組織基盤の強化を図ります。
③ ステークホルダーとのつながりを強化し、価値ある存在となる
当社グループは事業の発展を通じ、持続可能な社会の実現に貢献すると共に、関連するSDGsの達成を目標とします。また、従来取り組んできたCSR活動を発展させ、新たにサステナビリティ方針の制定と、最も重点的に取り組んでいく活動を選定、さらにその推進体制を構築しました。今後とも積極的にサステナビリティに取り組んでまいります。加えて、社内外での広報活動を強化することでステークホルダーとのつながりを深め、認知度向上による企業活動の円滑化を図ります。
(2)経営戦略等
① フードソリューション
ホテル・レストランや飲食チェーン店など外食産業は、新型コロナウイルス感染症対策による時短営業や休業により、大変厳しい状況にあります。また、営業を再開しても働き手が確保できず人手不足が深刻化しています。お客様は、高品質の料理を限られたスタッフで顧客宛に提供する必要があります。当社グループでは、このようなニーズにお応えするため、加工度の高い業務用製品の販売拡大に積極的に取り組みます。
また、コロナ禍にあり、一般消費者の健康への意識も高まっており、筋肉などを作る重要な要素であるタンパク質の市場拡大が見込まれます。当社グループでは、タンパク質補給ニーズに対応したコラーゲン製品やお客様の課題解決につながるソリューションを引き続き提案してまいります。
② ヘルスサポート
当社グループでは肌、骨、血管、筋肉などアンチエイジング効果をもつ機能性コラーゲンペプチドを「Wellnex(ウェルネックス)」ブランドとして展開しております。今後もコラーゲンペプチドの機能性の更なる追求を行い、スポーツにおける関節・筋肉のケア、高齢者のフレイル予防などの製品開発と販売を目指します。重点市場である北米及びアジアではWellnexブランドの認知度拡大により、美容用途の販売拡大に努めます。
また、一般消費者向けのコラーゲン食品・化粧品はリブランディングを行い、商品リニューアルとお客様の利便性を向上させるため通販Webサイトの刷新を行うと共に、積極的な広告宣伝により、直販事業の拡大を図ります。
③ バイオメディカル
再生医療など先端医療分野は今後も世界規模で成長が見込まれます。当社では、高い品質と安全性を備えたコラーゲン・ゼラチンを人工骨や人工皮膚等の医療機器用や、ドラッグデリバリー用ゲルとして製品を提供しつつ革新的技術の開発に取り組んできました。2022年の秋には、バイオメディカル製品の生産と研究・開発機能を集約した新研究棟「みらい館」の竣工を予定しております。新棟の稼働により、医療用コラーゲン・ゼラチンの品質、コスト、生産量等の競争力を高め、未来の医療へ貢献します。
(3)経営環境
① 新型コロナウイルス感染症の影響
各国では新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進んでおりますが、変異株の出現や幅広い年齢層への感染拡大などにより、新規感染者数や病床使用率に合わせた社会活動の制限が継続しています。また、海上輸送では、港湾混雑、海上輸送の遅延などにより世界的なサプライチェーンが混乱し、海上輸送費も高騰しています。
② 関税の段階的な撤廃
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)やEPA(経済連携協定)などの影響により関税が段階的に撤廃され、汎用製品の価格低下や競争激化が予想されます。
③ サステナビリティへの意識の高まり
世界は貧困や気候変動、人権問題、環境問題など多くの深刻な課題を抱えており、持続可能な社会を実現するため、企業の環境や社会課題への取り組みが重視されるようになっています。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、国内外の出張制限やテレワーク勤務、Web会議など感染状況に合わせた対応を引き続き実施してまいります。また、世界的な物流混乱に対応するため、原材料や製品について適正在庫の見直しを行い、生産及び販売活動の維持に努めます。
② 当社グループで生産しているコラーゲン関連製品は、畜産業や水産業で取り扱われている健康な牛・豚・魚の骨・皮・鱗を原材料としていますので、需給バランスにより原料価格の変動の影響を受けます。原料の多様化と新たな原料拠点の開拓により、安心・安全な原材料を調達すると共に、原料価格変動の影響を最小化するように努めます。
③ 当社のビジネスモデルは畜産業や水産業の副産物であるコラーゲン素材を活かして、食品や健康・美容及び医療分野に有益な製品を提供する循環型のビジネスモデルを基盤としています。昨年度制定したサステナビリティ方針の下、事業活動を通じた持続可能な社会への貢献を強化すると共に、「環境」「社会課題の解決」「より良い職場と人材育成」「地域社会との共生と貢献」を重点活動として取り組みます。また、お客様、株主、地域社会、従業員等全てのステークホルダーとのつながりを強化し、企業価値を高めます。そのために一般消費者向け広告やSNSなどの活用により広報活動を強化し、認知度向上を図ります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標等
当社グループでは、事業の成長性と収益力向上の観点から、連結売上高及び連結営業利益を重要な経営指標と位置づけています。お客様のニーズに応える製品・サービスの提供及び研究開発と生産革新に努め、コラーゲンの新しい分野を開拓していくことで、事業の持続的な成長と収益の最大化を目指しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の経営成績等の状況に重要な影響を与えると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
また、これらは、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない又は重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスク管理体制を構築しており、コンプライアンス・リスク管理委員会がリスクに関する体制、方針の策定及び各部署のリスク管理体制についての評価、指導を行っております。また、海外グループ会社については、当社経営層と海外グループ会社経営層との定期的なミーティングを実施するなど、グローバルな視点から経営管理を行っております。さらに重大な事態が発生した場合には、必要に応じて緊急対策本部を設置し、全社的に的確な対応を進められるようにしております。
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
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リスク項目 |
リスクの説明 |
リスク対策 |
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(1)新型コロナウイルスをはじめとする感染症、戦争等地政学上の問題、自然災害等、不測の事態の発生 |
・新型コロナウイルスや未知の感染症、戦争等地政学上の問題、自然災害等による原料調達事情の悪化、物流の混乱、従業員感染等による生産・販売体制への影響 ・国内外の各拠点における経済活動の制限による当社グループの経営成績及び財政状態への影響 |
・新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインの制定と従業員への周知徹底 ・事業継続計画(BCP)の整備と定期的な見直し ・サプライチェーンの多様化 ・テレワークやフレックス勤務体制の整備、Web会議の積極的な活用等による柔軟な働き方の推進 ・グローバルな観点での最適地生産、最適地販売の促進 |
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(2)原材料の調達及び価格の変動 |
・世界経済の景気変動による食肉消費量の増減 ・気候変動や各種動物疾病による食肉生産の停滞や停止、販売減少、在庫増加などの影響 ・流通の規制などに起因する原材料調達地域の変更、原材料調達コストの増加 |
・原材料調達先及び原材料種の多様化 ・生産性の向上によるコストダウン |
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(3)製品の安全性 |
・異物混入等、重大な品質上の問題発生による損害賠償請求や当社グループの信用失墜 |
・国内外の主要工場で食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000を取得するなどの、国際的な品質管理システムに従った製品製造 ・原材料から製品に至るまでのトレーサビリティの確保 |
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(4)市場動向の変化 |
・畜産業や動物性原材料に対する消費者マインドの変化や、将来的な動物由来製品への規制 ・大豆などの植物性原材料を使用した代替肉や動物細胞を培養して生産される培養肉(人工肉)の開発による、将来的な動物由来原料の調達困難化 |
・代替市場への当社グループの参入可能性の検討 ・新規事業の創造 |
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(5)関税の撤廃 |
・TPPやEPAなどの発効に伴う関税撤廃による輸入品の販売価格低下 ・各国の移転価格税制などの国際税務リスク |
・各国における税制改正情報の収集 ・関税撤廃対象国にある海外グループ会社及び提携会社からの調達 ・最適地生産、最適地販売の促進 |
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リスク項目 |
リスクの説明 |
リスク対策 |
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(6)継続的な人材の確保、育成 |
・雇用情勢の変動等により、的確な人材の確保や育成が計画通りに進まなかった場合、もしくは人材の流出が増加した場合における、当社グループの競争力の低下や継続性への影響 |
・新卒採用に加え、中途採用の強化 ・従業員の階層別教育研修の強化 ・評価・処遇制度の見直し ・従業員エンゲージメントの向上 ・働き方改革及び女性活躍の推進 |
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(7)海外市場での競合 |
・事業展開の主要地域である北米市場及び今後注力する中国、インド、東南アジア市場における競合品による販売拡大への影響 |
・グローバル販売価格対応、品質向上 ・競合に対する差別化、技術、サービスの向上 ・最適地生産、最適地販売のグローバル管理 |
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(8)製品開発の長期化 |
・市場環境変化又は顧客の業績変動による製品開発の長期化 ・規制当局承認申請の長期化などによる医療用途製品の開発期間の大幅な長期化 ・研究開発及び設備投資費用の回収遅延 |
・市場情報、製品情報、特許情報の収集 ・新規事業の創造 ・優秀な研究者の確保 ・事業計画の進捗管理強化 |
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(9)各国の法的規制等 |
・国内外の各種法規制の改廃や新設 ・表示ルールの逸脱による製品回収や当社グループの信用失墜 ・排水量や排水基準等、環境に関する規制変更 ・管理上の不備により各宗教のルールを逸脱し、認証が取り消された場合の販売機会損失 |
・コンプライアンス・リスク管理委員会設置によるリスクマネジメント強化 ・各種業界団体への加入等による情報収集 ・環境管理委員会による全社的な環境負荷軽減への取組み ・水のリサイクル、リユース及び工程革新による給排水の減量及び水質の維持 ・各宗教認定機関のルールに従った適正な原材料調達、製造管理および製品販売 |
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(10)訴訟等の発生 |
・偶発的に発生する訴訟又は訴訟に至らない請求等の経営成績及び財政状態への影響 ・知的財産権などの帰属や侵害に関して当社グループが損害賠償請求や差止請求を受けた場合における経営成績及び財政状態への影響 |
・内部統制体制の強化、法令遵守及び社会道徳遵守を含めたコンプライアンス体制の強化 ・特許権の取得等による独自技術の知的財産権の保護 ・知的財産権等第三者が保有する権利侵害防止策の構築 |
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(11)為替・金利等の変動 |
・想定を超える為替変動や金利変動による経営成績及び財政状態への影響 |
・為替予約による営業取引に係る為替変動リスクの低減 ・借入金などの有利子負債の圧縮 |
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(12)情報漏洩 |
・サイバーアタック等を含めた情報システムの安定的運用が困難になった場合の事業活動への支障 ・営業情報、顧客情報、個人情報等の流出が発生した場合の顧客からの損害賠償請求や当社グループの信用失墜 |
・セキュリティポリシーの浸透及びネットワーク監視の強化 ・ウィルス対策ソフト等、セキュリティ体制の構築 ・情報入手、分析システムの安定運用及びシステム上の営業情報、顧客情報、個人情報等の流出防止のためのアクセス権の厳重管理 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較分析を行っております。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)における世界経済は、新型コロナウイルスワクチン接種が各国で進みましたが、変異株の出現により収束は見通せない状況が続きました。さらに、ロシアのウクライナ侵攻と西側諸国による経済制裁の影響で、先行きの不透明感が高まりました。また、世界的なサプライチェーンの混乱、原材料費や原油価格の高騰に加え、円安の進行など当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移しました。
当社グループは2021年に新たな3ヵ年の中期経営計画をスタートさせました。この中期経営計画で示している当社グループの経営方針は次のとおりです。
1. 注力市場に経営資源を重点配分し、高収益な会社になる
2. 挑戦を良しとし、取り組むための組織基盤を強化する
3. ステークホルダーとのつながりを強化し、価値ある存在となる
この経営方針のもと、コア領域であるフードソリューション、ヘルスサポート、バイオメディカルの各領域の注力市場において高付加価値製品の販売拡大に取り組むと共に、一般消費者向け広告宣伝の強化、SNSを活用した情報発信やメディア取材への積極的な対応等、企業認知の向上に努めました。また、東京証券取引所の市場区分の見直しに際し、プライム市場を選択しました。
以上の結果、前期の接着剤事業譲渡に伴う売上減少の影響はありましたが、フードソリューション、ヘルスサポートでの売上伸長により、売上高は31,783百万円(前年同期比4.2%増加)となりました。営業利益は輸送コスト等の増加はあったものの、売上高増加等により1,560百万円(前年同期比15.0%増加)、経常利益は為替差益等の計上により1,734百万円(前年同期比27.1%増加)、海外連結子会社の利益増等に伴う法人税等及び非支配株主帰属利益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は726百万円(前年同期比2.1%減少)となりました。
販売区分と製品群は以下のとおりです。
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販売区分 |
製品群 |
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フードソリューション |
食品用ゼラチン、食品材料ほか |
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ヘルスサポート |
カプセル用ゼラチン、健康食品用・美容用コラーゲンペプチド、 医療用ゼラチン・コラーゲンほか |
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スペシャリティーズ |
工業用ゼラチン、接着剤ほか |
販売の状況は、次のとおりです。
(フードソリューション)
フードソリューションにおいては、日本で販売が好調であったことに加え、北米地域での販売増加もあり全体の売上高は増加しました。
日本では、顧客の好調な新商品販売により、グミキャンディー向けの売上高が増加しました。また、冷凍食品やデザートゼリー用途への販売増加により、売上高が増加しました。業務用製品は、外食産業向けの販売は伸び悩みましたが、通信販売向け等への拡販が奏功し、売上高が増加しました。一方、自宅での菓子づくりニーズが一服したことから、家庭向け製菓・調理用ゼラチンの売上高は減少しました。
海外では、北米地域での食品用途の需要は堅調で、売上高が増加しました。
その結果、フードソリューション全体の売上高は12,502百万円(前年同期比7.3%増加)となりました。
(ヘルスサポート)
ヘルスサポートにおいては、海上コンテナ輸送の混乱継続により、カプセル用ゼラチンの輸出が減少しましたが、日本及び海外での美容用コラーゲンペプチドやバイオメディカル製品の販売伸長により、全体の売上高は増加しました。
日本では、店頭販売の回復に加え顧客の新規コラーゲン商品の販売が好調で、美容用コラーゲンペプチド並びにカプセル用ゼラチンの売上高が増加しました。また、医療用コラーゲン、ゼラチンは医療機器向けの新規拡販が奏功し、売上高が増加しました。
海外では、北米地域においてコラーゲンペプチド製品の需要は堅調で、アジア地域においては機能性を訴求した美容用コラーゲンペプチドの販売が好調で、売上高が増加しました。一方、カプセル用ゼラチンは、コロナ禍での健康促進や予防意識の高まりから旺盛な需要が継続するも、海上コンテナ輸送の混乱継続により、売上高は減少しました。インドでは医薬用・健康食品用カプセル向け販売が堅調に推移したことに加え、コラーゲンペプチドの拡販により売上高は増加しました。
その結果、ヘルスサポート全体の売上高は15,480百万円(前年同期比10.0%増加)となりました。
(スペシャリティーズ)
スペシャリティーズにおいては、コロナ後の経済回復に伴うインスタントカメラ向け需要の増加等により写真用ゼラチンの売上高が増加しましたが、前期の接着剤事業譲渡の完了による売上高減少により、全体の売上高は3,800百万円(前年同期比20.7%減少)となりました。
b.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末比2,495百万円増加の37,410百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が978百万円、繰延税金資産が249百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が445百万円、棚卸資産が1,603百万円及び建設仮勘定が1,430百万円増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末比807百万円増加の16,848百万円となりました。主な要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が522百万円、支払手形及び買掛金が208百万円減少した一方で、短期借入金が307百万円、未払金が1,109百万円増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末比1,688百万円増加の20,562百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が491百万円、為替換算調整勘定が622百万円及び非支配株主持分が399百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は48.3%(前連結会計年度末48.1%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末比967百万円減少の3,030百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は1,044百万円となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益1,663百万円、減価償却費1,370百万円、棚卸資産の増加額1,199百万円及び仕入債務の減少額490百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は1,325百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1,218百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により使用した資金は762百万円となりました。主な要因は、長期借入れによる収入1,651百万円、長期借入金の返済による支出2,198百万円及び配当金の支払額235百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、「コラーゲン事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
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コラーゲン事業(百万円) |
27,363 |
105.7 |
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合計(百万円) |
27,363 |
105.7 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当社グループは、「コラーゲン事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
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コラーゲン事業(百万円) |
31,783 |
104.2 |
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合計(百万円) |
31,783 |
104.2 |
(注)総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先がありませんので、主要な販売先の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,268百万円増加し、31,783百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
主な要因は、前期の接着剤事業譲渡に伴う売上減少の影響はありましたが、フードソリューション、ヘルスサポートでの売上が伸長したことによるものです。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度に比べ737百万円増加し7,003百万円(前年同期比11.8%増)となりました。
主な要因は、前期の接着剤事業譲渡に伴う売上減少の影響はありましたが、フードソリューション、ヘルスサポートでの売上が伸長したことによるものです。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ533百万円増加し、5,443百万円(前年同期比10.9%増)となりました。
主な要因は、海上コンテナ輸送の混乱による輸送費の高騰によるものです。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ204百万円増加し、1,560百万円(前年同期比15.0%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、前連結会計年度に比べ369百万円増加し、1,734百万円(前年同期比27.1%増)となりました。
主な要因は、営業利益の増加及び為替差益の発生によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ15百万円減少し、726百万円(前年同期は2.1%減)となりました。主な要因は海外連結子会社の利益増等に伴う法人税等及び非支配株主帰属利益を計上したことによるものです。
b.財政状態
当連結会計年度における財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
c.戦略的現状と見通し
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、経済活動の一部に制限が継続すると予想されます。また、ロシアのウクライナ侵攻と西側諸国による経済制裁の影響はエネルギー、食料価格の上昇をはじめとし、世界経済に大きな影響があることが予想されます。
こうした厳しい環境下ではありますが、フードソリューションにおいては、タンパク質補給市場やホテル・レストラン向けの業務用製品の新製品開発と新たな販売チャネルを構築し、販売拡大を行ないます。ヘルスサポートにおいては、日本では美容用途に加えてスポーツニュートリション市場での販売拡大と一般消費者向けコラーゲン製品の販売拡大に取り組みます。海外では、北米・アジアにおいて美容用途の販売拡大に努めます。バイオメディカルにおいては、2022年4月に世界初となる靱帯再建術用コラーゲン製人工腱の研究開発を目的に、北海道大学産学・地域協働推進機構内に「バイオマテリアル構造設計部門」を開設しました。今後も医療分野での革新的技術の開発に取り組んでまいります。また、2022年秋に竣工する新研究棟「みらい館」により、医療用コラーゲン・ゼラチンの生産力と品質をさらに強化し、販売拡大に努めます。
当社グループでは、健康寿命の延伸や社会の課題を解決するため、これからもコラーゲンというユニークな素材の可能性を追求してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,030百万円(前連結会計年度より967百万円減少)となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入、製造経費、販売費及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
上記の資金需要に対し、自己資金及び金融機関からの借入を基本として必要な資金の調達を行う方針です。
なお、当社グループは運転資金の効率的かつ機動的な調達を行うため、取引銀行4行とシンジケーション方式により総額4,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、緊急の資金需要等の流動性リスクに備えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社のコア素材であるコラーゲンには、無限の可能性が秘められています。「いつまでも元気で若々しくありたい」との人々の願いを叶えるため、これからもチャレンジ精神を持って、市場からの要望やニーズを吸い上げ、お客様の「もっと」を叶える製品・サービスを提供します。さらに研究開発と生産革新に努め、コラーゲンの活躍の場を広げ、健康寿命の延伸や社会の課題解決に貢献します。
当社グループでは顧客・市場からの要望に対して、日本、北米、アジアに営業・開発・生産スタッフを横断的に配置し、迅速に対応できる体制をとっています。研究スタッフは、外部研究機関・大学などと共同研究や研究委託を積極的に行い、素材の基礎研究や応用技術の習得にも努めています。また、当社の研究開発の推進・活性化のため、「テクニカルディスカッション」を行い技術力と知識の向上を図っています。
2022年の秋には、バイオメディカル製品の生産と研究・開発機能を集約した新研究棟「みらい館」の竣工を予定しております。新棟の稼働により、積極的に研究開発活動を行います。
当連結会計年度における研究開発活動(研究課題)は以下のとおりであり、研究開発費の総額は
コラーゲン事業
(1) フードソリューション
・原料・生産工程での技術改良・改革
・新タイプゼラチンの開発(新規原料、新機能)
・新素材開発(総菜用、医療食などのシニア食用製品)
・アプリケーション開発
・コンシューマ製品の企画・開発(コラーゲン飲料・食品)
・新市場・新製品開発
(2) ヘルスサポート
・生産技術開発(ペプチド化、精製技術)
・機能性研究
・化粧品の開発
(3) バイオメディカル
・細胞培養用・生体材料用コラーゲンの研究開発
・医療用ゼラチン、コラーゲンの新製品開発