第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の景気対策等の効果もあり緩やかな回復基調で推移したものの、海外においては中国経済の減速や中東情勢の悪化などの不安定要因もあり、景気の下振れリスクが残る不透明な状況で推移しました。

株式会社電通が発表した「日本の広告費」(平成28年2月)によると、平成27年の国内広告費は6兆1,710億円(前年比0.3%増)と前年比で微増となりましたが、そのうちマスコミ4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の分野が2兆8,699億円(同2.4%減)と前年比で減少となった一方で、インターネット広告の分野は1兆1,594億円(同10.2%増)と急速な成長を継続し、特にスマートフォン広告分野や動画広告市場の急成長に加え、アドテクノロジーを利用した広告の浸透が進み、インターネット技術を活用したターゲティング効果の高い広告手法に対し市場のニーズが集まっていることが明らかになっています。

当社グループが手掛けるPR分野については、日本パブリックリレーションズ協会が公表した最新の調査結果である「2015年PR業実態調査報告書」(平成27年5月)によると、国内のPR業売上は、平成26年には948億円(前回平成24年調査比5.2%増)となり堅調に成長していることが示されております。あわせて、本報告書では、PR業務が、今般PR会社にとどまらない幅広い業種/領域で提供されながら業界全体が成長していることも明らかになっています。当社グループが手がけるPR分野の市場が引き続き成長しているだけでなく、PRが、従来の業界の枠組みには収まらない大きな広がりをもって発展しており、当社グループにとっても今後さらに大きな事業機会が見込まれることが示されたものと考えております。

このような市場環境のもと、当社グループにおいては、「アジアNo.1のPRグループになる」という目標の達成に向け、従来のPRの分野だけでなく、効率性の高いコミュニケーション手法であるインターネット広告などにも取組み、顧客が必要とする効率的なコミュニケーションに関する幅広い需要を積極的に取り込み、引き続き堅調に成長を実現いたしました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は9,685百万円(前連結会計年度比16.4%増)、営業利益は1,618百万円(前連結会計年度比29.0%増)、経常利益は1,506百万円(前連結会計年度比26.9%増)、当期純利益は841百万円(前連結会計年度比27.6%増)となりました。

なお、PRサービスとは別の取組として、平成27年9月に当社主催のイベント「~世界の朝ごはん~ 朝食フェス2015」を開催しました。本イベントにおいては、開催期間中に関東・東北豪雨による天候不順もあり一部日程を中止とするなどしたため、来場者数が想定を大きく下回ることとなり、当該イベントに関連して126百万円の損失が発生しております。

また、当社子会社でニュースリリース配信事業を手がける株式会社PR TIMESは、平成28年3月31日付で東京証券取引所マザーズへの上場をいたしました。

セグメント業績は、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分変更を行っており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。(以下、「2 生産、受注及び販売の状況」及び「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においても同じ。)

 

・PR事業

PR事業においては、当社グループの中核事業である戦略PRのほか、急速に需要を伸ばす動画コンテンツやアドテクノロジーを活用した施策をサポートするサービスにも取組み、引き続き進化を続ける市場環境にいち早く対応しながら、従来のPRの分野にとどまらない顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのコミュニケーション活動を幅広くサポートしました。

国内においては、戦略PRを中心に既存事業の各分野で引き続き順調に業績を伸ばしましたが、スマートフォン・動画・アドテクノロジーを利用した広告分野など、顧客が求める付加価値の高いサービスの強化をすすめ、株式会社ビデオワイヤーによる動画リリースサービス「NewsTV」の広告配信サービスや株式会社IR BANKが手がける投資家向け動画サービス「IRTV」などのサービスも順調に推移しました。これらのサービスは、コンサルティング業務を基本とする従来のPRサービスに対して、収益性の高い新しい事業分野であり、全体としての利益率の向上にも貢献することになりました。今後も、顧客が求める「いいモノを世の中に広める」ためのより効果的な手法として、戦略PRサービスとあわせて需要が伸びていくものと見込んでおります。顧客が求める「いいモノを世の中に広める」ためのより効果的な手法として、従来のPRサービスとあわせて今後も需要が伸びていくものと見込んでおります。

海外においても、顧客のアジア・ASEAN地域におけるコミュニケーション施策に対する需要を積極的に取り込み、海外進出をすすめる日系企業や海外において日本の商材をアピールしたい官公庁等の様々なコミュニケーション活動をサポートしました。当社グループは、平成23年1月に中国に現地法人を設立して以来、業界ではいち早くアジア・ASEAN地域を中心に海外への事業展開を進めてきましたが、平成27年6月には経済産業省よりクールジャパン・ワールドトライアル事業の補助事業者に2年連続で交付決定を受けるなど、顧客の評価を高めながら堅調な成長を実現することができました。また、平成27年9月には、海外でのインバウンドマーケティング活動を総合支援する新サービスとしてアジア・ASEAN地域の5拠点でインバウンドデスク提供サービスも開始しています。

PR事業においては、上述の9月に開催した「~世界の朝ごはん~ 朝食フェス2015」に関連する損失を計上しておりますが、全体としては引き続き堅調な成長を実現し、当連結会計年度において実行したプロジェクト件数は1,236件(前期実績1,044件)となりました。

その結果、PR事業全体では、売上高は8,711百万円(前連結会計年度比15.0%増)、営業利益は1,453百万円(前連結会計年度比23.1%増)となりました。

 

・ニュースリリース配信事業

株式会社PR TIMESが手掛けるニュースリリース配信事業においては、ニュースリリース配信サイト「PR TIMES」を初めとした多数のWebサイトに顧客のニュースリリースを配信・掲載しております。「PR TIMES」の月間配信本数は5,500本を突破し、月間PV数は過去最高の590万PVを記録いたしました。また、平成28年2月には利用企業社数が12,000社を突破するなど順調に成長いたしました。

新しい試みとしては、普及したスマートフォンにおいてより快適な企業と顧客の対話を実現し、カスタマーサポートを円滑にする無料カスタマーコミュニケーションツール「Tayori」を平成27年7月にリリースしております。

その結果、ニュースリリース配信事業における売上高は1,080百万円(前連結会計年度比27.7%増)、営業利益は180百万円(前連結会計年度比100.9%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は2,846百万円と、前連結会計年度末に比較して769百万円の減少となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は812百万円となりました(前連結会計年度比9.3%減)。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上1,461百万円、減価償却費の計上131百万円、投資有価証券評価損失の計上50百万円、持分法による投資損失の計上72百万円、売上債権の増加額72百万円、たな卸資産の増加額98百万円、仕入債務の減少額50百万円及び法人税等の支払額591百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は2,161百万円となりました(前連結会計年度は779百万円の支出)。これは主に、有形固定資産の取得による支出207百万円、無形固定資産の取得による支出117百万円、敷金及び保証金の差入による支出119百万円、投資有価証券の取得による支出1,361百万円、貸付けによる支出235百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は601百万円となりました(前連結会計年度比72.9%減)。これは主に、短期借入金の純増額728百万円、配当金の支払額133百万円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当社グループの主たる業務は、PR事業であるため、生産に該当する事項はありません。

 

(2)受注状況

当社グループの主たる業務であるPR事業は、提供するサービスの性格上、受注の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

(3)販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

事業の名称

当連結会計年度

(自 平成27年3月1日

至 平成28年2月29日)

前年同期比(%)

 PR事業(千円)

8,697,213

115.2

 ニュースリリース配信事業(千円)

975,473

127.3

  報告セグメント計(千円)

9,672,686

116.3

 その他(千円)

13,154

1,669.3

合 計(千円)

9,685,841

116.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年3月1日

至 平成27年2月28日)

当連結会計年度

(自 平成27年3月1日

至 平成28年2月29日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱電通

1,260,223

15.1

1,118,139

11.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

広告宣伝の分野においては、戦略PRを活用した販促施策が浸透するとともに、スマートフォンやタブレットなどのコミュニケーションデバイスの進化や、動画やアドテクノロジーなどの最新技術を活用したサービスに対する関心も急速に伸びてきております。

こうした経営環境において、今後当社グループは更なるサービスの開発及び事業規模の拡大を推進すべく、以下の課題に積極的に対処して参ります。

 

(1) 顧客のトータルコミュニケーションをサポートする事業体制の強化

当社グループが強みとする「戦略PR」の分野が堅調な成長を継続している一方で、当社グループとしては、永続的なグループ全体の発展のためにさらに多様かつ安定的な収益事業基盤の強化が必須であると考えております。また、国内広告市場においてはインターネット広告の分野の成長が著しく、動画やアドテクノロジーなどの最新技術によるサービスの進化、タブレットやスマートフォンの普及も進み、最新のインターネット技術を活用したターゲティング効果の高い広告手法が益々市場の注目を集めており、PRの分野にとどまらず顧客のコミュニケーション活動を総合的にサポートできる事業体制がますます求められていくものと考えております。当社グループは、このような需要に対応するために、コンサルティング業務を基本とする戦略PRサービスだけでなく、ニュースリリース配信サービス「PR TIMES」やIR情報管理ツール「Corporate Direct+」といった収益性の高いプラットフォームサービスに取組むほか、動画リリースサービス「NewsTV」やアドテクノロジーを活用した配信サービスなど、顧客が求める幅広いサービスを提供し、より安定した事業基盤の拡充を進めております。また最近では、事業への出資を伴う活動にも取り組み、当社グループの新たな成長分野の開発を進めております。当社グループは「いいモノを世の中に広める」プロフェッショナルとして、めまぐるしく進化を続ける市場環境にもいち早く対応しながらサービスの拡大・強化を進め、顧客のコミュニケーション施策を総合的にサポートできる事業体制を整備し、更なる成長に努めて参ります。

 

(2)アジア・ASEAN地域での事業基盤の強化

急速な経済発展と成長する消費市場をめざして多くの日系企業がアジア・ASEAN地域への事業展開を進めており、現地における事業推進施策としてのPRサービスに対するニーズも高まっております。当社グループは、業界ではいち早くこの市場に進出し日本国内市場で培ったノウハウを活かして本格的営業展開を進め実績を蓄積して参りました。今後も成長する市場からもたらされる機会を確実にものにしながら、当社グループが目標とする「アジアNo.1のPRグループ」を早期に実現し、その地位を確固たるものとするべく事業基盤の強化を進めて参ります。

 

(3)成長を持続するための優秀な人材の確保及び組織力の強化

当社グループの競争の源泉は、めまぐるしく進化するメディア環境にも対応した従来のPRの枠組みにとらわれない幅広いサービスラインの開発及び実行力にあり、これらを維持・向上していくためには優秀な人材の確保と育成が欠かせません。そのため当社グループは、優秀な人材を惹き付ける事業運営を行い、事業の拡大や成長に必要な新卒・中途採用を積極的に進めるとともに、事業の成長によってもサービスレベルの維持・向上を実現するための組織力の強化にも継続して努めて参ります。

 

(4)コーポレート・ガバナンスの強化

 当社グループは、会社の永続的な発展のために、経営の透明性、効率性急速な経済発展と成長する消費市場をめざして多くの日系企業がアジア・ASEAN地域への事業展開を進めており、現地における事業推進施策としてのPRサービスに対するニーズも高まっております。当社グループは、業界ではいち早くこの市場に進出し日本国内市場で培ったノウハウを活かして本格的営業展開を進め実績を蓄積して参りました。今後も成長する市場からもたらされる機会を確実にものにしながら、当社グループが目標とする「アジアNo.1のPRグループ」を早期に実現し、その地位を確固たるものとするべく事業基盤の強化を進めて参ります。及び健全性を確保するとともに経営責任の明確化を進めているところです。当社グループは国内のみならず海外においてもグループ会社が増加し、事業分野を広げながら成長を継続していることから、従来のPR分野だけでなく、新しい事業分野や事業地域で適用ある法令やルールを遵守するための体制の整備が重要であると認識しております。当社グループでは、内部監査室を中心に各部門及び子会社に対する継続的内部監査を実施し、会社業務の適正な運営ならびに財産の保全を図るとともに、不正過誤を防止し、業務活動の正常な運営と改善向上を図り経営効率化を進めるなど、今後とも、内部監査及び経営管理体制の整備を通じて、法令及び社内諸規程を遵守した業務執行の定着に努めて参ります。

 

4【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)景気の変動

企業の広告宣伝・広報関連予算は企業の景況に応じて調整されやすく、景気動向に影響を受けやすい傾向にあり、景況感が悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)災害・事故等に関わるリスク

企業の広告宣伝・広報関連予算は、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、その影響を受けやすい傾向にあります。したがって、これらの災害・事故等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)特定の取引先への依存

当社グループの販売先のうち、主たる取引先である株式会社電通に対する販売割合が、前連結会計年度において15.1%、当連結会計年度において11.5%を占めております。当社グループでは特定取引先に過度に依存しないよう、新規取引先の開拓に積極的に取り組んでおりますが、上記取引先の当社に対する取引方針如何によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)PR業界における取引慣行

当社グループでは、一定期間にわたって顧客の広報活動を支援するリテナー取引においては、業務受託時に契約文書を締結しております。一方、スポット取引では、長期継続的に取引関係にある広告代理店からのスポット業務を受託するケースなどにおいて、業界慣習上、引合いから活動開始に至るまでの時間が極めて短期間で進行するケースがあり、契約文書を締結しないまま業務を遂行するケースもあります。

当社グループでは主要顧客を中心に基本契約を締結するなど、取引上のトラブルの未然防止に努めておりますが、契約未締結業務において、取引関係の内容、条件等に疑義が生じたり、紛争が生じたりする可能性があります。

 

(5)メディアとの関係

メディアとの広範かつ親密なネットワークは当社グループの重要な経営資源であり、テレビ・新聞・雑誌・ラジオ・インターネットメディアといったメディアへ効果的な露出を図る為の事業インフラであります。当社グループは、メディア各社に対し有用な情報を長期的且つ継続的に提供することにより、メディア各社との信頼関係を構築してまいりましたが、当社グループがメディアとの信頼関係を失った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)知的財産権

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、社内教育の実施や顧問弁護士による調査・チェックを実施しておりますが、万が一、当社が事業推進において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起される可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)情報管理

当社グループは事業を推進していく中で、クライアントの機密情報や個人情報を扱う機会があります。情報管理については必要な措置を講じており、その一環として平成25年1月にISO27001の認証を取得いたしました。しかしながら、不測の事態によりこれらの情報が流出した場合には、当社グループの業績及び社会的信用力に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)海外展開

当社グループはアジア・ASEAN地域を中心とした海外市場において、積極的な事業展開を推進しております。海外事業展開には、常に為替リスク、カントリーリスク等があり、損失の発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)新規事業展開

当社グループはPR事業で培ったノウハウや事業アセットを活かし、さらなる成長を目指して関連・周辺事業への積極展開を推進しております。当該事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画通りの成果が得られない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。

 

(2)経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、売上高9,685百万円、営業利益1,618百万円、経常利益1,506百万円、当期純利益841百万円でありました。当連結会計年度における主な勘定科目等の増減の状況は次のとおりです。

(売上高)

 PR事業の受注拡大より、前連結会計年度に比べ16.4%増の9,685百万円となりました。

(営業利益)

 PR事業の受注拡大よる売上総利益の増加に比べ、販売費及び一般管理費の増加が抑えられたことから、前連結会計年度に比べて29.0%増の1,618百万円となりました。

(経常利益)

 営業利益の増加に伴い、前連結会計年度に比べて26.9%増の1,506百万円となりました。

(当期純利益)

 経常利益の増加に伴い、前連結会計年度に比べて27.6%増の841百万円となりました。

 

(3)財政状態の分析

①資産の部

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,313百万円増加し、8,420百万円となりました。

流動資産におきましては、当連結会計年度末残高は5,702百万円と前連結会計年度末に比べ325百万円の減少となりました。これは、現金及び預金が769百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が72百万円、商品及び製品が65百万円増加したことが主な要因となります。

固定資産におきましては、当連結会計年度末残高は2,717百万円と前連結会計年度末に比べ1,638百万円の増加となりました。これは、有形固定資産の増加149百万円、無形固定資産の増加94百万円、投資有価証券の増加1,296百万円、敷金及び保証金の増加81百万円が主な要因となります。

 

②負債の部

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ595百万円増加し、2,075百万円となりました。

流動負債におきましては、当連結会計年度末残高は2,039百万円と前連結会計年度末に比べ586百万円の増加となりました。これは、支払手形及び買掛金が50百万円減少したものの、短期借入金が726百万円、未払法人税等が22百万円増加したことが主な要因となります。

固定負債におきましては、当連結会計年度末残高は35百万円と前連結会計年度末に比べ8百万円の増加となりました。これは、リース債務の増加6百万円が主な要因となります。

 

③純資産の部

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ717百万円増加し、6,344百万円となりました。これは、利益剰余金が708百万円増加したことが主な要因となります。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

当社グループは「いいモノを世の中に広める」プロフェッショナルとして、中長期ビジョンとして掲げる「アジアNO.1のPRグループ」になれるよう、以下の経営戦略に重点を置いて参ります。

 

①国内PR市場における絶対的NO.1の地位の確立

 国内PR市場は堅調に成長を継続しており、そのなかで当社グループは、「戦略PR」を強みとしながら年平均20%を超える売上高成長率を維持し、現時点において国内市場では主導的な地位を確保したものと認識しております。今後も、めまぐるしく変化を続けるメディア環境に対応した多種多様な業種・規模の顧客のコミュニケーション活動を総合的にサポートしながら、国内NO.1の地位をさらに確固たるものとするべく事業の強化に取り組んで参ります。

 

②アジア・ASEAN地域での事業強化

 当社グループは、平成23年1月に中国上海市に子会社を設立したのを皮切りに、アジア・ASEAN地域において事業展開を積極的に進めて参りました。すでに同地域で子会社7社(9拠点)を設置し、顧客のアジア全域のPR施策を総合的にサポートできる体制をいち早く構築し、海外進出をすすめる日系企業や日本の商材をアピールしたい官公庁等の顧客を取り込みながら成長を実現して参りました。今後も「アジアNO.1のPRグループ」の実現にむけて事業基盤の強化を進め、現地の企業も顧客として取り込みながらさらなる成長を実現して参ります。

 

③最新の市場環境に対応した総合的なコミュニケーションサービスの実現

 当社グループは、持続的な成長と発展のために、従来のPRの分野にとどまらず、顧客のあらゆるコミュニケーション活動をサポートできる体制を構築して参りました。最近では急速に技術進歩をしながら成長を続けるインターネット広告分野の取り組みも強化し、最新のアドテクノロジーを活用した情報拡散手法やスマートフォン等のデバイスへの対応、効果的な情報伝達手段としての動画コンテンツの活用など、最新かつ最適なサービスを充実させ、実績を積み上げております。また、事業への出資を伴う活動にも取り組み、当社グループの事業強化と新たな成長分野の開発を進めております。今後も将来にわたってより安定的かつ効率的な収益を確保できるサービスの開発に取り組み、顧客の企業活動におけるあらゆるコミュニケーション活動をサポートできる体制を整備しながら、業界における競合優位性をより一層強化して参ります。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、国内PR市場は引き続き成長市場であり、当社の事業環境は引き続き良好に推移する可能性が高いと認識しております。

 その一方で、さらなる成長のためには、既存の事業分野のみに依存せず、急速な変化を続ける市場環境にいち早く対応しながら慎重かつ積極的に新規地域や新規事業への展開を図り、収益性の向上や事業基盤の強化拡大を推進していくことが重要であると考えております。

 特に、国内広告市場においてはインターネット広告の分野の成長が著しく、最新のインターネット技術を活用したターゲティング効果の高い広告手法が益々市場の注目を集めており、当社グループとしても、PRの分野にとどまらず顧客のコミュニケーション活動を総合的にサポートできる事業体制がますます求められていくものと考えております。

 さらに、アジア・ASEAN地域における積極的な事業強化を継続して取組み、国内外市場における当社グループの優位性を確立してまいりたいと思っております。

 また、事業への出資を伴う活動にも取り組むことで、当社グループの事業強化と新たな成長分野の開発を進め、企業価値の向上を実現していく所存です。