第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「いいモノを世の中に広め、人々を幸せに」を経営理念としてかかげ、顧客である企業等のメディアを活用した生活者とのコミュニケーション戦略をサポートする事業を展開しています。従来より当社グループが手掛けるPRサービスの分野にとどまらず、技術の進化とともに刻々と変化するメディア環境にもいち早く対応しながら、顧客のコミュニケーション戦略において必要となる実効性の高いサービスを総合的に提供することで、顧客にとっての最適なコミュニケーション環境の構築をサポートすることを目指しております。

 

(2) 経営戦略等

当社グループは、顧客である企業等によるメディアを介したコミュニケーション戦略を幅広くサポートするためのサービスの拡充や体制の強化を継続的に推し進めることで成長を実現させてまいりました。

従来のPRサービス分野にとどまらず、目まぐるしく変化を続けるメディア環境や技術の進化にも対応しながら実効性の高いサービスを積極的に取り込み、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのコミュニケーション戦略において必要となる幅広いサービスをタイムリーかつ高いコスト効率によりワンストップで提供する「FAST COMPANY」としてのサービスの拡充と体制の強化に取り組んでおります。

特に最近では急速に技術進歩をしながら成長を続けるインターネット広告やメディア分野の取り組みも強化し、最新のアドテクノロジーを活用した情報拡散手法や効果的な情報伝達手段としての動画の活用など、最新かつ最適なサービスを充実させ実績を積み上げております。また、事業への出資を伴う活動にも取り組み、当社グループの事業強化と新たな成長分野の開発を進めております。

今後も市場の動向や技術の進歩も踏まえながら将来にわたってより安定的かつ効率的な収益を確保できるサービスの開発に取り組み、顧客のコミュニケーション戦略を総合的にサポートできる事業強化を継続的に進めることで、業界における競合優位性を強化し企業価値の向上に取り組んでまいります。

 

(3) 経営環境

当社グループがターゲットとしている広告市場は、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年(1~12月)の日本の総広告費が6兆1,594億円と9年ぶりのマイナス成長となりましたが、インターネット広告費は2兆2,290億円と一貫して成長を続け、今後もさらなる拡大が期待されます(出所:株式会社電通)。なかでも、ビデオ(動画)の分野においては、5Gの商用化により通信速度が向上することで従来よりもリッチなコンテンツで伝えることが可能となり、ビデオ(動画)を活用したマーケティング施策が増加し、飛躍的に市場が拡大していくことが予想されます。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、将来にわたってグループの成長を継続させ企業価値の向上を実現するために、以下の課題に積極的に対処してまいります。

 

① 顧客のトータルコミュニケーションをサポートする事業体制の強化

当社グループは、顧客のコミュニケーション戦略を総合的にサポートするための体制を整え、従来のPRサービスの枠組にとらわれない広範な事業に取り組み成長を実現してまいりましたが、将来にわたって当社グループの成長を継続させるためには、従来にも増して目まぐるしく進化を続けるメディア環境やインターネット等の技術の進化にもいち早く対応できるための事業基盤の強化を継続的に進めるとともに、事業の拡大に応じたグループ運営体制の強化を着実に実行していくことが必須であると考えております。

継続的に時機を逃さずに顧客が求めるサービスの拡充を進めるとともに、それらの新しい事業分野を当社グループのサービスラインとして効率的に取り込み、顧客に対して最適なパッケージサービスとして提供するための、グループとしての運営体制の強化に取り組んでまいります。

② コーポレート・ガバナンスの強化

当社グループは、会社の永続的な発展のために、経営の透明性、効率性及び健全性を確保するとともに経営責任の明確化を進めているところです。当社グループは国内のみならず海外においてもグループ会社が増加し、新しいサービス分野も含めその事業領域を急速に広げながら成長を継続しております。特に最近においては、新しいサービス分野を中心にM&Aや事業譲受なども行いながら積極的に事業体制の強化を進めており、それらの新しい事業リソースを当社グループの経営管理体制に効率的に統合するとともに、その運営においても、新しい事業分野や事業地域で法令やルールを遵守するための体制の整備が重要であると認識しております。

その実現のために、事業規模の拡大に対応した効率的な経営管理体制の整備を進め、法令及び社内諸規程を遵守した業務執行の定着を推進するとともに、内部監査を継続的に実施し、会社業務の適正な運営ならびに財産の保全を図り、さらにその実効性を高めていくための経営効率化に取り組んでまいります。

 

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、現時点においても成長途上であると認識しており、営業基盤の拡大による企業価値の継続的拡大を目指していることから、営業基盤の指標として『営業利益』を重視しておりますが、当社グループが取り組むベンチャー企業等への投資活動に関連して『経常利益』もあわせて重要な経営指標と位置づけております。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)事業環境に係るリスク

①景気の変動

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

企業の広告宣伝・広報関連予算は企業の景況に応じて調整されやすく、景気動向に影響を受けやすい傾向にあり、景況感が悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

市場動向によるため顕在化する可能性は高く、また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループのPR・広告事業においては、様々な産業セクターへ営業活動を行うことにより、特定産業の景況の影響を受けるリスクの分散をはかっています。

また、ダイレクトマーケティング事業などPR・広告事業以外の事業を展開しており、企業の広告宣伝・広報関連予算減少のリスク低減に努めています。

 

②災害・事故等に関わるリスク

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

企業の広告宣伝・広報関連予算は、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、その影響を受けやすい傾向にあります。したがって、これらの災害・事故等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

ダイレクトマーケティング事業などPR・広告事業以外の事業を展開しており、企業の広告宣伝・広報関連予算減少のリスク低減に努めています。

また、従業員の安否確認システムの導入、リモート対応ができるようなシステム環境を整備する等、事業継続への影響を最小限に抑える体制構築に努めています。

 

③新型コロナウイルス感染症に関わるリスク

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が、終息に向かわず、拡大が長期間にわたり続いた場合、世界規模でマクロ経済が悪化し、広告宣伝・広報関連市場に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

提出日現在において、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続いております。新型コロナウイルスの感染拡大が沈静化するまでの期間を予測することは難しい状況にあります。

[リスクへの対応策]

当社グループでは、各種イベントをオンライン開催に切り替えるなど、積極的な対応を行い、事業への影響を抑えるよう努めています。

また、当社グループの従業員及びその家族の健康に配慮し、マスク着用、アルコール消毒、在宅勤務の拡大やテレビ会議の活用等の感染防止策を講じています。

 

(2)事業戦略に係るリスク

①海外展開

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループはアジア・ASEAN地域を中心とした海外市場において、積極的な事業展開を推進しております。海外事業展開には、常に為替リスク、カントリーリスク等があり、損失の発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

アジア・ASEAN地域は新型コロナウイルスに対する防疫措置などにより顕在化する可能性は高いと想定されます。翌期においても発生する可能性があると考えられます。

[リスクへの対応策]

海外市場の動向を慎重に見極め、リスクコントロールを徹底することにより、当該リスクの低減に努めています。

 

②インベストメントベンチャー活動

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループは、インベストメントベンチャー活動として、優良ベンチャー企業への投資活動にも取り組んでおります。ベンチャー企業に対して、当社グループの中核事業である戦略PRやIRサービスを提供するのとあわせて、出資を行うことにより資本面での支援もあわせて行い、投資先の総合的な企業成長の支援をするものです。当年度は5社の投資先が株式上場を果たしており、おおむね順調に推移しておりますが、投資先である未公開企業は、その将来性における不確定要素により業績が悪化し、投資が回収できず、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループでは取締役会で、事業予測や投資の回収可能性等のリスクを総合的かつ慎重に検討し、投資の実施判断を行い、当該リスクの低減に努めています。

 

(3)事業運営に係るリスク

①知的財産権

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループが事業推進において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起されるなどして、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、社内教育の実施や顧問弁護士による調査・チェックを実施し、リスクの低減に努めています。

 

②情報管理

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

当社グループは事業を推進していく中で、クライアントの機密情報や個人情報を扱う機会があります。不測の事態によりこれらの情報が流出した場合には、当社グループの業績及び社会的信用力に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

情報管理については必要な措置を講じており、その一環として2013年1月にISO27001の認証を取得するなど、各種情報の取り扱いの重要性については、社内研修等を通じて啓蒙活動を実施しています。

 

③内部管理

[リスクの内容と顕在化した際の影響]

事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が間に合わない状況が発生した場合、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

[リスクが顕著化する可能性の程度や時期]

当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと考えられます。また時期については常に発生する可能性が考えられます。

[リスクへの対応策]

当社グループは、コーポレート・ガバナンスの強化を進めており、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用し、リスクの低減に努めています。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の業績の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により世界的に経済活動が大幅に落ち込み、景気が急速に悪化する状況となりました。昨年4月に発令された緊急事態宣言が解除された後においても、新型コロナウイルス感染症の患者数が再び増加し、本年1月に2回目の緊急事態宣言が発令されるなど、依然として景気の先行きは不透明な状況にあります。一方、各国でワクチンの接種が始まっており、各種政策の効果もあって、徐々に世界経済持ち直しの動きが現れることが期待されております。

広告業界においては、株式会社電通が2021年2月に発表した「2020年日本の広告費」によると、2020年(1~12月)の日本の総広告費は6兆1,594億円(前年比11.2%減)と世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、9年ぶりのマイナス成長となりました。そのような状況の中、インターネット広告費は2兆2,290億円(同5.9%増)と一貫して成長を続け、「マスコミ四媒体広告費」に匹敵する2.2兆円規模の市場となりました。

このような市場環境のもと、当社グループは、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのマーケティング戦略をワンストップで総合的にサポートする「FAST COMPANY」として、デジタルサービスを中心に実効性の高いサービスの強化を進め、当社グループが有する既存顧客を中心に積極的に展開しました。

さらに、顧客の「いいモノを世の中に広める」ためのマーケティング戦略をサポートする新しいサービス分野にも積極的に取り組み、時代の先を見据えたサービスを提供すべく、2020年3月には株式会社インティメート・マージャーとプライバシーテック領域における事業を展開するPriv Tech(プライブテック)株式会社を設立し、個人データ等の利用同意管理プラットフォーム(Consent Management Platform:CMP)「Trust360」を企業向けに提供しております。2020年9月にはセールステック分野に参入し、約160万社の企業データベースを元にした営業リスト作成からアポイント獲得、商談進捗管理までを一括でサポートするリード顧客アタック支援クラウド「アタレル」を提供しております。また、ハイパーカジュアルゲームの広告収益観点におけるメディア面としての成長性に着目し、ハイパーカジュアルゲーム分野に参入すべく、ゲームコンテンツを開発する株式会社Colorful Tails(カラフルテイルズ)を、医療業界のデジタルトランスフォーメーション化を支援すべく、メディカルマーケティングを得意とする株式会社ビジネスインテリジェンスと合弁でメディカルテクノロジーズ株式会社を設立しました。2020年12月にはライバーマネジメントやライブコマースのサポートを主軸とするライブ配信コミュニケーションのプロデュース事業をはじめ、ライブ配信を軸としたファンコミュニティプロデュース事業等もあわせて提供する株式会社Liver Bank(ライバーバンク)を設立しました。2021年3月には、ディーエムソリューションズ株式会社とパフォーマンスマーケティング事業を展開するPerformance Technologies株式会社を設立し、潜在ニーズの掘り起こしから新規顧客獲得までを一気通貫で行う市場創造型のデジタルマーケティングを提供しております。2021年4月には、サイバーセキュリティ事業を展開する株式会社サイバーセキュリティバンクにて、従業員のセキュリティ意識向上を図るためのトレーニングサービス「情報漏えい防ぐくん」を提供しております。

 

また、近年成長著しいダイレクトマーケティング事業において、緊急事態宣言発令に伴う外出自粛による巣ごもり需要の高まりと新規顧客の獲得効率を踏まえ、第1四半期連結会計期間にて戦略的に多額の広告予算を投下したことで計画以上の新規顧客を獲得することができました。その結果、当連結会計年度において、ダイレクトマーケティング事業は過去最高の売上高および営業利益を更新しました。

一方、当社グループが近年M&A等により取得した事業分野のうちHR(Human Resource:人事)事業においては、事業体制の整備と最適化に取り組んでおりましたが、緊急事態宣言発令に伴う経済活動の自粛により、決裁者等との商談件数が減少したことに加え、見込み顧客の財務状況悪化等の要因により受注数が想定以上に落ち込んだことから、当連結会計年度においては、当社グループの業績を大きく下振れさせる要因となりました。

投資活動においても、新型コロナウイルスの影響を受けた一部の投資先を中心に投資有価証券評価損を1,054百万円計上しましたが、保有資産の効率化および財務体質の強化を図ることを目的に、当社グループの保有株式(15銘柄)を売却したことにより投資有価証券売却益を1,674百万円計上しました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は37,273百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は2,314百万円(前年同期比19.9%減)、経常利益は2,797百万円(前年同期比15.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は486百万円(前年同期は199百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

なお、当社グループがインベストメントベンチャー事業として行うベンチャー企業等への出資活動において、出資先に対してPRおよびIRもあわせたサポートを提供し、その結果として、株式会社サイバーセキュリティクラウドが2020年3月26日に、株式会社Branding Engineerが2020年7月7日に、株式会社ヘッドウォータースが2020年9月29日に、株式会社インバウンドテックが2020年12月18日に、株式会社交換できるくんが2020年12月23日に、いずれも東京証券取引所マザーズ市場への上場を果たしました。

セグメント業績は、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの構成の見直しを行っており、以下の前年同期比較に関わる数値は、前年同期の数値について今回の見直しを反映させたうえで比較しております。また、当連結会計年度より、セグメントの名称を「PR事業」より「PR・広告事業」に変更しております。

 

・PR・広告事業

PR・広告事業においては、主にコンサルティングを基本とする戦略PRサービスの提供およびタクシーの車内に設置するタブレットを活用したIoTサイネージサービスによる広告販売を提供しております。緊急事態宣言の発令を機に、企業のマーケティング活動が自粛になる上、外出が制限されたことによりタクシーサイネージへの広告出稿が減少するなど、PR・広告事業は年度を通し新型コロナウイルスの影響を大きく受けました。そのような状況の中、国内PR事業においては、PRサービスやオンラインを活用したPRイベント、さらにはSNSを活用したライブコマースを支援するなどデジタル領域における新しいサービスを積極的に展開したことで、下期に大きく回復しました。一方、海外PR事業においては、ロックダウン(都市封鎖)などの影響もあり、年度を通して新型コロナウイルスの影響を大きく受けました。また、時代の先を見据えたサービスを提供すべく、コロナ禍でも新規事業への投資を積極的に行い、グループ全体としての成長を図りました。

以上の結果、PR・広告事業における売上高は17,751百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益は1,159百万円(前年同期比52.8%減)となりました。

 

・プレスリリース配信事業

株式会社PR TIMESが手掛けるプレスリリース配信事業においては、プレスリリース配信サイト「PR TIMES」をはじめとした多数のWebサイトにプレスリリースを配信・掲載しており、コロナ禍でも社会インフラとして多くの企業に活用され、2021年2月には利用企業社数が50,000社を突破し、年度を通し高い成長を遂げました。

以上の結果、プレスリリース配信事業における売上高は3,765百万円(前年同期比30.3%増)、営業利益は1,301百万円(前年同期比132.2%増)となりました。

 

・ビデオリリース配信事業

株式会社NewsTVが手掛けるビデオリリース配信事業は、「広告・マーケティング業界にビデオリリースという商習慣を創る」というビジョンを掲げ、新型コロナウイルスの影響を大きく受ける中でも、直販及び代理店販売のいずれについても積極的な営業活動を展開しながら、動画配信システムの機能強化、人員の採用や広告宣伝活動を積極的に推し進めるなどさらなる成長を遂げるための事業基盤の強化に取り組みました。

以上の結果、ビデオリリース配信事業における売上高は1,338百万円(前年同期比28.5%減)、営業損失は157百万円(前年同期は326百万円の営業利益)となりました。

 

・ダイレクトマーケティング事業

株式会社ビタブリッドジャパン等が手掛けるダイレクトマーケティング事業においては、コロナ禍による巣ごもり需要の高まりと新規顧客の獲得効率を踏まえ、年度を通して収益および利益の最大化を図るため、戦略的に多額の広告予算を第1四半期連結会計期間に投下したことにより、計画以上の新規顧客を獲得することができた結果、過去最高の売上高および営業利益を更新しました。

以上の結果、ダイレクトマーケティング事業における売上高は11,389百万円(前年同期比33.4%増)、営業利益は716百万円(前年同期比28.6%増)となりました。

 

・メディア事業

株式会社スマートメディアが手掛けるメディア事業は、検索エンジンの表示順位変更等による外部要因に影響されない事業構造に転換するため、オウンドメディア構築サービス等の強みを有する分野に注力したこと、前連結会計年度に生じたのれんの減損損失により、当連結会計年度からのれんの償却費負担がなくなったことから、前第4四半期連結会計期間から継続して黒字化を達成しました。

以上の結果、メディア事業における売上高は863百万円(前年同期比7.7%減)、営業利益は103百万円(前年同期は223百万円の営業損失)となりました。

 

・HR事業

株式会社あしたのチームが手掛けるHR事業は、事業体制の整備と最適化に継続して取り組みながら、企業の人事評価制度の導入や運用を支援する人事関連クラウドサービスを提供しておりましたが、緊急事態宣言発令に伴う経済活動の自粛により、決裁者等との商談件数が減少したことに加え、見込み顧客の財務状況悪化等の要因により受注数が想定以上に落ち込みました。

以上の結果、HR事業における売上高は2,678百万円(前年同期比27.3%減)、営業損失は905百万円(前年同期は686百万円の営業損失)となりました。

・ファンド事業

株式会社100キャピタルが手掛けるファンド事業は、100キャピタル第1号投資事業有限責任組合で保有している株式において、新型コロナウイルスの影響を受けた一部の投資先を中心に投資有価証券評価損を計上しましたが、保有株式を一部売却したことにより、売却益が売上高および営業利益の増加に寄与しました。

以上の結果、ファンド事業における売上高は479百万円(前年同期比41.1%増)、営業利益は102百万円(前年同期は96百万円の営業損失)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は10,852百万円と、前連結会計年度末に比較して2,967百万円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は2,129百万円となりました(前連結会計年度比25.8%減)。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上2,756百万円、減価償却費の計上438百万円、投資有価証券評価損の計上1,054百万円、売上債権の減少額1,112百万円、営業投資有価証券の減少額355百万円による増加、及び投資有価証券売却益の計上1,654百万円、法人税等の支払額2,471百万円による減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により得られた資金は644百万円となりました(前連結会計年度比71.5%減)。これは主に、投資有価証券の売却による収入1,938百万円、貸付金の回収による収入133百万円、及び有形固定資産の取得による支出275百万円、無形固定資産の取得による支出267百万円、貸付けによる支出248百万円、投資有価証券の取得による支出256百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は209百万円となりました(前連結会計年度は3,273百万円の支出)。これは主に、長期借入れによる収入2,191百万円、及び短期借入金の純減額649百万円、長期借入金の返済による支出826百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループの主たる業務は、PR・広告事業であるため、生産に該当する事項はありません。

 

b.受注実績

当社グループの主たる業務であるPR・広告事業は、提供するサービスの性格上、受注の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

事業の名称

当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

前年同期比(%)

PR・広告事業(千円)

17,483,548

90.5

プレスリリース配信事業(千円)

3,615,109

133.2

ビデオリリース配信事業(千円)

1,093,668

69.5

ダイレクトマーケティング事業(千円)

11,325,508

133.1

メディア事業(千円)

599,337

87.9

HR事業(千円)

2,678,495

72.7

ファンド事業(千円)

477,873

140.5

合 計(千円)

37,273,543

101.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.当連結会計年度より、従来、「その他」に含まれていた株式会社ニューステクノロジーは「PR・広告事業」、株式会社100キャピタル及び100キャピタル第1号投資事業有限責任組合は「ファンド事業」に含めております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6,451百万円増加し、30,057百万円となりました。

流動資産におきましては、当連結会計年度末残高は18,410百万円と前連結会計年度末に比べ2,279百万円の増加となりました。これは、受取手形及び売掛金が883百万円減少した一方で、現金及び預金が2,970百万円増加したことが主な要因となります。

固定資産におきましては、当連結会計年度末残高は11,646百万円と前連結会計年度末に比べ4,172百万円の増加となりました。これは、投資有価証券が4,094百万円増加したことが主な要因となります。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,763百万円増加し、15,202百万円となりました。

流動負債におきましては、当連結会計年度末残高は8,930百万円と前連結会計年度末に比べ782百万円の減少となりました。これは、ポイント引当金が137百万円増加した一方で、短期借入金が526百万円、未払法人税等が470百万円減少したことが主な要因となります。

固定負債におきましては、当連結会計年度末残高は6,272百万円と前連結会計年度末に比べ2,546百万円の増加となりました。これは、社債が198百万円減少した一方で、長期借入金が1,322百万円、繰延税金負債が1,588百万円増加したことが主な要因となります。

b.経営成績の分析

(営業利益の状況)

営業利益の詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の業績の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

(経常利益の状況)

営業利益が前連結会計年度に比べ576百万円の減少であったものの、投資有価証券売却益を1,674百万円、投資有価証券評価損を1,054百万円計上しております。

これらを主な要因として、経常利益は前連結会計年度に比べ524百万円減少の2,797百万円(前連結会計年度比15.8%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益の状況)

法人税、住民税及び事業税を1,870百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を666百万円計上しております。

これを主な要因として、親会社株主に帰属する当期純利益は、486百万円(前連結会計年度は199百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

当社グループは、現時点においても成長途上であると認識しており、営業基盤の拡大による企業価値の継続的拡大を目指していることから、営業基盤の指標として営業利益を重視しておりますが、当社グループが取り組むインベストメントベンチャー事業に関連して経常利益もあわせて重要な経営指標と位置づけております。

当連結会計年度における営業利益は前連結会計年度に比べ576百万円減少し2,314百万円(前連結会計年度比19.9%減)、また、経常利益は前連結会計年度に比べ524百万円減少し2,797百万円(同15.8%減)となりました。引き続き、これら経営指標の達成に向けて取り組んでまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の業績の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループにおける主な資金需要は、運転資金及びベンチャー投資事業における投資資金となります。運転資金としては、主に人件費及び広告宣伝費等の販売費及び一般管理費の支払となります。これらの資金につきましては、内部資金、金融機関から借入及び社債により調達しております。当連結会計年度における現金及び預金は10,860百万円、短期借入金は974百万円、長期借入金(一年内返済予定を含む)は4,855百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。当社グループの採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項」をご参照ください。

なお、以下の事象については、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと認識しております。

 

イ のれん

のれんについては、その効果の及ぶ期間を見積り、その期間にわたり均等償却することとしております。その資産性について、事業又は連結子会社の業績及び事業計画等を検討し、将来において当初見積もられた収益の獲得が見込まれなくなった場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。

 

ロ 投資有価証券の評価

時価のある有価証券については、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合に、回復可能性がある場合を除き減損処理を行っております。また、時価のない有価証券については期末の実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合に回復可能性がある場合を除き減損処理を行っております。

 

ハ 繰延税金資産

当社グループは、会計上の資産及び負債と課税所得計算上の資産及び負債の額との一時差異が生じた場合において税効果会計を適用し、繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。繰延税金資産については、将来減算一時差異の解消時期をスケジューリングし、翌期以降の事業計画に基づき課税所得を見積ることで、その回収可能性を判断することとしております。

 

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。なお、当該見積りは有価証券報告書作成時に入手している情報等を踏まえての見積りであり、見積りに用いた仮定の不確実性は高く、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経営環境への影響が変化した場合には、将来における当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、2020年8月18日開催の取締役会において、当社の新規設立子会社にて、メディカルマーケティング事業を譲り受けることを決議し、同日に事業譲渡契約を締結いたしました。また、2020年12月15日開催の取締役会において、韓国のVectorcom Inc.の株式取得及び同社が実施する第三者割当増資を引き受けることを決議し、2020年12月25日付で株式を取得いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度において、当社グループ全体の研究開発活動の金額は、34百万円であります。

当研究開発活動は、PR・広告事業セグメントに係るものであり、主な内容は新規事業に係る調査活動を行いました。