第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。なお、重要事象等については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) 継続企業の前提に関する重要事象等を解消するための改善策」をご参照ください。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間の世界経済は、欧米の景気回復基調が続く一方で2か月に及んだ上海ロックダウンの影響が中国経済のみならず、各国の製造業サプライチェーンに及んでいる状況となりました。しかしながら当社事業に影響の大きいEV市場に関しては、自動車業界全体で部品不足が懸念される中でも、好調な受注に対応すべく生産が進んできました。

当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池セパレータ事業においては、欧米を中心とした景気回復の基調とEV市場の安定成長に支えられ販売において民生系用途及び車載系用途ともに主要顧客の需要が安定して伸びたことにより販売数量が期初計画を10%程度上回りました。その結果、車載用電池向けの売上高は8,710百万円となり前年同期比29.3%の増加となりました。また、民生用途も電動工具やコードレス家電に加えE-Bike用途のハイエンド電池向けの需要の伸びが大きく売上高は11,487百万円となり前年同期比92.9%増加しております。これらの要因により当第2四半期連結売上高は20,198百万円となり、前年同期比7,511百万円(同59.2%増)の増収となりました。

顧客別には、韓国顧客に対して車載用電池向け及び民生向け需要が引き続き増加しており、売上高は19,152百万円となり、前年同期比7,054百万円(同58.3%増)の増収となりました。車載用途の米国顧客向けの売上高も増え851百万円(同944.1%増)となりました。

営業利益に関しては、売上高が前年同期比7,511百万円の増収となり、製造原価に関しては、販売数量の増加に伴い原材料費1,083百万円、減価償却費861百万円、人件費479百万円、梱包費などのその他の製造費用929百万円が増加しました。第1四半期連結会計期間に負担が大きかった水道光熱費は当第2四半期連結会計期間中のガスの消費量が低減したものの生産数量の増加の影響が大きく前年同期比995百万円の増加となりました。また、研究開発費に関しては車載用途新モデルの開発費及び生産性改善のための工程テストの費用を中心に301百万円の増加となりました。一方、世界的なエネルギーコストの増加に伴う原材料費や光熱費の上昇傾向にある中で、継続して取り組んでおります生産性の改善が進み、販売数量は前年同期比約20%増加となり製造原価の低減を実現しております。

これらの結果、当第2四半期連結累計期間の営業利益は前年同期比で2,862百万円増え、2,755百万円(前年同期は107百万円の営業損失)となりました。

製造の状況に関しては、W-SCOPE KOREA CO., LTD.(以下、WSK)においては引き続き生産効率改善に取り組みW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下、WCP)においては前年第4四半期連結会計期間から量産稼働を開始した累計14・15号の生産量も安定したことから、製膜ライン生産数量を大きく増やしております。コーティングラインも前年同期比では2本のラインが増設したことから生産量を増やしております。

営業外収益は米ドル建て債権債務で為替評価差益1,004百万円を計上しており、営業外費用として支払利息286百万円、転換社債型新株予約権付社債に係るオプション評価損17百万円などがありました。結果として、税金等調整前四半期純利益は3,517百万円(前年同期は税金等調整前四半期純損失598百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,064百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失412百万円)となりました。

当第2四半期連結累計期間の平均為替レートにつきましては1米ドルが122.87円、1,000韓国ウォンが99.7円となりました。

当第2四半期連結会計期間末における総資産につきましては92,455百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,089百万円増加しました。主な要因は以下のとおりであります。

(資産)

流動資産につきましては25,595百万円となり、前連結会計年度末に比べ576百万円の減少となりました。これは主として、売掛金が4,453百万円、商品及び製品が1,660百万円増加した一方で、現金及び預金が7,503百万円減少したことによるものであります。固定資産につきましては66,859百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,665百万円の増加となりました。これは主として、建設仮勘定が7,506百万円増加したことによるものであります。

(負債)

負債につきましては27,115百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,817百万円の減少となりました。流動負債につきましては16,904百万円となり、前連結会計年度末に比べ339百万円の増加となりました。これは主として、短期借入金937百万円増加したことなどによるものです。固定負債につきましては10,211百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,156百万円の減少となりました。これは主として、転換社債型新株予約権付社債の減少2,695百万円、オプション負債の減少3,137百万円などによるものであります。

(純資産)

純資産につきましては65,339百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,906百万円の増加となりました。これは主として、為替換算調整勘定が2,969百万円増加、資本剰余金が1,379百万円増加、非支配株主持分が8,284百万円増加したことによるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の四半期末残高は、前連結会計年度末に比べ7,503百万円減少し、3,972百万円となりました。主な要因は以下のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、52百万円の収入(前年同期は2,321百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益3,517百万円、減価償却費3,477百万円があった一方で、売上債権の増加3,107百万円、法人税等の支払1,862百万円などがあったことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、7,636百万円の支出(前年同期は6,969百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出7,647百万円によるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、404百万円の支出(前年同期は2,789百万円の収入)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出1,053百万円があった一方で、短期借入金の借入による収入398百万円があったことによるものであります。

 

(3) 継続企業の前提に関する重要事象等を解消するための改善策

当社グループは、前連結会計年度に営業損益が黒字転換し、営業活動によるキャッシュ・フローのプラスを計上しましたが、当社は継続して営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスを計上しており、連結子会社を含めた資金繰りを考慮する必要があります。W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下、WCP)は、韓国証券市場であるKOSDAQ(コスダック)市場への株式上場準備中であるため、子会社であるW-SCOPE KOREA CO., LTD.(以下、WSK)を含めた第三者から資金調達を実施する必要がありますが、WSKは前連結会計年度においても営業損失を計上しています。これらの状況から、当第2四半期連結会計期間末においても継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しています。

当社グループはこのような事象又は状況を解消すべく、顧客との長期供給量の合意に基づくハイエンド車載用電池向け等の出荷拡大により売上を拡大しており、また、WCPの新設大型成膜ラインの稼働によりWSKで生産していた製品をWCPの新設ラインでの製造にシフトして生産品目の切替を行い、生産の最適化を実現してコスト低減を促進した結果、WSKは前第4四半期連結会計期間から営業利益を計上しております。当社グループは、前第4四半期連結会計期間から引き続き、長期供給合意を締結している顧客を中心に売上の拡大を図るとともに生産の最適化を実現して、継続的な利益の創出に取り組んでいます。その結果、当第2四半期連結累計期間での売上高は20,198百万円、営業利益2,755百万円及び経常利益3,517百万円となっていることから、当四半期報告書提出日現在において当連結会計年度の営業利益と営業活動によるキャッシュ・フローのプラスの達成可能性は高いと判断しております。また当社の資金面では、WSKの資金を利用しながら、当社の運転資金を賄う計画です。

以上の当社グループによる対応策の結果、当社の資金繰りは改善し、当面の間の運転資金が充分に賄える状況であることから、当社グループは継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は存在するものの、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は608百万円であります。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

 (自社株価予約取引契約)

 当社は株式会社SBI証券と自社株価予約取引契約を締結しました。

   本契約の概要は、以下の通りです。

(1)

契約先

株式会社SBI証券

(2)

取引開始日

2022年5月13日

(3)

取引の種類

株式先渡取引

(4)

対象株式

当社普通株式

(5)

対象株式数

取得上限3,000,000株(2022年5月12日時点の当社総株主の議決権数の5.5%相当)

但し、1株当たり1,000円を上限とする。

なお、当社が自社株価予約取引の申込みをする際には、当社が対象株式に関する金融商品取引法第166条第2項に定める重要事実又は同法第167条第2項に定める公開買付け等の実施に関する事実若しくは公開買付け等の中止に関する事実を認識していないことが前提となる。

(6)

SBI証券による対象株式の買付可能期間

2022年5月13日~2022年9月30日

(7)

SBI証券による対象株式の取得方法

原則として市場より取得する。

(8)

先渡期間

2023年5月16日を満期日とする期間

(9)

先渡価格

下記第(10)項に記載する取引基準価格の110%に相当する金額(1円未満の端数切り上げ)

(10)

取引基準価格

SBI証券による本株式取得に係る買付価格の平均値

(11)

先渡購入者

当社

(12)

先渡売却者

SBI証券

(13)

期限前解約条項

当社は、満期日より前の日であっても、SBI証券に5営業日以上の事前の通知を行うことにより、当該通知で定められた日を期限前解約基準日として、対象株式の全部又は一部を対象として(かかる期限前解約の対象となる対象株式を「期限前解約対象株式」という。)、本件取引を解約することができる。当社は、期限前解約を行った場合、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)の定める規則に従って、SBI証券が合理的に満足する内容で、期限前解約について公表を行う。

なお、当社が期限前解約の通知を行う際には、当社及びSBI証券が対象株式に関する金融商品取引法第166条第2項に定める重要事実又は同法第167条第2項に定める公開買付け等の実施に関する事実若しくは公開買付け等の中止に関する事実を認識していないことが前提となる。

(14)

期限前解約清算

期限前解約が行われた場合、以下の条件に従って期限前解約清算を行う。

① 清算日

SBI証券が期限前解約対象株式の売却を完了した日の5営業日後の日

② 清算金額

下記第(15)項に記載する期限前解約時基準価格から先渡価格を差引いた金額に、期限前解約対象株式数を乗じた金額

③ 清算金額の支払い

上記清算金額の値が正の場合:当社はSBI証券から当該金額を受取る。

上記清算金額の値が負の場合:当社がSBI証券に当該金額を支払う。

④ 支払い方法

清算日に、相手方の指定する銀行口座に振込送金の方法により支払う。

 

 

 

 

 

 

(15)

期限前解約時基準価格

期限前解約対象株式1株当たりの平均売却価格の1円未満の端数を切り上げた金額

なお、当該売却に際して株式分割、株式併合、無償割当等(以下「株式分割等」という。)がなされた場合は、これらの事象を考慮して合理的に価格を調整する。

(16)

期限前解約条項に基づく期限前解約に伴うペナルティ・コスト(損害金)

なし

(17)

満期清算

以下の条件に従って満期清算を行う。

① 清算日

SBI証券が残存対象株式(満期日において、満期日までに期限前解約の対象となっていない対象株式をいう。)の売却を完了した日の5営業日後の日

② 清算金額

下記第(18)項に記載する満期時基準価格から先渡価格を差引いた金額に、残存対象株式(満期日において、満期日までに期限前解約の対象となっていない対象株式をいう。)数を乗じた金額

③ 清算金額の支払い

上記清算金額の値が正の場合:当社はSBI証券から当該金額を受取る。

上記清算金額の値が負の場合:当社がSBI証券に当該金額を支払う。

④ 支払い方法

清算日に、相手方の指定する銀行口座に振込送金の方法により支払う。

(18)

満期時基準価格

残存対象株式1株当たりの平均売却価格の1円未満の端数を切り上げた金額。なお、当該売却に際して株式分割等がなされた場合は、これらの事象を考慮して合理的に価格を調整する。

(19)

終了時基準価格

期限前解約が行われた場合には、期限前解約時基準価格。満期清算の場合には満期時基準価格。

(20)

申込証拠金

本件取引について、当社はSBI証券に対して、本株式取得に係る買付金額の25%相当額の110%(100万円未満切り上げ)を申込証拠金として差し入れる。

(21)

申込証拠金の調整

先渡期間中の各月15日(休日の場合は前営業日)および末日の取引日において、当該取引日の東京証券取引所における当社普通株式の終値が、先渡価格の ①75%、②50%、③25%を下回った場合、その都度、当社は追加の申込証拠金として、上記第(20)項で定義される金額を、上記翌営業日から起算して5営業日以内に、SBI証券に差し入れる。

また、追加した申込証拠金は、当該取引日の東京証券取引所における当社普通株式の終値が先渡価格の ①50%、②75%、③100%を上回った場合、その都度、上記取引日の翌営業日から起算して5営業日以内に、当社に返還される。

(22)

先渡価格の調整

対象株式について株式分割、株式併合、その他対象株式の理論価格に変動を及ぼす事象(時価による新株式発行等は含まれない)が生じた場合には、先渡価格は調整される。