第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度においては、依然、アメリカ、中国は底堅い成長を続けて来ましたが、ヨーロッパ諸国の政治課題や東アジアの地政学的なリスクにより、経済にも不透明な時期となりました。国内におきましては、株価や雇用の好調を背景とした継続的な成長が続く一方で、デフレ経済は根強く節約志向が定着しております。また、家具、インテリア業界では大手によるガリバー寡占がより鮮明になった上、新たなネット市場の拡大等、引き続き厳しい競争環境が続いております。

このような環境のもと、当社中核事業にあたるunico事業においては、新規出店によるドミナント戦略を進め、出店地域でのシェア取りを図りました。特に新規ブランドの「unico loom」におきましては、独自商材の開発強化を強め、「ファブリック商材の充実したunicoのエントリーモデル」として位置づけました。また、内部強化として、主要部門のコンサル指導によるスキル向上や内製へ向けてのノウハウの習得に注力しました。

unico事業における主たる売上である家具におきましては、比較的廉価な「unico loom」業態向け商材を発売しました。また布製品では、ラグマットや寝具を強化しデザイン以外に機能や価格訴求力の向上に注力しました。

出店実績につきましては、既存ブランド「unico」においては、平成29年3月にunico吉祥寺を「coppiceKICHIJOJI」に、同年4月にunico金沢を「金沢百番街Rinto」に移転オープンしました。また、新規出店としては5店舗(熊本、流山おおたかの森、押上、千葉、上野)をオープンしました。新ブランドの「unico loom」においては、4店舗(堺北花田、広島、なんば、高崎)を新規オープンし、ブランド認知向上に寄与しました。以上の出店により、unico事業店舗は全国に51店舗となりました。

当連結会計年度の業績につきましては、売上高9,195,011千円(対前年同期比12.9%増)、営業損失83,072千円(前年同期は179,162千円の営業損失)、経常損失92,341千円(前年同期は215,752千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失318,841千円(前年同期は416,559千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失の主な要因は、一部の店舗に係る減損損失(316,028千円)の計上によるものです。その他の要因のご説明につきましては、後述「セグメントの業績」をご参照下さい。

 

セグメントの業績は、以下のとおりです。

 

①  unico事業

売上高につきましては、前期に立ち上げた新ブランド「unico loom」の販売の苦戦、熟練販売員の不足と新人販売員の育成の遅れ、及び繁忙期における欠品が、当期の厳しい結果の主な理由であります。

新ブランドの「unico loom」の商品につきましては、特に地方を中心として認知度が低く、また、各地のニーズに適合する商品(ターゲット、品質、価格、デザインニュアンス)や販売方法(店舗立地、店舗面積、品揃え、接客方法)の模索が続いたため、来期以降の販売戦略には目処が付いたものの当期においては想定していた売上高を獲得するに至りませんでした。

また、店舗数の増加によって熟練の販売員が相対的に不足し、その結果店舗ごとの売上高が伸び悩むとともに、その不足を補うための新人販売員の育成にも時間を要しました。

繁忙期における欠品につきましては、当期期初の繁忙期に一部の人気新商品に欠品が生じたため、その時期に売上高を伸ばすことができず、通期においてもその出足の遅れを充足させるには至りませんでした。

営業利益、経常利益につきましては、店舗の増加に伴って、店舗オペレーションに係るコスト及び店舗をコントロールする本部機能の維持、管理に係るコストが増加したこと、並びに増加したコストを上回る売上高を前述の売上高の伸び悩みによって獲得できなかったことにより、当初想定していた利益を達成することができず厳しい結果となりました。
 その結果、当連結会計年度の売上高は8,956,941千円(前年同期比11.9%増)となったものの、セグメント損失は39,553千円(前年同期は160,492千円のセグメント損失)となりました。

 

 

②  food事業

流山おおたかの森に「NAAK CAFE」2号店をオープンし、併設しているunico流山おおたかの森でのオリジナルチャイ試飲サービスや、NAAK CAFEでお食事していただいたお客様へのカタログプレゼントなど、相互送客を目的とした各種企画を実施しました。
 しかしながら、認知度の向上及び固定客の確保に苦戦し、当連結会計年度の売上高は238,070千円(前年同期比65.3%増)、セグメント損失は43,518千円(前年同期は18,669千円のセグメント損失)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ193,588千円減少し、453,830千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果、158,495千円の収入(前年同期は3,700千円の支出)となりました。これは主に、営業活動にて苦戦し税金等調整前当期純損失が363,097千円となったものの、減価償却費235,450千円及び減損損失316,028千円等の非資金的取引が嵩んだことにより、資金の内部留保効果が働いたことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果、519,967千円の支出(前年同期は619,207千円の支出)となりました。これは主に、新店展開時の設備投資に係る支出によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の結果、169,042千円の収入(前年同期は579,603千円の収入)となりました。これは主に、新店展開に要する資金借り入れによるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年2月1日

至  平成30年1月31日)

前年同期比(%)

生産高(千円)

unico事業

170,040

79.1

food事業

合計

170,040

79.1

 

(注)  記載金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年2月1日

至  平成30年1月31日)

前年同期比(%)

仕入高(千円)

unico事業

3,749,660

118.8

food事業

71,000

165.3

合計

3,820,660

119.4

 

(注)  記載金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

当社グループ(当社及び連結子会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年2月1日

至  平成30年1月31日)

前年同期比(%)

売上高(千円)

unico事業

8,956,941

111.9

food事業

238,070

165.3

合計

9,195,011

112.9

 

(注)  記載金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

①  生産性向上とコストの適正化

 当社グループにおきましては、前期及び当期の2年間でunico事業に係る店舗は17店舗増加致しました。これにより、全国レベルでの販売網を形成し、売上高の拡大のための基盤を構築することができました。
 一方で、係る規模の拡大に伴い、一部ではあるものの店舗でのオペレーションコストや本部機能の維持、管理に係るコストも増加する傾向となりました。
 そこで当社グループと致しましては、規模拡大に伴って増加したコストを全面的に見直すと共に、店舗、本部問わず業務オペレーションの見直しを通じて生産性を向上させ、コストの適正化を目指します。

 

② 「unico」と「unico loom」の緩やかな切り分け

 前期におきまして、既存ブランド「unico」のセカンドブランドとして「unico loom」の販売を開始し、当期末におきまして丸1年が経過致しました。
 この1年間で蓄積された販売実績データ、顧客データに基づいて、どういった商品(ターゲット、品質、価格、デザインニュアンス)を企画開発し、どの様な販売方法(店舗立地、店舗面積、品揃え、接客方法)によって販売することが合理的か、といった定量的な検証を行うことが可能となりました。
 こうした蓄積データを複合的に勘案し、既存ブランド「unico」と新規ブランド「unico loom」を緩やかに切り分け、これらを有効かつ臨機応変に組み合わせた販売戦略を展開します。

 

③  本部整備(生産管理強化とEC戦略への資源集中)

 近年、他社のライフスタイル市場への参入により、当社グループを取り巻く競争が激化する状況が続いております。これに対抗するためには、本部機能の一部である生産管理機能の質を一層向上させると共に、その迅速な実行が求められると考えます。
 それと同時に、店舗での接客販売に並ぶもう一つの販売チャネルとして、本部にて運営しているECサイトを拡充することが有効であるとも考えます。
 そこで当社グループでは、生産管理機能の重要な部分に位置するマーチャンダイジング(MD)計画の精度向上とその迅速な遂行、及びタイムリーな見直しを通じて、商品発注の精度の向上及び在庫投資の効率化を進めます。
 また、EC戦略につきましては、平成30年5月に予定されているサイトのリニューアルと共に、ECに特化した商品開発や、適時適切なサイト改修を通じて、販売力向上を目指します。

 

 

4 【事業等のリスク】

本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①  経済状況について

当社グループは、家具・ファブリック等及びインテリア・雑貨等の企画・販売を行うunico事業が中核となっており、国内の景気後退に伴う消費の縮小は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②  競合について

家具・ファブリック等及びインテリア・雑貨等の企画・販売業界において、資本力があり、既存店舗数が多く営業基盤が強固で、かつ知名度を有する会社が、当社グループと類似するコンセプトを掲げ、当社グループのターゲット顧客層への販売を強化してきた場合、競争が激化し、価格が下落するなどして、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③  為替相場の変動について

当社グループは、主要商品である家具の多くを海外の製造委託先で生産し輸入しております。為替相場の変動リスクに対して、当社グループでは、多品種小ロットでの商品開発や、商品開発の段階において将来の為替相場の変動を見込み仕入価格や販売価格を決定した商品を適宜リリースし、商品構成の入れ替えを行うなど商品政策や商品開発のサイクルにて対応を図っておりますが、当社グループの想定を超え為替相場が急激かつ大幅に変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④  海外の協力工場について

当社グループの海外の協力工場は東欧、アジアと分散しており、また新規の国内、海外協力工場の発掘に努めておりますが、商品別に生産委託をしているため、一部の地域で戦争・テロ・多国間での紛争及び摩擦・政情不安・自然災害・伝染病・ストライキ等が発生した場合、その地域で生産している商品の供給が一時的にストップし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤  人材の確保について

当社グループは、自社で企画開発し、差別化された商品を、ある一定の感度を持つ顧客層に働きかけていく経営戦略を採っております。そのためには、ブランドイメージを保ったまま新商品を企画開発していくことが必要となりますが、今後、当社グループが必要とする企画開発力のある人材を計画通り、必要な時期に確保することができなかった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥  品質管理について

当社グループの商品については、商品化を行う前に十分な検証を行い、品質の維持管理に努めておりますが、万一、当社グループの商品に不具合が発生した場合は、協力工場における修正対応に時間がかかり、その間、商品の供給が一時的にストップし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

⑦  個人情報の管理について

当社グループでは、販売商品の特性上、配送となるケースが多く、また、オンラインショップでの販売も行なっており、顧客の氏名・住所などの個人情報をお預かりしております。そのため、個人情報保護規程を制定し、社員教育を積極的に行うなど、各種情報を管理する体制の構築に努めております。しかし、不測の事態により個人情報が外部に漏洩した場合には、社会的な信用低下により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑧  新規事業について

当社グループは、「自分にも地球にも心地よい、健康で感性豊かなライフスタイルの普及」という経営理念に基づいて、現在unicoブランドによる家具・ファブリック及びインテリア・雑貨の販売並びに飲食事業を行っております。今後、この経営理念の達成のため新規事業の展開を行う可能性がありますが、新規事業は不確定要素が多く、事業計画通り達成できなかった場合は、それまでの投資負担が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑨  当社の組織体制について

当社グループの組織体制は、当連結会計年度末現在、当社グループで合計559名となっております。内部管理体制については規模に応じた適切な体制となっておりますが、今後の事業拡大に合わせて内部管理に係る人員の確保、体制の強化が順調に進まなかった場合、社内の業務推進に支障が出ることにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑩  food事業について

当社グループは、「自分にも地球にも心地よい、健康で感性豊かなライフスタイルの普及」という経営理念に基づき、unico事業の展開を行っておりますが、同経営理念を遂行するため、都内に飲食店を4店舗展開しております。food事業に関しましては、食材の安全性、衛生面等、十分注意して運営を行っておりますが、万が一当社グループの提供するサービスにおいて食の安全性が疑われる等の事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑪  減損損失について

当社グループは、減損会計を適用することによって、四半期毎に各拠点において減損兆候の判定を行っております。今後、当社グループが出店している地域又は商業施設において、当社グループがメインターゲットとする顧客層の集客が減り、不採算店舗が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑫  敷金及び保証金について

当社グループは、賃借物件に店舗を設営しており、設営時に賃貸人に対して差し入れた敷金及び保証金の総資産に占める割合は、当連結会計年度末現在、15.1%となっております。今後、賃貸人の経営状況が悪化した場合には、当該店舗にかかる敷金及び保証金の返還、または店舗営業の継続に支障が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

⑬  出店施策について

当社グループでは、新規出店をメインターゲットとなる女性の集客の見込めるエリアや商業施設中心に行っておりますが、新規店舗の採算性、経済環境や地域の特性等の諸条件により、計画通りに出店エリアを選定することができない可能性があります。このような場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑭  シリーズの展開について

当社グループの展開するunico事業はブランドの鮮度を維持するため、計画的に新しいシリーズの新規開発を行っております。しかし、万が一、新規開発されるシリーズの販売不振が続き、かつ、既存シリーズの陳腐化が進んだ場合には、ブランドの鮮度が低下し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑮  新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社グループは、業績向上への意欲を高めることを目的として、当社グループの役員及び従業員に対して、ストック・オプションによる新株予約権の発行を行っております。平成30年1月31日現在、新株予約権の目的となる株式数は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況」に記載のとおりですが、これらの新株予約権が行使された場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。

 

(2) 財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末より65,071千円増加し、4,285,482千円となりました。主な増減としては、有形固定資産において減損損失316,028千円を計上したものの、新店増加による設備投資等を主とする有形固定資産の増加(378,596千円)及び敷金の増加(80,737千円)と、流動資産において在庫、売掛金の348,413千円増加によるものです。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ376,412千円増加し、3,215,924千円となりました。主な増減としては、新店出店のための長短借入金の増加(171,778千円)によるものです。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ311,341千円減少し、1,069,557千円となりました。主な増減は、親会社株主に帰属する当期純損失318,841千円によるものです。

 

(3) 経営成績の分析

「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」 をご参照ください。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」 をご参照ください。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

「第2 事業の状況 1業績等の概要」及び「3経営方針、経営環境及び対処すべき課題」 をご参照ください。