当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当中間連結会計期間における我が国の経済は、米国の通商政策による影響が一部業種に見られるものの、緩やかな回復基調が続いております。企業収益には足踏みもみられますが、雇用・所得環境の改善や各種政策効果により、消費を中心とした回復の動きが支えられています。また、インバウンド需要の持続やサービス消費の拡大も、景気の下支え要因となっています。
一方で、物価上昇の継続が消費者マインドを抑制するリスクや、金融資本市場の変動、海外経済・通商政策の不透明感といった外部環境の影響には引き続き十分な注意が必要な状況となっております。
当社グループが属するインターネット関連市場では、通信インフラの高度化やスマートデバイスの普及に加え、生成AIやXR、メタバースなどの先端技術の社会実装が一層加速しており、新たなサービスや収益モデルの創出が広がりを見せております。特にエンタテインメント分野においては、ライブ配信やバーチャル空間でのコンテンツ体験が高度化し、リアルとデジタルが融合した新たなユーザー価値の提供が進展しています。
また、コンテンツの多言語対応やグローバル配信の一般化により、国境を越えたボーダーレスなファンコミュニティの形成が加速しており、IP(知的財産)を軸としたファンビジネスは、デジタル基盤の進化と相まってさらなる深化が進んでおります。
このように、テクノロジーの進化とユーザー行動の多様化が交錯する中で、当社を取り巻く事業環境は引き続き急速に変化しており、今後も俊敏かつ柔軟な戦略的対応力が強く求められる状況が続いております。
音楽・アーティスト関連市場については、2024年の音楽ソフト(オーディオレコード及び音楽ビデオ合計)の生産金額は2,051億円(前年同期比7.1%減)となりました(出所:一般社団法人日本レコード協会)。一方で、ストリーミングサービスの利用拡大により、音楽配信は引き続き堅調に推移しており、音楽との接点が日常化する中で、市場全体としては安定した需要が続いております。
ライブ・コンサート市場では、2024年通期の総公演数が34,251本(前年同期比0.9%減)、総動員数は5,938万人(前年同期比5.4%増)と、動員数は過去最高を記録しました。市場規模(総売上額)も6,121億円(前年同期比19.1%増)と拡大しており、ストリーミングなどを通じて音楽に触れる機会が増えたことを契機に、リアルなライブ体験への期待や熱量が一層高まっている状況です(出所:一般社団法人コンサートプロモーターズ協会)。
また、リアルエンタテインメント領域では、デジタル配信やファンコミュニティ運営、デジタルグッズの活用などを通じた体験価値の多様化と、IPを軸とした収益モデルの高度化が進展しております。今後は、こうした市場環境の変化を的確に捉え、リアルとデジタルの融合による競争力の強化が一層求められる局面を迎えております。
このような外部環境の中、当社グループでは、アーティストを中心としたエンタテインメント事業を主軸に、ファンクラブサイトの運営を基盤とした強固なファンコミュニティの構築・拡大に注力しております。
とりわけ、音楽との日常的な接点が広がる中で、ライブやイベントと連動したファンサービスの高度化により、ファンエンゲージメントの最大化を図っております。
また、電子チケット、EC、キャラクター関連、音楽配信など、複数の事業領域を横断的に連携させることで、リアルとデジタルを融合させた体験価値の創出を推進しております。
さらに、生成AI、XR、メタバースなどの先端技術の社会実装が進む中で、当社においても新技術を取り入れたファンビジネスの高度化や、新たな収益源の獲得に取り組んでおります。
これらの取り組みにより、事業ポートフォリオの拡充と収益基盤のさらなる強化を図るとともに、変化の激しい市場環境においても柔軟かつ持続的な成長を目指してまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は15,107百万円(前年同期比23.2%増)、営業利益は2,701百万円(前年同期比38.0%増)、経常利益は2,793百万円(前年同期比41.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,699百万円(前年同期比103.8%増)となりました。
セグメントごとの概要は、以下のとおりであります。
1)コンテンツ事業
a.コンテンツ事業に係るファンクラブ・ファンサイト事業等
コンテンツセグメントにおいては、主にスマートフォン向けにファンクラブサイトの運営を中心としたデジタル会員サービスを展開しており、各種デジタルコンテンツの配信、動画サービス、アプリ提供など多様なプラットフォームを通じてファンとの継続的な接点を創出しております。
当中間連結会計期間におきましては、大型アーティストの貢献や新規アーティストの獲得に加え、チケット先行受付や会員限定イベントなどリアル施策との連動を強化した結果、ファンクラブ/ファンサイトの有料会員数は前年同期比で大きく増加し、事業基盤を着実に拡大いたしました。特に、引き続き大型アーティストのファンクラブが順調に収益へと貢献いたしました。
収益面では、コンテンツ価値の訴求や継続率向上施策に加え、一部ファンクラブでの月額、年会費の見直しにより、LTVの最大化と収益構造の質的改善を推進してまいりました。
さらに、グローバル展開にも注力しており、海外在住ファンの入会比率も着実に増加しております。当社では、多言語対応や海外入会導線の整備を通じ、グローバル視点でのファン獲得・定着を進めております。
また、次世代ファン体験の創出に向け、Web3.0/メタバース技術を活用した新たなサービス「FANPLANET」への参画を進めております。当該プロジェクトでは、協業パートナーである株式会社Fanplaが発行するトークン「FPLトークン」を活用し、ファンとアーティストの新たな関係構築を目指す取り組みを推進しております。これにより、当社グループは、同プロジェクトの企画・運営支援を通じ、デジタル時代に適応したファンビジネスの拡大と、新たな価値創出を図ってまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間におけるコンテンツ事業に係るファンクラブ・ファンサイト事業等の売上高は11,704百万円(前年同期比28.8%増)となりました。
b.コンテンツ事業に係るEC事業
EC事業につきましては、当社グループが運営するファンクラブサイト等を通じて、アーティストグッズや音楽映像商品の販売、さらにファンクラブ限定のオンラインくじ「Fanpla Chance」の提供など、多様なファン向けECサービスを展開しております。
当中間連結会計期間におきましても、拡大したアーティスト・ファン基盤を背景に、会員限定特典施策や多彩な商品企画を継続的に展開してまいりました。コンサート会場でのキャッシュレス決済や事前購入・会場受取サービスなど、利便性とファン体験を両立した販売施策も定着し、商品取扱高は引き続き堅調に推移しております。また、季節性に応じた商品展開や物流効率化にも取り組み、安定的かつ柔軟なEC事業の運営体制を維持しております。
オンラインくじ「Fanpla Chance」は、アーティストの世界観を反映した演出や景品企画がファンの支持を集め、新たな参加体験の創出につながっております。
今後も、継続的に選ばれる商品・サービスを目指し、ファンとの接点価値を高めながら、EC領域の成長を図ってまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間におけるコンテンツ事業に係るEC事業の売上高は1,257百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間におけるコンテンツ事業全体の売上高は12,962百万円(同26.2%増)、セグメント利益は2,406百万円(同35.0%増)となりました。
2)電子チケット事業
電子チケット事業は、電子チケットおよび公式チケットトレードサービス、さらにそれらに付随する各種関連サービスから構成されております。音楽ライブはもとより、プロ野球、バスケットボール、バレーボールといったスポーツ分野、さらには遊園地などのレジャー施設に至るまで、幅広い領域にてサービスを提供しております。
当中間連結会計期間におきましては、活況な音楽ライブ市場を背景に、取り扱いアーティスト数、公演数を増加させ、電子チケットの発券枚数は前年同期を大きく上回り、好調に推移いたしました。チケットトレードにおいては、不正転売対策ニーズの高まりに応える形で、アーティスト領域での導入拡大を図るとともに、演劇・スポーツ・イベントなど非音楽領域への展開にも注力した結果、取扱枚数・収益ともに大幅に増加し、成果が着実に表れました。
さらに、人気公演のトレード実施を契機にプレミアムサービスへの加入が進み、有料会員数が着実に増加、収益面においても安定的な貢献を拡大しております。
また、当社グループでは、不正転売抑止のさらなる強化に向け、マイナンバーカードを利用した公的個人認証プラットフォーム事業者として大臣認定を取得し、安心・安全なチケット流通の実現に向けた基盤を強化しております。
周辺領域として展開するスポーツ向けデジタルカードコレクション事業では、プロ野球、バスケットボール、バレーボールに加え、Jリーグクラブとの取り組みも進展しており、対象競技の拡大により収益の裾野が広がっております。引き続き、スポーツIPを活用したデジタルエンタメ領域の拡充に取り組んでまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間における電子チケット事業の売上高は2,125百万円(同7.2%増)、セグメント利益は643百万円(同15.2%増)となりました。
3)その他事業
その他事業には、上記2つのセグメントに属さない連結子会社の収益等が計上されており、主にキャラクターグッズやアパレルなどが含まれております。
当中間連結会計期間におきましても、将来の収益獲得に向けた事業育成を行い、売上高は19百万円(同43.7%増)、セグメント損失は18百万円(前年同期は18百万円のセグメント損失)となりました。
② 財政状態の分析
(資産の部)
当中間連結会計期間末の総資産は26,525百万円(前連結会計年度末比7.5%増)となりました。
流動資産は20,150百万円(同2.1%増)となりました。主な内訳は現金及び預金10,922百万円(同11.4%減)、売掛金3,307百万円(同46.2%増)、前払金2,258百万円(同11.3%増)となっております。
固定資産は6,374百万円(同29.5%増)となりました。主な内訳は顧客関連資産102百万円(同20.0%減)、投資有価証券3,489百万円(同76.4%増)となっております。
(負債の部)
当中間連結会計期間末の流動負債は16,613百万円(同5.8%増)となりました。主な内訳は買掛金7,145百万円(同2.7%増)、契約負債6,101百万円(同11.9%増)、未払金832百万円(同7.8%減)であります。
固定負債は181百万円(同3.8%増)となりました。主な内訳は資産除去債務125百万円(同0.2%増)、繰延税金負債31百万円(同20.0%減)であります。
(純資産の部)
当中間連結会計期間末の純資産の合計は9,730百万円(同10.8%増)となりました。主な内訳は資本金317百万円(同-%)、資本剰余金3,846百万円(同0.4%減)、利益剰余金6,013百万円(同21.3%増)、その他有価証券評価差額金△526百万円(同17.2%減)であります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は10,922百万円(前連結会計年度末比1,405百万円減)となりました。
各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは766百万円となりました。
主な内訳は税金等調整前中間純利益2,804百万円、売上債権の増加△1,044百万円、前払金の増加△228百万円、未収入金の増加△57百万円、前払費用の増加△875百万円、仕入債務の増加187百万円、未払金の減少△34百万円、契約負債の増加648百万円、役員賞与引当金の減少△114百万円、法人税等の支払△1,057百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△933百万円であり、主な内訳は投資有価証券の売却による収入450百万円、投資有価証券の取得による支出△1,346百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△1,238百万円であり、主な内訳は配当金の支払額△641百万円、自己株式の取得による支出△599百万円です。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。また、当中間連結会計期間中に生じた新たな対処すべき課題もありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定または締結等はありません。