当事業年度における当社を取り巻く環境は、依然として厳しい競争環境が続きました。原油価格相場は下落傾向で推移したものの、為替相場が一時円安に進むなど、一進一退の状況が続きました。このような状況下、当社は、前事業年度までの「SFJ経営合理化計画2013-2014」を完了し、当事業年度を初年度とする新中期経営戦略「“らしさ”の追求2020」を策定し、この実現に取り組んでまいりました。
「“らしさ”の追求2020」では、“スターフライヤーらしさ”を追求し質にこだわることでお客様に選ばれる企業となることを目指し、当初の2年間(平成27年4月~平成29年3月)においては「成長への基盤づくり」を行うこととしております。
就航路線の状況につきましては、前事業年度末に実施した路線再編の結果、当事業年度末における路線便数は国内定期便1日当たり5路線30往復60便となりました。
(就航路線の状況)
(平成28年3月31日現在)
路線 | 便数(1日当たり) | 備考 |
国内定期路線 |
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北九州 -羽田線 | 11往復22便 | 平成27年3月より1往復減便 |
関西 -羽田線 | 5往復10便 |
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福岡 -羽田線 | 8往復16便 | 平成26年10月より3往復減便 平成27年3月より1往復増便 |
福岡 -中部線 | 3往復6便 |
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山口宇部-羽田線 | 3往復6便 | 平成26年10月より新規就航 |
合計 | 30往復60便 |
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就航率、定時出発率につきましては、社内で継続して就航率・定時性向上プロジェクト(ON TIME FLYER活動)を推進しております。前事業年度中に保有機材数が1機減少したことに加え当事業年度は積極的に夜間早朝の臨時便運航に取り組んだことにより、当事業年度の1機材当たりの稼働率は上昇しましたが、就航率については前年同期とほぼ同じ高い水準を維持し、定時出発率については前年同期を超える数値を達成いたしました。
(運航実績)
項目 | 前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 増減率 |
就航率(%) | 98.8 | 98.4 | △0.4pt |
定時出発率(%) | 90.9 | 93.5 | +2.6pt |
旅客状況につきましては、前事業年度に実施した路線再編ならびに全日本空輸株式会社とのコードシェア比率が高まったことなどにより、提供座席キロ(自社販売分)は1,852,475千席・km(前年同期比8.0%減)となりました。
当社は、前事業年度末ご搭乗分から新たに運賃種別「そら旅」シリーズの販売を開始しました。当事業年度は、ビジネス向けの「STAR」シリーズとレジャー向けの「そら旅」それぞれの販売促進に努めました。集客は順調に推移し、有償旅客数は131万9千人(前年同期比6.7%減)、座席利用率は68.0%(同0.3ポイント増)となりました。
費用面につきましては、原油価格の下落により燃油費が大きく減少しましたが、一方で円安の進行により外貨建ての航空機材費および整備費等が増加しました。また、保有機材数の減少により航空機材費等が減少しましたが、旅行代理店等に対する販売手数料や、人件費の増加などがありました。これらにより、事業費ならびに販売費及び一般管理費の合計額である営業費用は、32,419百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
これらの結果、当事業年度の営業収入は34,451百万円(前年同期比0.8%減)、営業利益は2,032百万円(前年同期比722.2%増)となりました。また、円安をヘッジするデリバティブ取引による為替差益を営業外収益として計上したことなどにより経常利益は2,650百万円(前年同期比194.0%増)となりました。
また、特別損失として航空機予備部品等の除却による固定資産除却損を計上したことや、繰延税金資産を計上したことなどにより、当期純利益は2,558百万円(前年同期比493.4%増)となりました。
当事業年度末における現金及び現金同等物は3,942百万円となり、前事業年度末に比べ1,157百万円の増加(前事業年度は857百万円の減少)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,286百万円のキャッシュ・インフロー(前事業年比247.0%増)となりました。
これは主として、税引前当期純利益が2,614百万円(前事業年度比362.9%増)、減価償却費が1,333百万円(前事業年度比7.1%減)となったことに加え、定期整備引当金、未収入金、仕入債務および未払消費税等の増減により純額で515百万円の資金増加となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、306百万円のキャッシュ・アウトフロー(前事業年度比630.7%増)となりました。
これは主として、有形固定資産の取得による支出227百万円(前事業年度比35.6%増)、ソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出105百万円(前事業年度比44.0%減)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,809百万円のキャッシュ・アウトフロー(前事業年度比36.6%増)となりました。
これは主として、長期借入金の返済による支出1,182百万円(前事業年度比62.0%減)、リース債務の返済による支出1,626百万円(前事業年度比11.7%増)によるものです。
前事業年度および当事業年度の販売実績の状況は、次のとおりであります。
なお、当社は、航空運送事業を主な事業とする単一業種の事業活動を営んでおりますので、提供するサービス別に記載しております。
科目 | 前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 増減率 | |||
金額(千円) | 構成比(%) | 金額(千円) | 構成比(%) | |||
航空運送 | 定期旅客運送収入 | 33,168,582 | 95.5 | 33,849,879 | 98.3 | +2.1 |
貨物運送収入 | 568,099 | 1.6 | 151,142 | 0.4 | △73.4 | |
不定期旅客運送収入 | 92,569 | 0.3 | 96,623 | 0.3 | +4.4 | |
小計 | 33,829,251 | 97.4 | 34,097,645 | 99.0 | +0.8 | |
附帯事業収入 | 905,016 | 2.6 | 353,510 | 1.0 | △60.9 | |
合計 | 34,734,267 | 100.0 | 34,451,155 | 100.0 | △0.8 | |
(注)1 定期旅客運送収入および貨物運送収入には、全日本空輸株式会社への座席販売および貨物輸送分を含めております。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりです。なお、当該取引の主な内容は、コードシェアによる座席販売および貨物輸送分(当事業年度のみ)であります。
相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
全日本空輸株式会社 | 10,657,594 | 30.7 | 11,737,823 | 34.1 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
なお、附帯事業のうち空港ハンドリング受託業務については、福岡空港については平成27年3月末をもって、羽田空港については平成27年9月末をもって終了いたしました。
前事業年度及び当事業年度の輸送実績の状況は、次のとおりであります。
項目 | 前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 増減率 |
有償旅客数(人) | 1,414,582 | 1,319,206 | △6.7% |
有償旅客キロ(千人・km) | 1,363,102 | 1,259,404 | △7.6% |
提供座席キロ(千席・km) | 2,014,638 | 1,852,475 | △8.0% |
座席利用率(%) | 67.7 | 68.0 | +0.3pt |
(注)1 上記輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
2 有償旅客キロは、路線区間の有償旅客数に区間距離を乗じたものであります。
3 提供座席キロは、路線区間の座席数に区間距離を乗じたものであります。
前事業年度及び当事業年度の運航実績は、次のとおりであります。
項目 | 前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
運航回数(回) | 21,604 | 21,399 |
飛行距離(km) | 19,679,950 | 19,423,363 |
飛行時間(時間) | 33,275 | 34,512 |
当社は、「安全運航」を至上の責務とし、安全・確実な輸送(旅客・貨物)と快適かつ質の高い移動空間・サービスの提供に努め、既存会社にはない新たな価値を創造し、企業理念である『感動のあるエアライン』を目指してまいります。
航空業界における競争環境は、大手航空会社および中堅航空会社の更なる攻勢やLCC(格安航空会社)の規模拡大等により、ますます厳しさを増すと考えられます。
このような状況のなか、当社は、経営基盤を一層強化するとともに、他社との差別化を図ることが重要だと考えております。平成28年3月期を初年度とする中期経営戦略「“らしさ”の追求2020」では、当初の2年間(平成27年4月~平成29年3月)をPhase Iと名付け、将来の収支向上に向けて経営基盤の強化などに努める期間としております。
次期においては、次の事項を確実に遂行し、経営基盤の強化と成長への基盤づくりをおこないます。
① Phase Iの最終年度として、引き続き成長への基盤づくりを進める
・お客様の購入利便性の向上
・レベニューマネジメントシステムの最大活用
・就航率、定時出発率の高い水準の維持
・社員教育 等
② Phase II(平成29年度以降)の持続的成長に向けた取り組みに着手する
・平成30年度受領予定の航空機の仕様決定
・平成30年度以降の新規就航路線の本格検討 等
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の行う航空運送事業は、航空機燃料を使用するため、他の石油製品と同様に原油価格変動の影響を受けます。原油価格変動リスクをヘッジ(減殺)すべく燃料デリバティブ取引等を実施しておりますが、今後の国際的な原油市場の需給バランス、産油国の政情不安及び投機資金の原油市場への流入等に伴う原油価格水準の変動によっては、燃料費が上昇し、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社は、航空機賃借料、航空保険料及び航空機整備に係る一部費用等については、外貨建取引を行っております。為替相場変動リスクをヘッジ(減殺)すべく為替デリバティブ取引等を実施しておりますが、為替相場変動の影響は恒久的に受ける環境にあり、今後の為替相場に大幅な変動が生じた場合には、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社は、現在、国内定期便5路線(北九州-羽田線、関西-羽田線、福岡-羽田線、山口宇部-羽田線、福岡-中部線)のみの運航のため、関東地域又は九州山口地域・関西地域における大規模な地震、台風、噴火その他の自然災害等が生じた場合、運航及び経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。特に、当社の本部機能が集積している北九州空港が使用不能に陥った場合、運航及び経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当事業年度末現在、航空機9機により運航しております。万が一、航空機事故が発生した場合は、損害賠償、運航機材等の修理・修復等の費用が生じます。これらの費用は主に航空保険にて填補されますが、当初計画どおりの運航は困難であり、その後の当社航空機利用者数の減少や航空機事故が生じたことによる航空需要の低下など、当社の事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、航空機に重大な故障が生じた場合にも、当初計画どおりの運航が困難となる場合があり、当社の事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社では機材あたりの収益性を高めるべく、機材の一日当たり稼働率(乗客を乗せて運航している時間)を高水準で維持することに努めております。これは空港での待機時間を短縮し、機材の一日あたり飛行時間(回数)を高めることで達成されます。
しかしながら、天候、安全対応、予定外の修繕等の当社が想定し得ない様々な要因によって欠航せざるを得ない場合、機材の使用頻度は低くなる恐れがあります。
機材の使用頻度が下がった場合は、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社の使用している航空機並びにエンジンは、それぞれ1種類に限定されております。これは、必要な整備部品在庫・整備要員を圧縮しコストを低下させることに加え、整備作業を標準化することで短時間での整備完遂を実現し、「⑤ 多頻度運航について」に記載の、当社の特徴である多頻度運航を実現することを理由としております。
しかしながら、限定されているが故に当該機種・エンジンに係る仕様上の欠陥等が発覚した場合、当社の運航継続について重大な懸念が生じうる可能性があります。過去における同型機の運航実績等を考慮すると、当社の採用する機材等にこうした重大な欠陥等が存在する可能性は低いものと考えておりますが、万が一そのような事態が生じた場合は当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、現在のところ平均機齢は比較的若い状態ですが、機材の経年に伴い、将来において修繕維持費用が増加する可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は同一路線を運航する同業他社、周辺路線を運航する同業他社並びに新幹線等の公共交通機関と競合関係にあります。また今後当社が新規路線を開設する場合、当該路線にすでに就航している同業他社等との競合関係が生じることが想定されます。さらに、昨今のLCC(格安航空会社)の参入により、同業者間における競合関係が激化しております。こうした競合激化に伴い、価格が低下しもしくは計画した旅客数が確保できなかった場合は、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当事業年度末時点において、国内定期便としては5路線のみの運航となっております。将来的には、運航便数の増加、国際線を含む新たな路線展開により収益拡大を図っていく計画でありますが、これらが計画どおりに進捗しない場合、将来の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。特に、空港発着枠を希望どおりに獲得できない場合、路線展開に大きな制約が課せられる可能性があります。
また、将来的に、羽田空港、福岡空港および関西国際空港の発着枠の見直し等が生じた場合は、事業計画に大きな影響を受ける可能性があります。
当社の行う航空運送事業は、運航乗務員、運航管理者及び整備士等の専門性を有した資格保持者の確保が必要であります。これらの有資格者は、雇用市場が航空業という限られたものであるため、主に同業他社からの転職者となっております。当社では、安定的な運航を遂行すべく、自社養成による有資格者の育成などにより人材の確保を行ってまいります。なお、これらの専門性を有した資格保持者の確保が計画どおりにできなかった場合、又はこれらの専門性を有した資格保持者が大勢、何らかの理由により業務に就くことができなかった場合は、当社の路線展開に大きな制約が課せられ、もしくは運航に影響を受ける可能性があります。
航空運送事業において、当社は、全日本空輸株式会社との間でコードシェア協力契約を締結して共同運航(コードシェア)を行っており、予約販売業務請負契約ならびに情報システム利用に関する契約を締結し、当社航空券の販売ならびに空港ハンドリング業務等は、同社の情報システムを用いております。これにより、当社の営業未収入金のうち当該事業の販売額は、別途契約のある一部の販売代理店や法人顧客向けのものを除き、全日本空輸株式会社より回収することとなっております。また、空港ハンドリング業務のうち一部を全日本空輸株式会社に委託しております。
加えて、ANAホールディングス株式会社は当社の筆頭株主であり、全日本空輸株式会社より役員等の派遣を受けております。
また、整備体制についてはLufthansa Technik AG社との間に航空機整備契約を、航空機の調達においてはGEグループ社等との間に航空機材リース契約をそれぞれ締結し、特定会社に依存しております。
当該各特定会社とは良好な関係を維持しておりますが、提携・締結内容を解消するような状況となった場合には、運航に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社は、予約販売、搭乗手続き及び運航管理等の業務を情報システムにより管理・運用しております。当該システム及び情報システムを支える通信インフラ等に障害が生じた場合には、運航に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社の行う航空運送事業は、各国との航空協定等の国際協定をはじめ、航空法及び関係諸法令による規制を受けており、また、国土交通省航空局による監督を受けております。当該規制に基づき当社は、航空運送事業運営者としての「事業許可証」、各空港における事業運営のための「事業場認定書」及び「業務規程認可書」、並びに運航する全ての航空機に対する「航空機登録証明書」及び「耐空証明書」を国土交通省航空局より交付されております。
航空機の安全性を示す「耐空証明書」については、原則1年単位での検査による更新手続きが必要となっているものの、当社の整備体制が継続的に安全性を確保できるものと当局から評価されているため、現状の整備体制を継続することで自動更新される「連続式耐空証明書」を取得しております。
当社ではこれらの規制等を遵守するため、適材適所での専門性を有した人材の活用の他、組織並びに規程類の整備を適宜行っております。しかしながら、これらの規制等を遵守できなかった場合には、許認可等の取消により、当社の事業活動が制限され、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、当事業年度末現在、許認可等の取消に係る事象はございません。
(許認可等の状況)
許認可等の名称 | 所管官庁 | 有効期限 | 主な許認可等の取消事由等 |
事業許可 | 国土交通省 | なし | 航空法に基づく処分又は許可若しくは認可に付した条件に違反したとき。正当な理由がないのにこの法の規定により許可又は認可を受けた事項を実施しないとき。(航空法第119条) 本邦航空運送事業者が航空法第4条第1項各号に掲げる者に該当するに至ったとき。(航空法第120条) |
航空機登録証明 | 同上 | なし | 本邦航空運送事業者が航空法第4条第1項各号に掲げる者に該当するに至ったとき。(航空法第120条) |
事業場認定 | 同上 |
| 認定事業場において航空法第20条第2項の規定若しくは同条4項の国土交通省令の規定に違反したとき、又は認定事業場における能力が同条第1項の技術上の基準に適合しなくなったと認めるとき。(航空法第20条第5項) |
業務規程認可 | 同上 | なし | 同上 |
耐空証明 | 同上 | 原則1年
但し、当社は連続式耐空証明を取得しているため有効期限なし | 国土交通大臣は、航空法第10条第4項、第16条第1項又は第134条第2項の検査の結果、当該航空機又は当該型式の航空機が同法第10条第4項の基準に適合せず、又は同法第14条の期間を経過する前に同項の基準に適合しなくなるおそれがあると認めるとき、その他航空機の安全性が確保されないと認めるときは、当該航空機又は当該型式の航空機の耐空証明の効力を停止し、若しくは有効期間を短縮し、又は同法第10条第3項(同法第10条の2第2項において準用する場合を含む。)の規定により指定した事項を変更することができる。(航空法第14条の2) 次の各号に掲げる航空機の耐空証明は、当該各号に定める場合には、その効力を失う。
1.登録航空機 当該航空機の抹消登録があった場合 2.航空法第10条第4項第2号に規定する航空機 当該航空機が航空の用に供してはならない航空機として騒音の大きさその他の事情を考慮して国土交通省令で定めるものに該当することとなった場合(航空法第15条) |
当社は、顧客に関する個人情報を保有しております。個人情報保護法及び個人情報保護に関する社内規程に基づき、適切な管理・運用を行っておりますが、不正アクセス等何らかの原因により、個人情報が漏洩した場合、顧客からの信用不安や社会的信用の低下により、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社の属する旅客航空運送業界においては、夏季休暇、年末年始休暇、春季休暇に需要が増大する傾向があります。そのため当社の業績につきましても、当該季節要因による偏重が生じる傾向があります。しかしながら、今後の新規路線の就航や就航便数の増加、原油価格や為替の変動等により、当該季節変動とは異なる業績トレンドとなる可能性があります。
当社が契約しているデリバティブ取引は、通貨関連として為替予約取引等、航空機燃料関連として商品価格スワップ取引等があります。
なお、当社では、平成21年12月に「市場リスク管理に関する規程」を制定し、デリバティブ取引は、市場における相場変動に対するリスク回避(ヘッジ)目的にのみ利用し、投機的な目的では行わない方針を定めております。
当社は、株主に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして認識しておりますが、株主への長期的な利益還元を実現するため、まずは、適正な内部留保を確保し、ビジネス環境の変化を先取りした積極的な事業展開を行う必要があると考えており、平成27年3月期まで配当を実施しておりません。今後につきましては、内部留保による財務体質の強化を図り、その後業績及び財政状態の推移を見ながら利益配当を行っていく方針であります。しかしながら、当社の事業が計画通りに進展しない場合など、当社の業績が悪化した場合には配当を実施することができない可能性があります。
当社は、業績低迷による税務上の繰越欠損金を抱えていたため、当社の法人税等の負担額は軽減されておりましたが、現存する税務上の繰越欠損金は平成28年度に解消される見込みであり、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が適用された場合、税引後当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える恐れがあります。
当社では現在、航空機材を主にオペレーティング・リースにより調達しており、財務諸表上はオフバランスとなっておりますが、リース会計基準等の改正がありオペレーティング・リースによる資産・負債をオンバランスすることとなった場合は、資産並びに負債に航空機材の使用権相当額が計上されるため、当社の自己資本比率は現状から大きく低下する可能性があります。なお、平成28年3月期末における未経過リース料の総額は25,759百万円であります。
また、当社は平成30年度において、購入あるいはファイナンス・リースにより航空機材1機の導入を計画し、資産・負債のオンバランスを予定しております。なお、当社の運航総機数については、今後の路線展開等を考慮の上、決定いたします。
加えて、当社はこれまで必要資金を金融機関からの借入れやファイナンス・リースにより調達した結果、平成28年3月期末における有利子負債残高が8,594百万円となり、総資産に占める割合が42.9%と高くなっております。そのため、今後金融情勢が悪化することで負担金利が上昇した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。なお、金融機関からの借入れやファイナンス・リース契約には財務制限条項が設定されているものもあり、当条項に抵触した場合、当社の財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社が事業を今後さらに拡大するためには、継続して航空機材の導入等のための資金調達が必要であります。当該資金につきましては、外部からの資金調達と今後の内部留保によって確保する計画としておりますが、今後適時に十分な資金を確保できない場合は、新たな路線展開等のビジネス・チャンスをつかむことができなくなるため、当社の業績への影響並びに当社事業計画の遅延や変更が生ずる可能性があります。
当社が属する航空業界は、旅客需要等について景気動向等の変動による影響を受けております。景気低迷が長期化した場合には、企業の出張抑制等から当社の主要顧客であるビジネス旅客が減少する可能性や、レジャー需要が減少する可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
国際紛争、大規模なテロ事件及び伝染病の流行等が発生した場合は、航空需要に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、それらに関連して航空保険料や保安対策費用等が増加する可能性があり、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
航空運送事業に関する公租公課には、着陸料や航行援助施設利用料をはじめとする空港使用料並びに国内線運航に使用する航空機燃料に賦課される航空機燃料税が挙げられます。空港使用料のうち着陸料については現在、国の軽減措置を受けており、今後、軽減措置に変更が生じた場合には、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、航空機燃料税についても平成23年4月より平成29年3月末まで国による軽減措置が行われています。このため、当該対象期間における当社事業費が軽減されることとなりますが、今後政策の転換等によって当該軽減措置に変更が生じた場合には当社業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社の行う航空運送事業は、航空機の騒音、排気、有害物質の使用及び環境汚染等を管理・統制する様々な環境関連法規制の制約を受けております。現在、これらに関する法令遵守等に対して適確に取り組んでおりますが、これらに関する法令遵守又は環境改善のための追加的な義務が求められることとなった場合、関連した費用が当社の事業、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
相手方の名称 | 契約の種類 | 契約の内容 | 契約期間 |
Lufthansa Technik AG | 航空機整備契約 | 航空機整備 | 自 平成17年6月 |
全日本空輸株式会社 | コードシェア協力契約 | 全日本空輸株式会社とのコードシェアに関する契約 | 自 平成19年4月 |
全日本空輸株式会社 | 予約販売業務請負契約 | 航空券の精算等に関する契約 | 自 平成18年2月 |
航空機のリース契約については「第3 設備の状況 2主要な設備の状況 (2) 航空機材」に記載しております。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
①資産の部
当事業年度末の資産合計は20,051百万円となり、前事業年度末に比べ1,492百万円減少いたしました。
これは主として、現金及び預金が1,157百万円増加した一方で、前事業年度末に計上していた債権が入金されたこと等により未収入金が1,075百万円減少したほか、デリバティブ債権などを含むその他流動資産が894百万円減少したことに加え、減価償却などにより有形固定資産が982百万円減少したことによるものです。
②負債の部
当事業年度末の負債合計は15,811百万円となり、前事業年度末に比べ3,621百万円減少いたしました。
これは主として、定期整備引当金が繰り入れ等により707百万円増加した一方で、営業未払金が538百万円減少したほか、未払消費税等などを含むその他流動負債が701百万円減少したことによるものです。また、借入金(流動負債および固定負債合計)が1,182百万円、リース債務(流動負債および固定負債合計)が1,626百万円減少しました。なお、リース債務につきましては、約定弁済のほか平成28年3月に800百万円の一部期限前返済を行っております。
③純資産の部
当事業年度末の純資産合計は4,240百万円となり、前事業年度末に比べ2,129百万円増加いたしました。
これは主として、デリバティブ取引に係る繰延ヘッジ損益が429百万円減少した一方で、当期純利益の計上により利益剰余金が2,558百万円増加したことによるものです。
(3) 経営成績の分析
①営業損益
当事業年度の営業収入は、ビジネス向けの「STAR」シリーズとレジャー向けの「そら旅」それぞれの販売促進に努めた一方で、附帯事業のうち福岡空港および羽田空港における空港ハンドリング業務を終了したことになどにより、前事業年度に比べて283百万円減少して34,451百万円となりました。
営業費用(事業費並びに販管費及び一般管理費)については、原油価格の下落により燃油費が大きく減少しましたが、一方で円安の進行により外貨建ての航空機材費および整備費等が増加しました。また、保有機材数の減少により航空機材費等が減少しましたが、旅行代理店等に対する販売手数料や、人件費の増加などがありました。これらにより、前事業年度に比べて2,067百万円減少して32,419百万円となりました。
これにより、営業利益は2,032百万円(前事業年度比722.2%増)となりました。
②経常損益
営業外損益については、円安に伴う為替差益889百万円の計上により、前事業年度に比べて77百万円減少して、618百万円の営業外利益となりました。
以上により、経常利益は2,650百万円(前事業年度比194.0%増)となりました。
③特別損益
当事業年度においては、特別損失として航空機予備部品等の除却による固定資産除却損を計上したことや、繰延税金資産を計上したことなどにより、法人税等合計55百万円控除後の当期純利益は、2,558百万円(前事業年度比493.4%増)となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,286百万円のキャッシュ・インフロー(前事業年度比247.0%増)となりました。これは主として、税引前当期純利益が2,614百万円(前事業年度比362.9%増)、減価償却費が1,333百万円(前事業年度比7.1%減)となったことに加え、定期整備引当金、未収入金、仕入債務および未払消費税等の増減により純額で515百万円の資金増加となったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、306百万円のキャッシュ・アウトフロー(前事業年度比630.7%増)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出227百万円(前事業年度比35.6%増)、ソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出105百万円(前事業年度比44.0%減)によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,809百万円のキャッシュ・アウトフロー(前事業年度比36.6%増)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出1,182百万円(前事業年度比62.0%減)、リース債務の返済による支出1,626百万円(前事業年度比11.7%増)によるものです。
上記の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物は3,942百万円となり、前事業年度末に比べ1,157百万円の増加(前事業年度は857百万円の減少)となりました。
なお、キャッシュ・フロー関連指標は、以下のとおりであります。
| 前事業年度 | 当事業年度 |
自己資本比率(%) | 9.8 | 21.1 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 27.6 | 52.4 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍) | 9.2 | 2.0 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 4.5 | 17.2 |
(注) 1 自己資本比率: 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率: 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ: 営業キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式総数により算出しています。
3 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定を含む)及びリース債務を対象としています。
4 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いています。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載のとおりです。