文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「生活者中心の市場の創造」を実現し、その市場に最適な仕組みや価値観=“style”を創造し続けることをビジョンとして化粧品・美容の総合サイト「@cosme」の運営を開始いたしました。現在、当社グループは「@cosme」を中核に事業を展開しており、今では、「@cosme」は多くの女性が定期的に利用するサイトにまで成長いたしました。
しかしながら、目まぐるしく環境が変化する中、新たなユーザーニーズやクライアントの課題に応えていくことが今後の継続的な発展に必要だと考えております。
当社グループでは、以下の事項を今後の事業展開における主要な課題として認識し、事業発展を図る方針です。
①領域の拡大
対象領域を化粧品に限らず拡大し、女性が求める幅広い「Beauty」に出会える場所を創出することが、今後の事業の発展にとって不可欠であると考えております。外部事業者との連携も視野に、事業領域の拡大を図ってまいります。
②サービスの拡大
今までの枠にとらわれず、美容領域で活動する企業や個人事業主、関心のある生活者といった幅広い層にサービスを提供していくことが必要だと認識しております。多様な企業や人が集い、活動できる場所を提供すべくサービス開発を推進してまいります。
③海外展開
中国をはじめとするアジア各国の経済成長は著しく、それに伴い美容関連市場も今後より拡大すると見込んでおります。当社グループの成長を加速する上で、海外における事業展開は必須であり、日本で培った資産をベースに、各国の状況に応じたサービスを展開してまいります。
④経営基盤の強化
環境変化へ迅速に対応するために、権限と責任を明確化した経営が重要であると認識しております。最適な組織体制により、経営の効率化・迅速化を図ってまいります。
また、今後事業がグローバルに拡大するステージにおいて、グループを横断した内部統制の整備・向上が必要不可欠と考えております。コーポレートガバナンスにも積極的に取り組むことで、強固な経営基盤の構築を進めてまいります。
当社グループの事業展開上、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項は以下のとおりであります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
1.事業環境について
(1) インターネット市場について
当社グループは、インターネットを利用した美容分野に関する各種事業を展開しております。インターネット市
場は、今後も成長が継続するものと考えておりますが、インターネットの利用に関する新たな法的規制等の導入や
その他予期せぬ要因によって、インターネット利用者の順調な発展が今後阻害され、当該市場の動向に大きな変化
が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 技術革新への対応について
インターネット関連分野においては活発な技術革新が行われており、当社グループとしても、技術革新に応じた
システム拡充及び事業戦略の修正等を迅速に行う必要があるものと考えております。システム部門を中心に、AIや
IoT等をはじめとする新しい技術動向を注視しており、迅速にシステム開発を行える体制を敷いております。しか
しながら、予期しない技術革新等があった場合、その対応に係る追加のシステム開発費用が発生する可能性があり
ます。また、システム開発等の適切な対応に支障が生じた場合には、各事業における競争力低下及びユーザーの流
出等を招く可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 美容関連市場について
当社グループは、美容関連市場を事業領域として事業を展開しております。その中でも、主たる事業領域である
化粧品関連市場は、その広告宣伝活動や消費動向等について、比較的景気変動等の影響を受けにくい特徴があるも
のと認識しておりますが、今後において、当該市場の動向に大きな変化が生じた場合には、当社グループの事業展
開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
2.事業展開について
(1) BeautyPlatform「@cosme」について
当社グループは、インターネットにおけるBeautyPlatform「@cosme」を基盤とした収益構造の強化に向けてBtoCサービス、BtoBサービスの拡充を図っております。しかしながら、かかる取り組みがサービス利用者のニーズを捉えられず、サービス利用者が減少した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) サイト運営の健全性等について
@cosmeでは、登録会員が化粧品等の使用感や商品の評価(クチコミ)を自由に投稿することが可能ですが、サイト運営に関して、利用規約、ガイドラインを策定し、サイト上に明示することによって、登録会員の適切な利用を促すよう努めております。また、クチコミは、同一登録会員による1商品に対する投稿が1度に限られる旨ガイドラインにて取り決めるとともに、外部委託を含む投稿内容の全件監視体制を構築しており、登録会員の実際の商品評価に基づかない恣意的な投稿、一部当社グループとしてサイト運営上容認できない、誹謗中傷、いやがらせ、知的財産権の侵害及び社会道徳・公序良俗に反する内容等の不適切な投稿等を発見した場合には、当該投稿を削除するなど、一定の規制を実施することにより、健全なサイト運営を維持しております。しかしながら、サイト内の不適切な投稿について、当社グループが十分に対応できず、サイトの健全性を維持できなかった場合には、ユーザーの支持低下等が生じる可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 出店政策、新業態開発について
当社グループでは、小売店舗「@cosme store」の出店スピードを加速、小売店舗の新業態開発を進めていく予
定です。しかし、かかる展開が当社グループの想定どおりに推移しない場合には、当社グループの財政状態及び経
営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、経済環境の著しい変化等により、店舗の必要性が低下し、事業計
画における店舗の収益計画に対して大きな乖離が発生した場合等には、店舗において使用する固定資産に関して減
損損失を計上する必要があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 在庫について
当社グループでは、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止を行っ
ておりますが、販売予測を誤った場合には在庫不足または過剰在庫となり、当社グループの財政状態及び経営成績
に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 新規事業展開について
当社グループでは、化粧品小売店以外の美容サービスへの進出や、化粧品のプロダクト開発など新たな美容関連
事業への進出を目指しております。しかしながら、顧客のニーズを満たす美容サービス・商品等の提供ができなか
った場合や、市場環境の変化により計画通りに事業展開できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営
成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 海外事業展開について
当社グループでは、海外事業において化粧品等の商品卸・EC販売の拡大に加え、店舗運営や美容系ポータルサイトの展開、化粧品プロダクトの開発など本格進出を目指しております。しかし、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商慣習の違い等をはじめとする潜在的リスクに対処出来ないこと等により事業を推進していくことが困難となった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、海外事業の現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートによる為替変動リスクを受ける可能性があり、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 業務提携・M&Aについて
当社グループでは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、当社グループのサービスと親和性の高い企業との業務・資本提携やM&Aを通じた事業の拡大に取り組んでおります。しかしながら、被買収企業との融合又は提携先との関係構築・強化が予定通り進捗しない場合、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合、何らかの理由により当該業務提携が解消された場合など、投資に要した資金、時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、会計基準に従ってかかるのれんを今後一定の期間にわたり償却いたしますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断される場合には、当該のれんについて減損損失を計上する必要があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 競合について
当社グループが運営する@cosmeは、女性ユーザーを中心に支持を得ているものと認識しております。当社グループは、@cosmeの収益構造強化を進めるとともに、インターネットを利用した美容分野での事業展開を図っていく方針でありますが、当該各事業分野に大手企業が参入するなどし、競争が激化した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
3.コンプライアンスについて
(1) 法的規制について
当社グループの運営する各種サービスにおいて、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律、不正アクセス行為の禁止等に関する法律、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、個人情報の保護に関する法律等をはじめとする日本国内の各種法令及び当社グループの海外拠点における諸外国の法制度・法令に関して、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、新たな法令等の制定や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 個人情報の保護について
当社グループは、サービスの提供に際して、登録会員の個人情報(名前、メールアドレス、性別、住所、職業、生年月日、肌質、髪質、クチコミ履歴、購入履歴等)を取得していることから、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社グループでは、個人情報の保護の徹底を図るべく、個人情報の保護の方針を定め、当方針の遵守を徹底するよう努めるとともに、個人情報の取扱いに関する社内教育を行うなど、管理運用面についても、慎重を期しております。しかしながら、当社グループが保有する個人情報等について、漏洩、改ざん、不正使用、外部からの不正アクセス、その他想定外の事態が発生する可能性が完全に排除されているとはいえず、これらの事態が発生した場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社グループへの損害賠償請求、当社グループの信用の低下等によって、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権について
当社グループは、主として新規事業開始前に第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況を外部の弁理士等を通じて調査するとともに、必要に応じて当社グループの知的財産権の登録等について国内及び海外で申請することで、知的財産権に関わるリスクが発生しないよう随時対応しております。しかしながら、当該調査をしても第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況が明確に判明せず、当社グループが、結果として第三者の保有する特許権、商標権等の知的財産権を使用したこと等により、第三者の当該知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求等を受ける可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、ユーザーが投稿したクチコミを、広告又は販促物等に使用することを目的として有償で提供する場合があります。この場合において、当社グループでは、当該クチコミについて弁護士その他の専門家の意見をふまえて、会員登録時に、投稿したクチコミを当社が利用することを定めた利用規約への同意を得ておりますが、当該クチコミの利用において、権利処理に関連した投稿者本人からのクレーム等に起因する風評問題等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 内部管理体制について
当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社グループの役職員等が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 訴訟発生について
当社グループでは、コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、ユーザーや取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。
4.その他
(1) システム投資等について
インターネットにおける技術・サービス等の急激な変化や当社グループの計画を上回る急激な会員数及びサイト閲覧件数の増加があった場合、システム投資の時期、内容、規模について変更せざるを得なくなる可能性があります。このような事態が生じた場合には、システム投資、減価償却費負担の増加や減損損失の計上が想定され、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) システム障害及びセキュリティ対策について
当社グループが営む事業は、主としてインターネット環境におけるサービス提供であり、サーバー等の各種機器及び通信回線等を利用しております。当社グループは、サービスの安定供給を図るために、地震に対応可能な耐震構造を備えたデータセンターを利用し、また、システムの構造について、ファイアーウォールソフトの導入により当社サーバーへの外部からの不正アクセスを遮断するとともに、サーバー上で稼動するOSレベルでのセキュリティを設定する等の二重の防護策を実施した上で、定期的に脆弱性の点検を行い、不正アクセスやウィルスの感染の対策を実施しております。しかしながら、電力供給の停止、通信回線の遮断、ソフトウエア又はハードウエアの不具合、自然災害、その他当社グループの想定しないシステム障害等が生じた場合や、外部から当社サーバー等への不正進入といった犯罪行為である不正アクセスがなされた場合に起因し、ユーザーが当社サービスを利用できなくなった場合には、信用低下や損害賠償等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である吉松徹郎は創業者であり、当社設立以来、最高経営責任者として代表取締役を務めております。同氏は、インターネット業界を中心とする人的ネットワーク等を通じて現在の事業基盤を構築してきた経緯から、インターネット関連業界に精通しており、同業界に事業基盤を有する当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行に重要な役割を果たしております。当社グループにおいては、取締役会や経営会議等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人員の獲得及び育成について
当社グループは、今後想定される事業拡大や新規事業の展開に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えております。特に、事業基盤を拡大・成長させていくための高度なマネジメント能力やシステム技術分野のスキルを有する人材確保に努めるとともに、教育体制の整備を進め人材の定着を図るよう努めていく方針であります。しかしながら、当社グループの求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材の流出が進んだ場合には、経常的な業務運営及び新規事業の拡大等に支障が生じる可能性があり、そのような事態が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 投資について
当社グループは、日本国内外における美容関連及びインターネット関連の企業に対して投資を実施しております。投資先企業は非上場企業が中心であることから、その将来性において不確定要素を多数抱えており、市場環境等の外部要因だけでなく、経営管理体制等の内部要因により業績が悪化するなど、投資先企業の今後の業績の如何によっては、当社グループ保有の投資有価証券等の減損損失等を計上する必要があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について
当社グループでは、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権等に加え、今後付与される新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
(7) 災害・有事等について
当社グループの主要な拠点である日本の首都圏、中国等において大規模な自然災害・国際紛争等が発生した場合には、サービスの提供等が停止する可能性もあり、当社の信頼性やブランドイメージを毀損するだけでなく、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいては、自然災害・国際紛争等が発生した場合に備え、事業継続計画の策定等、有事の際の対応策を策定しておりますが、物的、人的損害が甚大である場合には、当社グループの業務継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。会計方針の選択・適用、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の相対的な開示には、経営者が過去の実績等を勘案し、実態に即した合理的な見積り・判断をしております。
特に、当社グループの主要資産であるソフトウエアに関しては、管理系のものを除き、急速なインターネット業界の成長を勘案して、償却年数を2年(有税償却)としております。
(2) 経営成績
(業績等の概要)
当社グループは2016年8月3日発表の中期経営計画に基づき、当連結会計年度を選択と集中のフェーズと定めております。特にOn Platform事業における収益基盤の確立に注力し、第4四半期連結会計期間に、かねてより開発を進めておりました新サービスをリリースいたしました。これによる当期売上への影響は軽微でありますが、今後の収益の柱とすべく、第3四半期連結会計期間より当該サービスの営業に人的リソースを注力しております。
また、Beauty Service事業やGlobal事業等が大きく成長いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は次のとおりとなりました。
売上高 28,470百万円(前年同期比 50.7%増)
営業利益 2,125百万円(前年同期比 45.0%増)
経常利益 2,147百万円(前年同期比 65.3%増)
税金等調整前当期純利益 2,098百万円(前年同期比 28.3%増)※
親会社株主に帰属する当期純利益 1,184百万円(前年同期比 10.0%増)※
※前連結会計期間において、投資有価証券の売却益として特別利益283百万円を計上しております。
①On Platform事業
当セグメントには、当社が運営する美容系総合ポータルサイト「@cosme」を基盤とした各種サービス(BtoB、BtoC)が属しております。
当連結会計年度におきましては、ブランディング広告やバナー広告、「ブランドファンクラブ」等の化粧品メーカー向けの既存サービスを中心に成長いたしました。なお、第4四半期連結会計期間において、次の収益の柱とすべく新サービス「ブランドオフィシャル」をリリースし、第3四半期連結会計期間より当該サービスの営業へ戦略的に人的リソースを配分いたしました。これにより下期の収益の伸びは限定的となりましたが、当社主催のイベントの寄与もあり、通期業績におきましては前年同期比で増収増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 7,335百万円(前年同期比 7.2%増)
セグメント利益 2,645百万円(前年同期比 3.7%増)
②Beauty Service事業
当セグメントには、化粧品ECサイト「@cosme shopping(アットコスメショッピング)」の運営、化粧品専門店「@cosme store(アットコスメストア)」の運営や、プライベートブランドの企画・開発・販売等の、国内における小売業を中心としたサービスが属しております。
ECにおきましては、「@cosme」からの送客を強化したことに加え、「@cosme」でランキング上位の商品やラグジュアリーブランドの取扱いを強化し、幅広い品揃えを実現することにより売上が好調に推移いたしました。
店舗におきましては、新規出店を抑制し既存店舗の収益性を強化したことにより、各店舗が成長し大きく増収増益となりました。当連結会計年度末の店舗数は、2店舗の新規開店と小型店1店舗の閉店により、25店舗(前年同期末24店舗)となりました。なお、第3四半期連結会計期間に新規開店した「ららぽーと富士見店」は、初の外資系ラグジュアリーブランドを多数含むチャネル横断型の店舗となっております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 12,142百万円(前年同期比 38.2%増)
セグメント利益 621百万円(前年同期比 171.2%増)
③Global事業
当セグメントには、日本国外で展開するEC、卸売、店舗、メディア等のサービスが属しております。
中国における越境ECにおきましては、W11※1という季節要因もあり上期の業績が当該セグメントを牽引いたしました。また、第4四半期連結会計期間において、韓国免税店への商品卸売を開始し「@cosme」のブランドを活用した化粧品売場のプロデュースを行いました。
店舗におきましては、第3四半期連結会計期間に台湾へ1店舗、第4四半期連結会計期間に香港へ1店舗を新規出店し、当連結会計年度末の海外店舗数は台湾に4店舗(前年同期末3店舗)、香港に1店舗となりました。
第1四半期連結会計期間より損益計算書の連結を開始した海外企業3社※2におきましては、引き続き、中長期的な事業の成長に向けた取り組みや効率化・合理化を進めております。
なお、前述の海外企業3社に対するのれんの償却(約372百万円)を今期より開始したことにより赤字となりましたが、中国越境ECの躍進によって当初計画を上回って着地いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 7,646百万円(前年同期比 158.4%増)
セグメント損失 11百万円(前年同期 セグメント利益 133百万円)
※1 11月11日に中国で開催されるECの大規模なセール
※2 下記の3社
・Hermo Creative(M)Sdn. Bhd.(マレーシアで化粧品ECサイト「Hermo」を運営)
・i-TRUE Communications Inc.(台湾で化粧品レビューメディア「UrCosme」を運営)
・MUA Inc.(米国で化粧品レビューメディア「MakeupAlley」を運営)
④その他事業
当セグメントには、美容部員等を派遣する人材派遣事業と、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業が属しております。
当連結会計年度におきましては、人材派遣事業が着実に成長したほか、投資育成事業において第1四半期及び第3四半期連結会計期間に営業投資有価証券の売却を行いました。なお、営業投資有価証券の売却は当該資産の市場価値等を鑑みて行われるため、経常的に行われるものではありません。
以上の結果、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 1,346百万円(前年同期比 342.2%増)
セグメント利益 436百万円(前年同期比 397百万円増)
(3) 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
Beauty Service事業 |
107 |
+277.8 |
|
合計 |
107 |
+277.8 |
|
(注) |
1 |
上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 |
|
|
2 |
セグメント間取引については相殺消去しております。 |
|
|
3 |
金額は、仕入価格によっております。 |
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
On Platform事業 |
13 |
△62.1 |
|
Beauty Service事業 |
8,376 |
+33.5 |
|
Global事業 |
5,712 |
+158.4 |
|
合計 |
14,101 |
+65.5 |
|
(注) |
1 |
上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 |
|
|
2 |
セグメント間取引については相殺消去しております。 |
|
|
3 |
金額は、仕入価格によっております。 |
当社グループは概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
On Platform事業 |
7,335 |
+7.2 |
|
Beauty Service事業 |
12,142 |
+38.2 |
|
Global事業 |
7,646 |
+158.4 |
|
その他事業 |
1,346 |
+342.2 |
|
合計 |
28,470 |
+50.7 |
|
(注) |
1 |
上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 |
|
|
2 |
セグメント間取引については相殺消去しております。 |
|
|
3 |
主な相手先別の販売実績については、該当事項はありません。 |
(4)財政状態
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ3,771百万円増加し21,911百万円となりました。
これは主に、流動資産において、受取手形及び売掛金425百万円、商品701百万円、並びに固定資産において、ソフトウエア798百万円、のれん1,327百万円等が増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ2,776百万円増加し9,904百万円となりました。
これは主に、流動負債において、支払手形及び買掛金358百万円、短期借入金1,800百万円、1年内返済予定の長期借入金149百万円、未払法人税等336百万円等が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ994百万円増加し、12,008百万円となりました。
これは主に、その他有価証券評価差額金508百万円が減少したものの、利益剰余金1,235百万円が増加、並びに非支配株主持分165百万円が増加したこと等によるものであります。
(5)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ184百万円減少し、残高は5,985百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、1,750百万円(前年同期は637百万円の収入)であります。
この主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上2,098百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用された資金は、3,779百万円(前年同期は3,271百万円の支出)であります。
この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,699百万円、無形固定資産の取得による支出1,208百万円、投資有価証券の取得による支出129百万円、有形固定資産の取得による支出329百万円、定期預金の預入による支出399百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は、1,877百万円(前年同期は5,505百万円の収入)であります。
この主な要因は、短期借入金の純増減額1,800百万円等があったことによるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
2014年6月期 |
2015年6月期 |
2016年6月期 |
2017年6月期 |
2018年6月期 |
|
自己資本比率 (%) |
73.1 |
64.2 |
58.4 |
59.4 |
53.0 |
|
時価ベースの自己資本比率 (%) |
106.6 |
240.2 |
436.2 |
309.1 |
356.8 |
|
キャッシュ・フロー対有利子 |
125.0 |
106.0 |
205.1 |
615.0 |
321.1 |
|
インタレスト・カバレッジ・ |
116.9 |
143.8 |
252.3 |
95.3 |
158.2 |
(注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2. 株式時価総額は、期末株式終値×期末発行済株式総数(自己株式数を除く)により算出しております。
3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象とし
ています。
(6)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの所要資金は、大きく分けて新規出店に伴う店舗設備の投資及びソフトウエア開発に伴う投資や、子会社・関連会社等への投融資資金及び経常の運転資金となっております。これら所要資金のうち、新規出店に伴う店舗設備の投資及びソフトウエア開発に伴う投資、出資・貸付等の投融資関連については、自己資金及び銀行からの長期借入により調達しております。また、経常の運転資金については、銀行からの短期借入やグループCMSによるグループ資金の有効活用で対応しております。
当連結会計年度の設備投資は総額1,591百万円であり、その内容は、新規出店に伴う店舗設備の投資等の有形固定資産として349百万円、ソフトウエア開発等の無形固定資産として1,242百万円であります。
現状、新規出店に伴う店舗設備の投資及びソフトウエア開発に伴う投資に必要な事業資金は確保されていると認識しております。資金の流動性については、グループCMSによりグループ各社における余剰資金の有効活用に努め、更に金融機関との間で当座貸越契約を締結すること等により、急な資金需要や不測の事態にも備えております。今後につきましても、事業の業績拡大期には先行的に運転資金が増大するビジネスであること、事業拡大に伴い店舗投資や情報化投資の増加が見込まれること等を考慮して、充分な流動性を維持していく考えです。
該当事項はありません。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は10百万円であります。
これはOn Platform事業において、AIを活用したデータ分析・サービス開発に向けての研究開発段階で発生したものであります。