第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは「みんなで幸せになれる会社にすること」「今から100年続く会社にすること」を経営理念としております。この経営理念のもとすべての役員及び従業員が一丸となり、様々な技術領域・ビジネス領域において、インターネットを通じて個人の利用者の皆様に支持・利用していただけるゲームコンテンツ、比較サイト・情報サイトやECサイトなどの企画・開発及び運営を行っております。具体的には、「人と人とのつながりの実現」をテーマに、世界中の人々に娯楽を提供するスマートデバイス向けゲームやツールアプリケーションの企画・開発及び運営を行う「エンターテインメント事業」、人生のイベントや日常生活に密着し、有益な情報を提供する様々な比較サイト・情報サイトなど、ウェブサービスの企画・開発及び運営を行う「ライフスタイルサポート事業」、そして様々な商材を取り扱う複数のECサイトの企画・開発及び運営を行う「EC事業」の3つの事業軸でビジネスを展開しています。

なお、中長期的な成長を図るため、以下11点を主な経営課題として認識し、迅速に対処してまいります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)エンターテインメント事業におけるグローバル市場での成長及び有力なIPの獲得

グローバルのデジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)規模は約22兆円で、東アジア、北米、欧州の主要3地域では欧州を中心に引き続き堅調な成長を遂げています(『ファミ通ゲーム白書2022』)。一方、国内外多くのゲームメーカーの本格参入により競争が激化しています。このような事業環境の中、持続的な成長を遂げるために、既存ゲームの健全な収益性の確保を維持するとともに、スマートフォンのみならずデジタル配信ゲーム市場全体をターゲットに、マルチデバイスでのグローバル展開に舵を切り、ゲームの開発を進めてまいります。また、今後は、これまでのゲームアプリ開発で培ったスキルやノウハウを活かし、NFTゲームやメタバースといった新領域での企画・開発・運営も進めてまいります。

 

(2)ライフスタイルサポート事業における既存サービスの強化及び新規サービスの拡充

ライフスタイルサポート事業は、人生のイベントや日常生活に密着した便利なサービスを多数提供しております。それぞれのサービスにおいて利用者のニーズに即した周辺サービスを拡充しつつ、今後はこれらのサービス間で相互送客を強化することにより、集客効率並びに利益率の向上につながるものと考えております。新規サービスにおいても、同様にサービス間での相互送客を行いながら、継続顧客を確保するための施策に積極的に取り組み、事業を拡大してまいります。

 

(3)EC事業における新商材の成功及び利益率向上

EC事業の主要サービスである自転車専門通販サイトは、立上げから順調に利用者数を増やし、2021年8月には新商材として、ペットフードブランド「Obremo(オブレモ)」をリリースしました。引き続き今後の中長期的な成長を見据え、これまでの経験を活かして他新商材の参入及び成功を実現するとともに、EC事業全体での利益率向上を追求してまいります。

 

(4)中長期的な成長に向けた事業ポートフォリオの強化

当社グループは、自社サービス開始以降、経営の安定性と高い成長性のバランスを実現するために、事業の転換・拡大を継続して行ってまいりました。現在はエンターテインメント事業、ライフスタイルサポート事業、EC事業の3つの軸で事業を展開しています。今後も持続的な成長並びに中長期的な企業価値の向上を目指し、新たな事業の創出や他の企業との協業、M&A等多様な戦略を用いて、先行投資を進めながら事業ポートフォリオの強化を図ってまいります。

 

(5)優秀な人材の確保と育成

優秀な人材を確保することは当社グループの持続的な成長に必要不可欠であります。そのため、多様な働き方を実現する職場環境の改善、福利厚生の充実、人事考課制度の整備・運用及び採用活動の多様化に努め、人材の確保に力を入れております。

採用においては優れた専門性のみならず、人間性・協調性を重視した人材の選考を心がけており、企業文化と経営理念の共有により、みんなで協力し合いながら長く楽しく働ける組織作りを大切にしております。

また、社内外での研修・教育の強化などを含む人材育成制度の整備を進めるとともに、ジョブポスティング制度・フリーエージェント制度等といった機動的な人材活用を制度的にも実施しながら、事業間で経験とノウハウを共有することで企業とともに成長していく人材の育成に努めております。

 

(6)コーポレートブランドの向上

当社グループが持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくためには、提供するサービス自体のユーザビリティ、品質等に加え、各サービスの知名度を向上し、利用者数を拡大していくことが不可欠であります。

また、グループ全体の事業を支える優秀な人材の獲得や他社との提携等をより有利に進めるためにも、当社グループでは、今後も費用対効果を見極めながら、サービスの広告宣伝活動のみならず、企業認知度の向上や企業イメージの確立に取り組んでまいります。なお、ステークホルダーに対する適切な情報開示及び積極的な広報活動を試みることにより、コーポレートブランドの向上を目指していく所存であります。

 

(7)サステナビリティ経営の推進

当社グループの経営理念である「みんなで幸せになれる会社にすること」「今から100年続く会社にすること」を達成するには、当社グループにおける持続的な事業成長と併せて、持続可能な社会の実現に貢献することが重要であると認識しております。その一環として、特定した重要課題への取組みを推進し、従業員・株主・社会・環境を含む全てのステークホルダーから必要とされ続ける存在を目指してまいります。

 

(8)グループ経営体制及びコーポレートガバナンスの強化

当社グループは、国内連結子会社7社及び海外連結子会社1社により構成されたグループ企業体制であります。持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、経営の公正性・透明性を確保するとともに、取締役会及び監査役会による内部統制の強化並びにコーポレートガバナンス・コードの基本原則に沿った各種施策の実施、取締役会の実効性評価・分析・改善に継続的に取り組んでまいります。

 

(9)コンプライアンス及びリスク管理体制の強化

当社グループは、グループ企業としての持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて経営基盤を強化し、コンプライアンス及びリスク管理体制を強化し、企業倫理の一層の向上を図っていく所存であります。

 

(10)新技術の活用

当社グループが属するスマートデバイス向けゲーム業界を含むインターネット業界は、技術革新が絶え間なく行われております。このような環境のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していくためには、AI及びブロックチェーンをはじめとする様々な新技術に適切に対応していくことが必要不可欠であると考えております。また、グループ横断プロジェクトとして技術研究活動を行い、新技術を活用できる人材育成に取り組んでまいります。

 

(11)商品・サービスの品質と安全性の確保

当社グループは、スマートデバイス向けゲームやライフイベントにまつわる様々なオンラインサービスの提供に加え、ライフスタイルサポート事業においては化粧品や健康食品、EC事業においては自転車やドッグフードなどを取り扱っております。すべての商品・サービスにおいて利用者が安全かつ安心して利用でき、高い品質が担保されるよう努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示してまいります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針であります。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)事業環境に関するリスク

当社グループの事業領域であるモバイルゲーム市場、インターネット市場及びEC市場はスマートフォンの普及、インターネット利用者の増加により高度な成長を続けてまいりました。また、将来市場の拡大が見込まれる、暗号資産を用いたNFTゲームやメタバースといった新領域でのサービス提供にも取り組んでまいります。

しかしながら、今後、市場規模の縮小や景況感の悪化、実際の景気変動の影響等を受けた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、暗号資産を取り巻く市場においては、新興領域であることから経済情勢、政治情勢、規制の動向、税制の改正等により、当社グループの事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループのEC事業においては、急激な原油高や原材料の供給不足等が起因となる原材料価格が高騰した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業に関するリスク

① 競合について

当社グループは、インターネットを使った様々なコンテンツやサービスを提供しております。競争力向上のため、特色あるコンテンツの提供や最適なユーザビリティを追求したインターネットサイトの構築に努め、サービスの多様化、カスタマーサポートの充実等に取り組んでおります。

しかしながら、類似サービスを提供する企業や新規参入者との競合が激化することにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 提携先(プラットフォーム運営事業者、業務提携先)との関係について

当社グループのエンターテインメント事業では、Apple Inc.が運営するApp Store及びGoogle LLCが運営するGoogle Play等、ゲームアプリを配信する専用のプラットフォームを介して利用者にコンテンツを提供しており、当該プラットフォーム運営事業者に対して、回収代行手数料、システム利用料等を支払い、コンテンツ利用者からの売上回収を委託しております。

また、当社グループは、国内外のゲームパブリッシャー等と業務提携を行っており、売上にはこれら業務提携先と分配される収益が含まれます。一方、ライフスタイルサポート事業の売上には、サービス提携事業者に見込顧客の紹介や広告掲載を対価とする手数料収入や広告売上が含まれます。当社グループは、提携先との契約を遵守し、友好的な関係を維持するよう努めるとともに、特定の提携先に過度に依存しないよう、提携先やサービスのポートフォリオバランスを考慮した経営を心掛けております。しかしながら、提携先の方針又は事業戦略の変化、或いは料率の変更又は提携解消等が生じた場合、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 為替による影響について

当社グループのエンターテインメント事業では、一部において海外向けのアプリケーションを配信専用のプラットフォームや海外現地のパブリッシャーを介して海外の利用者にコンテンツを提供しており、販売したコンテンツ内のアイテム等の売上は海外のプラットフォーム運営事業者を通じて現地の通貨にて回収されます。

また、当社グループのEC事業では、中国を中心とした海外メーカーから商品(完成自転車及びパーツ)を輸入しております。今後、当社グループ全体における外貨の収支のバランスを勘案しつつ、必要に応じて為替予約取引等による為替影響の適正化に努めてまいりますが、外国為替市場の大幅な変動等により損失が発生し、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 売掛金の回収について

当社グループは事業・サービスの展開において様々な事業者と取引を行っております。それらの事業者はそれぞれがおかれる市場環境・競合の状況等により、事業戦略の見直し、撤退や他社との事業統合等の経営判断を行う可能性があります。そのため、当社グループは安定的且つ健全な事業運営を継続できる事業者とパートナーシップを組むよう努めておりますが、今後、上記の理由等により事業者の事業継続に支障が生じた場合等には当該事業者にかかわる売上代金の回収遅延、回収不能が生じる恐れがあります。このような場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 商品の品質管理について

当社グループではEC事業を中心に複数の商品をオンラインで販売しております。当社グループで取り扱う商品の企画・発注に関しましては、高品質な商品・原材料の調達、信頼性ある取引先の選定を行っております。また、取引先との連携を深め、必要に応じて自ら製造工場に立会検査を行う等、品質管理の徹底を図り、社員教育、法令遵守に向けた啓発等を行ってまいります。

しかしながら、販売している商品の使用に起因して、お客様又はお客様に関係する第三者の健康等に悪影響が発生する可能性があります。万一関係法令等に抵触することがあった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、将来的に、当社グループのEC事業等に関連する法令の予測不能な変更或いは新設、社会情勢の変化があった場合にも、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 投資育成及びM&A(企業買収等)について

当社グループは、高い成長力を持つ企業を早期から育成・支援することを目的にベンチャー投資及び投資事業有限責任組合(ファンド)への出資を行っております。当該出資等が対象とする未公開企業は、市場環境の変化並びに開発能力、経営管理能力の不足等、将来性に対する不確定要素を抱えており、これら不確定要素の現出により期待した成果を上げることができず業績が低迷、悪化した場合には、これらの投資が回収できず、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

また、投資育成に加え、事業の成長及び拡大を目指すため、M&Aも実施する方針です。M&Aにあたっては、その対象企業について事前に財務内容等の審査に努め、リスクを検討したうえで進めてまいりますが、買収後に偶発債務の発生や認識債務の判明等事前の調査で把握できなかった問題が生じる場合やM&A後の事業展開が計画通りに進まない場合には、当社グループの業績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。

 

(3)固定資産の減損等に関するリスク

当社グループは、保有する有形・無形固定資産について、回収可能性を測定しております。事業計画や働き方の変化等、当社グループを取り巻く状況が要因となり、回収が見込まれない場合には減損損失の処理を行う可能性があります。

また、特に当社グループのエンターテインメント事業では、ゲームの開発に係る人件費、外注費等を連結貸借対照表に資産として一部計上し、適正な年数にわたり減価償却を行っております。しかしながら、ゲームによっては期待する成果が得られず、資産の収益性が低下して想定した期間内での投資額の回収が見込めなくなる事態が発生することがあります。その場合、当該資産の帳簿価額にその価値の下落を反映させる手続きとして、減損処理を行う可能性があります。この結果、当社グループの業績に影響を及ぼし、実績が期初に発表した業績予想と乖離する可能性があります。

 

(4)組織体制に関するリスク

① 特定経営者への依存について

当社代表取締役社長、林高生氏は当社グループの創業者であり、また、技術者としての豊富な経験を有していることから、当社グループの設立以来成長を支え、経営戦略等多岐にわたり極めて重要な役割を果たしております。当社グループは、同氏に過度に依存しない経営体制の構築に努めておりますが、何らかの理由により、同氏が経営に参画できなくなった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保、育成について

当社グループにおいて、今後事業拡大や企業運営を円滑に遂行していく上で、優秀な人材を確保することが極めて重要であります。しかしながら、必要な人材を適時適切に確保できない場合、又は社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部管理体制について

当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、事業規模の拡大に合わせて経営基盤の強化を継続的に進めていくとともに、より効率的且つ適正な経営を行うための組織体制の強化を図るために、内部統制管理体制の整備・充実を推進していく方針であります。

しかしながら、事業の急速な拡大に対して、十分な内部統制管理体制の構築が追い付かない場合、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ コンピューターシステムや通信ネットワークについて

当社グループの事業は、モバイル端末やPC等のコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークにより、利用者にサービスを提供しております。システムの安定的な稼働を図るためにサーバーの分散化・定期的バックアップ・稼働状況の監視等により、システムトラブルの未然防止又は回避に努めております。しかしながら、不測の事故(社内外の人的要因によるものを含む)等により通信ネットワークの切断や支障が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの運営する各サイト等へのアクセスの急激な増加によるサーバーの過負荷や電力供給の停止等不測の様々な要因によって、システムが作動不能に陥った場合、サービスが停止する可能性があります。この結果、当社グループの業績及びサービスのブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)コンプライアンスに関するリスク

① 法的規制について

当社グループは運営事業領域に適用される法令を厳正に遵守し、特にインターネットを介した情報漏洩・情報の不正取得・ウイルス感染防止に関する取組みを強化しております。しかしながら、これらを防止するために新たな法的規制や業界の自主規制の状況や内容によっては、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

また、社会情勢等により、新たな法規制の制定、法解釈の変更がなされ、将来において当社グループが提供するコンテンツやサービスが法的規制等の影響を受けることとなった場合、当社グループの業績及び企業イメージに影響を及ぼす可能性があります。

 

② 知的財産権について

当社グループは、運営サイト及びサービス名称等について積極的に商標登録の取得に努めるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っております。また、当社グループが提供するサービスにおいて、当社グループが所有する知的財産権を第三者に使用許諾する場合や、第三者の所有する知的財産権の使用許諾を受ける場合があり、その場合は使用許諾契約の締結等による管理体制を強化しております。

しかしながら、知的財産権の範囲や契約条件の解釈の齟齬等により、認識外で第三者の知的財産権を侵害した場合、当社グループは第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受ける可能性があります。その結果、解決に多額の費用と時間がかかり、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報の管理について

当社グループは、提供するサービスやコンテンツの利用者の個人情報を取得する場合があります。個人情報の外部漏洩・改ざん等の防止のため、個人情報の取扱いに際し業務フローや権限体制を徹底し、「個人情報の保護に関する法律」に従い厳正な管理を行っております。

しかしながら、コンピューターウィルス、不正侵入や故意又は過失の事態により、個人情報の漏洩や不正使用等のトラブルが発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループに対する信頼損失及び企業イメージの悪化等により、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ サービスの安全性及び健全性について

当社グループが提供するサービスコンテンツは、不特定多数の個人利用者が、利用者間において独自にコミュニケーションを取ることができます。青少年保護、健全性維持・向上のため、利用規約において不適切な利用の禁止を明示し、モニタリングを常時行い、規約違反者に対しては、改善の要請や退会の措置を講じる等の対応を行うことで、サービスの安全性及び健全性の確保に努めております。しかしながら、コンテンツ利用者が急速に拡大し、利用者のコンテンツ内における行為を完全に把握することが困難となり、利用者の不適切な行為に起因するトラブルが生じた場合には、利用規約の内容にかかわらず、当社グループが法的責任を問われる可能性があります。また、法的責任を問われない場合においても、コンテンツのブランドイメージの悪化等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 訴訟等について

当社グループは、法令遵守を基本としたコンプライアンスの推進により、法令違反等の防遏に努めております。しかしながら、当社グループの役員、従業員の法令違反等の有無にかかわらず、利用者、取引先、その他第三者との不測のトラブル、訴訟等の発生及び上記知的財産権、個人情報、サービスの安全性及び健全性についても訴訟のリスクがあるものと考えております。

かかる訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、多大な訴訟対応費用の発生や企業イメージの悪化により、当社グループの業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)災害・感染症の拡大・事故等に関するリスク

地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、国際紛争、又は新型コロナウイルス感染症を含む伝染病の拡大等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。当社グループのサービス展開地域において大規模な自然災害等が発生した場合には、止むを得ずサービスの提供を一時的に停止する可能性があります。また設備の損壊や電力供給の制限等、事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、各種災害や国際紛争等による物的・人的損害が甚大である場合には事業の継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)暗号資産保有に関するリスク

当社グループのエンターテインメント事業においては、暗号資産を取扱うゲームの研究開発のため、暗号資産を保有します。暗号資産は価格変動が大きいため、利用者の暗号資産取引・保有時に対象暗号資産の価格が乱高下し、対象暗号資産の価値が購入時の価値を著しく下回る可能性があります。また、市場動向や取引量等の状況によっては流動性が損なわれ、取引が不可能もしくは困難となる、又は不利な価格で取引しなければならなくなる可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績

当社グループは「みんなで幸せになれる会社にすること」「今から100年続く会社にすること」を経営理念としております。この経営理念のもとすべての役員及び従業員が一丸となり、様々な技術領域・ビジネス領域において、インターネットを通じて個人の利用者の皆様に支持・利用していただけるゲームコンテンツ、比較サイト・情報サイトやECサイトなどの企画・開発及び運営を行っています。具体的には、「人と人とのつながりの実現」をテーマに、世界中の人々に娯楽を提供するゲームやツールアプリケーションの企画・開発及び運営を行う「エンターテインメント事業」、人生のイベントや日常生活に密着し、有益な情報を提供する様々なウェブサービスの企画・開発及び運営を行う「ライフスタイルサポート事業」、様々な商材を取り扱う複数のECサイトの企画・開発及び運営を行う「EC事業」の3つの事業軸でビジネスを展開しています。

2022年7月期の連結売上高は、エンターテインメント事業の既存ゲームアプリが減衰傾向を辿るも、ライフスタイルサポート事業においてこれまで投資していた新規サービスの成長と一部既存サービスでの好調な推移により前期比で増加したことに加え、EC事業においてもモール型ECサイトでの好調な販売により前期比で増収となり、全体では前期比で微増しました。営業利益及び経常利益につきましては、エンターテインメント事業での新規ゲームアプリとEC事業での新商品リリースへの投資が重なり、前期比で大きく減少しました。

親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、固定資産の減損損失の計上や繰延税金資産の取崩しを行ったため、前連結会計年度比で大きく増加しました。

 

具体的には、当連結会計年度の売上高は31,790百万円(前連結会計年度比1.7%増)、営業損失は298百万円(前連結会計年度は701百万円の営業利益)、経常損失は219百万円(前連結会計年度は895百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,337百万円(前連結会計年度は877百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 

当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりであります。

 

<エンターテインメント事業>

エンターテインメント事業では、主に自社で開発したスマートデバイス向けゲームアプリケーション(以下「ゲームアプリ」という。)をApple Inc.が運営するApp Store及びGoogle LLCが運営するGoogle Play等の専用配信プラットフォームを通じて、世界中の人々に提供しております。ゲームアプリ自体は基本無料で提供しており、主な売上はユーザーがゲームをより効率よく優位に進めるためのゲーム内アイテム購入代金であります。

近年のグローバルにおけるゲーム市場環境及びユーザーニーズの変化、そして技術の進化等を踏まえ、エンターテインメント事業はスマートフォンゲームのみならず、グローバルのデジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)全体をターゲットに、グローバルで人気のIPと連携し、展開することを中長期方針とし、さらなる成長を狙います。また、今後は、これまでのゲームアプリ開発で培ったスキルやノウハウを活かし、NFTゲームやメタバースといった新領域での企画・開発・運営も進めてまいります。

 

2022年7月期においては、売上高につきましては引き続き主要既存ゲームアプリでの減少に加え、2021年11月にリリースした新規ゲームアプリ『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー)』の売上高が既存ゲームアプリのダウントレンドを補完するに至らず、前期比で減少となりました。セグメント利益につきましては、新規ゲームアプリの広告費及び開発費が上期から軽減し、第4四半期連結会計期間では黒字化達成となるも、当連結会計年度では前連結会計年度比で大幅に減少しました。

 

以上の結果、当連結会計年度におけるエンターテインメント事業の売上高は6,316百万円(前連結会計年度比13.1%減)、セグメント損失は894百万円(前連結会計年度は369百万円の利益)となりました。

 

<ライフスタイルサポート事業>

ライフスタイルサポート事業では、様々な事業領域において個人の利用者に向けてサービスを展開する事業者と連携し、「三方よし」のサービス理念のもと、人生のイベントや日常生活に密着した比較サイト・情報サイト等様々な便利なウェブサービスを展開しております。

「デジタルマーケティング支援ビジネス」は、オウンドメディア等を通じて、提携事業者へ見込顧客を送客するデジタルマーケティング支援を中心に、スピーディに事業を横展開できる特徴を持っています。多様な事業領域におけるサービスを急速に立ち上げ、拡張させることで、収益を積み上げるビジネスモデルです。

個人の利用者へは基本無料でサービスを提供しており、主な売上はパートナー企業に当該利用者を見込顧客として紹介することに対する紹介手数料及び成約報酬であります。

「プラットフォームビジネス」はアプリケーションやウェブサイトなどを通じて情報を集めた「場」を提供し、ユーザーデータの蓄積と活用、そして独自価値の向上により、市場での優位性を構築し、さらにデータを活用したソリューションを提供することで、価値向上のサイクルを図っていくビジネスモデルです。

主な売上は広告収入や有料会員向けの利用料、ツールやEC等のソリューション提供によるものであります。

現在、ヘルスケア・エンジニア領域においてプラットフォームを展開しています。

 

2022年7月期は、売上高・セグメント利益ともに前期比で増加となりました。これは主に、車の査定・買取サイト「ナビクル」の好調及びこれまで投資フェーズであった新規サービスの成長が全体の増収増益を支えたことが影響しております。売上高につきましては、引越し関連事業において電力価格の高騰による取引先からの送客制限により前期比で減少となるも、引き続き中古車市場の活況に伴い「ナビクル」が好調に推移し、またこれまで投資フェーズであった転職メディア「CAREER PICKS」が大きく成長しました。なお、当該サービスについては、2021年2月に運営会社であった株式会社リンクス(現 株式会社エイチームフィナジー)のM&Aを実施し、双方が持つWebマーケティングの強みを掛け合わせたことにより、当連結会計年度で目覚ましい売上高成長を実現いたしました。セグメント利益につきましては、「ナビクル」の増収に伴う増益と、金融メディアの一部新規サービスが下期で黒字化し、全体として前連結会計年度比で増加となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度におけるライフスタイルサポート事業の売上高は21,147百万円(前連結会計年度比3.7%増)、セグメント利益は1,610百万円(前連結会計年度比11.0%増)となりました。

 

<EC事業>

EC事業では、様々な商材を取り扱う複数のECサイトの企画・開発及びを運営しております。「cyma-サイマ-」は東海、関東、関西3カ所に物流倉庫を構え、完全組立自転車をオンラインで販売、自宅までお届けする独自性の高い自転車専門通販サイトです。また、2021年8月より新商材として、ペットフードブランド「Obremo(オブレモ)」をリリースしました。

今後も引き続き品揃えや販売方法、配送品質を日々改善し、ユーザーの期待を大きく超える購買体験ができるサービスを提供してまいります。

 

2022年7月期においては、売上高につきましては「cyma-サイマ-」においてモール型ECサイトでの販売が好調に推移し、前連結会計年度比で大きく増加しました。セグメント利益につきましては、新規サービス「Obremo(オブレモ)」でのラインナップ拡充に向けた新商品の開発へ投資し、前連結会計年度比で減少となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度におけるEC事業の売上高は4,326百万円(前連結会計年度比20.3%増)、セグメント損失は77百万円(前連結会計年度は84百万円の利益)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ811百万円減少し、当連結会計年度末には5,223百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、302百万円(前連結会計年度は451百万円の収入)となりました。これは主に、減価償却費377百万円、減損損失591百万円及び未払金の増加836百万円があったものの、税金等調整前当期純損失734百万円及び法人税等の支払額786百万円等の影響によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果得られた資金は、332百万円(前連結会計年度は440百万円の収入)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入542百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、867百万円(前連結会計年度は1,343百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出537百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

該当事項はありません。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比(%)

エンターテインメント事業

0

104.2

ライフスタイルサポート事業

0.0

EC事業

合計

0

6.9

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

エンターテインメント事業

6,316

△13.1

ライフスタイルサポート事業

21,147

3.7

EC事業

4,326

20.3

合計

31,790

1.7

(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

Apple Inc.

3,441

11.0

2,852

9.0

Google LLC

3,380

10.8

2,928

9.2

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態の分析

a.資産

当連結会計年度末における総資産は14,762百万円となり、前連結会計年度末に比べ988百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の減少811百万円によるものであります。

 

b.負債

当連結会計年度末における負債は4,880百万円となり、前連結会計年度末に比べ711百万円増加いたしました。これは主に、未払金の増加839百万円によるものであります。

 

c.純資産

当連結会計年度末における純資産は9,882百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,700百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金の減少1,640百万円によるものであります。

 

② 経営成績の分析

a.売上高

当連結会計年度における売上高は31,790百万円(前連結会計年度比1.7%増)となりました。

エンターテインメント事業では、主に主要既存ゲームアプリの減収により、売上高は6,316百万円(前連結会計年度比13.1%減)となりました。

ライフスタイルサポート事業では、主に車の査定・買取サイト「ナビクル」及び新規サービスの成長により売上高は21,147百万円(前連結会計年度比3.7%増)となりました。

EC事業では、主に「cyma-サイマ-」においてモール型ECサイトでの販売が好調に推移し売上高は4,326百万円(前連結会計年度比20.3%増)となりました。

 

b.売上原価

当連結会計年度における売上原価は、ライフスタイルサポート事業において電力会社紹介サービスの仕入原価の増加等により、8,463百万円(前連結会計年度比3.3%増)となりました。

 

c.販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、主にエンターテインメント事業の広告宣伝費の増加により、23,625百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。

 

d.営業損益

当連結会計年度における営業損失は、エンターテインメント事業での新規ゲームアプリ及びEC事業での新規サービスへの投資が重なり、298百万円(前連結会計年度は701百万円の営業利益)となりました。

 

e.経常損益

当連結会計年度における経常損失は、営業外取引として、為替差益40百万円が発生したものの営業損失298百万円により、219百万円(前連結会計年度は895百万円の経常利益)となりました。

 

f.親会社株主に帰属する当期純損益

親会社株主に帰属する当期純損失は、固定資産の減損損失の計上や繰延税金資産の取崩しにより、1,337百万円(前連結会計年度は877百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

b.資金需要

当社グループの資金需要のうち主なものは、通常の運転資金のほか、オフィス及びIT関連の設備に関する投資資金であります。

 

c.財務政策

当社グループは、運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としておりますが、金利動向や負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。

資金の流動性については、グループ間の資金管理契約によりグループ各社における余剰資金の有効活用に努めるとともに、さらに金融機関との間で当座貸越契約を締結する等により、急な資金需要の不足の事態にも備えております。

なお、当連結会計年度末において借入金の残高はありません。また、現金及び預金5,223百万円を保有しており、必要な資金は確保されていると認識しております。

 

④ 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(4.会計方針に関する事項)」に、コロナ影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(繰延税金資産の回収可能性)

当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断をしております。将来の課税所得に関する予測は、過去の実績や一定の仮定のもとに行っているため、経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

スマートフォン・タブレット端末向けアプリプラットフォーム運営事業者との契約

契約会社名

相手方の名称

契約の名称

契約内容

契約期間

株式会社エイチーム

Apple Inc.

Developer

Advertising

Services

Agreement

iOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

契約期間は定められておりません。

株式会社エイチーム

Google LLC

Terms of Service

Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約

契約期間は定められておりません。

 

5【研究開発活動】

当社は、日々技術革新を続ける、インターネットやデジタル配信ゲーム(モバイルゲーム、PCゲームデジタル配信、家庭用ゲームデジタル配信)に対し、確実に技術適応し、市場のニーズにすばやく対応していくため、各事業において研究開発に取り組んでおります。

当連結会計年度における研究開発費の総額は89百万円であります。